JP2009108607A - アスベスト処理用複合体セラミックス水分散物及びアスベスト飛散防止処理方法。 - Google Patents

アスベスト処理用複合体セラミックス水分散物及びアスベスト飛散防止処理方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】アスベストに浸透し易い電気石と酸化ケイ素とから製造された複合セラミックスを含むアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物及びこの水性分散物を用いて安全で、作業効率がよいアスベスト被膜の飛散防止乃至その除去する方法の提供。
【解決手段】本発明のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物は、電気石と酸化ケイ素とから形成される複合体セラミックス、水、植物系樹脂、抗菌剤及び定着剤を含むことを特徴とするアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物であり、前記抗菌剤が銀又は銅から選択される。また前記植物系樹脂が海藻、海草、澱粉、コンニャクから選択される。この水分散物を使用して、アスベストの表面に散水した後、アスベスト処理用複合体セラミックス分散物を適用し、ついで該複合体セラミックス分散物が浸透したアスベストを除去する。前記適用手段として、ローラ被覆又は吹き付け又は噴霧を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アスベスト処理用複合体セラミックス水分散物及び該分散物をアスベストに適用してアスベストの飛散防止処理を施し、その後適宜の手段によりアスベスト処理物を除去するアスベスト飛散防止処理方法に関するものである。
近年、アスベスト(別名、石綿ともいう。)は、耐火性、断熱性や防音性に優れており、特に耐火材、断熱材、防音材などの建築材料に好都合に使用されてきた。具体的には、建物の内外壁面、天井などに吹き付けられている。しかしながら、これらが耐用年数を過ぎて劣化してくると、アスベストの微細な針状繊維(1μm〜5μm)が飛散し人体に悪影響を及ぼすことがわかり、社会的問題となっている。
このような建物の内外壁面、天井などに吹き付けられている劣化したアスベストを除去する際、アスベストの除去作業時に作業者が飛散したアスベスト繊維を吸い込こんだり、飛散したアスベストによる二次的災害を回避するために、アスベストの飛散防止乃至除去方法が検討され、従来、環境庁の指導指示が出されており、次のようなアスベスト除去方法が提案されている。(1)アスベスト被覆表面に塗料をコーティングしてアスベスト表面を保護し現状のまま保持する方法。(2)アスベスト被覆表面に塗料をコーティングし、乾燥した後、アスベストを剥ぎ取る。剥ぎ取ったアスベストは、指定された梱包を行い、指定された場所の土の中に埋める。(3)前記(2)で剥されたアスベストを指定業者が温度1300℃以上で焼却処理し、完全に無害化する。
これらの指導指示を受けて、多くの業者により安全なアスベスト除去技術が開示されている。この一つに、除去すべきアスベスト層に対し、こんにゃく溶液を付与し、得られた半固溶体の状態となったアスベスト層を剥離し、ついで剥離したアスベスト施工面に残っているアスベスト残渣にドライアイス粒を吹き付けて除去する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−162434(特許請求の範囲)
しかしながら、前記の環境庁の指導指示方法のようにアスベスト被覆表面に塗料をコーティングし、乾燥した後、アスベストを剥ぎ取る方法の場合、被覆塗料は、アスベスト表面にのみ被覆され、アスベストの中まで浸透しないので、アスベストの剥ぎ取り時に、アスベスト繊維が飛散するという問題があり、作業者が防塵服やマスクをして作業するので、作業者の労力や付属品が必要となり、コスト増になる点でも問題がある。また前述の特許文献1に開示されるアスベストの除去方法では、アスベスト被覆物を安全に除去できるものの、アスベスト表面に複数回の塗布が必要で作業効率が悪く、労力を要し操作が煩雑でかつコストが嵩み経済的でないという問題がある。
