JP2009097902A - 反応制御装置及び反応制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定反応を行なうに際し、温度制御を高い精度で行ない得る反応制御装置を提供すること。
【解決手段】反応領域Aと、該反応領域Aを加熱する加熱部とを少なくとも備えた反応処理装置であり、該加熱部は、加熱源としての光源11と、前記反応領域Aに照射された加熱用の光L2を受光し、その照射位置、面積、強度の少なくともいずれかを検出結果として検出する光検出部14と、前記検出結果に基づいて前記光源からの光照射を制御する照射制御手段と、を少なくとも備える反応制御装置1とすること。
【選択図】図1

Description

本発明は、反応制御装置及び反応制御方法に関する。より詳しくは、所定反応を行なうに際し、加熱を光照射により行い、その加熱照射を高精度で行う技術に関する。
近年、微細流路等で化学反応や生化学反応等を行う技術が開発されている。このようなものとして、例えば、μTAS(Total Analysis System)やLab−on−a−chip等の如きバイオ・化学アプリケーションとして開発されているものが挙げられる。微量な試料により行われる所定反応が高精度に制御できれば、試料としての少量化等が可能となり、網羅意的な解析も可能となる。
例えば、PCR(Polymerase Chain Reaction)法であれば、目的のDNA断片を数十万倍に増幅させる技術への応用が期待される。即ち、微量にしか存在しないDNAの目的部分であってもこれを増幅させることができれば、塩基配列の解析等に多大な効果が期待できる。
その一方で、マイクロスケールで反応を行なうには、そのスケール故に流路表面やその表面積等の影響が大きい。そのため、マイクロスケールで所定反応等を行うにはこれらの因子等に関して高精度の制御を行なうことが要求される。同様に、反応温度等の制御も高精度である必要がある。これに関して、特許文献1には、マイクロチップ微細流路内液相の温度の測定と制御に関する技術が開示されている。そのなかで、赤外線レーザーを用いて液相を加熱する技術も開示されている。
また、微小流路の高機能化を測ることで反応制御や反応効率を改善することも試みられている。例えば、特許文献2には、マイクロリアクターの表面処理に関して、マイクロリアクターの内部は親水性を、その周辺部は撥水性を発現するように処理を施すことで、試料導入を容易とならしめんとする技術が開示されている。
国際公開第2002/090912号パンフレット。 特開2004−333404号公報。
このように、所定反応を効率よく制御することが望まれているが、そのなかでも特に、温度制御を高い精度で行ない得ることが求められている。そこで、本発明は、所定反応を行なうに際し、温度制御を高い精度で行ない得る反応制御装置を提供することを主な目的とする。
まず、本発明は、反応領域と、該反応領域を加熱する加熱部とを少なくとも備えた反応処理装置であり、該加熱部は、加熱源としての光源と、前記反応領域に照射された加熱用の光を受光し、該受光した光の情報を検出結果として検出する光検出部と、前記検出結果に基づいて前記光源からの光照射を制御する照射制御手段と、を少なくとも備える反応制御装置を提供する。前記反応領域の加熱を光照射により行うことで直接反応領域を加熱することができ、更にその加熱に用いる光を光検出部で検出することで、この検出結果を照射制御手段に反映させることができる。これにより正確な加熱照射が可能となり、より正確な温度制御が可能となる。
次に、本発明は、前記光源は、複数の波長の光を照射可能であり、照射する光の波長が時分割により切り替えられる反応制御装置を提供する。反応領域への加熱照射と、それ以外の光照射とを時分割で行うことができる。
続いて、本発明は、前記照射制御手段は、前記検出部の検出対象とする光を、ホログラムによって、前記光検出部における所定の照射スポットに導く反応制御装置を提供する。ホログラムを用いて、検出する波長光を所定の照射スポットに導くことで、より高精度の光検出が可能となる。
そして、本発明は、前記光検出部は、複数の光検出素子を少なくとも備えることで、複数の波長の光の検出を行う反応制御装置を提供する。これにより、幅広い波長の光を検出することができる。
更に、本発明は、前記光検出部は、特定波長の光を透過するフィルターを備えた反応制御装置を提供する。これにより、受光精度を更に向上させることができる。
また、本発明は、前記フィルターは、透過可能な特定波長が異なる領域を複数備え、前記光検出部は、前記フィルターを透過した光の各波長に対応する光検出素子をそれぞれ備える反応制御装置を提供する。これにより、複数波長の光を高精度で検出することができる。
そして、本発明は、前記反応領域は、アレイ状に複数設けられ、前記光源と前記光検出部も、前記反応領域に対応してアレイ状に複数設けられた反応処理装置を提供する。これにより、複数の反応領域で行われる夫々の所定反応を高精度で制御できる。
また、反応領域で所定反応を行なうに際し、少なくとも前記反応領域に光照射することで加熱を行う反応制御方法であって、前記反応領域に加熱用の光を照射し、前記照射された前記加熱用の光を受光し、該受光した光の情報を検出し、前記情報に基づいて前記光照射を制御することを少なくとも行なう反応制御方法を提供する。
本発明によれば、所定反応を行なうに際し、温度制御を高い精度で行なうことができる。その結果、高い精度で所定反応を制御することができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明に係る反応制御装置及び反応制御方法について説明する。なお、添付図面に示された各実施形態は、本発明に係わる代表例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
図1は、本発明に係る反応制御装置の第1実施形態の簡略側面図である。図2は、同実施形態の一状態を説明するための簡略側面図である。図1中の符号1は、本発明に係る反応制御装置を示している。この反応制御装置1のサイズや層構造は、目的に応じて適宜選定可能であり、反応制御装置1の形態構成についても本発明の目的に沿う範囲で設計又は変更可能である。なお、以下に使用する図面では、説明の便宜上、装置の構成等については簡素化して示している。
