JP2009123723A - 真空処理装置または真空処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
処理対象の試料の異物による汚染の発生を抑制して処理の効率を向上させた真空処理装置または真空処理方法を提供する。
【解決手段】
減圧された内部で基板状の被処理物が処理される処理室と、被処理物を処理装置内に搬入または搬出する導入室と、内部が減圧されて前記処理室と導入室との間で前記被処理物を受渡しする搬送室とを備えた真空処理装置であって、前記搬送室と前記処理室との間に配置された中間室と、前記搬送室,中間室,処理室の各々の間に配置され内部に前記被処理物が搬送される開口を有した接続部と、これら接続部の各々の前記開口を気密に開閉する弁と、前記中間室の圧力を前記搬送室及び処理室とは独立に調節可能な圧力調節手段とを備えた。
【選択図】図1
処理対象の試料の異物による汚染の発生を抑制して処理の効率を向上させた真空処理装置または真空処理方法を提供する。
【解決手段】
減圧された内部で基板状の被処理物が処理される処理室と、被処理物を処理装置内に搬入または搬出する導入室と、内部が減圧されて前記処理室と導入室との間で前記被処理物を受渡しする搬送室とを備えた真空処理装置であって、前記搬送室と前記処理室との間に配置された中間室と、前記搬送室,中間室,処理室の各々の間に配置され内部に前記被処理物が搬送される開口を有した接続部と、これら接続部の各々の前記開口を気密に開閉する弁と、前記中間室の圧力を前記搬送室及び処理室とは独立に調節可能な圧力調節手段とを備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、減圧された処理室内部でこの内部に配置された被処理物である半導体ウエハ等の基板状の試料を処理する真空処理装置または真空処理方法に係り、特に、前記処理室内に発生する異物を抑制する真空処理装置または真空処理方法に関する。
上記真空処理装置、例えば、真空容器内に配置された処理室内に処理用のガスを供給しつつ形成したプラズマ等を用いて半導体ウエハ等の基板状の試料を処理するプラズマ処理装置では、このような装置の稼働率や処理した後に得られる半導体デバイスといった製品の歩留まりを向上させるために、処理中にプラズマと試料との相互作用により形成される反応生成物等の微粒子が付着することにより生起する異物を抑制することが重要な課題となっており、従来よりこのような異物を低減する手段が提案されてきた。一般的には、プラズマを利用してプラズマと付着した生成物による付着物との間の相互作用を生起してこの付着物を化学的または物理的に除去するプラズマクリーニングと、真空容器内部を大気圧下で開放して処理室内部の表面を拭き取って清掃する、所謂、WET洗浄との組合せが、上記異物低減のための手段として用いられてきた。
一方、静電気力を利用して処理室内の内壁面に付着している微粒子を離脱させて除去したり、ガスを導入して流体力を用いて微粒子を除去するもの、あるいは熱泳動力を利用したものが提案されている。このような従来の技術としては特開2005−101539号公報(特許文献1)に開示されたものが知られている。これら従来知られた方法を種々に組合せることで異物の低減を図ることが従来行われてきた。
すなわち、微細な粒子が処理室内の壁面上に堆積した結果の付着物が再度剥がれてしまい、この剥離物が処理室内にある試料の表面に付着してこれを汚染してしまうことが異物の原因と考えられている。そこで、上記の従来技術では、異物を低減するために処理室の内壁や室内に配置されてプラズマに面する部品の表面に付着している微粒子を静電気力や流体力,熱泳動力を利用して強制的に離脱させて、離脱したものを処理室内に形成した流体の流れに載せる等して、処理室の外部に排出することが開示されている。このようにすることで壁面に付着している微粒子を事前に除去して低減することが出来れば、実際の試料の処理中または試料の搬送中に上記付着した微粒子が剥がれて異物となって試料の表面を汚染することが抑制される。
以上のように、異物の発生は、装置の処理室内壁面や部品の表面に付着している微粒子が処理中に何らかの力で離脱して被処理物まで輸送されるという現象が生起したことを示している。このことから、異物の発生源から試料の表面までの付着の経路,過程を断ち切ることで上記異物の発生を低減することが出来ると考えられる。
このような異物の低減方法としては、従来プラズマ処理装置において採用されてきたガスパージが知られている。これは、WET洗浄の後、通常の処理または待機時のものより高い圧力で大きな流量のガスを処理室内に導入して排気する操作を繰り返すものである。これにより、壁面上に付着している微粒子をガスの流体的な作用により壁面から離脱させこのガスの流れに載せて処理室の外部に排出するものである。上記特許文献1では、処理室に接続されたガスの供給手段からパージ用のガスを処理室内に供給してガスパージを実施するものが開示されている。
また、特表平8−511848号公報(特許文献2)には、処理室へ処理用ガスを供給するシステムとは別のガス供給系及びこの別の供給系で供給されるガスを加熱するためのポンプを備えたガスパージ装置を備えた技術を開示している。
上記従来の技術では、次の点について十分に考慮されていなかった。すなわち、ガスの流体力により上記付着した微粒子を離脱させて取り除くには、より高い圧力でより大きな流量のガスを導入することが求められる。しかしながら、従来から用いられてきた真空容器を備えた処理装置では、このような作用を実現できるだけの圧力,流量のガスを供給することは困難である。
特に、半導体デバイスを製造するためにシリコン製の半導体ウエハの表面の膜に処理を施す真空処理装置では、ウエハの径が300mm以上になると、ウエハ表面の面内方向について処理の不均一さが大きくなってしまう。このため、従来から処理用のガスをウエハの面内方向について広く分布させて処理の不均一さを是正することが行われてきた。