そこで、本発明者等は、上記問題点につき、種々、検討したところ、アスベスト表面に適用する物質として電気石とセラミックス、特に電気石と酸化ケイ素とから製造された複合セラミックスを含む水性分散物がアスベスト被膜に浸透し易いという性質を利用して、労力を有することなく、作業性に優れ、かつ安全なアスベスト被膜の飛散防止乃至アスベスト被膜の除去に適していることを見出し、ここに本発明をなすに至ったものである。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、アスベストに浸透し易い電気石と酸化
ケイ素とから製造された複合セラミックスを含むアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物を提供することにあり、またこの水性分散物を用いて安全で、作業効率がよいアスベスト被膜の飛散防止乃至その除去する方法を提供することにある。
上記の本発明の課題は、以下の各発明によってそれぞれ達成される。
(1)電気石と酸化ケイ素とから形成される複合体セラミックス、水、植物系樹脂、抗菌剤及び定着剤を含むことを特徴とするアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物。
(2)前記抗菌剤が銀又は銅から選択された少なくとも1種であることを特徴とする前記第1項に記載のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物。
(3)前記植物系樹脂が海藻、海草、澱粉、コンニャクから選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物。
(4)アスベストの表面に散水した後、アスベスト処理用複合体セラミックス分散物を適用し、ついで該複合体セラミックス分散物が浸透したアスベストを除去することを特徴とするアスベスト飛散防止処理方法。
(5)前記適用手段として、ローラ被覆又は吹き付け又は噴霧を用いることを特徴とする前記第4項に記載のアスベスト飛散防止処理方法。
(1)前記第1項に係る本発明のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物(以下、複合体セラミックス水分散物又は複合体セラミックス水分散液のいずれかのように称することもある。)は、電気石と酸化ケイ素とから形成される複合体セラミックス、水、植物系樹脂、抗菌剤及び定着剤を含むことを特徴とするもので、この電気石と酸化ケイ素とから形成される複合体セラミックス水溶液が、アスベスト層に対して極めて浸透性に優れており、このアスベスト表面に被覆することによって、該複合体セラミックス分散物はアスベスト層深く浸透し短時間にアスベスト層全体に行き渡るという極めて優れた効果を奏するものである。その結果、このアスベスト層を掻き取る際、アスベストの微細な針状繊維が複合体セラミックス分散物に付着し、かつ包み込むので、アスベストの針状繊維は飛散することがないという優れた効果を奏するものでる。
(2)前記第2項に係る本発明のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物は、前記第1項の記載において、抗菌剤が銀又は銅から選択された少なくとも1種であることにより、植物系樹脂として、海藻、海草、澱粉、コンニャクなどを使用するので、細菌や黴などの微生物が付着する。これに対する抗菌作用を長期間保持することができる。
(3)前記第3項に係る本発明のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物は、前記第1項又は第2項の記載において、前記植物系樹脂が海藻、海草、澱粉、コンニャクから選択された少なくとも1種であることにより、これら海藻、海草、澱粉、コンニャクがアスベストに付着しかつ微細なアスベスト繊維を包み込み、アスベストの飛散を防止することができある。
(4)前記第4項に記載のアスベスト飛散防止処理方法において、アスベストの表面に散水した後、アスベスト処理用複合体セラミックス水分散物を適用し、ついで該複合体セラミックス水分散物が浸透したアスベストを除去することを特徴とするもので、アスベスト表面に該複合体セラミックス水分散物が付着し易いように散水し、該表面を濡らした後、複合体セラミックス水分散物を適用することによりアスベスト層全体に極めて良好に浸透し、ついで該アスベスト層を除去しても、アスベストの微細な繊維を覆っているので、微細なアスベスト繊維の飛散を防止する。
(5)前記第5項に記載のアスベスト飛散防止処理方法において、前記第4項に記載の適用手段として、ローラ被覆又は吹き付け又は噴霧を用いることにより、アスベスト表面に均一にかつ十分の量で塗布することができる。
