JP2009096888A - 高含水燃料の乾燥時に生成した蒸気を有効利用したガス化システム - Google Patents

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高広 村上
Koichi Matsuoka
浩一 松岡
Koji Kuramoto
浩司 倉本
Zenzo Suzuki
善三 鈴木
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Abstract

【課題】ガス化炉から取り出したガスを用いたガス化システムにおいて、下水汚泥や木材のような含水量の高い炭化水素系燃料を用いる際に、該燃料を乾燥機で乾燥させることにより生成した蒸気を有効利用するとともに、システムで使用する水の量を低減できるガス化システムを提供する。
【解決手段】ガス化炉で生成したガスを用いたガス化システムにおいて、高含水燃料を乾燥機で乾燥して得られた乾燥燃料を用いるとともに、該乾燥機で生成される蒸気を、ガス化炉の後段に設けたスクラバ内で用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス化炉から取り出されたガスを有効利用するためのガス化システムに関するものであり、特に、下水汚泥等の高含水燃料を乾燥して乾燥燃料とする際に生成する蒸気を有効に利用するガス化システムに関するものである。
従来から、バイオマス、ごみ、下水汚泥などの有機資源等を炭化水素系固体燃料として利用し、生成したガスを、可燃ガス及び熱源として利用することにより、有機資源の有効活用を図る技術が開発されている。
生成したガスを可燃ガスとして取り出すためには、生成ガスに含まれるタールが析出する、或いはチャーが酸素と触れると燃焼する等の問題があるため、一般的には、バイオマス、ごみ、下水汚泥などの有機資源、及び石炭等を炭化水素系固体燃料として利用し、これを、ガス化炉内において可燃ガスにガス化した後、未燃残渣分を燃焼炉に導き、酸素や空気などの酸化剤を用いて燃焼ガスとする方法を採用している。
従来の有機資源等を炭化水素系固体燃料として利用し、可燃ガスとして取り出す方法及び装置においては(下記特許文献1、2参照)、蒸発したアルカリがチャーへ吸着することもあり得るが、その可能性は極めて低いために、燃焼炉へ導入するチャーの割合が高く、ガス化炉で取り出せる生成ガスが少ない、すなわち、ガス化効率が悪いのが現状であって、低温で高含有チャー燃料のガス化を促進させたいという課題が未だに解決されていないのが現状である。また、高揮発分含有燃料に対しても、より高効率で生成ガスを取り出したいという要望もある。
本発明者らは、こうした問題を解決する技術の1つとして、従来の燃焼炉とガス化炉を分離して、燃焼ガスとガス化ガスをそれぞれ別々に取り出す方法に加え、ガス化炉をさらにアルカリ吸収炉とチャーガス化炉とに分離して、熱分解ガスとガス化ガスをそれぞれ別々に取り出す方法を提案している(下記特許文献3参照)。
本提案のガス化方法及びガス化反応炉によれば、チャーガス化において、熱分解ガス及びタールによる阻害の影響をなくすことができる。さらに、移動層としたアルカリ吸収炉において、アルカリ含有量が高い固体燃料からアルカリを蒸発させ、それをチャーの含有量が高い固体燃料に吸着させて、アルカリをチャーのガス化触媒として利用することで、チャーガス化炉において、チャーのガス化が促進される。
ところで、これらのガス化システムにおいて、炭化水素系固体燃料として用いられるバイオマス、ごみ、下水汚泥などの有機資源のうち、特に下水汚泥や木材のように、その含水量が多いものは、前記ガス化炉又はアルカリ吸収炉に供給する前に、乾燥機で乾燥させる必要があるが、その際に蒸気が生成してしまう。
一方、汚泥処理においては、汚泥から発生する排ガスの処理について、幾つかの提案がなされている。
例えば、特許文献4では、脱水汚泥を乾燥機で乾燥した後、この乾燥汚泥を焼却炉で焼却処理するとともに、焼却に伴い発生する排ガスをスクラバで洗浄液と接触させて洗浄するように構成した汚泥焼却設備において、スクラバで排ガスとの接触により高温となった洗浄液の廃熱を、乾燥機の熱源としている。