しかしながら、このような処理室内へのガスの供給の調節は、ウエハ上方にこれと平行となるように配置されたウエハより大きな径の円形のシャワープレート上に多数配置された供給用の微小な径の孔の開口からウエハの表面に向かって処理用ガスを分散させて行われている。このような微小な径の開口から処理用ガスを供給する場合には、そのコンダクタンスが制限されるため圧力,流量を大きくすることは困難であった。このため、処理室へのガス導入をシャワープレートから行っても定常的なガス流れになるため流体力は付着した粒子を除去するには不十分となってしまうことについて、上記従来技術では考慮されていなかった。
すなわち、処理室の壁面や室内部品の表面に付着している粒子を除去することにより最終的に真空処理装置内の異物の低減を図る上で、処理室内に付着した上記粒子を外部から供給したガスにより除去しようとした場合、粒子の付着している力(付着力)に優る力をガスから印加しなければならない。しかし、層流状態での流体力学によればガスの流れをとりまく静止壁面の表面上ではガスの流れ速度はゼロであって、壁表面からある程度隔てられた距離の領域で所謂ガスの流れの流速になる。このため、ガスの流れの遷移領域の高さより付着している粒子の大きさが小さい場合には、上記ガスによる流体的な力は作用せず流体力による付着物を離脱させる力は効果的に作用しない。このような小さな粒子を付着微粒子と呼ぶ.また、流れによっては、表面での滑べり効果が発生するため、付着微粒子にも流体力が作用するが、このような場合はガスの流れで付着微粒子を除去することは困難となる。
また、特許文献2に開示されるように、付着した微粒子を流体の力により除去するために、除去のための専用のガス供給経路及び供給口とを別途配置することが考えられている。このような構成によれば、処理用ガスの供給とは独立により高い圧力,大流量で異物抑制用のガスを供給することも可能と考えられる。一方で、このような場合には、処理用ガスの供給する経路や装置,真空容器内部を排気する真空排気経路や装置にダメージが生じないような工夫をすることが必要となる。
例えば、処理室内に専用の付着微粒子の除去のためのガス供給系を配置した場合には、高圧力で大流量のガスをパージする(供給する)上でマスフローメータ等の流量調節器や圧力計が必要となる。さらに、パージガスの供給の際に処理用ガスを供給するためのシャワープレートにはパージガスの負荷が作用するため、シャワープレートが破損しない圧力に制限することが必要となる。
また、処理室内に供給されたガスによる圧力の変動によって処理室内を排気するターボ真空ポンプ等の排気装置が損傷しないように考慮しなければならない。このため、パージガスによる圧力の変化の立上りの変化率を調節したり、或いは極端に急激な圧力の上昇が生じないようにパージガスの供給の初期は予め設定した低い圧力となるように調節することが必要となる。さらに、パージガスの供給系の経路内には処理室内の反応生成物が付着することになるので、従来の処理装置の清掃の作業に加えてこれを除去する作業が必要となり清掃に要する時間が長くなって稼働率が低下してしまう。
さらに、このようなガスのパージの実施はWET洗浄後等の特定の機会に限られてしまい、上記従来技術によって任意のロットに属する複数の試料の処理が進み処理装置による枚数が増加する過程で上記ガスパージを適切なタイミングで行って、ひいてはWET洗浄の間隔を延長することは困難であった点については、上記従来技術では考慮されていなかった。
本発明は、処理対象の試料の異物による汚染の発生を抑制して処理の効率を向上させた真空処理装置または真空処理方法を提供することにある。
上記目的は、減圧された内部で基板状の被処理物が処理される処理室と、被処理物を処理装置内に搬入または搬出する導入室と、内部が減圧されて前記処理室と導入室との間で前記被処理物を受渡しする搬送室とを備えた真空処理装置であって、前記搬送室と前記処理室との間に配置された中間室と、前記搬送室,中間室,処理室の各々の間に配置され内部に前記被処理物が搬送される開口を有した接続部と、これら接続部の各々の前記開口を気密に開閉する弁と、前記中間室の圧力を前記搬送室及び処理室とは独立に調節可能な圧力調節手段とを備えた真空処理装置により達成される。
または、減圧された処理室内部でこの内部に配置された基板状の被処理物を処理した後、前記処理室と接続された中間室及びこの中間室に接続され減圧された搬送室の内部を処理後の前記被処理物を通して搬出する真空処理方法であって、前記中間室を前記搬送室及び処理室と仕切りこれらと独立して内部の圧力を調節した後前記被処理物を搬送する真空処理方法により達成される。
さらに、前記中間室内の圧力が前記処理室内の圧力より高い状態で前記中間室と前記処理室との間に配置された弁を開く機能を備えたことにより達成される。
さらにまた、前記中間室内の圧力が前記接続部により接続された前記処理室内の圧力の2倍以上高い状態で前記弁を開くことにより達成される。
さらにまた、前記中間室内に供給されるガスを加熱する加熱器を備えたことにより達成される。
以下に説明する本発明の実施の形態は、減圧された内部を試料が搬送される搬送室とこれに連結された真空容器内の処理室との間にガスが内部に供給される中間室を配置して、この中間室内の圧力を搬送室,処理室と独立に調節することにより、処理対象の試料への異物による汚染を抑制するものである。すなわち、処理室にて被処理物である試料の処理が実施されている間に、中間室の圧力を所定の圧力まで上げておき、所定のタイミングで処理室と中間室の間を接続する通路を気密に開閉する仕切弁(以下バルブ)を開くことでバルブと通路の開口との間に形成された微小な隙間から中間室から処理室に向かってガスが衝撃波となって流入する。この衝撃波から付着微粒子に作用する力は上述のシャワープレートあるいはパージガスの供給口から供給されるガスの定常流による力よりも大きく、付着微粒子は効率的に付着面から離脱して除去される。
