JP2009088247A - 絶縁膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、良好な絶縁膜性能と各積層膜間の密着性を達成でき、さらには優れた生産性を有する絶縁膜の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】下記一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する塗布液を基板上に塗布し、乾燥して銅拡散防止膜を形成する工程と、前記銅拡散防止膜上に無機ポリマーを含有する塗布液を塗布し、乾燥して無機ポリマー膜を形成する工程と、前記無機ポリマー膜上に絶縁膜用樹脂を含有する塗布液を塗布し、乾燥して有機ポリマー膜を形成する工程と、その後、加熱またはエネルギー線の照射により、前記銅拡散防止膜、前記無機ポリマー膜、および前記有機ポリマー膜を一度に硬化する工程、を有する積層型絶縁膜の製造方法。
(X)−Q−(Y) 一般式(I)
(一般式(I)中、Qは環員数5または6の含窒素複素環基、またはそれらのベンゾ縮合環基を表す。Xは任意の置換基を表す。mは0〜10の整数を表す。mが2以上の場合は、Xは同一でも異なっていてもよい。Yは下記一般式(Y−1)〜(Y−6)のいずれかで表される基を表す。nは1〜10の整数を表す。nが2以上の場合は、Yは同一でも異なっていてもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は、電子デバイスの多層配線が効率よく作成でき、剥がれなどの特性が良好な絶縁膜の製造方法および、該方法を用いた膜を有する電子デバイスに関する。
近年、電子材料分野においては、高集積化、多機能化、高性能化の進行に伴い、回路抵抗や配線間のコンデンサー容量が増大し、消費電力や遅延時間の増大を招いている。中でも、遅延時間の増大は、デバイスの信号スピードの低下やクロストークの発生の大きな要因となるため、この遅延時間を減少させてデバイスの高速化を図るべく、寄生抵抗や寄生容量の低減が求められている。この寄生容量を低減するための具体策の一つとして、配線の周辺を低誘電性の層間絶縁膜で被覆することが試みられている。また、層間絶縁膜には、実装基板製造時の薄膜形成工程やチップ接続、ピン付けなどの後工程に耐え得る耐熱性やウェットプロセスに耐え得る耐薬品性が求められている。さらに、近年は、Al配線から低抵抗のCu配線が導入されつつあり、これに伴い、CMP(ケミカルメカニカルポリッシング)による平坦化が一般的となっており、このプロセスに耐え得る高い機械的強度が求められている。
有機ポリマー系の層間絶縁膜として、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミドが広く知られているが、低誘電性、低吸水性、耐久性および耐加水分解性などの諸要求性能の観点からは、必ずしも満足できるものは得られていない。また、そのほかにポリアリーレンエーテルを基本主鎖とする高耐熱性樹脂が知られており(特許文献1)、その比誘電率は2.6〜2.7の範囲である。しかしながら、高速デバイスを実現するためには更なる低誘電率化が望まれている。
また、層間絶縁膜を用いて配線構造を形成する際には、誘電率、機械強度など材料の改善だけではなく、生産性の観点から、膜を形成する組成物の塗布および焼成時間のウエハー一枚あたりの時間短縮が求められている。従来、塗布型層間絶縁膜の硬化はファーネスなどを用いて400℃で30分以上の熱硬化が行なわれていたが、近年の少量多品種生産に対応するためにファーネスなどバッチ型の製造装置は敬遠されている。また電子線、紫外線を用いて硬化時間そのものを著しく短時間化することが試みられている(非特許文献1)。
米国特許6509415号明細書 シリコンテクノロジー NO.91 p14 応用物理学会分科会
層間絶縁膜の低誘電率化のために、有機系または無機系などの複数の種類の絶縁膜からなる積層型絶縁膜の検討が行われている。例えば、塗布型の有機系絶縁膜と気相反応成長法(CVD)によって得られる絶縁膜が積層して混在するような場合がある。しかしながら、これらの積層型においては、膜剥がれが頻繁に発生する。
また、積層型の場合、生産性を向上するために各膜の製造時間を短縮する必要があるが、各絶縁膜に対して個別に短時間硬化を実施すると、膜の剥がれが生じることがあった。これらは、組成の違い、およびそれに伴う界面の親和性の低さ、膜の表面および界面に水分等の化学種の吸着による密着性の低下などに起因すると推測される。
本発明は、上記のような問題点に鑑みて、各積層膜間の密着性を達成でき、さらには優れた生産性を有する絶縁膜の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、上記課題が下記の<1>〜<6>の構成により解決されることを見出した。
<1>下記一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する塗布液を基板上に塗布し、乾燥して銅拡散防止膜を形成する工程と、前記銅拡散防止膜上に無機ポリマーを含有する塗布液を塗布し、乾燥して無機ポリマー膜を形成する工程と、前記無機ポリマー膜上に絶縁膜用樹脂を含有する塗布液を塗布し、乾燥して有機ポリマー膜を形成する工程と、その後、加熱またはエネルギー線の照射により、前記銅拡散防止膜、前記無機ポリマー膜、および前記有機ポリマー膜を一度に硬化する工程、を有する積層型絶縁膜の製造方法。
(X)−Q−(Y) 一般式(I)
(一般式(I)中、Qは環員数5または6の含窒素複素環基、またはそれらのベンゾ縮合環基を表す。Xは任意の置換基を表す。mは0〜10の整数を表す。mが2以上の場合は、Xは同一でも異なっていてもよい。Yは下記一般式(Y−1)〜(Y−6)のいずれかで表される基を表す。nは1〜10の整数を表す。nが2以上の場合は、Yは同一でも異なっていてもよい。)
Figure 2009088247
(一般式(Y−1)〜(Y−6)中、Zは水素原子または任意の置換基を表す。X1はC(X)、NX、O、Sから選ばれる原子または基を表す。X2はそれぞれ独立に水素原子または任意の置換基を表す。Q2は環状またはかご型構造を有する基、またはSiX (3−n 2 を表す。Xはそれぞれ独立に水素原子または任意の置換基を表す。Z、X1およびQ2は複数存在する場合は、各々同一でも異なっていてもよい。n2は1〜10の整数を表す。式中*は一般式(I)のQとの結合位置を示す。)
<2>前記一般式(I)中のQが、下記一般式(Q−1)〜(Q−5)のいずれかで表される基である<1>に記載の積層型絶縁膜の製造方法。
Figure 2009088247


(一般式(Q−1)〜(Q−5)中、AはC(X)2、NX、O、Sから選ばれる原子または基を表す。一般式(Q−4)のAには、NXで表される基が選ばれる。Aはそれぞれ独立にCX、Nから選ばれる原子または基を表す。Xはそれぞれ独立に水素原子、任意の置換基、または一般式(I)のYで表される基である。Aはそれぞれ独立に水素原子または一般式(I)のXまたはYで表される基である。一般式(Q−1)〜(Q−5)で表される基は、一般式(I)におけるXおよびYで表される基をいずれの位置に有していてもよい。)
<3>前記無機ポリマーが、不飽和基を置換基として有するシルセスキオキサン化合物の重合体である<1>または<2>に記載の積層型絶縁膜の製造方法。
<4>前記絶縁膜用樹脂が、かご型構造を分子中に有する高分子である<1>〜<3>のいずれかに記載の積層型絶縁膜の製造方法。
<5><1>〜<4>のいずれかに記載の積層型絶縁膜の製造方法により得られる絶縁膜。
<6><5>の絶縁膜を有する電子デバイス。
本発明によれば、本発明方法を用いると各積層膜の密着性がよく、半導体集積回路の多層配線に適した絶縁膜を生産性良く形成することができる絶縁膜の製造方法を提供することができる。
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
本発明では、絶縁膜の製造を以下の4つ工程でおこなう。
<1>一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する塗布液を基板上に塗布し、乾燥して銅拡散防止膜を形成する工程
<2>工程<1>で得られた前記銅拡散防止膜上に無機ポリマーを含有する塗布液を塗布し、乾燥して無機ポリマー膜を形成する工程
<3>工程<2>で得られた前記無機ポリマー膜上に絶縁膜用樹脂を含有する塗布液を塗布し、乾燥して有機ポリマー膜を形成する工程
<4>その後、加熱またはエネルギー線の照射により、前記銅拡散防止膜、前記無機ポリマー膜、および前記有機ポリマー膜を一度に硬化する工程
以下に各工程について詳しく説明する。
<1>工程
<1>工程は、一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する塗布液を基板上に塗布し、乾燥して銅拡散防止膜を形成する工程である。
(X)−Q−(Y) 一般式(I)
(一般式(I)中、Qは環員数5または6の含窒素複素環基、またはそれらのベンゾ縮合環基を表す。Xは任意の置換基を表す。mは0〜10の整数を表す。mが2以上の場合は、Xは同一でも異なっていてもよい。Yは下記一般式(Y−1)〜(Y−6)のいずれかで表される基を表す。nは1〜10の整数を表す。nが2以上の場合は、Yは同一でも異なっていてもよい。)
Figure 2009088247
(一般式(Y−1)〜(Y−6)中、Zは水素原子または任意の置換基を表す。X1はC(X)、NX、O、Sから選ばれる原子または基を表す。X2はそれぞれ独立に水素原子または任意の置換基を表す。Q2は環状またはかご型構造を有する基、またはSiX (3−n 2 を表す。Xはそれぞれ独立に水素原子または任意の置換基を表す。Z、X1およびQ2は複数存在する場合は、各々同一でも異なっていてもよい。n2は1〜10の整数を表す。式中*は一般式(I)のQとの結合位置を示す。)
一般式(I)中、Qは環員数5または6の含窒素複素環基、またはそれらのベンゾ縮合環基を表す。Qで表される含窒素複素環基には、炭素原子、水素原子、窒素原子以外に、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、テルル原子、リン原子、ケイ素原子、ホウ素原子を含んでいていてもよい。複素環は、芳香族または非芳香族のどちらでもよいが、芳香族が好ましい。一般式(I)中、Qは、一般式(I)におけるXおよびYで表される基をいずれの位置に有していてもよい。なお、Qは、環員数5または6の含窒素複素環またはそれらのベンゾ縮合環から選ばれる複数の環構造が連結基を介して結合した基であってもよい。
