JP2009089082A - 画像復元装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】復元の処理量の増大を抑止しつつ、所定配列の撮像素子による画像に対してデコンボリューションを的確にかけ、画像復元を実現可能な画像復元装置およびその方法を提供する。
【解決手段】画像処理装置230は、撮像素子220により得られた画像データに対して、光学系の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタリングに基づいた処理を行い、フィルタリング処理が施されたデータに対して画像処理を行う機能と、を有し、画像復元フィルタリングは、画素単位で配置された光学的カラーフィルタの色およびまたは並びの種類別に行い、画像復元フィルタリングで用いる復元フィルタは、光学系210の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタに画素単位で配置された光学的カラーフィルタの配列に応じた変換用フィルタを掛け合わせて形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、撮像素子を用いた画像復元装置およびその方法に関するものである。
近年急峻に発展を遂げている情報のデジタル化に相俟って映像分野においてもその対応が著しい。
特に、デジタルカメラに象徴されるように撮像面はフィルムに変わって固体撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device),CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが使用されているのが大半である。
このように、撮像素子にCCDやCMOSセンサを使った撮像レンズ装置は、被写体の映像を光学系により光学的に取り込んで、撮像素子により電気信号として抽出するものであり、デジタルスチルカメラの他、情報コード読取装置(バーコードリーダ)、ビデオカメラ、デジタルビデオユニット、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯情報端末(PDA:Personal DigitalAssistant)、画像検査装置、自動制御用産業カメラ等に用いられている。
図31は、一般的な撮像レンズ装置の構成および光束状態を模式的に示す図である。
この撮像レンズ装置1は、光学系2とCCDやCMOSセンサ等の撮像素子3とを有する。
光学系は、物体側レンズ21,22、絞り23、および結像レンズ24を物体側(OBJS)から撮像素子3側に向かって順に配置されている。
撮像レンズ装置1においては、図31に示すように、ベストフォーカス面を撮像素子面上に合致させている。
図32(A)〜(C)は、撮像レンズ装置1の撮像素子3の受光面でのスポット像を示している。
ところで、F値が明るいレンズは合焦位置からデフォーカスすると急激に変調伝達関数(MTF:Modulation Transfer Function)が下がってしまう。その結果、MTFが0まで下がりそこから高い周波数で再び値を持ついわゆるバウンドが発生する。
そして、このバウンド点以上は位相がずれているので解像はつぶれてしまう。
F値を絞るとデフォーカスさせた時のMTFの変化が低く抑えられるのでバウンドしないデフォーカス範囲を広くすることができる。これがF値を絞ることで被写界深度をかせぐ方法である。
また、位相板により光束を規則的に分散し、デジタル処理により復元させ被写界深度の深い画像撮影を可能にする等の撮像装置が提案されている(たとえば非特許文献1,2、特許文献1〜5参照)。
この手法を用いれば、F値は明るいままで、被写界深度を伸ばすことができる。
"Wavefront Coding;jointly optimized optical and digital imaging systems",Edward R.Dowski,Jr.,Robert H.Cormack,Scott D.Sarama. "Wavefront Coding;A modern method of achieving high performance and/or low cost imaging systems",Edward R.Dowski,Jr.,Gregory E.Johnson. USP6,021,005 USP6,642,504 USP6,525,302 USP6,069,738 特開2003−235794号公報
上述したように、深度拡張光学系を用い、デジタル復元処理を行うことで、深度を拡張する技術が知られている。
復元処理には、光学系の点広がり関数(PSF)からセンサの画素サイズに合わせて導き出したデコンボリューションフィルタを用いる。
ところが、従来の技術では、カラー画像を処理する場合、RGBもしくはYUVなどの3枚の画像に対して、画像処理を行う。そのため、モノクロの1枚の画像を処理するのと比較して、復元の処理量が3倍になってしまうという不利益がある。
市場で最も普及しているベイヤー(BAYER)配列のカラーセンサを使用する場合、ベイヤー配列のデータの状態で復元処理を行えば、ベイヤー配列をR・G・Bの3枚の画像に補完し、それぞれの画像に対して復元処理する場合に比較して、復元処理の量を1/3にできる。
しかし、ベイヤー配列であるため、光学系のPSFからセンサの画素サイズに合わせて導き出したデコンボリューションフィルタをそのままかけあわせることはできない。
本発明は、復元の処理量の増大を抑止しつつ、所定配列の撮像素子による画像に対して、ベイヤー配列の補間処理をする以前に、的確な復元フィルタ(デコンボリューションフィルタ)をかけ、画像復元を実行可能な画像復元装置およびその方法を提供することにある。
本発明の第1の観点の画像復元装置は、光波面変調素子を含む光学系と、前記光学系を通過した被写体像を撮像する撮像素子と、前記撮像素子の受光面に、画素単位で配置された光学的カラーフィルタと、前記撮像素子により得られた画像データに対して、前記光学系の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタリングに基づいた処理を行うフィルタリング手段と、前記フィルタリング処理が施されたデータに対して画像処理を行う画像処理手段と、を有し、前記画像復元フィルタリングは、前記画素単位で配置された光学的カラーフィルタの色およびまたは並びの種類別に行われる。
好適には、前記画像復元フィルタリングで用いる復元フィルタは、前記光学系の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタに前記画素単位で配置された光学的カラーフィルタの配列に応じた変換用フィルタを掛け合わせて形成されている。
好適には、前記フィルタリング手段は、画像データを各色画像に分けて対応する変換用フィルタを掛け合わせ後、もとの画素配列に戻す処理を行う。
好適には、前記復元フィルタが格納される記憶手段を有し、前記光学系の個体毎または要求される前記光学系と被写体との距離毎に前記復元フィルタの値を変更可能である。
