JP2009084384A - 一液型エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

一液型エポキシ樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 エンジニアリングプラスチックからなるリレーにおいて、気密性とくにリフロー処理における高温下でもエンジニアリングプラスチックおよび金属端子との密着性に優れ、かつ保存安定性に優れた一液型エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
【解決手段】 エンジニアリングプラスチックを構成部材の一部とする小型継電器あるいは小型電子・電気部品を絶縁封止するためのエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)、グアニジン化合物(B)、潜在性硬化剤(C)を必須成分とし、エポキシ樹脂(A)100重量部に対しグアニジン化合物(B)を1〜7重量部含有することを含有することを特徴とする一液型エポキシ樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、小型継電器(以下、リレーという)の気密封あるいは小型電子・電気部品を絶縁封止を行うための一液型エポキシ樹脂組成物に関するものである。
リレーはエレクトロニクス産業の発展とともに、その生産量も順調に伸びてきており、通信機器、OA機器、家電機器、自販機等と使用される分野も多岐にわたっている。特にプリント配線基板に搭載されるマイクロリレーが増加しつつある。その必要特性として、半田フラックスの侵入防止、部品の丸洗いが可能な事、或いは動作音の低減、海岸地方でのリレー端子間絶縁の保持、半田リフロー後の気密性保持等があるが、何れも樹脂組成物による完全気密封止の要求高まり、かつその信頼性要求も益々厳しくなって来ている。さらに、電子部品の軽薄短小化の流れに伴い、リレーの小型化が進み、ケース材料およびボディ材料で使用されているエンジニアリングプラスチックとして汎用的に使用されるポリブチレンテレフタレート(PBT)から、成形面でバリの発生が少なく、寸法精度の優れ、さらに、半田リフローに対応可能な耐熱性に優れた液晶ポリマー(LCP)が使用されている。また近年は、耐熱性、低吸水性、摺動性、耐薬品性などに優れたポリアミド樹脂(PA)も使用される場合もある。
このようなリレーに用いられる封止材料には、封止後の気密性、具体的にはLCPなどのエンジニアリングプラスチックと金属端子との密着性や、リード界面およびケース間隔の絶縁封止性が強く要求される。しかし、従来用いられていたエポキシ樹脂組成物は、半田リフロー処理時の耐熱性が低く、気密性が保てないことがあった。
従来の液状エポキシ樹脂組成物は、ポリアミドアミン、酸無水物等の硬化剤とエポキシ樹脂とを使用直前に混合して使う謂わゆる二液型エポキシ樹脂組成物と、潜在性硬化剤を予めエポキシ樹脂組成物と混合する謂わゆる一液型エポキシ樹脂組成物がある。一般に、二液型エポキシ樹脂組成物の欠点として、配合時の計量ミスによる硬化不良や配合後のポットライフが短い等が挙げられる。硬化剤がポリアミドアミンや脂肪族アミンの場合、得られる硬化物の耐熱性が低く、その為に封止後の半田耐熱性が劣り、酸無水物の場合は硬化温度を高くしなければならない欠点がある。
リレーの構成部材は、端子材料、コイル、磁石以外はプラスチック材料が主体であるため硬化温度は120℃以下が望まれている。プラスチック材料は電子部品の軽薄短小化の流れに伴い、リレーの小型化が進み、ケース材料およびボディ材料で使用されているポリブチレンテレフタレート(PBT)から成形面でバリの発生が少なく、寸法精度が優れ、さらに半田リフローに対応可能な耐熱性に優れたLCPに代表される全芳香族ポリエステル樹脂が使用されている。また一液型エポキシ樹脂組成物の潜在性硬化剤として多くはジシアンジアミドが使用されている。しかし、全芳香族ポリエステル樹脂を構成材料の一部として用いた小型電子部品又は電気部品を気密封止又は絶縁封止する用途の一液型液状エポキシ樹脂組成物にジシアンジアミドを用いた場合、従来の知見においては、得られる硬化物の耐熱性が充分でなかった。そのため、半田リフロー処理における高温下で全芳香族ポリエステル樹脂およびリン青銅の接着性改良のため、エポキシ樹脂とジシアンジアミドを含まない硬化剤を用いる一液型液状エポキシ樹脂組成物が提案されている。(特許文献1参照)また、半田リフロー温度を上昇させた場合、気密性が確保できないためジシアンジアミドを含む一液型液状エポキシ樹脂組成物が提案されている。(特許文献2参照)近年では多くの部品が基板上に実装されるため半田の接続信頼性を上げるためにより高温にさらされる。さらに、実装の高密度化のため両面実装される場合は、複数回リフロー処理されるため、さらなる耐熱性と接着性の両方を満足するものが求められてきた。
特開2001−207029号公報 特許3797616号公報
本発明は、前述したような従来の技術に基づく一液型エポキシ樹脂組成物に於ける諸々の課題を解決する為に、種々検討を重ねた結果なされたものであり、貯蔵安定性・生産性・硬化性・作業性等の取扱い性に優れ、かつLCP、PAなどのエンジニアリングプラスチックからなるリレーにおいて、気密性、特に半田リフロー処理における高温下でもエンジニアリングプラスチックおよび金属端子との接着性に優れた一液型液状エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
このような目的は、以下の本発明(1)〜(5)により達成される。
(1)エンジニアリングプラスチックを構成部材の一部とする小型継電器あるいは小型電子・電気部品を絶縁封止するためのエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)、グアニジン化合物(B)、潜在性硬化剤(C)を必須成分とし、エポキシ樹脂(A)100重量部に対しグアニジン化合物(B)を1〜7重量部含有することを含有することを特徴とする一液型エポキシ樹脂組成物。
