JP2009109583A - レンズ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工性や生産性の悪化を防ぐことが可能なレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】レンズを保持するとともに光軸L方向に移動可能なスリーブ13と、スリーブ13を光軸L方向に移動可能に支持する支持体(ヨーク11等)と、コイル18とマグネット17を備え、スリーブ13を光軸L方向に駆動する磁気駆動機構と、スリーブ13と支持体との間に配置され、スリーブ13の光軸L方向の移動を規制する第1の板バネ14及び第2の板バネ15と、を有し、支持体は、バネ部材を固定するホルダー30と、マグネット17の外周の少なくとも一部を覆うヨーク11と、を備え、ホルダー30のうち、バネ部材の周囲の少なくとも一部を覆うケース体20を、光軸L方向におけるバネ部材の端面の少なくとも一部を覆う底部材19と別体で構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、レンズを光軸方向に変位駆動して被写体の像を結像させるレンズ駆動装置に関する。
近年、カメラが搭載されたカメラ付き携帯電話機が普及するにつれ、その携帯電話機を用いて様々な被写体を撮影する機会が増えている。例えば、友人や風景など、カメラのレンズからある程度離れた被写体を撮影(通常撮影)したり、バスの時刻表や花びらなど、カメラのレンズと近接した位置にある被写体を撮影(接写撮影)したりする場合がある。
接写撮影(マクロ撮影)の場合、カメラのレンズ位置は、通常撮影時のレンズ位置よりも、僅かに被写体側に近づいた位置にする必要がある。そのため、この種の撮影レンズ系では、レンズを光軸方向に変位駆動する駆動機構を備えており、スイッチの切り替えによってこの駆動機構を駆動し、レンズを光軸方向に移動させることができるようになっている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたレンズ駆動装置では、複数枚のレンズ組が組み込まれた筐体(バレル)をスリーブに組み付け、そのスリーブの外周にコイルを巻回している。そして、コイルは、近傍のマグネットからの磁束を受けて、スリーブを光軸方向に移動させる。このとき、スリーブの移動は、2個のバネによって最適な位置で止まる。このようにして、スリーブ内のレンズ組を光軸方向に所望量だけ移動させることができる。なお、このレンズ駆動装置の構造については、スリーブ及びコイルの外周に、磁性体材料からなるヨークが配置されており、スリーブ及びコイルの底部に、ホルダーが配置されている。
ここで、業界の設計仕様(SMIA95)によれば、レンズ駆動装置の側面に凹みを設けなければならない場合がある。より具体的には、レンズ駆動装置が取り付けられる給電ソケットにフックが設けられており、このフックを係合させるための凹部を、ヨークの側面に設けなければならない場合がある。
国際公開第WO2007/026830号(図1)
しかしながら、ヨークの側面に凹み部分を形成する場合、これを形成しない場合と比べて加工性や生産性が悪化することになる。また、ヨークの側面に凹み部分を形成した場合には、スリーブからヨークまでの設計空間が狭くなり、その結果、設計自由度が低下する問題がある。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、加工性や生産性の悪化を防ぐレンズ駆動装置を提供することにある。
以上のような課題を解決するために、本発明は、以下のものを提供する。
(1) レンズを保持するとともに光軸方向に移動可能な移動体と、前記移動体を光軸方向に移動可能に支持する支持体と、コイルとマグネットを備え、前記移動体を光軸方向に駆動する磁気駆動機構と、前記移動体と前記支持体との間に配置され、前記移動体の光軸方向の移動を規制するバネ部材と、を有し、前記支持体は、前記バネ部材を固定するホルダーと、前記マグネットの外周の少なくとも一部を覆うヨークと、を備え、前記ホルダーのうち、前記バネ部材の周囲の少なくとも一部を覆うケース体を、光軸方向における前記バネ部材の端面の少なくとも一部を覆う底部材と別体で構成したことを特徴とするレンズ駆動装置。
本発明によれば、移動体,支持体,磁気駆動機構,バネ部材を有し、支持体はホルダーとヨークを備えるレンズ駆動装置で、ホルダーのうち、バネ部材の周囲の少なくとも一部を覆うケース体を、光軸方向におけるバネ部材の端面の少なくとも一部を覆う底部材と別体で構成することとしたので、ヨークの側面ではなく、ケース体の側面に、位置決め用の凹みを設けることができる。加えて、ケース体は、ホルダーのうちの底部材とは別体で構成されているので、底部材とは別に成形することができる。
