JP2009105123A - 発光ダイオードおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、放熱性に優れるとともに、チップ化する際に分割を容易に行うことができる発光ダイオードおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】基板上にn型半導体層21と、発光層22と、p型半導体層23とおよび複数の反射性p型オーミック電極30を形成する工程と、前記反射性p型オーミック電極30の上にへき開性基板60を形成する工程と、光取り出し面20aを露出させる工程と、前記光取り出し面20aにn型オーミック電極10を形成する工程と、前記へき開性基板60のうち前記反射性p型オーミック電極30と対応する部分に凹部を設ける工程と、シード層73を形成する工程と、前記シード層73にメッキ層70を形成する工程と、前記へき開性基板60のうち凹部を区画する周辺部63をへき開する工程と、を具備してなることを特徴とする発光ダイオード100の製造方法により、上記課題を解決できる。
【選択図】図8
Description
また、SiまたはGe等のへき開性を有する基板との接合法があるが、これら基板の熱伝導はCuに比べ劣る。
(1) 基板上にn型半導体層と、発光層と、p型半導体層および複数の反射性p型オーミック電極を形成する工程と、前記反射性p型オーミック電極の上にへき開性基板を接合する工程と、前記基板を取り除いて光取り出し面を露出させる工程と、前記光取り出し面にn型オーミック電極を形成する工程と、前記へき開性基板のうち前記反射性p型オーミック電極と対応する部分に凹部を設ける工程と、前記凹部にシード層を形成するとともに、前記凹部にメッキ層を形成する工程と、前記へき開性基板の前記凹部を区画する周辺部をへき開する工程と、を具備してなることを特徴とする発光ダイオードの製造方法。
(2) レーザーを用いて前記へき開性基板に分割溝を設けた後、機械的応力を印加することにより前記へき開性基板をへき開することを特徴とする(1)に記載の発光ダイオードの製造方法。
(3) ダイサーを用いて前記へき開性基板をへき開することを特徴とする(1)に記載の発光ダイオードの製造方法。
(4) 前記反射性p型オーミック電極の上に第一接合層を形成し、前記へき開性基板に前記第一接合層に含まれる金属と同種の金属を含む第二接合層を形成した後、前記第一接合層と前記第二接合層を加熱接合法により接合することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の発光ダイオードの製造方法。
(5) 前記反射性p型オーミック電極の上に第一接合層を形成し、前記第一接合層の上に接着剤との接合強度の高い第三接合層を形成し、前記へき開性基板に接着剤層を形成した後、前記第三接合層と前記接着剤層を接合することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の発光ダイオードの製造方法。
(6) 前記反射性p型オーミック電極の上にAuを含む第一接合層を形成し、前記へき開性基板にAuを含む第四接合層を形成した後、前記第一接合層と前記第四接合層を常温活性化接合法により接合することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の発光ダイオードの製造方法。
(7) 前記反射性p型オーミック電極の上にAuを含む第一接合層を形成した後、前記第一接合層とSiを含むへき開性基板を常温活性化接合法により接合することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の発光ダイオードの製造方法。
(8) 前記反射性p型オーミック電極の上にSiを含む第五接合層を形成した後、前記第五接合層とSiを含むへき開性基板を常温活性化接合法により接合することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の発光ダイオードの製造方法。
(9) 基板上に、反射型p型オーミック電極、p型半導体層、発光層、n型半導体層を含む化合物半導体層、およびn型オーミック電極と、が少なくとも備えられてなる発光ダイオードであり、前記基板が、前記反射型p型オーミック電極に接合するメッキ層と、前記メッキ層を囲むへき開性基材部とからなることを特徴とする発光ダイオード。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態である発光ダイオードの一例を示す図である。図1に示す発光ダイオードは、上下電極構造の一例を示している。
n型オーミック電極10はこの3層構造に限らず、たとえば、Ti膜、Al膜、Ti膜及びAu膜が積層されてなる4層構造でもよい。
このn型オーミック電極10は、後述するように、光取り出し面20aをドライエッチングした後にCr膜13、Ti膜12及びAu膜11を順次積層することによって形成され、これによりアニール処理を施すことなくn型半導体層21との間でオーミック接触が得られるようになっている。
また、反射性p型オーミック電極30は、化合物半導体層20に接するオーミックコンタクト層31と、オーミックコンタクト層31に接する反射層32と、反射層32に接する相互拡散防止層33とから構成されている。反射層32を備えることによって反射性p型オーミック電極30は、発光層22から発した光を光取り出し面20a側に反射させることができる。
この反射性p型オーミック電極30は、後述するように、オーミックコンタクト層31をRFスパッタリング法により積層し、反射層32及び相互拡散防止層33は、たとえばDCスパッタリング法により積層することによって形成される。これにより、アニール処理を施すことなく化合物半導体層20との間でオーミック接触が得られるようになっている。
第一接合層41は、Ni膜42とAu膜43との積層膜で構成されている。
Ni膜42の厚みは、例えば20〜200nm程度がよく、Au膜43の厚みは、例えば50〜300nm程度がよい。また、第一接合層41全体の厚みは、例えば70〜700nm程度がよい。
また、第二接合層45は、AuSn膜により構成されている。第二接合層45の厚みは、2000nm程度が好ましい。
Ti膜74の厚みは、例えば100〜300nm程度がよく、Ta膜75の厚みは、例えば200〜700nm程度がよく、Cu膜76の厚みは、例えば100〜500nm程度がよい。シード層73全体の厚みは、例えば400〜1500nm程度がよい。
なお、シード層73は、Cuからなる単層膜として形成してもよい。
Cuは、熱伝導性が高い点においも、上下電極構造の発光ダイオード100の基体の材質として好ましい。熱伝導性が高いCuからなるメッキ層70を備えることによって、発光層22で発生した熱を外部に容易に放出することができ、発光ダイオード100の放熱効率を高めることができる。
さらに、Cuは、電気抵抗が低い点において、上下電極構造の発光ダイオード100の基体の材質として好ましい。Cuからなるメッキ層70は、接合層40を介して反射性p型オーミック電極30と接合されているので導電端子として用いることができ、p型端子と接続するワイヤーを用いなくても良いので、発光ダイオードランプとしての生産性を高めることができる。
