JP2009127541A - 遠心ファン - Google Patents

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透 岩田
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Abstract

【課題】馬蹄形渦を有効に抑制し、可及的に良好な羽根性能を発揮させるようにした遠心ファンを提供する。
【解決手段】モータ回転軸により回転駆動される円形の主板14と、この主板14の外周部に周方向に所定の間隔をおいて一端側を固定された複数枚の羽根16と、中央側空気吸込口から外周側遠心方向へ所定の曲率で傾斜する断面円弧形状の側板15とを備えてなる遠心ファンであって、上記複数枚の羽根16には、それぞれ馬蹄形渦抑制部R1を設けている。馬蹄形渦抑制部R1により馬蹄形渦が抑制されて、馬蹄形渦が生成しにくくなるか、あるいは生成されても小さくなるので、羽根16を通る主流への影響が小さくなり、送風性能が改善される。
【選択図】図4

Description

本願発明は、遠心ファンの構造に関するものである。
ターボファン等の遠心ファンは、主板および側板(シュラウド)の間に多数枚の羽根を備えて構成されている(例えば特許文献1参照)。
今、同ターボファンの具体的な構成を図9〜図12に示す。この例では、一例として同ターボファンが天井埋込型空気調和機用室内機に適用されたものとして示されている。
図9〜図12中、先ず符号2は、例えば天井埋込型空気調和機用室内機1のカセット型の本体ケーシングである。該本体ケーシング2は、その吸気・吹出パネル(下面パネル部)4が天井3と略同一平面状に連続するようにして、天井3内に埋設されている。
そして、上記本体ケーシング2の上記吸気・吹出パネル4には、中央部に方形の空気吸込グリル5が設けられ、さらに、その内側にターボファン11用のベルマウス6が連設されている。また、上記本体ケーシング2の吸気・吹出パネル4の上記空気吸込グリル5の外周部4方には、所定の幅の空気吹出口9,9・・が設けられている。
そして、上記本体ケーシング2内には上記空気吸込グリル5からベルマウス6を経て上記空気吹出口9,9・・方向に到る全周方向の通風路10が形成されており、該通風路10の上記ベルマウス6の背後(図示上部)中央に位置して、その空気吸込側(後述する側板15側)が上記ベルマウス6に対応するターボファン11が、ファンモータ13を介して上記本体ケーシング2の天井パネル2aに吊設されている。
さらに、同通風路10には、該ターボファン11を囲む状態で空気熱交換器12が設けられている。
一方、該ターボファン11は、上記ファンモータ13の回転駆動軸13aに固定された円形のハブ(主板)14と羽根車内遠心方向への空気吸込口を形成する他端側異径筒状の側板(シュラウド)15との間に多数枚の羽根(動翼羽根)16,16・・・を所定の翼角、所定の翼間隔で周方向に並設して構成されている。他方、その側板15の空気吸込側端部15a内には、上記ベルマウス6の下流側空気流出口側端部6cが所定の隙間を保って相対回転可能に所定寸法遊嵌されている。
上記ベルマウス6は、上記ターボファン羽根車の空気吸込口を形成している側板15の空気吸込側端部15aに対して上記本体ケーシング2側空気吸込グリル5からの空気を羽根車内遠心方向にスムーズに流入させるために、図示のように吸気・吹出パネル4への取付縁部6aから内方に延び、その空気流上流側から空気流下流側にかけて次第に開口径が縮小した所定曲率半径の空気流入口部6bと空気流出口部6cとからなる気流ガイド面を有して構成されている。そして、その形状により上記ターボファン羽根車のシュラウド15に対応して、上記ターボファン羽根車の吸込側の空気を当該吸込側において吹出側遠心方向にスムーズにガイドすることによって送風時に生じる空力騒音を可能な限り低減する。
以上のようにターボファン等の遠心送風機では、各々ベルマウス6および側板15の気流ガイド面の形状を相互に理想的な気流ガイド面形状に近づけることによって、羽根車外周部や吸込部の気流の乱れを少なくして空力騒音の低減を図るようにしている。
また、その他の送風性能を向上させる構成として、例えば上記羽根16,16・・・の側板15と対応していない前縁部15aの側板15側端部のみを羽根16,16・・・の回転方向に傾斜させることによって、羽根16,16・・・の入口部における負圧面側の剥離を防止するようにしたものがある(例えば特許文献2参照)。
