JP2009094199A - 発光装置、面光源、表示装置と、その製造方法 - Google Patents

発光装置、面光源、表示装置と、その製造方法 Download PDF

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治久 瀧口
Masahiro Konishi
正宏 小西
Masayuki Ota
将之 太田
Yasuji Takenaka
靖二 竹中
Toshiyuki Takada
敏幸 高田
Yutaka Okada
豊 岡田
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Abstract

【課題】 出射光の出射角度θの変化に対するスペクトル分布の変動を抑制し、観測方向を変化させた場合の色むらを改善する。
【解決手段】 本発明の発光装置は、基板と、前記基板にダイボンディングされるとともに、1次光を発する半導体発光素子と、前記半導体発光素子を被覆するとともに、前記1次光を吸収して2次光を発する波長変換部とを有する発光装置であって、前記波長変換部は、樹脂に蛍光体が分散されてなるとともに、縦断面において台形となる角錐台の形状を備え、前記半導体発光素子の側面は傾斜面によって取り囲まれる構造を有することを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、1次光を発する半導体発光素子(チップ)と、1次光を吸収して2次光を発する蛍光体を含む波長変換部とを有する発光装置に関するものである。
半導体発光素子が発した1次光と、該1次光が波長変換部を通過し、該波長変換部が前記1次光の一部を吸収して発する2次光とが混合されて白色の出射光を発する発光装置が知られている。
この発光装置は出射角度θを変化させた場合、すなわち観測方向を変化させた場合においても、均一な白色が得られることが好ましいが、実際は色度が変化する問題がある。図11は、出射角度θを変化させた状態を示す色度図である。すなわち出射角度θの変化によって出射光のスペクトル分布が変動し、色度が色度図上で移動してしまうのである。
特に、発光装置を平面に配列し、面光源を形成した場合に色むらを招き、例えば液晶表示装置のバックライトとして使用する際の障害となっていた。
色むらを生じる原因の一つとして、1次光が波長変換部を通過する距離が、出射角度θによって不均一であることが知られている。1次光は波長変換部を通過する間に波長変換部に含まれる蛍光体によって、2次光に変換される。従って、波長変換部を通過する距離が短いと1次光、長いと2次光の比率が高くなるのである。
この問題を解決する手段として、青色発光を発する発光素子と、青色発光の一部を吸収して、黄緑色の発光を発する蛍光体を含むパッケージとを有し、発光素子がパッケージによって被覆された発光装置であって、パッケージが発光素子を被覆する厚さが全方位にわたって同じとなるように製造された発光装置が開示されている(特許文献1)。
また、波長変換部の形成方法として電気泳動堆積を利用した発光装置が開示されている。これはイソプロピルアルコールと水からなる溶剤に、蛍光体粒子、帯電材及び結合材としての窒化アルミニウムを含む溶液を保持したコンテナにLEDチップと電極を浸漬し、LEDチップと電極との間にバイアスを印加することにより、電気泳動によってLEDチップ表面にコンフォーマルに蛍光体層を堆積させるものであって、蛍光体層の厚さはLEDチップの断面寸法より十分に薄いことが開示されている。(特許文献2)。
特開2000−208822 特開2003−69086
特許文献1によると、パッケージの形成方法として、フォトリソグラフィー法、スクリーン印刷法、および転写法が開示されている。これらの形成方法によるとパッケージの厚みは、発光素子の辺に沿って対向する部分や角に対向する部分が厚くなり、パッケージの形状を確実に制御することができない。
また、特許文献2によると、LEDチップ表面にコンフォーマルに蛍光体層を堆積するものの、蛍光体層に所望の形状を確実に与える手段は開示されていない。従って、いずれの場合も、色むらの改善は十分ではない。
本発明は出射光の出射角度θの変化に対するスペクトル分布の変動を抑制し、観測方向を変化させた場合の色むらを改善するものである。