なお、メッキ層70の高さは、50〜280μmとすることが好ましく、100μm程度とすることがより好ましい。後述するへき開性基板60からなる周辺部63の高さを上記範囲とすることが好ましく、メッキ層70の高さを周辺部63の高さと等しくすることが好ましいためである。
このような構造を有することにより、この発光ダイオード100は、チップ化の際にへき開性基板60からなる周辺部63を容易に分割し、へき開性基材部163とすることができる。
へき開性基材部163の厚みは、50〜280μmとすることが好ましく、100μm程度とすることがより好ましい。50μm以下の場合には容易に破断して、発光ダイオード100としての信頼性に欠ける場合があり、280μm以上の場合には、うまくへき開できないおそれが発生するためである。
なお、へき開性基板60とは、わずかな傷があれば容易にへき開する基板のことであり、たとえば、シリコンウエハーなどを挙げることができる。
化合物半導体層20としては、GaN系単結晶、GaP系単結晶、GaAs系単結晶、ZnO系単結晶など周知の半導体発光材料を用いることができるが、後述するサファイア単結晶またはSiC単結晶からなる基板に対してエピタキシャル成長可能な点において、GaN系単結晶またはZnO系単結晶がより好ましく、GaN系単結晶が更に好ましい。
下地層にはn型不純物を1×1017〜1×1019/cm3の範囲内であればドープしても良いが、アンドープ(<1×1017/cm3)の方が良好な結晶性の維持という点で好ましい。n型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、GeおよびSn等が挙げられ、好ましくはSiおよびGeであり、より好ましくはSiである。
また、nコンタクト層にはn型不純物がドープされていることが好ましく、n型不純物を1×1017〜1×1019/cm3、好ましくは1×1018〜1×1019/cm3の濃度で含有すると、n型オーミック電極9との良好なオーミック接触の維持、クラック発生の抑制、良好な結晶性の維持の点で好ましい。n型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、GeおよびSn等が挙げられ、好ましくはSiおよびGeであり、より好ましくはSiである。
nコンタクト層を構成するGaN系半導体は、下地層と同一組成であることが好ましく、nコンタクト層と下地層との合計の膜厚を1〜20μm、好ましくは2〜15μm、さらに好ましくは3〜12μmの範囲に設定することが好ましい。nコンタクト層と下地層との合計の膜厚が上記範囲にあると、半導体の結晶性が良好に維持される。
nクラッド層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは0.005〜0.5μmであり、より好ましくは0.005〜0.1μmである。nクラッド層のn型ドープ濃度は1×1017〜1×1020/cm3が好ましく、より好ましくは1×1018〜1×1019/cm3である。ドープ濃度がこの範囲であると、良好な結晶性の維持および素子の動作電圧低減の点で好ましい。
また、発光層22は、ダブルへテロ(以下、DH)、単一量子井戸(以下、SQW)または多重量子井戸(以下、MQW)のいずれの構造であってもよい。
SQWの場合には、発光層22の膜厚は特に限定されないが、量子効果の得られる程度の膜厚、即ち臨界膜厚、たとえば、1〜10nmが好ましく、より好ましくは2〜6nmである。発光層22の膜厚が上記範囲であると発光出力の点で好ましい。
また、発光層22は、上記のような単一量子井戸(SQW)構造の他に、上記Ga1−SInSNを井戸層として、この井戸層よりバンドギャップエネルギーが大きいAlcGa1−cN(0≦c<0.3)障壁層とからなる多重量子井戸(MQW)構造としてもよい。また、井戸層および障壁層には、不純物をドープしてもよい。
pクラッド層としては、発光層22のバンドギャップエネルギーより大きくなる組成であり、発光層22へのキャリアの閉じ込めができるものであれば特に限定されないが、好ましくは、AldGa1−dN(0<d≦0.4、好ましくは0.1≦d≦0.3)のものが挙げられる。pクラッド層が、このようなAlGaNからなると、発光層7へのキャリアの閉じ込めの点で好ましい。pクラッド層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは1〜400nmであり、より好ましくは5〜100nmである。pクラッド層のp型ドープ濃度は、1×1018〜1×1021/cm3が好ましく、より好ましくは1×1019〜1×1020/cm3である。p型ドープ濃度が上記範囲であると、結晶性を低下させることなく良好なp型結晶が得られる。
なお、前記基板と化合物半導体層との間には、前記基板と化合物半導体層との格子ミスマッチの緩和等の作用を担うバッファ層を設けることもできる。
次に、本発明の実施形態である発光ダイオードの製造方法について説明する。
本発明の実施形態である発光ダイオード100の製造方法は、化合物半導体層20を形成する工程と、離間溝25を形成する工程と、反射性p型オーミック電極30を形成する積層工程と、第一接合層41を形成する工程と、第二接合層45を形成する工程と、第一接合層41と第二接合層45とを接合する工程と、光取り出し面20aを露出させる工程と、絶縁膜35を形成する工程と、光取り出し面20aを粗面化する工程と、n型オーミック電極10を形成する工程と、凹部61を設ける工程と、シード層73を形成する工程と、メッキ層70を形成する工程と、メッキ層70側をCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理する工程と、分割溝58を設ける工程と、周辺部63をへき開する工程と、を具備している。
以下、各工程について説明する。
図2に示すように、基板1上に、n型半導体層21、発光層22及びp型半導体層23を順次積層して化合物半導体層20を形成する。
また、基板1上に化合物半導体層20を形成する際には、あらかじめ基板1上にバッファ層を形成することが望ましい。すなわち、基板1としてサファイア基板を用い、n型半導体層21としてGaNを形成する場合には、基板1とn型半導体層21との格子定数が10%以上も異なる。この場合に、バッファ層として、基板1とn型半導体層21との中間の格子定数を有するAlNやAlGaNなどを用いることで、n型半導体層21を構成するGaNの結晶性を向上させることができる。
化合物半導体層20の成長方法は特に限定されず、スパッタリング法、MOCVD(有機金属化学気相成長法)、HVPE(ハイドライド気相成長法)、MBE(分子線エピタキシー法)などGaN系半導体を成長させることが知られている全ての方法を適用できる。好ましい成長方法としては、膜厚制御性、量産性の観点からスパッタリング法またはMOCVD法である。
