JP2009097771A - エジェクタ式冷凍サイクル - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクタの上流側で分岐された冷媒を減圧し蒸発させ、第2の冷却対象空間を冷却する第3蒸発器の冷却性能を向上させる。
【解決手段】エジェクタ17下流側に第1蒸発器18を接続し、エジェクタ17の冷媒吸引口17bに第2蒸発器21を接続し、エジェクタ17の上流側で分岐された冷媒を減圧後に蒸発させる第3蒸発器38を備え、第1蒸発器18および第2蒸発器21は第1の冷却対象空間25を冷却し、第3蒸発器38により第2の冷却対象空間40を冷却するエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、エジェクタ17が設けられた第1冷媒通路13に流入する冷媒の圧力を低下させる圧力損失発生機構16を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、エジェクタおよび複数の蒸発器を備えるエジェクタ式冷凍サイクルに関する。
従来、複数の蒸発器を備えたエジェクタ式冷凍サイクルは、特許文献1等にて知られている。この特許文献1には、エジェクタ下流側の冷媒を蒸発させるとともに、圧縮機の吸入側に接続される第1蒸発器と、エジェクタの冷媒吸引口に接続される第2蒸発器と、エジェクタの上流側で分岐された冷媒を減圧後に蒸発させるとともに、出口部が圧縮機の吸入側に接続される第3蒸発器とを備え、第1蒸発器および第2蒸発器は1つの蒸発器ユニットとして一体に構成し、蒸発器ユニットにより第1の冷却対象空間を冷却し、第3蒸発器により第2の冷却対象空間を冷却するエジェクタ式冷凍サイクルが開示されている。
特開2007−24412号公報
ところで、本発明者らの実験によると、特許文献1に記載のエジェクタ式冷凍サイクルを作動させた場合に、第1の冷却対象空間を冷却する第1、第2蒸発器に対して、第2の冷却対象空間を冷却する第3蒸発器の冷却性能が低下する場合があることが判明した。
本発明は、上記点に鑑み、第2の冷却対象空間を冷却する第3蒸発器の冷却性能を向上させることを目的とする。
本発明者らが、上記第3蒸発器(38)の冷却性能低下の原因について調査したところ、エジェクタ(17)の上流側で分岐される冷媒の流量が適切に分配されておらず、第3蒸発器(38)に流入する冷媒流量が第1、第2蒸発器(18、21)に流入する冷媒流量に比べて少なくなる場合があった。そのため、第3蒸発器(38)の冷凍能力が低下し第2の冷却対象空間(40)の冷え遅れが生ずることがわかった。
さらに、第1蒸発器(18)と第3蒸発器(38)の出口部が圧縮機(11)の吸入側に接続されているため、エジェクタ(17)の昇圧作用により冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)が上昇した第1蒸発器(18)と第3蒸発器(38)の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)が同等となる。そのため、第3蒸発器(38)による第2の冷却対象空間(40)の温度を適切な温度にまで冷却できていないこともわかった。
そこで、本発明では、冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(11)と、圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(12)と、放熱器(12)出口側の冷媒を分岐させる第1分岐部(100)と、第1分岐部(100)で分岐された冷媒を圧縮機(11)の吸入側で合流させる合流部(110)と、第1分岐部(100)で分岐された冷媒を合流部(110)に導く第1、第2冷媒通路(13、14)と、第1冷媒通路(13)に配置され、第1分岐部(100)で分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(17a)から噴射する高速度の冷媒流により冷媒を冷媒吸引口(17b)により吸引するエジェクタ(17)と、第1冷媒通路(13)に配置され、エジェクタ(17)から流出した冷媒を蒸発させる第1蒸発器(18)と、第1分岐部(100)にて分岐された一方の冷媒をノズル部(17a)の入口側でさらに分岐する第2分岐部(120)と、第2分岐部(120)により分岐された冷媒を冷媒吸引口(17b)に導く分岐通路(19)と、分岐通路(19)に配置され、第2分岐部(120)にて分岐された冷媒を減圧する第1絞り手段(20)と、分岐通路(19)に配置され、第1絞り手段(20)出口側の冷媒を蒸発させる第2蒸発器(21)と、第2冷媒通路(14)に配置され、第1分岐部(100)にて分岐された他方の冷媒を減圧する第2絞り手段(37)と、第2冷媒通路(14)に配置され、第2絞り手段(37)出口側の冷媒を蒸発させる第3蒸発器(38)とを備え、第1蒸発器(18)および第2蒸発器(21)により共通の第1の冷却対象空間(25)に向かって送風される空気を冷却し、第3蒸発器(38)により第1の冷却対象空間(25)とは別の第2の冷却対象空間(40)に向かって送風される空気を冷却し、さらに、第1冷媒通路(13)に流入する冷媒の冷媒流路には、冷媒の圧力を低下させる圧力損失発生手段(16)が設けられていることを特徴とする。
これによれば、圧力損失発生手段(16)により第1冷媒通路(13)に流入する冷媒の圧力を低下させることで、第2冷媒通路(14)に流入させる冷媒流量を増加させることができるため、第3蒸発器(38)に流入する冷媒流量を増加させることができる。その結果、第3蒸発器(38)による第2の冷却対象空間(40)の冷え遅れを抑制することができ、第2の冷却対象空間(40)を冷却する第3蒸発器(38)の冷却性能を向上させることができる。ここで、「第1冷媒通路(13)に流入する冷媒の冷媒流路」とは、第1冷媒通路、第1分岐部(100)、および合流部(110)を流通する冷媒の流路を意味している。