本発明に係るアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物は、電気石と酸化ケイ素とから形成される複合体セラミックス、水、植物系樹脂、抗菌剤及び定着剤を含むことを特徴とするものである。ここで、本発明に用いられるアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物において、電気石と酸化ケイ素とから形成される複合体セラミックス(以下、単に「セラミックス」と称することもある。)の製造方法は、ゾル−ゲル反応により得られたセラミックスの特色として反応条件を制御することによりセラミックスの内部にミクロな空間を生じ、そのため一方、電気石と酸化ケイ素はセラミックの表面のみでなく、内部表面において水と接する。本発明に使用した電気石はブラジル産のトルマリン鉱石シェールで黒色をした結晶であるが、これに限定されるものではなく、ブラジル産のトルマリン鉱石シェールと同様な特性を有するものであれば使用することができる。この鉱石を乾式微粉砕機により平均10μmまでに微粉砕して使用したが、本発明で使用しうる好ましい平均粒径は、50μm〜5μmである。更に好ましくは20μm〜10μmである。平均粒径が5μmより小さい場合、電気石の微結晶より生じる電場が隣の微細晶より生じる電場と交絡し、相殺して電場が弱められるケースが生じ、また50μmを超えると造粒物中の電気石の微結晶の量が小となり、微細晶による電場が小となり、そのため被覆液中の酸化ケイ素の水和分子の濃度も低くなるため、十分な皮膜が得られない。テトラエトキシシラン(沸点は166℃)は化学1級品を使用した。また酸化ケイ素は、好ましくはテトラエトキシシランがよいが、これに限らずアルコキシシランの中から選択することができる。
本発明に用いられる電気石と酸化ケイ素からなる複合体の製造方法は、酸化ケイ素としてテトラエトキシシランを塩基性触媒の存在下に加水分解すると共に、ゾル−ゲル反応により高分子初期縮合物を得、該初期縮合物に電気石の微粉末を混合し、造粒し、乾燥した後、250℃から650℃までの温度、好ましくは250℃から650℃までの温度、更に好ましくは500℃から650℃までの温度で焼結することを特徴とするもので、この際焼結温度は、この範囲の温度で1回以上焼結してもよく、例えば、250℃の温度で焼結し、ついで600℃の温度で焼結してもよく、250℃で焼結した後、650℃で焼結してもよい。また焼結温度300℃で1回の焼結でもよい。焼結温度が250℃より低いと、長時間かかるばかりでなく、本発明の好ましい特性が得られない。また650℃を超えると、複合体中のゲル化した酸化ケイ素の一部は溶融による内部表面の減少、更に高温にすると内部表面は喪失し、活性化された電気石による酸化ケイ素の水溶化反応は微弱となる。ここで、塩基性触媒としては、アンモニア水、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン系化合物が好ましい。
本発明に用いられる複合体中の電気石と酸化ケイ素の重量比は、4:96ないし76:24であり、好ましくは、8:92ないし50:50である。この重量比が4:96ないし76:24の範囲を外れると、本発明の好ましい効果を得ることができない。またテトラエトキシシランのゾル−ゲル反応により得られた高分子初期縮合物の平均分子量は、200〜300である。この範囲では、電気石を加えた造粒物は、焼成後、複合体の造粒物は機械物性に優れ、工業的設備に使用した場合にも、激しい機械的な摩擦に対しても破壊しないものが得られるが、平均分子量が200未満である場合は、工業的設備に使用した場合に、激しい機械的な摩擦により破損してしまうので使用できない。また平均分子量が300を超えると、電気石を加えた焼成後の複合体はもろくなり工業的設備には使用することができない。
前記で得られた複合体の造粒物は、水中で28、45及び100MHzの超音波が交互にくるようなモードで10秒間の超音波素密波により破壊しない強度を有することを特徴とするものである。また前記複合体の表面積は、BET法表面積測定で29m/g〜460m/gであり、好ましくは30m/g〜460m/gであり、更に好ましくは40m/g〜
