JP2009097925A - 放熱型流量センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒータ抵抗の駆動電圧を精度良く安定して制御することができる放熱型流量センサを提供する。
【解決手段】コンパレータ15の比較結果を可変クロック16およびアップダウンカウンタ17に入力する。そして、ヒータ抵抗14を加熱する場合、可変クロック16から出力される第1の周期tbのクロック信号に応じてアップダウンカウンタ17がアップカウント動作を行い、D/Aコンバータ18の出力を素早く上昇させてヒータ抵抗14の駆動電圧を上昇させる。他方、ヒータ抵抗14の加熱を停止する場合、第1の周期tbよりも遅い第2の周期taのクロック信号に応じてアップダウンカウンタ17がダウンカウント動作を行い、少しずつヒータ抵抗14の駆動電圧を下げる。このようにして、ヒータ抵抗14を駆動制御して、傍熱抵抗12と吸気温度計測抵抗13との温度差が一定になるように制御する。
【選択図】図1
【解決手段】コンパレータ15の比較結果を可変クロック16およびアップダウンカウンタ17に入力する。そして、ヒータ抵抗14を加熱する場合、可変クロック16から出力される第1の周期tbのクロック信号に応じてアップダウンカウンタ17がアップカウント動作を行い、D/Aコンバータ18の出力を素早く上昇させてヒータ抵抗14の駆動電圧を上昇させる。他方、ヒータ抵抗14の加熱を停止する場合、第1の周期tbよりも遅い第2の周期taのクロック信号に応じてアップダウンカウンタ17がダウンカウント動作を行い、少しずつヒータ抵抗14の駆動電圧を下げる。このようにして、ヒータ抵抗14を駆動制御して、傍熱抵抗12と吸気温度計測抵抗13との温度差が一定になるように制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ヒータ抵抗を用いて放熱を行い、ヒータ抵抗の上部を流れる流体の流量の検出を行う放熱型流量センサに関する。
従来より、流体の流れの方向および流速を検出するフローセンサが、例えば特許文献1で提案されている。具体的に、特許文献1では、熱絶縁基板の中央に配置される発熱用抵抗(以下、ヒータ抵抗という)と、ヒータ抵抗を挟んで両側の対称な位置に設置された温度測定用抵抗とを備えたフローセンサが提案されている。
このフローセンサでは、流体が通過する流路内にヒータ抵抗、発熱用抵抗温度モニター、温度測定用抵抗、および流体温度補償用抵抗が設置される。また、流体温度補償用抵抗および発熱用抵抗温度モニターは他の2つの抵抗に連結されてブリッジ回路を構成している。このブリッジ回路の出力が増幅器(以下、アンプという)で差動増幅され、アンプの出力によってスイッチング用トランジスタのベース電位が制御され、当該スイッチング用トランジスタに接続されたヒータ抵抗に印加される駆動電圧が制御されるようになっている。
特公平5−84867号公報
しかしながら、上記従来の技術では、ヒータ抵抗と温度測定用抵抗とが離れて配置されているために生じるヒータ抵抗から温度測定用抵抗への熱伝導の遅れ時間が考慮されていない。このため、スイッチング用トランジスタを駆動するアンプが場合によっては正帰還で動作してしまう。
すなわち、ヒータ抵抗が規定の温度まで加熱されたためヒータ抵抗の加熱を停止させたいが、上記熱伝導の遅れによってアンプがスイッチング用トランジスタをオンし続け、しばらく遅れて、スイッチング用トランジスタをオフしてヒータ抵抗の加熱を停止する。この後、ヒータ抵抗が冷えるので加熱を開始させたいが、上記熱伝導の遅れによってアンプがスイッチング用トランジスタをオフし続け、しばらく遅れて、スイッチング用トランジスタをオンしてヒータ抵抗の加熱を再開する。これによると、ヒータ抵抗の駆動電圧は三角波のようになる。
このように、アンプは上記熱伝導の遅れに応じたスイッチング用トランジスタの駆動を行う。このため、ヒータ抵抗を駆動する駆動電圧が不安定となり、ヒータ抵抗を駆動する駆動回路が三角波のようになって発振してしまい、センサの流量検出の精度が悪化してしまうという問題がある。
この対策として、アンプの位相補償コンデンサを大きくすることが考えられる。この場合、熱伝導の遅れが大きいため、コンデンサの容量は1000pF以上必要となる。しかし、半導体式のセンサでは1000pF以上のコンデンサを内蔵することができないため、コンデンサをセンサに対して外付しなければならない。
