JP2009090879A - ブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 BBW式ブレーキ装置において、正常時および異常時の何れも場合においても、スレーブシリンダの前部液圧室および後部液圧室の一方に連なる液路が失陥した場合に、他方に連なる液路にブレーキ液圧を伝達可能にする。
【解決手段】 スレーブシリンダ23は後部および前部ピストン38A,38Bを備えており、前部ピストン38Aから前方に延びるロッド54はシリンダ本体36の隔壁51を貫通して前部ピストン38Bの後端に当接する。よって、スレーブシリンダ23が発生するブレーキ液圧で制動を行う正常時でも、スレーブシリンダ23が故障してマスタシリンダがが発生するブレーキ液圧で制動を行う異常時でも、ホイールシリンダに連なる液路Pc,Qcの何れか一方が失陥した場合に、他方を介してホイールシリンダにブレーキ液圧を供給してフェイルセーフ機能を発揮させることができる。
【選択図】 図3
【解決手段】 スレーブシリンダ23は後部および前部ピストン38A,38Bを備えており、前部ピストン38Aから前方に延びるロッド54はシリンダ本体36の隔壁51を貫通して前部ピストン38Bの後端に当接する。よって、スレーブシリンダ23が発生するブレーキ液圧で制動を行う正常時でも、スレーブシリンダ23が故障してマスタシリンダがが発生するブレーキ液圧で制動を行う異常時でも、ホイールシリンダに連なる液路Pc,Qcの何れか一方が失陥した場合に、他方を介してホイールシリンダにブレーキ液圧を供給してフェイルセーフ機能を発揮させることができる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、運転者の制動操作によりブレーキ液圧を発生するタンデム式のマスタシリンダと、前記制動操作に応じてアクチュエータを電気的に制御してブレーキ液圧を発生するタンデム式のスレーブシリンダとを備えたブレーキ装置に関する。
運転者の制動操作を電気信号に変換して電気的液圧発生手段(スレーブシリンダ)を作動させ、このスレーブシリンダが発生するブレーキ液圧でホイールシリンダを作動させる、いわゆるBBW(ブレーキ・バイ・ワイヤ)式ブレーキ装置が、下記特許文献1により公知である。
特許第3205570号公報
ところで、かかるBBW式ブレーキ装置は、スレーブシリンダが作動不能になる異常時にマスタシリンダが発生するブレーキ液圧でホイールシリンダを作動させるようになっている。このとき、2系統ある制動系の一系統が失陥してブレーキ液が漏れると、タンデム式のスレーブシリンダの前後のピストンの間隔が拡大し、前後の液圧室のうちの他系統の液圧室の容積が拡大するため、他系統のホイールシリンダに充分な制動力を発生させられなくなる可能性があった。
そこで、本出願人は、特願2006−334798において、スレーブシリンダの後部ピストンおよび前部ピストンを相対的に接近・離反可能としながら、後部ピストンおよび前部ピストンの最大離反距離を規制する規制手段を設けることで、マスタシリンダのブレーキ液圧で制動を行う異常時に、スレーブシリンダの前部液圧室に連なる液路が失陥しても、スレーブシリンダの後部液圧室に連なる液路にブレーキ液圧を発生させ得るようにしたBBW式ブレーキ装置を提案している。
しかしながら、上記特願2006−334798において提案したものは、マスタシリンダが発生するブレーキ液圧で制動を行う異常時に、スレーブシリンダの後部液圧室に連なる液路が失陥した場合には、スレーブシリンダの前部液圧室に連なる液路にブレーキ液圧を伝達することができなくなるだけでなく、スレーブシリンダが発生するブレーキ液圧で制動を行う正常時には、スレーブシリンダの前部液圧室に連なる液路およびスレーブシリンダの後部液圧室に連なる液路の何れが失陥した場合にも、前記両液路にブレーキ液圧を伝達することができなくなるという問題があった。