460m/gである。更にいっそう好ましくは、110m/g〜460m/gである。この複合体の表面積が29m/g未満のときは、酸化ケイ素の皮膜を厚くすることが困難であり、また460m/gを越えてもそれ以上の効果を期待することができない。本発明に用いられる複合体の造粒物は、水媒体中で機械的刺激により先ず電気石が活性化される。ついで該電気石に接することにより酸化ケイ素が活性化され、水分子と集合体を形成し微水溶性の酸化ケイ素となって放出され、これが、物体上に沈積して強固な被膜を形成する。この機械的刺激としては、特に限定されるものではないが、水流による造粒物相互の摩擦、機械的攪拌による造粒物相互の摩擦、超音波放射による衝撃等が挙げられる。
本発明に用いられる電気石とテトラエトキシシランより作られた複合体の物性と、この複合体を用いてコーティング皮膜を生成する方法及び、生成した皮膜の評価方法は以下に示す統一した方法、試験方法で行うものである。
1.衝撃試験:本発明に用いられる複合体の衝撃試験は18℃の水中において超音波発振機により28、45、100MHzが交互にくる様なモードで10秒間発信したとき素密波による破壊の有、無により5段階に分け
+以上: 無、
± : 5秒以上の発信により破壊、
− : 直ちに破壊
に区分して評価した。
2.表面積の測定法:本発明に用いられる複合体の表面積はBET表面積測定法による。島津製作所製のFlow sorbII2300を使用し、荒く粉砕した0.5gの試料を用い200℃で吸着しているガスを除いた後、液体窒素温度で冷却した窒素30%、He70%のガスを吸着させ、室温にもどした時の脱ガスより一点法により比表面を求める。
3.分子量の測定法:電気石微粉末とテトラエトキシシランの加水分解物の初期縮合物をブレンド造粒する際の初期縮合物の分子量は、カンファーの融点降下により求めるラスト法による。
4.コーティングの方法:
コーティングの方法は300mlのビーカーに複合体5gと蒸留水50mlを入れ、ビーカーの下面より28、45、100MHzの超音波が交互に来る様なモードで10秒間作用させる。次いで30秒間ビーカーをよく振り複合体を液でかき混ぜ、これに被皮膜検体を30秒浸漬後に取り出し、ビーカー中で風乾と保存を行う。本発明に用いられる複合体によるコーティングを受ける検体(被皮膜検体)として、日立製 Hus−5GB蒸着装置を用い、表面にアルミニュウムを30nmの厚さに真空蒸着した顕微鏡用のスライドガラスを使用する。
5.皮膜の膜厚の測定法:
皮膜の膜厚の測定はオージェ電子分光分析装置を用いる。風乾保在された被覆試料を測定装置にセットする。測定条件として電子線電圧5Kv、アルゴンスパッター3kv、エッチングエリア:1×1mm、測定エリア100×100ミクロン、エッチング60秒で10nmの膜厚と初期値の基盤に対するシリカ量との関係が求められ、これから外挿により膜厚を求めることができる。
本発明に用いられるセラミックスの製造条件及びその特性としてセラミックス中における電気石の割合(重量%)、造粒前におけるゾル−ゲル法による酸化ケイ素初期縮合物の分子量(造粒時のゲル分子量)、焼結温度、複合体の表面積、水中における超音波による複合体の破壊試験、アルミ蒸着スライドガラス上の被覆膜厚を表1に示すと以下のようにな
る。また表1中の電気石は、ブラジル産のトルマリン鉱石シェールである。更にNo.9は参考例である。
本発明に用いられる複合セラミックスは、粉砕物、粒状物、造粒物などの形態で用いられるが、これに限定されるものではない。本発明に用いられる植物系樹脂は、水溶性であって、アスベストの微細な繊維に付着し易いものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは、海藻、海草、澱粉、コンニャクなどが挙げられる。これらの植物系樹脂は、腐敗を防止し、かつ使用時に水に溶け易くするために粉末が好ましいが、液状でもよい。この植物系樹脂は、複合セラミックスの水分散物中で複合セラミックスのアスベスト層への浸透性に対し、該複合セラミックスと共に相伴って、いわゆる相乗的に浸透する。
また浸透したアスベスト層を剥ぎ取ると、全く飛散することなくアスベストが塊状となって得られる。しかし植物系樹脂には、十分な粘着性がないので、潰すと解れるがもはやアスベストの微細な繊維は飛散しない。本発明に用いられる抗菌剤には、各種のものがあるが、無機系抗菌剤としては、好ましくは、銀、銅、亜鉛、水銀、オゾン、次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素化合物、よう素などのよう素系合物、過酸化水素などの過酸化物、硫黄、多硫化石灰、水和硫黄などの硫黄系化合物などが上げられる。特に好ましいのは、銀、銅である。また有機系抗菌剤としては、ハロゲン誘導体、飽和アルデヒド、第4アンモニウムなど多くのものが挙げられる。