Qで表される含窒素複素環基、またはそれらのベンゾ縮合環基としては、例えば、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピリンジン環、インドリジン環、インドール環、インダゾール環、キノリジン環、イソキノリン環、キノリン環、フタラジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、アクリジン環、ペリミジン環、カルバゾール環、フェナジン環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、トリアジン環、1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環、テトラゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ベンゾフロキサン環、ベンゾトリアゾール環、ピロリジン環、ピラゾリジン環、イミダゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、インドリン環、イソインドリン環などが挙げられ、任意に選択可能である。
一般式(I)中、Xは任意の置換基を表す。任意の置換基とは、本発明の効果を損なわない限り、どのような置換基であってもよい。具体的には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子)、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基(置換基を有するカルバモイル基としては、例えば、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基)、カルバゾイル基、カルボキシ基またはその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基(Carbonimidoyl基)、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基またはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシまたはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシまたはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルまたはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、四級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えば、ピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)ジチオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基またはその塩、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、例えば、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)またはその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基などが挙げられる。
一般式(I)中のmは0〜10の整数を表し、好ましくは0〜5、さらに好ましくは0〜2である。mが2以上の場合は、Xは同一でも異なっていてもよい。
一般式(I)中のYは下記一般式(Y−1)〜(Y−6)のいずれかで表される基を表し、好ましくは一般式(Y−1)、(Y−2)および(Y−3)であり、特に好ましくは一般式(Y−1)である。
Figure 2009088247
一般式(Y−1)〜(Y−6)中、Zは水素原子または任意の置換基を表す。Zで表される任意の置換基の定義は、前記一般式(I)中のXの任意の置換基の定義と同一である。中でもZは、好ましくは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、特に好ましくは水素原子、メチル基およびフェニル基である。
一般式(Y−1)〜(Y−6)中のXは、C(X)、NX、O、Sから選ばれる原子または基を表す。
2はそれぞれ独立に水素原子または任意の置換基を表す。X2で表される任意の置換基の定義は、前記一般式(I)中のXの任意の置換基の定義と同一である。X2が複数の場合は、同一でも異なっていてもよい。
一般式(Y−1)〜(Y−6)中のQ2は環状またはかご型構造を有する基、またはSiX (3−n 2 を表す。
環状構造を有する基とは、本発明の効果を損なわない限り、どのような環状構造を有する基でもよい。具体的には、脂環式炭化水素基(単環式でも、多環式でもよい)、芳香族炭化水素基、複素環基などが挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式(シクロアルキル基など)でも、多環式(ビシクロアルキル基など)でもよい。具体的には、シクロヘキシル基などが挙げられる。
芳香族炭化水素基は、芳香族性を有する環であれば特に制限されるものではないが、具体的には、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
複素環基は、硫黄原子、酸素原子、窒素原子などのヘテロ原子を1つ以上含み、環員数は特に限定されず、単環であっても縮合環を有する多環であってもよい。具体的には、イミダゾール環基などが挙げられる。
一般式(Y−1)〜(Y−6)中のQ2の「かご型構造」とは、共有結合した原子で形成された複数の環によって容積が定まり、容積内に位置する点は環を通過せずには容積から離れることができないような分子を指す。例えば、アダマンタン構造はかご型構造と考えられる。対照的にノルボルナン(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン)などの単一架橋を有する環状構造は、単一架橋した環状化合物の環が容積を定めないことから、かご型構造とは考えられない。
かご型構造を有する基とは、例えば、アダマンタン基、ビアダマンタン基、ジアマンタン基、トリアマンタン基、テトラマンタン基またはドデカヘドラン基であり、より好ましくはアダマンタン基、ビアダマンタン基またはジアマンタン基であり、低誘電率である点で、特に好ましくはビアダマンタン基またはジアマンタン基である。かご型構造は、飽和、不飽和結合のいずれを含んでいてもよく、酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子を含んでもよいが、低誘電率の見地から飽和炭化水素が好ましい。
はそれぞれ独立に水素原子または任意の置換基を表す。Xで表される任意の置換基の定義は、前記一般式(I)中のXの任意の置換基の定義と同一である。Xは、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基であり、特に好ましくはメチル基である。
一般式(I)中のn2は1〜10の整数を表し、好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜2である。n2が2以上の場合は、Zは同一でも異なっていてもよい。
Z、X1およびQ2は複数存在する場合は、各々同一でも異なっていてもよい。
一般式(I)で表される化合物の分子量は、溶解性の観点から、好ましくは80〜1500、より好ましくは100〜1000、特に好ましくは150〜500である。
一般式(I)中のQは、銅拡散防止バリア能の観点から、下記一般式(Q−1)〜(Q−5)のいずれかで表される基であることが好ましい。
Figure 2009088247
一般式(Q−1)〜(Q−5)中、AはC(X)2、NX、O、Sから選ばれる原子または基を表す。一般式(Q−4)のAには、NXで表される基が選ばれる。
一般式(Q−1)〜(Q−5)中、Aはそれぞれ独立にCX、Nから選ばれる原子または基を表す。
はそれぞれ独立に水素原子または任意の置換基であるが、一般式(I)のYで表される基であってもよい。Xで表される任意の置換基の定義は、前記一般式(I)中のXの任意の置換基の定義と同一である。
一般式(Q−1)〜(Q−5)中、Aはそれぞれ独立に水素原子または一般式(I)のXまたはYで表される基である。一般式(Q−1)〜(Q−5)で表される基は、一般式(I)におけるXおよびYで表される基をいずれの位置に有していてもよい。
一般式(I)中のQは、一般式(Q−1)で表される環であることが好ましく、下記一般式(Q−6)で表される環が最も好ましい。
Figure 2009088247
一般式(Q−6)中のAの定義は、一般式(Q−1)〜(Q−5)中のAの定義と同一である。
一般式(I)で表される化合物は、単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。以下に一般式(I)で表される化合物の具体例を記載するが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2009088247
Figure 2009088247
Figure 2009088247
Figure 2009088247
Figure 2009088247
一般式(I)の化合物は、例えば、Macromolecules, 36, 16(2003),5947-5959に記載の方法などに従って合成した(I−a)や、Helv.Chim.Acta, 54, 1971, 2060-2068に記載の方法になどに従って合成した(I−b)を用いて、実験化学講座第4版24巻等に記載の公知の複素環形成反応を行うことによって合成することができる。また、別の方法では、芳香環に結合したハロゲン原子を(I−c)で置換することによって合成することができる。その際、必要に応じて、銅、パラジウムなどの触媒を用いてもよい。さらに別の方法では、アセチル基またはビニル基を公知の方法でエチニル基に変換することによって合成することもできる。
Figure 2009088247
本発明で用いる銅拡散防止膜は、一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する塗布液を基板上に塗布し、乾燥して得られる。
一般式(I)で表される化合物の重合体は、一般式(I)で表される化合物の2種以上の共重合体であってもよいし、一般式(I)で表される化合物と、反応性基(エチニル基、ビニル基、ジエン官能基等)を有する他の反応性化合物を共重合体であってもよい。
