本発明は、光源からの光の透過率を調整することで映像の表示を行う表示パネルを備えた表示装置に関する。
表示装置を、特に動画表示特性の観点で分類した場合、インパルス型表示装置とホールド型表示装置に大別される。インパルス型表示装置とは、例えばブラウン管のように、走査された期間だけ走査された画素の輝度が高くなり、走査直後から輝度が低下するタイプであり、ホールド型表示装置とは、液晶表示装置のように、表示データに基づく輝度を次の走査まで保持し続けるタイプである。
ホールド型表示装置は、静止画を表示した場合にはチラツキのない良好な表示品質を得ることができるという長所を持つ一方、動画を表示した場合には移動する物体の周囲がぼやけて見える、所謂動画ぼやけが発生し、著しく表示品質が低下する。
図1は、ホールド型表示装置において発生する動画ぼやけの例を説明する図である。図1(a)は動画ぼやけを評価するための映像パターンの例である。ある階調(例えば白)の背景に別の階調(例えば黒)の矩形を表示する。このパターンの階調変化は、図1(b)に示すようにステップ状となる。動画ぼやけの評価は、このような映像パターンを横方向にスクロールさせることで実施できる。
図1(c)は上記パターンをホールド型表示装置に表示したものを人が観測した際に知覚される映像の例である。本来、鮮鋭な輪郭を持つはずの矩形の輪郭部が図示のようにぼやけて見える。このとき知覚される輝度変化は、図1(d)に示すように輪郭がなまり、緩やかに変化したものとなる。図1(d)に示したように知覚輝度を正規化し、前記正規化した知覚輝度が、例えば0.1から0.9まで(乃至は、0.9から0.1まで)変化する際の幅を動画ぼやけ幅と呼び、動画ぼやけの指標として用いることができる。
この動画ぼやけの発生は、物体の移動に伴って視線を移動する際、輝度のホールドされた表示画像に対して移動前後の表示を観測者の視覚が積分して知覚する、所謂網膜残像に起因するためで、表示装置の応答速度をどれだけ向上させても動画ぼやけは完全に解消しない。
このような動画ぼやけを解決するために、ホールド型表示装置において、表示面に設けたシャッタもしくは光源(バックライト)をオン・オフ制御することにより、表示装置の表示特性をインパルス型表示装置に近づける方法が提案されている(特許文献1参照)。更に、上述のバックライトを間欠的に点灯させる技術に関連し、映像表示データ等に連動してバックライトの点灯期間を増減させることでピーク輝度を変調させて画質向上を図る手法も提案されている(特許文献2参照)。
特開平9−325715号公報
特開2004−62134号公報
バックライトを間欠点灯させて表示を行う表示装置において、点灯期間をある長さとした場合、動画ぼやけの発生の程度は、映像データの書込みからバックライトの点灯を開始するまでの時間によって増減する。すなわち、点灯時間が前記長さである場合に、動画ぼやけを最小にする最適点灯開始タイミングが存在する。更に、前記最適点灯開始タイミングは、点灯期間の前記長さによって異なる。そのため、映像データの内容等に応じてバックライトの点灯期間を増減させた場合、バックライトの点灯開始(ないし消灯)タイミングが固定であると、最適な点灯開始(ないし消灯)タイミングでバックライトを間欠点灯させることができず、充分な動画表示性能を得られないケースが発生する、という課題がある。
バックライトを間欠点灯させる表示装置において、映像データの内容や外部装置からの設定情報等に応じてバックライトの点灯期間を増減させる回路と、前記点灯期間の長短に応じてバックライトの点灯開始(並びに消灯)タイミングを調整する回路とを設けた。
本発明によれば、ホールド型の表示装置において、バックライトを間欠点灯させることでインパルス型表示装置の表示特性を実現し、動画ぼやけの少ない良好な表示品質を得ることができる。更に、本発明によれば、前記表示装置において、映像のコントラスト向上等の画質改善を目的に、映像データの内容等に応じてバックライトの点灯期間を増減させる場合においても、バックライトの点灯期間の長短によらず、動画ぼやけの発生の程度を常に最小に抑え、良好な表示品質を保つことができる。
また、バックライト間欠点灯においては、バックライトの点灯期間を短くするほど動画ぼやけの改善効果が高い。すなわち、本発明によれば、バックライトの点灯期間を増減する機能を設け、例えば、バックライトの点灯期間が短く画面が暗いが動画ぼやけの小さい動作モードと、バックライトの点灯期間が長く動画ぼやけは大きいが画面が明るい動作モードと、を設け、表示装置のユーザが好みに応じて前記動作モードを選択可能とする、といった利便性の高い表示装置を提供することができる。
以下、本発明の最良の実施形態について説明するが、先ず、本発明の基本的な構成と動作を回折し、その後に具体的な発明の内容を実施例の図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本発明を適用した表示装置における表示パネルとバックライトの一構成例を示す図である。表示パネル200は、例えば液晶表示パネルであり、M列、N行の表示素子を画素(表示単位)としてマトリクス状に配列し、各々の画素について個別に透過率(液晶を透過する光の変調度)を制御できる構成とする(M、Nは各々1以上の整数)。バックライト201は、前記表示パネル200を照明する役割を持ち、例えば冷陰極管(CCFL)、熱陰極管(HCFL)、発光ダイオード(LED)などを用いることができる。バックライトは、少なくとも1つ以上の照明領域をP列、Q行に配列し、照明領域毎に輝度並びに点灯・消灯タイミングを制御できる構成とする(P、Qは各々1以上の整数、図1ではP=1の例を示した)。表示装置の各画素の最終的な表示輝度は、表示パネル200の各画素の透過率と、前記画素に対応するバックライト201の各領域の輝度とを乗算したものとなる。表示装置は、前記各画素の表示輝度の集合を表示装置の表示映像として観測者に提示する。
次に、図3並びに図4を用いて、本発明を適用した表示装置における動画ぼやけの低減の原理を説明する。図3(a)は、表示パネルを構成する表示素子における透過率の応答の例を示す図である。図3(a)において、横軸に時間、縦軸は透過率を示す。表示データ書換えによる透過率変化の前後の透過率を各々0と1として正規化して表示した。
表示装置は、所定の間隔で各表素子の表示データを書き換える。この書換え間隔を1フレーム期間Tfとする。例えば、表示パネルを60Hzで駆動する(1秒あたり60回表示データを書き換える)場合であれば、1フレーム期間Tfは約16.7msとなる。図3(a)に示したのは、時刻tまで透過率は0であり、時刻tに表示データが変化したことにより、表示素子が応答を始め、透過率が次第に変化して時刻t+Tfに透過率が1になる、という応答の例である。
図3(b)は、前記表示素子を照明するバックライトを間欠点灯させた際の輝度変化の例を示す図である。図3(b)において、横軸に時間、縦軸はバックライトの輝度を示す。消灯時と点灯時のバックライトの輝度を各々0と1として正規化して表示した。図3(b)には、データ書換えとバックライトの点灯までの点灯待機時間が0.6Tfで点灯率が50%(0.5Tf)である例を示した。ここで、点灯率とは、バックライトを点灯する期間をTonとした場合、Ton/Tf×100(%)として定義する。
図3(b)の例では、1フレーム期間Tfの半分にあたる0.5Tfの期間毎に点灯と消灯を切り替える。すなわち点灯率は50%となる。また、各フレームにおいて、各フレームにおけるデータの書換え時刻から0.6Tfだけ経過してからバックライトを点灯している(すなわち点灯待機時間は0.6Tfとなる)。これは、表示素子が充分に応答するのを待ってからバックライトを点灯するためである。
図3(c)は、バックライトの間欠点灯における表示装置の輝度変化の例を示す図である。図3(c)において、横軸に時間、縦軸はパネル輝度を示す。表示データ書換えによる透過率変化の前後の透過率を各々0と1として正規化して表示した。表示装置の輝度変化は、図3(a)に示した前記パネルの透過率と、図3(b)に示した前記バックライトの輝度を乗算したものとなる。
図3(d)は、図3(c)に示したような応答特性をもつ表示装置において、図1(a)に示したような評価パターンを表示した場合に、観測者の目に知覚される輝度変化の例を示す図である。横軸はパネル上の位置、縦軸は知覚輝度を示す。表示データ書換えによる透過率変化の前後の知覚輝度を各々0と1として正規化して表示した。図3(d)のような特性は、人間の視覚特性である視線追従積分効果を考慮して算出する。人間の視覚特性である視線追従積分効果は、図3(c)のようなパネル輝度の変化波形について、1フレーム期間の範囲で移動平均をとることで模擬できる。