同様に、特許文献5では、排ガスをスクラバで洗浄する際に、同じ下水処理場の処理水を利用するものである。
また、特許文献6では、汚泥を乾燥した後の排ガスを廃水の濃縮過程に設置された曝気槽に吹き込むことにより、復水器やスクラバもしくは脱気装置を不必要とするものである。
さらに、特許文献7では、汚泥を遠心薄膜乾燥機により乾燥させる際に発生する蒸発蒸気をスクラバで凝縮させ、得られた凝縮水を凝縮剤の溶解液或いは遠心薄膜乾燥機内部の洗浄に再利用するものである。
特開2005−68297号公報 特開2005−68373号公報 特願2007−216817号 特開2005−279331号公報 特開2000−42596号公報 特開平07−185596号公報 特開平07−163997号公報
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであって、ガス化炉から取り出したガスを用いたガス化システムにおいて、下水汚泥や木材のような含水量の高い炭化水素系燃料を用いる際に、該燃料を乾燥機で乾燥させることにより生成した蒸気を有効利用するとともに、システムで使用する水の量を低減できるガス化システムを提供することを目的とするものである。
従来のガス化システムの一例においては、ガス化炉で製造したガス化ガスは、例えば図4に示すように、熱交換器、ボイラ、及びスクラバを通過させた後に、タール吸収塔で活性炭により、主に軽質タールを除去し、ガスエンジンにより発電させている。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、乾燥機から得られる蒸気を、ガス化炉の後段に設けられている前記スクラバで有効利用できるという知見を得た。
本発明は、これらの知見に基づいて完成に至ったものであり、以下のとおりのものである。
(1)ガス化炉で生成したガスを用いたガス化システムにおいて、高含水燃料を乾燥機で乾燥して得られた乾燥燃料を用いるとともに、該乾燥機で生成される蒸気を、ガス化炉の後段に設けたスクラバ内で用いるようにしたことを特徴とするガス化システム。
(2)前記蒸気を、ボイラの前段に設けられた熱交換器により冷水とした後、得られた冷水をスクラバ内で用いることを特徴とする(1)に記載のガス化システム。
本発明の方法によれば、乾燥機で生成された蒸気を、ガス化炉の後段に設けられたスクラバで利用することにより、可燃ガスの脱塵や脱灰、或いは重質タールの除去に有効利用できる。また、前記蒸気をスクラバに用いる水の一部として使用することにより、スクラバに使用する水の量を削減することができるので、ランニングコストの低減が図れる。
本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
図1は、本発明のガス化システムの第1の形態を示す概要図である。
図1に示すシステムは、図4に示す従来のガス化システムにおけるガス化炉の前段に乾燥機を設けるとともに、乾燥機から排出される蒸気を、ガス化炉の後段に設けたスクラバで用いられるようにしたものである。
すなわち、炭化水素系固体燃料として、下水汚泥や木材のような高含水燃料を用いる場合、ガス化炉の前段に設けられた乾燥機により乾燥させると、ガス化炉には乾燥した燃料が供給できるが、同時に蒸気が生成する。それを、ボイラ前段の熱交換器により冷水とした後、スクラバ内のスプレー水として有効利用する。スクラバでは、塵や灰ばかりでなく、重質タールも除去するため、熱交換器により可能な限り水温を低下させる方が好ましい。一方、ガス化により生成した可燃ガスは熱交換器へ導入し、ボイラ、スクラバ、タール吸収塔でそれぞれの処理を行い、ガスエンジンにより発電させる。
図2及び図3に、ガス化反応炉の例を示す。
図2に示すガス化反応炉は、アルカリ吸収炉、ガス化炉、及び燃焼炉がそれぞれ独立して設けられ、それぞれの炉が連通路によりこの順に連結されている炭化水素系固体燃料のガス化反応炉(特許文献3参照)である。