また、搬送室と処理室との間の搬送経路上に配置された中間室から処理室へのガスパージを試料の搬送と共に実施することで特定のガスパージの工程を行う必要が無く、試料の処理の効率が向上する。また、WET洗浄後にガスパージにおる付着微粒子の除去を行う場合には、処理室を大気開放した際に大気中の水分が処理室壁面に付着している。以下に説明する実施の形態では、中間室へガスを供給する供給経路上にガスを高温に加熱する加熱器を配置して中間室を介して処理室内に高温のガスを供給することにより、付着微粒子の除去と同時に水分の除去を行い、大気開放後の真空処理装置の処理の再開までの時間を短縮できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
以下、本発明の実施例を図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る真空処理装置の構成の概略を模式的に示す縦断面図である。図2は、図1に示す実施例の構成の概略を模式的に示す上面図である。
図1に示す真空処理装置は、被処理物である半導体ウエハ等の基板上の試料を一枚ずつ大気圧下から処理室へ搬送して処理後に処理室から搬出して大気圧下に戻す真空処理装置の構成の概略を模式的に示している。この図において、真空処理室1は、真空容器の内側に配置された空間であって、半導体ウエハが内部に搬送されて設置されるとともに、処理用ガスと図示しない電界供給手段,磁場供給手段とにより供給された電界,磁場との相互作用によりプラズマが形成され、プラズマによって半導体ウエハが処理される処理用の空間となっている。
処理室1内には、半導体ウエハがその上面に載せられて静電気力により吸着されて保持される試料台が配置されている。また、処理室1は、半導体ウエハがその容器内の減圧された内部をロボットアームを備えた真空ロボット31により搬送される搬送室3と連結されている。
搬送室3と処理室1との間を連結する経路上には、処理室1,搬送室3の間に配置された中間室4が配置されており、搬送室3と中間室4,中間室4と処理室1との間は半導体ウエハが減圧された状態で搬送される通路により接続されて、各室の内部同士が連通可能にされている。ウエハが通過するゲートであるこれら通路はその開口が、図示しない各アクチューエータにより駆動されるバルブ7,8により開閉される。これらのバルブ7,8は、図示していないが通路の開口を閉塞した状態で気密に封止することが可能なように、開口部と接する面上に閉塞した状態で開口の外周側を囲んでシールするリング状のシール部が配置されている。
また、図上、処理室1の搬送室3を挟んだ反対の側には、減圧された搬送室3の内側と大気圧下の空間との間で半導体ウエハを授受可能にするために半導体ウエハが内部に収納された状態で内部の圧力を増減することが出来る真空容器内の空間である導入室2が配置されている。導入室2の搬送室3側及び導入室2の大気側には、導入室2内部と連通して内側を半導体ウエハが搬送される通路が連結されて導入室2内部と大気圧下の空間との間及び導入室2内部と搬送室3内部との間が連通可能に構成されている。
さらに、各々の通路上には導入室2内部を外部と仕切って区画するバルブ5,6が配置されている。これらのバルブ5,6は、バルブ7,8と同様に、通路の開口を開閉するとともに図示しない開口を閉塞した状態で開口を気密に封止することができるように、開口部と接する面上に閉塞した状態で開口の外周側を囲んでシールするリング状のシール部が配置されている。搬送室3内部と連通した導入室2内には図示しない試料保持台が配置され、この試料保持台上に半導体ウエハが保持された状態で、バルブ5,6を閉塞して内部を気密に封止した後、内部の圧力を増減させる。例えば、大気圧下の半導体ウエハ搬送用ロボットから搬送された未処理の半導体ウエハがバルブ6が閉じられた状態の導入室2内の試料台上に載せられる。バルブ5を閉塞した後、真空ポンプを含む真空排気装置9により導入室2内部が排気されて搬送室3内部の圧力と同等の圧力まで減圧される。この後、バルブ6が開放されて搬送室3内の真空ロボット31のロボットアームにより半導体ウエハが導入室2から取り出されて中間室4を介して処理室1内に搬入される。つまり、本実施例の導入室2は、大気圧下の空間と処理室1,搬送室3との間での半導体ウエハの搬入,搬出の両方に使用される。
半導体ウエハが処理室1内で処理を施された後は、逆に、真空ロボット31により処理後の半導体ウエハが処理室1から中間室4,搬送室3を介して導入室2内へ搬入されて試料台上に載せられる。バルブ6が閉じられた後に導入室2内部にガスが供給されて大気圧と同等の圧力まで内部の圧力が上昇した後に、バルブ5が開放され半導体ウエハが導入室2外に搬出される。
なお、図1では処理室1と導入室2が一つずつの例を示しているが、処理室1を備えた真空容器を複数搬送室3の周囲に配置して、図1の導入室2と同等の構成で搬出専用の搬出室を配置し導入室2は搬入専用に用いる構成として、ウエハの搬入と搬出とを各々専用の真空容器内の室を用いても良い。このような構成の例を図2を用いて説明する。図2は、図1に示す実施例の真空処理装置の構成を模式的に示す上面図であり、平面形状が六角形である搬送室3を構成する真空容器の3つの辺を構成する側壁の各々に処理室1を内包する真空容器が連結されている例を示している。
すなわち、本図において、処理室1a,1b,1cが搬送室3と中間室4a,4b,4cを挟んで連結されている。さらに、中間室4a,4b,4cと搬送室3との間を連結して接続する経路上及び中間室4a,4b,4cと処理室1a,1b,1cとの間を連結して接続する経路上には、バルブ7a,7b,7c及びバルブ8a,8b,8cが配置され、これらの経路を構成する通路の開口を気密に封止、または開放する。また、導入室2は、半導体ウエハの搬入専用の搬入室2a及び搬出専用の搬出室2bが、搬送室3の六角形の残る2辺を構成する側壁とバルブ6a,6bを介して連結されている。
