JP2009100552A - Dc−dcコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】直流電源装置としての使用範囲が広く、とくに入力電圧や負荷電流が変化しても、簡単な構成によって最適な位相補償が可能なDC−DCコンバータを提供する。
【解決手段】入力電圧VccをスイッチQ1によってオンオフ制御することにより負荷Roに供給される出力電圧Voを所望する大きさに制御するDC−DCコンバータは、出力電圧Voと設定された基準電圧Vrefとの差電圧を出力するエラーアンプ13、エラーアンプ13に対して帰還される出力電圧Voの位相をそれぞれ異なる特性で補償する複数の位相補償回路を備え、入力電圧Vcc、あるいは負荷Roに流れる負荷電流Ioのいずれかの変化を検出して、複数の位相補償回路を切換えるようにした。ここで、各位相補償回路の周波数特性は入力電圧Vcc、あるいは負荷電流Ioの複数に区分された変動範囲毎に決定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流入力電圧をスイッチング手段によってオンオフ制御することにより負荷回路に供給される負荷電流を変化させて、直流出力電圧を所望する大きさに制御するDC−DCコンバータに関し、とくに駆動電源として充電式の電池が利用される携帯型電子機器の直流電源装置として好適なDC−DCコンバータに関する。
従来、携帯電話器などの電子機器では、電源として充電式のリチウム電池などが搭載されている。一般に電池の出力電圧は機器の使用状況や放電などによって低下するので、直流を任意の電圧の直流に変換(DC−DC変換)するDC−DCコンバータが設けられ、電池電圧を一定電圧に変換して出力している。また、同じDC−DCコンバータを用いても、電子機器によってリチウム電池の仕様(直列にいくつリチウム電池セルをつなげるかなど)により、DC−DCコンバータへの入力電圧が異なってくる。一方、電池によって稼働する電子機器は、充電された電池を長時間維持して、電子機器の稼働時間を長くするために消費電流を低く抑えるモード切換えなどが実行される。そのため、入力電圧と出力電圧との電圧差が、適用される電子機器の電池仕様や電子機器の使用経過に応じて変化するだけでなく、負荷電流自体も機器の使用状態に応じて変化する。
これまでに、DC−DCコンバータは様々な電気・電子機器で使用されており、電圧モード制御あるいは電流モード制御による帰還ループを有する、昇圧型のDC−DCコンバータや降圧型のDC−DCコンバータなど、使用目的に応じたDC−DCコンバータが提案されている。
図8は、従来の降圧型DC−DCコンバータを示す回路図である。
このDC−DCコンバータは、制御IC1の内部に基準電圧発生器11、内部電源12、演算増幅器からなるエラーアンプ13、三角波発生器14、PWMコンパレータ15、出力MOSドライバ16などで構成され、出力MOSドライバ16のディジタル信号によってMOSトランジスタからなるスイッチQ1をオンオフしている。スイッチQ1には、たとえば入力範囲2.5V〜10Vの入力電圧Vccが供給されていて、スイッチQ1がスイッチング動作すると、転流ダイオード(フライホイールダイオード)D、インダクタL、出力平滑コンデンサCoutにより、負荷Roに対して入力電圧Vccより低い出力電圧Vo(たとえば2V)が供給される。
このとき、スイッチング動作によって負荷Roに供給される出力電圧Voを安定化させるために、通常センシング抵抗Ra,Rbなどで分圧されたフィードバック電圧Vfbが制御IC1に負帰還される。制御IC1では、フィードバック電圧Vfbと基準電圧Vrefとの誤差をエラーアンプ13で増幅し、三角波発生器14からの三角波信号電圧VtrとPWMコンパレータ15で比較して、時比率(デューティ)を制御するPWM(Pulse Width Modulation)信号に変換され、出力MOSドライバ16からスイッチQ1をオンオフ制御している。
その結果、エラーアンプ13から出力される誤差電圧Verrは、フィードバック電圧Vfbが基準電圧Vrefよりも小さい場合には増加する方向、逆に大きい場合には減少する方向に制御され、スイッチQ1のデューティ比が制御されることで出力電圧Voがコントロールされる。