本発明の発光装置は、基板と、前記基板にダイボンディングされるとともに、1次光を発する半導体発光素子と、前記半導体発光素子を被覆するとともに、前記1次光を吸収して2次光を発する波長変換部とを有する発光装置であって、前記波長変換部は、樹脂に蛍光体が分散されてなるとともに、縦断面において台形となる角錐台の形状を備え、前記半導体発光素子の側面は傾斜面によって取り囲まれる構造を有することを特徴とする。
本発明の発光装置は、基板と、前記基板にダイボンディングされるとともに、1次光を発する半導体発光素子と、前記半導体発光素子を被覆するとともに、前記1次光を吸収して2次光を発する波長変換部とを有する発光装置であって、前記波長変換部は、樹脂に蛍光体が分散されてなるとともに、ドーム状の形状を有することを特徴とする。
本発明の発光装置は、前記波長変換部が、少なくとも2種類以上の前記蛍光体が分散されてなることが好ましい。
本発明の発光装置は、前記波長変換部が、前記1次光を吸収して互いに異なる2次光を発する複数種の前記波長変換部からなり、相対的に長い波長の2次光を発する前記波長変換部が前記半導体発光素子に近い側から順に配置されてなることが好ましい。
本発明の面光源は、前記発光装置と、実装基板とを有し、複数の前記発光装置が前記実装基板の表面に配設される構造を有することを特徴とする。
本発明の表示装置は、前記面光源と、液晶表示素子と、前記面光源が前記液晶表示素子を背面から照射する構造とを有することが好ましい。
本発明の発光装置の製造方法は、樹脂に蛍光体を分散させ、蛍光体入り樹脂を準備する工程と、前記蛍光体入り樹脂を金型のキャビティに注入する工程と、半導体発光素子がダイボンディングされた基板を前記金型にセットする工程とを順に有する発光装置の製造方法であって、前記キャビティの内壁面は、縦断面において台形となる角錐台の形状を備え、前記半導体発光素子が前記キャビティに没入した状態で、前記半導体発光素子の側面は傾斜面によって取り囲まれる構造を有することを特徴とする。
本発明の発光装置の製造方法は、樹脂に蛍光体を分散させ、蛍光体入り樹脂を準備する工程と、前記蛍光体入り樹脂を金型のキャビティに注入する工程と、半導体発光素子がダイボンディングされた基板を前記金型にセットする工程とを順に有する発光装置の製造方法であって、前記キャビティの内壁面は、ドーム状の形状を備え、前記半導体発光素子が前記キャビティに没入した状態で、前記半導体発光素子が前記内壁面によって取り囲まれる構造を有することを特徴とする。
本発明の発光装置の製造方法は、前記金型が前記キャビティを有するキャビティ型と、加圧面を有するベース型とを有し、前記キャビティ型と、前記ベース型とが互いに分離した状態で、前記キャビティに前記蛍光体入り樹脂を注入する工程と、前記キャビティ型と前記ベース型の加圧面とを対向させて加圧する工程とを有することが好ましい。
本発明の発光装置によれば、半導体発光素子(チップ)の周囲は波長変換部によって略均一な厚みで覆われる。したがってチップが発する1次光が波長変換部を通過する距離は、出射角度θが変化した場合であっても略均一となるから、出射角度θの変化による出射光のスペクトル分布の変動を抑制することができる。また、本発明の発光装置を平面に配列し、面光源を形成することにより、面光源の色むらを抑制できる。また、本発明の面光源により液晶表示素子を背面から照射する構造を有する表示装置において、表示の品位を向上させることができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図に基づき説明する。
図1(a)は本発明の第1の実施の形態である発光装置の製造工程を示す図である。本実施の形態においては、窒化物半導体発光素子であって、発光ピーク波長が約450nmの青色光である1次光を発するチップ3を基板1に固着するダイボンディング工程と、チップ3が備える電極と基板1が備える配線パターン2とを電気的接続するワイヤボンディング工程がなされる。続いて、1次光を吸収して、ピーク波長が約560nmの黄色光である2次光を発する黄色蛍光体13が予め分散させられた樹脂によりチップ3を被覆することにより第1の波長変換部11aが形成される第1の樹脂封止工程、個々の発光装置に分離するダイシング工程が順になされる。
(ダイボンディング、ワイヤボンディング)