図3(d)において、実線は、図3(c)に示したように、点灯率50%、待機時間0.6Tfでバックライト間欠点灯駆動を行った場合の例を示す。また、比較のためにバックライト間欠点灯駆動を行わない場合(点灯率100%)の例を破線で示した。バックライト間欠点灯駆動を行う場合の方が、行わない場合に比べて動画ぼやけ幅が低減できていることが分かる。
以上、図3を用いて動画ぼやけの発生の様子とバックライト間欠点灯駆動の効果について説明した。
次に、バックライト間欠点灯駆動において、バックライトを点灯するタイミング(すなわち前記点灯待機時間)が動画ぼやけの大きさに及ぼす影響について、図4を用いて説明する。図3の例においては、点灯率50%、点灯待機時間0.6Tfの場合であった。これに対し図4では、図4(a)〜図4(c)に示したように、点灯率を50%と共通にする一方、点灯待機時間を0とした場合の例を示した。なお、図4は位相を異ならしめた点以外は、概ね図3と共通であるので各々の説明は省略する。図4(d)において、実線は点灯待機時間を0とした場合における知覚輝度の変化の例を示す。一方、破線は図3(d)と同じく点灯待機時間を0.6Tfとした場合の例である。点灯待機時間を0とすると、点灯待機時間を0.6Tfとした場合に比べ、動画ぼやけが大きくなっていることが分かる。このように、バックライトを間欠点灯する場合、バックライトの点灯待機時間が動画ぼやけの大きさに影響を及ぼす。
次に、バックライトの点灯タイミングと点灯率の関係について更に説明する。以後、本発明の表示装置においては、上記バックライトの点灯待機時間をバックライトの位相として取り扱う。ここで、位相とは、表示データの書換えから、バックライトを点灯するまでの時間をTlとし、1フレーム期間内の1フレームの有効データ期間(詳細は後述)をTvとした場合に、Tl/Tv×100(%)として定義する。
前述のとおり、バックライトの点灯率を一定にしても、バックライトの位相(すなわち前記点灯待機時間に相当)によって、動画ぼやけの大きさは異なる。逆にいうと、点灯率をある値にした場合に、動画ぼやけを最小にする位相を定めることができる。このような位相を最適位相と呼ぶこととする。
図5は、バックライトの点灯率と最適位相の関係の例を示す図である。図5において、横軸は点灯率、縦軸は最適位相である。各点灯率毎に動画ぼやけを最小にする位相を最適位相として、実験的ないし、理論的に導出し、プロットして作成したグラフの例である。このグラフを用いると、例えば点灯率がxである場合、動画ぼやけを最小にする最適な位相はyである、と求めることができる。
図5が示すように、前記最適位相はバックライトの点灯率の大きさに応じて異なる。例えば点灯率が60%であるときの最適位相の値はuであり、あるいは例えば点灯率が30%であるときの最適位相の値はvとなる。uとvは必ずしも同じ値とはならない。すなわち、バックライト間欠点灯駆動において、動画ぼやけの発生量を最小にし、最善の動画表示品質を得るためには、バックライトの点灯率に応じて、バックライトの位相を適切に制御する必要があることが分かる。
以上、図5を用いて、本発明を適用した表示装置におけるバックライトの点灯率と最適位相の関係について説明した。本発明の表示装置は、動画ぼやけの改善を目的としたバックライト間欠点灯駆動の機能を備え、更に、コントラストの向上等を目的として、映像データの内容等に応じて点灯率を変動させる場合においても、適宜位相を調整し、常に点灯率に応じた最適な位相でバックライトを点灯することで、常に動画ぼやけの少ない良好な動画表示品質を得ることができる。
図6は、本発明を適用した表示装置の動作例を説明するタイミングチャートである。図6において、横軸は時間の経過を示す。図6には、表示装置の入力信号に対する表示パネルの「画面走査」と、「バックライトの点灯動作」と、「バックライトの制御信号」との時間的な関係を例示してある。なお、図中、垂直同期信号は映像データの1フレーム期間Tfを規定する信号である。映像データはフレーム毎の映像を時系列に並べて構成する。各フレームの間には、有効データが存在しない期間(垂直帰線期間と呼ぶ)が存在する。1フレーム期間のうち、垂直帰線期間を除いた期間を1フレームデータ有効期間Tvとする(すなわちTv≦Tfとなる)。
図6における「画面走査」は、表示装置に映像データを表示する際の、表示パネルの動作の様子を示す。表示パネルを構成するN行のラインに属する各々の画素に対し、当該画素に表示すべき表示データを1ラインからNラインまで順次書込む。一般に、Nラインのデータを全て書き込むためには、1フレーム有効データ期間Tvに相当する期間を充てる。「バックライト点灯動作」は、バックライトを間欠点灯駆動する際の、バックライトの各領域の動作の様子を示す。Q行の領域を順次点灯・消灯制御する。
バックライトの1つの領域は、表示パネルにおいて、少なくとも1つ以上のラインに対応づける(すなわち、バックライトの1つの領域は、表示装置の少なくとも1つ以上のラインを照明する)。なお、コストが許容できれば、表示品質の観点からは、バックライトの領域と表示パネルのラインが1:1に対応するように構成することが好ましい。
前述したとおり、バックライトの各領域に対応する表示パネルのライン群のデータを書き込んだ後、当該ラインの画素の表示素子が充分に応答するまで所定の時間だけ待機した後、バックライトを点灯する。図6の例では、時刻t0にフレームが始まり、表示パネルを1ラインから順次走査して行く。時刻t1にはバックライトの領域1に対応するラインの走査が完了し、時刻t2にはバックライトの領域2に対応するラインの走査が完了する。以降、同様にNラインに至るまで走査を継続する。
領域1のバックライトは、時刻t1から位相で規定した時間が経過した時刻t3に点灯を開始し、時刻t3から点灯率で規定した時間が経過した時刻t5に消灯する。同様に領域2のバックライトは、時刻t2から位相で規定した時間が経過した時刻t4に点灯を開始し、時刻t4から点灯率で規定した時間が経過した時刻t6に消灯する。以降、同様に領域Qに至るまで点灯・消灯動作を継続する。
バックライト制御信号は、バックライトの各領域の点灯・消灯を制御するための信号である。図5の例では、バックライト制御信号としてPWM(Pulse Width Modulation)信号を用いる構成を例に挙げて示した。PWM信号を用いたバックライト制御は、例えばバックライト制御信号をHighとLowの2値を持つ信号とし、信号値がHighの時に点灯、Lowの時に消灯するようにバックライトを構成し、信号値がHighである期間とLowである期間の各々の長さ(すなわち、両期間の時間的比率)を調節することで行うことで実現できる。
このとき、PWM信号によるバックライト制御信号をQ本個別に用意し、Q行のバックライト領域に各々対応づけて、各領域を個別に制御可能とすることが好ましい。なお、バックライト制御信号を実現する方式は、特にPWM信号に限定するものではない。例えば、位相や点灯率などの値をデジタル的にバックライトに指示する方式や、バックライトの制御タイミングを計り、点灯指示や消灯指示をコマンドとして適時バックライトに送信、指示する方式などを用いることもできる。また、電流値や電圧値などを用いてアナログ的に制御する方式などを用いてもよい。
以上、本発明を適用した表示装置において、バックライト間欠点灯駆動を行った場合の動作例について図6を用いて説明した。次に、バックライトの点灯率に応じて本発明を適用した表示装置がどのようにその動作を変えるかについて、図7を用いて説明する。
図7は、本発明を適用した表示装置の動作例を示すタイミングチャートである。図7において、バックライトの点灯率は30%とした。図6においては、バックライトの点灯率は60%であった点が異なる。なお、比較のために、点灯率を60%とした場合のバックライトの点灯動作(図6相当)を併記した。なお、図7は、点灯率を異ならしめた点以外は、概ね図6と共通であるので各々の説明は重複するので省略する。
表示パネルの走査に関しては、点灯率30%の例においても、点灯率60%の例と同様に、時刻t0にフレームが始まり、表示パネルを1ラインから順次走査して行く。時刻t1にはバックライトの領域1に対応するラインの走査が完了し、時刻t2にはバックライトの領域2に対応するラインの走査が完了する。以降、同様にNラインに至るまで走査を継続する。
一方、領域1のバックライトは、時刻t1から位相で規定した時間が経過した時刻t7に点灯を開始し、時刻t7から点灯率で規定した時間が経過した時刻t9に消灯する。同様に領域2のバックライトは、時刻t2から位相で規定した時間が経過した時刻t8に点灯を開始し、時刻t8から点灯率で規定した時間が経過した時刻t10に消灯する。以降、同様に領域Qに至るまで点灯・消灯動作を継続する。
ここで、バックライトの領域1並びに領域2の点灯開始時刻である時刻t7並びに時刻t8は、図5に示したように、点灯率に対応する最適位相の関係から算出する。よって、図7に示す時刻t7は、図6に示す時刻t3と必ずしも一致しない。また、図7に示す時刻t8は、図6に示す時刻t4と必ずしも一致しない。他の領域についても同様である。
