JP2009106903A - 金属光沢被膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、通常の紙やプラスチック、繊維、ガラス等、任意の基材上に、低温かつ短時間で金属光沢被膜を少ない工程数で形成でき、上記特性に加えて、機材との密着性の優れた金属光沢被膜、その形成方法、および該金属光沢被膜を用いた製品を提供することを目的とするものである。
【解決手段】イオン性を有する保護物質により被覆された、平均粒子径が1〜100nmである金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を基材上に被膜形成することを特徴とする金属光沢被膜の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、イオン性を有する保護物質により被覆され、平均粒子径が1〜100nmである金属ナノ粒子を含む材料を用いて得られる金属光沢被膜、およびその形成方法に関す
従来、鏡面反射性を有する文字、図形、模様の画像を形成する場合には、アルミニウム等の金属を被印刷体全面に蒸着し、その後不必要部分を薬品等により削除することで、鏡面反射性を有する所定の画像を形成する方法がある。または、予め形成する画像に対応するマスキングを施し、次に金属蒸着工程により、マスキングが施された被印刷体の一面側の全面にシルバー微粉を蒸着させ、しかる後にマスキングを除去することにより、残存した部分からなる鏡面反射性を有する所定の画像を形成する方法がある。
一方、印刷による方式としては特開平9−268269、特開2003−315511にあるように鱗片状のメタリック粉やアルミニウム箔片を用いたミラーインキをグラビア印刷やフレキソ印刷並びにスクリーン印刷にて印刷し鏡面反射性を付与する方法が行われている。
前記従来の技術の蒸着法によるものは、蒸着工程を必要とすることから大型の設備を必要とするため多大な費用がかかる上、不必要部を除去するための工程や、非パターン部の金属の回収再利用などの工程数が多くなり、生産性が悪く製品を作製するのに多大な費用がかかる。また、薬品を用いたパターン形成は強酸等の劇薬を用いることが多く、排水処理が必要となり環境保全の観点からも好ましくない。また、薬液が使用できる基材には制限もあり汎用性に乏しい。また、鱗片状メタリック粉やアルミニウム箔片は高価であるが、鱗片状メタリック粉やアルミニウム箔片を用いた印刷により鏡面反射性を有するパターン形成法では、鏡面性および隠蔽性を得るために3μm程度の膜厚が必要であり、コスト的に不利である。
特開平9−268269号公報 特開2003−315511号公報
従って、本発明は、上記の従来の問題を有さない金属光沢被膜および、該金属光沢被膜の形成方法を提供することを目的とする。
より具体的には、本発明は、通常の紙やプラスチック、繊維、ガラス等、任意の基材上に、低温かつ短時間で金属光沢被膜を少ない工程数で形成でき、上記特性に加えて、機材との密着性の優れた金属光沢被膜、その形成方法、および該金属光沢被膜を用いた製品を提供することを目的とするものである。
すなわち、本発明は、イオン性を有する保護物質により被覆された、平均粒子径が1〜100nmである金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を基材上に被膜形成することを特徴とする金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料が、少なくとも1種の液状媒体を含むことを特徴とする、上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、被膜形成後、液状媒体のうち最も高沸点の液状媒体の沸点以下の温度で乾燥することを特徴とする上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料が、レベリング剤、消泡剤、および、滑剤のうち少なくとも一種を含むことを特徴とする上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、金属ナノ粒子を形成する金属が、金、銀、銅、ニッケル、白金、パラジウム、アルミニウム、亜鉛、クロム、鉄、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、ルテニウム、イリジウム、タンタル、水銀、インジウム、スズ、鉛、および、タングステンから選ばれた1種、または2種以上からなる合金、あるいは混合物である、上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、金属ナノ粒子を形成する金属が、銀である、上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、金属ナノ粒子が、液体媒体中で金属化合物を還元されることにより得られたものである、上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、金属ナノ粒子が、下記式(1)で示されるカルボジヒドラジドまたは下記式(2)で示される多塩基酸ポリヒドラジドを用いて、金属化合物を還元することにより得られたものである、上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
Figure 2009106903
(式中、Rはn価の多塩基酸残基を表す。)
また、本発明は、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子と、該保護物質に対するイオン交換能を有する物質とを基材上で接触させることを特徴とする、上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、基材上に、イオン交換能を有する物質を含むイオン交換層を形成したあと、該イオン交換層上に、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を被膜形成することを特徴とする上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、基材上に、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を被膜形成して金属ナノ粒子層とした後、該金属ナノ粒子層上にイオン交換能を有する物質を含むイオン交換層を形成することを特徴とする上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を印刷することを特徴とする上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料をコートすることを特徴とする上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、さらに、被膜形成後に加熱加圧処理を行うことを特徴とする上記金属光沢被膜の製造方法に関する。
また、本発明は、上記製造方法で製造されてなる金属光沢被膜に関する。
本発明の金属ナノ粒子を含む材料を塗布することにより得られる金属光沢被膜および該金属光沢被膜の形成方法により、低温かつ短時間で金属光沢被膜を形成することができる。また、通常の紙やプラスチック、繊維、ガラス等任意の基材上に金属光沢被膜を形成することが可能であり、該基材に対する密着性に優れているため、基材の種類を問わずあらゆる用途に用いることが出来る。また、本発明の金属光沢被膜を形成するために用いられる金属ナノ粒子を含む材料は、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷を始めとする各種印刷方式、あるいは各種塗布方法に適した特性を有するものであることから、必要な部分のみに金属光沢被膜、画像、模様を少ない工程数で形成することができ、従来の方法と比較すると生産性、コスト面で非常に有利である。
本発明の金属光沢被膜は、乾燥温度をコントロールすることにより良好な鏡面反射性を有することから、例えば、ディスプレイ用部材、光学用部材、照明用部材、医療用部材、自動車用部材、コーティング用部材、包装用部材、建築用部材等に使用することができる。
以下、本発明を更に詳しく説明する。しかし、本発明は本発明の技術的思想を逸脱しない限り、以下の説明あるいは実施の形態に限定されるものではない。