図2は、チップがダイボンディングされ、ワイヤがワイヤボンディングされた、ダイボンディング済み基板を示す平面図および断面図である。
基板1は、互いに離間した配線パターン2aと2bからなる配線パターン2が、平板状の基材1aの主平面に連続的に複数配列される。
配線パターン2aと2bとは、例えば厚みが70μmである銅箔によって形成される。
続いて、基板1の上に、チップ3がダイボンディングされる。チップ3は、裏面電極と表面電極(図示しない)とで一対の電極を備えている。一方の配線パターン2aの表面と裏面電極とが、導電性のロウ材(図示しない)を介して固着され、他方の配線パターン2bと表面電極とがワイヤ4によってワイヤボンディングされる。これによりチップ3が所定の位置に固着されるとともに、配線パターン2とチップ3とが電気的に接続される。
なお、基板1の縁には、位置合わせ用の切欠き5が形成されており、後述する樹脂封止の際、基板1を第1のキャビティ型31aの所定の位置に正確にセットさせるとともに、位置ずれを抑制させる。
さらに基板1の所定の位置に、外部端子としてのスルーホール6が形成されている。スルーホール6の内壁面はめっきなどにより導体が形成され、チップ搭載面の反対側の面に形成された電極パターン(図示しない)と導通されている。
(第1の樹脂封止)
図3(a)は金型の構造を示す斜視図、図3(b)は金型に基板をセットしたときの状態を示す断面図である。
金型31は基板1や第1の封止樹脂11を収容する第1のキャビティ型31aと、第1のキャビティ型31aに第1の封止樹脂11を注入し、基板1をセットして加圧するための加圧面を有するベース型31bとを備える。
第1のキャビティ型31aは、その表面に形成されたバスタブ部32と、バスタブ部32の周囲を取り囲むように形成された逃げキャビティ33とを備える。
バスタブ部32は第1のキャビティ型31aの表面に皿状に削成され、樹脂を満たすことができるように形成されている。逃げキャビティ33は樹脂封止時に余ってはみ出す樹脂を収容するように溝状に形成されている。
バスタブ部32は、バスタブ部32の底面に形成された平坦な面であって、チップがダイボンディングされた、ダイボンディング済み基板をセットするセット面34と、チップ3を封止するとともに波長変換部に所定の形状を与える凹陥状の第1の主キャビティ35とを備える。なお、第1の主キャビティ35の詳細な形状は後述するが、図3においては、簡略化して記載されている。第1の主キャビティ35は基板1にダイボンディングされたチップ3の位置に合致するように複数配列されている。
なお、バスタブ部32の所定の位置に、位置合わせ用突起36を備える。位置合わせ用突起36は、基板1に形成された切欠き5と嵌合することにより、第1の主キャビティ35とチップ3との位置ずれを抑制する。
図4(a)は第1の主キャビティの形状を示す拡大断面図である。
第1の主キャビティ35は、その内壁面がチップ3の外郭面から等距離にある面を備える。すなわち、ダイボンディング済み基板をセット面34にセットし、チップ3が第1の主キャビティ35に没入した状態で、チップ3の天面と側面に対して平行な面を有する。さらにチップ3の辺に沿った部分は斜めにカットされた第1の傾斜面37を有する。このような第1の主キャビティ35を有する第1のキャビティ型31aを用いることにより、チップ3の辺に沿った部分は傾斜面を有し、周囲を略均一な厚みで被覆することができる。
なお、離型を容易にするために、バスタブ部32の表面に、該表面の凹凸に沿って密着するように、予め、離型シート38を備えてもよい。
続いて、黄色蛍光体13を予め分散させた樹脂でチップを封止する、第1の樹脂封止を行う。
予め樹脂に黄色蛍光体13を分散させた、第1の封止樹脂11を準備する。
樹脂は、封止されるチップ3が発する1次光に対して耐久性の高いことが要求される。本実施の形態において、1次光は青色光であり、これに対して耐久性の高いシリコーン樹脂が好適に使用される。これにより、長期動作における樹脂の黄変による光量低下が抑制され、信頼性の高い発光装置が得られる。
なお、前記樹脂に、蛍光体以外の物質、例えば蛍光体の偏りや沈降を抑制したり、光を散乱させるため、シリカやシリコーン樹脂等のフィラーを混入させてもよい。
続いて金型31を使用し、以下に説明する工程によりチップ3を封止する。