したがって、レンズ駆動装置の側面に凹みを設けるにあたって、ヨークの側面に凹みを設けなくてもよいので、ヨークの加工性や生産性を向上させることができる。また、底部材とは別体で構成されたケース体に位置決め用の凹みを設ければ、この凹み自体の加工性や生産性も高めることができる。さらに、ヨークの側面に凹みを設けない場合には、移動体からヨークまでの設計空間が狭くなることもないので、設計自由度が低下するのを防ぐことができる。
(2) 前記ケース体は、樹脂材料で形成されているとともに、光軸方向と直交する断面が略L字形の複数個の分割ケース体から構成されることを特徴とするレンズ駆動装置。
本発明によれば、上述したケース体は、樹脂材料で形成されているので、位置決め用の凹みを形成する際の加工性を更に高めることができる。また、このケース体は、光軸方向と直交する断面が略L字形の複数個の分割ケース体から構成されているので、例えば四角枠形状のケース体と比べて、樹脂材料の使用量を減らすことができ、ひいてはコスト削減に寄与することができる。
(3) 前記ケース体又は前記底部材には、前記移動体の回転を規制する回転規制部が形成されていることを特徴とするレンズ駆動装置。
本発明によれば、上述したケース体又は底部材には、移動体の回転を規制する回転規制部が形成されているので、レンズ駆動装置に多少の衝撃が加わった場合でも、移動体が周方向に回転するのを防ぐことができ、ひいてはレンズ駆動装置の性能低下を防ぐことができる。
(4) 前記ケース体の外周には、前記レンズ駆動装置が搭載される機器に対して位置決めするための位置決め用凹部が形成されていることを特徴とするレンズ駆動装置。
本発明によれば、上述したケース体の外周には、レンズ駆動装置が搭載される機器に対して位置決めするための位置決め用凹部が形成されていることとしたので、レンズ駆動装置が取り付けられる給電ソケット等にフックが設けられている場合であっても、そのフックに位置決め用凹部を係合させることで、より確実に位置決めすることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置によれば、ヨークの側面に位置決め用の凹みを設ける必要がないので、ヨークの加工性や生産性を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
[機械構成]
図1は、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置1の外観構成を示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置1の機械構成を示す分解斜視図である。
図1及び図2において、レンズ駆動装置1は、レンズバレル10と、ヨーク11と、カバー12と、スリーブ13と、第1の板バネ14と、第2の板バネ15と、磁性部材としてのワイヤースプリング16と、マグネット17と、コイル18と、底部材19と、ケース体20と、導通部材21と、を有している。
レンズ駆動装置1は、スリーブ13を光軸Lの方向に沿って、被写体(撮像対象)に近づくA方向(前側)、被写体とは反対側(像側)に近づくB方向(後側)の双方向に移動させるものである(図1参照)。また、一又は複数枚のレンズが組み込まれたレンズバレル10を保持するスリーブ13は、ワイヤースプリング16等と併せて光軸Lの方向に移動可能に構成されており、「移動体」の一例に相当する。また、ヨーク11、カバー12や底部材19などは、スリーブ13等を光軸方向に移動可能に支持する「支持体」の一例に相当する。また、スリーブ13等は、コイル18とマグネット17を備える「磁気駆動機構」によって、光軸Lの方向に駆動される。また、底部材19とケース体20は、第2の板バネ15を固定する「ホルダー」の一例に相当し、本実施形態ではホルダー30(図1)を構成している。なお、第2の板バネ15は、スリーブ13と底部材19との間に配置され、スリーブ13の光軸Lの方向の移動を規制する機能を備えており、電気的に分割された2個のバネ片151及びバネ片152からなっている(図2参照)。
ヨーク11は、例えば鋼板などの強磁性板から構成され、角筒状を呈している。なお、ここでは磁性体材料を用いているが、非磁性体材料を用いることを排除する趣旨ではない。また、ヨーク11は、レンズ駆動装置1の側面で露出し、その側面部を構成しており、移動体の側面(マグネット17の外周の少なくとも一部を含む)を覆っている。