一般式(I)で表される化合物の重合体は有機溶剤へ十分な溶解性を有することが好ましい。好ましい溶解度は25℃でシクロヘキサノンまたはアニソールに3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、特に好ましくは10質量%以上である。
一般式(I)の化合物を重合して、本発明に用いる銅拡散防止膜に含まれる重合体を合成する際の反応は、該化合物に置換した重合性基の反応によるものであることが好ましく、重合性基には例えば炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合を含む基などがあげられ、好ましくは炭素−炭素三重結合を含む基である。重合反応としては、例えばラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、開環重合、重付加、遷移金属触媒重合、熱重合等が挙げられ、ラジカル重合反応が好ましい。
一般式(I)の化合物の重合反応は、非金属の重合開始剤の存在下で行うことが好ましい。例えば、重合可能な炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合を有する一般式(I)の化合物を、加熱によって炭素ラジカルや酸素ラジカルなどの遊離ラジカルを発生して活性を示す重合開始剤存在下で重合することができる。重合開始剤としては、有機過酸化物または有機アゾ系化合物が好ましく用いられるが、特に有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物としては、日本油脂株式会社より市販されているパーヘキサHなどのケトンパーオキサイド類、パーヘキサTMHなどのパーオキシケタール類、パーブチルH−69などのハイドロパーオキサイド類、パークミルD、パーブチルC、パーブチルDなどのジアルキルパーオキサイド類、ナイパーBWなどのジアシルパーオキサイド類、パーブチルZ、パーブチルLなどのパーオキシエステル類、パーロイルTCPなどのパーオキシジカーボネートなどが好ましく用いられる。有機アゾ系化合物としては、和光純薬工業株式会社で市販されているV−30、V−40、V−59、V−60、V−65、V−70などのアゾニトリル化合物類、VA−080、VA−085、VA−086、VF−096、VAm−110、VAm−111などのアゾアミド化合物類、VA−044、VA−061などの環状アゾアミジン化合物類、V−50、VA−057などのアゾアミジン化合物類などが好ましく用いられる。
重合開始剤は1種のみ、または、2種以上を混合して用いてもよい。重合開始剤の使用量は、一般式(I)の化合物1モルに対して、好ましくは0.001〜2モル、より好ましくは0.01〜1モル、特に好ましくは0.05〜0.5モルである。
重合反応で使用する溶媒は、原料である一般式(I)の化合物が必要な濃度で溶解可能であり、かつ得られる重合体から形成する膜の特性に悪影響を与えないものであればどのようなものを使用してもよい。例えば水やメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール系溶剤、アルコールアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、メチルベンゾエートなどのエステル系溶剤、ジブチルエーテル、アニソールなどのエーテル系溶剤、トルエン、キシレン、メシチレン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、ペンタメチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、1,4−ジ−t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリエチルベンゼン、1,3,5−トリ−t−ブチルベンゼン、4−t−ブチル−オルトキシレン、1−メチルナフタレン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、N−メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤、四塩化炭素、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンなどのハロゲン系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶剤などが利用できる。
これらの中でより好ましい溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、アニソール、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、1,4−ジ−t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリ−t−ブチルベンゼン、4−t−ブチル−オルトキシレン、1−メチルナフタレン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンであり、より好ましくはテトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、アニソール、トルエン、キシレン、メシチレン、イソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリ−t−ブチルベンゼン、1−メチルナフタレン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンであり、特に好ましくはγ−ブチロラクトン、アニソール、メシチレン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンである。これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。反応液中の一般式(I)の化合物の濃度は、化合物の種類や重合開始剤などによって適宜選択される。
重合反応の最適な条件は、0℃〜220℃、より好ましくは40℃〜210℃、特に好ましくは80℃〜200℃で、好ましくは1〜50時間、より好ましくは2〜20時間、特に好ましくは3〜10時間の範囲である。また、酸素による重合開始剤の不活性化を抑制するために不活性ガス雰囲気下(例えば窒素、アルゴンなど)で反応させることが好ましい。反応時の酸素濃度は、好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下、特に好ましくは20ppm以下である。
一般式(I)の化合物を重合して得られる重合体の重量平均分子量の好ましい範囲は1,000〜500,000、より好ましくは5,000〜300,000、特に好ましくは10,000〜200,000である。
基板上に塗布される塗布液中には、一般式(I)の化合物を重合して得られる重合体が含まれる。該重合体は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。
基板上に塗布される塗布液には有機溶剤が含まれる。有機溶剤としては、例えば、1−メトキシー2−プロパノール、2−プロパノール、アセチルアセトン,シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ブチル,乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、アニソール、メシチレン、t−ブチルベンゼンであり、特に好ましくは1−メトキシー2−プロパノール,シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル,γ−ブチロラクトン、t−ブチルベンゼン,アニソールであり、好ましくはシクロヘキサノンである。
基板上に塗布される塗布液中における一般式(I)の化合物の重合体の濃度は、溶媒や一般式(I)の化合物の重合体の種類などによって適宜選択される。
更に、基板上に塗布される塗布液中には、得られる絶縁膜の特性(耐熱性、誘電率、機械強度、塗布性、密着性等)を損なわない範囲で、ラジカル発生剤、コロイド状シリカ、界面活性剤、シランカップリング剤、密着促進剤などの添加剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤などが挙げられ、さらにシリコーン系界面活性剤、含フッ素系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、アクリル系界面活性剤が挙げられる。本発明に用いることができる界面活性剤は、一種類でもよいし、二種類以上でもよい。界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、含フッ素系界面活性剤、アクリル系界面活性剤が好ましく、特にシリコーン系界面活性剤が好ましい。本発明に用いることができる界面活性剤の含有量は、膜形成塗布液の全量に対して、0.01質量%以上1質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上0.5質量%以下であることがさらに好ましい。
一般式(I)の化合物の重合体を含む膜は、コロイド状シリカを含有していてもよい。例えば、高純度の無水ケイ酸を親水性有機溶媒若しくは水に分散した分散液であり、通常、平均粒径5〜30nm、好ましくは10〜20nm、固形分濃度が5〜40質量%のものである。
一般式(I)の化合物の重合体を含む膜は、本発明の効果を損なわない範囲で、いかなるシランカップリング剤を使用してもよい。シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノグリシジロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルメチルジメトキシシラン、1−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。本発明に用いることができるシランカップリング剤は、一種類単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。