好適には、前記複数の復元フィルタは下記に示すフィルタゲインFGの値が略等しくなるようにWienerフィルタの係数を変えて生成された。
FG = (1/a*ΣΣfilt(u,v)^2)^0.5
aはフィルタの全要素数
好適には、前記複数の復元フィルタは、前記光学系のピントの中心となる被写体距離に応じたものに比べて、当該ピントの中心から離れた被写体距離に応じたものになるほどフィルタゲインが高く設定されている。
本発明の第2の観点は、光波面変調素子を含む光学系を通過した被写体像を撮像素子で撮像して得られた画像を復元する画像復元方法であって、前記撮像素子の受光面に、光学的カラーフィルタを画素単位で配置し、前記撮像素子により得られた画像データに対して、前記画素単位で配置された光学的カラーフィルタの色およびまたは並びの種類別に、前記光学系の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタリングに基づいた処理を行う。
本発明によれば、復元の処理量の増大を抑止しつつ、所定配列の撮像素子による画像に対してデコンボリューションフィルタを的確にかけ、画像復元を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に関連付けて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の構成例を示すブロックである。
撮像装置200は、図1に示すように、光学系210、撮像素子220、フィルタ手段としての機能を含む画像処理装置230、を有する。
光学系210は、位相変調素子等の光波面変調素子を含み、被写体物体OBJである情報コード121を撮影した像を撮像素子220に供給する。
光学系210は、たとえば固定焦点レンズが用いられている。
撮像素子220は、光学系210で取り込んだ像が結像され、結像1次画像情報を電気信号の1次画像信号として、AD変換部231を介して画像処理装置230に出力するCCDやCMOSセンサからなる。
撮像素子220は、画素がいわゆるベイヤー配列として配置され、受光面に、画素単位で配置された光学的カラーフィルタが配置されている。
図1においては、撮像素子220を一例としてCCDとして記載している。
図2は、本実施形態に係る光波面変調素子を含む光学系210の構成例を模式的に示す図である。
図2の光学系210は、物体側OBJSに配置された物体側レンズ211と、撮像素子220に結像させるための結像レンズ212と、物体側レンズ211と結像レンズ212間に配置され、結像レンズ212による撮像素子220の受光面への結像の波面を変形させる、たとえば3次元的曲面を有する位相板からなる光波面変調素子(波面形成用光学素子)群213を有する。
なお、本実施形態においては、位相板を用いた場合について説明したが、本発明の光波面変調素子としては、波面を変形させるものであればどのようなものでもよく、厚みが変化する光学素子(たとえば、上述の3次の位相板)、屈折率が変化する光学素子(たとえば屈折率分布型波面変調レンズ)、レンズ表面へのコーディング等により厚み、屈折率が変化する光学素子(たとえば、波面変調ハイブリッドレンズ、あるいはレンズ面上に形成される位相面として形成される状態)、光の位相分布を変調可能な液晶素子(たとえば、液晶空間位相変調素子)等の光波面変調素子であればよい。
また、本実施形態においては、光波面変調素子である位相板を用いて規則的に分散した画像を形成する場合について説明したが、通常の光学系として用いるレンズで光波面変調素子と同様に規則的に分散した画像を形成できるものを選択した場合には、光波面変調素子を用いずに光学系のみで実現することができる。この際は、後述する位相板に起因する分散に対応するのではなく、光学系に起因する分散に対応することとなる。
図2の光学系210は、光学位相板213aを挿入した例である。
図で示された位相板213aは、光学系により収束される光束を規則正しく分散する光学レンズである。この位相板を挿入することにより、撮像素子220上ではピントのどこにも合わない画像を実現する。
換言すれば、位相板213aによって深度の深い光束(像形成の中心的役割を成す)とフレアー(ボケ部分)を形成している。
前述したように、この規則的に分散した画像をデジタル処理により、光学系210を移動させずにピントの合った画像に復元する手段を波面収差制御光学系システム、あるいは深度拡張光学系システム(DEOS:Depth Expantion Optical system)といい、この処理を画像処理装置230において行う。
画像処理装置230は、前段の不図示のAFEからくる撮像画像のデジタル信号を入力し、二次元のコンボリューション処理を施し、後段の制御装置240に出力する。
画像処理装置230は、光学系210と被写体との距離に応じた複数の点広がり関数(PSF)毎に予め用意した複数の画像復元フィルタを用いて、撮像素子220から出力される画像データに対して、画像復元フィルタによるフィルタリングを行う機能を有する。
光学系210と被写体との距離としては、たとえば無限遠、1m、0.3m等の距離が選択され、画像復元フィルタは、これらの距離に応じた複数の点広がり関数(PSF)毎に予め用意される。
画像処理装置230は、内蔵または外部に設けた、たとえば不揮発性メモリからなる記憶部を有し、この記憶部に画像復元フィルタが格納される。
記憶部に格納された画像復元フィルタは、光学系210の個体毎または要求される被写体距離毎に画像復元フィルタの値を変更可能に構成される。
また、複数の画像復元フィルタは下記に示すフィルタゲインFGの値が略等しくなるようにWienerフィルタの係数を変えて生成されている。
[数1]
FG = (1/a*ΣΣfilt(u,v)^2)^0.5
aはフィルタの全要素数
さらに、複数の画像復元フィルタは、光学系210のピントの中心となる被写体距離に応じたものに比べて、ピントの中心から離れた被写体距離に応じたものになるほどフィルタゲインが高く設定されている。
図3(A)〜(C)は、フィルタゲインFGとMTFのRMSとの関係を示す図である。
図3(A)に示すように、フィルタ処理前においては、図3(A)に示すように、ベストピント位置でMTFの頂点が有り、デフォーカス量が増えるほどMTFは低くなっている。
そこで、フィルタ処理後にデフォーカス側のMTFを高くし、ベストピント側との差を小さくしてMTFが一様となるように、フィルタ処理を行う。
このため、図3(C)に示すように、光学系210のピントの中心となる被写体距離に応じたものに比べて、ピントの中心から離れた被写体距離に応じたものになるほどフィルタゲインが高く設定されている。
図3(C)の様な特性を持つフィルタ処理を施すことにより、図3(B)に示すようなMTFのRMSを得ることができる。
なお、図4(A),(B)に示すように、フィルタゲインFGを高くするとMTFを高くすることができるが、これに伴いノイズ量も多くなる。