また、バックライトの領域1並びに領域2の消灯時刻に関しても、図7におけるt9、t10と、図6におけるt5、t6とは各々必ずしも一致しない。他の領域についても同様である。
このように、従来の表示装置においてはバックライトの点灯ないし消灯の時刻を固定していたのに対し、本発明の表示装置においては、点灯率に応じてバックライトの位相を調整することで、常に動画ぼやけを最小にし、良好な動画表示品質を得ることが可能となる。
以上、バックライト間欠点灯駆動における点灯率並びに位相と動画ぼやけの関係について説明し、続いて、本発明の表示装置の特長である、点灯率に応じて位相を適切に制御することで、動画ぼやけを最小にすることを可能とするバックライトの駆動方法について説明した。
次に、バックライトの前記駆動方法を実現可能とする本発明の表示装置の実施例について説明する。
図8は、本発明の実施例1を説明する表示装置の構成図である。この表示装置は、例えばテレビ受像機や、PC(パソコン)や携帯電話等の情報機器向けのディスプレイ装置であり、各種の映像データを入力として受付け、表示する機能を備える液晶表示装置に代表されるものである。
表示装置は、表示パネル8010、パネル制御部8020、映像特徴抽出部8030、映像連動輝度調整部8040、間欠点灯輝度調整部8050、点灯率算出部8060、位相算出部8070、バックライト制御信号生成部8080、バックライト8090を備える。表示装置は、外部装置(図示せず)から、同期信号8001と映像データ8002とを入力として受付ける。同期信号8001は、例えば映像データ8002の1フレーム期間(1画面分を表示する期間)を規定する垂直同期信号、1水平走査期間(1ライン分を表示する期間)を規定する水平同期信号、映像データの有効期間を規定するデータ有効期間信号、及び映像データと同期した基準クロック信号等で構成する。
表示パネル8010は、入力されるデータに応じた映像を表示する機能を備える。表示パネル8010は、例えば、個別に透過率を制御可能な液晶表示素子を画素としてM列×N行のマトリクス状に配列し、バックライト8090からの透過光を画素毎に制御することで映像を表示する液晶表示パネルを適用することができる。
パネル制御部8020は、同期信号8001と映像データ8002を入力として受付け、これらの信号から表示パネル8010を制御するための各種のパネル制御信号8021を生成し、表示パネル8010が適切な表示を行えるよう制御する機能を備える。映像特徴抽出部8030は、同期信号8001と映像データ8002を入力として受付け、映像データ8002の各種特徴量8031を抽出する機能を備える。
各種特徴量8031とは、例えば各フレームの最大輝度(階調)、最小輝度(階調)、平均輝度(階調)、輝度(階調)の度数分布(ヒストグラム)、輝度(階調)の空間的な分布具合、色あい、動きの有無、動きの大きさ、などである。
図9は、本発明の実施例1を説明する図8における映像特徴抽出部8030の一構成例を示す図である。なお、後述の実施例2の構成を説明する図10、実施例3の構成を説明する図12、実施例4の構成を説明する図13における映像特徴抽出部の構成も同じであるので、当該後述する各実施例では繰り返しの説明はしない。図9において、映像特徴抽出部8030は、例えば、最大階調測定部13010と、平均階調算出部13020と、最小階調測定部13030と、度数分布生成部13040と、色調測定部13050と、動き測定部13060と、フレームメモリ13070とを備える。
最大階調測定部13010は、映像データ8002の各フレームに含まれる階調の最大値を測定し、最大階調値13011として出力する。平均階調算出部13020は、映像データ8002の各フレームに含まれる階調の平均値を算出し、平均階調値13021として出力する。最小階調測定部13030は、映像データ8002の各フレームに含まれる階調の最小値を測定し、最小階調値13031として出力する。
度数分布生成部13040は、映像データ8002の各階調毎に、各フレームに含まれる画素数を計測し、度数分布(ヒストグラム)13041として出力する。色調測定部13050は、各フレームの色調を測定して色調情報13051として出力する。色調情報とは、例えば赤みがかった画像であるとか、緑が濃い画像であるといった、画像の特徴をあらわす指標である。色調情報は、例えばRGBの色別にヒストグラムを生成し、そのヒストグラムに基づいてRGB各色のバランスを算出する、といった手法で算出することができる。フレームメモリ13070は、映像データ8002を特定の時間、例えば1フレーム分保持して遅延させて出力する。例えば、13071は、1フレーム前の映像データである。
動き測定部13060は、映像データ8003と1フレーム前の映像データ13071とを比較し、動きの有無や動きの大きさを動き情報13061として出力する。映像特徴抽出部8030は、これらの一部のみを備える構成としても良いし、映像データの他の特徴を抽出する機能を備えていても良い。各種特徴量8031は、前記最大階調値13011、平均階調値13021、最小階調値13031、度数分布13041、色調情報13051、動き情報13061などで構成する。
また、前記の各種特徴量を全画面で計測するだけでなく、画面を小領域に分割し、前記各小領域毎に各種特徴量を抽出する構成とすることもできる。こういった構成とすることにより、映像データの2次元的な特徴(例えば画面上部は明るく、画面下部に向かうにつれだんだんと暗くなっていく、といった輝度の分布度合いなど)を更に得ることできる。こういった2次元的な特徴を利用することにより、対応するバックライトの領域の輝度を更に詳細に制御する(前記の例では、画面上部のバックライト領域は輝度を高くし、画面下部のバックライト領域は輝度を低くする)ことが可能となり、高画質化や低消費電力化に有益な情報となる。同期信号8001は、各特徴量の算出において、各フレームの区切りを識別したり、画像上の位置を計測するために用いる。
映像連動輝度調整部8040は、映像特徴抽出部8030において抽出された特徴量8031から、映像に応じてバックライト8090の輝度を調節するための映像連動輝度調整用の点灯率8041を算出する。例えば、バックライトの輝度を調節するための特徴量8031として、映像の平均輝度を用いることができる。例えば、平均輝度の高い(すなわち明るい)映像のフレームではバックライトの輝度を低くし、平均輝度の低い(すなわち暗い)映像のフレームではバックライト8090の輝度を高くする、といった制御を行うことで、表示映像のコントラストを高め、良好な画質を得る、といった手法をとることができる。もちろん、点灯率8041の算出には、平均輝度以外の特徴を用いても良いし、複数の特徴を組み合わせて用いても良い。
間欠点灯輝度調整部8050は、バックライト8090の間欠点灯駆動を行う際の基準となる輝度を算出し、バックライト間欠点灯用の点灯率8051を出力する。外部設定輝度信号8003は、外部装置(図示せず)から入力されるもので、外部装置によって設定される表示装置の輝度情報である。例えば、ユーザの利便性を向上するため、表示装置の明るさレベルをユーザが好みに応じて選択できるように構成することが想定できる。前記のように表示装置を構成した場合、ユーザの選択した明るさレベルが外部設定輝度信号8003に相当する。この外部設定輝度信号8003を、バックライト8090の輝度調整に反映するように表示装置を構成することで、上記機能を実現できる。具体的には、前記外部設定輝度信号8003を点灯率算出部8060での合成点灯率8061の算出に織り込む。
あるいは、例えば表示装置に、表示装置の設置された周囲の環境の明るさを計測する光センサを設け、光センサで得られた周囲の明るさ情報を元に、表示装置の明るさレベルをユーザが見やすいように自動的に制御するように構成することが想定できる。前記のように表示装置を構成した場合、光センサで得られた周囲の明るさ情報が外部設定輝度信号8003に相当する。前記外部設定輝度信号8003を、バックライト8090の輝度調整に反映するように表示装置を構成することで、上記機能を実現できる。具体的には、前記外部設定輝度信号8003を点灯率算出部8060での合成点灯率8061算出に織り込む。
点灯率算出部8060は、前記映像連動輝度調整用の点灯率8041と、バックライト間欠点灯駆動用の点灯率8051と、外部設定輝度信号8003とから、バックライト8090に要求される輝度を総合的に算出し、当該輝度を得るためにバックライト8090を点灯すべき合成点灯率8061を算出する。具体的には、例えば外部設定輝度信号8003から外部設定用の点灯率を算出した後、前記映像連動輝度調整用の点灯率8041と、前記バックライト間欠点灯駆動用の点灯率8051と、前記外部設定用の点灯率とを全て乗算した結果を合成点灯率8061とすることができる。