前記反応制御装置1は、基板10と、光源11と集光レンズ12,13と光検出部14とを備えている。基板10の反応領域Aで所定反応を行なう。反応制御装置1は、基板10の反応領域Aに対して、加熱用の光源11から光照射することで、反応領域A内の試料を加熱できる。そして、この光を光検出部14で検出し、その検出結果に基づいて光源11の光照射を制御する。このように、加熱照射する光を検出する光検出部14を設け、この検出結果に基づいて加熱照射の照射制御を行なうことができる。
基板10は、基板本体101と被覆層102とから形成されており、基板本体101と被覆層102とを積層することで反応領域Aを形成している。基板本体101は反応領域Aに即した形状であり、これに被覆層102を積層させることで、反応領域Aに相当する空間を形成している。
基板本体101の材料は限定されず、例えば、種々の合成樹脂、ガラス等を用いることができ、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス等を用いることができる。そのなかでも、好適には、光透過性を備えた材料であることが望ましく、具体的には、ポリメタクリル酸メチルや低蛍光発光プラスチック材料やホウ珪酸ガラスや石英ガラス等を用いることが望ましい。このような材料は特に優れた光透過性を有するため、高い光熱効率が得られる点で望ましい。
本発明において被覆層102は必ずしも層状とすることに限定されないし、基板10を被覆層102で被覆することにも限定されないが、被覆層102により基板本体101をシーリングできるため好適である。
被覆層102の材料は限定されず、例えば、種々の合成樹脂、ガラス等を用いることができ、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス等を用いることができる。そして、基板本体101と同様に、光透過性を備えた材料であることが望ましく、具体的には、ポリメタクリル酸メチルや低蛍光発光プラスチック材料やホウ珪酸や石英ガラス等を用いることが望ましい。
光源11は限定されないが、照射する光L1が指向性や収束性を有していることが望ましく、好適には半導体レーザー(LD;laser diode)や発光ダイオード(LED)光源であることが望ましい。また、発光の有無を制御するスイッチング素子を更に設けることが望ましい。これにより、より正確な発光の制御(即ち、加熱実施の有無の制御)が可能となる。スイッチング素子としては特に限定されないが、例えば、TFT等を用いることができる。TFT等を用いることで、光検出部14との一体製造に大きく貢献できる。勿論、本発明において行う制御系の形態はTFT等に限定されず、例えば、リレースイッチやデジタル回路等を用いてもよい。
LD光源は、半導体素子を光源とするものが挙げられ、発光源が小型であること等からも好適である。例えば、Ga(ガリウム)、In(インジウム)、As(ヒ素)、P(リン)等を含む半導体を用いた比較的長波長のLD光源(例えば、λ=1〜6μm)は水の吸収効率がよく、液体試料等を直接加熱するのに好適である。また、水の吸収効率の低い短波長のLD光源を用いる場合であっても、反応領域Aに上記LD光源からの光を吸収する蓄熱層(例えば、金属膜や樹脂層等)を施すことで、同様の効果を得ることもできる。
そして、LD光源と同様にLED光源も好適に用いることができる。LED光源は、接合部に電流が流れると光を放射するダイオードを光源とするものが挙げられ、所望する波長等に応じて適宜好適な材料を光源として選択できる。
また、反応領域A内の試料の光学的分析(例えば、蛍光分析、散乱光分析、赤外分光、紫外分光等)を行う場合には、加熱用光以外にも別途光照射を行ってもよい。1又は複数の光源を用いることで、複数波長の光を照射させることができる。そして、これらの光が同軸光路となるように反応制御装置を構成してもよい。これについては後述する。
集光レンズ12は、光源11から照射される光を集束させることができる。また、図示はしないが、必要に応じて、回折光学素子やコリメーティングレンズ等を光路上に設けることができる。これらによって光L1,L2を集束させたりコリメートさせて、ガイドすることができる。
集光レンズ12の開口数(NA)等は装置構成を考慮して適宜決定することができるが、好適には、反応領域Aの大きさと光照射スポットとが同程度であることが望ましい。例えば、光学スポットをエアーリング径と等価であるとすれば、d(半径)=0.61x(波長)xNAの関係式により、所望のNAを算出できる。加えて、NAが大きいとビームスポットは小さくできるが焦点深度は浅くなり、NAが小さいと焦点深度は深く(大きく)できるがビームスポットは大きくなる傾向があるので、これらを考慮することができる。
反応領域Aに照射された光は集光レンズ13にて集光されて光検出部14で受光し、検出される。光検出部14では、光L2を受光し、その光の情報を検出することができる。この情報としては、例えば、照射位置や照射面積(あるいはスポット径)や照射強度やスペクトル分布や屈折率変化等があげられ、これらの少なくともいずれかであればよい。更に望ましくはこれらの情報のうちの複数を検出することが望ましい。これにより、検出精度を更に向上させることができる。更に、後述する照射制御手段にこの情報をフィードバックさせることで、より高精度の加熱制御が可能となる。ここで検出する情報は、反応制御装置1の使用目的や装置構成、あるいは反応領域Aで行う反応等を踏まえて適宜決定することができる。
光検出部14は、光検出素子としてフォトダイオード等を用いることができる。そして、例えばCCDやMOS等として用いることができる。レーザー等の検出素子としては4分割や6分割等の多分割PINフォトダイオードや、フォトダイオードと集積回路とを組み合わせたフォトIC等を用いることもできる。これらについては後述する。