(2)グアニジン化合物(B)が、下記構造式で示される上記(1)記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
Figure 2009084384
上記一般式[1]中、Rは、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、または、下記構造式のいずれかを表す。mは1〜2の整数を示す。
Figure 2009084384
(前記構造式中、Xは、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、置換又は無置換フェニル基、置換又は無置換アラルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、及び、ハロゲン原子から選ばれるものである。nは1〜4の整数を示す。)
(3) 前記一般式[1]で示される化合物が、前記構造式中のXが水素及びメチル基から選ばれるものであり、一般式[1]中のn=1〜4である上記(1)に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(4)前記一般式[1]で示される化合物が、Rがフェニル基及びo−トリル基から選ばれるものであり、m=1〜2である上記(1)に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
(5) 上記一般式[1]で表される化合物が、下記式[2]で表される化合物である上記(1)に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
Figure 2009084384
本発明は、小型継電器において、気密性とくにリフロー処理における高温下でもエンジニアリングプラスチックおよび金属端子との密着性に優れ、かつ保存安定性に優れた一液型エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
本発明に於いて用いられるエポキシ樹脂(A)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ノボラックタイプエポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、飽和脂肪族あるいは不飽和脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、等が挙げられ、単独あるいは混合で使用される。
本発明に用いられるグアニジン化合物(B)は、分子内にグアニジン構造を有するものであれば特に制限されるものではないが、特に下記構造式[1]で表される構造のものが好ましい。下記構造式[1]で表されるグアニジン化合物(B)は、下記一般式[3]で示されるアミン化合物と、下記一般式[4]で示されるジシアンジアミドとを、酸性触媒の存在下で反応させることにより得られる。
Figure 2009084384
Figure 2009084384
上記一般式[3]中、Rは、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、または、一般式[2]のいずれかを表す。mは1〜2の整数を示す。
Figure 2009084384
グアニジン化合物(B)の使用量は、通常、全エポキシ樹脂100重量部のうち、グアニジン化合物(B)が1〜7重量部である。1重量部未満では金属との接着強さが低下し、7重量部より多い場合は、リフロー処理後のLCPとの接着強さが低下する。
本発明に於いて用いられる潜在性硬化剤(C)としては、市販されているアダクト系化合物が優れている。例えば、味の素ファインテクノ社製アミキュアPN−23、MY−24や富士化成工業社製フジキュアFXE−1000など代表的硬化剤である。また、特開平1−70523号公報に開示されている一液性エポキシ樹脂用マスターバッチ型硬化剤や特開平6−73156号公報に開示されている潜在性硬化剤でもよく、これらの硬化剤が適宜使用される。ここで用いられる硬化剤の使用量は、全エポキシ樹脂(A)100重量部に対し、潜在性硬化剤(C)が5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部である。5重量部未満の場合は、硬化が不十分となる。また、50重量部を越えると保存性が著しく悪化する。
本発明の一液型エポキシ樹脂組成物には以上の成分の他に、必要により通常のエポキシ樹脂組成物に添加される成分を加えてもよい。例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機充填材、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、可塑剤、染料、顔料、カップリング剤、湿潤材、レベリング剤、チキソトロピック性付与剤、消泡剤、保存安定剤等を用いることができる。
本発明の一液型エポキシ樹脂組成物の製造方法は、通常のエポキシ樹脂組成物の製造方法と同様な一般的な撹拌混合設備と加工条件が適用される。使用される設備としては、特に限定されないが、ミキシングロール、ディゾルバ、プラネタリミキサ、ニーダ、押し出し機等である。加工条件としてはエポキシ樹脂等を溶解および/または低粘度化し撹拌混合効率を向上させるために加熱してもよい。また、摩擦発熱、反応発熱等を除去するために冷却してもよい。撹拌混合の時間は必要により定めればよく、特に制約されることはない。
次に本発明の一液型エポキシ樹脂組成物を実施例によりさらに詳しく説明する。
(実施例1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量:190[g/eq])100重量部、o−トリルビグアニド4重量部、エポキシ樹脂アミンアダクト硬化剤20重量部、保存安定剤チキソ付与剤1重量部、炭酸カルシウム30重量部、着色剤0.5重量部を表1に示す割合で混合した後、ミキシングロールを使って混練し、一液型エポキシ樹脂組成物を調製した。