一般式(I)の化合物の重合体を含む膜は、本発明の効果を損なわない範囲で、いかなる密着促進剤を使用してもよい。密着促進剤としては、例えば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、トリメトキシビニルシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、アルミニウムモノエチルアセトアセテートジイソプロピレート、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルジフエニルクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、ジフエニルジメトキシシラン、フエニルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメチルシリル)ウレア、ジメチルトリメチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾール、ビニルトリクロロシラン、ベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、インダゾール、イミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、ウラゾール、チオウラシル、メルカプトイミダゾール、メルカプトピリミジン、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、チオ尿素化合物などを挙げることができる。官能性シランカップリング剤が密着促進剤として好ましい。密着促進剤の使用量は、全固形分100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、特に0.05〜5質量部であることがより好ましい。
本発明では、一般式(I)の化合物の重合体を含む膜の機械強度の許す範囲内で、空孔形成因子を使用して膜を多孔質化し、低誘電率化を図ることができる。空孔形成剤となる添加剤としての空孔形成因子としては、特に限定はされないが、非金属化合物が好適に用いられ、使用される溶剤との溶解性、膜との相溶性を同時に満たすことが必要である。
空孔形成剤としてはポリマーも使用することができる。空孔形成剤として使用できるポリマーとしては、例えば、ポリビニル芳香族化合物(ポリスチレン、ポリビニルピリジン、ハロゲン化ポリビニル芳香族化合物など)、ポリアクリロニトリル、ポリアルキレンオキシド(ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドなど)、ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクタム、ポリウレタン、ポリメタクリレート(ポリメチルメタクリレートなど)またはポリメタクリル酸、ポリアクリレート(ポリメチルアクリレートなど)およびポリアクリル酸、ポリジエン(ポリブタジエンおよびポリイソプレンなど)、ポリビニルクロライド、ポリアセタール、およびアミンキャップドアルキレンオキシド、その他、ポリフェニレンオキシド、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリテトラヒドロフラン、ポリシクロヘキシルエチレン、ポリエチルオキサゾリン、ポリビニルピリジン、ポリカプロラクトン等であってもよい。
特にポリスチレンは、空孔形成剤として好適に使用できる。ポリスチレンはとしては、たとえば、アニオン性重合ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、未置換および置換ポリスチレン(たとえば、ポリ(α−メチルスチレン))が挙げられ、未置換ポリスチレンが好ましい。
基板上に塗布される塗布液の製造方法は、特に限定されないが、例えば、反応容器に一般式(I)の化合物の重合体、ならびに必要に応じて上記各任意成分を入れ、混合ミキサーなどのかくはん機を用いて十分にかくはんする方法を用いることができる。
本工程で使用される基板としては、特に限定されず、シリコンウエハー、SiO2ウエハー、SiNウエハーなどの基材が用いられる。特に、金属配線を有する基板、例えば、銅を含有する配線を有する半導体集積回路が好ましい。
一般式(I)の化合物の重合体を含む膜は、一般式(I)の化合物の重合体を含む塗布液をスピンコーティング法、ローラーコーティング法、ディップコーティング法、スキャン法、インクジェット法などの任意の方法により基板上に塗布した後、加熱による乾燥処理を施すことで溶媒を除去することにより形成することができる。なお、乾燥処理の際には、膜が硬化しない温度条件下で実施する。硬化とは、一般式(I)の化合物の重合体中に含まれる炭素―炭素二重結合や炭素―炭素三重結合などの反応性基が、加熱により更に重合・反応して膜の架橋などが進行し硬化することを意味する。よって、乾燥処理の際の温度条件とは、一般式(I)の化合物の重合体中に含まれる炭素―炭素二重結合や炭素―炭素三重結合などの反応性基が実質的に消費されず、残存できる温度条件であることを意味する。具体的には、溶媒を乾燥するための加熱は100℃〜250℃で1分間以上5分間未満行うことが好ましい。乾燥処理は、条件を変えて複数回に分けて実施してもよい。乾燥雰囲気は、特に限定されず、空気中または不活性ガス(窒素、アルゴンなど)中など適宜選択される。基板に塗布する方法として特に好ましくは,スピンコーティング法によるものである。スピンコーティングについては,市販の装置を使用できる。スピンコート条件としては,いずれの回転速度でもよいが,膜の面内均一性の観点より,300mmシリコン基板においては1300rpm程度の回転速度が好ましい。スピンコート時間については特に制限はないが,スループットの観点から180秒以内が好ましい。また,基板の搬送の観点より,基板エッジ部の膜を残存させないための処理(エッジリンス,バックリンス)をすることも好ましい。熱処理の方法は、好ましくは,ホットプレート加熱,ファーネスを使用した加熱方法である。ホットプレートとしては市販の装置を好ましく使用でき,クリーントラックシリーズ(東京エレクトロン製),D-スピンシリーズ(大日本スクリーン製),SSシリーズあるいはCSシリーズ(東京応化工業製)等が好ましく使用できる。ファーネスとしては,αシリーズ(東京エレクトロン製)等が好ましく使用できる。
一般式(I)の化合物の重合体を含む膜の膜厚は、通常50nm〜1000nm、好ましくは60nm〜500nmである。
<2>工程
<2>工程は、<1>工程で得られた前記銅拡散防止膜上に無機ポリマーを含む塗布液を塗布し、乾燥して無機ポリマー膜を形成する工程である。
該工程で使用される無機ポリマーは、本発明の効果を損なわない限り、いかなる無機ポリマーであってもよく、中でもシルセスキオキサンが好ましく、特にシルセスキオキサン構造を有する重合体が好ましい。シルセスキオキサンとは、各ケイ素原子が3個の酸素原子と結合し、各酸素原子が2個のケイ素原子と結合しているシルセスキオキサン構造(珪素原子数に対する酸素原子数が1.5)を含む化合物を示す類名であり、例えば、ラダー構造、カゴ構造やそれらが一部変形したものなどがある。シルセスキオキサン構造を有する重合体としては、低誘電性、密着性などの観点から、不飽和基を置換基として有するシルセスキオキサン化合物の重合体が好ましく、特に不飽和基を2つ以上置換したカゴ型シルセスキオキサン化合物の重合体が好ましい。
シルセスキオキサン化合物は、本発明の効果を損なわない限り、いかなるものでもよくラダー型、カゴ型、カゴ型の一部が欠損した不完全カゴ型などが挙げられ、耐熱性の観点からカゴ型が好ましい。不飽和基を2つ以上置換したカゴ型シルセスキオキサン化合物(以下、化合物(II)とも称する)とは、例えば、m個のRSi(O0.5)3ユニット(mは8〜16の整数を表し、Rはそれぞれ独立して非加水分解性基を表し、Rのうち少なくとも2つがビニル基またはエチニル基を含む基である)を有し、各ユニットが、各ユニットにおける酸素原子を共有して他のユニットに連結しカゴ構造を形成している化合物(以下、化合物(II‘)とも称する)などが挙げられる。誘電率低下効果の点から、例えば化合物(II‘)におけるmは8、10、12、14、16が好ましく、入手性の観点から、8、10、12が、より好ましい。なお、該カゴ構造とは、共有結合した原子で形成された複数の環によって容積が定まり、容積内に位置する点は環を通過せずには容積から離れることができないような構造を指す。
Rはそれぞれ独立して非加水分解性基を表すが、非加水分解性基とは室温で1当量の中性水と1時間接触させた場合に95%以上残存する基であり、この条件で99%以上残存していることが好ましい。具体的には、置換もしくは無置換の炭化水素基、ケイ素原子含有基、およびそれらを組み合わせた基が挙げられる。炭化水素基とは、脂肪族炭化水素基やアリール基をさす。脂肪族炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基がある。Rが複数の場合は、同一でも異なっていてもよい。
上記アルキル基は、特に限定されず、直鎖、分岐鎖、または環状でもよい。具体的には、メチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
上記アルケニル基は、特に限定されず、直鎖、分岐鎖、または環状でもよい。具体的には、ビニル基、アリル基などが挙げられる。
上記アルキニル基は、特に限定されず、直鎖、分岐鎖、または環状でもよく、具体的には、エチニル基などが挙げられる。
アリール基は、芳香族性を有する環であれば特に制限されるものではないが、具体例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが挙げられる。
ケイ素原子含有基としては、シリルオキシ基が好適に挙げられる。具体的には、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基などが挙げられる。
不飽和基を2つ以上置換したカゴ型シルセスキオキサン化合物は、Rのうち少なくとも2つがビニル基またはエチニル基を含む基である化合物を指す。Rで表される基がビニル基またはエチニル基を含む場合は、ビニル基またはエチニル基は、直接もしくは2価の連結基を介して、Rが結合するケイ素原子に結合することが好ましく、特にビニル基またはエチニル基はRが結合するケイ素原子に直接結合することが好ましい。
不飽和基を2つ以上置換したカゴ型シルセスキオキサン化合物は、Rのうち少なくとも2つがビニル基であることが好ましく、さらにRのうち少なくとも半数がビニル基であることが好ましく、特にRのすべてがビニル基であることが好ましい。
化合物(II)の具体例としては、例えば、以下のものがあげられる。本発明は、これらに限定されるものではない。