また、MOCVD法では、キャリアガスとして水素(H2)または窒素(N2)、III族原料であるGa源としてトリメチルガリウム(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)、Al源としてトリメチルアルミニウム(TMA)またはトリエチルアルミニウム(TEA)、In源としてトリメチルインジウム(TMI)またはトリエチルインジウム(TEI)、V族原料であるN源としてアンモニア(NH3)、ヒドラジン(N2H4)などが用いられる。また、ドーパントとしては、n型にはSi原料としてモノシラン(SiH4)またはジシラン(Si2H6)を、Ge原料としてゲルマンガス(GeH4)や、テトラメチルゲルマニウム((CH3)4Ge)やテトラエチルゲルマニウム((C2H5)4Ge)などの有機ゲルマニウム化合物を利用することができる。
MBE法では、元素状のゲルマニウムもドーピング源として利用できる。p型にはMg原料としては、たとえば、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)またはビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム(EtCp2Mg)などを用いればよい。
図3(a)に示すように、通常のフォトリソグラフィ技術によってパターニングすることにより、離間溝25を化合物半導体層20に形成する。離間溝25は、発光ダイオード100の外形を決定する領域であり、発光ダイオード100を区画して平面視略格子状に形成する。このようにして、化合物半導体層20を複数に分割する。
図3(b)に示すように、分割後の化合物半導体層20のp型半導体層23上に、それぞれオーミックコンタクト層31、反射層32及び相互拡散防止層33を順次積層して反射性p型オーミック電極30を形成する。
スパッタリング用ガスとしては、He、Ne、Ar、Kr、Xeなどを使用できる。入手の容易さからArとするのが望ましい。これらの内の一つのガスをチャンバ内に導入し、0.1〜10Paにしたのち放電を行う。好ましくは0.2〜5Paの範囲に設定する。供給する電力は0.2〜2.0kWの範囲が好ましい。この際、放電時間と供給電力を調節することによって、形成する層の厚さを調節することができる。
図3(c)に示すように、反射性p型オーミック電極30の上に、Ni膜42とAu膜43とを順次積層して第一接合層41を形成する。
Ni膜42とAu膜43を積層する方法は、特に限定されず、蒸着法、スパッタ法などを用いることができる。
図4(a)に示すように、へき開性基板60にAuSn膜を形成し、第二接合層45とする。
第二接合層45であるAuSn膜を積層する方法は、特に限定されず、蒸着法、スパッタ法などを用いて形成することができる。それぞれの元素を共蒸着させて形成しても、合金材料を蒸着してもよく、また、共スパッタして形成しても、合金のターゲットを用いて形成しても良い。
なお、AuSn膜は、Snが20wt%の組成になるように形成されている。
なお、第一接合層41のAu膜43とp型オーミック電極30のPt膜33との間には、濡れ性の良いNi膜42が形成されている。
図4(b)に示すように、第一接合層41と第二接合層45とを加熱接合法により接合して接合層40とすることにより、反射性p型オーミック電極30および化合物半導体層20が設けられた基板1とへき開性基板60とを接合する。
まず、化合物半導体層20、反射性p型オーミック電極30、および第一接合層41を形成した基板1、および第二接合層45を形成したへき開性基板60と、を減圧装置内に搬入し、1×10−2Paまで排気し、減圧状態とする。
加熱条件としては、たとえば、真空中で290℃の加熱温度で10分間保持し、荷重としては500kgとすることなどを挙げることができる。
次に、図4(c)に示すように、レーザー90を基板1側から基板1と化合物半導体層20との界面近傍に照射する。その結果、界面部分のバッファ層が熱分解し、基板1を剥離させることができ、図5(a)に示すように、光取り出し面20aを露出させた素子基板を得ることができる。
次に、図5(b)に示すように、離間溝25によって分割された化合物半導体層20の各側面(分割面)20bに、保護用の絶縁膜35を形成する。
具体的には、絶縁膜35を、各化合物半導体層20の側面20bと、各化合物半導体層20同士の間に露出する接合層40と、各化合物半導体層20の光取り出し面20aの外周部分を覆うように形成する。
絶縁膜35の材料としてはSiO2などを挙げることができ、その成膜方法としては、CVD法やスパッタ法などの手段を挙げることができる。
化合物半導体層20の全体に絶縁膜35を形成した後、光取り出し面20aの外周部分にレジストを形成し、ドライエッチングすることで、上記の絶縁膜35を形成できる。また、先に光取り出し面20aの中央部分にレジストを形成した後、化合物半導体層20全体に絶縁膜35を形成し、前記レジストを除去することにより、上記絶縁膜35を形成しても良い。
次に、図5(c)に示すように、化合物半導体層20の光取り出し面20aを粗面化する。
具体的には、加熱KOH溶液に基板を浸漬する。このことにより、光取り出し面20aの露出部分の表面に存在する下地層を除去するとともに、化合物半導体層20の光取り出し面20aを粗面化することができる。
下地層の除去及び光取り出し面20aの粗面化には、PEC(photo electrochemical etch)を使用することもできる。また、下地層の除去及び光取り出し面20aの粗面化はSiCl4でドライエッチングすることにより行うこともできる。
また、上記の下地層の除去操作は、下地層がアンドープ層である場合に必要な操作であって、下地層にSi等がドープされている場合には下地層の除去操作は不要となる。
図6(a)に示すように、化合物半導体層20の光取り出し面20aを、n型半導体層21中のドーパント元素と同一の元素を含有するエッチングガスによりドライエッチングしてから、光取り出し面20aにn型オーミック電極10を形成する。
具体的には、まず、接合層40、反射性p型オーミック電極30及び化合物半導体層20を積層したへき開性基板60を、プラズマドライエッチング装置のチャンバに収納し、n型半導体層21中のドーパント元素と同一の元素を含有するエッチングガスからなる反応ガスをチャンバ内に供給し、化合物半導体層20の上方においてプラズマを発生させ、エッチングガスを含むプラズマによって光取り出し面20aをドライエッチングする。
また、反応ガスを導入した際のチャンバ内の圧力は、例えば0.2〜2Paの範囲にすることが好ましく、エッチングガスの流量は15sccm〜50sccmの範囲が好ましく、プラズマのパワーは120W程度が好ましく、バイアスは50W程度が好ましく、処理時間は150秒程度がよい。
このようなエッチング処理を行うことによって、n型半導体層21の表面近傍にエッチングガスに含まれるSiが打ち込まれて、表面近傍のSi濃度が高められると考えられる。
なお、n型オーミック電極10としては、この3層構造に限らず、Ti膜、Al膜、Ti膜及びAu膜が積層されてなる4層構造を用いてもよい。
n型オーミック電極10の形成方法としては、たとえば、スパッタリング法や蒸着法などを挙げることができる。
このようにして、n型半導体層21の表面をプラズマで処理してから、Cr膜またはTi膜などを積層することによって、n型オーミック電極10を構成するCr膜またはTi膜とn型半導体層21とをオーミック接触させることができる。この場合、n型オーミック電極10の形成後のアニールを必要としない。むしろ、アニールすることによって電気特性を悪化させてしまうことがあり、また、反射膜のAg合金がマイグレーションを起こし、反射率が下がるので好ましくない。