また必要に応じ、少なくとも光源11と光検出部14の間に、所定波長の光を透過するフィルターを設けることが望ましい。これにより、検出対象である光L1以外の波長をカットできるため、より検出精度を向上させることができる。そして、ダイクロックミラーを経由させることも、散乱光等の影響を排除できる点で好適である。また、フィルターを任意の周波数のみを検出するバンドパスフィルターとして、これを複数用いることで、光の周波数と光強度検出による分光分析を高精度で行なうこともできる。
照射制御手段は、光源11から照射される光L1を所定の照射目標スポットに照射可能であればよく、その方法について限定されない。加熱照射を制御する照射制御手段としては、光路上に設けた光学素子の位置を制御することで光照射の光路を調整すること等が挙げられる。このような光学素子としては、例えば、レンズ、プリズム、反射鏡、回折格子等を用いることができる。このような光学素子を移動させて位置制御を行なうことで、光照射の光路を調整することができる。反応制御装置1では、集光レンズ12の位置を制御することや、光源12の照射方向を調節すること等によって行うことができる。光検出部14の検出結果を照射制御手段に出力することで、加熱照射を高精度で制御できる。例えば、光検出部14での検出結果をアナログデジタルコンバーター(ADC)等によってデジタル情報に変換して出力し、CPUを用いて照射制御することができる。
光学素子の位置制御は、所定の位置に移動させることができればよく、その手法は限定されない。例えば、機械制御であってもよいし、手動によっても行ってもよい。しかし、本発明に係る反応制御装置は反応領域Aを微小領域として好適に用いることができるものであり、このような場合等には特に光学部品の移動量は微小量となる。このような観点からは、電磁アクチュエータ、圧電素子、ステッピングモータ、超音波モーター等を用いることが望ましい。
なお、集光レンズ12等の光学素子の移動方向は、水平方向(X−Y方向)のみならず垂直方向(Z方向、光軸方向)にも可動させることが望ましい。これにより、照射スポットのX−Y方向のずれを解消できるとともに、照射スポットの大きさ(ビームスポット径)の調整が可能となる。
次に、本発明の反応制御装置1で行われる照射制御について、図2を参照しながら説明する。図2は、反応制御装置1で行われる照射制御の一例を説明するための簡略側面図である。
図2は、基板10が水平方向(図面に対して右側)にやや位置ずれした状態を示している。この場合、光源11から照射された光L1が反応領域Aに照射され、光L2として検出する。しかし、基板10が位置ずれしているため、反応領域Aへの照射スポットがずれるとともに、集光レンズ13への入射位置もずれている。その結果、検出部14で検出される照射スポットが距離dだけずれた位置となっている(図2の拡大領域参照)。例えば、図2の場合、反応領域Aを有する基板10が本来設置すべき設置位置であれば、光L2の照射スポットは光検出部14の中心に形成される。しかし、基板10が位置ずれしているため、距離dだけずれた位置に実際の照射スポットが形成されている。
光検出部14で、上記の照射スポットの位置ずれの距離dを検出することで、反応領域Aへの光L1への照射がどの程度ずれて照射されているかを検出できる。この距離dを考慮して、光源11からの照射の制御を行なうことができる。この距離dに関する検出は、光検出部14によって光照射スポットの情報を検出することで行うことができる。この光検出については、以下説明する。
なお、ここでは、反応領域Aが基板10に設けられた形態とし、基板10が距離dだけずれた場合を一例として説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。即ち、光検出部14で検出した検出結果に基づいて照射制御手段を介して照射制御できればよく、反応領域Aは必ずしも基板に設けられる必要はない。また、反応領域Aへの照射のずれは、基板10の位置ずれに起因するものに限られない。更には、実際の反応温度をコントロールすることもでき、意図的に温度勾配を形成させること等も可能である。本発明ではこのようなことが可能であるため、高精度の加熱制御が可能となる。このことは、以下で行う説明によっても明らかになるであろう。
図3は、本発明に係る反応制御装置1で行う光検出の一例を説明するための一部概念図である。なお、図3においては、反応制御装置1の光検出に関連する部分を示しており、その他の構成については省略している。
光検出部14は、光検出素子141を水平面(X−Y方向)に複数配置されている。詳しくは、光検出素子141a,141b,141c,141dをマトリクス的に配置している。なお、図3の拡大領域はこれらの光検出素子141を上面視した状態である。受光した光の照射スポットがどの光検出素子で受光されているか、更にはその受光面積や受光強度等を検出することができる。これにより、加熱照射に供されている照射スポットのより正確な位置を検出できる。この光検出部14で検出する情報としては、照射スポットがどの位置に存在してるか等といった照射位置や受光面積や受光強度に限らず、それ以外にもスペクトル分布や、受光する光の屈折率変化等といった情報であってもよいことは勿論である。
例えば、図3では、実際の照射スポットS1が、目標とする照射スポットS2からやや右下にずれている状態である。まず、目標の照射スポットS2であれば、光検出素子141a,141b,141c,141dは、受光面積と受光強度は均一である。しかし、実際の照射スポットS1では、光検出素子141a,141b,141c,141dの受光面積や受光強度は均一ではない。具体的には、光検出素子141dは照射スポットが広すぎており、光検出素子141aでは照射スポットが狭すぎている。これらから、実際の照射スポットS1の位置を検出することができる。
従って、ここで、光検出素子141a,141b,141c,141dの夫々の受光面積(あるいは受光強度)をPD141a,PD141b,PD141c,PD141dとすると、X方向の位置検出においては、下記式(1)で示される関係式を用いることができる。
Figure 2009097902


上記式(1)は、光検出部14のX方向において所定目標に光照射された状態を示している。同様に、Y方向の位置検出においては、下記式(2)で示される関係式を用いることができる。