位相算出部8070は、前記合成点灯率8061から、バックライト8090の最適位相8071を算出し、出力する。最適位相8071の算出には図5に例示したような特性情報を用いる。
位相算出部8070は、具体的には、例えば図5に示した点灯率−最適位相の特性をルックアップテーブルとして用意しておき、点灯率算出部8060において算出された合成点灯率8061に対して、前記ルックアップテーブルを参照することで最適位相8071を得るように構成することができる。あるいは、位相算出部8070は、点灯率−最適位相の特性を点灯率の関数として近似し、前記関数式を計算することで前記合成点灯率8061に対する最適位相8071を得るように構成しても良い。
バックライト制御信号生成部8080は、同期信号8001と、合成点灯率8061と、最適位相8071と、書込みライン情報8022とから、バックライト8090の領域毎にバックライト制御信号8081を生成して出力する。書込みライン情報8022とは、例えば、表示パネル8010の何ライン目までラインを書き込んだかを計測するカウンタ値などである。
バックライト制御信号生成部8080は、前記書込みライン情報8022を元に表示パネル8010の書込みライン時刻を計り、あるバックライト領域に属するラインの書込みが終了した時刻から、最適位相8071によって規定される時間だけ待機した後、前記バックライト領域を点灯するような制御信号8081を生成して出力する。そして合成点灯率8061によって規定される時間だけバックライト領域を点灯させた後、前記バックライト領域を消灯するような制御信号8081を生成して出力する。表示データ書込み、待機、点灯、消灯からなる前記一連の処理を各バックライト領域に対して個別に行うことで、バックライト8090の間欠点灯駆動を実現できる。
バックライト8090は、表示パネルを照明する機能を備える。前述のとおり、例えば冷陰極管(CCFL)、熱陰極管(HCFL)、発光ダイオード(LED)などを用いることができる。
以上、本発明を適用した表示装置の実施例1について図8を用いて説明した。このように表示装置を構成することで、図4に示したような、バックライト間欠点灯駆動を実現でき、動画ぼやけを低減した良好な画質を得ることができる。続いて本発明の実施例2の表示装置の構成について図9並びに図10を用いて説明する。
図10は、本発明の実施例2の表示装置の一構成図である。実施例2の表示装置は、図8に示した実施例1の構成に、内部設定輝度調整部9100を増設したものである。その他の点については図8に示した構成と概ね同様であるので説明を省略する。図9において、内部設定輝度調整部9100は、表示装置内部で予め指定した輝度調整を行うための内部設定輝度調整情報9101を出力する。例えば、バックライト9090に白色光源以外の多色光源を用いることができる。例えば、バックライト9090の光源をLEDとする場合、白色のLEDを用いるかわりに、赤、緑、青の3原色のLEDを用いることができる。このような多色光源を用いることで、白色光源を用いる場合に比べ、表示可能な色の範囲を向上させることができる利点がある。ただし、3原色のLEDで白色を発色するためには、3色のLEDの光を混ぜる必要がある。このとき、3色の光を混ぜて得られる白色の色あい(色温度)は、各色の強度によって、変動する。
すなわち、所望の色温度を得るためには、赤、緑、青のLEDの発光強度を色毎に個別に調整する必要がある。例えば、赤、緑、青の発光強度を3:2:1にする、といった制御が必要となる。この色温度調整のような仕組みを実現するのが内部設定輝度調整部9100である。
前記のような内部設定輝度を前記PWM方式による制御信号で実現するためには、各色毎に点灯率を異ならしめることが必要となる。この場合、前記内部設定輝度情報9101は前記各色毎の点灯率となる。図8に示した構成例において、このような制御を最も単純に追加する方法は、まず前記合成点灯率8061を色別に用意し、独立に算出できる構成とした上で、内部設定輝度調整部で算出した内部設定輝度調整用の色別の点灯率を前記点灯率算出部8060に入力し、前記合成点灯率8061を色別に算出する際には、前記映像連動輝度調整用の点灯率8041と、前記バックライト間欠点灯用の点灯率8051と、前記外部設定用の点灯率と、更に内部設定輝度調整用の色別の点灯率を全て乗算する構成とし、色別にバックライト8090を間欠点灯駆動することである。
しかし、前述のような構成には課題がある。この課題とは、色別に合成点灯率を計算し、個別に制御する方式とするため、色別にバックライト8090の間欠点灯率が異なる場合が発生し得る、という点である。色別にバックライト8090の間欠点灯率が異なるということは、すなわち色別に動画ぼやけの幅が異なる、という結果を招く。色別に動画ぼやけの幅が異なるということは、例えば前記図1のような映像パターンを表示した際に、動く表示物の輪郭部に、本来映像データ上にあるはずのない偽色が知覚される、という現象を起こし、画質劣化を招く。
前記のような課題を回避するためには、図10に示したように、多色光源の色調整を目的とした内部設定輝度調整用の点灯率は、前記点灯率算出部8060とは独立させ、前記合成点灯率8061の算出に影響を与えないように構成することが好ましい。
次に、前記内部設定輝度調整の実現方法の例について説明する。図11は、図10に示した構成例に示した内部設定輝度調整を行うバックライト制御信号9081の例を示したタイミングチャートである。図11においても、バックライト制御信号をPWM方式で実装した例を示した。
制御信号Aは、内部設定輝度調整を100%とした例である。合成点灯率で規定される期間すべて点灯する。制御信号Bは、内部設定輝度調整を30%とした例である。合成点灯率で規定される期間内を更に複数に分割し、前記分割した小期間(前記小期間を内部周期とよぶ)を単位に点灯と消灯を繰り返す構成とする。更に前記内部周期に占める点灯期間の割合が30%となるように制御する。
このようにバックライト制御信号9081を構成すれば、前記の偽色のような課題は発生しない。なぜなら、人間の視覚は、前記内部周期のような微小な時間で行われる点滅を知覚することはできず、合成点灯率で規定された期間、継続して発光したように知覚されるからである。このとき、動画ぼやけの大きさは内部設定輝度調整を100%とした場合と変わらない。すなわち、内部設定輝度調整が動画ぼやけの大きさに影響を及ぼすことはなく、偽色は生じない。その一方、内部周期の点滅は知覚できずとも、網膜に入射する光の総量は減っているため、知覚される輝度は低下し、輝度調整の要求を満たすことができる。
制御信号Cは、内部設定輝度調整を60%とした例である。制御信号Bと同様に、内部周期に占める点灯時間の割合が60%となるように制御することで実現できる。制御信号Dは、内部設定輝度調整を30%とした場合の、制御信号Bとは別の例である。特定の周期を基準として点灯・消灯を繰り返すのではなく、乱数的に点灯・消灯を行いつつ、前記合成点灯率で規定された期間内に占める点灯期間の割合が30%となるように制御することで実現する。
このように制御することで、各バックライト領域が一斉に同時に点灯・消灯することを防ぎ、電流の流れる時刻を分散させ、回路に瞬間的に大電流が流れることを防ぐ効果や、電磁的雑音の周波数スペクトルを拡散させる効果が得られると期待できる。以上、本発明を適用した表示装置の実施例2の構成について図10並びに図11を用いて説明した。続いて本発明の実施例3の表示装置の構成について図12を用いて説明する。
図12は、本発明の実施例3の表示装置の構成図である。実施例3は、図10に示した構成例に、データ変換部11110を増設し、外部設定輝度信号11003を点灯率算出部11060の他に前記データ変換部11110にも入力する構成としている点が異なる。その他の点については図10に示した構成と概ね同様であるので説明を省略する。
データ変換部11110は、映像特徴抽出部11030によって抽出された映像データの特徴量11030や、前記外部設定輝度信号11003に基づき、映像データ11002に各種データ変換を施して出力する機能を備える。符号11112は、前記データ変換を施した映像データを示し、符号11111は、前記データ変換を施した映像データに同期した同期信号を示す。
前記データ変換の一つの例として、消費電力の低減を目的としたデータ変換手法がある。前記データ変換手法の動作は例えば次のとおりである。表示装置において、ある輝度B1を表示する場合に、基準状態ではバックライトは輝度Bl1であり、表示パネルは透過率Tr1であったとすると、B1=Bl1×Tr1の関係が成り立つ。