図6(b)に示すように、ドライエッチングまたはウエットエッチング技術によってパターニングすることにより、へき開性基板60の反射性p型オーミック電極30と対応する部分に凹部61を設ける。凹部61を設けることによって、区画されたへき開性基板60からなる部分が、周辺部63となる。さらに、この周辺部63の一部が、最終的に発光ダイオード101のへき開性基材部163となる。
周辺部63は、反対側の面に形成されている離間溝25と対応する位置に平面視略格子状に形成される。
図6(c)に示すように、凹部61の底部61aおよび側壁面61b、および周辺部63の表面63aに、Ti膜74とTa膜75とCu膜76とを順次積層してシード層73を形成する。
シード層73の形成方法としては、蒸着法、スパッタ法などを挙げることができる。
次に、図7(a)に示すように、シード層73全面にメッキ層70を形成する。メッキ層70は、凹部61を埋めるように形成される。メッキ層70の形成は、シード層73に電流を流しつつ電気メッキ法で行うとよい。このときのメッキ層70の厚みは、100μm程度にすればよい。
シード層73は、へき開性基板60全面を覆って形成されているので、シード層73全面に電流を流すことができる。ビアフィリング専用電気銅メッキ液により、凹部61が埋められるようにメッキ層70が形成される。
図7(b)に示すように、へき開性基板60側をCMP処理する。CMP処理は、化学機械研磨のことであり、基板表面を化学的に、かつ、機械的に研磨する工程をいう。一般には、研磨対象物をキャリアと呼ばれる部材で保持し、研磨パッド等を張った平板に押し付けて、各種化学成分を含んだ研磨液と硬質の微細な研磨剤を含んだスラリーと一緒に相対運動させることで研磨を行い、理想的な平滑面を得る。
このCMP処理により、凹部61に埋めこまれたメッキ以外の余分なメッキを取り除く。
図7(c)に示すように、レーザー91を用いて絶縁膜35、接合層40およびへき開性基板60に分割溝58を設ける。
具体的には、離間溝25のほぼ中央線となる位置でレーザー91を照射しながら走査することにより、分割溝58を形成する。分割溝58は、各発光ダイオードを分離するように、平面視略格子状に形成される。分割溝58の深さは、少なくとも絶縁体35および接合層40を貫通し、へき開性基板60にわずかに傷を形成する深さとする。
図8(a)に示すように、周辺部63のへき開部59にブレードをあてがい、機械的応力を付加して、周辺部63をへき開する。平面視略格子状に設けられた分割溝58で複数の発光ダイオードに分割され、図8(b)に示すような発光ダイオード100が作製される。
へき開部59は、分割溝58の垂線m上に位置するように設定されているが、若干ずれて配置されてもかまわない。分割溝58により、へき開性基板60が傷つけられているので、へき開部59の位置が垂線m上になくても、分割溝58とそのへき開部59を結ぶ線状で容易にへき開することができる。
ダイシング工程では、分割溝58の位置にダイサー(ダイシングソー)を配置し、絶縁膜35、接合層40および周辺部63をダイシングすることにより、分割することができる。周辺部63はへき開性基板60であるので、わずかな力を入れるだけで分割することができる。さらに、ダイシングによる破砕層及び汚れを硫酸/過酸化水素混合液でエッチング除去し、複数の発光ダイオード100とする。
図9は、本発明の実施形態である発光ダイオードの別の一例を示す図である。発光ダイオード101は、第一接合層41の上に第三接合層50が形成されていること、第二接合層45の代わりに接着剤層200が用いられていること、および凹部61において、接着剤層200が取り除かれ、メッキ層70が第三接合層50に接続されているほかは、実施形態1と同様の構成で形成されている。なお、実施形態1と同様の部材については、同様の符号を付し示してある。
メッキ層70が第三接合層50に接続されているので、発光層22からの熱をメッキ層70から外部に放出させることができる。また、メッキ層70を反射性p型オーミック電極30から接続端子として用いることができるので、発光ダイオードランプの製造が容易となる。さらに、チップ化に際しても、へき開性基板60からなる周辺部63を容易に分割することができるので、発光ダイオード101の生産効率を向上させることができる。
なお、接着剤層200の厚みは2μm程度が好ましい。
本発明の実施形態である発光ダイオード101の製造方法は、化合物半導体層20を形成する工程と、離間溝25を形成する工程と、反射性p型オーミック電極30を形成する積層工程と、第一接合層41を形成する工程と、第三接合層50を形成する工程と、接着剤層200を形成する工程と、第一接合層41と接着剤層200とを接合する工程と、光取り出し面20aを露出させる工程と、絶縁膜35を形成する工程と、光取り出し面20aを粗面化する工程と、n型オーミック電極10を形成する工程と、凹部61を設ける工程と、凹部61にアッシング処理を行う工程と、シード層73を形成する工程と、メッキ層70を形成する工程と、メッキ層70側をCMP処理する工程と、分割溝58を設ける工程と、周辺部63をへき開する工程と、を具備している。
以下、各工程について説明する。
「第三接合層50を形成する工程」
次に、図10に示すように、第一接合層41の上に第三接合層50を形成する。
具体的には、Ni膜42、Au膜43からなる第一接合層41の上に、Ti膜47、Ta膜48、Cu膜またはSi膜からなる第三表面膜49を形成し、これを第三接合層50とする。第三接合層50を形成することによって、接合を強固なものとすることができる。第三接合層50と接着剤層200の接合強度は、Au膜43と接着剤層200との接合強度より大きいためである。
「接着剤層200を形成する工程」
次に、図11(a)に示すように、接着剤層200を塗布したへき開性基板60を用意する。
「第三接合層50と接着剤層200とを接合する工程」
さらに、図11(b)に示すように、接着剤層200と第三接合層50とを重ね合わせるようにして真空中で加熱接着して接合層201を形成する。接着剤層200として、SU−8を用いた場合は、100℃で10分間保持することにより、接着剤層200と第三接合層50とを接合する。なお、接着前には、接着剤をコート後、プリベーク、露光処理を行う。
その後、図11(c)に示すように、発光ダイオード100の製造工程と同様に、レーザーを基板1と化合物半導体層20との界面近傍に照射し、基板1を取り除き、図12(a)に示すように、光取り出し面20aを露出させる。
「絶縁膜35を形成する工程」
次に、図12(b)に示すように、離間溝25によって分割された化合物半導体層20の各側面(分割面)20bに、保護用の絶縁膜35を形成する。具体的には、絶縁膜35を、各化合物半導体層20の側面20bと、各化合物半導体層20同士の間に露出する接合層41および201と、各化合物半導体層20の光取り出し面20aの外周部分を覆うように形成する。