また、圧力損失発生手段(16)は、第1冷媒通路(13)における第1分岐部(100)からノズル部(17a)に至る冷媒流路に設けられている場合、圧力損失発生手段(16)により第1冷媒通路(13)におけるエジェクタ(17)上流側の冷媒を減圧しているため、第1蒸発器(18)の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低下させることができる。ここで、第1蒸発器(18)と第3蒸発器(38)の冷媒出口側は合流部(110)で合流しているため、第1蒸発器(18)と同様に第3蒸発器(38)の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)も低下させることができる。その結果、第3蒸発器(38)により第2の冷却対象空間(40)に送風される空気の温度を適切に低下させることができ、第2の冷却対象空間(40)を冷却する第3蒸発器の冷却性能をさらに向上させることができる。
また、圧力損失発生手段(16)は、第1冷媒通路(13)におけるエジェクタ(17)の出口側から合流部(110)に至る冷媒流路に設けられている場合、圧力損失発生手段(16)により第1冷媒通路(13)におけるエジェクタ(17)出口側の冷媒を減圧しているため、第3蒸発器(38)の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低下させることができる。その結果、第3蒸発器(38)により第2の冷却対象空間(40)に送風される空気の温度を適切に低下させることができ、第2の冷却対象空間(40)を冷却する第3蒸発器(38)の冷却性能をさらに向上させることができる。
また、圧力損失発生手段(16)は、第1冷媒通路(13)における第1蒸発器(18)出口側から合流部(110)に至る冷媒流路に設けられている場合、圧力損失発生手段(16)により第1冷媒通路(13)における第1蒸発器(18)出口側の冷媒を減圧しているため、圧力損失発生手段(16)により第3蒸発器(38)における冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を第1蒸発器(18)よりも低下させることができる。その結果、第3蒸発器(38)により第2の冷却対象空間(40)に送風される空気の温度を適切に低下させることができ、第2の冷却対象空間(40)を冷却する第3蒸発器の冷却性能をさらに向上させることができる。
また、圧力損失発生手段(16)は、冷媒を減圧する絞り機構を含んで構成してもよい。
また、圧力損失発生手段(16)は、第1冷媒通路(13)において第2冷媒通路(14)よりも通路断面積が小さくなるように形成された通路部を含んで構成してもよい。
また、圧力損失発生手段(16)は、第1分岐部(100)の分岐構造によって形成されており、第1分岐部(100)は、放熱器(12)から流出した冷媒が第1分岐部(100)に流入する際の冷媒の流れ方向である分岐部流入方向に対して、第1分岐部(100)から第1冷媒通路(13)に流入する冷媒の流れ方向のなす流入角度が、分岐部流入方向に対して第1分岐部(100)から第2冷媒通路(14)に流入する冷媒の流れ方向のなす流入角度よりも小さくなるように形成することで、第1分岐部(100)から第1冷媒通路(13)に流入する冷媒の圧力を低下させてもよい。
また、圧力損失発生手段(16)は、合流部(110)の分岐構造によって形成されており、合流部(110)は、合流部(110)から流出した冷媒の流れ方向である合流部流入方向に対して、第1冷媒通路(13)から合流部(110)に流入する冷媒の流れ方向とのなす流入角度が、合流部流出方向に対して第2冷媒通路(14)から合流部(110)の冷媒の流れ方向のなす流入角度よりも小さくなるように形成することで、第1冷媒通路(13)から合流部(110)に流入する冷媒の圧力を低下させてもよい。
第1蒸発器(18)および第2蒸発器(21)は、第1の冷却対象空間(25)に向かって送風される空気の空気流れに対して直列に配置され、第2蒸発器(21)は、第1蒸発器(18)を通過した空気の空気流れ下流側に配置されている場合、冷媒蒸発器温度が高い第1蒸発器(18)が空気流れ上流側に位置し、冷媒蒸発温度が低い第2蒸発器(21)が空気流れ下流側に位置しているため、第1の冷却対象空間(25)を効果的に冷却することができる。
また、第1蒸発器(18)および第2蒸発器(21)は、1つの蒸発器ユニット(23)として一体に構成してもよい。ここで、「蒸発器ユニット(23)として一体に構成」とは、2つの蒸発器が機械的に「一体構造物」として結合されていることを意味している。なお、第1、第2蒸発器(18、21)の一体構成には、第1、第2蒸発器(18、21)が密着せず、所定の空隙を介して一体化される構造を包含している。
また、蒸発器ユニット(23)にエジェクタ(17)、分岐通路(19)および第1絞り手段(20)を一体に構成してもよい。ここで、「蒸発器ユニット(23)、エジェクタ(17)、分岐通路(19)および第1絞り手段(20)を一体に構成」とは、各構成が機械的に「一体構造物」として結合されていることを意味している。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。図1は本第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を車両用冷凍サイクル装置に適用した例を示している。
図1に示すように、エジェクタ式冷凍サイクル10において、圧縮機11は冷媒を吸入し圧縮して吐出するもので、プーリおよびベルトを介して車両走行用エンジン(いずれも図示せず)から駆動力が伝達されて回転駆動される。
この圧縮機11としては、吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整できる可変容量型圧縮機、あるいは電磁クラッチの断続により圧縮機の稼働率を変化させて冷媒吐出能力を調整する固定容量型圧縮機のいずれを採用してもよい。また、圧縮機11として電動圧縮機を使用すれば、電動モータの回転数調整により冷媒吐出能力を調整できる。