本発明は、上記点に鑑み、ヒータ抵抗の駆動電圧を精度良く安定して制御することができる放熱型流量センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ヒータ抵抗(14)の熱を受けて抵抗値が変化する傍熱抵抗(12)と第1抵抗(11a)とが直列に接続されると共に、温度計測抵抗(13)と第2抵抗(11b)とが直列に接続されてブリッジ回路が構成され、傍熱抵抗(12)と第1抵抗(11a)との接続点の電位を第1の電位(Va)とし、温度計測抵抗(13)と第2抵抗(11b)との接続点の電位を第2の電位(Vb)としたとき、第1の電位(Va)と第2の電位(Vb)とを比較する比較手段(15)の比較結果に基づいてヒータ抵抗駆動用トランジスタ(19)を駆動し、ヒータ抵抗駆動用トランジスタ(19)に接続されたヒータ抵抗(14)の発熱を制御することで、傍熱抵抗(12)と温度計測抵抗(13)との温度差が一定になるようにして流体の流量を検出する放熱型流量センサであって、比較手段(15)の比較結果が、第2の電位(Vb)が第1の電位(Va)よりも大きい場合に第1の周期のクロック信号を出力し、第1の電位(Va)が第2の電位(Vb)よりも大きい場合に第1の周期よりも遅い第2の周期のクロック信号を出力する可変クロック(16)と、比較手段(15)の比較結果が、第2の電位(Vb)が第1の電位(Va)よりも大きい場合に可変クロック(16)から入力する第1の周期のクロック信号をアップカウント値としてアップカウントし、第1の電位(Va)が第2の電位(Vb)よりも大きい場合に可変クロック(16)から入力する第2の周期のクロック信号をダウンカウント値としてダウンカウントするアップダウンカウンタ(17)と、アップダウンカウンタ(17)から入力するアップカウント値もしくはダウンカウント値に応じた出力を行うことでヒータ抵抗駆動用トランジスタ(19)を駆動する出力手段(18)とを備えていることを特徴とする。
これによると、ヒータ抵抗(14)を加熱させる際には第1の周期のクロック信号に応じた出力手段(18)の出力をヒータ抵抗駆動用トランジスタ(19)に入力する。これにより、ヒータ抵抗(14)の駆動電圧を素早く上昇させてヒータ抵抗(14)を素早く発熱させることができる。他方、ヒータ抵抗(14)が熱くなると、第1の周期よりも遅い第2の周期のクロック信号に応じた出力手段(18)の出力をヒータ抵抗駆動用トランジスタ(19)に入力する。これにより、第1の周期のクロック信号に基づいてヒータ抵抗(14)の駆動電圧を制御する場合に対して、ヒータ抵抗(14)に一定の駆動電圧を印加する時間を長くすることができる。すなわち、ヒータ抵抗(14)の急激な温度低下を防止できる。以上のようなヒータ抵抗(14)の駆動電圧の制御を繰り返すことで、ヒータ抵抗(14)の駆動電圧を精度良く安定して制御することができ、ひいてはヒータ抵抗(14)の発熱を安定させることができる。したがって、放熱型流量センサの精度向上を図ることができる。
この場合、第2の周期を、ヒータ抵抗(14)から傍熱抵抗(12)への熱伝導の時定数とすることができる。
ここで、熱伝導の時定数とは、外部の温度が変化したとき、ヒータ抵抗(14)の抵抗値が外部の温度に対応した値に移行するまでにかかる時間に相当する。
また、電源が投入されたことを示すパワーオン信号が入力され、比較手段(15)から第2の電位(Vb)が第1の電位(Va)よりも大きいという比較結果を入力すると、出力手段(18)の出力を基準値に設定し、可変クロック(16)に第1の周期のクロック信号を出力させ、アップダウンカウンタ(17)に可変クロック(16)から入力した第1の周期のクロック信号をダウンカウント値としてダウンカウントさせ、出力手段(18)にアップダウンカウンタ(17)から入力したダウンカウント値に応じた大きさの出力を行わせるパワーオン初期動作を行うようになっており、比較手段(15)から第1の電位(Va)が第2の電位(Vb)よりも大きいという比較結果を入力すると、パワーオン初期動作を解除するパワーオン初期設定回路(40)を備えることができる。