特開2001−115991号公報 特開平10−196591号公報
ところが、上述のように平面形状の主板14に羽根16が垂直に設けられている場合、例えば図13〜図15に示すように、主板14と羽根16の前縁16aとが交差する位置を中心として馬蹄形の渦が生成される。そして、この渦の生成、増大により、羽根16を通る主流が妨げられて(乱されて)羽根16の性能が低下する問題があった。
他方、上記その他の従来例のように羽根16の側板15に対応していない前縁部16aのみを回転方向に傾斜させたとしても、やはりこのような馬蹄形渦により主流が乱される問題を解決することはできない。
本願発明は、このような問題を解決するためになされたもので、羽根の主板との接続側部分で、羽根前縁を内外何れかの方向に曲成し、羽根前縁の形状を左右で非対称にする等の馬蹄形渦抑制構造を設けることによって馬蹄形渦を有効に抑制し、可及的に良好な羽根性能を発揮させるようにした遠心ファンを提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような有効な課題解決手段を備えて構成されている。
(1) 請求項1の発明
この発明は、モータ回転軸により回転駆動される円形の主板と、この主板の外周部に周方向に所定の間隔をおいて一端側を固定された複数枚の羽根と、これら複数枚の羽根の上記主板と反対側の端部に取り付けられた中央側空気吸込口から外周側遠心方向へ所定の曲率で傾斜する断面円弧形状の側板とを備えてなる遠心ファンであって、上記複数枚の羽根には、それぞれ馬蹄形渦抑制部が設けられていることを特徴としている。
このような構成では、主板との接続部における羽根前縁の形状が左右で非対称になることから、上述の馬蹄形渦が生成しにくくなる、或いは生成されても小さくなるので、羽根を通る主流への影響が小さくなり、有効に送風性能が改善される。
(2) 請求項2の発明
この発明は、上記請求項1の発明の構成において、馬蹄形渦抑制部は、主板側前縁近傍の回転方向への湾曲構造よりなることを特徴としている。
このような構成では、同回転方向への湾曲構造により、主板との接続部における羽根前縁の形状が左右で非対称になることから、上述の馬蹄形渦が生成しにくくなる、或いは生成されても小さくなるので、羽根を通る主流への影響が小さくなり、有効に送風性能が改善される。
(3) 請求項3の発明
この発明は、上記請求項1の発明の構成において、馬蹄形渦抑制部は、主板側前縁近傍の反回転方向への湾曲構造よりなることを特徴としている。
このような構成では、同反回転方向への湾曲構造により、主板との接続部における羽根前縁の形状が左右で非対称になることから、上述の馬蹄形渦が生成しにくくなる、或いは生成されても小さくなるので、羽根を通る主流への影響が小さくなり、有効に送風性能が改善される。
(4) 請求項4の発明
この発明は、上記請求項2又は3の発明の構成において、馬蹄形渦抑制部は、前縁の主板側が部分的に前進する前進翼構造よりなることを特徴としている。
このような構成では、羽根前縁部において、吸込気流の主流側から主板側方向に押圧力が作用するようになることから、上記請求項2又は3の発明の湾曲構成による作用と相乗して、より上述の馬蹄形渦が生成しにくくなる、或いは生成されてもより小さくなるので、羽根を通る主流への影響がより小さくなり、より有効に送風性能が改善される。
(5) 請求項5の発明
この発明は、上記請求項1,2又は3の発明の構成において、馬蹄形渦抑制部は、前縁の主板側が部分的に後退する後退翼構造よりなることを特徴としている。
このような構成では、羽根前縁部において、吸込後遠心方向に増速された主流側から主板側方向に押圧力が作用するようになることから、上述の馬蹄形渦が生成しにくくなる、或いは生成されても小さくなるので、羽根を通る主流への影響が小さくなり、有効に送風性能が改善される。
以上の結果、本願発明によれば、空力騒音が低く、送風性能の高い空気調和機用室内機の送風機に適した遠心ファンを低コストに提供することができるようになる。
(最良の実施の形態1)
図1〜図5は、例えば前述のような天井埋込型空気調和機用室内機の送風機に適用するのに最適な本願発明の最良の実施の形態1に係る遠心ファン(ターボファン)の構造を示している。