圧縮機11の冷媒吐出側には、放熱器12が接続されている。放熱器12は圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒と図示しない冷却ファンにより送風される外気(車室外空気)とを熱交換させて、高温高圧冷媒を放熱させる放熱用熱交換器である。また、冷却ファンは図示しない制御装置から出力される制御電圧によって回転数制御される電動式送風機である。
なお、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10は、冷媒としてフロン系、HC系等の冷媒を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界サイクルを構成している。従って、放熱器12は冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。
放熱器12の出口側には、受液器12aが設けられている。この受液器12aは周知のように縦長のタンク形状のものであり、冷媒の気液を分離してサイクル内の余剰液冷媒を溜める気液分離器を構成する。受液器12aの出口にはタンク形状内部の下部側から液相冷媒を導出するようになっている。
受液器12aの下流側には、冷媒の流れを分岐する第1分岐部100が設けられている。この第1分岐部100は、1つの冷媒流入口100a(第1冷媒流入口)と2つの冷媒流出口100b、100cとを有する三方継手によって構成されている。
第1分岐部100には、第1分岐部100の一方の冷媒流出口100b(第1冷媒流出口)と圧縮機11の吸入側に設けられた合流部110とを接続する第1冷媒通路13が接続されている。また、第1分岐部100には、第1分岐部100の他方の冷媒流出口100cと合流部110とを接続する第2冷媒通路14が接続されている。ここで、合流部110は、第1分岐部100で分岐された冷媒の流れを合流するために圧縮機11の吸入側に設けられている。この合流部110は、第1冷媒通路13と接続される冷媒流入口110a(第2冷媒流入口)、第2冷媒通路14と接続される冷媒流入口110b、および圧縮機11の吸入側に冷媒を流出させる冷媒流出口110c(第2冷媒流出口)を有する三方継手によって構成されている。
第1分岐部100で分岐された一方の冷媒が流入する第1冷媒通路13には、第1膨張弁15が配置されている。この第1膨張弁15は、周知の温度式膨張弁で構成されており、後述する第1蒸発器18の下流側に配置された感温部15aを有している。この温度式膨張弁は、第1蒸発器18の出口冷媒の温度と圧力に基づいて第1蒸発器18の出口冷媒の過熱度が予め設定された所定値となるように弁開度を調整している。また、第1膨張弁15として純機械的な機構で構成される一般的な温度式膨張弁の他に、冷媒温度センサおよび冷媒圧力センサの検出信号に基づいて電気的に弁開度制御(流量制御)を行う電気式膨張弁を使用してもよい。
そして、第1膨張弁15の冷媒流れ下流側には、第1冷媒通路13に圧力損失を発生させる圧力損失発生機構16として絞り機構が設けられている。ここで、圧力損失発生機構16が本発明における圧力損失発生手段に相当している。
この圧力損失発生機構16は、前述の第1膨張弁15が第1蒸発器18の出口冷媒の過熱度を調整するために設けられているのに対して、第1分岐部100で分岐された冷媒が流入する第1冷媒通路13内に圧力損失を発生させて、第1冷媒通路13および第2冷媒通路14の冷媒流量の割合を調節するために設けられている。
すなわち、第1冷媒通路13に圧力損失発生機構16を設けることで、第1分岐部100で分岐される冷媒のうち第2冷媒通路14に流入する冷媒の流量を増加させるために設けられている。ここで、具体的に圧力損失発生機構16として、キャピラリーチューブやオリフィスのような固定絞りで構成できる。なお、圧力損失発生機構16は、固定絞りの他に可変絞りであってもよい。
圧力損失発生機構16の出口側に接続されるエジェクタ17は、冷媒を減圧する減圧手段であるとともに、高速で噴射する冷媒流の吸引作用によって冷媒の循環を行なう冷媒循環手段でもある。
より具体的には、エジェクタ17は、圧力損失発生機構16を介して流入する冷媒の通路面積を小さく絞って、冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル部17aと、ノズル部17aの冷媒噴射口と連通するように配置され、後述する第2蒸発器21からの気相冷媒を吸引する冷媒吸引口17bを有している。
さらに、ノズル部17aおよび冷媒吸引口17bの下流側に配置されてノズル部17aからの高速度の冷媒流と冷媒吸引口17bからの吸引冷媒とを混合する混合部17c、および、混合部17cの下流側に配置されて冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる昇圧部をなすディフューザ部17dを有している。
このディフューザ部17dは冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する機能を有する。
エジェクタ17のディフューザ部17dの出口側に第1蒸発器18が接続され、この第1蒸発器18の出口側は合流部110の冷媒流入口110aに接続されている。
ここで、エジェクタ17の入口側の第2分岐部120(圧力損失発生機構16の出口側とエジェクタ17のノズル部17a入口側との間の中間部位)から冷媒分岐通路19が分岐され、この冷媒分岐通路19の下流側はエジェクタ17の冷媒吸引口17bに接続される。この第2分岐部120は、第1分岐部100と同様に1つの冷媒流入口120aと2つの冷媒流出口120b、120cとを有する三方継手によって構成されている。なお、冷媒分岐通路19が、本発明における分岐通路に相当している。
この冷媒分岐通路19には、第2蒸発器21への冷媒流量の調節作用をなす減圧手段として絞り機構20(第1絞り手段)が配置されている。この絞り機構20よりも冷媒流れ下流側には第2蒸発器21が配置されている。本実施形態では、絞り機構20は、キャピラリーチューブで構成している。