Figure 2009097902

上記式(2)は、光検出部14のY方向において所定目標に光照射された状態を示している。従って、上記式(1)、(2)のいずれもを満たす場合に、少なくとも水平方向(X−Y方向)においては、目標スポットS2に光照射されていることが確認できる。
また、光検出素子は、いわゆる多分割したものであってもよい。そして、より多くの光検出素子を設けるほど、照射スポットS1の位置をより正確に検出できる。従って、例えば、各光検出素子141a,141b,141c,141dを更にマトリクス状に多分割すれば、更に正確な照射スポット位置の情報が検出できる。
基板10の垂直方向(Z方向)の位置検出する場合を中心に説明する。基板10が垂直方向に移動する場合、その高さによってビームスポット径が変化するが、これも光検出部14によって検出できる。受光した実際の照射スポットS3がどの光検出素子で受光しているか、更にはその受光面積等を光検出素子によって検出できるからである。
例えば、図3において基板10があるべき位置よりもやや上方(即ち、集光レンズ12(13)側より)に位置している場合について述べる。この場合、基板10の光学素子や反応領域の表面等を経て屈折・干渉する。これにより、光検出部14への入射角等が異なってくる。このため、光検出素子141a,141b,141c,141dの受光位置や受光面積や受光強度等が変化する。これを光L2の情報として検出することで、目標とする照射スポットS4にどれだけ近づいているかを知ることができる。
垂直方向(Z方向)の位置ずれに関しては、照射スポットS3のビームスポット径を検出すること等により知ることができる。実際の照射スポットS3のビーム径が、目標とする照射スポットS4のビーム径よりも大きければ、基板10がやや上方(即ち、集光レンズ12側より)にずれていることになる。もちろん、照射スポットS3の照射面積を知ることでも同様に検出することもできる。
図3の目標の照射スポットS4は、光検出素子141a,141b,141c,141dのいずれもが受光できない状態である。しかし、実際の照射スポットS3では、光検出素子141a,141b,141c,141dのいずれの領域にもかぶさっている。これらから、実際の照射スポットS3の情報を検出することができる。
従って、Z方向の位置検出においては、式(1)、式(2)を満たした状態で、垂直方向に基板10を移動させて、各光検出素子141a,141b,141c,141dからの出力が最小となる位置を検出する。なお、この位置は照射光の焦点位置と一致した状態といえる。
図4は、本発明に係る反応制御装置の第2実施形態の一部概念図である。以下、既に述べた実施形態との相違点を中心に説明し、共通する部分についてはその説明を割愛する。なお、図4においては、基板の位置検出に関連する部分を示しており、その他の構成については省略している。
図4に示す符号2は、反応制御装置を示している。該反応制御装置2は、少なくとも集光レンズ21と光検出部22とを備えており、基板20において所定反応を行なうものである。そして、光検出部22は複数の光検出素子221を有している。この反応制御装置2は、光検出素子221として、5個の光検出素子221a,221b,221c,221d,221eを用いている点が特徴の一である(図4の拡大領域参照)。この場合、5分割した光検出素子を用いてもよい。
光検出部22は、光検出素子221a,221b,221c,221d,221eを水平面(X−Y方向)に複数配置している。受光した光の照射スポットがどの光検出素子で受光しているのかや、その受光面積や受光強度やスペクトル分布等を検出することができる。これによって、照射スポットのより正確な情報を検出できる。特に、光検出素子221eを中心位置に配置しているため、ビームスポット径が小さい場合にも正確に検出できる。
ここで、光検出素子221a,221b,221c,221d,221eの夫々の受光面積(あるいは受光強度)をPD221a,PD221b,PD221c,PD221d,PD221eとすると、X方向の位置検出においては、下記式(3)で示される関係式を用いることができる。
Figure 2009097902
上記式(3)は、光検出部22のX方向において所定目標に光照射された状態を示している。同様に、Y方向の位置検出においては、下記式(4)で示される関係式を用いることができる。
Figure 2009097902
上記式(4)は、光検出部22のY方向において所定目標に光照射された状態を示している。従って、上記式(3)、(4)のいずれもを満たす場合に、少なくとも水平方向(X−Y方向)においては、目標スポットS2に光照射されていることが確認できる。
また、基板20の垂直方向(Z方向)の位置検出する場合を中心に説明する。基板20が垂直方向に移動する場合、その高さ(図4の矢印参照)によってビームスポット径が変化するが、これも光検出部22によって検出できる。受光した実際の照射スポットS3がどの光検出素子で受光しているか、更にはその受光面積等を、各光検出素子221a,221b,221c,221d,221eによって検出できる。
この場合、Z方向の位置検出においては、式(3)、式(4)を満たした状態で、Z方向に基板20を移動させて、光検出素子221a,221b,221c,221dからの出力が最小となる、あるいは光検出素子221eの出力が最大となる位置を検出する。なお、この位置は照射光の焦点位置と一致した状態といえる。
図5は、本発明に係る反応制御装置の第3実施形態の一部概念図である。以下、既に述べた実施形態との相違点を中心に説明し、共通する部分についてはその説明を割愛する。なお、図3は、反応制御装置の光検出に関連する部分を示しており、その他の構成については省略している。
図5に示す符号3は、反応制御装置を示している。該反応制御装置3は、少なくとも集光レンズ31と光検出部32とを備えている。加熱用の光に加えて測定用(あるいは観察用)の光を用い、これらの光の屈折率の相違を利用して受光している。そして、いずれの光も検出部32で検出可能な装置構成を有している。即ち、反応制御装置3は、光学系として異なる波長の光源を複数備え、これらの波長に対応する光検出素子を夫々検出部32に備えることを特徴の一とする。