本発明では、これらの抗菌剤を用いることにより長期間、微生物に冒されることなく安定してアスベスト処理物を得ることができる。抗菌剤の添加量は、植物系樹脂100gに対して1g〜100gがよく、好ましくは1g〜80gである。この量を超えると経済的に不利である。更に本発明に用いられる定着剤としては、水溶性樹脂が好ましく、特に限定されないが、具体的にはポリビニルアルコール、酢酸ビニルなどが挙げられる。このような定着剤を用いることにより剥ぎ取ったアスベストの塊は粘着性又は接着性によりアスベスト繊維同士が接着してばらばらにならないので、飛散することはないという優れた効果を奏するものである。
本発明のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物を製造する一例を示すと、電気石と酸化ケイ素とから形成された複合体セラミックスの造粒物を充填した容器に水を注入する。注入された水に溶解した酸化ケイ素を含む水を取り出し、該酸化ケイ素を含む水に、植物系樹脂、抗菌剤及び定着剤を加えて混合する。これら植物系樹脂、抗菌剤及び定着剤の各成分の混合順序は、特に制限されるものではなく、水に、この順序で添加してもよく、また複合体セラミックスを通過して得られた酸化ケイ素を含む水と植物系樹脂とを混合した後、抗菌剤及び定着剤を加えて混合することもできる。更に植物系樹脂と定着剤と
の混合物を複合体セラミックスを通過して得られた酸化ケイ素を含む水と混合してもよく、また水に複合体セラミックスを分散した後、得られた酸化ケイ素を含む水に植物系樹脂と定着剤との混合物を混合してもよい。本発明の複合体セラミックス水分散物の製造に際し、各成分の混合割合は、水1000重量部に対して複合体セラミックスは、10〜500重量部であり、好ましくは100〜500重量部であり、更に好ましくは100〜300重量部である。また複合体セラミックスと植物系樹脂との混合割合は複合体セラミックス100重量部に対し植物系樹脂は30〜20重量部であり、好ましくは30〜25重量部が好ましく、更には好ましくは100重量部に対して25重量部である。植物系樹脂と定着剤との重量比は、1:1〜1:1.7の範囲で適宜決定される。本発明では、混合割合がそれぞれこれらの範囲で良好な飛散防止効果が得られる。なお、ここで、水と複合体セラミックスとの混合割合とは、水と複合体セラミックスとを混合して得られた、溶解した酸化ケイ素と水との割合とすることもできる。
このようにして得られたアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物又は水溶液をコンクリート建築物に内装されたアスベスト被覆層の表面に塗布する。塗布手段としては、ローラ被覆又は吹き付け又は噴霧を用いることができる。好ましくは吹付けがよい。塗布した複合体セラミックス水分散物がアスベスト被覆層に浸透する。完全に浸透させるには2〜3回繰り返して塗布するのがよい。その後、複合体セラミックス水分散液が浸透したアスベスト被覆層を剥ぎ取ると、簡単に被覆層は、塊となって剥離される。このように塊となって剥離されるので、アスベストの微細な繊維は全く飛散することはない。アスベスト被覆層に複合体セラミックス水分散液を吹きかける際、該水分散液が床に落ちて床を汚す恐れがある場合には、床にシートを敷くのが好ましい。またこの複合体セラミックス水分散液を回収して再利用を図ることが好ましい。更にアスベスト被覆層を剥ぎ取った後のコンクリート表面が鉄骨表面に残っているアスベスト残渣を清掃処理し、該アスベスト残渣含む処理物をろ過して残渣を回収することができる。
〔実施例1〜6〕
以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に詳しく説明するが、これに限定されるものではない。本発明のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物の各成分である水、複合体セラミックス、植物系樹脂としてこんにゃく、抗菌剤として銀、定着剤として酢酸ビニルの量を表2に示す割合で混合し、アスベストで厚み3cmに被覆したコンクリートのアスベスト表面に水を噴霧してアスベスト被膜を湿潤化し、ついで複合体セラミックス水分散物を噴霧して被覆した。この噴霧塗装を2時間置きに3回繰り返した。噴霧する複合体セラミックス水分散物の成分濃度は、同じでも異なっていてもよい。塗装後、6時間経ってから、一部を残し、アスベスト被膜をへらで剥離した。