これら複数の処理室1a,1b,1cに対する半導体ウエハの搬出,搬入の動作は、図1の場合と同等であるので、以下、図1を用いて説明する。なお、図1,図2においては、導入室2(搬入室2a,搬出室2b)の大気側には大気圧下の空間が配置されているが、この大気圧下の空間は真空処理装置が設置されるクリーンルーム等の装置使用者の建屋内の空間であって真空処理装置の雰囲気であるが、従来の真空処理装置と同様に、導入室2の大気側の通路の先端には、直方体と見なせる形状を有し内部に大気圧下の半導体ウエハ搬送用の空間である大気搬送室を備えた大気搬送容器が連結され、この前面には複数の半導体ウエハを収納可能なカセットがその上面に載置可能な載置台を複数備えた大気搬送室と導入室2内部とが連結可能に構成されると共に、バルブ5(5a,5b)によりこれらの間が仕切られて気密に開閉される構成を備えていてもよいことは、言うまでもない。
本実施例において、処理室1,導入室2,搬送室3,中間室4の各々には、各々の内部を排気して減圧可能な真空排気系とガス供給系とが配置されている。真空排気系は、導入室2ではバルブ10と真空ポンプを含む真空排気装置9を有している。処理室1の真空排気装置13は、真空ポンプとして例えばターボ分子ポンプと補助ポンプ(ドライポンプ)から構成され、さらに流量調整弁が設置されるが、本実施例ではそれらを含めて真空排気装置13として示す。他の室に接続されている真空排気装置9,11についても同様の構成を備えている。
中間室4は、真空排気系として独立した専用のものを配置せず、処理室1のものと兼用するように構成されているが、他の室と同様に独立して配置してもよい。各室内の圧力は、各々の室内に供給されるガスの量を調節することにより調節される。
処理室1,導入室2,搬送室3,中間室4の各々内部の圧力は、各々に配置された真空計15,16,17,18により検知される。これら真空計15,16,17,18に隔膜真空計のように高圧力の負荷が好ましくない真空計を使用する場合には、各々バルブ(図示せず)を介して各室に接続し高圧力の条件の場合にはバルブを閉じて真空計15,16,17,18を保護する。
ガス供給系は、図1に「ガス」及び矢印で示された箇所から各室に接続された実線の経路により示されており、減圧状態の各室を大気圧となるように開放する場合のアルゴン(Ar)や窒素(N2)等のリーク用の経路であっても良く、室内のガス組成を調節したり処理用ガスとして供給された腐食性を有するガスの滞留を抑制したりするために常時室内に供給する不活性ガスの供給経路であっても良い。
ガス供給系は、中間室4においては、流量制御計24とバルブ25とを備えて構成される。他の室のガス供給計も同様である。なお、導入室2には、ガス導入を開始する初期には供給の流量または圧力が小さくされ、所定の圧力に到達したことが真空計17により検知された場合にはその流量を増加できるように、供給経路を2つに分岐してそれぞれの供給経路上にコンダクタンスが大小に異なる2つのバルブ20,21を配置して、これらを排他的に(コンダクタンスの小さいバルブから大きなバルブヘ)切替えるように調節される。また、バルブ20,21として同じ形状,構造のバルブを用いて各々の経路の途中にコンダクタンスを大小に異ならせるためのオリフィスを各々に配置してもよい。また、微粒子の流入を抑制するフィルターを配置しても良い。
なお、処理室1のガス供給系は、流量制御計26とバルブ27とを備えて構成され、処理室1の内部を大気圧に開放する場合に使用されるリーク用のガス供給系を兼ねている。一方、処理室1には、処理用ガスの供給系が別途配置され、処理用ガスの流量制御計28とバルブ20とを備えて構成される。本実施例は、複数種類の物質のガスを混合したものが用いられ、これらの処理用ガスを構成する各ガスは各々で独立に供給の流量(速度)が調節される。また、処理室1では、真空排気装置9の上流側(処理室1側)に流量調整弁を配置し(図示せず)、真空計18からの出力に基づいて図示しない制御装置が流量調整弁の動作を調節して、処理室1内の排気速度を調整することで処理室1内の圧力を所望の値の範囲に調節している。なお、図示していない制御装置は、真空計15,16,17,18を含む各室、真空容器に配置されたセンサからの出力の信号を受信して、各室や供給系,排気系の動作状態を検出するとともに、これらの検出の結果に基づいて予め定められた手順に沿って適切な動作条件を選択または演算して算出し、本実施例の真空処理装置の真空ロボット31等の搬送手段やガス供給系,処理用ガスの供給系,真空排気系の動作、各バルブ5,6,7,8の開閉の動作の指令を発信して、これらの真空処理装置各部の動作を調節し、半導体ウエハの処理を適切に制御している。
また、図1,図2においては、処理室1内で行われる半導体ウエハの処理に必要な、試料台,静電吸着装置,電界を供給するためのアンテナやマグネトロン,導波管,磁場形成用のソレノイドコイル等の構成は省略している。処理室1にはこれら以外の構成が配置されていても良く、内部が減圧される容器内の処理室で試料の処理を行うものであれば、処理の種類や処理に伴って必要な装置の構成は、本実施例に限られるものではない。
処理室1において、処理が実施されると、反応生成物が処理室1内に残留したり、プラズマを用いた処理を行う場合には処理室1の内壁面がスパッタリングされることで形成された堆積物が処理室1内壁に付着する。半導体ウエハの処理の枚数が増大するにつれてこの堆積物の量が増大すると、付着している堆積物は処理室1の内壁面から離脱して剥がれてしまい、処理室1内の空間を飛遊して同内部に配置された半導体ウエハ表面に異物として付着してこれを汚染してしまう。