検出部32は、複数の光検出素子321,321,321,321,322を備え、これらの光検出素子の検出可能な波長が異なることを特徴の一としている。光検出素子321は、加熱用光(例えば、赤外光)が検出可能な光検出素子である。光検出素子322は、測定用光(例えば、青色LD)を検出可能な光検出素子である。このように、光の用途(例えば、加熱用や測定用等)に応じて、その波長を変えることができる。
また、光の波長の相違は、屈折率の相違を生じる。即ち、集光レンズ31における屈折率特性は波長に依存する。そのため、加熱用光や測定用光の屈折率は異なるため、検出部32に形成する照射スポット径等も異なるものとなる。ここで、波長に依存する屈折率特性の代表的な一例を表1に示す。
Figure 2009097902
但し、2以上の波長を同時照射する場合には、必要に応じて所定波長を透過するフィルタを設けることが望ましい。更に、透過可能な波長が異なる複数の領域を備えたフィルタとすることもできる。フィルタを設けることでクロストークの発生を防止できる。例えば、加熱用光として赤外光を用い、測定用光として青色LDを用いる場合において、これら2波長を同時照射すると、青色LD検出用の光検出素子上で、赤外光によるクロストークが生じてしまう。そのため、赤外線カットフィルタを設けることが望ましい。
このようなカットフィルタとしては、例えば、ダイクロックミラーのような反射型、赤外線NDフィルタのような吸収型、回折格子を用いたホログラム型等を用いることが望ましく、更に必要に応じた特性を選択することが望ましい。またホログラム型を用いた場合には、特定波長(例えば、加熱用の赤外光)のみを、任意の位置に集光させることが可能であるが、これに関しては後述する。
そして、測定用光(例えば、青色LD)の照射スポットSanalysis(図5の斜線領域参照)は、加熱用光(例えば、赤外光)の照射スポットSheatよりも小さくなる。そして、一般的には波長が短いほうが屈折角が大きい特性があること等から、測定用光の光検出素子322を中心に設け、加熱用光の光検出素子321を外側に設けることが望ましい。この場合、前述したように、照射スポットについての照射位置や照射面積や照射強度等のほかにも、スペクトル分布や屈折率変化等についても好適に使用することができる。特に、屈折率変化はデフォーカス量を検出することで知ることができる。
また、複数の波長を光学系に用いる場合には、その照射タイミングを制御することが望ましい。これにより、クロストーク等を効果的に防止できる。例えば、加熱用光源と位置検出用光源の照射時間をずらすようにスイッチング制御することが挙げられる。スイッチング制御には、TFT等をスイッチング素子として用いることができるため、光検出素子との一体化も可能となる。そして、装置の薄型化、量産化、透明性等に資することができる。勿論、本発明においては、薄型化、量産化、透明性については必ずしも必要とはしないが、TFTを用いることでこれらを実現可能とできる点で望ましい。
図6は、本発明に係る反応制御装置の第4実施形態の一部概念図である。以下、既に述べた実施形態との相違点を中心に説明し、共通する部分についてはその説明を割愛する。なお、図6は、反応制御装置の光検出に関連する部分を示しており、その他の構成については省略している。
図6に示す符号4は、反応制御装置を示している。該反応制御装置4は、少なくとも集光レンズ41と回折格子42と光検出部43を備えている。波長が異なる光を、それぞれ加熱用の光と測定用の光として用いている。これらの光の屈折率の相違を利用して、光検出部43の光検出素子431で加熱用光を検出し、同じく光検出素子432で測定用光を検出することができる。これにより、複数波長の光を夫々検出部43で検出できる。
反応制御装置4では、光学フィルタとして回折格子42を利用したホログラム型カットフィルタを用いていることを特徴の一としている。このようなホログラム型を用いることで、特定波長(例えば、加熱用の赤外光)のみを所定の位置Sheatに集光させることができる。例えば、赤外光の波長にのみ回折現象が生じるよう設計された回折格子42を配置していることで、赤外光の集光スポットSheatを所望のスポット形状とすることができる。
図7は、本発明に係る反応制御装置の第5実施形態の簡略側面図である。図7の符号5は、本発明に係る反応制御装置を示している。該反応制御装置5は、反応領域Aを備えた基板50と、光源51と、集光レンズ52と、光検出部53とを備えている。基板50の反応領域Aで所定反応を行なう。反応制御装置5は、反応領域Aに加熱用の光源51から光照射することで、反応領域A内の試料を加熱できる。基板50は、基板本体501と光学素子層502とを備えている。この光学素子層502には、光学素子5022が夫々反応領域Aに対応して配置されている。反応制御装置5は、反応領域Aに対応する光学素子5022を基板50に備えていることを特徴の一としている。
本発明では、光学素子5022を基板50と一体とすることや、基板50上に反応領域Aを設けることは必ずしも必要ではないが、このような構造とすることで、基板50の設置位置の位置ずれも検出できる。即ち、光L1,L2の照射スポットのずれを検出することに加えて、基板50の位置ずれも検出できる。光学素子5022が基板50(あるいは基板本体502)と一体であるため、基板50の位置ずれと同様に光学素子5022も位置ずれする。従って、光学素子5022の位置ずれに対応して、光L2の照射スポットの位置や大きさが変化するこれを検出することで、基板50の位置を検出することもできる。この位置検出は、上述した照射スポットの検出手法を用いることができる(例えば、図2,3,4,5,6等参照)。
光学素子5022は、反応領域Aに光を導入することができればよく、その種類等は限定されない。例えば、レンズ、プリズム、鏡、回折格子等を適宜用いて反応領域Aに光L1を導入できるが、好適には、光学レンズを用いることが望ましい。光学レンズであれば、反応領域Aに対応する位置に容易に固着できる。光学素子5022の材料についても限定されず、例えば、シリコンやフッ化カルシウム等の結晶材料や、合成石英等のガラス材料等を用いることができる。更に、必要に応じて複数の光学素子を併用し、これらを基板50上に設けることもできる。
