JP2009084875A - 傾斜床面部の排水構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に排水勾配を有する傾斜床面部に側溝を設けることなく、傾斜床面部に沿って流下する表面水を、排水ドレンに向けてスムーズに案内して排出することのできる傾斜床面部の排水構造を提供する。
【解決手段】表面に排水勾配X,Yを有する傾斜床面部11に設けられ、傾斜床面部11の主排水勾配Xの下流側縁部分11aに配設した少なくとも一箇所の排水ドレン12に向けて表面水を流下させるための排水構造であって、主排水勾配Xの下流側縁部分11aに沿って、この下流側縁部分11aに向かう主排水勾配Xの傾斜方向と垂直な方向に対して斜め下流方向に延設する、端部が排水ドレン12に臨む谷線13が設けられており、この谷線13を挟んだ主排水勾配Xの上流側とは反対側の部分14は、当該反対側から谷線13に向けて下方に傾斜する副排水勾配Yを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、傾斜床面部の排水構造に関し、特に、表面に排水勾配を有する傾斜床面部に設けられ、傾斜床面部の主排水勾配の下流側縁部分に配設した少なくとも一箇所の排水ドレンに向けて表面水を流下させるための傾斜床面部の排水構造に関する。
例えば、一戸建て住宅に設けられたバルコニ−やベランダ、或いは建物の屋上等は、風雨に曝される屋外領域であることから、これらの床面に排水勾配を設けて、雨水等による表面水をスムーズに排出できるようにするための種々の工夫がなされている(例えば、特許文献1参照)。例えば、袖壁や手摺等によって周囲を区画されるバルコニ−、ベランダ等の床面の、当該袖壁や手摺等に沿った縁部分に側溝を設けると共に、例えば1〜2°程度の緩傾斜による排水勾配を床面に形成することにより表面水を側溝に向けて流下させ、側溝と連通して設けた排水ドレンを介して、表面水を排出する。
また、バルコニ−、ベランダ等の床面や側溝に排水勾配を設ける作業は、モルタル等を用いた左官仕上によるものが一般的であったが、このような左官仕上は熟練を要すると共に、手間のかかる作業である。このようなことから、例えば表面に傾斜勾配が設けられた発泡樹脂材からなる複数の勾配付き床パネル部材を縦横に敷き並べて、排水勾配を有する傾斜床面部を形成する技術(例えば、特許文献2参照)や、所定の勾配を備える発泡樹脂材からなる複数の単位勾配底部材を連設配置して、側溝に勾配を設ける技術(例えば、特許文献1参照)も開発されている。
特開平11−172864号公報 特開2006−144507号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2のものを含む従来の技術では、排水勾配を有する床面の縁部分に側溝を設けて、この側溝を介して雨水等による表面水を排出するものであるため、床面よりも一段低くなった側溝によって美観が損われると共に、側溝を設けた分、バルコニ−やベランダ等の床面の面積が狭くなって、これらの全体を有効に活用し難くなる。
本発明は、このような従来の技術的課題に着目してなされたものであり、表面に排水勾配を有する傾斜床面部に側溝を設けることなく、傾斜床面部に沿って流下する表面水を、排水ドレンに向けてスムーズに案内して排出することのできる傾斜床面部の排水構造を提供することを目的とする。
本発明は、表面に排水勾配を有する傾斜床面部に設けられ、該傾斜床面部の主排水勾配の下流側縁部分に配設した少なくとも一箇所の排水ドレンに向けて表面水を流下させるための傾斜床面部の排水構造であって、前記下流側縁部分に沿って、該下流側縁部分に向かう主排水勾配の傾斜方向と垂直な方向に対して斜め下流方向に延設する、端部が前記排水ドレンに臨む谷線が設けられており、該谷線を挟んだ前記主排水勾配の上流側とは反対側の部分は、当該反対側から前記谷線に向けて下方に傾斜する副排水勾配を備えている傾斜床面部の排水構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の傾斜床面部の排水構造では、前記主排水勾配及び前記副排水勾配の水平面に対する傾斜角度が0.5〜2°であることが好ましい。
また、本発明の傾斜床面部の排水構造では、前記谷線の、前記下流側縁部分に向かう主排水勾配の傾斜方向と垂直な方向に対する傾斜角度が3〜15°であることが好ましく、3〜10°であることがさらに好ましい。