すなわち、復元フィルタだけに着目した場合、復元レベルを変えることが復元画像の解像やノイズに関係してくる。すなわち、強い復元フィルタを用いた場合、解像が上がると同時にノイズも増加する。情報コードを判定する際にある程度のノイズは訂正処理等で回避できるが限界がある(この対応した構成、機能について後で説明する)。同時に、解像に関してもある一定の解像を持っていれば判定することは可能である。
また、本実施形態の撮像装置200は、RGBのカラー画像を撮像して復元する機能を有している。
そして、画像処理装置230は、撮像素子220により得られた画像データに対して、光学系の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタリングに基づいた処理を行い、フィルタリング処理が施されたデータに対して画像処理を行う機能と、を有し、画像復元フィルタリングは、画素単位で配置された光学的カラーフィルタの色およびまたは並びの種類別に行う。
そして、画像復元フィルタリングで用いる復元フィルタは、光学系210の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタに画素単位で配置された光学的カラーフィルタの配列に応じた変換用フィルタを掛け合わせて形成されている。
そして、本実施形態において、画像処理装置230は、撮像素子220で撮像した画像データをボケ復元処理してからベイヤー配列の補間処理を行う。
図5は、本実施形態に係る画像処理装置230のより具体的な構成を示すブロック図である。
この画像処理装置230は、アナログデジタル(A/D)変換器231、ボケ復元処理部232、デコンボリューションフィルタ部233、補間処理部234、メモリ235,236、および画像出力部237を有している。
ボケ復元処理部232は、A/D変換器231でデジタル信号に変換された画像データに対して、以下に説明するような処理で予め作成されたベイヤー配列に対応した変換用フィルタとしてのデコンボリューションフィルタを用いて各RGrGbBに対するフィルタリング処理を施して復元処理を行う。
補間処理部234は、ボケ復元処理部232で復元された画像データに対して所定の、たとえばカラー補間、ホワイトバランス、圧縮、ファイリング等の処理を行い、メモリ236への格納や画像出力部237を介して制御装置240への画像出力等を行う。
以下、本実施形態に係るカラー画像データに対するボケ復元処理を具体的に説明する。
本実施形態においては、光学系210のPSFから撮像素子220(センサ)の画素サイズに合わせて導き出したデコンボリューションフィルタを、画質を損なわずに、ベイヤー配列データに対して直接処理できるデコンボリューションフィルタに変換する。
これにより、RGBやYUV等の3枚の画像に画素補間してから、画像復元処理をする場合に比較して、復元処理の量を1/3に削減できる。
また、ベイヤー配列の補間処理をする前に、深度拡張復元処理を行うため、ベイヤー配列データを出力するカメラセンサモジュールなどに深度拡張復元処理機能を追加することが可能になる。
図6は、ベイヤー配列データ用デコンボリューションを使用した復元処理の流れを示す図である。
図6に示すように、ベイヤー配列にかけるデコンボリューションフィルタDFKR,DFLGr,DFLB,DFLGbは、R・Gr・B・Gbの画素別画像に対して掛け合わせる。
仮にRの画素のみを抜き出した画像を考えた場合、撮像素子220(センサ)の全ピクセル(画素)に対して、縦横に1/2の画素情報が間引かれた状態であるため、空間周波数はセンサ本来の空間周波数の倍の周波数になる。
そのため、光学系210のPSFから、センサの画素サイズに合わせて導き出したデコンボリューションフィルタDFKR,DFLGr,DFLB,DFLGbは、画像の空間周波数に合わせて修正する必要がある。
最も簡単に空間周波数を合わせるには、デコンボリューションフィルタの縦横の2ラインに1ラインを間引いてしまうことである。
しかしこの場合には、間引いた分の情報量が損なわれてしまい、画像復元が正しく行われない。そのため、本発明では、間引く要素を間引かれない要素に畳み込み、情報量が損なわれないようにする。
図7は、本実施形態に係る畳み込みフィルタ(変換用フィルタ)の例を示す図である。
ここで、a、bは変数となっており、以下の関係を示す。
[数1]
2×a+4×b=1
b<a
図8は、この条件を満たす変換用フィルタの一例となっている。
改めて、光学系のPSFから、センサの画素サイズに合わせて導き出したデコンボリューションフィルタを、ベイヤー配列データ用のデコンボリューションフィルタに変換する処理の流れを図9および図10に示す。
図9は、ベイヤー配列データ用デコンボリューション作成の流れを示す図である。
図10は、ベイヤー配列データ用デコンボリューション作成処理のフローチャートである。
光学系のPSFから、センサの画素サイズに合わせて導き出したデコンボリューションフィルタに対して、図7の変換フィルタの畳み込み演算を行う(ST1、ST2)。
デコンボリューションフィルタは、R・Gr・B・Gb用にそれぞれ必要となるが、全て共通のデータを用いても構わない。
演算出力に対して、縦横の2ラインに1ラインを間引く。この際に、奇数ラインを間引くか、偶数ラインを間引くかは、フィルタのピーク値がどこに位置しているかで決める(ST3〜ST5)。
ピーク値が偶数ラインに位置していれば、奇数ラインを間引き、奇数ラインに位置していれば、偶数ラインを間引く(ST6〜ST8)。
以上の処理によりベイヤー配列データ用のデコンボリューションフィルタが作成される。
また、図11は、ベイヤー配列データ用のデコンボリューションフィルタの使用方法を示すフローチャートである。
ベイヤー配列データ用のデコンボリューションフィルタの使用方法を、図6および図11に関連付けて説明する。
ベイヤー配列データをR・Gr・B・Gbの画像に分ける(ST11)。
それぞれの画像に対して、ベイヤー配列データ用デコンボリューションフィルタをかける(ST12)。
もとのベイヤー配列の並びに戻す(ST13)。
ベイヤーデータの補間を行い、RGBの画像に変換する(ST14)。なお、補間方法は任意である。
なお、ステップST11とST13の処理は、信号処理系の仕様により、省略が可能である。
以下、一例として、図12および図13に関連付けた変換フィルタの作成過程を示す。
<変換フィルタの作成過程>
従来方法では、ベイヤー補間した画像に、センサの画素サイズに合わせて導き出したデコンボリューションフィルタを掛け合わせる。以下はその方法となる。
撮像素子(センサ)220からの出力画像(ベイヤー配列)からR画素のみを抽出したデータ(図12)に対して、存在しないデータを以下の式で補間する。
[数2]
・斜め4方にR画素が存在する画素
R0202=(1/4)*(R0101+R0103+R0301+R0303)
・上下にR画素が存在する画素
R0203=a*(R0103+R0303)+b*(R0101+R0301+R0105+R0305)
・左右にR画素が存在する画素