先ず、バスタブ部32を上に向けて載置した第1のキャビティ型31aの第1の主キャビティ35に第1の封止樹脂11を注入する。注入量は、少なくとも第1の主キャビティ35が全て満たされ、セット面34に多少残留する程度でよい。この時、第1の封止樹脂11中に気泡を生じないように静かに注入する。また、蛍光体の均等な分散が維持されるように、第1の封止樹脂11が収容された容器を適宜攪拌しても良い。
続いて第1の封止樹脂11が満たされた第1のキャビティ型31aのセット面34に、チップ3の搭載面が対向するようにダイボンディング済み基板をセットし、第1のキャビティ型31aとベース型31bの加圧面との間に挟みこむようにセットし、型締めする。この時、チップ3の位置と主キャビティ35の位置とが対応し、チップ3が第1の主キャビティ35に没入した状態となる。型締めによって余って溢れた第1の封止樹脂11は逃げキャビティ33に収容される。なお、型締めの圧力は、基板1がセット面34に圧接されることにより封止樹脂が圧し広げられ、基板1の表面からほぼ全てが逃げる程度でよい。
続いて金型31を熱し、第1の封止樹脂11を熱硬化する。具体的には、例えば80℃から350℃のオーブンで数分間程度硬化させればよい。
この時、第1の封止樹脂11の注入から熱硬化の開始までの間が長時間経過すると蛍光体が沈降し均等な分散が損なわれるから、速やかに熱硬化を開始することが好ましく、数分間以内に開始することが好ましい。
次に基板1を金型31から離型するとともに離型シート38を除去し、高温条件下でアフターキュアを行う。具体的には、例えば350℃程度のオーブンで5時間程度、アフターキュアをすれば良い。
以上の工程により、チップ3が第1の樹脂封止11によって封止された発光装置20が複数形成された、第1の樹脂封止済み基板が作成される。
これにより、1次光が第1の波長変換部11aを通過する距離は、出射角度θが変化した場合であっても略均一となるから、出射角度θの変化による出射光のスペクトル分布の変動を抑制することができる。
このように、金型を用いて樹脂封止を行うことにより、波長変換部に所望の形状を確実に与えることができる。
また、蛍光体が分散させられた樹脂を用いて波長変換部を形成するとき、蛍光体の均等な分散が維持されることが好ましい。上述の工程によると、金型31に樹脂の注入口や注入経路を備える必要が無い。従って、注入経路を有する金型を用いる場合、注入経路の屈曲部分などで発生しがちな蛍光体やフィラーの分散の偏りを発生するおそれが無い。そのため特に、複数の発光装置を一度に封止する場合、個体間のばらつきが低減できる。
要は、樹脂に蛍光体をできるだけ均等に分散させ、この状態を維持しながら蛍光体入り樹脂を硬化させることと、チップを蛍光体入り樹脂により均一な厚みで覆うことが肝要である。
(ダイシング)
続いて、複数の発光装置20が形成された基板1をダイシングにより、個々に分離する。
図5は、本実施の形態によって作製された発光装置の外形図である。これによると、チップ3の外郭面は第1の波長変換部11aによって略均一な厚みで、かつ、チップ3の厚みよりも十分に厚く被覆される。すなわち第1の波長変換部11aの天面と側面は、チップ3の天面と側面に対して、それぞれ平行な面を有する。さらにチップ3の辺に沿った部分は傾斜面17を有する。また、黄色蛍光体13は第1の波長変換部11aに分散した状態である(図5(c)に白四角で示す)。
図6は、発光装置の特性を示す図である。図6(a)は本実施の形態によって作成された発光装置であって、波長変換部11aがチップ3の辺に沿った部分が傾斜面17を有する場合の特性である。これによると、図6(b)すなわち傾斜面17を有さない場合に比べ、出射角度θの変化による出射光のスペクトル分布の変動が抑制される。なお、図6において出射角度θは基板1の面に対して垂直な方向を0°、平行な方向を90°とする。
なお、本実施の形態においては、表面電極と裏面電極を備えたチップを使用したが、表面に一対の電極を備えるフリップチップ9を用いることもできる。図8はフリップチップを用いた場合の発光装置の外形図である。フリップチップ9は、例えばサファイア基板9cの上に窒化物半導体が積層され、該積層の上方に一対の電極9a、9bが形成されたチップであって、1次光は主としてサファイア基板9cの側から取り出すように設計されている。ダイボンディング工程においては、電極9a、9bと、配線パターン2aと2bとを対向させ、それぞれを導電性のロウ材で固着させることができる。これによるとワイヤボンディングが不要であるので、チップを第1の波長変換部11aで均一に被覆する場合にワイヤが邪魔にならず、好適である。