Figure 2009088247
Figure 2009088247
Figure 2009088247
Figure 2009088247
化合物(II)は、市販のものを使用してもよいし、公知の方法で合成してもよい。
化合物(II)におけるRが下記一般式(II-1)で表される基である場合も好ましく、この場合、下記一般式(II-2)で表される化合物と下記一般式(II-3)で表される化合物を反応させることで合成できる。
(R1−Si−O− (II-1)
〔MO-Si(O0.5) (II-2)
(R1−Si−Cl (II-3)
一般式(II-2)で示される化合物は、たとえば、Angew.Chem.Int.Ed.Engl.1997,36, No.7, 743-745等に記載の方法に従って合成できる。一般式(II-1)および(II-3)のR1はそれぞれ独立に非加水分解性基を表す。該非加水分解性基の定義は、上記Rの非加水分解性基の定義と同一である。なお、R1で表される非加水分解性基として好ましくは、アルキル基、アリール基、ビニル基、エチニル基があげられる。一般式(II-2)中のmの定義は、化合物(II‘)のmの定義と同一である。Mは金属原子(例えばNa、K、Cu、Ni、Mn)またはオニウムカチオン(例えばテトラメチルアンモニウム)を表す。なお、Mが多価の金属原子である場合は、複数の−O−Si(O0.5)が多価の金属原子Mに結合した形態を意味する。
一般式(II-2)で表される化合物と、一般式(II-3)で表される化合物との反応は、例えば、溶媒中に、一般式(II-2)で表される化合物と、一般式(II-2)で表される化合物中に含まれるSi−OM基数の1〜100倍モルの一般式(II-3)で表される化合物を添加し、撹拌しながら、通常0〜180℃、10分〜20時間行う。溶媒としては、トルエン、ヘキサン、テトラヒドロフラン(THF)などの有機溶剤が好ましい。
無機ポリマー膜は、無機ポリマー、好ましくはシルセスキオキサン構造を有する重合体、特に好ましくは化合物(II)の重合体を含有する塗布液を前記銅拡散防止膜上に塗布し、乾燥して形成される。
化合物(II)の重合体は炭素−炭素不飽和結合同士の重合反応を用いて製造されることが好ましく、特に化合物(II)を溶媒に溶解させ、重合開始剤を添加してビニル基またはエチニル基を反応させることが好ましい。重合反応としてはどのような重合反応でも良いが、例えばラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、開環重合、重縮合、重付加、付加縮合、遷移金属触媒重合等が挙げられる。
重合反応終了時に残存している化合物(II)は添加量の25%質量以下が好ましく、20%質量以下がより好ましく、15質量%以下が最も好ましい。重合時にこの条件を満たせば、塗布面状がよく、焼成時の膜減りが小さい膜形成用組成物を収率よく製造することができる。
重合反応終了時の化合物(II)の重合体の重量平均分子量(Mw)が3万〜16万であることがより好ましく、4万〜14万であることがさらに好ましく、5万〜12万であることが最も好ましい。重合反応終了時の化合物(II)の重合体には、分子量300万以上の成分を実質的に含まないことが好ましく、200万以上の成分を実質的に含まないことがより好ましく、100万以上の成分を含まないことが最も好ましい。
化合物(II)の重合反応は非金属の重合開始剤の存在下で行うことが好ましく、例えば、加熱によって炭素ラジカルや酸素ラジカル等の遊離ラジカルを発生して活性を示す重合開始剤の存在下で重合することが出来る。重合開始剤としては特に有機過酸化物または有機アゾ系化合物が好ましく、試薬自体の安全性および重合反応の分子量再現性から、有機アゾ系化合物が好ましく、なかでもポリマー中に有害なシアノが取り込まれないV−601などのアゾエステル化合物が最も好ましい。
重合反応で使用する溶媒は、化合物(II)が必要な濃度で溶解可能であり、かつ得られる重合体から形成する膜の特性に悪影響を与えないものであればどのようなものを使用しても良いが、より好ましい溶剤はエステル系溶剤であり、特に好ましくは、酢酸エチル、酢酸ブチルである。
反応時に重合開始剤を分解させるのに必要な温度まで反応液を加温でき、反応終了後に有機溶媒を留去できるために、有機溶媒の沸点は75℃以上140℃以下であることが好ましい。重合開始剤の添加方法としては一括添加、分割添加、連続添加などが挙げられるが、少ない重合開始剤添加量で高分子量化でき、膜強度の点からも有利であるので、分割添加および連続添加が好ましい。
本発明における重合反応の最適な条件は、重合開始剤、モノマー、溶媒の種類、濃度等によって異なるが、好ましくは内温0℃〜200℃、より好ましくは40℃〜170℃、特に好ましくは70℃〜140℃で、好ましくは1〜50時間、より好ましくは2〜20時間、特に好ましくは3〜10時間の範囲である。また、酸素による重合開始剤の不活性化を抑制するために不活性ガス雰囲気下(例えば窒素、アルゴン等)で反応させることが好ましい。反応時の酸素濃度は好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下、特に好ましくは20ppm以下である。
塗布液を製造する際には、化合物(II)の重合反応を行った反応液をそのまま絶縁膜形成用組成物として用いてもよいが、反応溶媒を留去し、濃縮して用いることが好ましい。また、再沈殿処理を行った後に用いることが好ましい。
更に、銅拡散防止膜上に塗布される無機ポリマーを含有する塗布液には、得られる絶縁膜の特性(耐熱性、誘電率、機械強度、塗布性、密着性等)を損なわない範囲で、ラジカル発生剤、コロイド状シリカ、界面活性剤、シランカップリング剤、密着剤などの添加剤を添加してもよい。
銅拡散防止膜上に塗布される無機ポリマーを含有する塗布液には、有機溶媒が含まれる。使用できる有機溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレンカーボネート、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトン、キシレン、メシチレン、ジイソプロピルベンゼンなどがある。
銅拡散防止膜上に塗布される無機ポリマーを含有する塗布液中の全固形分濃度は、好ましくは、1〜30質量%であり、使用目的に応じて適宜調整される。塗布液の全固形分濃度が1〜30質量%であると、塗膜の膜厚が適当な範囲となり、塗布液の保存安定性もより優れるものである。
無機ポリマー膜の機械強度の許す範囲内で、空孔形成因子を使用して、膜を多孔質化し、低誘電率化を図ることができる。特にポリスチレンは、空孔形成剤として好適に使用できる。
銅拡散防止膜上に塗布される無機ポリマーを含有する塗布液はフィルターろ過により、不溶物、ゲル状成分等を除いてから膜形成に用いることが好ましい。その際に用いるフィルターの孔径は0.001〜0.2μmが好ましく、孔径0.005〜0.05μmがより好ましく、孔径孔径0.005〜0.03μmが最も好ましい。フィルターの材質はPTFE、ポリエチレン、ナイロンが好ましく、ポリエチレンおよびナイロンが、より好ましい。
銅拡散防止膜上に塗布される無機ポリマーを含有する塗布液の製造方法は、特に限定されないが、例えば、反応容器に化合物(II)の重合体、ならびに必要に応じて上記各任意成分を入れ、混合ミキサーなどのかくはん機を用いて十分にかくはんする方法を用いることができる。
無機ポリマー膜は、無機ポリマーを含有する塗布液をスピンコーティング法、ローラーコーティング法、ディップコーティング法、スキャン法、スプレー法、バー塗布法などの任意の方法により銅拡散防止膜上に塗布した後、加熱による乾燥処理を施すことで溶媒を除去することにより形成することができる。なお、乾燥処理の際には、膜が硬化しない温度条件下で実施する。乾燥の意味は、前記銅拡散防止膜での乾燥と同義である。具体的には、溶媒を乾燥するための加熱は100℃〜250℃で1分間以上5分間未満行うことが好ましい。乾燥処理は、条件を変えて複数回に分けて実施してもよい。乾燥処理は、条件を変えて複数回に分けて実施してもよい。乾燥雰囲気は、特に限定されず、空気中または不活性ガス(窒素、アルゴンなど)中など適宜選択される。基板に塗布する方法としては、スピンコーティング法,スキャン法によるものが好ましい。特に好ましくは,スピンコーティング法によるものである。また、基板の搬送の観点より、基板エッジ部の膜を残存させないための処理(エッジリンス、バックリンス)をすることも好ましい。
無機ポリマー膜のうち、化合物(II)同士が反応した重合物の合計が70質量%以上であることが好ましいが、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることが、さらに好ましく、95質量%以上であることが最も好ましい。また、化合物(II)のビニル基またはエチニル基のうち、10〜90モル%が未反応で残存していることが好ましく、20〜80モル%が未反応で残存していることが好ましく、30〜70モル%が未反応で残存していることが最も好ましい。
無機ポリマー膜の膜厚は、通常50nm〜1000nm、好ましくは60nm〜500nm、特に好ましくは70nm〜400nmである。膜厚が、該範囲内であると膜の低誘電性や耐熱性の点から好ましい。
<3>工程
<3>工程は、得られた前記無機ポリマー膜上に絶縁膜用樹脂を含有する塗布液を塗布し、乾燥して有機ポリマー膜を形成する工程である。
絶縁膜用樹脂とは、絶縁膜を形成する低誘電率性の高分子化合物またはその前駆体化合物であれば特に限定されない。具体的には、ポリアリーレン、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド、ポリアリーレンエーテル、かご型構造を有する化合物などが挙げられ、低誘電率、高機械的強度という観点から、かご型構造を有する化合物が好ましい。かご型構造を有する化合物とは、かご型構造を分子中に有する高分子で、かご型構造がポリマー主鎖の一部であってもよく、かご型構造がポリマー主鎖にペンダント基として組み込まれていてもよい。該かご構造の定義は、前記一般式一般式(Y−1)〜(Y−6)中のQ2でのかご型構造の定義と同一である。なお、該有機系絶縁膜材料には、前記一般式(I)で表される化合物の重合体は含まれないものとする。