図8は、本発明に係る反応制御装置の第6実施形態の簡略側面図である。図8中の符号6は、本発明に係る反応制御装置を示している。該反応制御装置6は、複数の反応領域Aを備えた基板60と、複数の加熱用の光源61と、集光レンズ62,63と、光検出部64とを備えている。反応制御装置6は、複数の反応領域Aを設け、光源61と光検出部64も、反応領域Aに対応して複数設けられていることを特徴の一としている。
基板60は、複数の反応領域Aが、基板本体601と被覆層602によって形成されている。反応領域Aの大きさや形状等は限定されず、異なる大きさや形状であってもよいし、反応領域A同士の配置間隔についても適宜好適な間隔とすることができる。このように、複数の反応領域Aを設けることで、基板上で網羅的な解析を行なうことができる。
例えば、ヒーター等の発熱体を用いて反応領域Aを加熱した場合には、基板本体601等を介して熱伝導するため、加熱効率が低下したり加熱ムラが生じ易くなる場合がある。これに加えて、複数の反応領域Aを有する場合、各反応領域Aの加熱に発熱体等を用いれば、隣接する反応領域A同士で熱干渉が生じてしまう。この現象が温度制御に影響を与えてしまい、温度のずれが生じる場合がある。これに関して、本発明によれば、複数の反応領域Aを備えた基板60であっても、このような熱干渉を防止できる。更には反応領域Aの設置間隔も短くすることができ、省デバイス化も可能となる。
また、発熱体として半導体素子等を用いる場合は、反応領域Aの目標温度と実際温度の微小な温度のずれが起こりうる。半導体素子は一般に製造上のばらつきがあるため、基板内のヒーターユニットごとに加熱量のばらつきが生じてしまう。また、半導体素子は、一般に温度によって特性が変化する性質がある。例えば、単結晶シリコンを用いたMOSトランジスタは負の温度特性を持ち、同じ電圧値を印加しても、温度が高くなると流れる電流が減少する。従って、同じ電圧値であっても温度によって加熱量が変化する結果となる。このような現象が温度制御において問題となる場合があった。
これに対して、本発明では、上記のような影響を受けずに正確に加熱照射できるため、複数の反応領域Aに対して夫々正確な加熱照射が可能である。特に、光源61を反応領域Aごとに個別に設けることで、各反応領域Aの個別の熱制御が可能となる。特に、反応領域Aをアレイ状に複数配置し、光源61と光検出部64も、夫々の反応領域Aに対応するようにアレイ状に複数配置する装置構成とすることができる。
更に、本発明では、加熱照射する際、そのエネルギーの大半を各反応領域Aに吸収させることができる。そして、透過した残りを光検出部64で検出することができるが、その際、ディテクタ部分のスポットサイズは調整することが可能であるため、透過光(検出する光L2)が少なければ集光させて感度(あるいは温度)を上げることができるし、透過光が多ければ集光させずに感度を下げることもできる。このように、本発明では、加熱量のコントロールを行うことができる。
基板60は、複数の反応領域Aが、基板本体601と被覆層602とによって形成されている。反応領域Aの大きさや形状等は限定されず、異なる大きさや形状であってもよいし、反応領域A同士の配置間隔についても適宜好適な間隔とすることができる。このように、複数の反応領域Aを設けることで、基板上で網羅的な解析を行なうことができる。基板については後述する。
図9は、本発明に係る反応制御装置の第7実施形態の簡略側面図である。図9中の符号7は、本発明に係る反応制御装置を示している。該反応制御装置7は、複数の反応領域Aを備えた基板70と、複数の加熱用の光源71と、集光レンズ72,73と、光検出部74とを備えている。反応制御装置7は、複数の反応領域Aと光源71と光検出部74が設けられていることに加えて、基板70にも光学素子7022が設けられていることを特徴の一としている。
図10は、本発明に係る反応制御装置に用いることができる基板の一形態例の簡略斜視図である。図10の符号80は、本発明に係る反応制御装置で用いることができる基板を示している。該基板80は、試料の注入口801と、流路802と、使用後(例えば、反応終了後)の反応物を回収又は排出する排出口803と、を備えている。図10では、基板の流路構造を図示しており、基板内のその他の構成(例えば、被覆層等)や反応制御装置については省略している。
基板80の反応領域Aに試料を導入する方法としては、通常用いられる手法を適宜採用できる。注入口801から導入された試料は矢印Fの方向に沿って流れ、やがては排出口803で回収又は廃棄される。特に、流路802や反応領域A等が微小な空間である場合には、毛細管現象等を用いて試料を導入することができる。
基板80では、反応領域Aを所定反応を行なうための微小な空間とし、この試料を反応領域Aに導くために微細な流路802によって連通させる構造とできる。また、これらの流路表面は適宜コーティングして親水性を高めること等により、試料を効率よく搬送できる。なお、本発明では、反応領域Aを必ずしも基板等に設ける必要はなく、使用目的に応じて好適な部材に反応領域を形成することができる。
図11は、本発明に係る反応制御装置の第8実施形態の概略構成図である。以下、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、共通する部分についてはその説明を割愛する。
図11に示す符号9は、反応制御装置を示している。該反応制御装置9は、基板90と、光源91a,91b,91c,91dと、これに対応したハーフミラー92a,92b,92c,92dと、集光レンズ93と、光検出部94とを備えている。反応制御装置9は、光学系として、4種類の光源と、これに対応する4種類の波長を受光可能な光検出部94を備えていることを特徴の一としている。
図示はしないが、基板90には反応領域が設けられており、この反応領域に対して加熱照射が行われる。そして、光源91aは、加熱用光源として用いている。光源91aから照射される光によって、基板90の反応領域を加熱する。例えば、赤外線レーザーダイオード等を用いることができる。