これに対し、前記データ変換手法では、基準状態よりもバックライト11090の点灯率を小さくしてバックライト輝度Bl2を下げる(Bl1>Bl2)一方で、通常よりも表示パネルの透過率Tr2を大きくする(Tr1<Tr2)ように表示データを変換する。この場合に観測される輝度はB2=Bl2×Tr2となる。ここで、バックライト輝度Bl2と透過率Tr2を適切に調整すれば、基準状態と同等の輝度を実現できる(すなわち、B1=B2となる)。
前記処理において、映像連動輝度調整部11040は、前記映像データの特徴量11031を用いてバックライト輝度Bl2を調整する。また、データ変換部11110は、前記映像データの特徴量11031を用いて適切な透過率Tr2が得られるように映像データ11002をデータ変換する。
前記手法では、前述のように前記基準状態に比べてバックライト11090の輝度を下げることができるため、バックライトの消費電力を大きく削減でき、表示装置の省電力化に効果が高い。あるいは、図8において説明したように、例えば、表示装置の周囲の明るさを計測する光センサを設け、光センサで得られた周囲の明るさ情報を外部設定輝度信号8003として使用し、表示装置の明るさレベルをユーザが見やすいように自動的に制御するように構成した場合に、光センサで得られた周囲の明るさ情報に応じてバックライト11090の輝度を調整するだけでなく、より見やすい表示となるように映像データ11002をデータ変換する、といった手法を適用することができる。以上、本発明を適用した表示装置の実施例3の構成について図12を用いて説明した。続いて、本発明の実施例4の表示装置の構成について図13を用いて説明する。
一般に、図12を用いて説明したような、映像データから特徴量を抽出する処理や映像データを変換する処理は複雑であり、これを実現するには相当のコストがかかる。そのため、例えば表示パネルとバックライトのような必要最低限の部品によって構成される表示装置に、前記特徴抽出処理などを追加するのは、表示装置の大幅なコストアップを招く。そこで、本発明のバックライト間欠点灯駆動を適用しつつコストアップを抑える表示装置の構成法について以下に説明する。
図13は、本発明の実施例4の表示装置の構成図である。実施例4は、図12に示した構成例を基に、信号処理装置12200と表示装置12000とに分け、図12における表示装置が備えていた機能の一部を信号処理装置12200側に移したものである。表示装置12000は、信号処理装置12200から、合成点灯率12121とデータ変換部で変化された映像データ12112と、前記映像データに同期した同期信号12111と、を入力として受付ける。
信号処理装置12200は、映像データ12002に各種信号処理を施す機能(図示せず)を備える。各種信号処理とは、例えば色調の調整処理や、拡大・縮小処理や、インターレース・プログレッシブ変換処理や、OSD(オンスクリーンディスプレイ)処理などの各種映像信号処理であり、テレビ受像機や携帯電話等の情報端末には一般的に既に搭載されている。また、これらの処理を実施する信号処理装置12200は、先に述べた映像特徴抽出の機能などを既に備えていることが多い。
つまり、前述した映像特徴抽出やデータ変換処理を信号処理装置において行う構成とすることで、同様の機能を表示装置に全く新規に追加した構成とするよりも表示システムとしてのコストを相対的に低くすることが可能となる。すなわち、信号処理装置12200が、映像特徴抽出部12030と、映像連動輝度調整部12040と、点灯率算出部12120と、データ変換部12110とを備えるように構成する。
点灯率算出部12120は、前記映像連動輝度調整用の点灯率12041と、外部設定輝度信号12003とから、表示装置12000のバックライト12090に要求する輝度を算出し、当該輝度を得るためにバックライト12090を点灯すべき合成点灯率12121を算出する。このとき、バックライト間欠点灯駆動は、表示装置12000が担当する機能であるため、信号処理装置12200は関知する必要はない。そのため、バックライト間欠点灯駆動用の点灯率12051を、合成点灯率12121の算出に織り込む必要はない。その一方で、表示装置12000側に備えた点灯率算出部12060は、信号処理装置12200から入力された合成点灯率12121とバックライト間欠点灯駆動用の点灯率12051とから、最終的な合成点灯率12061を算出する。
ここで、表示装置12000に入力する合成点灯率12121の信号形式は、デジタル的に数値を表現したデジタル形式や、前記のようなPWM形式や、電圧値や電流値を用いたアナログ方式などを用いることができる。
その他の点については図12に示した構成と概ね同様であるので説明を省略する。図12のように構成することで、表示装置12000を低コストに提供することができる。以上、本発明を適用した表示装置の一構成例について図13を用いて説明した。
以上のように、本発明の表示装置によれば、動画ぼやけの改善を目的としたバックライト間欠点灯駆動の機能を提供し、更に、コントラストの向上等を目的として、映像データの内容等に応じて点灯率を変動させる場合においても、適宜位相を調整し、常に点灯率に応じた最適な位相でバックライトを点灯することで、常に動画ぼやけの少ない良好な動画表示品質を得ることができる。
次に、本発明の第5の実施例について説明する。上述の実施例までは、複数の領域に分割したバックライトを備えた表示装置において、間欠点灯制御の実現方法について主に説明してきた。本実施例においては、前記間欠点灯制御に、局所調光制御を組み合わせた表示装置の実現方法について説明する。
ここで、局所調光制御とは、複数の領域に分かれたバックライトであって、各領域毎にその輝度を制御可能なバックライトを備えた本発明の表示装置において、前記バックライトの各領域の輝度を、入力映像データの特徴に応じて個別に制御する技術をいう。
前記特徴としては、例えば、入力映像データの1画面全体の最大階調を用いることができる。例えば、入力映像データに高い階調が含まれない場合、バックライトを最大に光らせる必要はなく、必要充分な光量が得られる程度まで、バックライトの輝度を落とす(調光する)ことができる。バックライトの輝度を落とせば、その分消費電力を低減できる効果を奏する。すなわち、1画面全体の入力映像データに含まれる階調の最大値が、表示装置で表示可能な階調の最大値よりも小さい場合、消費電力を低減できる。このとき、消費電力の低減の程度は、1画面全体の入力映像データの最大階調に依存する。1画面全体の最大階調が低いほど、消費電力低減の効果は高まる。
以下、本明細書では、このように1画面全体の入力映像データの特徴によってバックライトの輝度を制御する方式を、全体調光と呼ぶ。
更に、前記全体調光の概念を拡張し、バックライトを複数の領域に分割し、前記制御を画面全体ではなく、バックライト領域のそれぞれについて行うことができる。すなわち、バックライトの各領域の輝度を、入力映像データの1画面全体の最大階調値を基に定めるのではなく、各領域内の入力映像データに含まれる階調の最大値、すなわち領域別最大階調値によって定めるように構成する。
前記領域別最大階調値が、表示装置で表示可能な階調の最大値よりも小さい場合、バックライトの当該領域を最大に光らせる必要はなく、必要充分な光量が得られる程度まで、バックライトの当該領域の輝度を落とす(局所的に調光する)ことができる。バックライト当該領域の輝度を落とせば、その分消費電力を低減できる。
一般に、入力映像データの領域別最大階調は(画面全体に一様な階調を表示するといった特殊な場合を除き)、領域別に異なる場合が多い。例えば自然画等の一般的な入力映像データの階調の分布は、画面全体で一様ではない。局所的に、高い階調を含む(すなわち領域別最大階調が大きい)領域もあれば、低い階調のみで構成される(すなわち領域別最大階調が小さい)領域もあるのが普通である。
このような入力映像データを表示する場合、領域別の特徴(例えば最大階調値)に応じて、バックライトの各領域の輝度を個別に制御すること(局所調光)が更なる消費電力低減に有効である。例えば、領域別最大階調と1画面全体の最大階調の間には、常に領域別最大階調≦1画面全体の最大階調の関係が成り立つ。そのため、バックライトのある領域の輝度を定めるにあたっては、全体調光の方式によって求まる値よりも、局所調光の方式によって求まる値の方が小さくなる。すなわち、全体調光の消費電力よりも、局所調光の消費電力の方が小さくなる。言い換えれば、局所調光を適用することにより、全体調光を適用する場合に比べて表示装置の消費電力の低減効果を高めることができる。
また、局所調光は、例えば液晶表示装置における黒画像表示時の輝度の低減、並びにコントラストの向上にも効果がある。これは次の理由による。通常、液晶表示装置では、黒い画面を表示しようとしても、液晶を透過する光を完全に遮断することができず、光が漏れ、輝度を0にすることはできない(この現象は、黒浮きがする、といった言い方がされることもある)。しかし、バックライトの光量を下げれば、当然光漏れも小さくなるため、黒画面表示時の輝度も下がる。すなわち、黒浮きのない、より黒い黒画像を表示することができ、明るい階調と暗い階調のメリハリの利いた表示が可能となり、コントラストが向上する。