かご型構造は、例えば、アダマンタン、ビアダマンタン、ジアマンタン、トリアマンタン、テトラマンタンまたはドデカヘドランなどの多環型炭化水素であり、より好ましくは高い耐熱性という観点からアダマンタン、ジアマンタン、またはトリアダマンタンであり、低誘電率であり、合成が容易であるという点で、特に好ましくはジアマンタンである。かご型構造は、飽和、不飽和結合のいずれを含んでいてもよく、酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子を含んでもよいが、低誘電率の見地から飽和炭化水素が好ましい。
該かご型構造は、本発明の効果を損なわない限り、置換基を有していてもよい。例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、クロル原子、臭素原子、またはヨウ素原子)、アルキル基(直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。好ましくは炭素数1〜5である。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜5である。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜5である。)、シリル基(トリエトキシシリル、メチルジエトキシシリル、トリビニルシリルなど)などが挙げられる。
該かご型構造は1〜4価であることが好ましく、より好ましくは2〜3価であり、特に好ましくは2価である。このとき、かご型構造に結合する基は1価以上の置換基でも2価以上の連結基でも良い。
かご型構造を有する化合物とは、かご型構造を分子中に有する高分子であっても良く、重量平均分子量は好ましくは1000〜500000、より好ましくは5000〜300000、特に好ましくは10000〜200000である。重量平均分子量がこの範囲であると、低誘電性や耐熱性など諸膜特性が優れる。
該かご型構造は、ポリマー主鎖に1価以上のペンダント基として組み込まれてもよい。かご化合物が結合する好ましいポリマー主鎖としては、例えばポリ(アリーレン)、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリ(エーテル)、ポリアセチレン等の共役不飽和結合鎖、ポリエチレン等が挙げられ、この中でも耐熱性が良好な点から、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリアセチレンがより好ましい。
該かご型構造は、ポリマー主鎖の一部として組み込まれてもよい。この形態においては、かご型構造はかご構造間で直接単結合するかまたは適当な2価以上の連結基によって連結される。連結基の例としては例えば、C(R11)(R12)−、−CH=CH−、−C≡C−、アリーレン基、−O−、−Si(R13)(R14)−またはこれらを組み合わせた基であり、特に好ましいものは、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−Si(R13)(R14)−またはこれらの組み合わせである。R11〜R14はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基を表す。
かご型構造を有する化合物は、その分子内にかご型構造を1種でも2種以上含んでいてもよい。以下に本発明の「かご型構造を有する化合物」の具体例を示すが、もちろん本発明はこれらに限定されない。
Figure 2009088247
本発明のかご型構造を有する化合物は下記一般式(III)で表される化合物の重合体であることが特に好ましい。
Figure 2009088247
一般式(III)中のRは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはシリル基を表す。Rが水素原子以外の場合、Rはさらに別の置換基で置換されていてもよい。この中で好ましくは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、またはシリル基であり、より好ましくは水素原子または炭素数0〜10のシリル基である。
一般式(III)中のmは、1〜14の整数を表し、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは2または3である。一般式(III)中のmが2以上の場合は、Rは同一でも異なっていてもよい。
一般式(III)中のXは、ハロゲン原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜10である)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜10である)、アリール基(好ましくは炭素数6〜20である)、シリル基(好ましくは炭素数0〜20である)である。Xはさらに別の置換基で置換されていてもよい。
一般式(III)中のnは0〜13の整数を表し、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0〜2の整数であり、特に好ましくは0または1である。一般式(III)中のnが2以上の場合は、Xは同一でも異なっていてもよい。
一般式(III)の化合物の最適な重合反応条件は有機溶剤中で、好ましくは内温0℃〜220℃、より好ましくは50℃〜210℃、特に好ましくは100℃〜200℃で、好ましくは1〜50時間、より好ましくは2〜20時間、特に3〜10時間で行うことが好ましい。所望により、パラジウム、ニッケル、タングステン、モリブデン等の金属触媒を用いてもよい。
一般式(III)の化合物を重合したポリマーの重量平均分子量の好ましい範囲は1000〜500000、より好ましくは5000〜300000、特に好ましくは10000〜200000である。この範囲内であると、低誘電性や耐熱性など諸膜特性が優れる。
一般式(III)の化合物の具体例を下記に示す。本発明は、以下の具体例に限定されるものではない。
Figure 2009088247
Figure 2009088247
かご型構造を有する化合物は電子線、熱により他の分子と共有結合を形成する反応性基を有していることが好ましい。このような反応性基としては、特に限定されないが、例えば環化付加反応、ラジカル重合反応を起こす置換基が好ましく利用できる。例えば、二重結合を有する基(ビニル基、アリル基など)、三重結合を有する基(エチニル基、フェニルエチニル基など)、ディールスアルダー反応を起こすためのジエン基、ジエノフィル基の組み合わせ等が有効であり、特にエチニル基とフェニルエチニル基が有効である。
本発明の絶縁膜に良好な特性(誘電率、機械強度)を付与する観点から、有機ポリマー膜中に含まれる総炭素数に占めるかご型構造の総炭素数の比率は30%以上であることが好ましく、より好ましくは50〜95%、さらに好ましくは60%〜90%である。
有機ポリマー膜は、絶縁膜用樹脂を含有する塗布液を前記無機ポリマー膜上に塗布し、乾燥して形成される。
無機ポリマー膜上に塗布される塗布液には有機溶剤が含まれる。有機溶剤としては、特に限定はされないが、より好ましい溶剤は、アセトン、プロパノール、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γブチロラクトン、アニソール、メシチレン、1,2−ジクロロベンゼンである。
無機ポリマー膜上に塗布される塗布液中における絶縁膜用樹脂の濃度は、好ましくは1.0〜20質量%、より好ましくは1.0〜15質量%、特に好ましくは1.5〜10質量%である。この範囲内にあると、塗膜の膜厚が適当な範囲となり、塗布液の保存安定性もより優れ好ましい。
更に、無機ポリマー膜上に塗布される塗布液中には、得られる絶縁膜の特性(耐熱性、誘電率、機械強度、塗布性、密着性等)を損なわない範囲で、ラジカル発生剤、コロイド状シリカ、界面活性剤、シランカップリング剤、密着促進剤などの添加剤を添加してもよい。
無機ポリマー膜上に塗布される塗布液中の製造方法は、特に限定されないが、例えば、反応容器に化合物(III)の重合体、ならびに必要に応じて上記各任意成分を入れ、混合ミキサーなどのかくはん機を用いて十分にかくはんする方法を用いることができる。
有機ポリマー膜は、絶縁膜用樹脂を含有する塗布液をスピンコーティング法、ローラーコーティング法、ディップコーティング法、スキャン法、スプレー法、バー塗布法などの任意の方法により無機ポリマー膜上に塗布した後、加熱による乾燥処理を施すことで溶媒を除去することにより形成することができる。なお、乾燥処理の際には、膜が硬化しない温度条件下で実施する。硬化とは、例えば、かご型構造を有する化合物に含まれる炭素―炭素二重結合や炭素―炭素三重結合などの反応性基が、加熱により更に重合・反応して硬化することを意味する。よって、乾燥処理の際の温度条件とは、絶縁膜用樹脂中に含まれる炭素―炭素二重結合や炭素―炭素三重結合などの反応性基が実質的に消費されず、残存できる温度条件であることを意味する。具体的には、溶媒を乾燥するための加熱は50℃〜250℃で1分間以上5分間未満行うことが好ましく、特に80℃〜200℃で1分間以上5分間未満行うことを好ましい。乾燥処理は、条件を変えて複数回に分けて実施してもよい。乾燥雰囲気は、特に限定されず、空気中または不活性ガス(窒素、アルゴンなど)中など適宜選択される。基板に塗布する方法としては、スピンコーティング法,スキャン法によるものが好ましい。特に好ましくは,スピンコーティング法によるものである。また、基板の搬送の観点より、基板エッジ部の膜を残存させないための処理(エッジリンス、バックリンス)をすることも好ましい。
有機ポリマー膜の膜厚は、通常50nm〜1000nm、好ましくは60nm〜500nm、特に好ましくは70nm〜150nmである。膜厚が、該範囲内であると膜の低誘電性や耐熱性の点から好ましい。
<4>工程
<4>工程は、<3>工程後、加熱またはエネルギー線の照射により、前記銅拡散防止膜、無機ポリマー膜、および有機ポリマー膜を一度に硬化する工程である。本工程では、基板上に塗設した銅拡散防止膜、無機ポリマー膜、および有機ポリマー膜を、一括して硬化処理(焼成)する。硬化処理の方法としては、加熱またはエネルギー線の照射がある。
<3>工程で得られた銅拡散防止膜、無機ポリマー膜、および有機ポリマー膜からなる積層膜を加熱することで、膜組成物中に残存する炭素―炭素三重結合などの反応性基の重合反応・架橋反応を起こして、膜内での架橋密度を高め積層膜の硬化を促す。該加熱条件は、好ましくは100〜450℃、より好ましくは200〜420℃、特に好ましくは350℃〜400℃で、好ましくは5分〜2時間、より好ましくは10分〜1.5時間、特に好ましくは30分〜1時間の範囲である。加熱処理は数回に分けて行っても良い。焼成時の気圧は通常0.001トール〜2000トールであるが、0.001トール〜800トールが好ましい。この加熱処理は、酸素による熱酸化を防ぐために、窒素雰囲気下または大気圧10トール以下で行うことが特に好ましい。