本実施形態では、エジェクタ17、第1、第2蒸発器18、21、第2分岐部120、冷媒分岐通路19および絞り機構20を1つの一体化ユニット22として組み付けている。この一体化ユニット22については、特開2007−57222号公報等に、具体的に種々提案されているため、本実施形態では図2に示す一例について簡単に説明する。図2は、一体化ユニット22の全体構成の概要を示す模式図である。
2つの蒸発器18、21の一体化構造について説明すると、2つの蒸発器18、21が完全に1つの蒸発器構造(蒸発器ユニット23)として一体化されるようになっており、この2つの蒸発器18、21は、図1に示す共通の電動送風機24により矢印Xの如く送風される空気(被冷却空気)を冷却する。
2つの蒸発器18、21で冷却された冷風を共通の冷却対象空間25(第1の冷却対象空間)、具体的には、車室内前席側空間に送り込み、これにより、2つの蒸発器18、21にて車室内前席側空間を冷房するようになっている。ここで、第1蒸発器18は蒸発器ユニット23のうち空気流れXの上流側領域を構成し、第1蒸発器18よりも冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)が低い第2蒸発器21は蒸発器ユニット23のうち空気流れXの下流側領域を構成している。
これにより、第1蒸発器18における冷媒蒸発温度と送風空気との温度差および第2蒸発器18における冷媒蒸発温度と送風空気との温度差を両方とも確保している。
図2に示すように、第1、第2蒸発器18、21は、それぞれ熱交換コア部18a、21aと、この熱交換コア部18a、21aの上下両側に位置するタンク部18b、18c、21b、21cとを備えている。
熱交換コア部18a、21aは、それぞれ上下方向に延びる複数の扁平チューブ26とこの複数のチューブ26相互間に接合されるコルゲートフィン27との積層構造からなる。上下両側のタンク部18b、18c、21b、21cは、それぞれ対応する熱交換コア部18a、21aの複数のチューブ26へ冷媒流れを分配、および複数のチューブ26からの冷媒流れを集合する役割を果たす。ここで、上側タンク部18b、21bには、タンク空間内部の長手方向中央部にそれぞれ図示左側領域28、30と右側領域29、31とに分ける仕切板32、33が設けられている。
上記チューブ26、フィン27、タンク部18b、18c、21b、21cをアルミニウム等の金属で成形し、第1、第2蒸発器18、21のこれらの各部品を図2に示すようにろう付け等にて一体に組み付けることができる。
次に、蒸発器ユニット23に、エジェクタ17、冷媒分岐通路19、絞り機構20、接続ブロック34を更に一体に組み付けて1つの一体化ユニット22として構成している。ここで、接続ブロック34は、第1、第2蒸発器18、21のうち上側タンク18b、21bの一方の側面部にろう付けされる部材であって、一体化ユニット22の1つの冷媒入口35と1つの冷媒出口36とを構成する。
第1接続ブロックの冷媒入口35は、エジェクタ17の入口側に向かう第1通路をなす主通路35aと、絞り機構(キャピラリーチューブ)20の入口側に向かう第2通路をなす冷媒分岐通路19とに分岐される。なお、接続ブロックの内部に第2分岐部120を内蔵することができるため、一体化ユニット22の冷媒の流入口としては、1つの冷媒入口35と冷媒出口36を設ける構成とすることがでる。そのため、一体化ユニット22の配管接続等を簡易に行なうことができる。
この一体化ユニット22の冷媒流れについて説明すると、圧力損失発生機構16により減圧された冷媒は、接続ブロック34の冷媒入口35から流入し、接続ブロック35内部の第2分岐部120にて主通路35aと冷媒分岐通路16に分流する。
接続ブロック35内部の主通路35aの冷媒は、第2蒸発器21の上側タンク部21bの図示左側領域30に固定されたエジェクタ17(ノズル部17a→混合部17c→ディフューザ部17d)を通過して、第1蒸発器18の上側タンク18bの右側領域29→熱交換部18aの右側領域→下側タンク部18c→熱交換コア部18aの左側領域→第1蒸発器18の上側タンク部18cの左側領域28→接続ブロックの冷媒出口32の経路を通過して圧縮機11の吸入側へ向かう。なお、第2蒸発器21の上側タンク部21bのタンク内部空間に設けられた仕切板33には、エジェクタ17のディフューザ部17dから流出する冷媒を第2蒸発器21の上側タンク部21bの右側領域31に流入させるための連通穴が設けられている。
これに対し、接続ブロック34内部の冷媒分岐通路19の冷媒は、上側タンク部18b、21bの上面にろう付けされた絞り機構(キャピラリーチューブ)20を通過して、第2蒸発器21の上側タンク部21bの右側領域31→熱交換コア部21aの右側領域→下側タンク部21c→熱交換コア部21aの左側領域→第2蒸発器21の上側タンク部21bの左側領域30の経路を通過してエジェクタ17の冷媒吸引口17bへ向かう。
図1に戻り、第1分岐部100で分岐された他方の冷媒が流入する第2冷媒通路14には、第2膨張弁37(第2絞り手段)が配置されている。この第2膨張弁37は、第1膨張弁15と同様に周知の温度式膨張弁で構成されており、後述する第3蒸発器38の下流側に配置された感温部37aを有している。この温度式膨張弁は、第3蒸発器38の出口冷媒の温度と圧力に基づいて第3蒸発器38の出口冷媒の過熱度が予め設定された所定値となるように弁開度を調整している。また、第2膨張弁37として純機械的な機構で構成される一般的な温度式膨張弁の他に、冷媒温度センサおよび冷媒圧力センサの検出信号に基づいて電気的に弁開度制御(流量制御)を行う電気式膨張弁を使用してもよい。
第2膨張弁37よりも冷媒流れ下流側部位に第3蒸発器38が配置されている。第3蒸発器38は、電動送風機39により送風された空気(被冷却空気)を冷却するようになっている。第3蒸発器38で冷却された冷風を冷却対象空間40(第2の冷却対象空間)、具体的には、車室内後席側空間に送風し、これにより、第3蒸発器38にて車室内後席側空間を冷房するようになっている。