これを抑制するために、適切な間隔で処理室1内部をクリーニングして異物源となる付着物を取り除くことが必要となる。以下、本実施例のプラズマ処理装置においてクリーニングの工程を説明する。
まず、半導体ウエハを処理室1内に搬送する工程を説明する。処理室1に含めて半導体ウエハが搬送経路上に無いことが確認されると、新規の未処理の半導体ウエハの搬送が開始される。大気圧下の空間に有る大気搬送容器前面に設置されたカセット内に収納された特定の半導体ウエハが大気搬送室内に配置された搬送ロボットによりカセットから取り出されてバルブ5が開かれた導入室2内の試料台上に搬送されてこれに受け渡される。この後、バルブ5が閉塞されて導入室2内の圧力が低減されて搬送室3と同一と見なせる程度の範囲の圧力にされる。
なお、処理室1内部はバルブ27,29が閉塞されて真空排気系の動作により排気されて高い真空度(例えば、10-3〜10-4Pa)まで減圧されている。また、中間室4は、バルブ30を開いて同様に高い真空度まで排気した後にバルブ30が閉じられてガス供給系であるバルブ25が開かれて不活性ガス或いは処理室1内に供給される処理用ガスの希釈用ガスであるArガスが供給される。Arガスの供給により中間室4内の圧力が上昇し始め、真空計17により検知された圧力が所定の値、例えば10〜1000Paに到達したと制御装置が検出した場合、制御装置からの動作を指令する信号に基づいてバルブ25が閉じられる。この際、中間室4内はArガスにより満たされておりその状態が維持されている。一方、搬送室3にはガス供給系から同様にArガスが供給され、その内部の圧力が所定の値、例えば10〜100Paとなるように制御装置からの指令信号に基づいて調節される。
この状態で、導入室2のバルブ20及び21を所定のシーケンスに従って開き、窒素(N2)ガスが導入されて内部が大気圧またはこれと同等の圧力にされる。次に、バルブ5が開放され、大気圧下で未処理の半導体ウエハが導入室2内に搬入される。その後、バルブ5が閉じられて内部が気密に封止され、バルブ10が開かれて真空排気装置9の動作により内部が真空排気される。
導入室2の内部が所定の真空度まで減圧された後、バルブ6が開かれて搬送室3の真空ロボット31が半導体ウエハを導入室2から搬送室3に搬入する。この後、バルブ6が閉じられて搬送室3は導入室2から区画される。この状態で、中間室4と処理室1との間に配置されたバルブ8を開放する。
この際に、中間室4内の圧力は処理室1内の圧力より高くされているため、バルブ8を開いた瞬間にバルブ8と通路の開口の隙間から中間室4内のArガスが衝撃波となって処理室1内に流入する。なお、衝撃波はArガスの場合に2室の間で2倍の圧力差があると発生する。Arガスの衝撃波は、処理室1内の壁面や部品の表面に付着している付着微粒子や堆積物を吹き飛ばして、これらを壁面,部品の表面から離脱させる。これら表面から離脱した微粒子(堆積物)は、Arガスとともに真空排気装置13の動作により処理室1外へ排出される。
中間室4内に蓄えられていたArガスは、極短時間のみ衝撃波として流入するが、Arガスはその中間室4の容積分のみであるため、短時間で真空排気装置13によって処理室1内から排気されて中間室4の圧力と処理室1の圧力とは同一と見なせる程度の近似した値の圧力にされる。この状態で、搬送室3と中間室4との間を連通する通路上に配置されたバルブ7が制御装置からの指令に応じて開かれる。
搬送室3内にガスが導入されて搬送室3内の圧力は処理室1内の圧力より高く維持されていたので、搬送室3内のガスが処理室1内に搬送室3と中間室4とを連通する通路及び中間室4と処理室1とを連通する通路とを通り、搬送室3内から中間室4内に、さらに処理室1内へ通流する。
このため、処理室1内に残留している処理ガスや残留物に起因する腐食性を有するガスが有っても、搬送室3側にこれらが流入することが抑制される。バルブ7,8が共に開いた状態で、真空ロボット31が処理室1まで半導体ウエハを搬送して処理室1内に配置された図示しない試料台上にこれを受け渡す。真空ロボット31が処理室1から搬送室3内に後退した後、バルブ7が閉じられ、引続きバルブ8が閉じられる。また、試料台上の載置面上で半導体ウエハは静電吸着されて保持される。バルブ8が閉じられて処理室1内が気密に封止された状態で、処理室1内へ流量制御計28により流量(速度)が調節された処理用ガスが導入されてプラズマが処理室1内に形成されて半導体ウエハの処理が開始され所定の処理が行われる。
この際、中間室4内の圧力はバルブ7が閉じられた時点で処理室1内の圧力と同一と見なせる程度の範囲内の値となる。さらに、中間室4内にはバルブ8が閉じられた時点でバルブ25が開放されてガス供給系からArガスが導入されて所定の範囲の圧力にされ次に半導体ウエハの搬送の動作までこれが維持される。
半導体ウエハの処理が処理室1内で実施されている間に、上記と同様の手順に沿って次に処理されるべき半導体ウエハがカセット内から取り出されて搬送室3内に搬入される。真空ロボット31は、複数のアーム上に各々ウエハ載置部が配置されて2つ以上のウエハ保持手段を備えるようにすることで、次の処理を待機している半導体ウエハを載置部に載せた状態で別のアームにより処理が終了した半導体ウエハを搬送室3へ搬出することができ、搬送の効率を向上することが出来る。
処理室1の半導体ウエハの処理が終了すると次の半導体ウエハの処理を継続して処理するために、処理ガスのバルブ29を閉じて処理室1内を再度排気して高い真空度まで減圧し、高真空の状態にしてバルブ8を開き、続いてバルブ7を開く。バルブ8が開かれると前述のガスの衝撃波による付着微粒子の除去が実施される。