光源91b,91c,91dは、加熱用以外の他の用途の光源として用いることができる。即ち、異なる3波長を夫々測定用光として用いることもできる。例えば、赤色レーザーダイオード(RLD)と青色レーザーダイオード(BLD)と緑色レーザーダイオード(GLD)を用いることができる。光源91b,91c、91dは、測定に供するものに限定されず、適宜それ以外の用途にも用いることができる。
また、光源としてレーザーダイオードを用いる場合、各レーザーダイオードを格納した光源ユニット95とすることもできる。光源ユニット95は4種類のレーザーダイオードであるが、4種類に限定するものではない。即ち、異なる波長の光(好適には、レーザー光)を複数生成するため、この光源ユニット95に複数のレーザーダイオードを格納することができる。
本発明において複数波長の光を照射可能であることは前述したが、更に、本発明ではこの複数波長の光を時分割で照射することができる。例えば、加熱用と測定用(あるいは観測用)の光について時間分割することで、最適な温度制御(加熱制御)を行いながら、かつこれをリアルタイムで検出することができる。
これについて、遺伝子増幅反応をPCR法によって行ない、かつこれを蛍光検出によりリアルタイムに解析する場合を例として説明する。本発明では、短時間に複数波長の光を照射することもできるため、これらに対応する複数種類の蛍光マーカーを励起させることができる。その結果、PCR等のような化学反応の状態を正確にリアルタイムで把握することができる。更には、この検出結果を照射制御手段にリアルタイムにフィードバックさせることもできる。即ち、この場合であれば、蛍光検出した測定結果によって反応の進行状況等を反応領域Aごとに個別に把握でき、これに基づいて各反応領域Aの加熱を個別に制御すること等ができる。
勿論、使用する蛍光マーカーが一種類である場合には1波長の励起光でよいが、蛍光マーカーを複数用いる場合や複数の励起特性を有するマーカーを用いる場合には、複数波長を時間分割して照射することで、各波長光(例えば、励起光)に対する特性を評価できる。また、本発明において、光を時間分割して照射することで、単一波長による観察をより短い時間で行うことが可能となり、検出感度(S/N)の向上等も可能となる。
例えば、反応制御装置9であれば、加熱用光(光源91a):1秒、第1の測定用光(光源91b):0.1秒、第2の測定用光(光源91c):0.1秒、第3の測定用光(91d):0.1秒、加熱用光(光源91a):1秒、・・・といった照射サイクルを繰り返すことで、温度制御を行ないつつ、反応の観察もリアルタイムで行うことができる。
更に、光検出部94は、前記4波長の光を夫々受光・検出することができる。即ち、特定波長の光を透過するフィルタを複数備え、これらのフィルタが透過する特定波長は夫々異なる波長であることを特徴とするフィルタ膜を、検出部94に設けている。。反応制御装置9では、4枚のフィルタ941,942,943,944をマトリクス的に配置しており、これらは特定波長λ,λ,λ,λを夫々透過するものである。そして、フィルタ膜としては、例えば、赤外光透過フィルタとRGBフィルタ等を用いることができる。
即ち、透過可能な特定波長が異なる領域を複数備えたフィルターを用い、更に光検出部はこのフィルターにより透過された各特定波長の光を検出する光検出素子を複数設けることが望ましい。更に望ましくは、これらの光学系は同軸光路であることが望ましい。まず、前記したフィルタ膜等を用いることで、幅広い波長域に対応させることができる。特に、蛍光分析等を行なう場合には、複数の蛍光ラベル等を同時に用いることもでき、かつこれを高い精度で検出できるため好適である。
本発明に係る反応制御装置によれば、基板に設けた反応領域への加熱照射を正確に行うことができる。更には、分光測定等の他の光学系も同軸光路で行うことで、加熱照射と同様に正確に照射することができる。更には、複数の反応領域を備えた基板である場合において、各反応領域に対応した光源を夫々設けることで、各反応領域の個別制御が可能となる。
そして、各反応領域ごとに加熱用光源(例えば、LDやLED)を設け、これらの加熱用光源を夫々独立に駆動させる構成とすることで、各反応領域の温度を個別かつ高精度に制御できる。これにより反応領域Aごとに設定温度を変えて制御することもできる。また、分光測定を行う場合でも、これを同軸光路上で行えば高い照射精度が同時に得られるため、正確な測定結果をリアルタイムで得ることができる。更に、各反応領域Aによって異なる波長の光も用いることもできる。従って、特に、微小な反応領域や微細流路を備えた基板において所定反応を行なう場合にとりわけ優れた効果を発揮できる。
そして、位置精度を有したアレイ状の部品(例えば、LDやLED等の光源、レンズアレイ、これに対応する光検出部)等を必要に応じて設ける、反応制御装置で必要とする各種調整を簡略化できる。また、今まで説明した装置の各種構成・部品等は、半導体プロセス等を用いることで小型化できる。その結果、マイクロ空間で所定反応の制御や検出等が可能となるばかりでなく、装置全体としても小デバイス化が可能となる。また、従来用いられているような、いわゆるイメージセンサのかわりに、反応領域ごとに光検出部を用いることで、高感度でありながら高精度の反応検出が可能となる。
本発明の反応制御装置は、基板の形態として各種チップや各種センサーの如き形態として使用することができる(例えば、図10参照)。例えば、血液分析チップや生体高分子検出チップ等に用いることができる。従って、本発明は、マイクロ流路を用いた分析システムであるμTASやLab-on-a-chip等のバイオ・化学アプリケーションにも応用できる。
更に、基板として使用することで使い捨てとした場合であっても、経済的な負担が軽減できる。従って、試料のコンタミネーション等も防止できるため、より高い測定精度を簡便に得ることができる。
そして、基板に用いる測定試料の小容量化・微量化が可能であれば、基板上で網羅的な解析を行なうことができる。また、解析時間の短縮や必要とする測定試料の少量化も可能となる。従って、各種測定試料の小容量化・微量化とする技術は、医療、環境科学、食品分析等をはじめとする幅広い分野への応用が期待されている。