以上、本発明の表示装置におけるバックライトの局所調光の概念とその効果について説明した。なお、これまでの説明においては、入力映像データの特徴として最大階調値を例にとって説明したが、局所調光に用いる映像の特徴は、これに限定するものではない。次に、前記局所調光の方式の例について、図20、図21を用いてより詳細に説明する。
図20は、本発明の表示装置におけるバックライトの局所調光の方式の一例であって階調再現局所調光方式を説明する図である。図20(a)は、入力映像データのある領域における階調度数分布の例を示す図である。横軸に階調をとり、縦軸に階調毎の度数(その階調をもつ画素の数)をプロットした。このとき、前記領域を照明するバックライトは、100%の明るさで点灯しているものとする。図20(a)の例では、前記領域内の入力映像データの階調の最大値はDmax%であり、Dmax<100の関係が成りたっている。言い換えれば、Dmax%から100%までの階調は使用されない階調(未使用階調)である。例えば、このような映像データが入力されたとき、データ変換により入力映像データの階調を100/Dmax倍する。
図20(b)は、前記データ変換を施した映像データの階調度数分布である。このデータを用いてそのまま表示を行うと映像は不必要に明るい映像となってしまうが、前記領域を照明するバックライトの輝度を調整(バックライト調光)することで、元の映像データの明るさを再現することが可能となる。具体的には、前記領域を照明するバックライトの輝度をDmax/100倍する。図20(c)は、前記データ変換と前記バックライト調光を施した映像データの表示結果の階調度数分布である。前記処理により、図20(a)に示した元来の入力映像データが再現される。このように、階調再現局所調光方式では、表示装置に表示される映像は、元来の入力映像データから変化させずに、バックライトの該当領域の輝度を低減させることが可能となり、バックライトの消費電力を削減できる。しかし、階調再現局所調光方式では、入力映像データの最大階調Dmaxが100%より小さい場合については消費電力を削減できる一方で、最大階調Dmaxが100%に等しい場合は、消費電力削減効果を得られない、という課題がある。
以上、図20を用いて、本発明の表示装置におけるバックライトの局所調光の一例として階調再現局所調光方式を説明した。次に、図21を用いて、本発明の表示装置におけるバックライトの局所調光方式の別の例を説明する。
図21は、本発明の表示装置におけるバックライトの局所調光の方式の階調再現局所調光方式とは別の例である、消費電力優先局所調光方式を説明する図である。ここで、消費電力優先局所調光方式とは、前述の階調再現局所調光方式と異なり、最大階調Dmaxが100%に等しい場合であっても、消費電力削減効果が得られる方式である。
図21(a)は、入力映像データのある領域における階調度数分布の例を示す図である。横軸に階調をとり、縦軸に階調毎の度数(その階調をもつ画素の数)をプロットした。このとき、前記領域を照明するバックライトは、100%の明るさで点灯しているものとする。図21(a)の例では、前記領域内の入力映像データの階調の最大値は100%である。前述のとおり、階調再現局所調光方式ではこのような入力映像データにおいては、消費電力低減効果を得ることはできない。そこで、消費電力優先局所調光方式では、若干の階調情報を失うこと(色つぶれ)を許容して、消費電力を削減する。例えば、階調情報を失うことを許容する程度を、許容閾値Thとして定める。領域内の画素を、その階調値の高いものから降順に並べ、度数において上位からTh%番目の画素を探索する。例えば、領域内の画素数が200個あり、Th=5であれば、Th%番目の画素とは、上位から10(=200×Th/100=200×5÷100)番目の画素である。次にその画素の階調を閾値階調Dthとする。そしてデータ変換により、入力映像データの階調を100/Dth倍する。前記データ変換によって100%を超えてしまう階調については、例えば階調値を100%とするあふれ処置を行う。
図21(b)は、前記データ変換を施した映像データの階調度数分布である。このデータを用いて表示を行うと映像は不必要に明るい映像となってしまうが、前記領域を照明するバックライトの輝度を調整(バックライト調光)することで、元の映像データの明るさをほぼ再現することが可能となる。具体的には、前記領域を照明するバックライトの輝度をDth/100倍する。図21(c)は、前記データ変換と前記バックライト調光を施した映像データの表示結果の階調度数分布である。前記処理により、図21(a)に示した元来の入力映像データがほぼ再現される。ただし、入力映像データにおいて、閾値階調Dthより大きな階調をもっていた画素の階調は一律Dth%となる。すなわち、消費電力優先局所調光方式においては、上位Th%の画素の階調情報は失われることとなるが、その一方で、階調再現局所調光方式では消費電力を削減できなかった入力映像データにおいても、消費電力を削減することができる。許容閾値Thは、階調情報が失われることによる画質劣化と、消費電力低減効果のトレードオフを考慮して適切に決定する。消費電力優先局所調光方式は、例えば携帯電話等の、低消費電力であることが非常に重要視される用途に向く。以上、本発明の表示装置における局所調光の方式の例について説明した。
次に、前記局所調光の実現方法について、例をあげて説明する。以下の説明においては、局所調光方式として、前記階調再現局所調光方式を採用した場合の例を主に説明するが、前記消費電力優先局所調光方式を採用することもできるし、他の方式を採用してもよい。
図14は、本発明の表示装置におけるバックライトの局所調光の概念を説明する図である。図中符号14000は表示パネル、符号14001はバックライトを示している。バックライト14001について、図2の例では、P=1、Q=4であり、垂直方向にのみ領域を分割する場合の例を示したが、図14に示した例では、P=5、Q=4であり、水平方向にも領域を分割した点が異なる。ただし、前記の分割数は一例であって、本発明の適用にあたっては、分割数をこれらの例に限るものではなく、他の値をとってもよい。表示パネル14000、バックライト140001については、上記分割数を除いては、図2を用いて説明したものと概ね同一であるので説明は省略する。
符号14010は表示パネルに入力する入力映像データの例を示す。ここでは、例えば、日没時の空を撮影した風景画のように、画面下部から上部にかけて、次第に暗くなるような映像を例にとった。
本発明の表示装置では、このような映像に対し、バックライトの各領域が照明を担当する入力映像データの領域毎に、領域内の最大階調を測定する。本表示装置では、入力映像データから、領域別最大階調と全体最大階調を測定する。
領域別最大階調14020は、映像データ14010において、入力映像データの領域別の最大階調を測定した結果の例である。表示装置で表示可能な最大階調を100%とした場合の比率で示した。以後、本明細書中においては、階調値の表現を、表示装置で表示可能な最大階調に対する割合で表記することとする。
例えば、図14に示すように、領域A1の領域別最大階調は0%であり、領域A2、領域A3、領域A4の領域別最大階調はそれぞれ20%、40%、60%(にあたる値)であったとする。
領域別最大階調は、バックライトの領域毎に対応づけて測定するため、その個数は、バックライトの分割数と同じP×Q個測定する。
全体最大階調(不図示)は、複数の領域別最大階調14020の中の最大値である。図14の例では、領域A4やB4の60%が全体最大階調にあたる。
上記のような入力映像データに全体調光を適用する場合、例えば、全体最大階調の値(60%)を元に、各領域のバックライトの輝度を60%に調整する。
一方、同様の入力映像データに局所調光を適用する場合、例えば領域A1は、バックライトの輝度を0%にし、同様に領域A2、領域A3、領域A4のバックライトの輝度を20%、40%、60%に調整する。前記のように、局所調光では、きめ細かくバックライトの光量を制御することが可能となり、結果としてバックライト、ひいては表示装置の消費電力を低減することが可能となる。
ここで、実施例1〜4で説明したような、バックライトの間欠点灯機能を備えた表示装置に、上記局所調光を適用する場合を考える。
間欠点灯機能を備えた表示装置に局所調光を組み込む最も単純な実現方法は、前記の間欠点灯の点灯時間を、領域毎に変更できるように構成することである。
しかし、上記の構成では、動画表示時の画質が劣化するという不具合が発生する。本不具合の原因は、動画ぼやけの発生量が領域毎に異なるようになることにある。