まず、本発明の金属光沢被膜は、イオン性を有する保護物質によって被覆され、平均粒子径が1〜100nmである金属ナノ粒子を含む材料を印刷あるいはコートなどして得られ、金属ナノ粒子を含む材料は、少なくとも一種以上の液状媒体を含んでもよいことを特徴としている。
金属ナノ粒子を形成する金属としては、被膜となったときに金属光沢を有するものであれば特に制限されないが、中でも金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、アルミニウム、亜鉛、クロム、鉄、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、ルテニウム、イリジウム、タンタル、水銀、インジウム、スズ、鉛、およびタングステンが好ましく、更に、光沢、コストの面で金、銀、銅、ニッケル、コバルト、スズ、鉛、クロム、亜鉛、アルミニウムが、更に、金属光沢、コストの点で銀、スズ、クロム、鉛、アルミニウムであることが好ましい。これらの金属は、1種を単独で、または2種類以上を合金、あるいは混合物、あるいは合金と合金以外の混合物として用いることもできる。
また、本発明においては、金属ナノ粒子は、イオン性を有する保護物質によって被覆されているものが用いられる。該保護物質は、金属ナノ粒子の凝集を防ぎ、例えば、インキ、塗料などの金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料とした際に、該材料中での金属ナノ粒子の分散安定性を高めるために用いられているものであり、このような目的を達成できる物質としては金属ナノ粒子表面に親和性のあるイオン性を有する物質を用いることが好ましい。イオン性を有する保護物質としては、例えばイオン性基を化合物中に1個または複数個有する化合物が挙げられ、カチオン性基、アニオン性基の一つもしくは両方を有する。金属表面に親和性のあるイオン性基としては、一般的には、例えば、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸、リン酸エステル等のアニオン性基、例えば、アミノ基、アミド基、4級アンモニウム、メルカプト基、スルフェニル基、スルファンジイル基等のカチオン性基等が挙げられるこれらに限定されるものではない。これらのイオン性基は、化合物の主鎖に含まれていても、側鎖もしくは側鎖と主鎖の双方に含まれていてもよい。
金属ナノ粒子表面に親和性のあるイオン性基を化合物中に1個または複数個有する化合物としては、例えば、顔料分散剤、界面活性剤、カップリング剤、脂肪酸、アミン、酸アミド、チオール、スルフィド化合物等が挙げられる。
本発明において保護物質として用いることができる顔料分散剤としては、金属ナノ粒子表面に親和性を有するイオン性基を化合物中に1個または複数個有するものであればよく、特に限定されるものではない。顔料分散剤は既に多種、多様のものが市販されており、これら市販の顔料分散剤の何れのものをも、本発明において金属ナノ粒子の保護物質として用いることができる。本発明において保護物質として用いることができる市販の顔料分散剤としては、例えば、フローレンDOPA−15B、フローレンDOPA−17(共栄社化学株式会社製)、ソルスパース3000、ソルスパース9000、ソルスパース17000、ソルスパース24000、ソルスパース28000、ソルスパース32000、ソルスパース35100、ソルスパース36000、ソルスパース41000(日本ルーブリゾール株式会社製)、SMA1000、SMA2000、SMA3000、SMA1440、SMA17352、SMA2625、SMA3840(川原油化株式会社製)、EFKA4009、EFKA4046、EFKA4047、EFKA4080、EFKA4010、EFKA4015、EFKA4020、EFKA4050、EFKA4055、EFKA4060、EFKA4080、EFKA4400、EFKA4401、EFKA4402、EFKA4403、EFKA4300、EFKA4330、EFKA4340、EFKA6220、EFKA6225、EFKA6230、EFKA6525、EFKA6700、EFKA6745、EFKA6780、EFKA6782、EFKA6903、EFKA6906、EFKA6950、EFKA7462、EFKA8502、EFKA8503、EFKA8511、EFKA8512、EFKA8580、EFKA8590(いずれもエフカアディティブズ社製)、アジスパーPB821、アジスパーPB711、アジスパーPB822、フェイメックスL−12、アジスパーPN411、アジスパーPA111(いずれも味の素ファインテクノ株式会社製)、TEXAPHOR−UV20、TEXAPHOR−UV21、TEXAPHOR−UV61(いずれもコグニスジャパン株式会社製)、Disperbyk−101、Disperbyk−102、Disperbyk−103、Disperbyk−106、Disperbyk−110、Disperbyk−111、Disperbyk−140、Disperbyk−142、Disperbyk−145、Disperbyk−161、Disperbyk−162、Disperbyk−163、Disperbyk−164、Disperbyk−166、Disperbyk−167、Disperbyk−168、Disperbyk−170、Disperbyk−171、Disperbyk−174、Disperbyk−180、Disperbyk−182、Disperbyk−2000、Disperbyk−2001、Disperbyk−2050、Disperbyk−2070、Disperbyk−2090(いずれもビックケミー・ジャパン株式会社製)、ディスパロンKS−860、ディスパロンKS−873N、ディスパロン7004、ディスパロン1831、ディスパロン1850、ディスパロン1860、ディスパロン2150、ディスパロンDA−400N、ディスパロンPW36、ディスパロンDA−703−50、ディスパロンDA−725、ディスパロンDA−705、ディスパロンDA−7301、ディスパロンDA−325、ディスパロンDA−375、ディスパロンDA−234、ディスパロンDN−900、ディスパロンDA−1200(いずれも楠本化成株式会社製)等が挙げられる。これら顔料分散剤は、1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて使用してもよく、また、顔料分散剤と顔料分散剤以外の本発明の保護物質を組み合わせて使用してもよい。
また、界面活性剤は一般に、陰イオン系、非イオン系、両性イオン系、陽イオン系のものが知られているが、本発明においては、保護物質としてこれらのいずれのものをも用いることができる。本発明において用いられる界面活性剤は、界面活性剤として知られた化合物であればよく、特に限定されるものではないが、入手が容易である点からは、界面活性剤として市販されている化合物を使用することが好ましい。以下に、陰イオン系、非イオン系、両性イオン系、陽イオン系界面活性剤の例を具体的に示すが、本発明において用いることのできる界面活性剤が、下記のものに限定されるものではない。
陰イオン界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、アルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、モノアルキルリン酸エステル塩、アルファオレインスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、スルホコハク酸エステル塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、メチルタウリン酸塩等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸モノグリセリド等が挙げられる。
両性イオン界面活性剤としては、例えば、アミノ酸、アルキルアミノ脂肪酸塩、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド、ポリアクリルアミド等が挙げられる。
陽イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、N−メチルビスヒドロキシエチルアミン脂肪酸エステル塩酸塩、ハロゲン化アルキルピリジニウム等が挙げられる。
また、これらとは分類形態が異なるものとして、フッ素系界面活性剤、アリル系反応性界面活性剤等の反応性界面活性剤、カチオン性セルロース誘導体、ポリカルボン酸、ポリスチレンスルホン酸等の高分子界面活性剤も知られている。これらは湿潤分散剤としても市販されているが、このような湿潤分散剤をも含め、前記いずれの界面活性剤も本発明においては保護物質として用いることができる。これらの界面活性剤の市販品の一例を示せば、EFKA5010、EFKA5044、EFKA5244、EFKA5054、EFKA5055、EFKA5063、EFKA5064、EFKA5065、EFKA5066、EFKA5070、EFKA5071、EFKA5207(いずれもエフカアディティブズ社製)、Disperbyk−101、Disperbyk−108、Disperbyk−130(いずれもビックケミー・ジャパン株式会社製)等が挙げられる。
これら界面活性剤は、1種類を単独で用いることも、また2種類以上を組み合わせて用いることもできる。また、本発明においては、界面活性剤と界面活性剤以外の本発明の保護物質を組み合わせて金属ナノ粒子の保護物質として用いることもできる。
また、カップリング剤としては、一般に、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤等が知られているが、これらのいずれのものをも本発明の保護物質として使用することができる。以下に、本発明において用いることのできる市販のカップリング剤をいくつか例示するが、本発明で用いられるカップリング剤が下記のものに限定されるものではない。
シランカップリング剤としては、例えば、KA−1003、KBM−1003、KBE−1003、KBM−303、KBM−403、KBE−402、KBE403、KBM−1403、KBM−502、KBM−503、KBE−502、KBE−503、KBM−5103、KBM−602、KBM−603、KBE−603、KBM−903、KBE−903、KBE−9103、KBM−573、KBM−575、KBM−6123、KBE−585、KBM−703、KBM−802、KBM−803、KBE−945、KBE−846、KBE−9007(いずれも信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
また、チタネート系カップリング剤としては、例えば、プレンアクトKR−TTS、プレンアクトKR−46B、プレンアクトKR−55、プレンアクトKR−41B、プレンアクトKR−38S、プレンアクトKR−138S、プレンアクトKR−238S、プレンアクト338X、プレンアクトKR−44、プレンアクトKR−9SA(いずれも味の素ファインテクノ株式会社製)等が挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、プレンアクトAL−M(味の素ファインテクノ株式会社製)等が挙げられる。
ジルコニウム系カップリング剤としては、例えば、ケンリアクト(ケンリッチペトロケミカルス株式会社製)が挙げられる。
これらのカップリング剤は、1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて使用してもよく、また、カップリング剤とカップリング剤以外の本発明の保護物質を組み合わせて使用してもよい。
本発明において使用される脂肪酸としては、特に限定されず、一般に脂肪酸として知られているものを使用することができ、例えば直鎖飽和脂肪酸、直鎖不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸、3級脂肪酸などを挙げることができる。
直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸等が挙げられる。
直鎖不飽和脂肪酸としては、例えば、アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸等があげられる。中でも、安定性や低温分解性を考慮するとカプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等が挙げられる。
分岐脂肪酸としては、例えば、イソ酪酸、イソ吉草酸、2−エチルヘキサン酸、2−エチルイソヘキサン酸、2−プロピルヘプタン酸、2−ブチルオクタン酸、2−イソブチルイソオクタン酸、2−ペンチルノナン酸、2−イソペンチルノナン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘキシルイソデカン酸、2−ブチルドデカン酸、2−イソブチルドデカン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルウンデカン酸、2−イソペプチルイソウンデカン酸、2−ドデシルヘキサン酸、2−イソドデシルヘキサン酸、2−オクチルドデカン酸、2−イソオクチルドデカン酸、2−オクチルイソドデカン酸、2−ノニルトリデカン酸、2−イソノニルイソトリデカン酸、2−デシルドデカン酸、2−イソデシルドデカン酸、2−デシルイソドデカン酸、2−デシルテトラデカン酸、2−オクチルヘキサデカン酸、2−イソオクチルヘキサデカン酸、2−ウンデシルペンタデカン酸、2−イソウンデシルペンタデカン酸、2−ドデシルヘプタデカン酸、2−イソドデシルイソヘプタデカン酸、2−デシルオクタデカン酸、2−デシルイソオクタデカン酸、2−トリデシルヘプタデカン酸、2−イソトリデシルイソヘプタデカン酸、2−テトラデシルオクタデカン酸、2−イソテトラデシルオクタデカン酸、2−ヘキサデシルヘキサデカン酸、2−ヘキサデシルテトラデカン酸、2−ヘキサデシルイソヘキサデカン酸、2−イソヘキサデシルイソヘキサデカン酸、2−ペンタデシルノナデカン酸、2−イソペンタデシルイソノナデカン酸、2−テトラデシルベヘン酸、2−イソテトラデシルベヘン酸、2−テトラデシルイソベヘン酸、2−イソテトラデシルイソベヘン酸、イソヘプタン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸等が挙げられる。
3級脂肪酸としては、例えば、ピバリン酸、ネオノナン酸、ネオデカン酸、エクアシッド9(出光石油化学株式会社製)、エクアシッド13(出光石油化学株式会社製)などが挙げられる。
これらの脂肪酸は、炭素数3〜22のものが好ましく用いられる。また、1種類を単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよく、また、脂肪酸と脂肪酸以外の本発明の保護物質を組み合わせて使用してもよい。
アミン化合物として、例えば、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、第四級アミン塩等のアルキルアミン、ジアミン、アルカノールアミン等が挙げられ、例えば、ブチルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘクサドデシルアミン、オクタデシルアミン、ココアミン、タロウアミン、水素化タロウアミン、オレイルアミン、ラウリルアミン、及びステアリルアミン等の第一級アミン、ジココアミン、ジ水素化タロウアミン、及びジステアリルアミン等の第二級アミン、ドデシルジメチルアミン、ジドデシルモノメチルアミン、テトラデシルジメチルアミン、オクタデシルジメチルアミン、ココジメチルアミン、ドデシルテトラデシルジメチルアミン、及びトリオクチルアミン等の第三級アミン、ナフタレンジアミン、ステアリルプロピレンジアミン、オクタメチレンジアミン、及びノナンジアミン等のジアミン、2-メチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ブトキシプロピルアミン、ジエチルメチルアミン、2-ジメチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。
酸アミド化合物としては特に限定されないが、例えば、カルボン酸アミド、アミノカルボン酸塩が挙げられる。
チオール化合物としては特に限定されないが、例えば、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、チオジプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオ酢酸等の酸チオール類、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、アリルメルカプタン、ジメチルメルカプタン、メルカプトエタノール、アミノエチルメルカプタン、チオジエチルアミン等の脂肪族チオール類、シクロヘキシルチオール等の脂環式チオール類、チオフェノール等の芳香族チオール類、チオジエチレングリコール、チオジグリコール酸、エチレンチオグリコール等のチオグリコール類等が挙げられる。
上記スルフィド化合物として、特に限定されないが、例えば、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、メチルプロピルスルフィド等が挙げられる。
本発明では、イオン性を有する保護物質は、金属ナノ粒子100重量部に対する保護物質の総量で0.1〜2000重量部の範囲で用いることが好ましいが、0.1〜100重量部の範囲で用いることが更に好ましい。保護物質の使用量が1重量部未満の場合、保護物質の効果が得られず、金属ナノ粒子の凝集を生じるためである。また、2000重量部を超える場合、安定化に寄与しない余剰の保護物質の存在が、金属光沢被膜などとして用いた場合の反射率や、物性に悪影響を与えるため好ましくない。

これら保護物質を金属ナノ粒子に被覆する方法としては、予め製造された金属ナノ粒子と保護物質とを乾式、または湿式で混合するなどして金属ナノ粒子を保護物質により被覆する方法、金属ナノ粒子を製造する際保護物質の存在下に金属ナノ粒子を形成して、保護物質で被覆された金属ナノ粒子を得る方法、脂肪酸金属塩など保護物質として機能する物質の金属塩を還元剤などを用いて還元することにより保護物質で被覆された金属ナノ粒子を得る方法などが知られている。これら方法はいずれも公知の方法であり、適宜の方法が用いられればよい。