これにより、放熱型流量センサの起動時に、第1の周期のクロック信号に応じたヒータ抵抗駆動用トランジスタ(19)の駆動によって、ヒータ抵抗(14)の温度を最速で制御温度に到達させることができる。パワーオン初期設定回路(40)がパワーオン初期動作を解除した後では、通常動作によってヒータ抵抗(14)の駆動電圧を制御することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される放熱型流量センサは、例えばエンジンに閉じこめられる吸入空気量を検出するために用いられるものである。検出された吸入空気量は、燃料噴射量の制御に利用される。
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される放熱型流量センサは、例えばエンジンに閉じこめられる吸入空気量を検出するために用いられるものである。検出された吸入空気量は、燃料噴射量の制御に利用される。
図1は、本発明の第1実施形態に係る放熱型流量センサの構成図である。この図に示されるように、放熱型流量センサは、駆動回路部10とブリッジ回路部20とを備えて構成されている。
駆動回路部10は、第1抵抗11a、第2抵抗11b、傍熱抵抗12、吸気温度計測抵抗13、ヒータ抵抗14、コンパレータ15、可変クロック16、アップダウンカウンタ17、D/Aコンバータ18、およびヒータ抵抗駆動用トランジスタ19を備えている。この駆動回路部10は、流量に応じてヒータ抵抗14を発熱させ、傍熱抵抗12と吸気温度計測抵抗13との温度差が一定になるように制御する回路である。
傍熱抵抗12は、ヒータ抵抗14の熱を受けて抵抗値が変化する抵抗体である。吸気温度計測抵抗13は、周囲の温度によって抵抗値が変化する抵抗体である。当該吸気温度計測抵抗13は、本発明の温度計測抵抗に相当する。また、ヒータ抵抗14は、電流が流されることによって発熱する抵抗体である。
第1抵抗11aと傍熱抵抗12とが直列に接続され、第2抵抗11bと吸気温度計測抵抗13とが直列に接続されてブリッジ回路が構成されている。そして、傍熱抵抗12と第1抵抗11aとの接続点の電位をVaとし、吸気温度計測抵抗13と第2抵抗11bとの接続点の電位をVbとしたとき、電位Vaがコンパレータ15の反転入力端子に入力され、電位Vbがコンパレータ15の非反転入力端子に入力されるようになっている。なお、電位Vaは本発明の第1の電位に相当し、電位Vbは本発明の第2の電位に相当する。
コンパレータ15は、電位Vaと電位Vbとを比較してその比較結果を出力するものである。なお、比較器は本発明の比較手段に相当する。
可変クロック16は、コンパレータ15の比較結果に応じて、周期が異なる第1の周期のクロック信号または第2の周期のクロック信号を出力するものである。具体的に、可変クロック16は、コンパレータ15の比較結果が、電位Vbが電位Vaよりも大きい場合に第1の周期のクロック信号を出力し、電位Vaが電位Vbよりも大きい場合に第1の周期よりも遅い第2の周期のクロック信号を出力する。本実施形態では、第2の周期はヒータ抵抗14から傍熱抵抗12への熱伝導の時定数とされる。
アップダウンカウンタ17は、コンパレータ15の比較結果が、電位Vbが電位Vaよりも大きい場合に可変クロック16から入力する第1の周期のクロック信号をアップカウント値としてアップカウントする一方、電位Vaが電位Vbよりも大きい場合に可変クロック16から入力する第2の周期のクロック信号をダウンカウント値としてダウンカウントするものである。
D/Aコンバータ18は、アップダウンカウンタ17から入力するアップカウント値もしくはダウンカウント値に応じた出力を行うものである。なお、D/Aコンバータ18は本発明の出力手段に相当する。
ヒータ抵抗駆動用トランジスタ19は、D/Aコンバータ18の出力に応じて駆動制御されることで、電源電圧Vccからヒータ抵抗14に電流を流す役割を果たすものである。当該ヒータ抵抗駆動用トランジスタ19は、D/Aコンバータ18の出力に応じた大きさの電流を流す。すなわち、ヒータ抵抗14は、ヒータ抵抗駆動用トランジスタ19によって流される電流の大きさに応じて発熱する。
他方、ブリッジ回路部20は、ブリッジ回路を構成する4つの抵抗21〜24および差動増幅器25を備えている。各抵抗21〜24の抵抗値は同じである。
抵抗21〜24のうち、抵抗21と抵抗22とが直列に接続され、抵抗23と抵抗24とが直列に接続されており、これら直列に接続されたものが並列に接続されてブリッジ回路が構成されている。ブリッジ回路の接続点のうち一方はブリッジ回路を駆動するための電位Vrに接続され、他方はグランドに接続されている。