このような電圧モード制御のDC−DCコンバータは、インダクタL、出力平滑コンデンサCoutを含むメイン回路が二次遅れで発振しやすい特性であることから、負帰還回路を安定に動作させるためには位相補償が不可欠となる。
非特許文献1には、誤差増幅器の発振防止のための位相補償に関する一般的な解説が記載されている。
出力コンデンサの容量値を大きくするとDC−DCコンバータは安定しやすいが、コスト的な問題がある。また、出力コンデンサに対して直列に抵抗回路を設けて位相を進ませる方法もあるが、これはDC−DCコンバータの電力変換効率が低下することから望ましい方法ではない。非特許文献1に示されているように、現在の最も一般的な位相補償は、エラーアンプ13に対する位相遅れ補償回路として、フィードバック電圧Vfbが入力される反転入力端子と出力端子との間に、抵抗R1とキャパシタC1の直列回路を接続し、さらにセンシング抵抗Raと並列に、抵抗R2とキャパシタC2の直列回路を位相進み補償回路として接続している。
特許文献1には、チョークコイルに常に電流が流れる連続モードに対して、チョークコイルの電流が断続的に流れる臨界点以下の不連続モードでDC−DCコンバータの伝達関数が変わることから、伝達関数の変化に応じてフィードバック位相補償回路を選択的に切換えて位相の回転を抑制するように構成したものが記載されている。
また、特許文献2には、分圧抵抗とエラーアンプの間にボルテージフォロワと利得調整抵抗を設け、スイッチングレギュレータの出力電圧に反比例するよう利得調整抵抗の抵抗値を調整して、誤差増幅段の利得を一定に保つものが記載されている。
特開平05−304771号公報(段落番号〔0009〕〜〔0017〕、図1) 特開2006−304552号公報(段落番号〔0017〕〜〔0066〕、図1) OS−CON導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ 有機半導体アルミ固体電解コンデンサ TECHNICAL BOOK Ver.14、[online]、2006年10月、三洋電機株式会社電子デバイスカンパニー、[平成19年8月31日検索]、インターネット<url: HYPERLINK "http://edc.sanyo.com/pdf/oscon/OS" http://edc.sanyo.com/pdf/oscon/OS_J.pdf>
ところが、DC−DCコンバータの位相特性は、入力電圧Vcc、出力電圧Vo、負荷電流Ioなどに応じて大きく変化するため、位相補償回路の各定数はこれらの条件を考慮して最適に設定する必要がある。さらに、DC−DCコンバータの用途によっては、起動時や入力電圧Vcc,負荷電流Ioの急変時、出力電圧Voの変更などに対する応答性の確保も必要である。
しかし、充電式のリチウム電池などが利用される携帯型電子機器の直流電源装置では、DC−DCコンバータの入力電圧Vccや負荷電流Ioの変動範囲が非常に広く設定されていて、単純にセンシング補償とエラーアンプ補償を組み合わせただけでは十分な安定性や応答性を得られない場合があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、直流電源装置としての使用範囲が広く、とくに入力電圧や負荷電流が変化しても、簡単な構成によって最適な位相補償が可能なDC−DCコンバータを提供することを目的とする。
本発明では、上記問題を解決するために、直流入力電圧をスイッチング手段によってオンオフ制御することにより負荷回路に供給される直流出力電圧を所望する大きさに制御するDC−DCコンバータにおいて、前記直流出力電圧と設定された基準電圧との差電圧を出力する誤差検出手段と、前記誤差検出手段に対して帰還される前記直流出力電圧の位相をそれぞれ異なる特性で補償する複数の位相補償回路を含む位相補償手段と、前記直流入力電圧、あるいは前記負荷回路に流れる負荷電流のいずれかの変化を検出して、前記位相補償手段を構成する前記複数の位相補償回路を切換える切換え制御手段と、を備え、前記位相補償回路の各周波数特性が前記直流入力電圧、あるいは前記負荷回路に流れる負荷電流の複数に区分された変動範囲毎に決定されていることを特徴とするDC−DCコンバータが提供される。
このDC−DCコンバータでは、入力電圧あるいは負荷電流が基準値を下回ると位相補償回路が一方の位相補償回路に切換わり、上回るともう一方に切換わるように切換え制御される。