次に、図12(c)に示すように、化合物半導体層20の光取り出し面20aを粗面化する。具体的には、加熱KOH溶液に基板を浸漬する。このことにより、光取り出し面20aの露出部分の表面に存在する下地層を除去するとともに、化合物半導体層20の光取り出し面20aを粗面化することができる。
「n型オーミック電極10を形成する工程」
図13(a)に示すように、化合物半導体層20の光取り出し面20aを、n型半導体層21中のドーパント元素と同一の元素を含有するエッチングガスによりドライエッチングしてから、光取り出し面20aにn型オーミック電極10を形成する。
図13(b)に示すように、ドライエッチングまたはウエットエッチング技術によってパターニングすることにより、へき開性基板60の反射性p型オーミック電極30と対応する部分に凹部61を設ける。凹部61を設けることによって形成されたへき開性基板60からなる部分が、周辺部63となる。
「凹部61にアッシング処理を行う工程」
前記工程によって、凹部61の底部61aに形成されている接着剤層200は除去されない。そのため、O2プラズマによるアッシング処理を行う。図13(c)に示すように、このアッシング処理により、凹部61の底部61aに形成されている接着剤層200のみが除去される。周辺部63で覆われた部分の接着剤層200は、O2プラズマに曝されないので、保護される。
図14(a)に示すように、凹部61の底部61aおよび側壁面61b、および周辺部63の表面63aに、Ti膜74とTa膜75とCu膜76とを順次積層してシード層73を形成する。シード層73は第三接合層50に接して形成される。シード層73は、第三接合層50および第一接合層41を介して、反射性p型オーミック電極30と導通がとれる構成となり、メッキ層70に放熱性および電流端子としての役割を担わせることができる。
次に、図14(b)に示すように、シード層73全面にメッキ層70を形成する。メッキ層70は、凹部61を埋めるように形成される。また、凹部61に対応した部分に窪みを形成する。メッキ層70の形成は、シード層73に電流を流しつつ電気メッキ法で行う。
「メッキ層70側をCMP処理する工程」
図15(a)に示すように、へき開性基板60側をCMP処理する。シード層73が取り除かれ、周辺部63の表面が露出するまでCMP処理を行う。
図15(b)に示すように、レーザー91を用いて絶縁膜35、接着剤層200およびへき開性基板60に分割溝58を設ける。
「周辺部63をへき開する工程」
図16(a)に示すように、周辺部63のへき開部59にブレードをあてがい、機械的応力を付加して、周辺部63をへき開する。へき開部59は、分割溝58における垂線m上もしくはその近傍とする。このようにして、図16(b)に示す発光ダイオード101を製造する。
図17は、本発明の実施形態である発光ダイオードのさらに別の一例を示す図である。発光ダイオード102は、発光ダイオード100で用いた第二接合層45の代わりに第四接合層51が用いられているほかは、実施形態1と同様の構成で形成されている。なお、実施形態1と同様の部材については、同様の符号を付し示してある。
メッキ層70が第四接合層51に接続されているので、発光層22からの熱をメッキ層70から外部に放出させることができる。また、メッキ層70を反射性p型オーミック電極30から接続端子として用いることができるので、発光ダイオードランプの製造が容易となる。さらに、チップ化に際しても、へき開性基板60からなる周辺部63を容易に分割することができるので、発光ダイオード102の生産効率を向上させることができる。
本発明の実施形態である発光ダイオード102の製造方法は、化合物半導体層20を形成する工程と、離間溝25を形成する工程と、反射性p型オーミック電極30を形成する積層工程と、第一接合層41を形成する工程と、第四接合層51を形成する工程と、第一接合層41と第四接合層51とを接合する工程と、光取り出し面20aを露出させる工程と、絶縁膜35を形成する工程と、光取り出し面20aを粗面化する工程と、n型オーミック電極10を形成する工程と、凹部61を設ける工程と、シード層73を形成する工程と、メッキ層70を形成する工程と、メッキ層70側をCMP処理する工程と、分割溝58を設ける工程と、周辺部63をへき開する工程と、を具備している。
以下、各工程について説明する。
「第四接合層51を形成する工程」
次に、図18に示すように、へき開性基板60にTi膜52とAu膜53とを順次積層して第四接合層51を形成する。
「第一接合層41と第四接合層51とを接合する工程」
さらに、図19(a)に示すように、第四接合層51と第一接合層41とを常温活性化接合法により接合する。
具体的には、2枚の基板を搬入したチャンバ内を減圧状態とした後、Arイオンビームを第一接合層41のAu膜43の表面と、第四接合層51のAu膜53の表面に照射し、各表面上の酸化膜等の不純物を取り除くとともに、各表面を活性化状態としたのち、各表面を張り合わせて加圧接合して接合層202を形成する。
その後、図19(b)に示すように、レーザー90を基板1と化合物半導体層20との界面近傍に照射して基板1を取り除き、図20(a)に示すように、光取り出し面20aを露出させる。
「絶縁膜35を形成する工程」
次に、図20(b)に示すように、離間溝25によって分割された化合物半導体層20の各側面(分割面)20bに、保護用の絶縁膜35を形成する。具体的には、絶縁膜35を、各化合物半導体層20の側面20bと、各化合物半導体層20同士の間に露出する接合層202と、各化合物半導体層20の光取り出し面20aの外周部分を覆うように形成する。
次に、図20(c)に示すように、化合物半導体層20の光取り出し面20aを粗面化する。具体的には、加熱KOH溶液に基板を浸漬する。このことにより、光取り出し面20aの露出部分の表面に存在する下地層を除去するとともに、化合物半導体層20の光取り出し面20aを粗面化することができる。下地層の除去および光取り出し面20aの粗面化にはPECを使用することもできる。
「n型オーミック電極10を形成する工程」
図21(a)に示すように、化合物半導体層20の光取り出し面20aを、n型半導体層21中のドーパント元素と同一の元素を含有するエッチングガスによりドライエッチングしてから、光取り出し面20aにn型オーミック電極10を形成する。
図21(b)に示すように、ドライエッチングまたはウエットエッチング技術によってパターニングすることにより、へき開性基板60の反射性p型オーミック電極30と対応する部分に凹部61を設ける。凹部61を設けることによって形成されたへき開性基板60からなる部分が、周辺部63となる。
図22(a)に示すように、凹部61の底部61aおよび側壁面61b、および周辺部63の表面63aに、Ti膜74とTa膜75とCu膜76とを順次積層してシード層73を形成する。シード層73は第四接合層51に接して形成される。シード層73は、第四接合層51および第一接合層41を介して、反射性p型オーミック電極30と導通がとれる構成となり、メッキ層70に放熱性および電流端子としての役割を担わせることができる。
次に、図22(b)に示すように、シード層73全面にメッキ層70を形成する。メッキ層70は、凹部61を埋めるように形成される。メッキ層70の形成は、シード層73に電流を流しつつ電気メッキ法で行う。