つまり、上記従来のものは、スレーブシリンダの異常時であって、かつスレーブシリンダの前部液圧室に連なる液路が失陥した場合にしかフェイルセーフ機能を発揮することができなかった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、BBW式ブレーキ装置において、正常時および異常時の何れも場合においても、スレーブシリンダの前部液圧室および後部液圧室の一方に連なる液路が失陥した場合に、他方に連なる液路にブレーキ液圧を伝達可能にすること目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、運転者の制動操作によりブレーキ液圧を発生する二つの液圧室を有するタンデム式のマスタシリンダと、前記制動操作に応じて電気的にブレーキ液圧を発生する後部液圧室および前部液圧室を有するタンデム式のスレーブシリンダと、前記マスタシリンダの一方の液圧室に前記スレーブシリンダの後部液圧室を介して接続された第1系統のホイールシリンダと、前記マスタシリンダの他方の液圧室に前記スレーブシリンダの前部液圧室を介して接続された第2系統のホイールシリンダとを備え、前記スレーブシリンダは、前記後部液圧室および前記前部液圧室の後側にそれぞれ摺動自在に嵌合する後部ピストンおよび前部ピストンを備え、アクチュエータで前記後部ピストンおよび前記前部ピストンを前進させることで前記後部液圧室および前記前部液圧室にブレーキ液圧を発生可能であり、正常時には前記スレーブシリンダが発生したブレーキ液圧で前記第1、第2系統のホイールシリンダを作動させ、異常時には前記マスタシリンダが発生したブレーキ液圧で前記第1、第2系統のホイールシリンダを作動させるブレーキ装置において、前記スレーブシリンダの前記前部ピストンおよび前記後部液圧室間を隔壁で仕切り、前記後部ピストンの前端から前方に突出するロッドを、前記隔壁を摺動自在に貫通させて前記前部ピストンの後端に当接させたことを特徴とするブレーキ装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記後部液圧室の断面積は、前記ロッドの断面積分だけ前記前部液圧室の断面積よりも大きく設定されることを特徴とするブレーキ装置が提案される。
請求項1の構成によれば、スレーブシリンダが作動可能な正常時には、スレーブシリンダの後部ピストンが前進するとロッドを介して前部ピストンも前進し、後部液圧室および前部液圧室の両方にブレーキ液圧が発生し、第1、第2系統のホイールシリンダを作動させることができる。このとき、スレーブシリンダの前部液圧室および第2系統のホイールシリンダを接続する液路が失陥しても、スレーブシリンダの後部液圧室は支障なくブレーキ液圧を発生して第1系統のホイールシリンダを作動させることができ、逆にスレーブシリンダの後部液圧室および第1系統のホイールシリンダを接続する液路が失陥しても、前部液圧室は支障なくブレーキ液圧を発生して第2系統のホイールシリンダを作動させることができ、共にフェイルセーフ機能が発揮される。
スレーブシリンダが作動不能になる異常時には、マスタシリンダの一方の液圧室が発生したブレーキ液圧がスレーブシリンダの後部液圧室を通過して第1系統のホイールシリンダを作動させ、マスタシリンダの他方の液圧室が発生したブレーキ液圧がスレーブシリンダの前部液圧室を通過して第2系統のホイールシリンダを作動させる。このとき、スレーブシリンダの前部液圧室および第2系統のホイールシリンダを接続する液路が失陥しても、スレーブシリンダの後部液圧室および第1系統のホイールシリンダを接続する液路は影響を受けず、逆にスレーブシリンダの後部液圧室および第1系統のホイールシリンダを接続する液路が失陥しても、スレーブシリンダの前部液圧室および第2系統のホイールシリンダを接続する液路は影響を受けず、共にフェイルセーフ機能が発揮される。
よって、正常時および異常時の何れも場合においても、スレーブシリンダの前部液圧室および後部液圧室の一方に連なる液路が失陥した場合に、他方に連なる液路にブレーキ液圧を伝達してフェイルセーフ機能を発揮させることができる。
また請求項2の構成によれば、後部液圧室の断面積を、ロッドの断面積分だけ前部液圧室の断面積よりも大きく設定したので、後部ピストンおよび前部ピストンが同一距離だけストロークしたとき、後部液圧室の排液量および前部液圧室の排液量を一致させることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明の実施の形態を示すもので、図1は車両用ブレーキ装置の正常時の液圧回路図、図2は図1に対応する異常時の液圧回路図、図3はスレーブシリンダの縦断面図(非作動時)、図4はスレーブシリンダの縦断面図(作動時)である。