板状の塊が得られた。この際、複合体セラミックス水分散物のアスベスト被膜への浸透性を目視すると共に、アスベスト繊維が飛散しているか否かをも目視した。更に一部残したアスベスト被膜は、翌日から1週間は毎日観察し、その後1ヶ月間、1週間置きにその外観を目視により観察して、前記実施例1〜6及び比較例1〜3を作成した。なお、水1000gと複合体セラミックス100gの混合とは、容器に充填した複合体セラミックス100g中に水を注入して得られた酸化ケイ素を含む水1000gに表2の植物系樹脂、抗菌剤及び定着剤を添加してアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物を得ることを意味する。得られた結果を表3に示す。
表3から明らかなように、複合体セラミックス水分散物のアスベスト被膜への浸透性はアスベスト被膜全体に浸透し、コンクリート表面まで到達している。またアスベスト被膜は、板状の塊として剥離され、しかもこの塊を割ってみてもアスベスト繊維の飛散は全くなかった。更に抗菌剤を添加したものは、1ヶ月経ってもその表面は、変化がなかったが、抗菌剤を添加しない比較例1では、翌日には、カビが生え、1週間後には少し黒くなった。更に1ヵ月後には、表面は黒色になった。定着剤を添加しない比較例3は剥離した塊はアスベスト繊維の飛散はないものの1ヵ月後には少し飛散が見られた。このように本発明の複合体セラミックス水分散物を適用したものは、アスベスト被膜への浸透性が良好で、コンクリートの接着面まで到達して複合体セラミックス水分散物は到達しているが、複合体セラミックスを含まない比較例2は、コンクリートの接着面まで浸透しないので、剥離に際しアスベスト繊維が飛散する。
〔実施例7〕
本発明のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物の各成分である水1000g、複合体セラミックス100g、植物系樹脂としてこんにゃく25g、抗菌剤として銀2.5g、定着剤として酢酸ビニル25gの割合で混合し、アスベストで厚み3cmに被覆したコンクリート建築物のアスベスト表面に水を噴霧してアスベスト被膜を湿潤化し、ついで複合体セラミックス水分散物を噴霧して被覆した。この噴霧塗装を2時間置きに3回繰り返した。この際、塗装中にアスベスト表面に付着した水分が滴り落ちて床面を汚すのを防
止するために、床面にはシートを敷いて落ちた水が流れ出さないように処置した。塗装後、6時間経ってから、アスベスト被膜をへらで剥離した。板状の塊が得られた。この方法により複合体セラミックス水分散物は、アスベスト被膜に十分浸透し、アスベスト被膜の全厚みまで浸透した。また抗菌剤を添加したので、そのまま放置してもそのアスベスト被膜表面にカビなどの微生物の繁殖はなかった。さらに、定着剤の作用によりアスベスト繊維の飛散は全くなかった。また防護服など必要なく装備も軽減できる。これに対して、従来の一般的な作業では、防護服を着て作業を行なうので、重装備となり作業効率も悪くまたコストもかかるものであった。
近年、アスベスト公害が日常化している中で、建築物の内装に使用されたアスベスト被膜を早急に取り除かなければ健康被害が増大する恐れがあり、このような中でアスベストの除去技術又は無害化技術として産業上大きな貢献が期待されるものである。

Claims (5)

  1. 電気石と酸化ケイ素とから形成される複合体セラミックス、水、植物系樹脂、抗菌剤及び定着剤を含むことを特徴とするアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物。
  2. 前記抗菌剤が銀又は銅から選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物。
  3. 前記植物系樹脂が海藻、海草、澱粉、コンニャクから選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアスベスト処理用複合体セラミックス水分散物。
  4. アスベストの表面に散水した後、アスベスト処理用複合体セラミックス水分散物を適用し、ついで該複合体セラミックス分散物が浸透したアスベストを除去することを特徴とするアスベスト飛散防止処理方法。
  5. 前記適用手段として、ローラ被覆又は吹き付け又は噴霧を用いることを特徴とする請求項4に記載のアスベスト飛散防止処理方法。
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