「メッキ層70側をCMP処理する工程」
図23(a)に示すように、へき開性基板60側をCMP処理する。シード層73が取り除かれ、周辺部63の表面が露出するまでCMP処理を行う。
図23(b)に示すように、レーザー91を用いて絶縁膜35、第四接合層51およびへき開性基板60に分割溝58を設ける。
「周辺部63をへき開する工程」
図24(a)に示すように、周辺部63のへき開部59にブレードをあてがい、機械的応力を付加して、周辺部63をへき開して、図24(b)に示す発光ダイオード102を製造する。
図25は、本発明の実施形態である発光ダイオードのさらに別の一例を示す図である。発光ダイオード103は、第二接合層45が形成されず、Siからなるへき開性基板60が用いられているほかは、実施形態1と同様の構成で形成されている。なお、実施形態1と同様の部材については、同様の符号を付し示してある。
メッキ層70が、シード層73を介して第一接合層41に接続されているので、発光層22からの熱をメッキ層70から外部に放出させることができる。また、メッキ層70を反射性p型オーミック電極30から接続端子として用いることができるので、発光ダイオードランプの製造が容易となる。さらに、チップ化に際しても、へき開性基板60からなる周辺部63を容易に分割することができるので、発光ダイオード103の生産効率を向上させることができる。
本発明の実施形態である発光ダイオード103の製造方法は、化合物半導体層20を形成する工程と、離間溝25を形成する工程と、反射性p型オーミック電極30を形成する積層工程と、第一接合層41を形成する工程と、Siからなるへき開性基板60を用意する工程と、第一接合層41とSiからなるへき開性基板60とを接合する工程と、光取り出し面20aを露出させる工程と、絶縁膜35を形成する工程と、光取り出し面20aを粗面化する工程と、n型オーミック電極10を形成する工程と、凹部61を設ける工程と、シード層73を形成する工程と、メッキ層70を形成する工程と、メッキ層70側をCMP処理する工程と、分割溝58を設ける工程と、周辺部63をへき開する工程と、を具備している。
以下、各工程について説明する。
「Siからなるへき開性基板60を用意する工程」
次に、図26に示すように、Siからなるへき開性基板60を用意する。
「第一接合層41とSiからなるへき開性基板60とを接合する工程」
さらに、図27(a)に示すように、Siからなるへき開性基板60と第一接合層41とを常温活性化接合法により接合する。
具体的には、2枚の基板を搬入したチャンバ内を減圧状態とした後、Arイオンビームを第一接合層41のAu膜43の表面と、Siからなるへき開性基板60のSiの表面に照射し、各表面上の酸化膜等の不純物を取り除くとともに、各表面を活性化状態としたのち、各表面を張り合わせて加圧接合して接合層203を形成する。
その後、図27(b)に示すように、レーザー90を基板1と化合物半導体層20との界面近傍に照射して基板1を取り除き、図27(c)に示すように、光取り出し面20aを露出させる。
「絶縁膜35を形成する工程」
次に、図28(a)に示すように、離間溝25によって分割された化合物半導体層20の各側面(分割面)20bに、保護用の絶縁膜35を形成する。具体的には、絶縁膜35を、各化合物半導体層20の側面20bと、各化合物半導体層20同士の間に露出する接合層203と、各化合物半導体層20の光取り出し面20aの外周部分を覆うように形成する。
次に、図28(b)に示すように、化合物半導体層20の光取り出し面20aを粗面化する。具体的には、加熱KOH溶液に基板を浸漬する。このことにより、光取り出し面20aの露出部分の表面に存在する下地層を除去するとともに、化合物半導体層20の光取り出し面20aを粗面化することができる。下地層の除去および光取り出し面20aの粗面化にはPECを使用することもできる。
「n型オーミック電極10を形成する工程」
図28(c)に示すように、化合物半導体層20の光取り出し面20aを、n型半導体層21中のドーパント元素と同一の元素を含有するエッチングガスによりドライエッチングしてから、光取り出し面20aにn型オーミック電極10を形成する。
図29(a)に示すように、ドライエッチングまたはウエットエッチング技術によってパターニングすることにより、へき開性基板60の反射性p型オーミック電極30と対応する部分に凹部61を設ける。凹部61を設けることによって形成されたへき開性基板60からなる部分が、周辺部63となる。
図29(b)に示すように、凹部61の底部61aおよび側壁面61b、および周辺部63の表面63aに、Ti膜74とTa膜75とCu膜76とを順次積層してシード層73を形成する。シード層73は第一接合層41に接して形成される。シード層73は、第一接合層41を介して、反射性p型オーミック電極30と導通がとれる構成となり、メッキ層70に放熱性および電流端子としての役割を担わせることができる。
次に、図29(c)に示すように、シード層73全面にメッキ層70を形成する。メッキ層70は、凹部61を埋めるように形成される。メッキ層70の形成は、シード層73に電流を流しつつ電気メッキ法で行う。
「メッキ層70側をCMP処理する工程」
図30(a)に示すように、へき開性基板60側をCMP処理する。シード層73が取り除かれ、周辺部63の表面が露出するまでCMP処理を行う。
図30(b)に示すように、レーザー91を用いて絶縁膜35およびへき開性基板60に分割溝58を設ける。
「周辺部63をへき開する工程」
図31(a)に示すように、周辺部63のへき開部59にブレードをあてがい、機械的応力を付加して、周辺部63をへき開して、図31(b)に示す発光ダイオード102を製造する。
図32は、本発明の実施形態である発光ダイオードのさらに別の一例を示す図である。発光ダイオード104は、発光ダイオード100で用いた第一接合層41の代わりに第五接合層55が用いられ、第二接合層45が形成されず、Siからなるへき開性基板60が用いられているほかは、実施形態1と同様の構成で形成されている。なお、実施形態1と同様の部材については、同様の符号を付し示してある。
メッキ層70が、シード層73を介して、第五接合層55のTi膜56に接合されているので、発光層22からの熱をメッキ層70から外部に放出させることができる。また、メッキ層70を反射性p型オーミック電極30から接続端子として用いることができるので、発光ダイオードランプの製造が容易となる。さらに、チップ化に際しても、へき開性基板60からなる周辺部63を容易に分割することができるので、発光ダイオード104の生産効率を向上させることができる。
本発明の実施形態である発光ダイオード104の製造方法は、化合物半導体層20を形成する工程と、離間溝25を形成する工程と、反射性p型オーミック電極30を形成する積層工程と、第五接合層55を形成する工程と、Siからなるへき開性基板60を用意する工程と、第五接合層55とSiからなるへき開性基板60とを接合する工程と、光取り出し面20aを露出させる工程と、絶縁膜35を形成する工程と、光取り出し面20aを粗面化する工程と、n型オーミック電極10を形成する工程と、凹部61を設ける工程と、シード層73を形成する工程と、メッキ層70を形成する工程と、メッキ層70側をCMP処理する工程と、分割溝58を設ける工程と、周辺部63をへき開する工程と、を具備している。