本発明の金属ナノ粒子は、平均粒子径が1〜100nmの範囲の微粒子であるものが好ましく用いられ、更に成膜性、低温化といった観点から、1〜50nmであることが好ましい。この範囲粒子径を有する金属ナノ粒子は、ナノ粒子の融点降下の働きで、金属固有の融点よりも飛躍的に低温域で金属同士の融着が起こることが知られている。そのため、平均粒子径1〜100nmの範囲の金属ナノ粒子を使用することで、低温かつ短時間で優れた鏡面反射性を有する金属光沢被膜の形成が可能となるため、耐熱性の良くないフィルム・紙・プラスチック基材上にも金属光沢被膜が形成できる。一方、平均粒子径が前記範囲の上限値を超える場合、反射性が低下するばかりでなく、低温での融着性や物性が劣ることがあるため好ましくない。
更に、上記平均粒子径範囲の金属ナノ粒子を得る方法として、例えば、ガス中蒸発法等の気相法、液相中で超音波、紫外線や還元剤を用いて金属化合物を還元する液相法(例えば、特開平11−80647号公報、特開昭61−276907号公報参照)、あるいは溶融法、電解法等の方法が挙げられる。本発明においては、製造コスト、工数を考慮すると、金属化合物を液体媒体中で超音波、紫外線や還元剤を用いて還元する液相法によって得る方法が更に好ましい。
また、本発明では、液体媒体中、下記式(1)で示されるカルボジヒドラジドまたは下記式(2)で示される多塩基酸ポリヒドラジドを用いて、金属化合物を還元することによって得られた金属ナノ粒子分散体を好ましく用いることができる(詳しくはPCT/JP2006/320493号明細書を参照)。この方法においては、還元反応が高温に加熱しなくても迅速に進行するため、反応後の金属ナノ粒子の凝集が抑えられ、微小で粒子径の揃った金属ナノ粒子を得ることができる。このため、この方法で得られた金属ナノ粒子分散物は流動性や安定性に優れており、例えば、インキとして用いた場合、低温での乾燥でも、良好な金属光沢を有する金属光沢被膜および/またはパターンを形成することができる。この方法では、金属塩として例えば脂肪酸金属塩を用いることにより、脂肪酸を含む保護物質で被覆された金属ナノ粒子を直接製造することができ、またこの方法で得られた金属ナノ粒子は諸特性が優れていることから、本発明では該方法で得られた金属ナノ粒子を金属光沢被膜形成用として好ましく用いることができる。
Figure 2009106903
(式中、Rはn価の多塩基酸残基を表す。)
上記式(2)で示される多塩基酸ポリヒドラジドとしては、例えば、二塩基酸ジヒドラジド、三塩基酸トリヒドラジド、四塩基酸テトラヒドラジド等が挙げられ、二塩基酸ジヒドラジドとしては、例えば、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、タルタロジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、ヘキサデカン酸ジヒドラジド、2,6−ナフトエ酸ジヒドラジド、1,4−ナフトエ酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イミノジ酢酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド等が挙げられる。
また三塩基酸トリヒドラジドとしては、例えば、クエン酸トリヒドラジド、トリメリット酸トリヒドラジド、ニトリロ酢酸トリヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド等があげられる。四塩基酸テトラヒドラジドとしては、エチレンジアミン四酢酸テトラヒドラジド、ピロメリット酸テトラヒドラジド等があげられる。上記以外の多塩基酸ポリヒドラジドとしては、ポリアクリル酸ポリヒドラジド等が挙げられる。
これらの多塩基酸ポリヒドラジドは、1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができ、カルボジヒドラジドと組み合わせて用いることもできる。
カルボジヒドラジドまたは多塩基酸ポリヒドラジドは、固体で添加しても、溶媒に溶解して添加しても良いが、反応がより均一に効率よく進行するためには溶媒に溶解して添加することが好ましい。
さらに、反応後の精製を考慮すると、水溶液として添加することが好ましい。水溶液として添加する場合においては、水への溶解性を考慮するとアジピン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジドを用いることが好ましい。カルボジヒドラジドまたは多塩基酸ポリヒドラジドは、水素の1つまたは2つ以上が水酸基等の官能基で置換されていてもよい。
本発明の金属ナノ粒子の製造方法におけるカルボジヒドラジドまたは多塩基酸ポリヒドラジドの添加量については、金属化合物の種類や濃度によっても異なるが、通常は少なくとも金属化合物溶液から金属が還元析出するのに必要な化学量論比の量を使用すればよい。本発明の製造方法に使用される還元剤はジヒドラジド類であり、還元能のある官能基を2個以上有していることから、金属が還元析出するのに必要な化学量論比はヒドラジド基で換算して添加するのが好ましい。還元後に水相を除去する場合には、余剰の還元剤も同時に除去できるため、化学量論比以上の還元剤を使用しても良く、その上限は特に定められるものではないが、洗浄工程やコストを考えると、ヒドラジド換算の化学量論比で金属化合物を還元するのに必要な添加量の6倍以下であることが好ましい。
また、本発明の製造方法では、上記のように、液体媒体と金属化合物とを混合した後にカルボジヒドラジド、または、多塩基酸ポリヒドラジドを添加して還元する方法でも金属微粒子分散体を得ることができるが、液体媒体とカルボジヒドラジドまたは多塩基酸ポリヒドラジドとを混合した後に金属化合物を添加して還元することもできる。
上記金属化合物は特に限定されないが、脂肪酸塩、無機塩の形がよく知られており、脂肪酸塩については公知の方法を用いて簡単に得ることができる。例えば、市販の脂肪酸ナトリウムもしくは、脂肪酸と水酸化ナトリウムを水中で混合して得られた脂肪酸ナトリウム塩を、純水中で溶解させておき、得ようとする金属の無機塩を等量添加し、析出した脂肪酸の金属塩化合物を吸引濾過して濾別し、乾燥させることで容易に脂肪酸の金属塩化合物を得ることができる。
上記金属の無機塩としては、特に限定されないが、例えば、塩化金酸、塩化白金酸、塩化銀等の塩化物、硝酸銀等の硝酸塩、酢酸銀、酢酸銅(II)等の酢酸塩、過塩素酸銀等の過塩素酸塩、硫酸銅(II)等の硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩等が挙げられ、所望の金属に応じて適宜選択することができる。
また、これらの金属の無機塩は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明の金属ナノ粒子の製造方法において、脂肪酸の金属塩化合物を分散させる液状媒体としては、特に限定されないが、不純物の除去等の工程を考慮すると、水と相分離する非水性溶媒が好ましく、非水性溶媒に脂肪酸の金属塩化合物を分散させた後に、還元剤であるカルボジヒドラジドまたは多塩基酸ポリヒドラジドの水溶液を添加することが好ましい。
このとき、還元反応は脂肪酸の金属塩化合物が非水性溶媒中に水性の液滴として存在する還元剤と接触した際のみに起こり、還元された金属は速やかに非水性溶媒中で安定化されるため、局所的な反応が起こりにくく、そのため、粒子径の揃った微小な金属微粒子を得ることができる。また、余剰の還元剤や塩残基等は水相に存在するため、反応後に静置して水相を除去するのみで、容易に精製を行うこともできるため好ましい。
上記非水性溶媒としては、水と相分離するものであれば特に限定されず、例えば、
クロロホルム、シクロヘキサン、ベンゼン、ノルマルヘキサン、トルエン、シクロヘキサノン、1−メトキシイソプロパノールアセテート、ジエチルエーテル、メチルイソブチルケトン、四塩化炭素、塩化メチレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、石油エーテル、シリコンオイル等があげられる。
また、非水性溶媒としては、反応性有機溶剤を用いることもできる。反応性有機溶媒としては特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート化合物、ビニルエーテル化合物、ポリアリル化合物等のエチレン性不飽和単量体等が挙げられる。非水性溶媒は1種類を単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の金属ナノ粒子の製造方法においては、保護物質の存在下で還元反応を行うことが好ましいが、このとき保護物質は、非極性溶媒相および非極性溶媒と水相との界面に存在しており、水相からの金属ナノ粒子の移動を助け、また、抽出された金属ナノ粒子を安定化させる働きをしていると考えられる。
本発明の金属ナノ粒子の製造方法における還元反応は、室温でも十分に終了するが、加熱して反応を行っても差し支えない。但し、あまり高温になると金属粒子のブラウン運動が激しくなり、凝集が起こりやすくなる恐れや、保護物質が熱で変性してしまう恐れがあるため、90℃以下で還元反応を行うのが好ましい。更に好ましくは70℃以下で行うのが好ましい。
本発明の金属ナノ粒子の製造方法において、反応を通じて大気中で行っても差し支えないが、生成した金属微粒子の酸化や硫化を防ぐ、または酸素が存在することによる副反応の生成を防ぐため、例えば、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行っても良い。
本発明の金属ナノ粒子の製造方法では、必要に応じて水相を除去した後に加熱や減圧蒸留等の方法を用いて非水性溶媒の一部を除去し、任意の濃度まで濃縮することができる。また、非水性溶媒を完全に除去した後、目的に応じて合成時と異なる溶媒を加えて再分散させ、任意の濃度の金属ナノ粒子分散体に調整することも可能である。このときの溶媒は非水性溶媒でも水性溶媒でも良いが、金属微粒子近傍に存在する保護物質が溶解する溶媒であることが好ましい。
上記、非水性溶媒を除去する際の方法としては、特に限定されないが、例えば、加熱、減圧蒸留、また、分散剤を用いる場合には、分散剤に応じて分散剤が溶解しない貧溶媒を添加し金属微粒子を沈殿させることで固体として取り出した後に任意の溶媒に再分散させることも可能である。

イオン性を有する保護物質に被覆された金属ナノ粒子を含む材料には、少なくとも1種以上の液状媒体を含むことを特徴としているが、使用できる液状媒体としては特に限定されず、印刷・塗布方法、基材、粘度、表面張力、乾燥温度、保護物質の溶解性等に応じて自由に選択することができる。また、前述のとおり、イオン性を有する保護物質に被覆された金属ナノ粒子を含む材料に使用される液状媒体は、金属ナノ粒子を合成する際に用いる液状媒体と同一である必要はなく、自由に選択することができる。
本発明の金属ナノ粒子を含む材料で用いられる液状媒体としては、例えば、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、グリコール系溶剤、エーテル系溶剤、水等が挙げられる。これら溶剤は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。以下、これら各溶剤について、更に詳細に説明する。
上記エステル系溶剤としては、例えば、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸(イソ)アミル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、モノクロロ酢酸メチル、モノクロロ酢酸エチル、モノクロロ酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソアミル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
ケトン系溶剤としては、例えば、アセトン、アセトフェノン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルn−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、アセトニルアセトン、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2−(1−シクロヘキセニル)シクロヘキサノン等が挙げられる。
また、グリコールエーテル系溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、およびこれらモノエーテル類の酢酸エステル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等のジアルキルエーテル類が挙げられる。
脂肪族炭化水素系溶剤としては、例えば、ノルマルパラフィン系溶剤として、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ドデカン、0号ソルベントL、M、H、(新日本石油株式会社製)、ノルマルパラフィンSL、L、M(新日本石油株式会社製)、イソパラフィン系溶剤としては、イソヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、イソオクタン、2,2,5−トリメチルヘキサン、パラオール100、130、50、750(昭和シェル石油株式会社)アイソパーL、M(エクソン石油化学株式会社)、アイソゾール200、300、400(新日本石油株式会社製)、スーパゾルFP2、25、30、38(いずれも出光興産株式会社製)、シクロパラフィン系溶剤としては、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ナフテゾール160、200、220、MS−20P(新日本石油株式会社製)、AFソルベント4号、5号、6号、7号(いずれも新日本石油株式会社製)、テトラヒドロナフタリン、デカヒドロナフタリン、テレピン油、p−ペンタジエン、リモネン、工業用揮発油1号、2号、3号、4号、5号、リグロイン等が挙げられる。
芳香族炭化水素系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ナフタレン、テトラリン、ソルベントナフサ、芳香族混合炭化水素等が挙げられる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ヘプタノール、n−アミルアルコール、sec−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアルコール、アリルアルコール、エチレンクロロヒドリン、オクチルドデカノール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、イソアミルアルコール、t−アミルアルコール、sec−イソアミルアルコール、ネオアミルアルコール、ヘキシルアルコール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、ベンジルアルコール、α−テルピネオール、ターピネオールC、L−α−ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ターピニルオキシエタノール、ジヒドロターピニルオキシエタノールテルソルブMTPH、テルソルブDTO−210、テルソルブTHA−90、テルソルブTHA−70(日本テルペン化学株式会社製)シクロヘキサノール、3−メトキシブタノール、ジアセトンアルコール、1,4−ブタンジオール、オクタンジオール等や、ファインオキソコール140N、ファインオキソコール1600、ファインオキソコール180、ファインオキソコール180N、ファインオキソコール2000(日産化学工業株式会社製)等の側鎖高級アルコール等が挙げられる。
グリコール系溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、へキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
エーテル系溶剤としては、例えば、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサン、ジブチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ターピニルメチルエーテル、ジヒドロターピニルメチルエーテル、環状エーテル系溶剤として、例えば、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン等が挙げられる。
また、液状媒体として、反応性有機溶剤を用いることもできる。反応性有機溶媒としては特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート化合物、ビニルエーテル化合物、ポリアリル化合物等のエチレン性不飽和単量体等が挙げられる。
また、その他の液状媒体として、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネート、フルフラールが挙げられる。
上記液状媒体は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料や、被膜形成方法など種々の条件で異なるものの、これら液体媒体は、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料100重量%中、通常0.01〜99重量%、好ましくは0.1〜95重量%となるように添加して用いることができる。


本発明の金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料には、得られる金属光沢被膜の金属光沢感を向上させるために、レベリング剤、消泡剤、および滑剤のうち少なくとも一種以上を含んでいることが好ましい。良好な金属光沢を得るためには、金属表面で起こり、反射率の低下を引き起こす光の散乱を低く抑える必要がある。レベリング剤、消泡剤、滑剤は金属ナノ粒子を含む材料の表面張力を調整し、基材との親和性を高める働きをするため、基材上に金属ナノ粒子を含む材料が塗布されたとき均一に濡れ広がり、表面が平滑な被膜を形成することが可能であり、優れた金属光沢を有する金属光沢用被膜を得ることができる。
本発明の導電性物質を含む被膜層形成用材料において用いられるレベリング剤としては、例えば、サーフィノール104PA、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485、サーフィノール504、サーフィノールSE−F(いずれもエアープロダクツジャパン株式会社製)、EFKA3030、EFKA3031、EFKA3033、EFKA3034、EFKA3035、EFKA3232、EFKA3236、EFKA3239、EFKA3299、EFKA3522、EFKA3523、EFKA3580、EFKA3835、EFKA3883、EFKA3886、EFKA3888、EFKA3277、EFKA3500、EFKA3570、EFKA3600、EFKA3650、EFKA3772、EFKA3777、EFKA3778(いずれもエフカアディティブズ社製)、BYK−300、BYK−302、BYK−306、BYK−307、BYK−310、BYK−315、BYK−320、BYK−322、BYK−323、BYK−325、BYK−330、BYK−331、BYK−333、BYK−337、BYK−340、BYK−344、BYK−370、BYK−375、BYK−377、BYK−350、BYK−352、BYK−354、BYK−355、BYK−358N、BYK−361N、BYK−392、BYK−UV3500、BYK−UV3510、BYK−UV3570、BYK−Siclean3700、BYK−301、BYK−302、BYK−307、BYK−325、BYK−331、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−375、BYK−380N、BYK−381、Byketol−OK、Byketol−Special、Byketol−WS(いずれもビックケミー・ジャパン株式会社製)、ディスパロン1970、ディスパロン230、ディスパロンLF−1970、ディスパロンLF−1982、ディスパロンLF−1983、ディスパロンLF−1984、ディスパロンLF−1985(いずれも楠本化成株式会社製)等が挙げられる。レベリング剤は、導電性物質を含む被膜層形成用材料100重量%中、通常0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%となるように添加して用いることができる。
本発明の導電性物質を含む被膜層形成用材料において用いられる消泡剤としては、例えば、サーフィノールDF−70、サーフィノールDF−75、サーフィノールDF−210、サーフィノールDF−695(いずれもエアープロダクツジャパン株式会社製)、EFKA2022、EFKA2023、EFKA2025、EFKA2028、EFKA2035、EFKA2038、EFKA2040、EFKA2048、EFKA2527、EFKA2550、EFKA2721、EFKA2722、EFKA2723(いずれもエフカアディティブズ社製)、BYK−051、BYK−052、BYK−053、BYK−054、BYK−055、BYK−057、BYK−1752、BYK−1790、BYK−060N、BYK−063、BYK−065、BYK−067A、BYK−070、BYK−077、BYK−080A、BYK−088、BYK−141、BYK−354、BYK−392、BYK−011、BYK−012、BYK−017、BYK−018、BYK−019、BYK−020、BYK−021、BYK−022、BYK−023、BYK−024、BYK−025、BYK−028、BYK−038、BYK−044、BYK−080A、BYK−094、BYK−1610、BYK−1615、BYK−1650、BYK−1730、BYK−1770(いずれもビックケミー・ジャパン株式会社製)、ディスパロンOX−880EF、ディスパロンOX−881、ディスパロンOX−883、ディスパロンOX−77EF、ディスパロンOX−710、ディスパロンOX−8040、ディスパロン1922、ディスパロン1927、ディスパロン1950、ディスパロン1951、ディスパロンP−410EF、ディスパロンP−420、ディスパロンP−425、ディスパロンPD−7(いずれも楠本化成株式会社製)等が挙げられる。消泡剤は、導電性物質を含む被膜層形成用材料100重量%中、通常0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%となるように添加して用いることができる。