R0302= a*(R0301+R0303)+b*(R0101+R0103+R0501+R0503)
a、bは任意の変数、2×a+4×b=1、b<aとする
上記の式で存在しない画素を全て補間し、図12の太枠のデータに、センサの画素サイズに合わせて導き出したデコンボリューションフィルタを畳み込む。
そうして計算した、復元後のR0707のデータは以下になる(一部省略)
[数3]
復元後のR0707=
H11*R0303+
H12*(a*R0303+a*R0305+b*R0103+b*R0105+b*R0503+b*R0505)+
H13*R0305+
H14*(a*R0305+a*R0307+b*R0105+b*R0107+b*R0505+b*R0507) +
H15*R0307+
H16*(a*R0307+a*R0309+b*R0107+b*R0109+b*R0507+b*R0509) +
H17*R0309+
H18*(a*R0309+a*R0311+b*R0109+b*R0111+b*R0509+b*R0511) +
H19*R0311+
H21*(a*R0303+a*R0503+b*R0301+b*R0501+b*R0305+b*R0505)+
H22*((1/4)*R0303+(1/4)*R0305+(1/4)*R0503+(1/4)*R0505))
H23*(a*R0305+a*R0505+b*R0303+b*R0503+b*R0307+b*R0507)+
H24*((1/4)*R0305+(1/4)*R0307+(1/4)*R0505+(1/4)*R0507))
H25*(a*R0307+a*R0507+b*R0305+b*R0505+b*R0309+b*R0509)+
H26*((1/4)*R0307+(1/4)*R0309+(1/4)*R0507+(1/4)*R0509))
H27*(a*R0309+a*R0509+b*R0307+b*R0507+b*R0311+b*R0511)+
H28*((1/4)*R0309+(1/4)*R0311+(1/4)*R0509+(1/4)*R0511))
H29*(a*R0311+a*R0511+b*R0309+b*R0509+b*R0313+b*R0513)+
H31*R0503+
H32*(a*R0503+a*R0505+b*R0303+b*R0305+b*R0703+b*R0705)+
H33*R0505+
H34*(a*R0505+a*R0507+b*R0305+b*R0307+b*R0705+b*R0707) +
H35*R0507+
H36*(a*R0507+a*R0509+b*R0307+b*R0309+b*R0707+b*R0709) +
H37*R0509+
H38*(a*R0509+a*R0511+b*R0309+b*R0311+b*R0709+b*R0711) +
H39*R0511+
H41*(a*R0503+a*R0703+b*R0501+b*R0701+b*R0505+b*R0705)+
H42*((1/4)*R0503+(1/4)*R0505+(1/4)*R0703+(1/4)*R0705))
H43*(a*R0505+a*R0705+b*R0503+b*R0703+b*R0507+b*R0707)+
H44*((1/4)*R0505+(1/4)*R0507+(1/4)*R0705+(1/4)*R0707))
H45*(a*R0507+a*R0707+b*R0505+b*R0705+b*R0509+b*R0709)+
H46*((1/4)*R0507+(1/4)*R0509+(1/4)*R0707+(1/4)*R0709))
H47*(a*R0509+a*R0709+b*R0507+b*R0707+b*R0511+b*R0711)+
H48*((1/4)*R0509+(1/4)*R0511+(1/4)*R0709+(1/4)*R0711))
H49*(a*R0511+a*R0711+b*R0509+b*R0709+b*R0513+b*R0713)+

・(省略)

+H91*R1103+
H92*(a*R1103+a*R1105+b*R0903+b*R0905+b*R1303+b*R1305)+
H93*R1105+
H94*(a*R1105+a*R1107+b*R0905+b*R0907+b*R1305+b*R1307) +
H95*R1107+
H96*(a*R1107+a*R1109+b*R0907+b*R0909+b*R1307+b*R1309) +
H97*R1109
H98*(a*R1109+a*R1111+b*R0909+b*R0911+b*R1309+b*R1311) +
H99*R1111
ベイヤー配列に直接かけるデコンボリューションフィルタを作成する場合、補間された画素は、存在しないため、ベイヤー配列に存在するR画素の成分で上記の式まとめると以下の式となる。
[数4]
復元後のR0707=
R0103*(b*H12)+
R0105*(b*H12+b*H14)+
R0107*(b*H14+b*H16)+
R0109*(b*H16+b*H18)+
R0109*(b*H18)+

・(省略)

R0505*(b*H12+b*H14+b*H21+(1/4)*H22+a*H23+(1/4)*H24+b*H25+a*H32+H33+a*H34+
b*H41+(1/4)*H42 +a*H43+(1/4)*H44+ b*H45+b*H52+b*H54)+
R0507*(b*H14+b*H16+b*H23+(1/4)*H24+a*H25+(1/4)*H26+b*H27+a*H34+H35+a*H36+
b*H43+(1/4)*H44 +a*H45+(1/4)*H46+ b*H47+b*H54+b*H56)+
R0509*(b*H16+b*H18+b*H25+(1/4)*H26+a*H27+(1/4)*H28+b*H29+a*H36+H37+a*H38+
b*H45+(1/4)*H46 +a*H47+(1/4)*H48+ b*H49+b*H56+b*H58)+

・(省略)

R0705*(b*H32+b*H34+b*H41+(1/4)*H42+a*H43+(1/4)*H44+b*H45+a*H52+H53+a*H54+
b*H61+(1/4)*H62 +a*H63+(1/4)*H64+ b*H65+b*H72+b*H74)+
R0707*(b*H34+b*H36+b*H43+(1/4)*H44+a*H45+(1/4)*H46+b*H47+a*H54+H55+a*H56+
b*H63+(1/4)*H64 +a*H65+(1/4)*H66+ b*H67+b*H74+b*H76)+
R0709*(b*H36+b*H38+b*H45+(1/4)*H46+a*H47+(1/4)*H48+b*H49+a*H56+H57+a*H58+
b*H65+(1/4)*H66 +a*H67+(1/4)*H68+ b*H69+b*H76+b*H78)+

・(省略)

R0905*(b*H52+b*H54+b*H61+(1/4)*H62+a*H63+(1/4)*H64+b*H65+a*H72+H73+a*H74+