以下、各工程について説明する。
「第五接合層55を形成する工程」
次に、図33に示すように、p型オーミック電極30の上に、Ti膜56、Si膜57を順次積層して、第五接合層55を形成する。
「Siからなるへき開性基板60を用意する工程」
次に、図34(a)に示すように、Siからなるへき開性基板60を用意する。
「第五接合層55とSiからなるへき開性基板60とを接合する工程」
さらに、図34(b)に示すように、第五接合層55とSiからなるへき開性基板60とを常温活性化接合法により接合する。
具体的には、2枚の基板を搬入したチャンバ内を減圧状態とした後、Arイオンビームを第五接合層55のSi膜57の表面と、Siからなるへき開性基板60のSiの表面に照射し、各表面上の酸化膜等の不純物を取り除くとともに、各表面を活性化状態としたのち、各表面を張り合わせて加圧接合して接合層204を形成する。
その後、図34(c)に示すように、レーザー90を基板1と化合物半導体層20との界面近傍に照射して基板1を取り除き、図35(a)に示すように、光取り出し面20aを露出させる。
「絶縁膜35を形成する工程」
次に、図35(b)に示すように、離間溝25によって分割された化合物半導体層20の各側面(分割面)20bに、保護用の絶縁膜35を形成する。具体的には、絶縁膜35を、各化合物半導体層20の側面20bと、各化合物半導体層20同士の間に露出する接合層204と、各化合物半導体層20の光取り出し面20aの外周部分を覆うように形成する。
次に、図35(c)に示すように、化合物半導体層20の光取り出し面20aを粗面化する。具体的には、加熱KOH溶液に基板を浸漬する。このことにより、光取り出し面20aの露出部分の表面に存在する下地層を除去するとともに、化合物半導体層20の光取り出し面20aを粗面化することができる。下地層の除去および光取り出し面20aの粗面化にはPECを使用することもできる。
「n型オーミック電極10を形成する工程」
図36(a)に示すように、化合物半導体層20の光取り出し面20aを、n型半導体層21中のドーパント元素と同一の元素を含有するエッチングガスによりドライエッチングしてから、光取り出し面20aにn型オーミック電極10を形成する。
図36(b)に示すように、ドライエッチングまたはウエットエッチング技術によってパターニングすることにより、へき開性基板60の反射性p型オーミック電極30と対応する部分に凹部61を設ける。凹部61を設けることによって形成されたへき開性基板60からなる部分が、周辺部63となる。
このとき、第五接合層55のSi膜56も前記パターンに従い、エッチング除去される。
図37(a)に示すように、凹部61の底部61aおよび側壁面61b、および周辺部63の表面63aに、Ti膜74とTa膜75とCu膜76とを順次積層してシード層73を形成する。シード層73は第五接合層55のTi膜57に接して形成される。シード層73は、第五接合層55のTi膜57を介して、反射性p型オーミック電極30と導通がとれる構成となり、メッキ層70に放熱性および電流端子としての役割を担わせることができる。
次に、図37(b)に示すように、シード層73全面にメッキ層70を形成する。メッキ層70は、凹部61を埋めるように形成される。メッキ層70の形成は、シード層73に電流を流しつつ電気メッキ法で行う。
「メッキ層70側をCMP処理する工程」
図38(a)に示すように、へき開性基板60側をCMP処理する。シード層73が取り除かれ、周辺部63の表面が露出するまでCMP処理を行う。
図38(b)に示すように、レーザー91を用いて絶縁膜35およびへき開性基板60に分割溝58を設ける。
「周辺部63をへき開する工程」
図39(a)に示すように、周辺部63のへき開部59にブレードをあてがい、機械的応力を付加して、周辺部63をへき開して、図39(b)に示す発光ダイオード104を製造する。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
図1に示すような発光ダイオードを、以下の工程で作成した。
「化合物半導体層を形成する工程」
すなわち、サファイアからなる基板上に、AlNからなる厚さ40nmのバッファ層を形成し、バッファ層上に、厚さ2μmのアンドープGaN下地層、厚さ2μmのSiドープn型GaNコンタクト層及び厚さ20nmのn型In0.1Ga0.9Nクラッド層(n型半導体層)、厚さ15nmのSiドープGaN障壁層および厚さ2nmのIn0.2Ga0.8N井戸層を5回積層し、最後に障壁層を設けた多重井戸構造の発光層、厚さ10nmのMgドープp型Al0.1Ga0.9Nクラッド層及び厚さ200nmのMgドープp型Al0.02Ga0.98Nコンタクト層(p型半導体層)を順に積層し、化合物半導体層を得た。
ドライエッチングまたはウエットエッチング技術によってパターニングすることにより、平面視略格子状となる離間溝を形成した。前記パターニングは、レジストAZ PLP30、BCl3−Cl2混合ガスでドライエッチングすることにより行った。
「反射性p型オーミック電極を形成する積層工程」
p型半導体層上に、厚さ2nmのPtからなるオーミックコンタクト層、厚さ100nmのAg合金からなる反射層及び厚さ50nmのPtからなる相互拡散防止層を順次積層し、次いで、フォトリソグラフィ技術によってパターニングすることにより、反射性p型オーミック電極を形成した。オーミックコンタクト層をp型半導体層上に形成するにあたり、RF放電によるスパッタリング成膜法で形成した。また、反射層及び相互拡散防止層はDCスパッタリング法で形成した。
反射性p型オーミック電極の上に、厚さ100nmのNi膜と厚さ200nmのAu膜とを蒸着法により順次積層して第一接合層を形成した。
「第二接合層を形成する工程」
シリコンウエハー基板に厚さ2000nmのAuSn膜(Sn:20wt%)を、Au蒸着源とSn蒸着源とを用いて共蒸着法により第二接合層を形成した。
「第一接合層と第二接合層とを接合する工程」
チャンバーの中に、前記2つの基板、すなわち、化合物半導体層、反射性p型オーミック電極およびNiとAuとからなる第一接合層を形成したサファイア基板と、AuSn膜からなる第二接合層を形成したシリコンウエハー基板と搬入した。チャンバー内を減圧状態とした後、基板を固定した治具に備えられたヒーターを用いて、基板を290℃まで加熱した後、10分間保持した。このようにして、2枚の基板を接合した。
接合した2枚の基板を、チャンバーから取り出し、レーザー照射装置に設置し、レーザーリフトオフ法によってn型半導体層からバッファ層及びサファイア基板を取り除いた。
具体的には、化合物半導体層とサファイア基板との接合付近に焦点を合わせ、レーザーを照射し、基板全面を走査した。その結果、サファイア基板を容易に取り外すことができた。なお、前記レーザーとしては、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いた。
前記基板をチャンバーに搬入し、減圧状態とした後、離間溝によって複数に分割された化合物半導体層の各側面に、厚さ460nmのSiO2からなる絶縁膜をCVD法で形成した。