別の方法として、高エネルギー線を照射することで重合体中に残存する炭素―炭素三重結合などの反応性基の重合反応・架橋反応を起こして硬化させてもよい。高エネルギー線とは、電子線、紫外線、X線などが挙げられる。高エネルギー線として、電子線を使用した場合のエネルギーは50keV以下であることが好ましく、より好ましくは30keV以下、特に好ましくは20keV以下である。電子線の総ドーズ量は好ましくは5μC/cm 2以下であり、より好ましくは2μC/cm 2以下、特に好ましくは0〜1μC/cm 2以下である。電子線を照射する際の基板温度は0〜450℃が好ましく、より好ましくは0〜400℃、特に好ましくは0〜350℃である。圧力は好ましくは0〜133kPa、より好ましくは0〜60kPa、特に好ましくは0〜20kPaである。膜組成物の酸化を防止するという観点から、基盤周囲の雰囲気はAr、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。また、電子線との相互作用で発生するプラズマ、電磁波、化学種との反応を目的に酸素、炭化水素、アンモニアなどのガスを添加してもよい。電子線照射は複数回行ってもよく、この場合は電子線照射条件を毎回同じにする必要はなく、毎回異なる条件で行ってもよい。
高エネルギー線として紫外線を用いてもよい。紫外線を用いる際の照射波長領域は190〜400nmが好ましく、その出力は基板直上において0.1〜2000mWcm−2が好ましい。紫外線照射時の基板温度は、250〜450℃が好ましく、より好ましくは250〜400℃、特に好ましくは250〜350℃である。膜組成物の酸化を防止するという観点から、基盤周囲の雰囲気はAr、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。また、その際の圧力は0〜133kPaが好ましい。紫外線照射は複数回行ってもよく、この場合は紫外線照射条件を毎回同じにする必要はなく、毎回異なる条件で行ってもよい。
<4>工程において膜が積層された状態で硬化処理を行うと、短時間に密着性に優れた積層型絶縁膜を製造することができる。密着性が高まる詳細なメカニズムについては不明だが、第一に、硬化処理時の膜組成物中に残存している炭素―炭素二重結合や炭素―炭素三重結合などの反応性基による反応や、水素引抜反応などにより各膜組成物間での架橋構造が形成され、各膜界面での剥離が抑えられていると推測される。また、積層された状態での加熱硬化処理により、各膜間での界面でそれぞれの膜組成物の相互拡散が起こり、互いの成分が入り込んだ構造ができ、いわゆる投錨効果によって剥離が抑制された効果も推測される。さらには、各膜の線膨張係数が異なっていても一括硬化することにより、膜界面で生じる応力を開放しながら硬化できるため内部応力の発生が抑えられ、剥離を抑える要因となっていると推測される。特に、無機ポリマーが不飽和基を置換基として有するシルセスキオキサン化合物(好ましくはカゴ型シルセスキオキサン)の重合体、絶縁膜用樹脂がかご型構造を分子中に有する高分子である場合は、立体的で嵩高い官能基を有しているため硬化収縮が小さいと予想され、硬化時の内部応力の発生が一段と小さくなり密着性が向上したと推測される。
本発明の膜形成用組成物を使用して得られる多層構造は、多様の目的に使用することが出来る。例えばLSI、システムLSI、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRAM等の半導体装置、マルチチップモジュール多層配線板等の電子部品における絶縁膜として好適であり、半導体用層間絶縁膜、エッチングストッパー膜、表面保護膜、バッファーコート膜の他、LSIにおけるパッシベーション膜、α線遮断膜などとして使用することが出来る。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により制約されるものではない。
<塗布液作成例1>
Macromolecules, 5266(1991)に記載の合成法に従って、4,9−ジエチニルジアマンタンを合成した。次に、4,9−ジエチニルジアマンタン2gとジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製)0.22g、t−ブチルベンゼン10mlを窒素気流下、内温150℃で7時間攪拌、重合した。反応液を室温にした後、イソプロピルアルコール60mlに添加、析出した固体を濾過して、イソプロピルアルコールで十分に洗浄した。重量平均分子量約1.5万の重合体(A)を0.8g得た。
重合体(A)0.35gをシクロヘキサノン7gに完全に溶解させた。この溶液を0.1μmのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過し塗布液Aとした。
<塗布液作成例2>
例示化合物(II−d)(アルドリッチ社製)1gを酢酸ブチル80gに加えた。窒素気流中で、加熱還流しながら(内温127℃)、重合開始剤として和光純薬工業社製V−601(10時間半減温度66℃)5mgを酢酸ブチル4mlで希釈した液を2時間かけて滴下し、滴下終了後、1時間加熱還流した。重合禁止剤として4−メトキシフェノール20mgを加えた後、室温まで冷却し、液重量2gまで減圧濃縮し、メタノール20mlを加え、1時間攪拌した後、固形物をろ取、乾燥した。これをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、攪拌しながら水1.8mlを滴下した。1時間攪拌した後、デカンテーションで上澄みを捨て、メタノール10mlを加えた。固形分をろ取、乾燥し固形分0.49gを得た。固形分をGPCで分析すると、例示化合物(II−d)より分子量が大きい成分は、Mw=15.8万、MZ+1=31万、Mn=8.9万であった(MZ+1はZ+1平均分子量)。固形物中には未反応の例示化合物(II−d)は3質量%以下であった。分子量300万以上の成分は含まれなかった。重クロロホルムを測定溶媒として、固形分のH−NMRスペクトルを測定したところ、ビニル基が重合してできたアルキル基由来のプロトンピークと、残存したビニル基由来のプロトンピークが48:52の積分比率で観察され、ビニル基同士が重合していることがわかった。
この組成物0.3gにプロピレングリコールメチルエーテルアセテート5mlを加えて40℃で3時間攪拌したところ、均一に溶解した。これを0.2μm孔径のテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して、本発明の無機ポリマー膜形成用塗布液Bを得た。残存する単量体の重量および添加剤の重量より、組成物中の固形分のうち、単量体のビニル基同士が反応した重合物が70質量%以上であることは明らかである。
<塗布液作成例3>
例示化合物(II−d)(アルドリッチ社製)1gを酢酸ブチル26.4gに加えた。窒素気流中で、加熱還流しながら(内温127℃)、重合開始剤として和光純薬工業製V−601(10時間半減温度66℃)1.8mgを酢酸ブチル2mlで希釈した液を2時間かけて滴下し、滴下終了後、1時間加熱還流した。重合禁止剤として4−メトキシフェノール20mgを加えた後、室温まで冷却し、液重量2gまで減圧濃縮し、メタノール20mlを加え、1時間攪拌した後、固形物をろ取、乾燥した。これをテトラヒドロフラン15mlに溶解し、攪拌しながら水5mlを滴下した。1時間攪拌した後、デカンテーションで上澄みを捨て、メタノール10mlを加えた。固形分をろ取、乾燥し、固形分0.60gを得た。固形分をGPCで分析すると、化合物(II−d)より分子量が大きい部分は、Mn=3.1万、Mw=11.8万、Mz+1=27万、であった。固形物中には未反応の例示化合物(II−d)は3質量%以下であった。分子量300万以上の成分は含まれなかった。重クロロホルムを測定溶媒として、固形分のH−NMRスペクトルを測定したところ、ビニル基が重合してできたアルキル基由来のプロトンピークと、残存したビニル基由来のプロトンピークが42:58の積分比率で観察され、ビニル基同士が重合していることがわかった。
この組成物0.3gにプロピレングリコールメチルエーテルアセテート5mlを加えて40℃で3時間攪拌したところ、均一に溶解した。これを0.2μm孔径のテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して、本発明の無機ポリマー膜形成用塗布液Cを得た。残存
する単量体の重量および添加剤の重量より、組成物中の固形分のうち、単量体のビニル基同士が反応した重合物が70質量%以上であることは明らかである。
<塗布液作成例4>
Chem. Heterocycl. Compd.(Engl. Transl) (12) 1976;1109-1110に記載の合成法に従って合成した5−ブロモ−2‐(3−ブロモフェニル)ベンゾオキサゾール(14−a)10g(0.0283モル)にトリエチルアミン50mlとトリメチルシリルアセチレン13.36g(0.136モル)を加え、窒素気流下、(PhP)PdClを0.8g、PhPを0.6gを添加した。4時間加熱還流した後、室温まで冷却した。不溶物をろ過して除いた後に減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製することにより(14−b)6.1g(0.0157モル)を得た。
これをクロロホルム50mlに溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオライド(1モル/リットルTHF溶液)20mlを加えて室温で1時間攪拌した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、減圧濃縮したのちカラムクロマトグラフィーで精製し、例示化合物(I−14)2.92g(0.012モル)を得た。
Figure 2009088247
次に、例示化合物(I−14)2gとジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製)0.11g、t−ブチルベンゼン5mlを窒素気流下、内温150℃で7時間攪拌、重合した。反応液を室温にした後、イソプロピルアルコール30mlに添加、析出した固体を濾過して、イソプロピルアルコールで十分に洗浄した。重量平均分子量約7000の重合体(B)を0.35g得た。重合体(B)のシクロヘキサノンへの溶解度は25℃で5質量%以上であった。重合体(B)0.35gをシクロヘキサノン7gに完全に溶解させた。この溶液を0.1μmのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過し塗布液Dとした。