本発明の反応制御装置は、各種反応に用いることができ、生物のゲノムやタンパクの解析、創薬支援、コンビナトリアルケミストリ等の化合物合成・分析、環境のモニタリング試験、食品の安全性検査等にも用いることができる。その中でも、微小な試料を増幅させる遺伝子増幅反応や、マイクロリアクターや、更にはフローサイトメトリー等の分光測定機器として好適に用いることができる。
フローサイトメトリーは、試料から発生する蛍光発光のみならず側方散乱光等も検出対象として用いるため、今まで述べたような複数光源を用いることができる点で好適である。また、マイクロ流路中を測定対象である微小粒子を通過させながら分光測定する場合は、照射精度が高い点でも、本発明の反応制御装置を好適に使用できる。
遺伝子増幅反応は、微小なサンプルを正確に増幅させることが必要であるが、その増幅反応を制御するには、分光測定や温度制御を正確に行うことが重要である。これに関して、本発明の反応制御装置であれば、正確な温度制御や高精度の分光測定を行なうことができる点で好適である。なお、遺伝子増幅反応は、その出発物質と増幅産物の種類に応じて、種々の手法が用いられているが、ここでは一例として、本発明の反応制御装置においてPCR法を行う場合について説明する。
PCR法は、「熱変性→プライマーとのアニーリング→ポリメラーゼ伸長反応」という増幅サイクルを連続的に行うことで、DNA等を数十万倍にも増幅させることができる。このようにして得られるPCR増幅産物をリアルタイムでモニタリングして前記微量核酸の定量分析を行うこともできる。
しかし、PCR法等において前記増幅サイクルを正確に制御することが必要である。そのためには高精度の温度制御が必要となる。温度制御が不十分である場合には、無関係なDNA配列を増幅してしまったり、増幅が全く見られなかったりする問題があった。
これに対して、本発明に係る反応制御装置によれば、特に光照射により加熱を行う場合に、DNA解離温度やアニーリング温度や伸長温度等の絶対温度だけでなく、各反応領域の昇温や降温勾配や伸長時間等といった様々なパラメータについても正確に制御できる。更に、1つの基板上で、反応領域の数だけこれらの条件を変えて測定することが可能となる。また、蛍光色素等によってラベリングする場合においても、異なる波長の光を使用できるため、複数の色素を検出することもできる。このようなことから、増幅条件の最適化を容易に行なうことができ、更には網羅的解析にも大きく貢献できる。
いままで説明した反応制御装置と同様に、本発明の反応制御方法でも同様の効果を得ることができる。即ち、反応領域で所定反応を行なうに際し、少なくとも前記反応領域に光照射することで加熱を行う反応制御方法であって、前記反応領域に加熱用の光を照射し、前記照射された前記加熱用の光を受光し、該受光した光の情報を検出し、前記情報に基づいて前記光照射を制御することを少なくとも行なうものである。そして、今まで説明した反応制御装置において、この反応制御方法を行うことができるのは勿論である。
本発明に係る反応制御装置の第1実施形態の簡略側面図である。 同第1実施形態の一状態を説明するための簡略側面図である。 同第1実施形態で行う光検出の一例を説明するための一部概念図である。 本発明に係る反応制御装置の第2実施形態の一部概念図である。 本発明に係る反応制御装置の第3実施形態の一部概念図である。 本発明に係る反応制御装置の第4実施形態の一部概念図ある。 本発明に係る反応制御装置の第5実施形態の簡略側面図である。 本発明に係る反応制御装置の第6実施形態の簡略側面図である。 本発明に係る反応制御装置の第7実施形態の簡略側面図である。 本発明に係る反応制御装置に用いることができる基板の一形態例の簡略斜視図である。 本発明に係る反応制御装置の第8実施形態の簡略構成図である。
符号の説明
1,2,3,4,5,6,7,9 反応制御装置
11,51,61,71,91a,91b,91c,91d 光源
14,22,32,43,53,64,74,94 光検出部
A 反応領域
S 照射スポット

Claims (8)

  1. 反応領域と、該反応領域を加熱する加熱部とを少なくとも備えた反応処理装置であり、
    前記加熱部は、
    加熱源としての光源と、
    前記反応領域に照射された加熱用の光を受光し、該受光した光の情報を検出結果として検出する光検出部と、
    前記検出結果に基づいて前記光源からの光照射を制御する照射制御手段と、
    を少なくとも備える反応制御装置。
  2. 前記光源は、複数の波長の光を照射可能であり、照射する光の波長が時分割により切り替えられることを特徴とする請求項1記載の反応制御装置。
  3. 前記照射制御手段は、前記検出部の検出対象とする光を、ホログラムによって、前記光検出部における所定の照射スポットに導くことを特徴とする請求項1記載の反応制御装置。
  4. 前記光検出部は、複数の光検出素子を備えることで、複数の波長の光の検出を行うことを特徴とする請求項1記載の反応制御装置。
  5. 前記光検出部は、特定波長の光を透過するフィルターを備えたことを特徴とする請求項1記載の反応制御装置。
  6. 前記フィルターは、透過可能な特定波長が異なる領域を複数備え、
    前記光検出部は、前記フィルターを透過した光の各波長に対応する光検出素子をそれぞれ備えることを特徴とする請求項5記載の反応制御装置。
  7. 前記反応領域は、アレイ状に複数設けられ、
    前記光源と前記光検出部も、前記反応領域に対応してアレイ状に複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の反応処理装置。
  8. 反応領域で所定反応を行なうに際し、少なくとも前記反応領域に光照射することで加熱を行う反応制御方法であって、
    前記反応領域に加熱用の光を照射し、
    前記照射された前記加熱用の光を受光し、該受光した光の情報を検出し、
    前記情報に基づいて前記光照射を制御することを少なくとも行なう反応制御方法。
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