(第2の実施の形態)
図7は、本発明の第2の実施の形態である発光装置の外形図である。
本実施の形態は、第1の実施の形態である発光装置の波長変換部の形状を角錐台の形状に代えたものである。さらに、樹脂に分散させる蛍光体を黄色蛍光体13に代えて、赤色蛍光体14と緑色蛍光体15を分散させたものである。これ以外の部分については第1の実施の形態と同等であるので、異なる点について説明する。
図7(a)は、波長変換部11aを角錐台の形状とした発光装置の外形図である。この実施の形態によると、波長変換部11aの縦断面は台形であって、チップ3の側面を取り囲む部分は傾斜面17を有する。この時、傾斜面17がチップ3の側面を取り囲む部分においては、チップ3の外郭面を被覆する厚みは完全には均一でない。しかしながら出射角度θが略90°、すなわち基板1の面に対して略平行な方向に出射する1次光の強度は比較的低く、色むらを発生させる作用は小さいものと考えられる。
また、この部分において1次光と2次光の比率が補償される作用や、波長変換部と外部との界面において起こる全反射が抑制される作用が考えられる。
図12は発光装置の光路を示す図である。比較的出射角度θが大きく、傾斜面17を通過する1次光による出射光の成分は、波長変換部が薄い部分を通過して出射する成分lp1と厚い部分を通過して出射する成分lp2とに分けられるため、lp1は1次光の比率が高く、lp2は2次光の比率が高い。従って、これらの成分が混合されることにより1次光と2次光の比率が補償されると考えられる。
また、波長変換部11aと外部との界面における入射角θiは、波長変換部11aの側面を傾斜させることによって小さくなり、界面に対してより垂直に近い角度で入射することになる。従って、傾斜面17を通過して出射する出射光の強度がより高くなることが考えられる。
これらの作用により、出射角度θの変化に対するスペクトル分布の変動が抑制されると考えられる。
チップの寸法が波長変換部に対して比較的小さく、点光源として近似できることを前提とした場合、波長変換部がチップを被覆する厚みは全方位にわたって均一であることが好ましい。しかしながらチップの寸法が大きくなるにしたがって前述の前提が崩れ、1次光のうち比較的出射角度θの大きい成分が無視できなくなる。このような場合、本実施の形態に示す波長変換部の形状を備えることにより、出射角度θの変化に対するスペクトル分布の変動を効果的に抑制することができる。
本実施の形態において、台形の底辺の一辺の長さを2400μm、台形の底辺に対する傾斜面17の傾斜角を60度、台形の高さ、すなわち波長変換部11aの厚みをh=800μmとする発光装置を試作した。なお、チップ3は一辺の長さが700μm、厚みが100μmであった。この発光装置は図6(a)に示す特性と略同等の特性を示し、色むらを抑制する効果が確認された。
図7(b)は、前述の黄色蛍光体13に代えて、1次光を吸収して赤色および緑色の2次光を発する、赤色蛍光体14および緑色蛍光体15(図7(b)に白丸および白三角で示す)を分散させた封止樹脂11により波長変換部11aを形成した発光装置の断面図である。このように、少なくとも2種類以上の蛍光体が分散されてなる波長変換部を有する構成とすることにより、出射光のスペクトル分布に赤色成分を十分に含ませることができ、波長変換部に黄色蛍光体のみを用いた場合に比べ、演色性を向上させることができる。
同様にして、青色光に代え、UV光である1次光を発するチップと、1次光を吸収し、赤色、緑色、および青色の2次光を発する蛍光体を分散させた封止樹脂11により形成された波長変換部11aとを有する発光装置を構成しても、同様の効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
図1(b)は、本発明の第3の実施の形態である発光装置の製造工程を示す図である。
本実施の形態は、第1の実施の形態である発光装置の波長変換部を複数種の波長変換部によって構成したものである。すなわち、黄色蛍光体13を分散させた樹脂に代えて赤色蛍光体14を分散させた第1の封止樹脂11によりチップ3を封止し、続いて、緑色蛍光体15を分散させた第2の封止樹脂12により、第1の封止樹脂11を覆うように封止したものである。これ以外の部分については第1の実施の形態と同等であるので、異なる点について説明する。