次に、図3により上述の構成における本実施形態の作動について説明する。図3は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10の理想的な運転状態における冷媒の状態を概略的に示したモリエル線図である。
まず、本実施形態では、圧縮機11を走行用車両エンジンにより駆動すると、圧縮機11は冷媒を吸入し、圧縮して吐出する。この時の冷媒の状態は、図3のa点である。圧縮機11から吐出された高温高圧状態の気相冷媒は放熱器12へ流入し、冷却ファン12aから送風された送風空気(外気)と熱交換して放熱する。放熱器12で放熱された冷媒は、放熱器12出口に設けられた受液器12bにより気液分離される(図3のa点→b点)。そして、受液器12bで気液分離された液相冷媒は、第1分岐部100に流出し、第1冷媒通路13および第2冷媒通路14に分流される。
次に、第1分岐部100から第1冷媒通路13側へ流入した冷媒は、第1膨張弁15により減圧される(図3のb点→c点)。
第1膨張弁15により減圧された冷媒は、さらに圧力損失発生機構16により減圧される(図3のc点→d点)。ここで、圧力損失発生機構16は、絞り機構によって冷媒を減圧することで、第1、第2蒸発器18、21の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低下させることができる。また、圧力損失発生機構16は、冷媒の圧力を低下させるため、第1冷媒通路13に流入する冷媒の流量を減少させ、第2冷媒通路14に流入する冷媒の流量を増加させることができる。
圧力損失発生機構16により減圧された冷媒は、エジェクタ17のノズル部17aで等エントロピ的に減圧膨張する(図3のd点→e点)。そして、この減圧膨張時に冷媒の圧力エネルギーが速度エネルギーに変換されて、冷媒がノズル部17aの冷媒噴射口から高速度となって噴射される。この噴射冷媒の冷媒吸引作用により、冷媒吸引口17bから第2蒸発器21通過後の冷媒が吸引される。
さらに、ノズル部17aから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口17bから吸引された吸引冷媒がエジェクタ17の混合部17cにて混合され(図3のe点→f点)、ディフューザ部17dに流入する。ディフューザ部17dでは通路面積の拡大により、冷媒の速度エネルギーが圧力エネルギーに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する(図3のf点→g点)。
次に、ディフューザ部17dから流出した冷媒は、第1蒸発器18へ流入し、電動送風機23により送風される送風空気から吸熱して蒸発する(図3のg点→h点)。第1蒸発器18で蒸発した冷媒は、合流部110を介して圧縮機11に吸入されて再び圧縮される(図3のh点→a点)。
また、第2分岐部120により第1冷媒通路13から冷媒分岐通路19に流入した冷媒は(図3のd点)、絞り機構20により減圧される(図3のd点→i点)。絞り機構20により減圧された冷媒は、第2蒸発器22へ流入して、電動送風機23により送風される送風空気から吸熱して蒸発するとともに徐々に圧力を低下させていく(図3のi点→j点)。そして、第2蒸発器21から流出した冷媒は、冷媒吸引口17bからエジェクタ17内へ吸引される(図3のj点→f点)。
一方、第1分岐部100から第2冷媒通路14側へ流入した冷媒は、第2膨張弁37により減圧される(図3のb点→k点)。
第2膨張弁37により減圧された冷媒は、第3蒸発器38へ流入して、電動送風機39により送風される送風空気から吸熱して蒸発する(図3のk点→h点)。ここで、第1蒸発器18と第3蒸発器38の出口側は、合流部110で圧縮機11の吸入側に接続されており、第1蒸発器18と第3蒸発器38の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)が同等となる。そして、第3蒸発器38で蒸発した冷媒は、合流部110を介して圧縮機11に吸入されて再び圧縮される(図3のh点→a点)。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10は、以上の如く作動するので、以下のような効果を得ることができる。
まず、第1冷媒通路13における第1膨張弁15の冷媒出口側に圧力損失発生機構16を設けることで、第1分岐部100で分岐される冷媒が、第2冷媒通路14に流入しやすくなり、第1冷媒通路13に対する第2冷媒通路14の冷媒流量を増加させることができる。そのため、第3蒸発器での冷媒の冷房能力を増大させることができ、第2の冷却対象空間である車両後席側空間の冷え遅れを抑制することができる。
さらに、圧力損失発生機構16により第1、第2蒸発器18、21の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低下させることができるため、第3蒸発器38の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)も低下させることができる。
その結果、図4に示す如く第1、第2蒸発器18、21からなる蒸発器ユニット23の冷却性能が低下するものの、第3蒸発器38の冷却性能を向上させることができ、第2の冷却対象空間を冷却する第3蒸発器の冷却性能を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5、図6に基づいて説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図5は、本第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を車両用冷凍サイクル装置に適用した例を示している。
第1実施形態では、圧力損失発生機構16を第1冷媒通路13における第1膨張弁15の冷媒出口側(温度式膨張弁15と第2分岐通路の中間部位)に設ける構成としたが、本実施形態では、圧力損失発生機構16をエジェクタ17の冷媒出口側(第1膨張弁15の感温部15aの冷媒流れ下流側)であって合流部110との間に設ける構成としている。具体的には、図5に示すように第1冷媒通路13における第1蒸発器18の冷媒出口側であって合流部110の間に圧力損失発生機構16を設ける構成としている。