本発明によれば、位相補償回路の定数設定が比較的容易で、しかも入力電圧範囲や負荷電流範囲が広くても、全領域で出力電圧を安定に設定できる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態1に係るDC−DCコンバータを示す回路図である。ここでは、図8の従来回路と対応する回路要素には、同一の符号を付け、それらの説明を省略する。
この実施の形態では、図8のDC−DCコンバータと比較して、切換え制御信号SWcntを出力するコンパレータ2、このコンパレータ2の基準電圧V1,V2を設定する直列抵抗Rc,Rd,Re、入力電圧Vccを分圧して生成された電圧信号Vcdをコンパレータ2の非反転入力端子に供給するための直列抵抗R10,R20、切換えスイッチSW、および切換えスイッチSWで選択されるキャパシタC3を追加した。これらコンパレータ2、直列抵抗Rc,Rd,Re、直列抵抗R10,R20、および切換えスイッチSWは切換え制御手段を構成する。なお、直列抵抗Rc,Rd,Reの一端は定電圧のVrefもしくはVregに接続され、他端は接地されている。抵抗RcとRdの接続点の電位V1および抵抗RdとReの接続点の電位V2は、それぞれ基準電圧としてコンパレータ2の2つの反転入力端子に入力される。コンパレータ2は2つの基準電圧V1,V2を用いてヒステリシスコンパレータとして動作する。すなわち、切換え制御信号SWcntがH(High)からL(Low)に変化するときはV2が基準電圧となり、LからHに変化するときはV1が基準電圧となるヒステリシス特性を有している。なお、コンパレータ2がヒステリシスコンパレータである必要がないときは、抵抗Reを省略して基準電圧V1だけをコンパレータ2に入力すればよい。また、切換えスイッチSWは、コンパレータ2の切換え制御信号SWcntによってコントロールされる。
ここでは、DC−DCコンバータの入力電圧Vccの範囲が2.5〜10Vであり、かつ負荷Roに流れる負荷電流Ioが0〜1Aの範囲で変化するものとする。上述のように、従来ではこうした入力電圧Vccおよび負荷電流Ioの全範囲で制御IC1の安定した動作が得られない場合が想定されていた。
そこで、最初に入力電圧Vccを低電圧範囲(2.5〜6V)で変化させる場合を検討し、負荷電流Ioが0〜1Aに変化した場合の最適な位相補償回路の抵抗値、容量値(すなわち、キャパシタC1,C2、抵抗R1,R2)を決定する。その後、高電圧範囲(4〜10V)について、同様に負荷電流Ioを0〜1Aに変化させながら、キャパシタC1と抵抗R1,R2を固定したうえで、キャパシタC2の容量値の検討を行う。これによって、最適な位相補償回路を構成する新たなキャパシタC3の値が決定できる。
なお、位相補償回路における具体的な容量値などは、従来から周知である状態平均化方程式を用いた解析、例えば状態平均化方程式を直接的に解析する、もしくはこれが難しい場合はシミュレーションを用いて解析することによって決定することができる(状態平均化手段については、たとえば原田耕介他「スイッチングコンバータの基礎(コロナ社、1992年)」を参照。)。もしくは、変更を考えている抵抗の抵抗値や容量の容量値などについて、これらを予め実験的に求めるようにしてもよい。
直列抵抗Rc,Rd,Reの抵抗値は、高電圧範囲と低電圧範囲とでオーバーラップする入力電圧Vccの電圧値(たとえば、5.5Vと4.5V)に対応する電圧信号Vcdの電圧値に等しい基準電圧V1,V2を供給するように設定されている(ヒステリシスがない場合は、Vcc=5.0Vに対応する電圧信号Vcdに等しいV1を供給するように設定される)。そこで、コンパレータ2からは、入力電圧Vccが4.5V以下に下がると切換えスイッチSWがキャパシタC2側に接続され、5.5V以上になると切換えスイッチSWがキャパシタC3側に切換わるように、位相補償回路の切換え制御信号SWcntが供給される。
ここで、入力電圧範囲の変動について説明する。
図2は、図1に示すDC−DCコンバータの一巡ループ(オープンループ)利得の周波数特性(振幅の周波数特性)を示すグラフである。但し、位相補償素子の位相補償回路の切換えはないものとしている。