(第1の樹脂封止)
先ず、赤色蛍光体14を予め分散させた第1の封止樹脂11によりチップ3を封止することにより、第1の樹脂封止済み基板が作成される。
(第2の樹脂封止)
続いて、第1の樹脂封止済み基板を、さらに緑色蛍光体15を予め分散させた第2の封止樹脂12で封止することにより、第2の樹脂封止を行う。
第2の樹脂封止は、ダイボンディング済み基板に代えて、第1の樹脂封止済み基板を用いること、蛍光体に緑色蛍光体15を用いること、第2のキャビティ型41aを用いること以外は、第1の樹脂封止と同様な工程であるので、異なる部分について説明する。
図4(b)は、第2のキャビティ型41aの第2の主キャビティ45の形状を示す拡大断面図である。なお、第2のキャビティ型41aは、第1の主キャビティ35に代えて第2の主キャビティ45を備える点以外は、第1のキャビティ型31aと同等である。
第2の主キャビティ45の内壁面は、第1の波長変換部11aの周囲を略均一な厚みで覆う形状を備える。また第1の波長変換部11aの傾斜面17に対向する部分には第2の傾斜面47を備える。すなわち、第1の樹脂封止済み基板をセット面34にセットし、第1の波長変換部11aが第2の主キャビティ45に没入した状態で、第1の波長変換部11aの天面、側面、傾斜面17に対して、それぞれ平行である。このような第2の主キャビティ45を有する第2のキャビティ型41aによって第1の波長変換部11aを樹脂封止することにより、第1の波長変換部11aの周囲は、第2の波長変換部12aによって略均一な厚みで被覆される。
図5(d)は本実施の形態によって作製された発光装置の外形図である。赤色蛍光体14と緑色蛍光体15は第1の波長変換部11aおよび第2の波長変換部12aに、それぞれ分散した状態である(図5(d)に白丸および白三角で示す)。これによると、1次光が第1の波長変換部11aを透過して第2の波長変換部12aを通過する距離は、出射角度θが変化した場合であっても均一となるから、出射角度θの変化による出射光のスペクトル分布の変動が抑制される。
本実施の形態によると、互いに異なる蛍光体を含む複数の波長変換部を別々に積層するため、異なる層間で蛍光体が混入することがなく、層を分別して形成することができる。
なお、第1の樹脂封止におけるアフターキュアを省略し、第2の樹脂封止におけるアフターキュアのみとし、工程を簡略化することもできる。
なお、波長変換部の配置の順は、チップ3に近い側から、赤色蛍光体14を含む第1の波長変換部11a、緑色蛍光体15を含む第2の波長変換部12aの順であることが好ましい。すなわち、チップ3が発する青色光である1次光を吸収し、互いに異なる2次光を発する複数種の波長変換部を備える場合、相対的に長い波長の2次光を発する波長変換部がチップ3に近い側から順に配置されることが好ましい。
2次光の波長が640nmを中心とする赤色蛍光体14は、波長が540nmを中心とする緑色光と、1次光である青色光とを吸収し得る。また、2次光の波長が540nmを中心とする緑色蛍光体15は、1次光である青色光を吸収するが、自身が2次光として発する緑色光よりも長い波長の光を吸収しにくい。従って、前述したような順に波長変換部を配置することにより、先に配置された波長変換部が発する2次光は、後に配置された波長変換部によって吸収されることなく発光装置20の外部に出射するから、効率を高くすることができる。
同様にして、青色光に代え、UV光である1次光を発するチップと、1次光を吸収し、互いに異なる2次光を発する複数種の波長変換部とを備えた発光装置であって、それぞれの波長変換部の配置の順番を、チップに近い側から、2次光が赤色光、緑色光、青色光であるものの順に配置する構成であっても、同様の効果を得ることができる。
なお、複数の波長変換部により構成された波長変換部の形状は、本実施の形態で説明した形状に限定されるものではない。例えば、第2の実施の形態で説明した角錐台の形状や、後述するドーム状の形状であってもよい。
(第4の実施の形態)
図9は本発明の第4の実施の形態である発光装置の外形図である。