バルブ7,8が開かれた状態で、半導体ウエハを処理室1内から搬送室3内に搬出する。この半導体ウエハが搬送室3内に引き出されたら、直ちに未処理の半導体ウエハを保持していた別のアームが通路内を伸張して次の処理対象として保持した半導体ウエハ処理室1内に搬入して図示されない試料台にこれを受け渡す。半導体ウエハを受け渡した後、アームが後退してバルブ7,バルブ8の順で閉じられて通路及び処理室1,中間室4内が閉塞されて、上記の処理と同様に次の半導体ウエハの処理が開始される。
一方、処理が終了し搬送室3に搬出された半導体ウエハは、バルブ6(図2上はバルブ6b)が開かれて導入室2(図2では搬出室2b)内に真空ロボット31により搬送されて受け渡される。バルブ6が閉じられて導入室(搬出室2b)内部が気密に封止されるとN2ガスがガス供給系から導入されて大気圧と同等と見なせる程度の範囲の圧力まで内部の圧力が増加された後、バルブ5が開放されて半導体ウエハが導入室2から大気圧下へ搬出される。なお、バルブ5はこの後に閉じられて次の半導体ウエハの搬送まで待機する。
上記の実施例において、中間室4から処理室1に衝撃波によるガスの導入が行われることで、処理室1内の壁面や部材の表面に付着していた微粒子がその表面から離脱させられ処理室1外に排気されて除去される。この結果、半導体ウエハの処理中に付着した微粒子に起因する異物の発生が抑制され、処理の歩留まりが向上する。また、半導体ウエハの搬送の工程中に半導体ウエハの処理の前に上記衝撃波によるクリーニングが実施されることになり、クリーニングを行うことによる処理の効率やスループットの低下が抑制される。
また、上記した実施例では、衝撃波によるクリーニングは半導体ウエハの搬入及び搬出の際に各一回ずつ行われるものであった。一方、処理室1内側のWET洗浄の後は清掃中の残留微粒子等が処理室壁面に付着しているばかりでなく、処理室1を待機に開放したために大気中の水分が処理室壁面に吸着している。そこで、処理室1内を高い真空度まで排気して高圧で大流量のガスを処理室1内に導入して処理室1をクリーニングすると同時に上記吸着した水分の脱離,除去を行えるようにすることが考えられる。
この際、図1の処理室1に接続されたガス導入系のバルブ27を開き上記クリーニング用のガスを導入することが考えられ、WET洗浄後のように付着した微粒子の数が多い場合には大流量のガスを供給することが必要となるが、クリーニング用のガスの供給系が定常流を実現する処理用ガスの供給系を兼ねた場合にはこれを実現することが困難となる。
そこで、本実施例では中間室4に配置したガス供給系から大流量のガスを複数回処理室1内に導入する。中間室4と処理室1との間を連通する通路上に配置されたバルブ8の開閉と中間室4内へのガスの導入による昇圧とを繰り返すことで、上記付着微粒子の除去が効率的に実施される。
大流量のガスを処理室1内に導入するに際して、バルブ8の開閉を繰り返して中間室4を介して処理室1内にガスを繰り返し導入することで、ガスによる衝撃波を複数回連続的に導入することができる。つまり、衝撃波を所定の期間内に間欠的に行う。このことにより、高圧力,大流量のガスを流量制御計28等を利用して調節しつつ連続的に導入するよりも、導入されるガスの容積が中間室4の容積に限定されることになることから、短時間により高圧またはより大流量のガスの導入を実現できる。このため付着微粒子に作用する引き剥し力(離脱力)も大きくすることができ処理室1内のクリーニングを効率的に実現することができる。また、大気開放時に処理装置内の圧力を上昇させるためにリークするガスを中間室4を介して処理室1内に導入することもでき、この場合には、処理室1に配置したガス供給系(流量制御計26,バルブ27)を省いて用いなくとも良い。
さらに、本実施例WET洗浄後の装置の立ち上げ動作の際に、高圧で大流量のガス導入による付着微粒子のクリーニングを高温ガスで行うことにより効率的に行うことができる。図3に、ガス供給系にガスの加熱手段を配置した構成を示す。図3は、図1に示す実施例の変形例の構成の概略を模式的に示す縦断面図である。
この図において、図1と同じ符号が引用された箇所については図1の説明と同様であるのでその省略する。この図の中間室4のガス供給系のガス導入経路上には加熱部32が配置されている。この加熱部32はガス導入経路を構成するガス配管の周囲にシーズヒータやヒートパイプ等の加熱器を巻き付けて構成しても良く、配管の内部に石英ヒータを配置しても良い。この加熱部32は、温度の調節とともに加温防止のための温度の調節の機能を備えている。
中間室4から処理室1内にガスを導入する場合に、真空排気系のターボ分子ポンプ等の主ポンプ13aを導入されるガスの高い圧力による作用から保護する必要が有る。そこで、本変形例では、真空排気系を構成する処理室1に近い上流側の真空ポンプ13aとこの後流側に配置された補助ポンプ13bとの間を連通経路に、バルブ30c,バルブ33を介して処理室1及び中間室4からの排気経路を接続してこれらを連通する。これらの排気経路は、その内側を処理室1及び中間室4からのガスが内部を通流して上流側から補助ポンプ13bへ流入するクリーニング用排気経路である。
処理室1内に高圧または大流量のガスを導入する場合には、処理室1と主ポンプ13aとの間を連通する排気経路上に配置されたバルブ14a、及び主ポンプ13aと補助ポンプ13bとの間を連通する排気経路上に配置された14bを閉じて主ポンプ13aを上記ガスの流れ(排気)から隔離する。上記クリーニング用の排気経路の後流端部は、バルブ14bの出口と補助ポンプ13bの入口との間の排気経路に接続されて連通されているので、バルブ14a,14bを閉塞した状態でバルブ33を開くことで主ポンプ13aをバイパスして処理室1から補助ポンプ13bまでに排気経路が構成される。
補助ポンプ13bは大気圧から排気可能に構成されたドライポンプであるので、高圧下でも動作可能である。このため高圧,大流量のガスを処理室1内に導入された場合に、高圧または大流量のガスの排気を行うことが困難なターボ分子ポンプ等の主ポンプ13aを上記ガスの作用から保護することができ、かつ処理室1内を効率的に排気してクリーニングを行うことができる。また、導入されるガスは高温であってクリーニングを効率化することができると共に、吸着した上記水分の脱離を促進することができWET洗浄の後の真空排気時間を短縮することができる。