図2に示す炭化水素系固体燃料のガス化反応炉において、前段に設けられた乾燥機で乾燥された乾燥燃料は、流動媒体とともに、アルカリ吸収炉、連通路、ガス化炉、連通路、燃焼炉、サイクロン(図示せず)及びダウンカマー(図示せず)を経て、再加熱された流動媒体がアルカリ吸収炉に送られる。
アルカリ吸収炉においては、アルカリ吸収炉の上部より、石炭等のチャーの含有量が高い炭化水素系固体燃料(高含有チャー燃料)を、側部より、バイオマス、ごみ、及び下水汚泥等のアルカリの含有量が高い炭化水素系固体燃料(高含有アルカリ燃料)を、それぞれ供給するとともに、下側部より、生成した燃焼ガスの一部を再循環させたCOガス、あるいは水蒸気を導入し、これらの炭化水素系固体燃料を熱分解させる。アルカリ吸収炉内で燃料の熱分解時に蒸発したアルカリをチャーへ高効率に吸着させるために、アルカリ吸収炉を移動層としてある。
アルカリ吸収炉内では、発生した熱分解ガスと粒子が分離され、アルカリを吸収したチャーと流動媒体は、次のガス化炉へ導入され、アルカリ触媒効果によりガス化炉内でのガス化が促進される。
またアルカリ吸収炉の上部には、発生した熱分解ガスを取り出す手段が設けられている。取り出された熱分解ガスは、可燃ガスの一種であって、燃料電池やガスエンジンによる発電、液体燃料などに利用されるが、タールを含んでいる。このタールを、活性炭に吸着させることもでき、ガス化炉の後段、特にスクラバでのガス洗浄処理が軽減される。
ガス化炉は流動層とされており、アルカリ吸収炉から導入された未燃チャーは、下部より導入されたガス化剤とのガス化反応によりガス化される。ガス化剤としては、水蒸気、部分酸化燃焼として酸素あるいは空気などが用いられる。
ガス化炉内で生成したガス化ガスは、ガス化炉上部より取り出す一方、残渣チャーと流動媒体は、次の燃焼炉へ導入される。
燃焼炉は、流動層とされており、残渣チャーが完全燃焼可能な滞留時間を確保する。該燃焼炉では導入された残渣チャーを、燃焼炉の下部より導入された酸素或いは空気とともに、燃焼させ、サイクロンにより燃焼ガスを取り出す。一方、再加熱された流動媒体は再びアルカリ吸収炉へ戻される。
取り出された燃焼ガスは、熱源として利用されるものであり、その一部はアルカリ吸収炉に再循環させる。また、前記ガス化炉又は燃焼炉に導入する空気や蒸気等の予熱としても利用できる。
図3に示すガス化反応炉は、ガス化炉及び燃焼炉がそれぞれ独立して設けられ、それぞれの炉が連通路によりこの順に連結されている炭化水素系固体燃料のガス化反応炉である。
すなわち、図3に示すガス化反応炉は、図2のアルカリ吸収炉とガス化炉が分離していない点で異なるだけである。
図3に示す炭化水素系固体燃料のガス化反応炉において、前段に設けられた乾燥機で乾燥された乾燥燃料は、流動媒体とともに、ガス化炉、連通路、燃焼炉、サイクロン(図示せず)及びダウンカマー(図示せず)を経て、再加熱された流動媒体がガス化炉に送られる。
図2や図3に示すガス化反応炉において、例えば、流動媒体として、多孔質粒子を使用した場合、炉外へ放出されるタール量が激減するため、前述のスクラバで使用する水の量が減り、燃料乾燥時に生成する蒸気でまかなえる可能性があり、ランニングコストを大幅に削減できる。
本発明のガス化システムの第1の形態を示す概要図。 本発明のガス化システムに用いられるガス化反応炉の1例を示す概念図。 本発明のガス化システムに用いられるガス化反応炉の他の1例を示す概念図。 従来のガス化システムの1例を示す概念図。

Claims (2)

  1. ガス化炉で生成したガスを用いたガス化システムにおいて、高含水燃料を乾燥機で乾燥して得られた乾燥燃料を用いるとともに、該乾燥機で生成される蒸気を、ガス化炉の後段に設けたスクラバ内で用いるようにしたことを特徴とするガス化システム。
  2. 前記蒸気を、ボイラの前段に設けられた熱交換器により冷水とした後、得られた冷水をスクラバ内で用いることを特徴とする請求項1に記載のガス化システム。
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