本実施の形態は、第1の実施の形態である発光装置の波長変換部の形状を変形し、ドーム状の形状としたものである。さらに、樹脂に分散させる蛍光体を黄色蛍光体13に代えて、赤色蛍光体14と緑色蛍光体15を分散させたものである。これ以外の部分については第1の実施の形態と同等であるので、異なる点について説明する。
図9(a)は波長変換部11aをドーム状の形状とした発光装置の外形図である。この実施の形態によると、チップ3を中心として基板1に描いた円を底面とするドーム状の形状を有する波長変換部11aによってチップ3が被覆される。ドームの寸法は、例えば底面の直径をφ=2.5mm、高さをh=0.8mmとすることができる。
チップが樹脂によって被覆された発光装置においては、樹脂と外部との界面において全反射が発生し、出射光の一部は外部へ取り出すことができず、効率の低下を招くことが知られている。しかしながら本実施の形態によると、界面が曲面であるため、1次光と2次光とが混合された出射光の全反射が抑制されるため、光の取出し効率が向上する。
また、本実施の形態においてはドームの形状を半球状の形状とすることができる。ドームの寸法は、例えば底面の直径をφ=2.5mm、高さをh=1.25mmとすることができる。これによりチップ3が波長変換部11aによって被覆される厚みは全方位にわたって均一となるため、出射角度θの変化による出射光のスペクトル分布の変動を抑制する効果が高い。また、ドームの直径がチップ3の寸法に比べて十分に大きい場合、チップ3は点光源に近い状態となり、より効果的である。
図9(b)は、前述の黄色蛍光体13に代えて、1次光を吸収して赤色および緑色の2次光を発する、赤色蛍光体14および緑色蛍光体15(図9(b)に白丸および白三角で示す)を分散させた封止樹脂11により波長変換部11aを形成した発光装置の断面図である。このように、樹脂に少なくとも2種類以上の蛍光体が分散されてなる波長変換部を有する構成とすることができる。
同様にして、青色光に代え、UV光である1次光を発するチップと、1次光を吸収し、赤色、緑色、および青色の2次光を発する蛍光体を分散させた封止樹脂11により形成された波長変換部11aとを有する発光装置を構成しても、同様の効果を得ることができる。
何れの構成も、第2の実施の形態と同様の理由により、演色性を向上させることができる。
なお、これらの実施の形態において、波長変換部の外郭面を透明な樹脂で被覆し、該被覆に所定の形状を与えることにより波長変換部を外気から保護するとともに、レンズの作用を与えることができる。
(第5の実施の形態)
図10は、面光源およびフラットパネルディスプレイの構造を示す図である。なお図10において、実装基板62上の配線などの記載は省略されている。
面光源61は、実装基板62と、第1から第4の何れかの実施の形態によって作製された発光装置20とを備え、好ましくは実装基板62の表面よりピラー65により、例えば10mmから20mmの間隔を隔てて配設された拡散板63を備える。実装基板62の表面には、複数の発光装置20が所定の位置に配設される。
個々の発光装置20が発する光は拡散板63によって拡散され、前方へ出射されるが、拡散板63を介して、あたかも面全体が発光しているように見える。発光装置20は放射角度θの変化に対するスペクトル分布の変動が小さく、また、個々の発光装置間のスペクトル分布のばらつきが小さいため、面内の色むらを抑制することができる。このように面内の色むらが抑制された面光源61は、フラットパネルディスプレイ66のバックライトとして好適に使用でき、表示の品位を向上することができる。例えば図10(c)に示すように、面光源61の光出射面の側に液晶表示素子64を配置し、液晶表示素子64を背面から照射する構造を備えた表示装置を構成することができる。
本発明の発光装置の製造工程を示す図である。 ダイボンディング済み基板を示す平面図および断面図である。 金型の構造を示す斜視図および金型に基板をセットしたときの状態を示す断面図である。 第1の主キャビティおよび第2の主キャビティの形状を示す拡大断面図である。 発光装置の外形図である。 発光装置の特性を示す図である。 第2の実施の形態である発光装置の外形図である。 フリップチップを用いた場合の発光装置の外形図である。 第4の実施の形態である発光装置の外形図である。 面光源およびフラットパネルディスプレイの構造を示す図である。 出射角度θを変化させた状態を示す色度図である。 発光装置の光路を示す図である。