カバー12は、ヨーク11に取付けられ、支持体として被写体側を覆うものであって、その中央には、被写体からの反射光をレンズに取り込むための円形の入射窓121が形成されている。底部材19は、像側で撮像素子(図示せず)を保持するものである。
ここで、カバー12については、アルミ鋳造による部品を用いている。一般的に、カバー12は樹脂成形にて製造されることが多い。しかし、レンズ駆動装置1に求められる特性として、外部からの電磁ノイズを遮断しなければならず(EMI対策)、例えば、カバー12にメッキ化/金属蒸着したり、或いは、金属部品(Cap)を用いたりする必要がある。そこで、本実施形態では、アルミ鋳造による部品を用いている。これにより、EMI対策を講じることができる。特に、アルミがもつ電磁波遮断特性によれば、EMI対策用のメッキ化/蒸着工程を不要にすることができるので、製造工程の簡素化や部品点数の削減(製造コストの低減)に貢献することができる。また、カバー12にアルミを用いることにより、従来の樹脂材料からなるカバー12と比べてある程度の剛性を確保することができるので、カバー12を薄型化することができ、ひいてはレンズ駆動装置1の小型化に資することができる。
さらに、カバー12の特徴について、図3を用いて詳述する。図3は、カバー12を拡大したときの様子を示す図である。図3(a)は、カバー12の表面(前側から見たときの面)を示し、図3(b)は、カバー12の裏面(後側から見たときの面)を示している。
図3(a)に示すように、カバー12の表面には、くぼみ部12aが4箇所形成されている。また、カバー12の表面は、平面状の板部12bの周囲に枠部12cが形成されている。そして、板部12bは枠部12cから一段下がっている(後側に凹んでいる)。
これにより、レンズを保護する目的でカバーガラス(図示せず)を設置することができる。すなわち、板部12bは、カバーガラスの厚み分だけ枠部12cから下がっており、また、くぼみ部12aは、カバーガラスを接着固定する際に用いられる。
一方で、図3(b)に示すように、カバー12の裏面には、上述した板部12bの裏面よりも一段下がったところ(前側に凹んだところ)に段部12dが4箇所形成されている。レンズ駆動装置1はオートフォーカス機能を有しており、レンズと一体となったスリーブ13は前後に移動するが、段部12dにより、このスリーブ13が対象物に最も近づいたときの位置を決定することができる。なお、4箇所の段部12dには、スリーブ13の前端面に設けられた凸部13aが当接することになる。
また、カバー12の裏面には、縁取り部12eが4箇所形成されている。これにより、カバー12をヨーク11に取り付ける際に、高さ方向の位置決めを行うことができる。また、カバー12の裏面には、切り欠き部12fが4箇所形成されている。これにより、第1の板バネ14を、スリーブ13に接着剤で固定する際に、注射器のような道具を用いて接着剤を塗布することができるようになり(その道具の先端を、切り欠き部12fを通じてレンズ駆動装置1の内部に挿入することができ)、ひいては製造工程の容易化に資することができる。
なお、上述した縁取り部12eや切り欠き部12fは、細かい寸法で構成されており、プレス加工では製造が少し難しい場合がある。したがって、本実施形態では、鋳造によって製造することで、より部品精度を高めるようにしている。また、カバー12の材料として安価なアルミを用いれば、製造コスト削減を図ることができる。また、アルミは加工性が良いので、鋳造等の精密加工がしやすくなる。
また、本実施形態では、カバー12の素材として、上述のとおりメリットの多いアルミを用いることとしたが、他の素材であっても構わない。特に、ノイズ対策をもつ材料(非磁性金属材料)であることが好ましい。これにより、外部からの電磁ノイズを遮断することは勿論、レンズ駆動装置1の内部からの電磁ノイズを遮断することもでき、ひいては他の電子部品への悪影響を低減することができる。
コイル18は、第1のコイル181及び第2のコイル182から構成され、これらは光軸Lの方向に2段に配置され、いずれも円環状となっている。そして、スリーブ13の外周面に所定の間隔をおいて巻き付けられるとともに、移動体を光軸方向に駆動する。また、8個のマグネット17が光軸方向に2段に重ねて配置されており、各段のマグネット17は、前側のマグネット17が第1のコイル181に対して及び後側のマグネット17は第2のコイル182に対して外周側で対向し、ヨーク11の内周面のうち4箇所の角部分に固定される。
本実施形態では、マグネット17は、いずれにおいても内面と外面とが異なる極に着磁されている。例えば、前側に配置された4個のマグネット17は、その内面がN極に着磁され、外面がS極に着磁され、後側に配置された4個のマグネット17は、その内面がS極に着磁され、外面がN極に着磁されている。