また、抵抗21と抵抗22との接続点の電位をVcとし、抵抗23と抵抗24との接続点の電位をVdとすると、電位Vcが差動増幅器25の非反転入力端子に入力され、電位Vdが差動増幅器25の反転入力端子に入力されるようになっている。
上記ヒータ抵抗14、傍熱抵抗12、吸気温度計測抵抗13、第1抵抗11a、第2抵抗11bは、すべて同一種類の材質、同じ温度係数(本実施形態では正とする)を有している。また、吸気温度計測抵抗13の抵抗値をRk、傍熱抵抗12の抵抗値をRi、第1抵抗11aの抵抗値をR1、第2抵抗11bの抵抗値をR2としたとき、同一温度(無通電状態)においてRk>Ri、R1=R2となるように設計されている。
差動増幅器25は、ブリッジ回路から入力される電位Vc、Vdの電位差Vc−Vdに比例した出力を行うアンプである。差動増幅器25の出力が放熱型流量センサの出力Voutとして外部に出力される。
上記構成において、抵抗21〜24、第1抵抗11a、第2抵抗11b、ヒータ抵抗14、傍熱抵抗12、吸気温度計測抵抗13は、1つのセンサチップに作り込まれている。図2(a)はセンサチップ30の平面図、(b)は(a)のA−A断面図を示したものである。
図2(a)に示されるように、センサチップ30の一部にメンブレン31が形成されている。図2(b)に示されるように、メンブレン31はセンサチップ30が薄膜化されることにより構成されている。
このメンブレン31の中央にセンサチップ30の長手方向に延びるヒータ抵抗14が形成されている。また、ヒータ抵抗14を挟んで囲むように傍熱抵抗12が形成されている。さらに、メンブレン31のうち傍熱抵抗12から流体の上流側に抵抗24、抵抗21が形成され、傍熱抵抗12から流体の下流側に抵抗23、抵抗22が形成されている。
センサチップ30のうちメンブレン31よりも流体の上流側に吸気温度計測抵抗13が形成されている。すなわち、吸気温度計測抵抗13からメンブレン31側に流体が流れるようになっている。
他方、コンパレータ15、可変クロック16、アップダウンカウンタ17、D/Aコンバータ18、ヒータ抵抗駆動用トランジスタ19、および差動増幅器25が回路チップに作り込まれている。そして、当該回路チップと図2に示されるセンサチップ30とが1つの部品に一体化されて放熱型流量センサが構成されている。以上が、放熱型流量センサの全体構成である。
次に、図1に示される放熱型流量センサの駆動回路部10の作動について、図3を参照して説明する。図3は、駆動回路部10の作動を表すタイミングチャートである。
まず、電源投入時、上述のようにRk>Ri、R1=R2であるため、Va<Vbとなっており、コンパレータ15からVa<Vbを示す比較結果が出力される。この場合、アップダウンカウンタ17は、可変クロック16から第2の周期taよりも早い第1の周期tbのクロック信号を入力する度にアップカウント動作を行う。これにより、D/Aコンバータ18の出力がカウンタ値の上昇に伴って上昇し、ヒータ抵抗駆動用トランジスタ19に流れる電流も増加するため、ヒータ抵抗14の駆動電圧が上昇してヒータ抵抗14が発熱する。
このヒータ抵抗14の熱が傍熱抵抗12に伝導すると、傍熱抵抗12の抵抗値Riが増加すると共に電位Vaの電位が上昇する。電位Vaが上昇し、Va>Vbとなると、コンパレータ15の出力が反転する。すなわち、コンパレータ15からVa>Vbを示す比較結果が出力される。これにより、アップダウンカウンタ17は可変クロック16から第2の周期ta(>tb)のクロック信号を入力する度にダウンカウント動作を行う。この場合、1クロック目の周期はヒータ抵抗14から傍熱抵抗12への熱伝導の時定数taとする。2クロック目以降の周期はtbとなる。
カウントダウン動作のため、D/Aコンバータ18の出力が下がり、ヒータ抵抗14の駆動電圧が下降し、ヒータ抵抗14の温度が下がる。このため、傍熱抵抗12の抵抗値Riが減少すると共に、電位Vaの電位が下降する。上記と異なり、第2の周期taが第1の周期tbよりも遅いため、D/Aコンバータ18の出力はVa<Vbの場合よりも遅く低下する。
電位Vaが下降し、Va<Vbとなると、コンパレータ15の出力が再び反転する。この後、可変クロック16およびアップダウンカウンタ17は上記と同様に動作する。この場合、コンパレータ15の出力が反転した後の1クロック目の周期はヒータ抵抗14から傍熱抵抗12への熱伝導の時定数(ta)となる。また、2クロック目以降の周期はtbとなる。以下、同様の動作を繰り返すことで、安定かつ精度良くVa=Vbを実現することが可能である。