符号の説明
1 基板
3 チップ
4 ワイヤ
9 フリップチップ
11 第1の封止樹脂
11a 第1の波長変換部
12 第2の封止樹脂
12a 第2の波長変換部
13 黄色蛍光体
14 赤色蛍光体
15 緑色蛍光体
17 傾斜面
20 発光装置
31 金型
31a 第1のキャビティ型
31b ベース型
32 バスタブ部
34 セット面
35 第1の主キャビティ
37 第1の傾斜面
41a 第2のキャビティ型
45 第2の主キャビティ
47 第2の傾斜面
61 面光源
63 拡散板
64 液晶表示素子
65 ピラー
66 フラットパネルディスプレイ

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板にダイボンディングされるとともに、1次光を発する半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子を被覆するとともに、前記1次光を吸収して2次光を発する波長変換部とを有する発光装置であって、
    前記波長変換部は、樹脂に蛍光体が分散されてなるとともに、縦断面において台形となる角錐台の形状を備え、前記半導体発光素子の側面は傾斜面によって取り囲まれる構造を有することを特徴とする発光装置。
  2. 基板と、
    前記基板にダイボンディングされるとともに、1次光を発する半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子を被覆するとともに、前記1次光を吸収して2次光を発する波長変換部とを有する発光装置であって、
    前記波長変換部は、樹脂に蛍光体が分散されてなるとともに、ドーム状の形状を有することを特徴とする発光装置。
  3. 前記波長変換部は、少なくとも2種類以上の前記蛍光体が分散されてなることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の発光装置。
  4. 前記波長変換部は、前記1次光を吸収して互いに異なる2次光を発する複数種の前記波長変換部からなり、相対的に長い波長の2次光を発する前記波長変換部が前記半導体発光素子に近い側から順に配置されてなることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
  5. 請求項1から4の何れかに記載の発光装置と、実装基板とを有し、複数の前記発光装置が前記実装基板の表面に配設される構造を有することを特徴とする面光源。
  6. 請求項5に記載の面光源と、液晶表示素子と、前記面光源が前記液晶表示素子を背面から照射する構造とを有することを特徴とする表示装置。
  7. 樹脂に蛍光体を分散させ、蛍光体入り樹脂を準備する工程と、
    前記蛍光体入り樹脂を金型のキャビティに注入する工程と、
    半導体発光素子がダイボンディングされた基板を前記金型にセットする工程とを順に有する発光装置の製造方法であって、
    前記キャビティの内壁面は、縦断面において台形となる角錐台の形状を備え、前記半導体発光素子が前記キャビティに没入した状態で、前記半導体発光素子の側面は傾斜面によって取り囲まれる構造を有することを特徴とする、発光装置の製造方法。
  8. 樹脂に蛍光体を分散させ、蛍光体入り樹脂を準備する工程と、
    前記蛍光体入り樹脂を金型のキャビティに注入する工程と、
    半導体発光素子がダイボンディングされた基板を前記金型にセットする工程とを順に有する発光装置の製造方法であって、
    前記キャビティの内壁面は、ドーム状の形状を備え、前記半導体発光素子が前記キャビティに没入した状態で、前記半導体発光素子が前記内壁面によって取り囲まれる構造を有することを特徴とする、発光装置の製造方法。
  9. 前記金型は前記キャビティを有するキャビティ型と、加圧面を有するベース型とを有し、前記キャビティ型と、前記ベース型とが互いに分離した状態で、前記キャビティに前記蛍光体入り樹脂を注入する工程と、
    前記キャビティ型と前記ベース型の加圧面とを対向させて加圧する工程とを有することを特徴とする、請求項7または8の何れかにに記載の発光装置の製造方法。
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