図1に示すように、タンデム型のマスタシリンダ11は、運転者がブレーキペダル12を踏む踏力に応じたブレーキ液圧を出力する二つの液圧室13A,13Bを備えており、一方の液圧室13Aは液路Pa,Pb,Pc,Pd,Pe(第1系統)を介して例えば左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15のホイールシリンダ16,17に接続されるとともに、他方の液圧室13Bは液路Qa,Qb,Qc,Qd,Qe(第2系統)を介して例えば右前輪および左後輪のディスクブレーキ装置18,19のホイールシリンダ20,21に接続される。
液路Pa,Pb間に常開型電磁弁である遮断弁22Aが配置され、液路Qa,Qb間に常開型電磁弁である遮断弁22Bが配置され、液路Pb,Qbと液路Pc,Qcとの間にスレーブシリンダ23が配置され、液路Pc,Qcと液路Pd,Pe;Qd,Qeとの間にABS装置24が配置される。
液路Qaから分岐する液路Ra,Rbには、常閉型電磁弁である反力許可弁25を介してストロークシミュレータ26が接続される。ストロークシミュレータ26は、シリンダ27にスプリング28で付勢されたピストン29を摺動自在に嵌合させたもので、ピストン29の反スプリング28側に形成された液圧室30が液路Rbに連通する。
スレーブシリンダ23のアクチュエータ31は、電動モータ32の出力軸に設けた駆動ベベルギヤ33と、駆動ベベルギヤ33に噛合する従動ベベルギヤ34と、従動ベベルギヤ34により作動するボールねじ機構35とを備える。
次に、図3を参照してスレーブシリンダ23の構造を説明する。
スレーブシリンダ23のシリンダ本体36の内部に隔壁51がシール部材52を介して嵌合し、ボルト53で移動不能に固定される。隔壁51の後部および前部に、それぞれリターンスプリング37A,37Bで後退方向に付勢された後部ピストン38Aおよび前部ピストン38Bが摺動自在に配置されており、後部ピストン38Aおよび前部ピストン38Bの前面にそれぞれ後部液圧室39Aおよび前部液圧室39Bが区画される。隔壁51を貫通する貫通孔51aに、後部ピストン38Aの前端から前方に突出するロッド54がカップシール55を介して貫通し、そのロッド54の前端が前部ピストン28Bの後端に当接する。
後部ピストン38Aは前部カップシール56Aおよび後部カップシール57Aを備えており、両カップシール56A,57Aの間に後部背室58Aが形成される。前部ピストン38Bは前部カップシール56Bおよび後部カップシール57Bを備えており、両カップシール56B,57Bの間に前部背室58Bが形成される。
後部液圧室39Aは入力ポート59Aを介して液路Pbに連通するとともに、出力ポート60Aを介して液路Pcに連通し、後部背室58Aはサプライポート61Aを介して液路Pbに連通する。また前部液圧室39Bは入力ポート59Bを介して液路Qbに連通するとともに、出力ポート60Bを介して液路Qcに連通し、前部背室58Bはサプライポート61Bを介して液路Qbに連通する。隔壁51の前端と前部ピストン38Bの後端との間にサプライポート62が開口しており、このサプライポート62は液路Qfを介してリザーバ63に連通する。
シリンダ本体36の内径は、後部液圧室39Aが区画される隔壁51の後部で太く、前部液圧室39Bが区画される隔壁51の前部で細くなっており、ロッド54の断面積を除く後部液圧室39Aの断面積と、前部液圧室39Bの断面積とが等しくなるように設定される。これにより、後部ピストン38Aおよび前部ピストン38Bが同距離ストロークしたとき、各々の排液量が等しくなる。
しかして、図1において、電動モータ32を一方向に駆動すると、駆動ベベルギヤ33、従動ベベルギヤ34およびボールねじ機構35を介して後部および前部ピストン38A,38Bが前進し、液路Pb,Qbに連なる入力ポート59A,59Bが閉塞された瞬間に後部および前部液圧室39A,39Bにブレーキ液圧を発生させ、そのブレーキ液圧を出力ポート60A,60Bを介して液路Pc,Qcに出力することができる。このとき、前部ピストン38Bの後端と隔壁51の前端との間に形成される空間に、リザーバ63から液路Qfを介してブレーキ液が供給されることで、前部ピストン38Bは支障なく前進することができる。