本発明の導電性物質を含む被膜層形成用材料において用いられる滑剤としては、例えば、CERAFLOUR914、CERAFLOUR915、CERAFLOUR916、CERAFLOUR950、CERAFLOUR970、CERAFLOUR980、CERAFLOUR988、CERAFLOUR990、CERAFLOUR991、CERAFLOUR994、CERAFLOUR995、CERAFLOUR996、CERAFLOUR998、AQUACER498、AQUACER515、AQUACER526、AQUACER531、AQUACER537、AQUACER539、AQUACER593、AQUAMAT263、AQUAMAT270、CERACOL79、CERACOL601、CERAFAK103、CERAFAK106、CERAFAK110、CERATIX8461、CERATIX8463(いずれもビックケミー・ジャパン株式会社製)等が挙げられる。滑剤は、導電性物質を含む被膜層形成用材料100重量%中、通常0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%となるように添加して用いることができる。

本発明のイオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子を含む材料には、被膜にした際の膜強度、金属光沢の向上、被印刷・塗布体との密着性を高める、また、各種塗布方法に適用した際における材料の特性を最適化するため、必要に応じて樹脂および/またはその前駆体を添加してもよい。
前記、樹脂および/またはその前駆体としては特に限定されないが、例えば、ポリウレタン樹脂、(不飽和)ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂、アセタール樹脂、ポリアミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン/(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ニトロセルロース、ベンジルセルロース、セルロース(トリ)アセテート、カゼイン、シェラック、ゼラチン、ギルソナイト、ロジン、ロジンエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルニトロセルロース、エチレン/ビニルアルコール樹脂、スチレン/無水マレイン酸樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン/酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、変性塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
樹脂の前駆体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート化合物、ビニルエーテル化合物等のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物が挙げられる。これらエチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、単官能であっても、多官能であってもよい。これらの化合物は、1種を単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。なお、本発明において「(メタ)アクリル酸」という場合、アクリル酸およびメタクリル酸を含む意味で使用される。また「(メタ)アクリレート」という場合にも、同様に、アクリレートとメタクリレートを含む意味で用いられる。その他(メタ)アクリロイルなどでも、同様である。
(メタ)アクリレート化合物のうち、単官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノアクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルホルムアミド、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイロキシエチルサクシネート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシエチルイソシアネート等が挙げられる。
また、多官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、ジメチロールートリシクロデカンジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化イソシアヌール酸トリアクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート)トリアクリレート、プロポキシレートグリセリルトリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ネオペンチルグリコールオリゴアクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴアクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴアクリレート、トリメチロールプロパンオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールオリゴアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ロジン変性アクリレート等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物のうち、単官能のビニルエーテル化合物として、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。また、多官能のビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサンジビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサンジビニルエーテル、ビスフェノールAジエトキシジビニルエーテル、グリセロールトリビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル等が挙げられる。
さらに、上記化合物以外のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物としては、例えば、N−ビニルアセトアミド、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、2−メタリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、ステアリルアクリレート、テトラメチルピペジリルメタクリレート等が挙げられる。
これらの樹脂および/またはその前駆体は、種々の条件によって異なるものの、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料100重量%中、通常0.01〜99重量%、好ましくは0.1〜95重量%となるように添加して用いることができる。

本発明のイオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子を含む材料を形成する際には、保護物質により被覆された金属ナノ粒子を、必要に応じて、液体媒体、消泡剤、レベリング剤、滑剤、分散剤、樹脂および/またはその前駆体等と混合し、従来公知の方法、例えばボールミル、アトライター、サンドミル、ジェットミル、3本ロールミル、ペイントシェーカー等を用いて分散するか、または、従来公知の方法、例えば、ミキサー、ディソルバーを用いて撹拌、混合すればよい。

本発明の金属光沢被膜の製造方法は、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子と、該保護物質に対するイオン交換能を有する物質とを接触させることを特徴としている。これらイオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子と、該保護物質に対するイオン交換能を有する物質とを接触させる態様としては、(I)イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子を含んだ層と、該保護物質に対するイオン交換能を有する物質を含んだ層(イオン交換層)とを隣接層として設ける、あるいは(II)イオン性を有する保護物質とイオン交換能を有する物質とを同一層内に互いに接触させるような状態で含ませる方法がある。(I)の方法での金属光沢被膜の製造方法としては、例えば、(I−1)保護物質に対するイオン交換能を有する物質を含んだイオン交換層を形成し、次に、上記イオン交換層上に、イオン性を有する保護物質で被覆された金属ナノ粒子を含んだ被膜層を形成して金属光沢被膜を形成する方法、および、(I−2)基材上に、イオン性を有する保護物質で被覆された金属ナノ粒子を含んだ被膜層を形成し、次に、該被膜層上に、該保護物質に対するイオン交換能を有する物質を含んだイオン交換層を形成して金属光沢被膜を形成する方法が挙げられる。また(II)の方法での金属光沢被膜の製造方法としては、例えば、基材上に、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子と、該保護物質に対するイオン交換能を有する物質を含んだ被膜形成用材料からなる層を形成する方法が挙げられる。これらの層は、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子を含む被膜形成用材料、該保護物質に対するイオン交換能を有する物質を含む被膜形成用材料、あるいはイオン性を有する保護物質で被覆された金属ナノ粒子と該保護物質に対するイオン交換能を有する物質を含む被膜形成用材料を、基材に例えば塗布、印刷などにより被覆し、金属光沢被膜層とする方法が挙げられる。しかし、本発明の金属光沢被膜の製造方法では、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子と該保護物質に対するイオン交換能を有する物質とが何らかの方法により接触していればよいのであり、イオン性を有する保護物質によって被覆された金属ナノ粒子と該保護物質に対するイオン交換能を有する物質とを接触させる方法が、上記例示方法に限られるものではない。
本発明において、金属ナノ粒子はイオン性を有する保護物質により被覆され分散安定化しているが、前記イオン交換能を有する物質と接触することにより、保護物質がイオン交換能を有する物質によって金属ナノ粒子の表面から奪われたり、あるいは保護物質が、例えば、F-、Cl-、Br-、I-、ClO4 -、ClO3 -、SO4 2-、NO3 -、CrO4 -、CO3 2-、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、OH-、H、Li、K、Na、Rb、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Al3+、NH4+等のイオンに交換されたりすることにより、活性エネルギーの高い金属ナノ粒子の表面が露出する。これにより金属ナノ粒子は、分散安定性を失い凝集して、融着しやすくなるため、室温等低温での被膜形成時においても、金属ナノ粒子の被膜化が速やかに進行して金属光沢被膜の形成が可能となると考えられる。

次に、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子と接触される、該保護物質に対するイオン交換能を有する物質について説明する。
本発明においてイオン交換能を有する物質とは、イオン交換反応を示す物質のことをいう。
イオン交換反応とは、一般に、固体または液体中のイオンが、それと接する外部溶液中にある同符号のイオンと交換する現象であり、交換するイオンによって、陰イオン交換反応と陽イオン交換反応とがある。イオン交換能を有する物質は、金属ナノ粒子を被覆しているイオン性を有する保護物質のイオンに応じて選択することができる。

まず、陰イオン交換能を有する物質によりイオン交換反応を利用する場合について説明する。陰イオン性を有する保護物質としては、陰イオン交換能を有する物質により陰イオン交換反応を起こし得る物質であれば特に限定されないが、例えば、分子中に水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、リン酸エステル等のイオン性基を有する保護物質等が挙げられる。これらのイオン性基は化合物の主鎖に含まれていても、側鎖もしくは側鎖と主鎖の双方に含まれていても良い。イオン性基を化合物中に1個または複数個有する化合物としては、例えば、顔料分散剤、界面活性剤、カップリング剤、脂肪酸等が挙げられる。本発明においては、陰イオン交換能を有する物質と組み合わされる保護物質は分散剤を含むものが好ましく、さらには分散剤としては脂肪酸が好ましく、さらに脂肪酸の中では炭素数3〜22である飽和または不飽和の脂肪酸であることが好ましい。これは、脂肪酸を含んだ保護物質により被覆された金属ナノ粒子が用いられると、より低温かつ短時間での金属光沢被膜の形成が可能となるからである。
本発明で用いられる陰イオン交換能を有する物質としては、分子中に陰イオン交換にあずかるイオン性基、陰イオン交換基を有するものが挙げられる。陰イオン交換にあずかるイオン性基、陰イオン交換基としては、例えば、アンモニウム基、ホスホニウム基、スルホニウム基、アミノ基や、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンが挙げられる。

本発明の陰イオン交換能を有する物質としては、例えば陰イオン交換樹脂、カチオン活性剤等のカチオン性化合物、無機陰イオン交換体等が挙げられる。
陰イオン交換樹脂は、一般に、スチレン/ジビニルベンゼン共重合体からなる橋かけ高分子母体を、クロロメチル化後アミノ化することにより作ることができる。クロロメチル基は、無水塩化アルミニウム触媒の存在下、クロロメチルエーテルを反応させることで容易に導入される。アミノ化は、クロロメチル基をアミンで処理する反応であるが、アミンの種類により各種の陰イオン交換樹脂ができる。陰イオン交換樹脂には、強塩基性陰イオン交換樹脂および弱塩基性イオン交換樹脂があり、トリメチルアミンを用いて第4アンモニウム基を導入したものは強塩基性I型、ジメチルエタノールアミンを用いて4級化したものは強塩基性II型といわれている。また、第1級ないし第3級アミンを導入すると弱塩基性イオン樹脂となる。また、上記スチレン/ジビニルベンゼン共重合体は、懸濁重合により得られるが、透明で均質な橋かけ球状粒子のものを一般にゲル型と呼び、他方、水不溶性の芳香族炭化水素等の高沸点有機溶媒を加えて多孔質化したものはマクロポーラス型、生成した重合体をほとんど膨潤させない2−ブタノール等の有機溶媒を添加して得られた多孔体はMR型樹脂と呼ばれている。本発明においては、これらの陰イオン交換樹脂を含め陰イオン交換樹脂であれば何れのものでも陰イオン交換能を有する物質として用いることができる。
一方、カチオン性化合物としては、例えば、第4アンモニウム塩、または第4アンモニウム塩を有する化合物などが挙げられる。第4アンモニウム塩は、一般に、第3アミンにハロゲン化アルキルを作用させて作ることができる。この第4アンモニウム塩としては、例えば、窒素原子を環内に持つN−メチルピペリジンメチオジドや、キノリンメチオジド等の環状第4アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム、ハロゲン化アルキルピリジニウム、高級アミンのハロゲン酸塩等のカチオン活性剤が挙げられ、これらのいずれをも本発明の陰イオン交換能を有する物質として使用することができる。
また、これらの第4アンモニウム塩基を導入した樹脂化合物や、アンモニウム基、ホスホニウム基、スルホニウム基、アミノ基や、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンを導入した樹脂化合物も同様に使用することができる。樹脂化合物としては、例えば、アクリル系樹脂や、ウレタン系樹脂、ポリアミン系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アリルアミン重合樹脂、ジアリルアミン重合樹脂等が挙げられる。更に、ジシアンジアミジンやジシアンジアミドの重合樹脂等や、樹脂を直接カチオン変性したカチオン変性樹脂や、例えばアリルアミン重合樹脂を架橋させた樹脂ビーズ等も挙げられ、これらも使用することができる。
また、第4アンモニウム塩の酸基としては、例えば、F-、Cl-、Br-、I-、ClO4 -、ClO3 -、SO4 2-、NO3 -、CrO4 -、CO3 2-、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、OH-等いずれの酸基も用いることができる。
無機イオン交換体、いわゆる固体塩基としては、例えば、活性炭や、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属酸化物、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩、ZnO/ZrO2、MgO/TiO2、CaO/P25、SiO2/CaO/MgO、SiO2/Al23、SiO2/SrO、SiO2/BaO、ZnO/SiO2、TiO2/ZrO2、Al23/TiO2、SiO2/ZrO2、Al23+ZrO2、SiO2/TiO2、MoO3/SiO2、MoO3/Al3、Al23/MgO等の複合酸化物、ゼオライト、Na/MgO、K/MgO、Na/Al等の金属蒸着金属酸化物、KNH2/Al23、EuNH/K−Y等のイミン担持金属酸化物、KF/Al23、LiCO3/SiO2等のアルカリ金属塩類等が挙げられる。更に、無機イオン交換体としては、例えばシリカ、コロイダルシリカ、チタニア上に、例えば酸化アルミニウム等で被覆して、表面の電荷をカチオン化したものなども使用することができる。
上記陰イオン交換能を有する物質は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
次に、陽イオン交換能を有する物質によりイオン交換反応を利用する場合について説明する。陽イオン性を有する保護物質としては、陽イオン交換能を有する物質により陽イオン交換反応を起こし得る物質であれば特に限定されないが、例えば、分子中に窒素原子および/または硫黄原子を含んでいることが好ましく、さらに窒素原子および/または硫黄原子は、塩基性基として存在していることが好ましい。前記塩基性基としては、例えば、アミノ基、アミド基、メルカプト基、スルフェニル基、スルファンジイル基等が挙げられる。これらのイオン性基は化合物の主鎖に含まれていても、側鎖もしくは側鎖と主鎖の双方に含まれていても良い。イオン性基を化合物中に1個または複数個有する化合物としては、例えば、顔料分散剤、界面活性剤、カップリング剤等が挙げられる。
本発明の陽イオン交換能を有する物質としては、特に限定されないが、例えば、陽イオン交換樹脂、アニオン活性剤等のアニオン性化合物、無機陽イオン交換体等の固体酸が挙げられる。
また、陽イオン交換にあずかる酸性基を導入した樹脂化合物も同様に使用することができる。樹脂化合物としては、例えば、アクリル系樹脂や、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。さらに、樹脂を直接アニオン変性したアニオン変性樹脂も使用することができる。