b*H81+(1/4)*H82 +a*H83+(1/4)*H84+ b*H85+b*H92+b*H94)+
R0907*(b*H54+b*H56+b*H63+(1/4)*H64+a*H65+(1/4)*H66+b*H67+a*H74+H75+a*H76+
b*H83+(1/4)*H84 +a*H85+(1/4)*H86+ b*H87+b*H94+b*H96)+
R0909*(b*H56+b*H58+b*H65+(1/4)*H66+a*H67+(1/4)*H68+b*H69+a*H76+H77+a*H78+
b*H85+(1/4)*H86 +a*H87+(1/4)*H88+ b*H89+b*H96+b*H98)+

・(省略)

R1103*(b*H72)+
R1105*(b*H72+b*H74)+
R1107*(b*H74+b*H76)+
R1109*(b*H76+b*H78)+
R1111*(b*H78)+
ここで、中心エリアのデータR0505、R0507、R0509、R0705、R0707、R0709、R0905、R0907、R0909に着目すると以下の特徴があることがわかる。
[数5]
Rnn*{Hnn+(1/4)*H(n-1)(n-1) +(1/4)*H(n-1)(n+1) +(1/4)*H(n+1)(n-1) +(1/4)*H(n+1)(n+1)+a*H(n-1)n+ a*Hn(n-1)+ a*H(n+1)n+ a*Hn(n+1)
+b*H(n-2)(n-1)+ b*H(n-2)(n+1)+ b*H(n-1)(n-2)+ b*H(n-1)(n+2)+
+b*H(n+1)(n-2)+ b*H(n+1)(n+2)+ b*H(n+2)(n-1)+ b*H(n+2)(n+1)}
この式のRnnにかけられている式が、図7の変換フィルタによる畳み込みを表しており、この変換フィルタをデコンボリューションフィルタに畳み込むことにより、ベイヤー補間前のデータに使用するためのデコンボリューションフィルタが作成されることがわかる。
他の画素についても同様に扱う。
以下、本実施形態のDEOSの原理、光学系、画像処理装置の構成および機能について具体的に説明する。
まず、DEOSの基本原理について説明する。
図14に示すように、被写体の画像fがDEOS光学系Hに入ることにより、g画像が生成される。
これは、次のような式で表される。
[数6]
g=H*f
ただし、*はコンボリューションを表す。
生成された画像から被写体を求めるためには、次の処理を要する。
[数7]
f=H-1*g
ここで、Hに関するカーネルサイズと演算係数について説明する。
光学切り替え情報をKPn,KPn−1・・・とする。また、それぞれのH関数をHn,Hn−1、・・・・とする。
各々のスポット像が異なるため、各々のH関数は、次のようになる。
Figure 2009089082
この行列の行数および/または列数の違いをカーネルサイズ、各々の数字を演算係数とする。
ここで、各々のH関数はメモリに格納しておいても構わないし、PSFを物体距離の関数としておき、物体距離によって計算し、H関数を算出することによって任意の物体距離に対して最適なフィルタを作るように設定できるようにしても構わない。また、H関数を物体距離の関数として、物体距離によってH関数を直接求めても構わない。
本実施形態においては、図2に示すように、光学系210からの像を撮像素子220で受像して、絞り開放時には画像処理装置230に入力させ、光学系に応じた変換係数を取得して、取得した変換係数をもって撮像素子220からの分散画像信号より分散のない画像信号を生成するように構成している。
なお、本実施形態において、分散とは、上述したように、位相板213aを挿入することにより、撮像素子220上ではピントのどこにも合わない画像を形成し、位相板213aによって深度の深い光束(像形成の中心的役割を成す)とフレアー(ボケ部分)を形成する現象をいい、像が分散してボケ部分を形成する振る舞いから収差と同様の意味合いが含まれる。したがって、本実施形態においては、収差として説明する場合もある。
本実施形態においては、DEOSを採用し、高精細な画質を得ることが可能で、しかも、光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることが可能となっている。
以下、この特徴について説明する。
図15(A)〜(C)は、撮像素子220の受光面でのスポット像を示している。
図15(A)は焦点が0.2mmずれた場合(Defocus=0.2mm)、図15(B)が合焦点の場合(Best focus)、図15(C)が焦点が−0.2mmずれた場合(Defocus=−0.2mm)の各スポット像を示している。
図15(A)〜(C)からもわかるように、本実施形態に係る撮像装置200Aにおいては、位相板213aを含む波面形成用光学素子群213によって深度の深い光束(像形成の中心的役割を成す)とフレアー(ボケ部分)が形成される。
このように、本実施形態の撮像装置200Aにおいて形成された1次画像FIMは、深度が非常に深い光束条件にしている。
図16(A),(B)は、本実施形態に係る撮像レンズ装置により形成される1次画像の変調伝達関数(MTF:Modulation Transfer Function)について説明するための図であって、図16(A)は撮像レンズ装置の撮像素子の受光面でのスポット像を示す図で、図16(B)が空間周波数に対するMTF特性を示している。
本実施形態においては、高精細な最終画像は後段の、たとえばデジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor)からなる画像処理装置230の補正処理に任せるため、図16(A),(B)に示すように、1次画像のMTFは本質的に低い値になっている。
画像処理装置230は、上述したように、撮像素子220による1次画像FIMを受けて、1次画像の空間周波数におけるMTFをいわゆる持ち上げる所定の補正処理等を施して高精細な最終画像FNLIMを形成する。
画像処理装置230のMTF補正処理は、たとえば図17の曲線Aで示すように、本質的に低い値になっている1次画像のMTFを、空間周波数をパラメータとしてエッジ強調、クロマ強調等の後処理にて、図17中曲線Bで示す特性に近づく(達する)ような補正を行う。
図18中曲線Bで示す特性は、たとえば本実施形態のように、波面形成用光学素子を用いずに波面を変形させない場合に得られる特性である。
なお、本実施形態における全ての補正は、空間周波数のパラメータによる。
本実施形態においては、図17に示すように、光学的に得られる空間周波数に対するMTF特性曲線Aに対して、最終的に実現したいMTF特性曲線Bを達成するためには、それぞれの空間周波数に対し、図18に示すようにエッジ強調等の強弱を付け、元の画像(1次画像)に対して補正をかける。
たとえば、図17のMTF特性の場合、空間周波数に対するエッジ強調の曲線は、図18示すようになる。
すなわち、空間周波数の所定帯域内における低周波数側および高周波数側でエッジ強調を弱くし、中間周波数領域においてエッジ強調を強くして補正を行うことにより、所望のMTF特性曲線Bを仮想的に実現する。