さらに、図3において、中間室4の真空排気系は、バルブ30bを介して主ポンプ13aの入口側の排気経路に接続され、バルブ30cを介して補助ポンプ13bの入口側に接続されている。このため、低い真空度から高い真空度まで排気が可能となる。すなわち、バルブ30bを開放してこの排気経路を用いて処理室1内部を介さずにターボ分子ポンプ等の主ポンプ13aを用いて高い真空度までの排気が可能に構成されている。このような構成を用いて、定期的に高い真空度までの排気を実施して中間室4内のクリーニングを処理室1のクリーニングと独立して行うことができる。なお、図示していないが中間室4に独立して真空排気系を備えても同様の作用を奏することができる。
また、図3の変形例において、付着微粒子が除去されたかを検出しつつ処理室1へのクリーニング用ガスの導入を行う。これにより、より効率的にガスを導入することができクリーニングに必要な時間を低減することができる。本変形例では、主ポンプ13aと補助ポンプ13bとの間に微粒子を検知できる微粒子モニタ35を配置する。この微粒子モニタ35は、主ポンプ13aと補助ポンプ13bとの間の排気経路とバルブ30c,33を備えたクリーニング用の排気経路との連結部の後流側に配置されている。
微粒子モニタ35は、排気経路内を通過する微粒子を例えばレーザー散乱光で計測するものであり、ガス導入によるクリーニングの結果引き剥された付着微粒子の個数と微粒子モニタ35により検知された微粒子の個数には相関関係、例えば比例関係があることから、この検知結果を用いて制御装置が付着微粒子の除去が終了したかを判定することができる。微粒子モニタ35の検知した出力に係る微粒子の個数が予め定められた数より小さいかを判定することでガスを導入するかの要否を判断できる。
図1乃至図3の実施例では、中間室4が半導体ウエハが搬送される経路の途中に配置されているが、中間室4を搬送室3と処理室1との搬送経路上ではなく、別に配置しても同様に処理室1へのガスによる衝撃波を導入してクリーニングを行うことができる。この場合には、ガスの衝撃波によるクリーニングを独立に制御,実施することができる。さらに、処理室1の各部に満遍無くガスを導入することができるように、クリーニング用のガス導入部を処理室1の複数の箇所に連結された複数の配管により構成しても良い。あるいは、処理室1の外周部を真空室とし、この外周部と処理室1内部とを連通する複数のガス導入経路上に配置した複数のバルブを開閉することで真空室内に導入されたガスを処理室1内に導入しても良い。
図4に、図1に示す実施例の別の変形例を示す。本変形例は、ガスの衝撃波による付着微粒子の除去を行える別のガスの導入についての構成を備えたものである。図4は、図1に示す実施例の別の変形例の構成の概略を模式的に示す縦断面図である。
本変形例では、ガスの衝撃波による付着微粒子の除去の工程は半導体ウエハの搬入の際のみに行うものである。半導体ウエハの搬出の際にはウエハへの処理が終了しているので半導体ウエハ上に異物が付着していても次の半導体ウエハの洗浄の工程において洗浄が可能となる。しかし、半導体ウエハの搬出時には衝撃波の発生を抑制して付着した微粒子が剥がれることを抑制して異物の生起を低減する。具体的には、中間室4と処理室1との各々の圧力の差を小さくして上記衝撃波が生じないか生じても小さくされる状態で、バルブ7,8を開閉して半導体ウエハを処理室1内から搬出する。その後、バルブ7,8を一閉塞して中間室4内にガス供給系からガスを供給して圧力を上記衝撃波が生じる程度の高さまで増大させる。
その後、バルブ8を開いて処理室1内にガスの衝撃波を導入して付着微粒子を除去するクリーニングを実施し、バルブ7を開いて処理対象の半導体ウエハを処理室1内に搬入する。このようにすることにより、半導体ウエハの搬入の際のみにガス衝撃波によるクリーニングを実施する。また、この場合には中間室4内の圧力を上昇させるための時間が必要になるためスループットには悪影響が生じる虞が有る。
このため、図4に示す変形例では、処理室1を構成する真空容器内に中間室4をバルブ8を備えた連結通路を介して配置して、搬送室3と処理室1との間を連通する通路上にはバルブ7のみが配置された構成を備えている。このような構成の場合には、半導体ウエハの搬入前にバルブ8を開き中間室4を介してガスを処理室1内に導入してクリーニングを実施し、半導体ウエハの処理中及び処理後はバルブ8を閉じてガスを処理室1内に導入しない。
以上の実施例は、ガスを導入する構成について説明したものであり、プラズマ処理装置においては、プラズマの放電とガスの導入とを組み合わせてより効果的な付着微粒子の除去を行うことができる。例えば、WET洗浄後のプラズマ処理装置の立ち上げの工程において、ガス導入による上記クリーニングを実施した後にプラズマ放電により付着微粒子を電気的に除去することでさらなる付着微粒子の除去を行うことができる。
ガスの導入による付着微粒子の除去は微粒子の径が小さくなるほど微粒子に作用する流体の引き剥し力が減少するため、その除去が困難となる。そこで、付着微粒子に電気的な引き剥し力をプラズマ放電により作用させ、微小な付着微粒子の除去を容易にする。
すなわち、上記の通りバルブ8,25を開いて処理室1内に中間室4内へ供給されたArガスを処理室1内に導入して処理室1内の付着微粒子の除去を実施する。次に、バルブ8を閉じて中間室4を気密に封止して区画した後ガス供給系よりArガスによる圧力を上昇させ所定の値(10〜1000Pa)に維持する。一方、処理室1に残留するArガスは真空排気系、例えば図3に示す主ポンプ13aの動作により排気され処理室1内が再度高い真空度まで減圧される。