第1の板バネ14及び第2の板バネ15は、双方とも金属製の薄板から形成されており、光軸方向における厚さを同じにしている。
ヨーク11は、第1のコイル181及び第2のコイル182が配置されている領域の光軸方向の寸法、および、マグネット17の光軸方向の寸法よりも大きくなっているため、前側のマグネット17と第1のコイル181との間に構成される磁路、及び、後側のマグネット17と第2のコイル182との間に構成される磁路からの漏れ磁束を少なくすることができ、その結果、スリーブ13の移動量と、第1のコイル181及び第2のコイル182に流す電流との間のリニアリティを向上させることができるようになっている。
レンズ駆動装置1は、円環状のワイヤースプリング(磁性部材)16を備えている。ワイヤースプリング16は、マグネット17との間に作用する磁気吸引力により、スリーブ13に対して光軸方向の付勢力を印加する。このため、移動体(スリーブ13等)がコイルの非通電時に自重で変位することを防止することができ、ひいては移動体(スリーブ13等)に所望の姿勢を維持させることができる。
スリーブ13は、光軸Lの方向を軸方向として形成され、第1のコイル181が巻かれる第1のコイル巻回部131及び第2のコイル182が巻かれる第2のコイル巻回部132(いずれも凹部形状)と、コイル18を所定の位置または巻回方向に案内する第1のガイド部133,第2のガイド部134,及び第3のガイド部135と、を有している。
本実施形態では、前側に配置された4個のマグネット17の内面がN極に、後側に配置された4個のマグネット17の内面がS極に着磁されているので、第1のコイル巻回部131と第2のコイル巻回部132に巻回される第1のコイル181、第2のコイル182の巻回方向は互いに逆方向となっている。これにより、コイル18に電流を供給した際、発生する力(推力)は同じ方向となるようにしている。
具体的には、第1のコイル巻回部131と第2のコイル巻回部132との間に配置された第2のコイルガイド部134でコイル18の巻回方向を変える。すなわち、第2コイル巻回部132に巻回されたコイル18(第2のコイル182)は、第2のコイルガイド部134を用いてその巻回方向を逆方向に変換され、コイル18(第1のコイル181)が第1のコイル巻回部131に所定の巻数、巻回される。また、コイル18を巻き始める際、コイル18にテンションをかけて巻回作業がスムーズに行うことができるように、コイル18のコイル巻き始め端部はピン136c、136d(図4参照)に巻回されている。同様に、コイル18のコイル巻き終わり端部はピン136a、136b(図4参照)に巻回された状態となっている。
導通部材21は、外部電源からの電流をコイル18に供給する際の媒体となるもので、コイル18の巻き始め端部と巻き終わり端部と電気的に接続された第2の板バネ15の2枚のバネ片151、152端子に接触するように構成され、電気的に導通されている。
ここで、本実施形態に係るレンズ駆動装置1では、第2の板バネ15の周囲の少なくとも一部が、ケース体20によって覆われるとともに、光軸方向における第2の板バネ15の端面(後端面)の少なくとも一部が、底部材19によって覆われており、底部材19とケース体20は別体で構成されている。以下、底部材19とケース体20に関し、図4〜図7を用いて詳述する。
図4は、レンズ駆動装置1から底部材19及びケース体20を取り除き、斜め後側から見たときの様子を示す図である。図5は、図4に示すレンズ駆動装置1から更に導通部材21を取り除き、後側から見たときの様子を示す図である。図6は、第2の板バネ15,底部材19,及びケース体20に着目したときの様子を示す図である。図7は、ケース体20(分割ケース体20a〜20d)のみに着目したときの様子を示す図である。
図4から図7において、第2の板バネ15は、電気的に分離された2枚のバネ片151,152からなっている。すなわち、第2の板バネ15は、電気的に分割されたバネ片151,152を備えている。バネ片151(152)は、図6に示すように、樹脂形成された底部材19に保持(固定)される2個の底部材側取り付け部151a,151b(152a,152b)と、スリーブ13の下端部(後側端部)に取付けられる円弧状の載置部151c(152c)と、一部が切り欠かれた略孔形状からなる複数のスリーブ側取り付け部151d,151e(152d,152e)と、底部材側取り付け部151a,151b(152a,152b)とスリーブ側取り付け部151d,151e(152d,152e)を連結する2本のバネ部151f,151g(152f,152g)と、を備えている。また、本実施の形態では、図6に示すように、2本のバネ部151f、151g(152f,152g)は隣の角部に配置されたバネの近傍まで延びている。また、円弧状の載置部151c(152c)には、ピン貫通部151h(151i)が形成され、その外側には、バネ部151f(152g)が形成されている。