この遠心ファン(ターボファン)11は、例えば図1,図2(および図9)に示すように、前述のファンモータ13の回転駆動軸13aに固定された円形のハブ(主板)14と羽根車内遠心方向への空気吸込口を形成する他端側異径筒状の側板(シュラウド)15との間に多数枚の羽根(動翼羽根)16,16・・・を所定の翼角、所定の翼間隔で周方向に並設して構成されている。他方、その側板15の空気吸込側端部15a内には、上記ベルマウス6の下流側空気流出口部6cが所定の隙間を保って相対回転可能に所定寸法遊嵌されるようになっている。
またベルマウス6は、ファン羽根車の空気吸込口を形成している側板15の空気吸込側端部15aに対して上記本体ケーシング2側空気吸込グリル5からの空気を羽根車内遠心方向にスムーズに流入させるために、吸気・吹出パネル4への取付縁部6aから内方に延び、その空気流上流側から空気流下流側にかけて次第に開口径が縮小した所定曲率半径の空気流入口部6bと空気流出口部6cとからなる気流ガイド面を有して構成されている。
そして、その形状により上記ファン羽根車の側板15に対応して、上記ファン羽根車の吸込側の空気を当該吸込側において吹出側遠心方向にスムーズにガイドする。
以上のようにターボファン等の遠心ファンでは、各々ベルマウス6および側板15の気流ガイド面の形状を相互に理想的な気流ガイド面形状に近づけることによって、羽根車外周部や吸込部の気流の乱れを少なくして可及的に空力騒音の低減を図るとともに送風性能を向上させるようにしている。
ところが、このように平面形状の主板14に羽根16,16・・・が垂直に設けられている場合、例えば図13〜図15に示すように、主板14と羽根16の前縁16aとの交差する位置を中心として馬蹄形の渦が形成される。そして、この馬蹄形の渦の生成、増大により羽根16を通る本来の主流が妨げられて羽根16の性能が低下する問題があった。
本実施の形態では、このような問題を解決するために、例えば図3および図4に示す如く、羽根16の前縁16aと主板14が接続される主板14側部分で、羽根16の前縁16a部分を、例えば図3中の破線で示す部分を基準として内側回転方向に倒すことによって、主板14側の前縁16a近傍に反回転方向へ突出した湾曲凸面部R1を形成し、羽根16の前縁16aの主板14との接続部の形状を左右両側(正圧面側および負圧面側)で非対称にすることにより、上述の馬蹄形渦の生成を抑制し、可及的に良好な羽根性能を発揮させるようにしている。
このように、主板14側の前縁16aを回転方向に倒し、同前縁16a部分に反回転側方向へ突出した湾曲凸面部R1を形成し、羽根16の前縁16aの主板14部分の形状を左右で非対称にすると、同湾曲凸面部R1が馬蹄形渦抑制部となり、例えば図5中に矢印で示すように、羽根16の内側(負圧面側)では、遠心力により主板側に力が働き、馬蹄形渦の発達が抑制される。その結果、それに対応して相関関係にある羽根16,16・・・の外側(正圧面側)の相対的に小さい馬蹄形がさらに小さくなり、羽根16を通る主流への影響も小さくなって、有効に送風性能が改善される。
(変形例)
なお、上述の湾曲凸面部R1よりなる馬蹄形渦抑制部は、例えば図6に示すように、上述とは逆に羽根16の主板14側前縁16a近傍の内側回転方向への湾曲凸面部構造しとてもよい。
このような構成によると、羽根16,16・・・の外側(正圧面側)には、ファンの回転に伴うコリオリ力の影響により、同部分における主流の流れが向上し、同部分における馬蹄形渦の発生を一層有効に抑制することができる。
その結果、それに対応して他方側羽根16,16・・・の内側(負圧面側)の馬蹄形渦も有効に抑制されるので、羽根16,16・・・を通る主流への影響も小さくなって、より有効に送風性能が改善される。
(最良の実施の形態2)
図7は、同じく前述のような天井埋込型空気調和機用室内機の送風機に適した本願発明の最良の実施の形態2に係る遠心ファンの要部の構造を示している。
この実施の形態では、例えば図7に示すように、上述した馬蹄形渦抑制部が、例えば羽根16の前縁16aの主板14側部分が所定寸法主板14の中心側へ前進する部分的な前進翼構造部R2よりなるとともに、同前進方向への突出部を上述の最良の実施の形態1およびその変形例の構成のように、羽根16の回転方向又は反回転方向に倒して湾曲させたことを特徴としている。
このような構成では、先ず羽根16の前縁16aの主板14との接続部部分に対して、当該羽根16,16・・・の両面側において、図7の仮想線矢印で示す吸込気流(主流)による押圧力が作用するようになることから、やはり上述の馬蹄形渦が生成しにくくなるか、或いは生成されても十分に小さくなる。その結果、羽根16を通る主流への影響が小さくなり、有効に送風性能が改善される。