Arガスの処理室1への導入により引き剥された付着微粒子はArガスとともに処理室1外に排気される。処理室1の内壁面や内部の部材のプラズマに面する表面に残留した微粒子を除去するために、処理室1においてバルブ29を開き流量制御計28でその供給が調節された処理用ガスを供給する。真空計18が予め定めた値になるように真空排気系の図に示していない真空排気装置9の上流側に配置された流量調整弁が制御装置によりその動作を調節される。すなわち、圧力と流量が予め定められた値となるように調節され図3に示すプラズマ生成部34から供給される電界または磁界と処理用ガスとの相互作用により処理室1内にプラズマが形成される。処理用ガスとしては、Ar或いはAr及び酸素、SF6とO2等が好ましい。
処理室1内にプラズマが形成されると、処理室1内部の表面に付着していた付着微粒子は電気的な力の作用を受けて表面から離脱してプラズマ中に浮遊して真空排気系の動作により処理室1外に排気される。或いは、一端離脱した後に再度処理室1内の他箇所の表面に付着するものもある。次にプラズマ生成部34の動作を停止してプラズマを消失させ、バルブ29を閉じて処理用ガスの供給系からの処理用ガスの供給を停止する。真空排気系の動作により閉塞された処理室1内の圧力は低減して中間室4との圧力差がバルブ8の開きによって衝撃波が生じる程度の値、例えば中間室4の圧力値が処理室1内の圧力値の2倍またはこれを超える圧力値となったことが真空計18の検知した出力を受信した制御装置が検出すると、制御装置からの指令信号に応じてバルブ8が開かれてArガスの圧力が一定と見なせる程度の範囲内の値に維持された中間室4からガスが導入される。
このガスの導入により処理室1内に生じた衝撃波によってその表面に付着した、特に一端離脱して再度付着した付着微粒子を表面から引き剥して離脱させ、真空排気系によって処理室1外に排出して除去する。このような工程を繰り返すことで処理室1内の付着微粒子を効果的に除去することができる。
上記の動作は、WET洗浄後のプラズマ処理装置の立ち上げの工程の他に、半導体ウエハの処理を複数回実施した結果処理室1内の付着微粒子が堆積して半導体ウエハの異物による汚染が生起する虞が有ると判断される場合に、使用者の適宜の判断、或いは予め定めた半導体ウエハのクリーニング後の処理枚数や連続した処理の枚数、記録された過去の処理の回数の蓄積値等に応じたタイミングで行っても良い。また、図3に示す微粒子モニタ35で微粒子の数を検知した結果得られた微粒子の増減の度合に応じて実施しても良い。
なお、上記実施例はプラズマエッチング装置,プラズマCVD装置,プラズマスパッタ装置,イオン打ち込み装置,減圧CVD装置,熱処理装置等に適用可能である。さらに、装置が減圧された容器内で試料を処理する、真空的に隔離された処理室を備えた装置であれば、特に種類に限定されずに適用可能である。
1 処理室
2 導入室
3 搬送室
4 中間室
5,6,7,8,10,12,14,20,21,23,25,27,29,30,33 バルブ
9,11,13 真空排気装置
15,16,17,18 真空計
19,22,24,26,28 流量制御計
31 真空ロボット
32 加熱部
34 プラズマ生成部
35 微粒子モニタ
2 導入室
3 搬送室
4 中間室
5,6,7,8,10,12,14,20,21,23,25,27,29,30,33 バルブ
9,11,13 真空排気装置
15,16,17,18 真空計
19,22,24,26,28 流量制御計
31 真空ロボット
32 加熱部
34 プラズマ生成部
35 微粒子モニタ
Claims (8)
- 減圧された内部で基板状の被処理物が処理される処理室と、被処理物を処理装置内に搬入または搬出する導入室と、内部が減圧されて前記処理室と導入室との間で前記被処理物を受渡しする搬送室とを備えた真空処理装置であって、前記搬送室と前記処理室との間に配置された中間室と、前記搬送室,中間室,処理室の各々の間に配置され内部に前記被処理物が搬送される開口を有した接続部と、これら接続部の各々の前記開口を気密に開閉する弁と、前記中間室の圧力を前記搬送室及び処理室とは独立に調節可能な圧力調節手段とを備えた真空処理装置。
- 請求項1に記載の真空処理装置であって、前記中間室内の圧力が前記処理室内の圧力より高い状態で前記中間室と前記処理室との間に配置された弁を開く機能を備えた真空処理装置。
- 請求項2に記載の真空処理装置であって、前記中間室内の圧力が前記接続部により接続された前記処理室内の圧力の2倍以上高い状態で前記弁を開く真空処理装置。
- 請求項1乃至3の何れかに記載の真空処理装置であって、前記中間室内に供給されるガスを加熱する加熱器を備えた真空処理装置。
- 減圧された処理室内部でこの内部に配置された基板状の被処理物を処理した後、前記処理室と接続された中間室及びこの中間室に接続され減圧された搬送室の内部を処理後の前記被処理物を通して搬出する真空処理方法であって、前記中間室を前記搬送室及び処理室と仕切りこれらと独立して内部の圧力を調節した後前記被処理物を搬送する真空処理方法。
- 請求項5に記載の真空処理方法であって、前記中間室内にガスを供給してこの中間室内の圧力を前記処理室内の圧力より高くした後前記被処理物を搬送する真空処理方法。
- 請求項5に記載の真空処理方法であって、前記中間室と前記搬送室及び前記処理室の各々の間を仕切る弁を有し、前記中間室内にガスを供給してこの中間室内の圧力を前記処理室内の圧力の2倍以上高くした後に前記処理室と前記中間室との間を仕切る弁を開き前記被処理物を搬送する真空処理方法。
- 請求項6または7に記載の真空処理装置であって、前記中間室へガスを供給して前記中間室の圧力を上昇させた後前記弁を開く工程を繰り返す真空処理方法。
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