上記のようにして、駆動回路部10によってヒータ抵抗14が加熱制御されると、ブリッジ回路部20の各抵抗21〜24が加熱される。そして、空気が流れない場合、4つの抵抗21〜24の抵抗値は同じなので、これらの抵抗21〜24で構成されるブリッジ回路は平衡に保たれている一方、空気が流れる場合、上流側に形成されている抵抗21、24と下流側に形成されている抵抗22、23とに温度差、すなわち抵抗値の差が生じ、ブリッジ回路が非平衡状態となる。すなわち、流体の流量によりメンブレン31上の温度分布が変化し、流量が大きくなると電位差Vc−Vdが大きくなるため、流量が検知される。そして、流量に応じたブリッジ回路の電位差Vc−Vdが差動増幅器25にて増幅されて出力Voutとして外部に出力される。
以上説明したように、本実施形態では、可変クロック16およびアップダウンカウンタ17を用いて、ヒータ抵抗14を加熱する際には第1の周期tbのクロック信号に応じて素早くヒータ抵抗14の駆動電圧を上昇させる一方、ヒータ抵抗14の加熱を停止する際には第2の周期taのクロック信号に応じて少しずつヒータ抵抗14の駆動電圧を下げることが特徴となっている。
これにより、ヒータ抵抗14の駆動電圧が三角波のような波形となることはなく、駆動回路部10が不安定になって発振しないようにすることができる。したがって、ヒータ抵抗14の駆動電圧を安定させ、ヒータ抵抗14の発熱を安定させることができるので、放熱型流量センサの精度向上が可能となる。
また、上記のようにヒータ抵抗14の駆動電圧を制御するため、コンデンサを放熱型流量センサに対して外付する必要もなく、コストアップという問題もない。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、放熱型流量センサの始動時に、ヒータ抵抗14を素早く加熱させることが特徴となっている。
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、放熱型流量センサの始動時に、ヒータ抵抗14を素早く加熱させることが特徴となっている。
図4は、本実施形態に係る放熱型流量センサの駆動回路部10の構成図である。また、図5は、図4に示される駆動回路部10の動作を表すタイミングチャートである。図4に示されるように、図1に示される駆動回路部10にパワーオン初期設定回路40が備えられた構成になっている。パワーオン初期設定回路40は、放熱型流量センサに電源が投入された際にヒータ抵抗14を素早く加熱させる機能を有するものである。
次に、パワーオン初期設定回路40のパワーオン初期動作を、図5を参照して説明する。まず、パワーオン初期設定回路40は、放熱型流量センサに電源電圧Vccが入力されると、当該電源電圧Vccを電源が投入されたことを示すパワーオン信号として入力する。そして、パワーオン初期設定回路40は、コンパレータ15からVa<Vbという比較結果を入力すると、D/Aコンバータ18の出力を基準値に設定し、可変クロック16に第1の周期tbのクロック信号を出力させる。
ここで、ヒータ抵抗駆動用トランジスタ19に大きな電流を流して、ヒータ抵抗14に流れる電流を大きくすることでヒータ抵抗14を素早く加熱するために、D/Aコンバータ18の出力の基準値は、D/Aコンバータ18の最大出力値であることが好ましい。
これにより、アップダウンカウンタ17は可変クロック16から入力した第1の周期tbのクロック信号をダウンカウント値としてダウンカウントする。また、D/Aコンバータ18は、アップダウンカウンタ17から入力したダウンカウント値に応じた大きさの出力を行う。すなわち、図5に示されるように、D/Aコンバータ18の出力がパワーオン時から少しずつ小さくなっていく。
そして、パワーオン初期設定回路40は、コンパレータ15からVa>Vbという比較結果を入力すると、パワーオン初期動作を解除する。解除とは、可変クロック16、アップダウンカウンタ17、D/Aコンバータ18が第1実施形態で示された通常動作を行うようにされることである。こうして、パワーオン初期設定回路40によるパワーオン初期動作が終了する。