このように、実施形態に係る撮像装置200は、基本的に、1次画像を形成する光学系210および撮像素子220と、1次画像を高精細な最終画像に形成する画像処理装置230からなり、光学系システムの中に、波面成形用の光学素子を新たに設けるか、またはガラス、プラスチックなどのような光学素子の面を波面成形用に成形したものを設けることにより、結像の波面を変形(変調)し、そのような波面をCCDやCMOSセンサからなる撮像素子220の撮像面(受光面)に結像させ、その結像1次画像を、画像処理装置230Aを通して高精細画像を得る画像形成システムである。
本実施形態では、撮像素子220による1次画像は深度が非常に深い光束条件にしている。そのために、1次画像のMTFは本質的に低い値になっており、そのMTFの補正を画像処理装置230で行う。
ここで、本実施形態における撮像装置200における結像のプロセスを、波動光学的に考察する。
物点の1点から発散された球面波は結像光学系を通過後、収斂波となる。そのとき、結像光学系が理想光学系でなければ収差が発生する。波面は球面でなく複雑な形状となる。幾何光学と波動光学の間を取り持つのが波面光学であり、波面の現象を取り扱う場合に便利である。
結像面における波動光学的MTFを扱うとき、結像光学系の射出瞳位置における波面情報が重要となる。
MTFの計算は結像点における波動光学的強度分布のフーリエ変換で求まる。その波動光学的強度分布は波動光学的振幅分布を2乗して得られるが、その波動光学的振幅分布は射出瞳における瞳関数のフーリエ変換から求まる。
さらにその瞳関数はまさに射出瞳位置における波面情報(波面収差)そのものからであることから、その光学系210を通して波面収差が厳密に数値計算できればMTFが計算できることになる。
したがって、所定の手法によって射出瞳位置での波面情報に手を加えれば、任意に結像面におけるMTF値は変更可能である。
本実施形態においても、波面の形状変化を波面形成用光学素子で行うのが主であるが、まさにphase(位相、光線に沿った光路長)に増減を設けて目的の波面形成を行っている。
そして、目的の波面形成を行えば、射出瞳からの射出光束は、図15(A)〜(C)に示す幾何光学的なスポット像からわかるように、光線の密な部分と疎の部分から形成される。
この光束状態のMTFは空間周波数の低いところでは低い値を示し、空間周波数の高いところまでは何とか解像力は維持している特徴を示している。
すなわち、この低いMTF値(または、幾何光学的にはこのようなスポット像の状態)であれば、エリアジングの現象を発生させないことになる。
つまり、ローパスフィルタが必要ないのである。
そして、後段のDSP等からなる画像処理装置230でMTF値を低くしている原因のフレアー的画像を除去すれば良いのである。それによってMTF値は著しく向上する。
次に、本実施形態および従来光学系のMTFのレスポンスについて考察する。
図19は、一般的な光学系の場合において物体が焦点位置にあるときと焦点位置から外れたときのMTFのレスポンス(応答)を示す図である。
図20は、光波面変調素子を有する本実施形態の光学系の場合において物体が焦点位置にあるときと焦点位置から外れたときのMTFのレスポンスを示す図である。
また、図21は、本実施形態に係る撮像装置のデータ復元後のMTFのレスポンスを示す図である。
図からもわかるように、光波面変調素子を有する光学系の場合、物体が焦点位置から外れた場合でもMTFのレスポンスの変化が光波面変調素子を挿入してない光学系よりも少なくなる。
この光学系によって結像された画像は、コンボリューションフィルタによる処理を行うことによって、MTFのレスポンスが向上する。
図20に示した、位相板を持つ光学系のOTFの絶対値(MTF)はナイキスト周波数において0.1以上であることが好ましい。
なぜなら、図21に示した復元後のOTFを達成するためには復元フィルタでゲインを上げることになるが、センサのノイズも同時に上げることになる。そのため、ナイキスト周波数付近の高周波ではできるたけゲインを上げずに復元を行うことが好ましい。
通常の光学系の場合、ナイキスト周波数でのMTFが0.1以上あれば解像する。
したがって、復元前のMTFが0.1以上あれば復元フィルタでナイキスト周波数でのゲインを上げずに済む。復元前のMTFが0.1未満であると、復元画像がノイズの影響を大きく受けた画像になるため好ましくない。
次に、画像処理装置230のボケ画像復元処理について説明する。
図22は、一般的な光学系のベストフォーカス(BestForcus)位置でのMTF(Modulation Transfer Function:振幅伝達関数)特性図である。
図23は、本実施形態の光学系のMTF特性を示す図である。
本実施形態の光学系210を通過して撮像素子220で得られた撮像画像はボケているため中域〜高域にかけてMTFが低下している。このMTFを演算によって上昇させる。レンズ単体の振幅特性であるMTFに対し、画像処理を含めたトータルの振幅特性はSFR(Spatial Frequency Response)と呼ばれている。
ボケ画像を発生させるPSFの周波数特性がMTFであるので、これから所望のSFR特性まで引き上げるゲイン特性に設計してできたものがボケ復元フィルタである。どの程度のゲインにするかはノイズや偽像とのバランスで決めていく。
このボケ復元フィルタを元画像にデジタルフィルタリングする方法は、画像をフーリエ変換し周波数領域でフィルタと周波数毎に積を取る方法と、空間領域でコンボリューション(Convolution)演算(畳み込み演算)を行なう方法がある。ここでは後者での実現方法を説明する。コンボリューション演算は下記の式で表される。
Figure 2009089082
ただし、fはフィルタ(filter)カーネルを示している(ここでは計算を容易にするために180度回転済みのものを使用している)。
また、Aは元画像、Bはフィルタリングされた画像(ボケ復元画像)を示している。
この式から分かる通り、fを画像に重ねて各タップ同士の積和した結果をその重ねた中心座標の値とすることである。
次に、画像処理装置230におけるボケ復元処理部232の具体的な構成および処理について説明する。
図24は、本実施形態に係るボケ復元処理部の構成例を示すブロック図である。
ボケ復元処理部232は、図24に示すように、バッファメモリ2321、二次元コンボリューション演算部2322、記憶手段としてのカーネルデータ格納ROM2323、およびコンボリューション制御部2324を有する。
コンボリューション制御部2324は、コンボリューション処理のオンオフ、画面サイズ、カーネルデータの入れ替え等の制御を行い、制御装置240により制御される。
また、カーネルデータ格納ROM2323には、図25に示すように予め用意されたそれぞれの光学系のPSFにより算出されたコンボリューション用のカーネルデータが格納されており、制御装置240によって予め設定された距離情報に応じてフィルタ処理に用いるカーネルデータを、コンボリューション制御部2324を通じて選択的に制御する。