以下に本不具合のメカニズムを説明する。先に述べたとおり、間欠点灯においては、動画ぼやけの発生量は点灯時間が短いほど小さくなる。すなわち、例えば点灯率20%の領域と点灯率40%の領域では、点灯率20%の領域の方が動画ぼやけは小さくなる。しかし、ここで図14に示した例のとおり、点灯率20%の領域A2と点灯率40%の領域A3が隣接している場合、この現象は好ましくない。なぜなら、領域毎に動画ぼやけの大きさが異なることにより、例えば領域A2と領域A3をまたがる大きさの移動物体を表示した場合、領域A2と領域A3の境界において、前記物体の輪郭に段差が知覚される、といった不具合(画質劣化)が発生するからである。以下、本明細書では前記不具合の例を領域段差と呼ぶこととする。
本発明の実施例5では、間欠点灯と局所調光を組み合わせても、前記領域段差を発生させない表示装置を提供する。
前述のとおり、領域段差の発生原因は、領域毎に動画ぼやけの発生量が異なる点である。よって、本不具合を解決するためには、領域毎の動画ぼやけの発生量を同一にすればよい。すなわち、間欠点灯と局所調光の組み合わせる場合においても、前記点灯時間を、全ての領域で同じ値とするように表示装置を構成すればよい。
以下に、間欠点灯と局所調光を備えた表示装置において、前記点灯時間を全ての領域で同じ値とするように構成した本発明の表示装置の動作の例について説明する。
図15は、本発明の第5の実施例を適用した表示装置の動作を示すタイミングチャートの例である。表示装置の入力信号に対する、表示パネルの画面走査と、バックライトの点灯動作との時間的な関係を例示した。図6に示した例と概ね同様であるので、共通する箇所の説明は省略し、相違点のみを説明する。
実施例5の表示装置は、バックライトの各領域において、その点灯率(すなわち点灯時間)は、共通とする一方で、点灯時間内のバックライトの単位時間当たりの光量を、領域毎に個別に制御する点が、これまで説明した他の実施例と異なる。
前述したとおり、本発明の表示装置は、間欠点灯機能を備え、バックライトの各領域に対応する表示パネルのライン群のデータを書き込んだ後、当該ラインの画素の表示素子が充分に応答するまで所定の時間だけ待機した後、バックライトを点灯する。
図15に示した領域A1、領域A2、領域A3、領域A4は、図14に示したバックライトの領域に対応し、それぞれの点灯動作の様子を表す。図6の例では、時刻t0にフレームが始まり、表示パネルを1ラインから順次走査して行く。時刻t1にはバックライトの領域A1に対応するラインの走査が完了し、時刻t2にはバックライトの領域A2に対応するラインの走査が完了する。以降、同様にNラインに至るまで走査を継続する。
領域A1のバックライトは、時刻t1から位相で規定した時間が経過した時刻t11に点灯を開始し、時刻t11から点灯率で規定した点灯時間が経過した時刻t13に消灯する。同様に領域A2のバックライトは、時刻t2から位相で規定した時間が経過した時刻t12に点灯を開始し、時刻t12から点灯率で規定した点灯時間が経過した時刻t14に消灯する。以降、同様に領域A4に至るまで点灯・消灯動作を継続する。
前述のとおり、階調段差の発生を防ぐため、点灯率は全ての領域で同じ値とする必要がある。しかし、それだけでは、全ての領域の輝度が等しくなるため、各領域別の輝度制御(すなわち局所調光)は実現できない。そこで、バックライトの輝度は、点灯時間と単位時間あたりの光量の積となることを利用する。点灯時間が同じであっても、単位時間あたりの光量を大きくすれば輝度は大きくなり、反対に単位時間あたりの光量を小さくすれば輝度は小さくなる。すなわち、単位時間あたりの光量を領域別に制御すれば、点灯時間を同一にしたまま、領域別の輝度制御がが可能となる。すなわち、階調段差の発生を防ぎつつ、間欠点灯による動画性能の向上と、局所調光による消費電力低減の両方の効果を得ることが可能となる。
ここで、前述のとおり、点灯率は、バックライト全体で共通である。よって点灯率を定めるにあたっては、入力映像データの1画面全体の特徴を考慮して判断する必要がある。具体的には、入力映像データの1画面全体の最大階調値を利用することが好ましい。1画面全体の最大階調が小さいほど、点灯率が小さくなるように制御する。例えば、図14に示した入力表示データ14010においては、1画面全体の最大階調は60%であるため、領域A1〜領域A4の点灯率は全て60%で同一とする。すなわち点灯時間も同一となる。
一方で、点灯時間内における、単位時間あたりの光量は、領域毎に異ならしめる。ここで、領域別に定める単位時間あたりの光量は、前記1画面全体の特徴に加え、入力映像データのうち、対応する領域に含まれる映像データの特徴を考慮して判断する必要がある。具体的には、入力映像データの領域別の最大階調値を利用することが好ましい。領域別の最大階調値が小さいほど、単位時間あたりの光量が小さくなるように制御する。
また、各領域の単位時間あたりの光量は、入力映像データから測定する各領域毎のバックライト輝度の目標値と、点灯率とから計算する。例えば、単位時間あたりの光量は、目標輝度値÷点灯率という式で計算できる。ここで、前記目標輝度値は、例えば領域別最大階調値から求める。また、点灯率は例えば前述のとおり1画面全体の最大階調値から求める。
例えば、図14に示した入力表示データ14010においては、領域別最大階調値は、領域A1では0%であり、領域A2、領域A3、領域A4の領域別最大階調はそれぞれ20%、40%、60%である。また、1画面全体の最大階調は60%である。
そこで、例えば、図14に示した入力表示データ14010を表示するにあたっては、領域A1のバックライトの単位時間あたりの光量を0%とする。領域A1の領域別最大階調は0%、1画面全体の最大階調は60%であるため、0% ÷60% = 0%となるからである。同様に、領域A2、領域A3、領域A4の光量はそれぞれ33%(=20%÷60%)、66% (=40%÷60%)、100%(=60%÷60%)とする。
このとき、領域A1の点灯率は60%、単位時間あたりの光量0%であるから、最終的なバックライトの輝度は、60%×0%=0%となる。同様に、領域A2のバックライト輝度は、60%×33%=30%となり、領域A3のバックライト輝度は、60%×66%=40%となり、領域A3のバックライト輝度は、60%×100%=60%となる。
このように、点灯率と単位時間あたりの光量の両方を制御することで、図14の例で示した各領域毎のバックライト輝度値を実現できる。
以上、本発明の表示装置の動作について説明した。このように、本発明の表示装置は、バックライトの各領域において、点灯率(すなわち点灯時間)を共通とする一方で、点灯時間内のバックライトの単位時間当たりの光量を各領域毎に個別に制御することで、間欠点灯と局所調光を組み合わせても、前記領域段差を発生させないように動作する。
次に、本発明の第5の実施例を適用した表示装置の構成方法の例について説明する。
図16は、本発明の第5の実施例を適用した表示装置の構成を示す図である。図12に示した実施例3と概ね同様であるので、共通する箇所の説明は省略し、相違点のみを説明する。
図12に示した例と比べると、映像特徴抽出部16030に全体映像特徴抽出部16130と領域別映像特徴抽出部16140を設け、更に、全体映像連動輝度調整部16040と、領域別映像連動輝度調整部16150と、領域別光量算出部16160と、を設けた点が主要な相違点である。
全体映像特徴抽出部16130は、入力映像データ16002の1画面分(1フレーム)全体の映像から、その画面の全体映像特徴量16131を抽出して出力する。例えば、全体映像特徴量16131として、前述のとおり、1画面全体に含まれる階調の最大値を用いることができる。全体映像連動輝度調整部16040は、全体映像特徴抽出部16130において抽出された全体映像特徴量16131から、バックライト16090の輝度を調節するための全体映像連動輝度調整用の点灯率16041を算出する。
点灯率算出部16060は、前記全体映像連動輝度調整用の点灯率16041と、バックライト間欠点灯駆動用の点灯率16051と、外部設定輝度信号16003とから、バックライト16090に要求される輝度を総合的に算出し、当該輝度を得るためにバックライト16090を点灯する基準となる合成点灯率16061を算出する。位相算出部16070は、前記合成点灯率16061から、バックライト16090の最適位相16071を算出し、出力する。最適位相16071の算出には図5に例示したような特性情報を用いる。
領域別映像特徴抽出部16410は、入力映像データ16002の1画面(1フレーム)分の映像を複数の領域に分割し、前記各領域別に、当該領域内に含まれる映像の特徴量を抽出する。更に、領域別映像特徴量16141として出力する。ここで、前記領域は、複数の領域に分割したバックライトの領域と対応づけることが好ましい。前記領域別映像特徴量16141としては、例えば、映像データの当該領域に含まれる階調の最大値を用いることができる。