しかも、それに加えて上述の実施の形態1およびその変形例の構成による作用が加わる。
すなわち、以上のように、羽根16の前縁16aの主板14側部分を部分的に前進翼構造に突出させると同時に、さらに同突出部を上述の最良の実施の形態1およびその変形例の構成のように、羽根16の回転方向又は反回転方向に倒して湾曲させると、それら2つの構成による馬蹄形渦抑制作用が相乗して、より一層効果的に馬蹄形渦が縮小される。
(最良の実施の形態3)
図8は、同じく前述のような天井埋込型空気調和機用室内機の送風機に適した本願発明の最良の実施の形態3に係る遠心ファンの要部の構造を示している。
この実施の形態では、例えば図8に示すように上述した馬蹄形渦抑制部が、羽根16の前縁16aの主板14側部分が部分的に後退する後退翼構造部R3よりなることを特徴としている。
このような構成では、羽根16の前縁16aの主板14との接続部部分に対して、当該羽根16の前縁において、主板側へ流れが発生するような圧力勾配が生じることから、やはり上述の馬蹄形渦が生成しにくくなるか、或いは生成されても十分に小さくなる。その結果、羽根16を通る主流への影響が小さくなり、有効に送風性能が改善される。
(変形例)
なお、以上のように羽根16の前縁16aの主板14側部分を部分的に後退翼構造に変形させると同時に、さらに同変形部を上述の最良の実施の形態1およびその変形例の構成のように、羽根16の回転方向又は反回転方向に倒して湾曲させることも可能である。
このようにすると、それら2つの構成による馬蹄形渦抑制作用が相乗して、より一層効果的に馬蹄形渦が縮小される。
天井埋込型空気調和機用室内機の送風機に適した本願発明の最良の実施の形態1に係る遠心ファンの構成を示す全体構造の断面図である。 同遠心ファンの側板側から見た要部の構成を示す平面図である。 同遠心ファンの側板および主板間の羽根の構成を示す断面図である。 同遠心ファンの図2のA−A線位置(羽根前縁位置)での切断部における羽根湾曲部および主板と側板との接続関係を示す断面図である。 同遠心ファンの図2のA−A線位置(羽根前縁位置)での切断部における羽根湾曲部の湾曲の仕方と主板との接続関係およびその作用を示す要部の拡大断面図である。 同遠心ファンの羽根の湾曲方向を逆にした変形例の構造を示す断面図である。 天井埋込型空気調和機用室内機の送風機に適した本願発明の最良の実施の形態2に係る遠心ファンの構成を示す要部の構造の断面図である。 天井埋込型空気調和機用室内機の送風機に適した本願発明の最良の実施の形態3に係る遠心ファンの構成を示す全体構造の断面図である。 天井埋込型空気調和機用室内機に適用した従来の遠心ファンの構成を示す室内機全体の構造の断面図である。 同遠心ファンの斜視図である。 同遠心ファンの要部の平面図である。 同遠心ファンの側板およびベルマウス間の構成を示す断面図である。 同遠心ファンの羽根の主板側接続部付近の構成と作用を示す縦断面図である。 同遠心ファンの羽根の問題点を示す羽根の前方側から見た要部の拡大縦断面図である。 同遠心ファンの羽根の問題点を示す要部の拡大水平断面図である。
符号の説明
6はベルマウス、10は通風路、11は遠心ファン(ターボファン)、14は主板(ハブ)、15は側板(シュラウド)、15aは空気吸込側端部、16は羽根(動翼羽根)、16aは羽根16の前縁である。

Claims (5)

  1. モータ回転軸により回転駆動される円形の主板と、この主板の外周部に周方向に所定の間隔をおいて一端側を固定された複数枚の羽根と、これら複数枚の羽根の上記主板と反対側の端部に取り付けられた中央側空気吸込口から外周側遠心方向へ所定の曲率で傾斜する断面円弧形状の側板とを備えてなる遠心ファンであって、上記複数枚の羽根には、それぞれ馬蹄形渦抑制部が設けられていることを特徴とする遠心ファン。
  2. 馬蹄形渦抑制部は、主板側前縁近傍の回転方向への湾曲構造よりなることを特徴とする請求項1記載の遠心ファン。
  3. 馬蹄形渦抑制部は、主板側前縁近傍の反回転方向への湾曲構造よりなることを特徴とする請求項1記載の遠心ファン。
  4. 馬蹄形渦抑制部は、前縁の主板側が部分的に前進する前進翼構造よりなることを特徴とする請求項2又は3記載の遠心ファン。
  5. 馬蹄形渦抑制部は、前縁の主板側が部分的に後退する後退翼構造よりなることを特徴とする請求項1,2又は3記載の遠心ファン。
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