図1に示すように、ABS装置24の構造は周知のもので、左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15の第1系統と、右前輪および左後輪のディスクブレーキ装置18,19の第2系統とに同じ構造のものが設けられる。その代表として左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15の第1系統について説明すると、液路Pcと液路Pd,Peとの間に一対の常開型電磁弁よりなるインバルブ42,42が配置され、インバルブ42,42の下流側の液路Pd,Peとリザーバ43との間に常閉型電磁弁よりなるアウトバルブ44,44が配置される。リザーバ43と液路Pcとの間に、一対のチェックバルブ45,46に挟まれた液圧ポンプ47が配置されており、この液圧ポンプ47は電動モータ48により駆動される。
遮断弁22A,22B、反力許可弁25、スレーブシリンダ23およびABS装置24の作動を制御する不図示の電子制御ユニットには、マスタシリンダ11が発生するブレーキ液圧を検出する液圧センサSaと、ディスクブレーキ装置18,19に伝達されるブレーキ液圧を検出する液圧センサSbと、各車輪の車輪速を検出する車輪速センサSc…とが接続される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用について説明する。
システムが正常に機能する正常時には、常開型電磁弁よりなる遮断弁22A,22Bが消磁されて開弁し、常閉型電磁弁よりなる反力許可弁25が励磁されて開弁する。この状態で液路Qaに設けた液圧センサSaが運転者によるブレーキペダル12の踏み込みを検出すると、スレーブシリンダ23のアクチュエータ31が作動して後部および前部ピストン38A,38Bが前進することで、後部および前部液圧室39A,39Bにブレーキ液圧が発生する。このブレーキ液圧はABS装置24の開弁したインバルブ42…を介してディスクブレーキ装置14,15,18,19のホイールシリンダ16,17,20,21に伝達され、各車輪を制動する。
スレーブシリンダ23の後部および前部ピストン38A,38Bが僅かに前進すると、液路Pb,Qbと後部および前部液圧室39A,39Bとの連通が遮断されるため、マスタシリンダ11が発生したブレーキ液圧はディスクブレーキ装置14,15,18,19に伝達されることはない。このとき、マスタシリンダ11の他方の液圧室13Bが発生したブレーキ液圧は開弁した反力許可弁25を介してストロークシミュレータ26の液圧室30に伝達され、そのピストン29をスプリング28に抗して移動させることで、ブレーキペダル12のストロークを許容するとともに擬似的なペダル反力を発生させて運転者の違和感を解消することができる。
そして液路Qcに設けた液圧センサSbで検出したスレーブシリンダ23によるブレーキ液圧が、液路Qaに設けた液圧センサSaで検出したマスタシリンダ11によるブレーキ液圧に応じた大きさになるように、スレーブシリンダ23のアクチュエータ31の作動を制御することで、運転者がブレーキペダル12に入力する踏力に応じた制動力をディスクブレーキ装置14,15,18,19に発生させることができる。
上述した制動中に、車輪速センサSc…の出力に基づいて何れかの車輪のスリップ率が増加してロック傾向になったことが検出されると、常開型電磁弁よりなる遮断弁22A,22Bを励磁して閉弁するとともにスレーブシリンダ23を作動状態に維持し、この状態でABS装置24を作動させて車輪のロックを防止する。
即ち、所定の車輪がロック傾向になると、その車輪のディスクブレーキ装置のホイールシリンダに連なるインバルブ42を閉弁してスレーブシリンダ23からのブレーキ液圧の伝達を遮断した状態で、アウトバルブ44を開弁してホイールシリンダのブレーキ液圧をリザーバ43に逃がす減圧作用と、それに続いてアウトバルブ44を閉弁してホイールシリンダのブレーキ液圧を保持する保持作用とを行うことで、車輪がロックしないように制動力を低下させる。
その結果、車輪速度が回復してスリップ率が低下すると、インバルブ42を開弁してホイールシリンダのブレーキ液圧が増加させる増圧作用を行うことで、車輪の制動力を増加させる。この増圧作用により車輪が再びロック傾向になると、前記減圧、保持、増圧を再び実行し、その繰り返しにより車輪のロックを抑制しながら最大限の制動力を発生させることができる。その間にリザーバ43に流入したブレーキ液は、液圧ポンプ47により上流側の液路Pc,Qcに戻される。
上述したABS制御を実行している間、遮断弁22A,22Bが閉弁状態に維持されることで、ABS装置24の作動による液圧変化がキックバックとなってマスタシリンダ11からブレーキペダル12に伝達されるのを防止することができる。