「光取り出し面を粗面化する工程」
前記基板をチャンバーから取り出し、n型半導体層の光取り出し面を加熱したKOH溶液に曝すことにより、光取り出し面を粗面化した。
n型半導体層の光取り出し面に、SiCl4によるドライエッチングを行った。具体的には、化合物半導体層を含むメッキ基板をプラズマドライエッチング装置のチャンバに収納し、反応ガスとしてSiCl4ガスをチャンバ内に供給し、化合物半導体層の上方においてプラズマを発生させ、光取り出し面をエッチングした。
反応ガスを導入した際のチャンバ内の圧力を0.5Paに設定し、エッチングガスの流量を30sccmに設定し、プラズマのパワーを120Wに設定し、バイアスを50Wに設定し、処理時間を150秒に設定した。
さらに、ドライエッチング処理後のn型半導体層の上に、厚さ40nmのCr膜、厚さ100nmのTi膜及び厚さ1000nmのAu膜を蒸着法によって順次積層してn型オーミック電極を形成した。
ウエットエッチング技術によってパターニングすることにより、凹部61を設けた。SiO2をマスクとして、ELM−SiM(Org:三菱ガス化学製)、TMAHベースの溶液を用いて、90℃、40minの条件で、Siを100μm異方性ウエットエッチングした。
「シード層を形成する工程」
シリコンウエハーからなるへき開性基板側全面に、厚さ200nmのTi膜と厚さ400nmのTa膜と厚さ300nmのCu膜とをスパッタリング法により順次積層してシード層を形成した。
シード層に電流を流しつつ電気メッキ法によって、凹部のシード層を覆うようにメッキ層を厚さ100μm程度に形成した。電流密度は8A/dm2であった。
シリコンウエハー基板側全面をシリコンウエハーからなる周辺部の一部が露出するまで研磨した。この研磨により、メッキ層の表面も研磨された。
「分割溝を設ける工程」
離間溝の中心線上にレーザーを照射して捜査することにより、絶縁膜に格子状の分割溝を形成した。レーザーの照射強度を調整して、レーザーによって形成した分割溝の深さは、へき開性基板を傷つける程度とした。
シリコンウエハー基板からなる周辺部の一部に金属製のブレードをあてがい、機械的応力を付加することにより、分割溝に沿って容易にシリコンウエハー基板を分割することができ、一度に複数の発光ダイオードを製造することができた。
図1に示すような発光ダイオードを、「第一接合層を形成する工程」、「第二接合層を形成する工程」、「第一接合層と第二接合層とを接合する工程」が異なる他は実施例1と同様にして作成した。なお、「第二接合層を形成する工程」の代わりに「第四接合層を形成する工程」を用いた。
まず、実施例1と同様に、「化合物半導体層を形成する工程」と、「離間溝を形成する工程」と、「反射性p型オーミック電極を形成する積層工程」を行った。
次に、反射性p型オーミック電極の上に、厚さ100nmのTi膜と厚さ200nmのAu膜とをスパッタ法により順次積層して第一接合層を形成した。
「第四接合層を形成する工程」
シリコンウエハー基板に、厚さ100nmのTi膜と厚さ200nmのAu膜とをスパッタ法により順次積層して第四接合層を形成した。
「第一接合層と第四接合層とを接合する工程」
チャンバーの中に、前記2つの基板、すなわち、化合物半導体層、反射性p型オーミック電極およびTiとAuとからなる第一接合層を形成したサファイア基板と、TiとAu膜からなる第四接合層を形成したシリコンウエハー基板と搬入した。チャンバー内を減圧状態とした後、第一接合層と第四接合層にArイオンビームを照射して表面を活性化させた後、2枚の基板を接合した。
「凹部を設ける工程」、「シード層を形成する工程」、「メッキ層を形成する工程」、「メッキ層側をCMP処理する工程」、「分割溝を設ける工程」、「周辺部をへき開する工程」をおこなって、一度に複数の発光ダイオードを製造することができた。
Claims (9)
- 基板上にn型半導体層と、発光層と、p型半導体層および複数の反射性p型オーミック電極を形成する工程と、
前記反射性p型オーミック電極の上にへき開性基板を接合する工程と、
前記基板を取り除いて光取り出し面を露出させる工程と、
前記光取り出し面にn型オーミック電極を形成する工程と、
前記へき開性基板のうち前記反射性p型オーミック電極と対応する部分に凹部を設ける工程と、
前記凹部にシード層を形成するとともに、前記凹部にメッキ層を形成する工程と、
前記へき開性基板の前記凹部を区画する周辺部をへき開する工程と、を具備してなることを特徴とする発光ダイオードの製造方法。 - レーザーを用いて前記へき開性基板に分割溝を設けた後、機械的応力を印加することにより前記へき開性基板をへき開することを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオードの製造方法。
- ダイサーを用いて前記へき開性基板をへき開することを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオードの製造方法。
- 前記反射性p型オーミック電極の上に第一接合層を形成し、前記へき開性基板に前記第一接合層に含まれる金属と同種の金属を含む第二接合層を形成した後、
前記第一接合層と前記第二接合層を加熱接合法により接合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光ダイオードの製造方法。 - 前記反射性p型オーミック電極の上に第一接合層を形成し、前記第一接合層の上に接着剤との接合強度の高い第三接合層を形成し、前記へき開性基板に接着剤層を形成した後、
前記第三接合層と前記接着剤層を接合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光ダイオードの製造方法。 - 前記反射性p型オーミック電極の上にAuを含む第一接合層を形成し、前記へき開性基板にAuを含む第四接合層を形成した後、
前記第一接合層と前記第四接合層を常温活性化接合法により接合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光ダイオードの製造方法。 - 前記反射性p型オーミック電極の上にAuを含む第一接合層を形成した後、
前記第一接合層とSiを含むへき開性基板を常温活性化接合法により接合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光ダイオードの製造方法。 - 前記反射性p型オーミック電極の上にSiを含む第五接合層を形成した後、
前記第五接合層とSiを含むへき開性基板を常温活性化接合法により接合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光ダイオードの製造方法。 - 基板上に、反射型p型オーミック電極、p型半導体層、発光層、n型半導体層を含む化合物半導体層、およびn型オーミック電極と、が少なくとも備えられてなる発光ダイオードであり、
前記基板が、前記反射型p型オーミック電極に接合するメッキ層と、前記メッキ層を囲むへき開性基材部とからなることを特徴とする発光ダイオード。
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