図6により上述の構成における本実施形態の作動について説明する。図6は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10の理想的な運転状態における冷媒の状態を概略的に示したモリエル線図である。
まず、本実施形態では、圧縮機11を走行用車両エンジンにより駆動すると、圧縮機11の吐出冷媒は、放熱器12にて放熱し(図6のa点→b点)、第1分岐部100にて分流される。
第1分岐部100から第1冷媒通路13側へ流入した冷媒は、第1実施形態と同様に、第1膨張弁15により減圧される(図6のb点→c点)。そして、エジェクタ17のノズル部17aで減圧膨張され、第2蒸発器21下流側冷媒と混合され、ディフューザ部17dにて昇圧され、第1蒸発器18にて蒸発する(図6のc点→e点→f点→g点→g´点)。
第1蒸発器18にて蒸発した気相冷媒は、圧力損失発生機構16により減圧され、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される(図6のg´点→h点→a点)。ここで、圧力損失発生機構16による冷媒の圧力の低下は、エジェクタ17のディフューザ部17dにて昇圧させた圧力の増加分と比較して小さくなるように設定されている。
また、第2分岐部120により第1冷媒通路13から冷媒分岐通路19に流入した冷媒は、第2絞り機構20により減圧され、第2蒸発器22へ流入して蒸発し、エジェクタ17の冷媒吸引口17bからエジェクタ17内へ吸引される(図6のc点→i点→j点→f点)。
一方、第1分岐部100から第2冷媒通路14側へ流入した冷媒は、第3絞り機構24により減圧され、第3蒸発器25へ流入して蒸発し、合流部110を介して圧縮機11に吸入されて再び圧縮される(図6のb点→k点→h点→a点)。
ここで、圧力損失発生機構16の冷媒出口側および第3蒸発器25の冷媒出口側は、合流部110を介して圧縮機11の吸入側に接続されているため、第1蒸発器18に比べて第3蒸発器25の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低下させることができる(図6のg´点→h点で減圧される圧力分)。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルは、以上の如く作動するので、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態では、圧力損失発生機構16により第1蒸発器18の冷媒出口側の圧力を低下させることができるため、第1蒸発器18に比べて第3蒸発器25の冷媒蒸発温度を低下させることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、上記第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
上記第1、第2実施形態では、圧力損失発生機構16として絞り機構を採用しているが、本実施形態では、第1分岐部100若しくは合流部110の冷媒の分配形状により第1冷媒通路に流入する冷媒の圧力を低下させている。すなわち、第1分岐部100若しくは合流部110を第1冷媒通路13および第2冷媒通路の継手として用いるだけでなく、圧力損失発生機構16として機能させている。
まず、第1分岐部100を圧力損失発生機構16として機能させる場合について説明する。第1分岐部100の冷媒分配形状は、放熱器12から流出した冷媒が第1分岐部100に流入する際の冷媒の流れ方向(分岐部流れ方向)に対して、第1分岐部100から第1冷媒通路13に流入する冷媒の流れ方向のなす流入角度(図1、2においては90°)が、分岐部流入方向に対して第1分岐部100から第2冷媒通路に流入する冷媒の流れ方向のなす流入角度(図1、2においては180°)よりも小さくなるように形成されている。第1分岐部100として、例えばT字型の三方継手を採用することができる。
これにより、第1分岐部100から第1冷媒通路13側に流入する冷媒の流れを第2冷媒通路14側に流入する冷媒の流れよりも曲げることができるため、第1合流部100で第1冷媒通路13に流入する冷媒の圧力を低下させることができる。さらに、第1分岐部100で分岐される冷媒が、第2冷媒通路14に流入しやすくなり、第1冷媒通路13に対する第2冷媒通路14の冷媒流量を増加させることができる。
次に、合流部110を圧力損失発生機構16として機能させる場合について説明する。合流部110の冷媒分配形状は、合流部110から流出した冷媒を圧縮機11の吸入側に流出する際の冷媒の流れ方向である合流部流出方向に対して、第1冷媒通路13から合流部110に流入する冷媒の流れ方向とのなす流入角度(図1、2においては90°)が、合流部流出方向に対して第2冷媒通路14から合流部110の冷媒の流れ方向のなす流入角度(図1、2においては90°)よりも小さくなるように形成されている。合流部110としては、例えば第1分岐部100と同様にT字型の三方継手を採用することができる。
これにより、第1冷媒通路13から合流部110に流入する冷媒の流れを第2冷媒通路14から合流部110に流入する冷媒の流れよりも曲げることができるため、合流部110で第1冷媒通路13から流入する冷媒の圧力を低下させることができる。さらに、第1分岐部100で分岐される冷媒が、第2冷媒通路14に流入しやすくなり、第1冷媒通路13に対する第2冷媒通路14の冷媒流量を増加させることができる。
なお、第1分岐部100および合流部110の両方を圧力損失発生機構16として機能させてもよいし、片方のみ圧力損失発生機構16として機能させてもよい。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4施形態について説明する。本実施形態では、上記第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