さて、電源が失陥すると、図2に示すように、常開型電磁弁よりなる遮断弁22A,22Bは自動的に開弁し、常閉型電磁弁よりなる反力許可弁25は自動的に閉弁し、常開型電磁弁よりなるインバルブ42…は自動的に開弁し、常閉型電磁弁よりなるアウトバルブ44…は自動的に閉弁する。この状態では、マスタシリンダ11の二つの液圧室13A,13Bにおいて発生したブレーキ液圧は、ストロークシミュレータ26に吸収されることなく、遮断弁22A,22B、スレーブシリンダ23の後部および前部液圧室39A,39Bおよびインバルブ42…を通過して各車輪のディスクブレーキ装置14,15,18,19のホイールシリンダ16,17,20,21を作動させ、支障なく制動力を発生させることができる。
ところで、図1に示す正常時にスレーブシリンダ23の前部液圧室39Bと第2系統のホイールシリンダ20,21とを接続する液路Qc,Qd,Qeの何れかの位置(例えば、図1の×印のF1位置)が失陥してブレーキ液が漏れると、前部ピストン38Bによって前部液圧室39Bから供給されたブレーキ液は失陥部から漏れてしまい、前部液圧室39Bにブレーキ液圧は発生しない。しかしながら、後部および前部液圧室39A,39Bは隔壁51によって完全に切り離されているので、後部ピストン38Aの前進に伴って後部液圧室39Aは支障なくブレーキ液圧を発生し、第1系統のホイールシリンダ16,17を作動させてフェイルセーフ機能を発揮することができる。
また図1に示す正常時にスレーブシリンダ23の後部液圧室39Aと第1系統のホイールシリンダ16,17とを接続する液路Pc,Pd,Peの何れかの位置(例えば、図1の×印のF2位置)が失陥してブレーキ液が漏れると、後部ピストン38Aによって後部液圧室39Aから供給されたブレーキ液は失陥部から漏れてしまい、後部液圧室39Aにブレーキ液圧は発生しない。しかしながら、後部および前部液圧室39A,39Bは隔壁51によって完全に切り離されているので、後部ピストン38Aによりロッド54を介して押された前部ピストン38Bの前進に伴って前部液圧室39Bは支障なくブレーキ液圧を発生し、第2系統のホイールシリンダ20,21を作動させてフェイルセーフ機能を発揮することができる。
次に、図2に示す異常時にスレーブシリンダ23の前部液圧室39Bと第2系統のホイールシリンダ20,21とを接続する液路Qc,Qd,Qeの何れかの位置(例えば、図2の×印のF3位置)が失陥してブレーキ液が漏れると、マスタシリンダ11の液圧室13Bからスレーブシリンダ23の前部液圧室39Bを経由して供給されたブレーキ液が失陥部から漏れてしまい、第2系統のホイールシリンダ20,21にマスタシリンダ11のブレーキ液圧を伝達することができなくなる。しかしながら、後部および前部液圧室39A,39Bは隔壁51によって完全に切り離されているので、マスタシリンダ11の液圧室13Aからスレーブシリンダ23の後部液圧室39Aを経由して供給されたブレーキ液が、第1系統のホイールシリンダ16,17に伝達され、フェイルセーフ機能を発揮することができる。
また図2に示す異常時にスレーブシリンダ23の後部液圧室39Aと第1系統のホイールシリンダ16,17とを接続する液路Pc,Pd,Peの何れかの位置(例えば、図2の×印のF4位置)が失陥してブレーキ液が漏れると、マスタシリンダ11の液圧室13Aからスレーブシリンダ23の後部液圧室39Aを経由して供給されたブレーキ液が失陥部から漏れてしまい、第1系統のホイールシリンダ16,17にマスタシリンダ11のブレーキ液圧を伝達することができなくなる。しかしながら、後部および前部液圧室39A,39Bは隔壁51によって完全に切り離されているので、マスタシリンダ11の液圧室13Bからスレーブシリンダ23の前部液圧室39Bを経由して供給されたブレーキ液が、第2系統のホイールシリンダ20,21に伝達され、フェイルセーフ機能を発揮することができる。
よって、正常時および異常時の何れも場合においても、スレーブシリンダ23の後部液圧室39Aおよび前部液圧室39Bの一方に連なる液路が失陥した場合に、他方に連なる液路のブレーキ液圧をホイールシリンダ16,17;20,21に伝達してフェイルセーフ機能を発揮させることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態の液圧回路は遮断弁22A,22Bを備えているが、ABS制御時のキックバックを許容するのであれば、遮断弁22A,22Bを廃止して部品点数およびコストを削減することができる。
11 マスタシリンダ
13A 液圧室
13B 液圧室