図2では、実線で示すVcc1、破線で示すVcc2はDC−DCコンバータの2通りの入力電圧であり、Vcc1>Vcc2の場合を示す。図2に示すように、入力電圧Vcc2のDC−DCコンバータ全体の(一巡ループ)利得は、入力電圧Vcc1のものに比べて低下している。すなわち、入力電圧の変化に対し何も対策しないと、入力電圧の低下に伴ってDC−DCコンバータの帯域(カットオフ周波数)が低くなる。また、DC−DCコンバータ一巡ループの位相特性(周波数に対する位相遅れの変化特性)は入力電圧によっては変化しないので、位相余裕も悪化する。これにより、入力電圧が低くなると、DC−DCコンバータの過渡応答時の起動時間が長くなることからDC−DCコンバータの応答性が悪化するとともに、安定性が悪くなるという問題があった。
そこで、以上に説明したように、位相補償回路の切換え条件をDC−DCコンバータに設定することによって、入力電圧Vccが5Vを境に位相補償回路の周波数特性が切換えられれば、入力電圧Vccの広い変動範囲で直流電源装置として応答性が確保されるともに、安定に動作させることができる。
また、位相補償回路の切換え素子としてはキャパシタC2だけに限定されることはなく、抵抗R2を異なる値の抵抗に切換えるようにしてもよく、あるいはセンシング抵抗Ra,Rb側の位相進み補償回路はそのままにして、エラーアンプ13に対する位相遅れ補償回路を構成するキャパシタC1や抵抗R1の大きさを変更するようにしてもよい。さらに、位相補償回路の複数のデバイス(キャパシタC1,C2、抵抗R1,R2)のいくつかまたは全てを一度に切換えてもよい。要するに、ここでは大きく変化する入力電圧Vccの全変動範囲でDC−DCコンバータが安定な周波数特性となるように、切換えられるデバイスの値を選択すればよい。
つぎに、本発明についての別の実施の形態を説明する。
図3は、実施の形態2に係るDC−DCコンバータを示す回路図である。ここでは、一端が接地された負荷電流検出抵抗Rsを負荷Roと直列に追加し、その電圧Vsがコンパレータ3の非反転入力端子に入力されている点で図1の回路と相違する。すなわち、図1の切換え制御手段がコンパレータ2を入力電圧Vccの大きさに応じて切換えるように構成されていたのに対して、図3の切換え制御手段としてはコンパレータ3を負荷電流Ioの大きさに応じて切換えるようにした。なお、コンパレータ3、直列抵抗Rf,Rg,Rh、基準電圧V3,V4はそれぞれ図1のコンパレータ2、直列抵抗Rc,Rd,Re、基準電圧V1,V2に相当し、それぞれ同じ機能を果たすものである。また、ヒステリシスがある場合、ない場合に関する説明も同様なので説明を省略する。
なお、ここでも、DC−DCコンバータの入力電圧Vccの範囲が2.5〜10Vであり、かつ負荷Roに流れる負荷電流Ioが0〜1Aの範囲で変化するものとする。上述のように、従来ではこうした入力電圧Vccおよび負荷電流Ioの全範囲で制御IC1の安定した動作が得られない場合が想定されていた。
そこで、最初に負荷電流Ioを低電流範囲(0〜0.6A)で変化させる場合を検討し、入力電圧Vccが2.5〜10Vに変化した場合の最適な位相補償回路の抵抗値、容量値(すなわち、キャパシタC1,C2、抵抗R1,R2)を決定する。その後、高電流範囲(0.4〜1A)として、同様に入力電圧Vccを2.5〜10Vに変化させながら、キャパシタC1と抵抗R1,R2を固定したうえで、キャパシタC2の容量値の検討を行う。これによって、最適な位相補償回路を構成する新たなキャパシタC4の値が決定できる。
直列抵抗Rc,Rd,Reの抵抗値は、負荷電流Ioの高電流範囲と低電流範囲とでオーバーラップする電流値(たとえば、0.55Aと0.45A)に相当する負荷電流検出抵抗Rsからの電圧Vsに等しい基準電圧V3,V4を供給するように設定されている。そこで、コンパレータ3からは、その非反転入力端子に供給される電圧Vsが基準電圧V4以下になると、切換えスイッチSWがキャパシタC2側に接続され、基準電圧V3以上になると切換えスイッチSWがキャパシタC4側に切換わるように、位相補償回路の切換え制御信号SWcntが供給される。
ここで、出力電流範囲の変動について説明する。
負荷電流Ioの大小は、負荷Roのインピーダンスの小大に置き換えられ、負荷Roのインピーダンスが変われば、負荷Roも含めたDC−DCコンバータ全体の系の伝達関数も変化し、当然その応答も変わる。定性的に言えば、負荷電流Ioが大きい(すなわち、負荷Roのインピーダンスが小さい。)重負荷の場合は、大きな電流を供給できるように系の応答を速めるような位相補償に調整する。しかし、こうした位相補償回路のままでは、電流が小さい(すなわち、負荷Roのインピーダンスが大きい。)軽負荷の場合に、不安定になりやすい。したがって、負荷電流Ioの大小に応じて位相補償回路の周波数特性を変更する必要がある。