そして、スリーブ13の下端部(後側端部)には、撮像素子側に延びる複数の突部13a〜13dが形成されている。したがって、スリーブ側取り付け部151d,151e(152d,152e)と、これら突部13a〜13dとが係合するように構成されている。
一方、図6に示すように、バネ片151,152の4個の底部材側取り付け部151a,151b(152a,152b)は、底部材19面上に保持されている。そして、底部材19の四隅には、被写体側に延びる突部191a〜191dが形成されている。したがって、底部材側取り付け部151a,151b(152a,152b)に形成された孔と、この突部191a〜191dが係合するように構成されている。これらの係合によって、バネ片151,152は、底部材19に保持される。
一方、スリーブ側取り付け部151d,151e(152d,152e)と突部13a〜13d、及び、底部材側取り付け部151a,151b(152a,152b)に形成された孔と突部191a〜191d、とは、それぞれ溶着等によって固定される。
したがって、バネ片151,152は、光軸Lを中心にして周方向に回転し難いようにするともに、スリーブ13も、光軸Lを中心にして周方向に回転し難くなる。このように、底部材19に形成された突部191a〜191dは、スリーブ13の回転を規制する回り止めの一例に相当する。
なお、本実施形態では、回り止めを底部材19側に設けることとしたが、ケース体20側に設けることとしてもよい。すなわち、ケース体20に、突部191a〜191dに相当する、底部材側取り付け部151a,151b(152a,152b)に形成された孔と係合する突部を設けることとしてもよい。これにより、(突部191a〜191dが不要になる分)底部材19の形状が簡素化され、底部材19の加工性を向上させることができる。
スリーブ13の後側端面には、底部材19と当接する度当たり部137が6箇所設けられており、度当たり部137が底部材19の所定の箇所に当接することで、スリーブ13が光軸L方向に位置決めされる。
円弧状の載置部151c(152c)の中央付近には、上述したように、それぞれ略円形状に切り欠かれたピン貫通部151h,151iが形成されている。そして、上述した4個のピン136(136a〜136d)は、これらピン貫通部151h,151iを貫通するように構成されている(図4参照)。なお、これら4個のピン136(136a〜136d)は、底部材19に接触していない。また、ピン貫通部151h,151iにも、ケース体20などその他の部材にも接触していない。ピン136(136a〜136d)は、コイル18と第2の板バネ15を電気的に導通させる際に用いられるが、詳細な説明については省略する。
図7において、樹脂材料で形成されたケース体20は、光軸Lの方向と直交する断面が凡そL字形の4個の分割ケース体20a〜20dから構成されている。そして、分割ケース体20a〜20dの外周には、レンズ駆動装置1が搭載される機器に対して位置決めするための位置決め用凹部20e〜20hが形成されている(図7では、位置決め用凹部20fと位置決め用凹部20hのみが視認できる)。
なお、ケース体20は、4個の分割ケース体20a〜20dから構成されることとしたが、例えばコ字形の2個の分割ケース体から構成されることとしてもよい。また、位置決め用凹部20e〜20hは、光軸Lと平行な平面と、光軸Lに対して傾斜した平面とが連なることで構成されているが、例えば、光軸Lと平行な平面を底面にもつ凹みであってもよいし、その他、形状・大きさ・数の如何は問わない。レンズ駆動装置1が搭載される機器に応じて、最適な形状・大きさ・数とすることができる。
ここで、図6に示すように、本実施形態に係るレンズ駆動装置1では、第2の板バネ15のうち、底部材側取り付け部151a,151b(152a,152b)近傍のバネ部151f,151g(152f,152g)の周囲が、ケース体20によって覆われている。具体的には、底部材側取り付け部151a,151b(152a,152b)、及び、バネ部151f,151g(152f,152g)のうち底部材側取り付け部151a,151b(152a,152b)近傍の部分は、L字形状の分割ケース体20a〜20dの内側に位置している。また、第2の板バネ15ののうちバネ部151f,151g(152f,152g)の光軸L方向における後端面は、底部材19によって覆われている。換言すれば、第2の板バネ15は、底部材19の面上に載置されている。そして、底部材19とケース体20は別体で構成されている。これにより、位置決め用凹部20e〜20hを、底部材19とは別に成形することができる。