<実施例1>
東京エレクトロン製ACT8SOD内のSCTユニット(SOD用スピンコートユニット)内を温度23℃、湿度45%にセットし、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Dを3ml吐出し、Siウエハー上に1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥処理を行い200nmの塗膜Dを得た。連続して前記Siウエハーを再びSCTユニットに導入し、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Bを3ml吐出し、1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥理を行い塗膜D上に380nmの塗膜Bを得た。連続して前記Siウエハーを再びSCTユニットに導入し、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Aを3ml吐出し、1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥処理を行い塗膜B上に200nmの塗膜Aを得た。このように形成した塗膜D、Bおよび塗膜Aからなる積層体にクリーンオーブンを用いて窒素中400℃で30分間の加熱硬化を行った。その後、碁盤目剥離試験を実施した。具体的には、ダイヤモンドペンを用いてけがく事により該積層体に1mm間隔の升目を10×10マス(格子状碁盤目100個)形成し、この格子状碁盤目に粘着テープを密着させた後、剥離したとき、肉眼では碁盤目の剥がれは認められなかった。
<実施例2>
東京エレクトロン製ACT8SOD内のSCTユニット(SOD用スピンコートユニット)内を温度23℃、湿度45%にセットし、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Dを3ml吐出し、Siウエハー上に1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥処理を行い200nmの塗膜Dを得た。連続して前記Siウエハーを再びSCTユニットに導入し、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Cを3ml吐出し、1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥処理を行い塗膜D上に380nmの塗膜Cを得た。連続して前記Siウエハーを再びSCTユニットに導入し、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Aを3ml吐出し、1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥処理を行い塗膜C上に200nmの塗膜Aを得た。このように形成した塗膜D、Cおよび塗膜Aからなる積層体にクリーンオーブンを用いて窒素中350℃で1時間の加熱硬化を行った。硬化処理後、<実施例1>と同様に剥離試験を実施した。ダイヤモンドペンを用いてけがく事により該積層体に1mm間隔の升目を10×10マス(格子状碁盤目100個)形成し、この格子状碁盤目に粘着テープを密着させた後、剥離したとき、肉眼では碁盤目の剥がれは認められなかった。
<実施例3>
東京エレクトロン製ACT8SOD内のSCTユニット(SOD用スピンコートユニット)内を温度23℃、湿度45%にセットし、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Dを3ml吐出し、Siウエハー上に1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥処理を行い200nmの塗膜Dを得た。連続して前記Siウエハーを再びSCTユニットに導入し、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Cを3ml吐出し、1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥処理を行い塗膜D上に380nmの塗膜Cを得た。連続して前記Siウエハーを再びSCTユニットに導入し、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Aを3ml吐出し、1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱処理を行い塗膜C上に200nmの塗膜Aを得た。このように形成した塗膜D、Cおよび塗膜Aからなる積層体を分割し、約8cm角にした。高圧水銀ランプによる紫外線照射(窒素雰囲気、基板温度350℃、波長220〜600nm、照度800mW(240〜320nm))を15分間照射し一括硬化した。硬化処理後、<実施例1>と同様に剥離試験を実施した。ダイヤモンドペンを用いてけがく事により該積層体に1mm間隔の升目を10×10マス(格子状碁盤目100個)形成し、この格子状碁盤目に粘着テープを密着させた後、剥離したとき、肉眼では碁盤目の剥がれは認められなかった。
<比較例1>
東京エレクトロン製ACT8SOD内のSCTユニット(SOD用スピンコートユニット)内を温度23℃、湿度45%にセットし、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Dを3ml吐出し、Siウエハー上に1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥処理を行い200nmの塗膜Dを得た。その後クリーンオーブンを用いて窒素中400℃で30分間の加熱硬化を行った。連続して前記Siウエハーを再びSCTユニットに導入し、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Bを3ml吐出し、1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥処理を行い塗膜D上に380nmの塗膜Bを得た。その後クリーンオーブンを用いて窒素中400℃で30分間の加熱硬化を行った。連続して前記Siウエハーを再びSCTユニットに導入し、PTFE製0.1μmフィルターをセットした窒素加圧(0.05MPa)ラインを用いて塗布液Aを3ml吐出し、1200rpmにてスピンコートを行った。その後LHP(大気雰囲気熱板)にて110℃で1分間およびDLB(低酸素濃度熱板)にて200℃で1分間の加熱乾燥処理を行い塗膜B上に200nmの塗膜Aを得た。その後クリーンオーブンを用いて窒素中400℃で30分間の加熱硬化を行った。このように形成した塗膜D、Bおよび塗膜Aからなる積層体に<実施例1>と同様に剥離試験を実施したところ、碁盤目100マス中32マスが剥離し、顕微鏡にて確認できる範囲でほとんど全てが膜Aと膜Bの界面が剥離界面であることが分かった。
<比較例2>
塗布液BをCに変えた以外は比較例2と同様に評価したところ碁盤目100マス中74マスが剥離し、その剥離界面は塗膜Dと塗膜Cの界面であった。
表1の結果から本発明を用いることで、半導体装置の多層構造で用いる絶縁膜の積層構造を短時間で形成することができ、高価なCVD装置を用いる必要が無くなる。
Figure 2009088247

Claims (6)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する塗布液を基板上に塗布し、乾燥して銅拡散防止膜を形成する工程と、前記銅拡散防止膜上に無機ポリマーを含有する塗布液を塗布し、乾燥して無機ポリマー膜を形成する工程と、前記無機ポリマー膜上に絶縁膜用樹脂を含有する塗布液を塗布し、乾燥して有機ポリマー膜を形成する工程と、その後、加熱またはエネルギー線の照射により、前記銅拡散防止膜、前記無機ポリマー膜、および前記有機ポリマー膜を一度に硬化する工程、を有する積層型絶縁膜の製造方法。
    (X)−Q−(Y) 一般式(I)
    (一般式(I)中、Qは環員数5または6の含窒素複素環基、またはそれらのベンゾ縮合環基を表す。Xは任意の置換基を表す。mは0〜10の整数を表す。mが2以上の場合は、Xは同一でも異なっていてもよい。Yは下記一般式(Y−1)〜(Y−6)のいずれかで表される基を表す。nは1〜10の整数を表す。nが2以上の場合は、Yは同一でも異なっていてもよい。)
    Figure 2009088247
    (一般式(Y−1)〜(Y−6)中、Zは水素原子または任意の置換基を表す。X1はC(X)、NX、O、Sから選ばれる原子または基を表す。X2はそれぞれ独立に水素原子または任意の置換基を表す。Q2は環状またはかご型構造を有する基、またはSiX (3−n 2 を表す。Xはそれぞれ独立に水素原子または任意の置換基を表す。Z、X1およびQ2は複数存在する場合は、各々同一でも異なっていてもよい。n2は1〜10の整数を表す。式中*は一般式(I)のQとの結合位置を示す。)
  2. 前記一般式(I)中のQが、下記一般式(Q−1)〜(Q−5)のいずれかで表される基である請求項1に記載の積層型絶縁膜の製造方法。
    Figure 2009088247

    (一般式(Q−1)〜(Q−5)中、AはC(X)2、NX、O、Sから選ばれる原子または基を表す。一般式(Q−4)のAには、NXで表される基が選ばれる。Aはそれぞれ独立にCX、Nから選ばれる原子または基を表す。Xはそれぞれ独立に水素原子、任意の置換基、または一般式(I)のYで表される基である。Aはそれぞれ独立に水素原子、または一般式(I)のXまたはYで表される基である。一般式(Q−1)〜(Q−5)で表される基は、一般式(I)におけるXおよびYで表される基をいずれの位置に有していてもよい。)
  3. 前記無機ポリマーが、不飽和基を置換基として有するシルセスキオキサン化合物の重合体である請求項1または2に記載の積層型絶縁膜の製造方法。
  4. 前記絶縁膜用樹脂が、かご型構造を分子中に有する高分子である請求項1〜3のいずれかに記載の積層型絶縁膜の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の積層型絶縁膜の製造方法により得られる絶縁膜。
  6. 請求項5の絶縁膜を有する電子デバイス。
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