上記陽イオン交換樹脂は、イオン交換基として、一般的に、スルホン酸基、カルボン酸基を有し、まれにリン酸基、ホスホン酸基、ヒ酸基、セレン酸基をもつものが挙げられる。
イオン交換基としてスルホン酸基を有する陽イオン交換樹脂は強酸性、カルボン酸基は弱酸性として働き、それ以外は中酸性として働く。本発明では、強酸性、弱酸性、中酸性陽イオン交換樹脂のいずれも使用することができる。
上記陽イオン交換樹脂としては、一般に陽イオン交換樹脂として市販されているものを使用することができる。
強酸性陽イオン交換樹脂としては、例えば、ダイヤイオンSK104、ダイヤイオンSK1B、ダイヤイオンSK110、ダイヤイオンSK112、ダイヤイオンPK208、ダイヤイオンPK212、ダイヤイオンPK216、ダイヤイオンPK218、ダイヤイオンPK220、ダイヤイオンPK228、ダイヤイオンUBK08、ダイヤイオンUBK10、ダイヤイオンUBK12、ダイヤイオンUBK510L、ダイヤイオンUBK530、ダイヤイオンUBK550、ダイヤイオンUBK535、ダイヤイオンUBK555(三菱化学株式会社製)が挙げられる。
弱酸性陽イオン交換樹脂としては、例えば、ダイヤイオンWK10、ダイヤイオンWK11、ダイヤイオンWK100、ダイヤイオンWK40L(三菱化学株式会社製)が挙げられる。
これら1種類を単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよく、また、陽イオン交換樹脂とそれ以外の陽イオン交換能を有する物質を組み合わせて使用してもよい。
上記アニオン性化合物としては、例えば、アニオン界面活性剤、脂肪酸、およびカルボキシル基、スルホン酸基、燐酸基を含む化合物およびそれらの塩等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、特に限定されず、アニオン界面活性剤として知られているものを使用することができる。例えば、アルキルカルボン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルコハク酸塩等の高級脂肪酸塩系界面活性剤、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、スルホコハク酸エステル塩、メチルタウリン酸塩、アルファオレインスルホン酸塩、アルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩等のスルホン酸塩系界面活性剤、アルキルリン酸エステル又はリン酸エステル塩界面活性剤等が挙げられる。
これらは1種類を単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよく、また、アニオン界面活性剤とそれ以外の陽イオン交換能を有する物質を組み合わせて使用してもよい。
上記脂肪酸としては、特に限定されず、一般に脂肪酸として知られているものを使用することができる。
直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸等が挙げられる。
直鎖不飽和脂肪酸としては、例えば、アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸等が挙げられる。
分岐脂肪酸としては、例えば、イソ酪酸、イソ吉草酸、2−エチルヘキサン酸、2−エチルイソヘキサン酸、2−プロピルヘプタン酸、2−ブチルオクタン酸、2−イソブチルイソオクタン酸、2−ペンチルノナン酸、2−イソペンチルノナン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘキシルイソデカン酸、2−ブチルドデカン酸、2−イソブチルドデカン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルウンデカン酸、2−イソペプチルイソウンデカン酸、2−ドデシルヘキサン酸、2−イソドデシルヘキサン酸、2−オクチルドデカン酸、2−イソオクチルドデカン酸、2−オクチルイソドデカン酸、2−ノニルトリデカン酸、2−イソノニルイソトリデカン酸、2−デシルドデカン酸、2−イソデシルドデカン酸、2−デシルイソドデカン酸、2−デシルテトラデカン酸、2−オクチルヘキサデカン酸、2−イソオクチルヘキサデカン酸、2−ウンデシルペンタデカン酸、2−イソウンデシルペンタデカン酸、2−ドデシルヘプタデカン酸、2−イソドデシルイソヘプタデカン酸、2−デシルオクタデカン酸、2−デシルイソオクタデカン酸、2−トリデシルヘプタデカン酸、2−イソトリデシルイソヘプタデカン酸、2−テトラデシルオクタデカン酸、2−イソテトラデシルオクタデカン酸、2−ヘキサデシルヘキサデカン酸、2−ヘキサデシルテトラデカン酸、2−ヘキサデシルイソヘキサデカン酸、2−イソヘキサデシルイソヘキサデカン酸、2−ペンタデシルノナデカン酸、2−イソペンタデシルイソノナデカン酸、2−テトラデシルベヘン酸、2−イソテトラデシルベヘン酸、2−テトラデシルイソベヘン酸、2−イソテトラデシルイソベヘン酸、イソヘプタン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸、メタクリル酸等が挙げられる。
3級脂肪酸としては、例えば、ピバリン酸、ネオノナン酸、ネオデカン酸、エクアシッド9(出光石油化学株式会社製)、エクアシッド13(出光石油化学株式会社製)などが挙げられる。
脂肪酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、アルケニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物などが挙げられる。
二塩基酸として、例えば、シュウ酸、マロン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。
これら1種類を単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよく、また、脂肪酸とそれ以外の陽イオン交換能を有する物質を組み合わせて使用してもよい。
無機陽イオン交換体、いわゆる固体酸としては、例えば、ゼオライト、カオリナイト、モンモリロナイト、クロライト、バーミキュライト、ハロイサイト、雲母、脆雲母等の粘土鉱物、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム等の金属酸化物、SiO/CaO、SiO/SrO、ZnO/MgO、ZnO/Sb、SiO/MgO、TiO/B、ZnO/SiO2、ZnO/ZrO、Al/Bi、SiO/WO、SiO/V、Al/MoO、Al/WO、Al/V、SiO/Al、SiO/ZrO、Cr/Al、SiO/BeO、SiO/Y、SiO/La、SiO/Ga、TiO/Al、TiO/ZrO、Al/ZrO、ZnO/Al、SiO/MoO等の複合酸化物等が挙げられる。
上記陽イオン交換能を有する物質は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用して使用してもよい。

次に、イオン性を有する保護物質に対するイオン交換能を有する物質を含む被膜形成用材料(イオン交換層形成用材料)について説明する。
イオン交換能を有する物質を含むイオン交換層を形成する際には、該イオン交換能を有する物質の特性、イオン交換層形成用材料の塗布または印刷方法などに応じて適宜の液状媒体を使用することができる。また、更に必要に応じて消泡剤、レベリング剤、滑剤、分散剤、イオン交換能を有する樹脂意外のその他の樹脂および/またはその前駆体、イオン交換能を有するまたは有さない、無機または有機微粒子等を添加することもできる。これらは、適宜、例えば、ボールミル、アトライター、サンドミル、ジェットミル、3本ロールミル、ペイントシェーカー等を用いて分散するか、または、例えば、ミキサー、ディソルバーを用いて撹拌、混合することにより製造することができる。
イオン交換層形成用材料を製造する際に用いられる液状媒体としては、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜層形成用材料を製造する際に挙げられた液状媒体と同様の液状媒体、例えば、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、脂肪族系溶剤、芳香族系溶剤、アルコール系溶剤、グリコール系溶剤、エーテル系溶剤、水等を使用することができ、これらは2種類以上を混合して使用することもできる。これら各溶剤の具体例も金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜層形成用材料を製造する際に挙げられたものと同様のものが使用できるが、本発明ではイオン交換能を有する樹脂に対する溶解性の理由から、水、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、グリコール系溶剤、あるいはこれらの溶剤と水の混合溶剤等が、イオン交換層形成用材料の溶剤として好ましく用いられる。また、必要に応じて用いられる消泡剤、レベリング剤、滑剤、分散剤なども金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜層形成用材料を製造する際に挙げられたものと同様のものが用いられる。
一方、イオン交換能を有する物質として用いられる樹脂以外のその他の樹脂および/またはその前駆体は、イオン交換能を有する物質を含む被膜形成用材料が塗布あるいは印刷される基材に対する密着性や、保護物質によって被覆された金属ナノ粒子を含んだ金属光沢被膜との密着性を高める、あるいは形成された金属光沢被膜を保護する目的で添加される。このような目的で添加されるその他の樹脂としては、例えばポリウレタン樹脂、飽和または不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂、アセタール樹脂、ポリアミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン/(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ニトロセルロース、ベンジルセルロース、セルロース(トリ)アセテート、カゼイン、シェラック、ゼラチン、ギルソナイト、ロジン、ロジンエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルニトロセルロース、エチレン/ビニルアルコール樹脂、スチレン/無水マレイン酸樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン/酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、変性塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリウレタン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は上記添加目的を達成するべく、基材、被膜形成方法、導電性被膜特性などに応じ適宜のものが選定される。これらの中では、陰イオン交換層被膜の基材に対する密着性、被膜強度の理由から、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、(メタ)アクリル樹脂、スチレン/(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等が好ましいものとして挙げられる。これらその他の樹脂は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記樹脂のうち、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂等に、アミン類、酸無水物類、メルカプト類、イミダゾール類、イソシアネート類、ジシアンジアミド類、ジヒドラジド類等の硬化剤を組み合わせて用いることによって、得られた被膜の耐溶剤性や耐薬品性等の物性を高めることができる。
また、樹脂の前駆体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート化合物、ビニルエーテル化合物等のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物が挙げられる。これらエチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、単官能であっても、多官能であってもよい。これらの化合物は、1種を単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
(メタ)アクリレート化合物のうち、単官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノアクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルホルムアミド、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイロキシエチルサクシネート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシエチルイソシアネート等が挙げられる。
また、多官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、ジメチロールートリシクロデカンジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化イソシアヌール酸トリアクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート)トリアクリレート、プロポキシレートグリセリルトリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ネオペンチルグリコールオリゴアクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴアクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴアクリレート、トリメチロールプロパンオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールオリゴアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ロジン変性アクリレート等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物のうち、単官能のビニルエーテル化合物として、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。また、多官能のビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサンジビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサンジビニルエーテル、ビスフェノールAジエトキシジビニルエーテル、グリセロールトリビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル等が挙げられる。
さらに、上記化合物以外のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物としては、例えば、N−ビニルアセトアミド、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、2−メタリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、ステアリルアクリレート、テトラメチルピペジリルメタクリレート等が挙げられる。
樹脂の前駆体を含む陰イオン交換層形成用材料を、電子線照射により硬化する場合には、樹脂の前駆体(エチレン性不飽和二重結合を有する化合物)の分子鎖切断によってラジカル重合が起こる。これに対し、紫外線を照射して硬化する場合は、前記被膜形成用材料に光重合開始剤を添加するのが一般的である。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、アセトフェノン系、ベンゾイン系、アシルフォスフィンオキサイド系、ビスイミダゾール系、アクリジン系、カルバゾール−フェノン系、トリアジン系、オキシム系等の光重合開始剤を使用することができる。光重合開始剤は、樹脂の前駆体100重量部に対して、1〜20重量部の量で用いることができる。
前記光重合開始剤について更に具体的に説明すると、前記ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、4−フェニルベンゾフェノン、4,4−ジエチルアミノベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルサルファイド等が挙げられる。また、チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2−クロロオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルキサントン等が挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−1−[(4−メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2,2−ジメチル−2−ヒドロキシアセエトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルメチルケタール等が挙げられる。アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)アシルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。ビスイミダゾール系開始剤としては、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラ(4−メチルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール等が挙げられる。アクリジン系開始剤としては、例えば、1,7−ビス(9−アクリジル)ヘプタン、カルバゾール−フェノン系開始剤としては、例えば、3,6−ビス(1−ケト−2−メチル−2−モルホリノプロピル)−9−オクチルカルバゾール、トリアジン系光開始剤としては、例えば、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等が挙げられる。その他、オキシム系開始剤等が挙げられる。
樹脂の前駆体を含む本発明のイオン交換膜形成用材料には、光重合開始剤と共に、光重合促進剤、増感剤を含ませることができる。光重合促進剤および増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル等の脂肪族や芳香族のアミン類が挙げられる。
また、樹脂の前駆体を含むイオン交換層形成用材料には、材料の安定性を高める目的で、(熱)重合禁止剤を含ませることができる。(熱)重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−ベンゾキノン、2,6−t−ブチル−p−クレゾ−ル、2,3−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、アンスラキノン、フェノチアジン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等が挙げられる。
その他の樹脂またはその前駆体は、陰イオン交換層形成用材料100重量%中、通常0.01〜99重量%、好ましくは0.1〜95重量%となるように添加して用いることができる。
更に、本発明のイオン交換層形成用材料には、必要に応じてイオン交換能を有するまたは有さない、有機または無機微粒子を含ませることができる。例えば、上記被膜形成用材料中に上記有機微粒子および/または無機微粒子が含まれることによって、イオン交換能を有する物質がイオン交換層中に均一に存在することとなり、これによってイオン交換能を有する物質が導電性微粒子と接触した際に、イオン交換反応が更に効率良く行われる。
また、用いる上記イオン交換能を有するまたは有さない微粒子の平均粒子径は、0.001〜20μmであることが好ましい。平均粒子径が20μmを超える微粒子を用いると、導電性発現効果が劣るだけでなく、被膜形成用材料の安定性、物性等も低下するため好ましくない。前記微粒子は、陰イオン交換層形成用材料100重量%中、通常1〜99重量%、好ましくは5〜95重量%となるように添加して用いることができる。
上記イオン交換能を有するまたは有さない無機微粒子としては、例えば、クレー、珪藻土、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、タルク、カオリン、焼成カオリン、サポナイト、モルデナイト、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸鉄(II)、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化鉛、リン酸マグネシウム、塩化アルミニウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、モンモリロナイト等が挙げられる。これらの無機微粒子のなかでも、非晶質シリカ、コロイダルシリカが好ましい。
一方、有機微粒子としては、例えば、デンプン等の天然物、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系、ポリスチレン系、スチレン/アクリル系、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン6−12等のナイロン系、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、4フッ化エチレン等のオレフィン系、ポリエステル系、フェノール系、ベンゾグアナミン系の樹脂微粒子が挙げられる。
これらの微粒子は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子と該保護物質に対するイオン交換能を有する物質とを同一層内で互いに接触させる場合、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子および該保護物質に対するイオン交換能を有する物質を含む材料は、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子およびイオン交換能を有する物質とを必要に応じ液状媒体、消泡剤、レベリング剤、滑剤、分散剤、イオン交換能を有する樹脂以外のその他の樹脂および/またはその前駆体、イオン交換能を有するまたは有さない無機または有機微粒子等と共に、従来公知の方法、例えばボールミル、アトライター、サンドミル、ジェットミル、3本ロールミル、ペイントシェーカー等を用いて分散するか、または、従来公知の方法、例えば、ミキサー、ディソルバーを用いて撹拌、混合することにより製造することができる。その際必要に応じ用いられる液状媒体、消泡剤、レベリング剤、滑剤、分散剤、イオン交換能を有する樹脂以外のその他の樹脂および/またはその前駆体、イオン交換能を有するまたは有さない無機または有機微粒子等は、イオン性を有する保護物質によって被覆された金属ナノ粒子を含む材料あるいはイオン交換能を有する物質を含む材料を製造する際に用いられるものと同様のものの中から、この材料が被覆される基材、塗布または印刷方法、塗布後の膜特性、金属光沢特性に応じて適宜選択して用いればよい。
本発明のイオン交換膜の厚さは、特に限定されないが、一般的には0.1〜200μm、好ましくは1〜100μm程度とされる。
次に、本発明の金属光沢被膜の塗布方法について説明する。本発明の金属光沢被膜形成用材料を塗布する方法や膜形状等は特に限定されないが、使用する目的、被塗布形態、基材等に応じて適宜選択するのが好ましい。
例えば、意匠性のパッケージのように特定のパターンを塗布する場合、所望の場所のみに塗布する場合、塗布面積が小さい場合、および基材がフィルムである場合、膜厚の制御を細かく行いたい場合などは、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を印刷により形成することが好ましい。
また、例えば、大面積反射板用途など、大面積、高範囲にわたり金属光沢被膜を一度に形成したい場合、塗布量をより多くしたい場合、基材がガラスや樹脂成型物、曲面、板状の物質であるなど印刷方式で対応できない基材である場合には、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料をコートにより形成することが好ましい。