さらに、本発明の傾斜床面部の排水構造では、前記傾斜床面部は、その表面が前記谷線を挟んだ両側が連続する面となっていることが好ましい。
さらにまた、本発明の傾斜床面部の排水構造では、前記傾斜床面部の表層部分は繊維強化プラスチックによって形成されていることが好ましい。
また、本発明の傾斜床面部の排水構造では、前記傾斜床面部は、バルコニー又はベランダの床面部であることが好ましい。
本発明の傾斜床面部の排水構造によれば、表面に排水勾配を有する傾斜床面部に側溝を設けることなく、傾斜床面部に沿って流下する表面水を、排水ドレンに向けてスムーズに案内して排出することができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る傾斜床面部の排水構造は、図1〜図3に示すように、例えば一戸建て住宅のバルコニー10において、雨水等による表面水を、排水勾配を有する傾斜床面部11に沿って主排水勾配Xの下流側縁部分11aに向けて流下させると共に、当該主排水勾配Xの下流側縁部分11aに設けられた排水ドレン12に向けて案内して、排水ドレン12からスムーズに排水できるようにするために採用されたものである。
すなわち、本実施形態の傾斜床面部の排水構造は、表面に排水勾配X,Yを有する傾斜床面部11に設けられ、この傾斜床面部11の主排水勾配Xの下流側縁部分11aに配設した少なくとも一箇所の排水ドレン12に向けて表面水を流下させるための排水構造であって、主排水勾配Xの下流側縁部分11aに沿って、この下流側縁部分11aに向かう主排水勾配Xの傾斜方向と垂直な方向に対して斜め下流方向に延設する、端部が排水ドレン12に臨む谷線13が設けられており、この谷線13を挟んだ主排水勾配Xの上流側とは反対側の部分14は、当該反対側から谷線13に向けて下方に傾斜する副排水勾配Yを備えている。
本実施形態では、バルコニー10は、例えば住宅の2階部分において、居室部17及び袖壁18によって周囲を区画されることにより、例えば幅が900〜1800mm、長さが1800〜3600mm程度の大きさの横長矩形の平面形状を備えるように形成されている。
バルコニー10の排水勾配X,Yを備える傾斜床面部11は、例えばコンクリート製の床スラブ16の上面に、断熱材料からなる勾配付き床パネル部材19を縦横に敷き並べることにより、谷線13を挟んだ居室部17側の、当該居室部17に向って登り勾配となった主排水勾配Xを備える部分と、谷線13を挟んだ袖壁18の長辺部分18a側の、当該長辺部分18aに向って登り勾配となった副排水勾配Yを備える部分(主排水勾配Xの上流側とは反対側の部分14)とに区画される。
本実施形態では、排水勾配X,Yを備えるように縦横に敷き並べた勾配付き床パネル部材19の上面を覆って、繊維強化プラスチック(FRP)による表層部分15が形成される。繊維強化プラスチックによる表層部分15は、公知の方法に従って、例えば敷き並べた勾配付き床パネル部材19の上面に絶縁シートを貼り付けた後、プライマー処理を行ってFRP樹脂の下塗りを行い、さらにガラス繊維マットを敷設すると共に、FRP樹脂の中塗り及び上塗りを行い、最後にトップコートを塗布することにより、例えば2〜5mm程度の厚さで形成されることになる。これによって、傾斜床面部11は、排水ドレン12の部分を除くバルコニー10の略全域に亘って、谷線13を挟んだ両側が連続する面となった、排水勾配X,Yを有する表層部分15による表面を備えることになる。
また、本実施形態では、バルコニー10の傾斜床面部11に側溝は設けられておらず、袖壁18の長辺部分18aに沿った主排水勾配Xの下流側縁部分11aの少なくとも一箇所(本実施形態では、袖壁18の長辺部分18aと短辺部分18bとの各角部分の二箇所)に、例えば10〜30mm程度の深さで傾斜床面部11を略正方形に切り欠くことにより、排水ドレン12が設けられている。この排水ドレン12の内側の一辺部に、谷線13の端部が臨んで配設されることになる。
ここで、本実施形態では、主排水勾配X及び副排水勾配Yの水平面に対する傾斜角度は、0.5〜2°とすることが好ましい。これらの傾斜角度が小さすぎると、谷線13の部分に沿って排水ドレン12に向けて表面水を流下させ難くなり、傾斜角度が大きすぎると、勾配が強くなりすぎてバルコニー10の全体を有効利用し難くなる。