(実施例2)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量:190[g/eq])を50重量部に減量、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量:170[g/eq])を50重量部追加配合した以外は、実施例1と同様にして一液型エポキシ樹脂組成物を調製した。
(実施例3)o−トリルビグアニド2重量部に減量した以外は、実施例1と同様にして一液型エポキシ樹脂組成物を調製した。
(実施例4)o−トリルビグアニド6重量部に増量した以外は、実施例2と同様にして一液型エポキシ樹脂組成物を調製した。
(比較例1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量:190[g/eq])100重量部、硬化剤としてエポキシ樹脂アミンアダクト硬化剤6重量部、ジシアンジアミド12重量部、チキソ付与剤1重量部、炭酸カルシウム30重量部、着色剤0.5重量部を混合した後、ミキシングロールを使って混練し、一液型樹脂組成物を調製した。
(比較例2)o−トリルビグアニドをジシアンジアミドに変更した以外は、実施例4と同様にして一液型樹脂組成物を調製した。
(1)リン青銅 引張剪断強さ
実施例、比較例で得られた一液型(エポキシ)樹脂組成物で、リン青銅試験片の接着を行い、120℃で60分硬化させ、評価用試験片を作製した。25℃及び260℃における引張剪断強さをJIS K 6850に準拠して測定した。
(2)LCP 引張剪断強さ
同様に実施例、比較例で得られた一液型(エポキシ)樹脂組成物で、LCP試験片の接着を行い、120℃で60分硬化させ、評価用試験片を作製した。得られた試験片の25℃及び260℃における引張剪断強さをJIS K 6850に準拠して測定した。
(3)リレー気密性
リレーを用いて、赤外線リフロー処理(IRS法)を行った。処理条件は、予備加熱を150℃で90〜120秒加熱し、200℃30秒以内かつ最高温度が260℃以下になるよう加熱した。その後、フロリナートに浸漬させ気密性を目視にて確認した。気密性の判定は以下の基準で行った。
浸漬時に気泡が発生しない場合:○、気泡が発生した場合:×
(4)保存安定性
上記樹脂組成物を40℃で保存し、ゲル化するまでの日数を測定した。
各原料の配合量を表1に示す。単位は全て重量部である。測定結果を表2に示す。
Figure 2009084384
(使用した原料)
エポキシ樹脂A:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量:190)ジャパンエポキシレジン株式会社製 エピコート828
エポキシ樹脂B:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量:170)ジャパンエポキシレジン株式会社製 エピコート807
アダクト硬化剤:エポキシ樹脂アミンアダクト硬化剤 味の素ファインテクノ株式会社製 アミキュア PN−23
ジシアンジアミド:ジャパンエポキシレジン株式会社製 エピキュア DICY15
保存安定剤 :ホウ酸トリイソプロピル 関東化学株式会社製 試薬
チキソ付与剤:日本アエロジル AEROSIL200
炭酸カルシウム:日東粉化工業株式会社製 NS#100
着色剤:三菱化学製 カーボンブラック MA−600
Figure 2009084384
表2の結果から明らかのように、エポキシ樹脂(A)、グアニジン化合物(B)、潜在性硬化剤(C)を含有する本発明の一液型樹脂組成物を用いた実施例1〜4は、これらの成分を含まない比較例1,2に比較してリン青銅引張剪断強さは同等であるが、260℃におけるLCP引張剪断強さは格段に優れたものとなった。さらに、リレーでの複数回処理での気密性、および保存安定性においても優れたものとなった。

Claims (5)

  1. エンジニアリングプラスチックを構成部材の一部とする小型継電器あるいは小型電子・電気部品を絶縁封止するためのエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)、グアニジン化合物(B)、潜在性硬化剤(C)を必須成分とし、エポキシ樹脂(A)100重量部に対しグアニジン化合物(B)を1〜7重量部含有することを含有することを特徴とする一液型エポキシ樹脂組成物。
  2. グアニジン化合物(B)が、下記構造式で示される請求項1記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2009084384
    上記一般式[1]中、Rは、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、または、下記構造式のいずれかを表す。mは1〜2の整数を示す。
    Figure 2009084384
    (前記構造式中、Xは、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、置換又は無置換フェニル基、置換又は無置換アラルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、及び、ハロゲン原子から選ばれるものである。nは1〜4の整数を示す。)
  3. 前記一般式[1]で示される化合物が、前記構造式中のXが水素及びメチル基から選ばれるものであり、一般式[1]中のn=1〜4である請求項1に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
  4. 前記一般式[1]で示される化合物が、Rがフェニル基及びo−トリル基から選ばれるものであり、m=1〜2である請求項1に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
  5. 上記一般式[1]で表される化合物が、下記式[2]で表される化合物である請求項1に記載の一液型エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2009084384
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