前記印刷法としては、一般的に知られている方法を用いることができ、特に限定されないが、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、ディスペンサー印刷、パッド印刷等があげられる。
前記コート法としては、一般的に知られている方法を用いることができ、特に限定されないが、例えば、スプレーコート、スピンコート、ダイコート、リップコート、ナイフコート、ディップコート、カーテンコート、ロールコート、バーコート等があげられる。
本発明における金属光沢被膜の厚さは特に限定されず、用途に応じて適宜選択することができるが、一般的には、金属光沢被膜となった状態で0.01〜20μm程度、好ましくは0.05〜10μm程度とされる。特に反射板等の用途で用いられる場合には、基材にもよるが、0.01μm以下であると光が透過し、反射率の低下が起こる恐れがあるため好ましくない。
金属光沢被膜を形成するための基材としては、特に限定されず、紙、プラスチックフィルム、ガラス、繊維等、通常基材として知られたものの何れをも使用することができる。基材はフィルム状、あるいはシート状でなくてもよい。また、基材上に被膜が形成されたものを基材として使用してもよく、これら従来知られた基材の中から用途に応じて適宜選択、使用すればよい。以下、これら基材を更に詳細に説明する。
紙基材としては、例えば、コート紙、非コート紙の他、合成紙、ポリエチレンコート紙、含浸紙、耐水加工紙、絶縁加工紙、伸縮加工紙等の各種加工紙が使用できる。これらの中では、金属光沢被膜として安定した金属光沢を得る観点からは、コート紙、加工紙が好ましい。コート紙の場合は、平滑度の高いものほど良好な金属光沢が得られるため好ましい。
プラスチック基材としては、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロハン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ナイロン、ポリイミド、ポリカーボネート等の通常使用されるプラスチックからなる基材を使用することができる。プラスチックフィルムの表面には、形成される金属光沢被膜の密着性を高めたり、塗布、印刷される金属光沢被膜や金属被膜パターンの印刷再現性等を高める目的で、必要に応じて、コロナ放電処理やプラズマ処理を施したり、ポリウレタン、ポリイソシアネート、有機チタネート、ポリエチレンイミン、ポリブタジエン等の樹脂コーティング剤を塗布したりすることができる。
ガラス基材としては、一般に基板用ガラスとして使用されているものは、いずれも使用することができる。例えば、ソーダライムガラス、マイクロシートガラス、無アルカリガラス、パイレツクスガラス(登録商標)、バイコールガラス、石英ガラス等が挙げられる。
繊維基材としては、例えば、綿、麻等の植物繊維、絹、羊毛等の動物繊維、ポリエステル、アクリル、ナイロン、ビニロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン等の化学繊維、レーヨン、ポリノジック、キュプラ等の再生繊維が挙げられる。また、繊維の構造体としては、例えば、織物、ニット、不織布等いずれのものも用いることができる。
上記基材は、例えば、金属光沢被膜との密着性を高めるために、アンカー剤等を使用した接着性向上層が設けられた、あるいは紫外線処理、コロナ放電処理、プラズマ処理等の前処理が施されていても良い。

本発明では、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を塗布した後、必要に応じて乾燥させることで金属光沢被膜を得ることができる。このとき、乾燥温度は、使用する基材、印刷法、液状媒体により適宜選択することが好ましいが、特に、金属光沢被膜を形成する場合には、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料中に含まれる液状媒体のうち最も高沸点の液状媒体の沸点以下の温度で乾燥することが好ましい。金属ナノ粒子を含む材料を用いて導電性被膜を形成する際には、良好な導電性を得るために導電性材料中に含まれる液状媒体を速やかに揮発させ、樹脂や化合物といった有機成分を除去するために、できるだけ高温で加熱処理することが良いとされているが、被膜形成後、急激な加熱を行うと、液状媒体が揮発する際の気化熱の影響で被膜中に大気中の水分が入り込むことに起因する白化現象が起こりやすくなったり、大量の有機成分が被膜から一度に抜けることにより被膜の表面が荒れたり、被膜中に気泡が発生したりして良好な金属光沢被膜や基材との密着性が得られなくなる恐れがある。そのため、金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料に含まれる液状媒体のうち最も高沸点の液状媒体の沸点かの温度で乾燥させ、被膜形成のスピードをコントロールすることで、良好な金属光沢被膜を形成することができるため好ましい。

乾燥方法としては特に限定されず、乾燥温度、印刷方式、基材によって適宜選択することができるが、熱風乾燥、真空乾燥、赤外線、近赤外線、遠赤外線、紫外線、電子線、マイクロ波等のエネルギー線等を用いて乾燥させることも出来る。
また、金属光沢被膜形成後に、更にその保護を目的として、オーバープリントワニス、各種コーティング剤等を塗工しても良い。これらの各種ワニス、コーティング剤としてが、従来印刷分野で用いられているものを利用すればよい。これらワニスやコーティング剤は通常の熱乾燥型、活性エネルギー線硬化型のいずれも使用できる。
また、イオン交換層を導電性物質を含む被膜層上に形成する場合には、該イオン交換層を導電性被膜層の保護層として機能させることもできる。
本発明では、金属光沢性、反射性を向上させることを目的とし、他の金属光沢被膜を積層させることも可能である。その場合、積層の形態は特に限定されず、形成された金属光沢被膜上に金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を積層させたり、形成された金属光沢被膜上にイオン交換層を形成させ、その上に金属光沢被膜形成用材料を塗布することで積層させたり、形成された金属光沢被膜上に接着剤層等の機能層を設け、その後金属光沢被膜を形成させたりすることが可能である。

また、金属光沢被膜上に接着剤を塗布した後、紙基材やプラスチックフィルムを接着、またはプラスチックの溶融押し出し等によりラミネートして回路、被膜を保護することもできる。もちろん、あらかじめ粘着剤、接着剤が塗布された基材を接着することによって保護層を形成することもできる。
本発明の方法によって形成された金属光沢被膜は、金属ナノ粒子同士の融着、金属化を促進し、また、形成された金属光沢被膜表面を平滑化し、更に良好な金属光沢被膜を得るため、加熱処理またはカレンダー処理のような加熱加圧処理といった処理を施すこともできる。より良好な金属光沢を得るためには、使用する基材等の種類に応じていずれかの方法を選択すればよく、カレンダー処理、プレスロール機、プレス機、ラミネーター等で行うことができる。処理条件は、基材に影響のない範囲で行えばよいが、処理温度は50〜150℃、加圧条件は、0.5〜2.0MPa、加圧時間は10秒〜10分間の範囲で行うことが好ましい。プレスロール機を用いる場合、ロールの線圧は1〜25kg/cmの範囲が好ましい。また、プレス時の基材搬送速度は1〜30m/分の範囲で行うことができる。

本発明の金属光沢被膜が、低温での形成が可能であること、また種々の基材との密着性が良好なことから、従来基材として知られているどのような基材の上にも形成可能である。また、各種印刷法、コート法にも適応可能で、任意の膜厚が得られ、さらに、温度コントロールを行うことにより特性の優れた金属光沢被膜を形成することができることから、あらゆる分野において、金属光沢被膜として使用することができる。
本発明の金属光沢被膜の用途としては、本発明の金属光沢を利用できる分野であれば、特に限定されず、金属光沢のレベルによって適宜応用することが可能であるが、例えば、チケット、ラベル、ステッカー、カード等の印刷部材、シュリンクラベル等の包装部材、スポーツ用品装飾、楽器、塗装物等の装飾用途等の意匠性部材、ディスプレイ用部材、導光板、バックライト用反射板等の光学用部材、照明用部材、医療用部材、自動車用部材、コーティング用部材、光輝性装飾ラベル、化粧板、看板等の建築用部材、偽造防止、ホログラム反射板等の防犯用部材、光沢糸、織物、染色等の繊維用部材等に使用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中、「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を表す。