そこで、以上に説明したように、位相補償回路の切換え条件をDC−DCコンバータに設定することによって、負荷電流Ioが0.5Aを境に位相補償回路の周波数特性が切換われば、負荷電流Ioの広い変動範囲で直流電源装置として安定に動作させることができる。ここでは、コンパレータ3について、実施の形態1の場合と同様に、所定のヒステリシスを持たせることができる。
つぎに、降圧型DC−DCコンバータの利得、および位相遅れの周波数特性における位相余裕の調整方法について、上述した状態平均化法による周波数特性のシミュレーション結果に基づいて説明する。
図4〜図7は、いずれも状態平均化法を基にしたシミュレーションによりDC−DCコンバータの一巡ループの周波数特性を求めた結果(その1〜4)を示す図であって、入力電圧Vccに対して位相進み補償回路のキャパシタを様々な値に切換えたときの位相余裕を示している。いずれの図においても横軸の周波数は対数軸であって、それぞれ右側縦軸に対応する利得(ゲイン[dB])特性は破線によって、左側縦軸に対応する位相遅れ(位相[deg])特性は実線によって示されている。また、インダクタL=10μH、出力平滑コンデンサCout=4.7μF、出力電圧Vo=3V、分圧抵抗Ra=20kΩ、Rb=10kΩ、負荷の抵抗値Roを3Ω、負荷電流Ioを一定(=1A)とし、位相遅れ補償回路の抵抗R1=6.2kΩ、キャパシタC1=470pF、位相進み補償回路の抵抗R2=1kΩとする共通の条件の下で、それぞれ周波数特性を計算している。 図4では、入力電圧Vccを5V、キャパシタC2を1nFとした場合の位相余裕を示している。こうした条件の下で、降圧型DC−DCコンバータの位相余裕は35度となる。しかし、図5に示すように、入力電圧Vccが24Vまで上昇するときに、キャパシタC2を1nFのままとしておくと、位相余裕が19度まで低減する。
ここで、位相余裕とは増幅率1(ゲイン0dB)のときの位相180度からの位相遅れ分の余裕であって、通常では30〜40度程度であることが望ましい。したがって、降圧型DC−DCコンバータは発振しやすい状態になる。
図5および図6には、位相進み補償回路のキャパシタC2(=1nF)を切換えスイッチSWによって切換えた場合の周波数特性を示している。ここでは、キャパシタC3(=150pF)とすることで、図5に示す入力電圧Vcc=5Vの場合には、位相余裕は24度とC2=1nFに対する図4のものより小さくなるが、図6に示すように入力電圧Vcc24Vまで上昇したときには、位相余裕を45度に調整することができる。
すなわち、入力電圧Vccが5VのときはC2=1nFに、24VのときはC3=150pFに切換えればよい。
なお、上述した2つの実施の形態では、いずれも降圧型DC/DCコンバータを例に説明したが、本発明は昇圧型、あるいは極性反転型DC/DCコンバータについても同様に適用して、顕著なる効果を奏するものである。
また、電圧モード制御についてだけでなく、インダクタ電流を帰還するようにした電流モード制御方式のDC/DCコンバータについても、本発明を適用できることはいうまでもない。
実施の形態1に係るDC−DCコンバータを示す回路図である。 図1に示すDC−DCコンバータの一巡ループ利得の周波数特性(振幅の周波数特性)を示すグラフである。 実施の形態2に係るDC−DCコンバータを示す回路図である。 DC−DCコンバータの一巡ループの周波数特性を求めた結果(その1)を示す図である。 DC−DCコンバータの一巡ループの周波数特性を求めた結果(その2)を示す図である。 DC−DCコンバータの一巡ループの周波数特性を求めた結果(その3)を示す図である。 DC−DCコンバータの一巡ループの周波数特性を求めた結果(その4)を示す図である。 従来の降圧型DC−DCコンバータを示す回路図である。
符号の説明
1 制御IC
2,3 コンパレータ
11 基準電圧発生器
12 内部電源
13 エラーアンプ
14 三角波発生器
15 PWMコンパレータ
16 出力MOSドライバ
C1,C2,C3,C4 キャパシタ
Io 負荷電流
Q1 スイッチ
R1,R2,R10,R20 抵抗
Rc,Rd,Re,Rf,Rg,Rh 抵抗
Ro 負荷
Rs 負荷電流検出抵抗
SW 切換えスイッチ