また、図25の例では、カーネルデータAは距離情報が無限遠、カーネルデータBは距離情報が1m、カーネルデータCは距離情報が0.3mに対応したデータとなっている。
図26は、制御装置240の距離情報により切り替え処理のフローチャートである。
まず、距離情報が設定されコンボリューション制御部2324に供給される(ST101)。
コンボリューション制御部2324においては、供給された情報から、カーネルサイズ、数値演算係数がレジスタにセットされる(ST102)。
そして、撮像素子220で撮像され、二次元コンボリューション演算部2312に入力された画像データに対して、レジスタに格納されたデータに基づいてコンボリューション演算が行われ、補間処理部234を経て、演算され変換されたデータが制御装置240に転送される(ST103)。
以下にボケ復元処理部232の信号処理装置とカーネルデータ格納ROMについてさらに具体的な例について説明する。
図27は、信号処理装置とカーネルデータ格納ROMについての構成例を示す図である。
図27の例は取得情報に応じたフィルタカーネルを予め用意した場合のブロック図である。
距離情報を設定し、コンボリューション制御部2324を通じてカーネルデータを選択制御する。二次元コンボリューション演算部2322においては、カーネルデータを用いてコンボリューション処理を施す。
図28は、信号処理装置とカーネルデータ格納ROMについての第2の構成例を示す図である。
図28の例は、信号処理装置の最初にノイズ低減フィルタ処理のステップを有し、フィルタカーネルデータとして距離情報に応じたノイズ低減フィルタ処理ST111を予め用意した場合のブロック図である。
距離情報を設定し、コンボリューション制御部2324を通じてカーネルデータを選択制御する。
二次元コンボリューション演算部2322においては、前記ノイズ低減フィルタ処理ST111を施した後、カーネルデータを用いてコンボリューション処理(OTF復元フィルタ処理)ST113を施す。
インターポーレーション処理を行ってから、再度ノイズ低減フィルタ処理ST114を行う。
なお、再度のノイズ低減フィルタ処理ST114は省略することも可能である。
図29は、信号処理装置とカーネルデータ格納ROMについての第3の構成例を示す図である。
図29の例は、距離情報に応じたOTF復元フィルタを予め用意した場合のブロック図である。
距離情報を設定し、コンボリューション制御部2324を通じてカーネルデータを選択制御する。
二次元コンボリューション演算部2322は、ノイズ低減フィルタ処理ST121の後に、前記OTF復元フィルタを用いてコンボリューション処理ST123を施す。
インターポーレーション処理を行ってから、再度ノイズ低減フィルタ処理ST124を行う。
なお、ノイズ低減フィルタ処理ST121、ST124は、いずれか一方のみでもよい。
図30は、信号処理装置とカーネルデータ格納ROMについての第4の構成例を示す図である。なお、簡単化のためにAFE等は省略している。
図30の例は、ノイズ低減フィルタ処理のステップを有し、フィルタカーネルデータとして距離情報に応じたノイズ低減フィルタを予め用意した場合のブロック図である。
なお、再度のノイズ低減フィルタ処理ST134は省略することも可能である。
情報コードの種類(特性)を取得し、コンボリューション制御部2324を通じてカーネルデータを選択制御する。
二次元コンボリューション演算部2322においては、ノイズ低減フィルタ処理ST131を施した後、カーネルデータを用いてコンボリューション処理ST133を施す。
インターポーレーション処理を行ってから、再度、距離情報に応じたノイズ低減フィルタ処理ST134を行う。
なお、ノイズ低減フィルタ処理ST131は省略することも可能である。
以上説明した各フィルタの選択方法は、モノクロの情報コード読み取りにおいても有効である。
以上説明したように、本実施形態によれば、画像処理装置230は、撮像素子220により得られた画像データに対して、光学系の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタリングに基づいた処理を行い、フィルタリング処理が施されたデータに対して画像処理を行う機能を有し、画像復元フィルタリングは、画素単位で配置された光学的カラーフィルタの色およびまたは並びの種類別に行い、画像復元フィルタリングで用いる復元フィルタは、光学系210の点広がり関数(PSF)に応じて、画素サイズに合わせて導きだした画像復元フィルタに対して、変換フィルタを掛け合わすことにより、画質を損なうことなく、ベイヤー配列に直接処理できる画像復元フィルタに変換されている。
これにより、RGBやYUV等の3枚の画像に画素補間してから、画像復元処理をする場合に比較して、復元処理の量を1/3に削減できる。
また、ベイヤー配列の補間処理をする前に、深度拡張復元処理を行うため、ベイヤー配列データを出力するカメラセンサモジュールなどに深度拡張復元処理機能を追加することが可能になる。
また、本実施形態においては、結像レンズ212による撮像素子220の受光面への結像の波面を変形させる波面形成用光学素子を有する撮像レンズ系と、撮像素子220による1次画像FIMを受けて、1次画像の空間周波数におけるMTFをいわゆる持ち上げる所定の補正処理等を施して高精細な最終画像FNLIMを形成する画像処理装置230Aとを有することから、高精細な画質を得ることが可能となるという利点がある。
また、光学系210Aの構成を簡単化でき、製造が容易となり、コスト低減を図ることができる。
ところで、CCDやCMOSセンサを撮像素子として用いた場合、画素ピッチから決まる解像力限界が存在し、光学系の解像力がその限界解像力以上であるとエリアジングのような現象が発生し、最終画像に悪影響を及ぼすことは周知の事実である。
画質向上のため、可能な限りコントラストを上げることが望ましいが、そのことは高性能なレンズ系を必要とする。
しかし、上述したように、CCDやCMOSセンサを撮像素子として用いた場合、エリアジングが発生する。
現在、エリアジングの発生を避けるため、撮像レンズ装置では、一軸結晶系からなるローパスフィルタを併用し、エリアジングの現象の発生を避けている。
このようにローパスフィルタを併用することは、原理的に正しいが、ローパスフィルタそのものが結晶でできているため、高価であり、管理が大変である。また、光学系に使用することは光学系をより複雑にしているという不利益がある。
以上のように、時代の趨勢でますます高精細の画質が求められているにもかかわらず、高精細な画像を形成するためには、従来の撮像レンズ装置では光学系を複雑にしなければならない。複雑にすれば、製造が困難になったりし、また高価なローパスフィルタを利用したりするとコストアップにつながる。
しかし、本実施形態によれば、ローパスフィルタを用いなくとも、エリアジングの現象の発生を避けることができ、高精細な画質を得ることができる。
なお、本実施形態において、光学系の波面形成用光学素子を絞りより物体側レンズよりに配置した例を示したが、絞りと同一あるいは絞りより結像レンズ側に配置しても前記と同様の作用効果を得ることができる。