[金属ナノ粒子合成例1]
セパラブル4口フラスコに冷却管、温度計、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付け、窒素雰囲気下、室温で撹拌しながらトルエン200部およびオレイン酸銀38.9部を仕込み、0.5Mの溶液とした後に、分散剤としてジエチルアミノエタノール2.3部(金属1molに対し0.2mol倍)を添加し溶解させた。その後、20%コハク酸ジヒドラジド(以降SUDHと略記する)水溶液73.1部(金属1molに対しヒドラジド基2mol倍)を滴下すると液色が淡黄色から濃茶色に変化した。更に反応を促進させるために40℃に昇温し、反応を進行させた。静置、分離した後、水層を取り出すことで過剰の還元剤や不純物を除去し、更にトルエン層に数回蒸留水を加え、洗浄・分離を繰り返し、銀微粒子分散体トルエン溶液を得た。得られた銀微粒子分散体の、銀微粒子の平均粒子径は7±2nmであり、銀濃度は73%であった。
[金属ナノ粒子合成例2]
原料の金属塩をヘキサン酸銀22.3部に変更した以外は、合成例1と同様にして銀微粒子分散体を得た。得られた銀微粒子分散体の、銀微粒子の平均粒子径は5±2nmであり、銀濃度は80%であった。
[金属ナノ粒子合成例3]
原料の金属塩をペンタン酸銀20.9部に変更した以外は、合成例1と同様にして銀微粒子分散体を得た。得られた銀微粒子分散体の、銀微粒子の平均粒子径は5±1nmであり、銀濃度は82%であった。
[金属ナノ粒子合成例4]
原料の金属塩をペンタン酸銅26.6部、還元剤を20%SUDH水溶液292.3部(金属1molに対しヒドラジド基4mol倍)に変更した以外は合成例1と同様にして赤色の銅微粒子分散体を得た。得られた銅微粒子分散体の銅微粒子の平均粒子径は7±2nmであり、銅濃度は50%であった。
[金属ナノ粒子合成例5]
セパラブル4口フラスコに冷却管、温度計、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付け、窒素ガスを導入しながらトルエン91.1部、および顔料分散剤としてソルスパース32000(日本ルーブリゾール株式会社製)3.2部を仕込み、溶解させた後、20%コハク酸ジヒドラジド水溶液73.1部(金属1molに対してヒドラジド基2mol倍)を50℃で攪拌しながら滴下し、均一な液滴を生成させた。ビーカーに1M硝酸銀水溶液100部秤取り、攪拌しながら25%アンモニア水27.3部(金属1molに対し、4mol倍)滴下した後上記トルエン溶液中に滴下し、30℃で反応を進行させた。静置、分離した後、水相を取り出し、数回蒸留水で洗浄・分離を繰り返すことにより過剰の還元剤と不純物の洗浄を行い、銀微粒子分散体トルエン溶液を得た。得られた銀微粒子分散体は、流動性があり、417nmに強い吸収を持ち、銀微粒子の平均粒子径は7±2nmと均一であり、銀濃度は78%であった。
[金属ナノ粒子合成例6]
セパラブル4口フラスコに冷却管、温度計、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付け、窒素ガスを導入しながらトルエン91.1部、および顔料分散剤としてソルスパース32000(日本ルーブリゾール株式会社製)5.9部を仕込み、溶解させた後、20%コハク酸ジヒドラジド水溶液73.1部(金属1molに対してヒドラジド基2mol倍)を50℃で攪拌しながら滴下し、均一な液滴を生成させた。ビーカーに1M塩化金酸水溶液100部秤取り、攪拌しながら25%アンモニア水27.3部(金属1molに対して4mol倍)滴下した後上記トルエン溶液中に滴下し、30℃で反応を進行させた。静置、分離した後、水相を取り出し、数回蒸留水で洗浄・分離を繰り返すことにより過剰の還元剤と不純物の洗浄を行い、銀微粒子分散体トルエン溶液を得た。得られた銀微粒子分散体は、流動性があり、531nmに強い吸収を持ち、銀微粒子の平均粒子径は5±2nmと均一であり、金濃度は70%であった。この金微粒子分散体の収率は83%であった。
[金属ナノ粒子合成例7]
セパラブル4口フラスコに冷却管、温度計、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付け、窒素雰囲気下、室温で攪拌しながらトルエン200部およびペンタン酸銀26.6部を仕込み、0.5Mの溶液とした後に、分散剤としてジエチルアミノエタノール2.3部(金属1molに対し0.2mol倍)、オレイン酸2.8部(金属1molに対し0.1mol倍)を添加し溶解させた。その後、ヒドラジン3.2部(金属1molに対し2mol倍)を加えると激しく反応が起こり、沈殿物が生じた。静置、分離した後、水層を取り出すことで沈殿物、過剰の還元剤や不純物を除去し、さらにトルエン層に数回蒸留水を加え、洗浄、分離を繰り返して銀微粒子分散体トルエン溶液を得た。得られた銀微粒子分散体の銀微粒子の平均粒子径は20±5nmであり、銀濃度は30%であった。

[実施例1]
合成例3で得られたペンタン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体に貧溶媒であるアセトンを添加して銀ナノ粒子を固形物として取り出し乾燥させた。得られた銀ナノ粒子をエチレングリコールモノブチルエーテルに溶解させ銀濃度20%に調整し、金属光沢被膜形成用材料を得た。得られた材料をポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)上にインクジェット印刷によりパターンを形成し、150℃30分乾燥することにより金属光沢被膜を得た。
[実施例2]
陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(三菱化学株式会社製「サフトマーST−3000」、固形分25%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1、重量比)40部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ塗料を得た。次に、この陰イオン交換能を有する塗料を用いて、ポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)上にバーコーターを用いて塗工した後、75℃で5分間乾燥することにより、乾燥後の塗膜厚さ6μmの陰イオン交換層を得た。
次に、合成例1で得られたオレイン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体を減圧濃縮した後、メチルエチルケトン(以後、MEKと表記する)、エチルシクロヘキサン(以後ECHと表記する)を加え、銀濃度15%、トルエン/MEK/ECHの比率が重量比で1:1:1となるように調整し金属光沢被膜形成用材料を得た。その後、得られた材料を小型グラビア印刷機で陰イオン交換層上にパターンを形成して乾燥し金属光沢被膜を得た。このとき、印刷機の乾燥温度は実測値で70℃に設定した。
[実施例3]
陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(三菱化学株式会社製「サフトマーST−3000」、固形分25%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1、重量比)40部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ塗料を得た。次に、この陰イオン交換能を有する塗料を用いて、ポリカーボネート上にバーコーターを用いて塗工した後、75℃で5分間乾燥することにより、乾燥後の塗膜厚さ6μmの陰イオン交換層を得た。
次に、合成例3で得られたペンタン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体を減圧濃縮し、銀濃度10%となるように調整し金属光沢被膜形成用材料を得た。その後、得られた材料をダイコータを用いて上記陰イオン交換層上に塗布、乾燥し金属光沢被膜を得た。このとき、印刷機の乾燥温度は実測値で50℃に設定した。