上記第1、第2実施形態では、圧力損失発生機構16として絞り機構を採用しているが、本実施形態では、別途絞り機構を設けるのではなく、第2冷媒通路14に対して第1冷媒通路13の通路断面積を小さくすることで第1冷媒通路に流入する冷媒の圧力を低下させている。
これにより、第1冷媒通路13に流入する冷媒の圧力を低下させることにより、第1冷媒通路13に流入する冷媒の流量を減少させることができる。そのため、第1分岐部100で分岐される冷媒が、第2冷媒通路14に流入しやすくなり、第1冷媒通路13に対する第2冷媒通路14の冷媒流量を増加させることができる。
ここで、第1冷媒通路13の全体に亘って第2冷媒通路14に対して第1冷媒通路13の通路断面積を小さくしてもよく、第1冷媒通路13における第1、第2実施形態で絞り機構を設けた位置の通路断面積を小さくしてもよい。
(他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、冷媒として高圧圧力が臨界圧力を超えないフロン系、HC系等の冷媒を用いる蒸気圧縮式の亜臨界サイクルについて説明したが、冷媒として二酸化炭素(CO)のように高圧圧力が臨界圧力を超える冷媒を用いる蒸気圧縮式の超臨界サイクルに本発明を適用してもよい。
但し、超臨界サイクルでは、圧縮機吐出冷媒が放熱器12にて超臨界状態のまま放熱するのみであり、凝縮しないので、高圧側に配置される受液器12aでは冷媒の気液分離作用および余剰液冷媒の貯留作用を発揮できない。そこで、超臨界サイクルでは、第1蒸発器18の出口側に低圧側気液分離器をなすアキュムレータを配置する構成を採用すればよい。
(2)上述の実施形態では、第1、第2蒸発器18、21の冷却対象空間を車室内前席側空間とし、第3蒸発器38の冷却対象空間を車室内後席側空間とした場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく定置用等の様々な用途のエジェクタ式冷凍サイクルに対して広く適用可能である。
(3)また、第1実施形態では、圧力損失発生機構16を第1冷媒通路13における第1膨張弁15の出口側から第2分岐部120に至る冷媒流路に設けているが、これに限定されるものではなく、例えば、第1冷媒通路13における第1分岐部100から第1膨張弁15に至る冷媒流路等に設けてもよい。これによっても、圧力損失発生機構16により第1冷媒通路13に流入する冷媒の圧力を低下させることで、第2冷媒通路14に流入させる冷媒流量を増加させることができるため、第3蒸発器38に流入する冷媒流量を増加させることができる。
(4)また、第2実施形態では、圧力損失発生機構16を第1分岐通路13における第1蒸発器18の出口側から合流部110に至る冷媒流路に設けているが、これに限定されるものではない。例えば、エジェクタ17のディフューザ部17dから第1蒸発器18に至る冷媒流路に設けることができ、一体化ユニット22の内部に設けることができる。これによっても、圧力損失発生機構16により第1冷媒通路13に流入する冷媒の圧力を低下させることで、第2冷媒通路14に流入させる冷媒流量を増加させることができるため、第3蒸発器24に流入する冷媒流量を増加させることができる。
(5)また、上述の実施形態では、冷媒蒸発温度が異なる第1、第2蒸発器18、21を一体化し、さらにエジェクタ17、絞り機構20等を一体化する例について説明したが、第1蒸発器18と第2蒸発器21の冷却対象空間が共通していれば、第1、第2蒸発器18、21、およびエジェクタ17等をそれぞれ別体で独立に構成してもよい。
(6)また、上述の実施形態では、第1、2蒸発器18、21の構成部品をアルミニウムで構成してろう付け等の接合手段により一体構造に接合しているが、これに限定されず、例えば、さらに、ボルト締め等の機械的係合手段によって所定の間隔を開けて一体的に結合する構成でもよい。また、第1蒸発器18および第2蒸発器21のフィン27を共通化し、フィン27と接触するチューブ26で冷媒流れを分割して一体化してもよい。
(7)また、上述の実施形態とは逆に、冷媒蒸発温度が高い第1蒸発器18を空気流れ方向Xの下流側に配置し、冷媒蒸発温度が低い第2蒸発器21を空気流れ方向Xの上流側に配置してもよい。
(8)また、上述の実施形態では、冷媒分岐通路19に設けられた絞り機構20をキャピラリーチューブで構成しているが、これに限定されるものではなく、例えばオリフィスのような固定絞り穴等により構成してもよい。
(9)また、上述の各実施形態で示した圧力損失機構16は、適宜組み合わせて用いることができる。
第1実施形態に係るエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第1実施形態に係る一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係るエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第1実施形態に係るエジェクタ式冷凍サイクルの冷却性能を示す説明図である。 第2実施形態に係るエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第2実施形態に係るエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。
符号の説明
11…圧縮機、12…放熱器、13…第1冷媒通路、14…第2冷媒通路、16…圧力損失発生機構、17…エジェクタ、17a…ノズル部、17b…冷媒吸引口、18…第1蒸発器、19…分岐通路、20…第1絞り機構、21…第2蒸発器、22…一体化ユニット、23…蒸発器ユニット、25…車室内前席側空間(第1の冷却対象空間)、37…第2膨張弁(第2絞り手段)、38…第3蒸発器、40…車室内後席側空間(第2の冷却対象空間)、100…第1分岐部、110…合流部、120…第2分岐部。

Claims (11)

  1. 冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)出口側の冷媒を分岐させる第1分岐部(100)と、