図1の情報コード読取装置に適用される撮像装置の構成例を示すブロックである。 本実施形態に係る光波面変調素子を含む光学系の構成例を模式的に示す図である。 フィルタゲインとMTFのRMSとの関係を示す図である。 フィルタゲインを高くするとMTFを高くすることができるが、これに伴いノイズ量も多くなることを示す図である。 本実施形態に係る画像処理装置230のより具体的な構成を示すブロック図である。 ベイヤー配列データ用デコンボリューションを使用した復元処理の流れを示す図である。 本実施形態に係る畳み込みフィルタ(変換用フィルタ)の例を示す図である。 条件を満たす変換用フィルタの一例を示す図である。 ベイヤー配列データ用デコンボリューション作成の流れを示す図である。 ベイヤー配列データ用デコンボリューション作成処理のフローチャートである。 ベイヤー配列データ用のデコンボリューションフィルタの使用方法を示すフローチャートである。 変換フィルタの作成過程を説明するための図である。 変換フィルタの作成過程を説明するための図である。 DEOSの原理を説明するための図である。 本実施形態に係る撮像素子の受光面でのスポット像を示す図であって、(A)は焦点が0.2mmずれた場合(Defocus=0.2mm)、(B)が合焦点の場合(Best focus)、(C)が焦点が−0.2mmずれた場合(Defocus=−0.2mm)の各スポット像を示す図である。 本実施形態に係る撮像素子により形成される1次画像のMTFについて説明するための図であって、(A)は撮像レンズ装置の撮像素子の受光面でのスポット像を示す図で、(B)が空間周波数に対するMTF特性を示している。 本実施形態に係る画像処理装置におけるMTF補正処理を説明するための図である。 本実施形態に係る画像処理装置におけるMTF補正処理を具体的に説明するための図である。 一般的な光学系の場合において物体が焦点位置にあるときと焦点位置から外れたときのMTFのレスポンス(応答)を示す図である。 光波面変調素子を有する本実施形態の光学系の場合において物体が焦点位置にあるときと焦点位置から外れたときのMTFのレスポンスを示す図である。 本実施形態に係る撮像装置のデータ復元後のMTFのレスポンスを示す図である。 一般的な光学系のベストフォーカス(Best Forcus)位置でのMTF(Modulation Transfer Function 振幅伝達関数)特性図である。 本実施形態の光学系のMTF特性を示す図である。 本実施形態に係るボケ復元処理部の構成例を示すブロック図である。 カーネルデータROMの格納データの一例を示す図である。 距離情報に応じた画像処理の概要を示すフローチャートである。 信号処理装置とカーネルデータ格納ROMについての第1の構成例を示す図である。 信号処理装置とカーネルデータ格納ROMについての第2の構成例を示す図である。 信号処理装置とカーネルデータ格納ROMについての第3の構成例を示す図である。 信号処理装置とカーネルデータ格納ROMについての第4の構成例を示す図である。 一般的な撮像レンズ装置の構成および光束状態を模式的に示す図である。 図31の撮像レンズ装置の撮像素子の受光面でのスポット像を示す図であって、(A)は焦点が0.2mmずれた場合(Defocus=0.2mm)、(B)が合焦点の場合(Best focus)、(C)が焦点が−0.2mmずれた場合(Defocus=−0.2mm)の各スポット像を示す図である。
符号の説明
200・・・撮像装置、210,210A・・・光学系、220・・・撮像素子、230・・・画像処理装置、231・・・アナログデジタル(A/D)変換器、232・・・ボケ復元処理部、233・・・デコンボリューションフィルタ部、234・・・補間処理部、240・・・制御装置、211・・・物体側レンズ、212・・・結像レンズ、213・・・波面形成用光学素子、213a・・・位相板(光波面変調素子)、2322・・・二次元コンボリューション演算部、2323・・・カーネルデータROM、2324・・・コンボリューション制御部。

Claims (7)

  1. 光波面変調素子を含む光学系と、
    前記光学系を通過した被写体像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子の受光面に、画素単位で配置された光学的カラーフィルタと、
    前記撮像素子により得られた画像データに対して、前記光学系の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタリングに基づいた処理を行うフィルタリング手段と、
    前記フィルタリング処理が施されたデータに対して画像処理を行う画像処理手段と、を有し、
    前記画像復元フィルタリングは、前記画素単位で配置された光学的カラーフィルタの色およびまたは並びの種類別に行われる
    画像復元装置。
  2. 前記画像復元フィルタリングで用いる復元フィルタは、前記光学系の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタに前記画素単位で配置された光学的カラーフィルタの配列に応じた変換用フィルタを掛け合わせて形成されている
    請求項1記載の画像復元装置。
  3. 前記フィルタリング手段は、
    画像データを各色画像に分けて対応する変換用フィルタを掛け合わせ後、もとの画素配列に戻す処理を行う
    請求項1または2記載の画像復元装置。
  4. 前記復元フィルタが格納される記憶手段を有し、
    前記光学系の個体毎または要求される前記光学系と被写体との距離毎に前記復元フィルタの値を変更可能である
    請求項1から3のいずれか一に記載の画像復元装置。
  5. 前記複数の復元フィルタは下記に示すフィルタゲインFGの値が略等しくなるようにWienerフィルタの係数を変えて生成された
    請求項1から4のいずれか一に記載の画像復元装置。
    FG = (1/a*ΣΣfilt(u,v)^2)^0.5
    aはフィルタの全要素数
  6. 前記複数の復元フィルタは、
    前記光学系のピントの中心となる被写体距離に応じたものに比べて、当該ピントの中心から離れた被写体距離に応じたものになるほどフィルタゲインが高く設定されている
    請求項1から5のいずれか一に記載の画像復元装置。
  7. 光波面変調素子を含む光学系を通過した被写体像を撮像素子で撮像して得られた画像を復元する画像復元方法であって、
    前記撮像素子の受光面に、光学的カラーフィルタを画素単位で配置し、
    前記撮像素子により得られた画像データに対して、前記画素単位で配置された光学的カラーフィルタの色およびまたは並びの種類別に、前記光学系の点広がり関数(PSF)に応じた画像復元フィルタリングに基づいた処理を行う
    画像復元方法。
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