[組み立て方法]
レンズ駆動装置1の組み立て方法の概略について説明する。図8は、フレーム50から第2の板バネ15が切り離されていない状態を示す図である。なお、組み立て前の板バネ15の取り扱いにおいて、板バネ15を直接把持することで変形する可能性があり、その変形を防止するために、フレーム50を切り離さずに組立作業を行うようにしている。また、フレーム50が無い場合には、第2の板バネ15の4箇所の底部材側取付け部を底部材19に形成された突部191a〜191dに挿入する際、第2の板バネ15自体が小さいので、各底部材側取付け部を突部に挿入することになり、組立性が悪くなる。そこで、フレーム50を切り離さずに残し、組立作業を容易に行うようにしている。
まず、スリーブ13にコイル18を巻回し、溶着、UV接着する。続いてスリーブ13にフレーム50のついている第2の板バネ15を溶着、UV接着等によって取付ける。最後にコイル18を第2の板バネ15に半田付けする。これにより、スリーブ組みが完成する。
そして、あらかじめ導通部材21をUV接着等で固定しておいた底部材19にスリーブ組みを取付け、第2の板バネ15に取付けられていたフレーム50を切り離す。これにより、底部材組みが完成する。
その後、ケース体20を底部材組みに接着などでとりつける。最後に、ヨーク11とカバー12をUV接着し、カバー12とスリーブ組みをUV接着する。このようにして、レンズ駆動装置1を組み立てることができる。なお、電気導通が必要な個所には、適宜半田付けを行う。
この組み立て方法によれば、仮に、ケース体20と底部材19とが一体構成されていると、フレーム50が邪魔になって、第2の板バネ15を先に底部材19に組み付けることができない。しかし、本組み立て方法によれば、ケース体20と底部材19とは別体なので、上述したように、第2の板バネ15を、(四隅に隙間がある)底部材19に組み付けた後、ケース体20を接着することができる。これにより、第2の板バネ15と底部材19の組み立て性を向上させることができる。
なお、このような方法以外に、他の組み立て方法もある。上述した組み立て方法とは異なる他の方法について説明すると、まず、スリーブ13にコイル18を巻回し、溶着、UV接着する。続いてフレーム50のついた第2の板バネ15を溶着、UV接着等によって取付けてスリーブ組みを形成する。一方で、底部材19には導通部材21をUV接着等によって取付けて底部材組みを形成する。また一方で、ヨーク11にはマグネット17をUV接着したあと、ケース体20をUV接着によって取付けてヨーク組みを形成する。最後にスリーブ組みを底部材組みに溶着、UV接着等したあと、ヨーク組みに取付けられた第2の板バネ15のフレーム50を切り落としてスリーブ組みにUV接着などでとりつける。また、カバー12もUV接着などによって取付ける。このようにして、レンズ駆動装置1を組み立てることもできる。
上記2つの組み立て方法では、ケース体20をクロス部材で4個を繋げておいて、4個一度にヨーク11に取付けてもよい。
[基本動作]
本実施形態に係るレンズ駆動装置1において、移動体は、通常(第1のコイル181及び第2のコイル182のコイルの非通電時)は、撮像素子側(像側)に位置する。このとき、ワイヤースプリング16は、マグネット17との間に作用する磁気吸引力によって、移動体の変位を規制している。ただし、ワイヤースプリング16とマグネット17との距離はある程度保たれているため、ワイヤースプリング16とマグネット17との磁気吸引力が強くなり過ぎることはない。これにより、移動体の中心軸がずれるのを防ぎ、ひいてはチルト特性の悪化を防ぐことができる。
このような状態において、第1のコイル181及び第2のコイル182に電流を流すと、第1のコイル181及び第2のコイル182は、それぞれ上向き(前側)の電磁力を受けることになる(フレミングの左手の法則)。これにより、第1のコイル181及び第2のコイル182並びにスリーブ13は、被写体側(前側)に移動し始める。
このとき、第1の板バネ14とスリーブ13の前端との間、及び第2の板バネ15とスリーブ13の後端との間には、それぞれスリーブ13の移動を規制する弾性力が発生する。このため、スリーブ13を前側に移動させようとする電磁力と、スリーブ13の移動を規制する弾性力が釣り合ったとき、スリーブ13は停止する。また、第1のコイル181及び第2のコイル182に、逆方向の電流を流すと、第1のコイル181及び第2のコイル182は、それぞれ下向き(後側)の電磁力を受けることになる。