SWcnt 切換え制御信号
Vcc 入力電圧
Vcd 入力電圧Vccを分圧して生成された電圧信号
Vo 出力電圧

Claims (15)

  1. 直流入力電圧をスイッチング手段によってオンオフ制御することにより負荷回路に供給される直流出力電圧を所望する大きさに制御するDC−DCコンバータにおいて、
    前記直流出力電圧と設定された基準電圧との差電圧を出力する誤差検出手段と、
    前記誤差検出手段に対して帰還される前記直流出力電圧の位相をそれぞれ異なる特性で補償する複数の位相補償回路を含む位相補償手段と、
    前記直流入力電圧、あるいは前記負荷回路に流れる負荷電流のいずれかの変化を検出して、前記位相補償手段を構成する前記複数の位相補償回路を切換える切換え制御手段と、
    を備え、
    前記位相補償回路の各周波数特性が前記直流入力電圧、あるいは前記負荷回路に流れる負荷電流の複数に区分された変動範囲毎に決定されていることを特徴とするDC−DCコンバータ。
  2. 前記切換え制御手段は、前記直流入力電圧が予め設定した電圧値より上か下かで前記位相補償手段を切換えることにより、前記誤差検出手段の周波数特性を変更するようにしたことを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  3. 前記位相補償手段の切換えにヒステリシス特性をもたせたことを特徴とする請求項2記載のDC−DCコンバータ。
  4. 前記切換え制御手段は、前記直流入力電圧の変化だけを検出することを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  5. 前記切換え制御手段は、前記負荷回路に流れる負荷電流が基準電流値より上か下かで前記位相補償手段を切換えることにより、前記誤差検出手段の周波数特性を変更するようにしたことを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  6. 前記位相補償手段の切換えにヒステリシス特性をもたせたことを特徴とする請求項5記載のDC−DCコンバータ。
  7. 前記切換え制御手段は、前記負荷回路に流れる負荷電流の変化だけを検出することを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  8. 前記切換え制御手段は、前記直流入力電圧の変化とともに前記負荷電流の変化を同時に検出することを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  9. 前記位相補償手段は、状態平均化方程式を用いた解析、もしくは実験的手段によって決定された少なくとも2通りの異なる周波数特性を有する位相補償回路を含むことを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  10. 前記位相補償手段は、2通りの異なる周波数特性を有する位相補償回路によって構成されていることを特徴とする請求項9記載のDC−DCコンバータ。
  11. 前記誤差検出手段には、前記位相補償回路を備えた分圧抵抗回路を介して前記直流出力電圧が帰還されていることを特徴とする請求項10記載のDC−DCコンバータ。
  12. 前記誤差検出手段はエラーアンプを有し、前記位相補償回路として前記差電圧を出力する前記エラーアンプの出力端子と反転入力端子との間に直列接続された位相補償用抵抗および位相補償用キャパシタが接続されていることを特徴とする請求項10記載のDC−DCコンバータ。
  13. 前記スイッチング手段は、前記直流入力電圧に対して昇圧した前記直流出力電圧を出力するように設けられていることを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  14. 前記スイッチング手段は、前記直流入力電圧に対して降圧した前記直流出力電圧を出力するように設けられていることを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  15. 前記スイッチング手段は、前記直流入力電圧に対して極性反転した前記直流出力電圧を出力するように設けられていることを特徴とする請求項1記載のDC−DCコンバータ。
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