16 ホイールシリンダ
17 ホイールシリンダ
20 ホイールシリンダ
21 ホイールシリンダ
23 スレーブシリンダ
31 アクチュエータ
38A 後部ピストン
38B 前部ピストン
39A 後部液圧室
39B 前部液圧室
51 隔壁
54 ロッド
13A 液圧室
13B 液圧室
16 ホイールシリンダ
17 ホイールシリンダ
20 ホイールシリンダ
21 ホイールシリンダ
23 スレーブシリンダ
31 アクチュエータ
38A 後部ピストン
38B 前部ピストン
39A 後部液圧室
39B 前部液圧室
51 隔壁
54 ロッド
Claims (2)
- 運転者の制動操作によりブレーキ液圧を発生する二つの液圧室(13A,13B)を有するタンデム式のマスタシリンダ(11)と、
前記制動操作に応じて電気的にブレーキ液圧を発生する後部液圧室(39A)および前部液圧室(39B)を有するタンデム式のスレーブシリンダ(23)と、
前記マスタシリンダ(11)の一方の液圧室(13A)に前記スレーブシリンダ(23)の後部液圧室(39A)を介して接続された第1系統のホイールシリンダ(16,17)と、
前記マスタシリンダ(11)の他方の液圧室(13B)に前記スレーブシリンダ(23)の前部液圧室(39B)を介して接続された第2系統のホイールシリンダ(20,21)とを備え、
前記スレーブシリンダ(23)は、前記後部液圧室(39A)および前記前部液圧室(39B)の後側にそれぞれ摺動自在に嵌合する後部ピストン(38A)および前部ピストン(38B)を備え、アクチュエータ(31)で前記後部ピストン(38A)および前記前部ピストン(38B)を前進させることで前記後部液圧室(39A)および前記前部液圧室(39B)にブレーキ液圧を発生可能であり、
正常時には前記スレーブシリンダ(23)が発生したブレーキ液圧で前記第1、第2系統のホイールシリンダ(16,17,20,21)を作動させ、異常時には前記マスタシリンダ(11)が発生したブレーキ液圧で前記第1、第2系統のホイールシリンダ(16,17,20,21)を作動させるブレーキ装置において、
前記スレーブシリンダ(23)の前記前部ピストン(38B)および前記後部液圧室(39A)間を隔壁(51)で仕切り、前記後部ピストン(38A)の前端から前方に突出するロッド(54)を、前記隔壁(51)を摺動自在に貫通させて前記前部ピストン(38B)の後端に当接させたことを特徴とするブレーキ装置。 - 前記後部液圧室(39A)の断面積は、前記ロッド(56)の断面積分だけ前記前部液圧室(39B)の断面積よりも大きく設定されることを特徴とする、請求項1に記載のブレーキ装置。
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2237414A2 (en) | 2009-04-03 | 2010-10-06 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Amplifier circuit of capacitor microphone |
| US20140020377A1 (en) * | 2012-07-17 | 2014-01-23 | Honda Motor Co., Ltd. | Braking-force generator |
-
2007
- 2007-10-10 JP JP2007264882A patent/JP2009090879A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2237414A2 (en) | 2009-04-03 | 2010-10-06 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Amplifier circuit of capacitor microphone |
| US20140020377A1 (en) * | 2012-07-17 | 2014-01-23 | Honda Motor Co., Ltd. | Braking-force generator |
| US9109613B2 (en) * | 2012-07-17 | 2015-08-18 | Honda Motor Co., Ltd. | Braking-force generator |
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