以上説明したように、放熱型流量センサの起動時に、パワーオン初期設定回路40によってD/Aコンバータ18の出力を最大値から小さくする制御を行うことで、ヒータ抵抗14の温度を最速で制御温度に到達させることが可能となる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、第2の周期はヒータ抵抗14から傍熱抵抗12への熱伝導の時定数に設定されているが、これは一例を示すものである。すなわち、第2の周期は第1の周期よりも遅く設定されていれば良い。
上記各実施形態では、第2の周期はヒータ抵抗14から傍熱抵抗12への熱伝導の時定数に設定されているが、これは一例を示すものである。すなわち、第2の周期は第1の周期よりも遅く設定されていれば良い。
11a…第1抵抗、11b…第2抵抗、12…傍熱抵抗、13…吸気温度計測抵抗、14…ヒータ抵抗、15…コンパレータ、16…可変クロック、17…アップダウンカウンタ、18…D/Aコンバータ、19…ヒータ抵抗駆動用トランジスタ、40…パワーオン初期設定回路。
Claims (3)
- ヒータ抵抗(14)の熱を受けて抵抗値が変化する傍熱抵抗(12)と第1抵抗(11a)とが直列に接続されると共に、温度計測抵抗(13)と第2抵抗(11b)とが直列に接続されてブリッジ回路が構成され、
前記傍熱抵抗(12)と前記第1抵抗(11a)との接続点の電位を第1の電位(Va)とし、前記温度計測抵抗(13)と前記第2抵抗(11b)との接続点の電位を第2の電位(Vb)としたとき、
前記第1の電位(Va)と前記第2の電位(Vb)とを比較する比較手段(15)の比較結果に基づいてヒータ抵抗駆動用トランジスタ(19)を駆動し、当該ヒータ抵抗駆動用トランジスタ(19)に接続された前記ヒータ抵抗(14)の発熱を制御することで、前記傍熱抵抗(12)と前記温度計測抵抗(13)との温度差が一定になるようにして流体の流量を検出する放熱型流量センサであって、
前記比較手段(15)の比較結果が、前記第2の電位(Vb)が前記第1の電位(Va)よりも大きい場合に第1の周期のクロック信号を出力し、前記第1の電位(Va)が前記第2の電位(Vb)よりも大きい場合に前記第1の周期よりも遅い第2の周期のクロック信号を出力する可変クロック(16)と、
前記比較手段(15)の比較結果が、前記第2の電位(Vb)が前記第1の電位(Va)よりも大きい場合に前記可変クロック(16)から入力する前記第1の周期のクロック信号をアップカウント値としてアップカウントし、前記第1の電位(Va)が前記第2の電位(Vb)よりも大きい場合に前記可変クロック(16)から入力する前記第2の周期のクロック信号をダウンカウント値としてダウンカウントするアップダウンカウンタ(17)と、
前記アップダウンカウンタ(17)から入力する前記アップカウント値もしくは前記ダウンカウント値に応じた出力を行うことで前記ヒータ抵抗駆動用トランジスタ(19)を駆動する出力手段(18)とを備えていることを特徴とする放熱型流量センサ。 - 前記第2の周期は、前記ヒータ抵抗(14)から前記傍熱抵抗(12)への熱伝導の時定数であることを特徴とする請求項1に記載の放熱型流量センサ。
- 電源が投入されたことを示すパワーオン信号が入力され、前記比較手段(15)から前記第2の電位(Vb)が前記第1の電位(Va)よりも大きいという比較結果を入力すると、前記出力手段(18)の出力を基準値に設定し、前記可変クロック(16)に前記第1の周期のクロック信号を出力させ、前記アップダウンカウンタ(17)に前記可変クロック(16)から入力した前記第1の周期のクロック信号をダウンカウント値としてダウンカウントさせ、前記出力手段(18)に前記アップダウンカウンタ(17)から入力したダウンカウント値に応じた大きさの出力を行わせるパワーオン初期動作を行うようになっており、前記比較手段(15)から前記第1の電位(Va)が前記第2の電位(Vb)よりも大きいという比較結果を入力すると、前記パワーオン初期動作を解除するパワーオン初期設定回路(40)を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の放熱型流量センサ。
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2007
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