また、本実施形態では、谷線13の、下流側縁部分11aに向かう主排水勾配Xの傾斜方向と垂直な方向に対する傾斜角度θは、3〜15°とすることが好ましく、3〜10°とすることがさらに好ましい。主排水勾配Xの傾斜方向と垂直な方向に対する傾斜角度θが小さすぎると、谷線13の部分に沿って排水ドレン12に向けて表面水を流下させ難くなり、傾斜角度θが大きすぎると、谷線13の頂部13aの袖壁18の長辺部分18aからの出が大きくなりすぎて、バルコニー10の美観や、使い易さに影響を及ぼすことになる。
そして、上述の構成を備える本実施形態の傾斜床面部の排水構造によれば、傾斜床面部11に側溝を設けることなく、傾斜床面部11に沿って流下する雨水等の表面水を、排水ドレン12に向けてスムーズに案内して排出することが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、主排水勾配Xの下流側縁部分11aに沿って、この下流側縁部分11aに向かう主排水勾配Xの傾斜方向と垂直な方向に対して傾斜角度θで斜め下流方向に延設する、端部が排水ドレン12に臨む谷線13が設けられており、この谷線13を挟んだ主排水勾配Xの上流側とは反対側の部分14は、当該反対側から谷線13に向けて下方に傾斜する副排水勾配Yを備えているので、例えばバルコニー10に降り注いだ雨水は、傾斜床面部11の主排水勾配X及び副排水勾配Yによって、谷線13の部分に集積すると共に、谷線13に沿って流下して排水ドレン12に向けてスムーズに案内されると共に、谷線13の端部13aから排水ドレン12にスムーズに流入するので、側溝を要することなく、表面水を排水ドレン12から容易に排出することが可能になる。これによって、バルコニー10の美観を向上させることが可能になると共に、バルコニー10の全体を有効に活用することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば傾斜床面部の表層部分は、繊維強化プラスチックを用いて形成する必要は必ずしもなく、モルタル仕上げ等によって形成しても良い。また、谷線を挟んだ両側の面は、当該谷線において折曲がった状態で連続するように形成する必要は必ずしもなく、当該谷線において湾曲面を介在させつつ連続させても良い。当該谷線において多少の段差が生じていても良い。さらに、本発明の傾斜床面部の排水構造は、バルコニーに限定されることなく、ベランダや建物の屋上等の、表面水を排出する必要のあるその他の種々の傾斜床面部に適用することができる。
本実施形態の好ましい一実施形態に係る傾斜床面部の排水構造の構成を説明するバルコニーの上面図である。 本実施形態の好ましい一実施形態に係る傾斜床面部の排水構造の構成を説明するバルコニーの部分破断斜視図である。 図2のA部拡大断面図である。
符号の説明
10 バルコニー
11 傾斜床面部
11a バルコニーの主排水勾配の下流側縁部分
12 排水ドレン
13 谷線
14 谷線を挟んだ主排水勾配の上流側とは反対側の部分
15 表層部分(繊維強化プラスチック)
16 床スラブ
17 居室部
18 袖壁
18a 袖壁の長辺部分
19 床パネル部材
X 主排水勾配
Y 副排水勾配
θ 下流側縁部分に向かう主排水勾配の傾斜方向と垂直な方向に対する谷線の傾斜角度

Claims (6)

  1. 表面に排水勾配を有する傾斜床面部に設けられ、該傾斜床面部の主排水勾配の下流側縁部分に配設した少なくとも一箇所の排水ドレンに向けて表面水を流下させるための傾斜床面部の排水構造であって、
    前記下流側縁部分に沿って、該下流側縁部分に向かう主排水勾配の傾斜方向と垂直な方向に対して斜め下流方向に延設する、端部が前記排水ドレンに臨む谷線が設けられており、該谷線を挟んだ前記主排水勾配の上流側とは反対側の部分は、当該反対側から前記谷線に向けて下方に傾斜する副排水勾配を備えている傾斜床面部の排水構造。
  2. 前記主排水勾配及び前記副排水勾配の水平面に対する傾斜角度が0.5〜2°である請求項1に記載の傾斜床面部の排水構造。
  3. 前記谷線の、前記下流側縁部分に向かう主排水勾配の傾斜方向と垂直な方向に対する傾斜角度が3〜15°である請求項1又は2に記載の傾斜床面部の排水構造。
  4. 前記傾斜床面部は、その表面が前記谷線を挟んだ両側が連続する面となっている請求項1〜3のいずれかに記載の傾斜床面部の排水構造。
  5. 前記傾斜床面部の表層部分は繊維強化プラスチックによって形成されている請求項4に記載の傾斜床面部の排水構造。
  6. 前記傾斜床面部は、バルコニー又はベランダの床面部である請求項1〜5のいずれかに記載の傾斜床面部の排水構造。
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