その際、第1のコイル181及び第2のコイル182に流す電流量と、第1の板バネ14及び第2の板バネ15によってスリーブ13に働く弾性力を調整することで、スリーブ13(移動体)を所望の位置に停止させることができる。なお、電磁力と弾性力との釣り合いを利用してスリーブ13を停止させることで、係止部等と係止させるように部材同士を接触させる場合と異なり、衝突音の発生を防ぐことができる。
[実施形態の主な効果]
以上説明したように、本実施形態に係るレンズ駆動装置1によれば、その側面に位置決め用の凹みを設けるにあたって、ヨーク11の側面に凹みを設けなくてもよいので(図1参照)、ヨーク11の加工性や生産性を向上させることができる。
また、底部材19とは別体で構成されたケース体20の外周に、位置決め用凹部20e〜20hを設ければ、これら凹部自体の加工性や生産性も高めることができ、ひいてはコストダウンに繋げることができる。
また、ヨーク11の側面に凹みを設けない場合には、スリーブ13からヨーク11までの設計空間が狭くなることもないので(スリーブ13からヨーク11までの設計空間の形・広さは、磁束が通過する磁路に影響を与える場合がある)、設計自由度が低下するのを防ぐことができる。
また、ケース体20は樹脂部品であり、給電される第2の板バネ15の側面に配置されることから、絶縁性を向上させることができる。また、底部材19とケース体20を別部品としたことで、ケース体20の内側に配置された第2の板バネ15と底部材19の組み立て性を向上させることができる。
なお、レンズ駆動装置1は、カメラ付き携帯電話機の他にも、様々な電子機器に取り付けることが可能である。例えば、PHS,PDA,バーコードリーダ,薄型のデジタルカメラ,監視カメラ,車の背後確認用カメラ,光学的認証機能を有するドア等である。
本発明に係るレンズ駆動装置は、加工性や生産性を向上させることが可能なものとして有用である。
本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置の外観構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置の機械構成を示す分解斜視図である。 カバーを拡大したときの様子を示す図である。 レンズ駆動装置から底部材及びケース体を取り除き、斜め後側から見たときの様子を示す図である。 図4に示すレンズ駆動装置から更に導通部材を取り除き、後側から見たときの様子を示す図である。 第2の板バネ,底部材,及びケース体に着目したときの様子を示す図である。 ケース体(分割ケース体)のみに着目したときの様子を示す図である。 フレームから第2の板バネが切り離されていない状態を示す図である。
符号の説明
1 レンズ駆動装置
11 ヨーク
12 カバー
13 移動体(スリーブ)
14 第1の板バネ
15 第2の板バネ
16 ワイヤースプリング
17 マグネット
18 コイル
19 底部材
20 ケース体
20a〜20d 分割ケース体
21 導通部材

Claims (4)

  1. レンズを保持するとともに光軸方向に移動可能な移動体と、
    前記移動体を光軸方向に移動可能に支持する支持体と、
    コイルとマグネットを備え、前記移動体を光軸方向に駆動する磁気駆動機構と、
    前記移動体と前記支持体との間に配置され、前記移動体の光軸方向の移動を規制するバネ部材と、を有し、
    前記支持体は、前記バネ部材を固定するホルダーと、前記マグネットの外周の少なくとも一部を覆うヨークと、を備え、
    前記ホルダーのうち、前記バネ部材の周囲の少なくとも一部を覆うケース体を、光軸方向における前記バネ部材の端面の少なくとも一部を覆う底部材と別体で構成したことを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記ケース体は、樹脂材料で形成されているとともに、光軸方向と直交する断面が略L字形の複数個の分割ケース体から構成されることを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記ケース体又は前記底部材には、前記移動体の回転を規制する回転規制部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記ケース体の外周には、前記レンズ駆動装置が搭載される機器に対して位置決めするための位置決め用凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のレンズ駆動装置。
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