[実施例4]
陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(明成化学工業株式会社製「パルセットJK−510」、固形分20%)15部、陰イオン交換能を有さない物質としてコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスO」、固形分20%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1)25部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ印刷インキを得た。この陰イオン交換能を有する印刷インキを用いて、小型グラビア印刷機でポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)に、全面ベタ印刷して乾燥後、塗膜厚さ5μmの陰イオン交換層を得た。なお、印刷機の乾燥温度は60℃に設定した。
次に、合成例2で得られたヘキサン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体を減圧濃縮した後、メチルエチルケトン(以後、MEKと表記する)、エチルシクロヘキサン(以後ECHと表記する)を加え、銀濃度15%、トルエン/MEK/ECHの比率が重量比で1:1:1となるように調整し金属光沢被膜形成用材料を得た。その後、得られた材料を小型グラビア印刷機で上記陰イオン交換層上にパターンを形成して乾燥し金属光沢被膜を得た。このとき、印刷機の乾燥温度は実測値で70℃に設定した。
[実施例5]
陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(明成化学工業株式会社製「パルセットJK−510」、固形分20%)15部、陰イオン交換能を有さない物質としてコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスO」、固形分20%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1)25部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ印刷インキを得た。この陰イオン交換能を有する印刷インキを用いて、小型グラビア印刷機でポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)に、全面ベタ印刷して乾燥後、塗膜厚さ5μmの陰イオン交換層を得た。なお、印刷機の乾燥温度は60℃に設定した。
次に、合成例3で得られたペンタン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体に貧溶媒であるアセトンを添加して銀ナノ粒子を固形物として取り出し乾燥させた。得られた銀ナノ粒子をエチレングリコールモノブチルエーテルに溶解させ銀濃度20%に調整し、金属光沢被膜形成用材料を得た。得られた材料を上記陰イオン交換層上にインクジェット印刷によりパターンを形成し、100℃20分乾燥することにより金属光沢被膜を得た。
[実施例6]
陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(明成化学工業株式会社製「パルセットJK−510」、固形分20%)15部、陰イオン交換能を有さない物質としてコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスO」、固形分20%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1)25部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ印刷インキを得た。この陰イオン交換能を有する印刷インキを用いて、小型グラビア印刷機でポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)に、全面ベタ印刷して乾燥後、塗膜厚さ5μmの陰イオン交換層を得た。なお、印刷機の乾燥温度は60℃に設定した。
次に、合成例4で得られたペンタン酸で被覆された銅ナノ粒子分散体を減圧濃縮した後、メチルエチルケトン(以後、MEKと表記する)、エチルシクロヘキサン(以後ECHと表記する)を加え、銅濃度15%、トルエン/MEK/ECHの比率が重量比で1:1:1となるように調整し金属光沢被膜形成用材料を得た。その後、得られた材料を小型グラビア印刷機で上記陰イオン交換層上にパターンを形成して乾燥し金属光沢被膜を得た。このとき、印刷機の乾燥温度は実測値で70℃に設定した。
[実施例7]
その他の樹脂としてポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ製「ポバールPVA−117」)15部、陽イオン交換能を有する物質としてアニオン性コロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックス40」、固形分40%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1)25部を混合し、ディソルバーを用いて60分間撹拌して陽イオン交換能を有する物質を含んだ塗料を得た。次に、この陽イオン交換能を有する塗料を用いて、小型グラビア印刷機でポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)に、全面ベタ印刷して乾燥後、塗膜厚さ6μmの陰イオン交換層を得た。なお、印刷機の乾燥温度は70℃に設定した。
次に、合成例5で得られたsol32000で被覆された銀ナノ粒子分散体に貧溶媒であるアセトンを添加して銀ナノ粒子を固形物として取り出し乾燥させた。得られた銀ナノ粒子をエチレングリコールモノブチルエーテルに溶解させ銀濃度20%に調整し、金属光沢被膜形成用材料を得た。得られた材料を上記陽イオン交換層上にインクジェット印刷によりパターンを形成し、100℃20分乾燥することにより金属光沢被膜を得た。
[実施例8]
その他の樹脂としてポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ製「ポバールPVA−117」)15部、陽イオン交換能を有する物質としてアニオン性コロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックス40」、固形分40%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1)25部を混合し、ディソルバーを用いて60分間撹拌して陽イオン交換能を有する物質を含んだ塗料を得た。次に、この陽イオン交換能を有する塗料を用いて、小型グラビア印刷機でポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)に、全面ベタ印刷して乾燥後、塗膜厚さ6μmの陰イオン交換層を得た。なお、印刷機の乾燥温度は70℃に設定した。
次に、合成例6で得られたsol32000で被覆された金ナノ粒子分散体に貧溶媒であるアセトンを添加して金ナノ粒子を固形物として取り出し乾燥させた。得られた銀ナノ粒子をエチレングリコールモノブチルエーテルに溶解させ金濃度20%に調整し、金属光沢被膜形成用材料を得た。得られた材料を上記陽イオン交換層上にインクジェット印刷によりパターンを形成し、100℃20分乾燥することにより金属光沢被膜を得た。
[実施例9]
陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(三菱化学株式会社製「サフトマーST−3000」、固形分25%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1、重量比)40部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ塗料を得た。次に、この陰イオン交換能を有する塗料を用いて、ポリカーボネート上にバーコーターを用いて塗工した後、75℃で5分間乾燥することにより、乾燥後の塗膜厚さ6μmの陰イオン交換層を得た。
次に、合成例7で得られたペンタン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体を減圧濃縮し、銀濃度10%となるように調整し金属光沢被膜形成用材料を得た。その後、得られた材料をスピンコート法を用いて上記陰イオン交換層上に塗布、50℃で10分間乾燥し金属光沢被膜を得た。
[実施例10]
陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(明成化学工業株式会社製「パルセットJK−510」、固形分20%)15部、陰イオン交換能を有さない物質としてコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスO」、固形分20%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1)25部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ印刷インキを得た。この陰イオン交換能を有する印刷インキを用いて、小型グラビア印刷機でポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)に、全面ベタ印刷して乾燥後、塗膜厚さ5μmの陰イオン交換層を得た。なお、印刷機の乾燥温度は60℃に設定した。
次に、合成例2で得られたヘキサン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体を減圧濃縮した後、メチルエチルケトン(以後、MEKと表記する)、エチルシクロヘキサン(以後ECHと表記する)を加え、銀濃度15%、トルエン/MEK/ECHの比率が重量比で1:1:1となるように調整し、更に、金属光沢性を向上させ目的で、レベリング剤として、BYK−051(ビックケミー・ジャパン株式会社製、固形分20%)を0.5部、金属光沢被膜形成用材料100重量部中0.1部となるように添加し、ディソルバーを用いて10分間撹拌することにより金属光沢被膜形成用材料を得た。その後、得られた材料を小型グラビア印刷機で上記陰イオン交換層上にパターンを形成して乾燥し金属光沢被膜を得た。このとき、印刷機の乾燥温度は実測値で70℃に設定した。
[実施例11]
陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(明成化学工業株式会社製「パルセットJK−510」、固形分20%)15部、陰イオン交換能を有さない物質としてコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスO」、固形分20%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1)25部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ印刷インキを得た。この陰イオン交換能を有する印刷インキを用いて、小型グラビア印刷機でポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)に、全面ベタ印刷して乾燥後、塗膜厚さ5μmの陰イオン交換層を得た。なお、印刷機の乾燥温度は60℃に設定した。
次に、合成例3で得られたペンタン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体に貧溶媒であるアセトンを添加して銀ナノ粒子を固形物として取り出し乾燥させた。得られた銀ナノ粒子をエチレングリコールモノブチルエーテルに溶解させ銀濃度20%に調整し、更に、金属光沢性を向上させる目的で、消泡剤としてOX−880EF(楠本化成株式会社製、固形分50%)0.2部、金属光沢被膜形成用材料100重量部中0.1部となるように添加し、ディソルバーを用いて10分間撹拌することにより金属光沢被膜形成用材料を得た。得られた材料を上記陰イオン交換層上にインクジェット印刷によりパターンを形成し、100℃20分乾燥することにより金属光沢被膜を得た。
[実施例12]
陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(三菱化学株式会社製「サフトマーST−3000」、固形分25%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1、重量比)40部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ塗料を得た。次に、この陰イオン交換能を有する塗料を用いて、ポリカーボネート上にバーコーターを用いて塗工した後、75℃で5分間乾燥することにより、乾燥後の塗膜厚さ6μmの陰イオン交換層を得た。
次に、合成例3で得られたペンタン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体を減圧濃縮し、銀濃度10%となるように調整し、さらに、金属光沢性を向上させる目的で、滑剤としてCERAFAK103(ビックケミー・ジャパン株式会社製、固形分6%)を1.6部、金属光沢被膜形成用材料100重量部中0.1部となるように添加し、ディソルバーを用いて10分間撹拌することにより金属光沢被膜形成用材料を得た。その後、得られた材料をダイコータを用いて上記陰イオン交換層上に塗布、乾燥し金属光沢被膜を得た。このとき、印刷機の乾燥温度は実測値で50℃に設定した。
[実施例13]
合成例3で得られたペンタン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体を減圧濃縮し、銀濃度10%となるように調整し金属光沢被膜形成用材料を得た。その後、得られた材料をスピンコート法を用いて上記ガラス基板上に塗布、50℃で乾燥し金属光沢形成用被膜を得た。このとき、印刷機の乾燥温度は実測値で50℃に設定した。
次に、陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(三菱化学株式会社製「サフトマーST−3000」、固形分25%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1、重量比)40部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ塗料を得た。次に、この陰イオン交換能を有する塗料を用いて、金属光沢形成用被膜にバーコーターを用いて塗工した後、75℃で5分間乾燥することにより金属光沢被膜を得た。
[実施例14]
次に、合成例2で得られたヘキサン酸で被覆された銀ナノ粒子分散体を減圧濃縮した後、メチルエチルケトン(以後、MEKと表記する)、エチルシクロヘキサン(以後ECHと表記する)を加え、銀濃度15%、トルエン/MEK/ECHの比率が重量比で1:1:1となるように調整し金属光沢被膜形成用材料を得た。その後、得られた材料を小型グラビア印刷機でポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)上にパターンを形成して乾燥し金属光沢被膜を得た。このとき、印刷機の乾燥温度は実測値で70℃に設定した。
次に、陰イオン交換能を有する物質としてカチオン性樹脂(明成化学工業株式会社製「パルセットJK−510」、固形分20%)15部、陰イオン交換能を有さない物質としてコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックスO」、固形分20%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1)25部を混合し、ディソルバーを用いて20分間撹拌して陰イオン交換能を有する物質を含んだ印刷インキを得た。
次に、この陰イオン交換能を有するインキを用いて、小型グラビア印刷機で上記被膜層上に全面ベタ印刷を行った後、乾燥して金属光沢被膜を得た。なお、印刷機の乾燥温度は実測値で60℃に設定した。
[実施例15]
実施例5と同様にして金属光沢被膜を得た後、該被膜をプレスロール機を用いて、加熱温度70℃、加圧条件1MPa、加圧時間5分間の条件でカレンダー処理を行った。
[実施例16]
金属光沢被膜形成用材料を塗布時の、印刷機の乾燥温度を実測値で100℃に設定した以外は、実施例3と同様にして、金属光沢被膜を得た。
[実施例17]
金属光沢被膜形成用材料を塗布時の、印刷機の乾燥温度を実測値で150℃に設定した以外は、実施例4と同様にして、金属光沢被膜を得た。
[実施例18]
その他の樹脂としてポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ製「ポバールPVA−117」)15部、陽イオン交換能を有する物質としてアニオン性コロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製「スノーテックス40」、固形分40%)60部、液状媒体(水/イソプロピルアルコール=1/1)25部を混合し、ディソルバーを用いて60分間撹拌して陽イオン交換能を有する物質を含んだ塗料を得た。次に、この陽イオン交換能を有する塗料を用いて、ガラス上にバーコーターを用いて塗工した後、75℃で5分間乾燥することにより、乾燥後の塗膜厚さ6μmの陽イオン交換層を得た。
次に、合成例5で得られたsol32000で被覆された銀ナノ粒子分散体に貧溶媒であるアセトンを添加して銀ナノ粒子を固形物として取り出し乾燥させた。得られた銀ナノ粒子をエチレングリコールモノブチルエーテルに溶解させ銀濃度20%に調整し、金属光沢被膜形成用材料を得た。得られた材料を上記陽イオン交換層上にインクジェット印刷によりパターンを形成し、200℃20分乾燥することにより金属光沢被膜を得た。
[比較例1]
ポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「エステルE5100」、厚さ100μm)上に帝国インキ製造会社製ミラーインキMIR−9100(蒸着アルミ箔分散タイプ)をバーコータを用いて膜厚3μmとなるように塗布し、120℃オーブン中30分乾燥させ、金属光沢被膜を得た。
実施例1〜18、及び比較例で得られた金属光沢被膜の光沢値、基材密着性について、以下の方法で評価した。結果を表1に示す。

[光沢値]
村上色彩技研製光沢計の入射角60°、反射角60°で、光量を減衰させるNフィルターを通して測定し光沢値として評価した。
[基材密着性]
ポリエステルフィルム(東洋紡績株式会社製「E5100」、厚さ100μm)、ガラス基板、またはポリカーボネート上に形成された導電回路、導電性被膜に、セロハン粘着テープ(ニチバン株式会社製、幅12mm)を貼り付け、セロハン粘着テープを急激に引き剥がした時、剥離した塗膜の程度を、下記評価基準により評価した。
(評価基準)
○:ほとんど剥離しない(剥離面積10%未満)
△:部分的に剥離した(剥離面積10%以上50%未満)
×:ほとんど剥離した(剥離面積50%以上)
Figure 2009106903
実施例1〜18において得られた結果は、本発明の特徴である、イオン性を有する保護物質により被覆された、平均粒子径が1〜100nmである金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を用い、さらにイオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子と該保護物質に対するイオン交換能を有する物質とを接触させることにより、速やかに金属ナノ粒子の融着が起こるため、従来ではなし得なかった金属光沢が得られることを示している。また、金属ナノ粒子を合成する際の還元剤を選択することで、均一な粒子が得られ、ひいては生成する金属光沢被膜の表面の平滑度が向上し金属光沢性が改善されることを示している。また、実施例10〜13では、金属光沢被膜形成用材料にレベリング剤、消泡剤、滑剤のいずれかを含ませることで光沢値が向上している。これば、金属光沢被膜形成時の基材との濡れ性が向上するためと考えられる。さらに、金属光沢被膜形成後、加熱加圧処理を施すことで金属被膜表面の表面平滑性が向上し、光沢値を飛躍的に改善する効果が得られた。
比較例の結果からも明らかなように、アルミ蒸着箔を原料とする従来のミラーインキでは、得られた金属光沢被膜は十分な性能を得ることが出来なかった。
本発明の金属光沢被膜は、金属光沢を利用できるあらゆる分野に応用が可能であり、、金属光沢のレベルにより、例えば、チケット、ラベル、ステッカー、カード等の印刷部材、シュリンクラベル等の包装部材、スポーツ用品装飾、楽器、塗装物等の装飾用途等の意匠性部材、ディスプレイ用部材、導光板、バックライト用反射板等の光学用部材、照明用部材、医療用部材、自動車用部材、コーティング用部材、光輝性装飾ラベル、化粧板、看板等の建築用部材、偽造防止、ホログラム反射板等の防犯用部材、光沢糸、織物、染色等の繊維用部材等に使用することができる。

Claims (15)

  1. イオン性を有する保護物質により被覆された、平均粒子径が1〜100nmである金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を基材上に被膜形成することを特徴とする金属光沢被膜の製造方法。
  2. 金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料が、少なくとも1種の液状媒体を含むことを特徴とする、請求項1記載の金属光沢被膜の製造方法。
  3. 被膜形成後、液状媒体のうち最も高沸点の液状媒体の沸点以下の温度で乾燥することを特徴とする請求項2に記載の金属光沢被膜の製造方法。
  4. 金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料が、レベリング剤、消泡剤、および、滑剤のうち少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の金属光沢被膜の製造方法。
  5. 金属ナノ粒子を形成する金属が、金、銀、銅、ニッケル、白金、パラジウム、アルミニウム、亜鉛、クロム、鉄、コバルト、モリブデン、ジルコニウム、ルテニウム、イリジウム、タンタル、水銀、インジウム、スズ、鉛、および、タングステンから選ばれた1種、または2種以上からなる合金、あるいは混合物である、請求項1〜4いずれかに記載の金属光沢被膜の製造方法。
  6. 金属ナノ粒子を形成する金属が、銀である、請求項1〜5いずれかに記載の金属光沢被膜の製造方法。
  7. 金属ナノ粒子が、液体媒体中で金属化合物を還元されることにより得られたものである、請求項1〜6いずれかに記載の金属光沢被膜の製造方法。
  8. 金属ナノ粒子が、下記式(1)で示されるカルボジヒドラジドまたは下記式(2)で示される多塩基酸ポリヒドラジドを用いて、金属化合物を還元することにより得られたものである、請求項1〜7いずれかに記載の金属光沢被膜の製造方法。
    Figure 2009106903
    (式中、Rはn価の多塩基酸残基を表す。)
  9. イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子と、該保護物質に対するイオン交換能を有する物質とを基材上で接触させることを特徴とする、請求項1〜8いずれかに記載の金属光沢被膜の製造方法。
  10. 基材上に、イオン交換能を有する物質を含むイオン交換層を形成したあと、該イオン交換層上に、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を被膜形成することを特徴とする請求項9記載の金属光沢被膜の製造方法。
  11. 基材上に、イオン性を有する保護物質により被覆された金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を被膜形成して金属ナノ粒子層とした後、該金属ナノ粒子層上にイオン交換能を有する物質を含むイオン交換層を形成することを特徴とする請求項9記載の金属光沢被膜の製造方法。
  12. 金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料を印刷することを特徴とする請求項1〜11いずれかに記載の金属光沢被膜の製造方法。
  13. 金属ナノ粒子を含む金属光沢被膜形成用材料をコートすることを特徴とする請求項1〜11いずれかに記載の金属光沢被膜の製造方法。
  14. さらに、被膜形成後に加熱加圧処理を行うことを特徴とする請求項1〜13いずれかに記載の金属光沢被膜の製造方法。
  15. 請求項1〜14いずれかに記載の製造方法で製造されてなる金属光沢被膜。
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