    前記第1分岐部(100)で分岐された冷媒を前記圧縮機(11)の吸入側で合流させる合流部(110)と、
    前記第1分岐部(100)で分岐された冷媒を前記合流部(110)に導く第1、第2冷媒通路(13、14)と、
    前記第1冷媒通路(13)に配置され、前記第1分岐部(100)で分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(17a)から噴射する高速度の冷媒流により冷媒を冷媒吸引口(17b)により吸引するエジェクタ(17)と、
    前記第1冷媒通路(13)に配置され、前記エジェクタ(17)から流出した冷媒を蒸発させる第1蒸発器(18)と、
    前記第1分岐部(100)にて分岐された一方の冷媒を前記ノズル部(17a)の入口側でさらに分岐する第2分岐部(120)と、
    前記第2分岐部(120)により分岐された冷媒を前記冷媒吸引口(17b)に導く分岐通路(19)と、
    前記分岐通路(19)に配置され、前記第2分岐部(120)にて分岐された冷媒を減圧する第1絞り手段(20)と、
    前記分岐通路(19)に配置され、前記第1絞り手段(20)出口側の冷媒を蒸発させる第2蒸発器(21)と、
    前記第2冷媒通路(14)に配置され、前記第1分岐部(100)にて分岐された他方の冷媒を減圧する第2絞り手段(37)と、
    前記第2冷媒通路(14)に配置され、前記第2絞り手段(37)出口側の冷媒を蒸発させる第3蒸発器(38)とを備え、
    前記第1蒸発器(18)および前記第2蒸発器(21)により共通の第1の冷却対象空間(25)に向かって送風される空気を冷却し、
    前記第3蒸発器(38)により前記第1の冷却対象空間(25)とは別の第2の冷却対象空間(40)に向かって送風される空気を冷却し、
    さらに、前記第1冷媒通路(13)に流入する冷媒の冷媒流路には、冷媒の圧力を低下させる圧力損失発生手段(16)が設けられていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  2. 前記圧力損失発生手段(16)は、前記第1冷媒通路(13)における前記第1分岐部(100)から前記ノズル部(17a)に至る冷媒流路に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  3. 前記圧力損失発生手段(16)は、前記第1冷媒通路(13)における前記エジェクタ(17)の出口側から前記合流部(110)に至る冷媒流路に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  4. 前記圧力損失発生手段(16)は、前記第1冷媒通路(13)における前記第1蒸発器(18)の出口側から前記合流部(110)に至る冷媒流路に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  5. 前記圧力損失発生手段(16)は、冷媒を減圧する絞り機構を含んで構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  6. 前記圧力損失発生手段(16)は、前記第1冷媒通路(13)において前記第2冷媒通路(14)よりも通路断面積が小さくなるように形成された通路部を含んで構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  7. 前記圧力損失発生手段(16)は、前記第1分岐部(100)の分岐構造によって形成されており、
    前記第1分岐部(100)は、前記放熱器(12)から流出した冷媒が前記第1分岐部(100)に流入する際の冷媒の流れ方向である分岐部流入方向に対して、前記第1分岐部(100)から前記第1冷媒通路(13)に流入する冷媒の流れ方向のなす流入角度が、前記分岐部流入方向に対して前記第1分岐部(100)から前記第2冷媒通路(14)に流入する冷媒の流れ方向のなす流入角度よりも小さくなるように形成することで、前記第1分岐部(100)から前記第1冷媒通路(13)に流入する冷媒の圧力を低下させることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  8. 前記圧力損失発生手段(16)は、前記合流部(110)の分岐構造によって形成されており、
    前記合流部(110)は、前記合流部(110)から流出した冷媒の流れ方向である合流部流入方向に対して、前記第1冷媒通路(13)から前記合流部(110)に流入する冷媒の流れ方向とのなす流入角度が、前記合流部流出方向に対して前記第2冷媒通路(14)から前記合流部(110)の冷媒の流れ方向のなす流入角度よりも小さくなるように形成することで、前記第1冷媒通路(13)から前記合流部(110)に流入する冷媒の圧力を低下させることを特徴とする請求項1または3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  9. 前記第1蒸発器(18)および前記第2蒸発器(21)は、前記第1の冷却対象空間(25)に向かって送風される空気の空気流れに対して直列に配置され、
    前記第2蒸発器(21)は、前記第1蒸発器(18)を通過した空気の空気流れ下流側に配置されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  10. 前記第1蒸発器(18)および前記第2蒸発器(21)は、1つの蒸発器ユニット(23)として一体に構成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  11. 前記蒸発器ユニット(23)に前記エジェクタ(17)、前記分岐通路(19)および前記第1絞り手段(20)が一体に構成されていることを特徴とする請求項10に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
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