領域別映像連動輝度調整部16150は、領域別映像特徴抽出部16410において抽出された領域別映像特徴量16141から、バックライト16090の輝度を領域別に調節するための領域別映像連動輝度調整用の点灯率16151を算出する。例えば、全体映像特徴量16131として、前述のとおり、1画面全体に含まれる階調の最大値を用いることができる。
領域別光量算出部16160は、合成点灯率16061と、領域別映像連動輝度調整用の点灯率16151と、内部設定輝度調整情報16101とから、バックライト16090の領域毎に対して、領域別単位時間あたりの光量16161を算出する。領域別単位時間あたりの光量16161の算出にあたっては、例えば先に図14や図15を用いて説明したような方法に基づいて計算を行う。
バックライト制御信号生成部16080は、合成点灯率16061と、最適位相16071と、領域別単位時間あたりの光量16161と、同期信号16111と、書込みライン情報16022とから、バックライト16090の輝度を領域毎に制御するためのバックライト制御信号16090を生成して出力する。
前記バックライト制御信号16090は、あるバックライト領域に属するラインの書込みが終了した時刻から、最適位相16071によって規定される時間だけ待機した後、前記バックライト領域を点灯し、合成点灯率16061によって規定される時間だけ前記バックライト領域を点灯させた後、前記バックライト領域を消灯するように構成し、更に、前記バックライト制御信号16090は、前記点灯時間の間は、前記バックライト16090の領域が、前記領域別単位時間あたりの光量16161で規定される光量で発光するように構成する。
以上、本発明を適用した表示装置の構成例について説明した。次に、先に説明した単位時間あたりのバックライトの光量を領域別に調整するためのバックライトの駆動方法について、例をあげて説明する。
図17は、単位時間あたりのバックライトの光量を領域別に調整するためのバックライト駆動方法の一例を示すタイミングチャートである。ここで、表示装置の入力信号は垂直同期信号を代表として採り上げ、またバックライトを構成する発光素子としては、例えばLEDを用いる場合の例を取り上げた。LEDは、電流を流すことで発光する発光素子であり、電流値が一定であっても、前述のように電流を流す時間の長短を調節することで、発光量、すなわち輝度を調節することが可能である(PWM形式)。
図17には、表示装置の入力信号に対する、バックライトの駆動電流波形との時間的な関係を例示した。横軸は時間の経過を示す。垂直同期信号の縦軸は電圧値であり、バックライト駆動電流波形の縦軸は電流値である。図17の例では、バックライトを発光させるときは電流値Iの電流を流し、バックライトを消灯するときは電流値を0とするように構成したバックライトにおける輝度調整方法の例を示した。また、1画面全体の最高階調値から求まる点灯率は、60%とした。この場合、前述の間欠点灯の制御方法に則り、例えば1フレーム期間の60%にあたる期間、バックライトを点灯する。これは、領域別最大階調値に関わらず、全ての領域で共通とする。このとき、単位時間あたりの光量を100%としたい場合のバックライト駆動波形は、点灯時間の更に100%にあたる時間だけ電流Iを流すようにする。すなわち、前記点灯時間の間は全て電流Iを流すようにする。あるいは例えば単位時間あたりの光量を0%としたい場合のバックライト駆動波形は、点灯時間の更に0%にあたる時間だけ電流Iを流すようにする。すなわち、前記点灯時間の間も電流を流さない。あるいは例えば単位時間あたりの光量を66%としたい場合のバックライトの駆動波形は、点灯時間の更に66%にあたる時間だけ、電流Iを流すようにする。本制御の実現にあたっては、例えば、点灯・消灯動作の基準となる周期を設け、その周期の一定の割合(ここでは66%)だけ点灯するように基本波形を構成し、以後、その基本波形を前記周期で繰り返すように構成することができる。同様に、例えば単位時間あたりの光量を33%としたい場合は、前記点灯時間の更に33%にあたる時間だけ、電流Iを流すようにする。単位時間あたりの光量が他の値をとる場合も、この方式で対応できる。
図18は、単位時間あたりのバックライトの光量を領域別に調整するためのバックライトの駆動方法の図17とは別の例を示すタイミングチャートである。
図17に示した駆動方法の例と概ね同様であるので、共通する箇所の説明は省略し、相違点のみを説明する。図17の例では、光量を調整するにあたり、基準となる波形を所定の周期で繰り返す方法について説明したが、図18の例では、基準となる周期を設けず、乱数的に点灯・消灯を行うように構成する点が異なる。ただし、この場合も、例えば、単位時間あたりの光量を66%としたい場合は、乱数的に点灯する(電流Iを流す)点灯時間の総和は、前記点灯時間の66%にあたるように構成する。同様に、例えば、単位時間あたりの光量を33%としたい場合は、乱数的に点灯する(電流Iを流す)点灯時間の総和は、前記点灯時間の33%にあたるように構成する。単位時間あたりの光量が他の値をとる場合も、この方式で対応できる。このように制御することで、各バックライト領域が一斉に同時に点灯・消灯することを防ぎ、電流の流れる時刻を分散させ、回路に瞬間的に大電流が流れることを防ぐ効果や、電磁的雑音の周波数スペクトルを拡散させる効果が得られると期待できる。
図19は、単位時間あたりのバックライトの光量を領域別に調整するためのバックライト駆動方法の図17並びに図18とは別の例を示すタイミングチャートである。図17に示した駆動方法の例と概ね同様であるので、共通する箇所の説明は省略し、相違点のみを説明する。図17の例では、バックライトを点灯するときの電流値Iを一定にしたまま、電流を流す時間の長短を調節することでバックライトの光量を調節するPWM方式について説明した。図19の例では、電流を流す時間を一定にしたまま、電流値を調節することでバックライトの光量を調節する電流調光方式を採っている点が異なる。このとき、単位時間あたりの光量を100%としたい場合のバックライト駆動波形は、点灯時間の間、電流Iを流すようにする。あるいは例えば単位時間あたりの光量を0%としたい場合のバックライト駆動波形は、点灯時間の間、電流Iの0%にあたる電流を流すようにする。すなわち、前記点灯時間の間も電流を流さない。あるいは例えば単位時間あたりの光量を66%としたい場合のバックライトの駆動波形は、点灯時間の間、電流Iの66%にあたる電流を流すようにする。同様に、例えば単位時間あたりの光量を33%としたい場合は、前記点灯時間の間、電流Iの33%にあたる電流を流すようにする。光量が他の値をとる場合も、この方式で対応できる。なお、ここでは説明の簡略化のため、発光素子における電流量と発光量線形な特性をもつことを仮定して説明した。発光素子の電流量と発光量の関係が線形でない場合は、適切な光量が得られるように電流値を選ぶ必要がある。
以上のように、本発明の表示装置によれば、動画ぼやけの改善を目的としたバックライト間欠点灯駆動の機能を提供し、映像データの内容等に応じて点灯率を変動させる場合においても、適宜位相を調整し、常に点灯率に応じた最適な位相でバックライトを点灯することで、動画ぼやけを低減できる。更に、消費電力の低減等を目的として、映像データの内容等に応じてバックライトの領域別に輝度を制御する局所調光制御を組み合わせる場合においても、領域段差の発生させることなく、良好な表示品質を得ることができる。
ホールド型表示装置において発生する動画ぼやけの例を示す図である。
本発明を適用した表示装置における表示パネルとバックライトの構成例を示す図である。
バックライト間欠点灯駆動における動画ぼやけ低減の原理を説明する図である。
バックライト間欠点灯駆動における点灯待機時間が動画ぼやけに及ぼす影響を説明する図である。
バックライト間欠点灯駆動におけるバックライトの点灯率と最適位相の関係の例を示す図である。
本発明を適用した表示装置の動作を示すタイミングチャートの例である。
本発明を適用した表示装置の動作を示すタイミングチャートの図6とは別の例である。
本発明の実施例1の表示装置の構成図である。
本発明の実施例1を説明する図8における映像特徴抽出部の一構成例を示す図である。
本発明の実施例2の表示装置の構成図である。
本発明の実施例3の表示装置におけるバックライト制御信号の例を示したタイミングチャートである。
本発明の実施例3の表示装置の構成図である。
本発明の実施例4の表示装置の構成図である
本発明の実施例5の表示装置におけるバックライトの局所調光の概念を説明する図である。
本発明の実施例5の表示装置の動作を示すタイミングチャートの例である。
本発明の実施例5の表示装置の構成図である。
本発明の実施例5の表示装置におけるバックライト駆動方法を示すタイミングチャートの例である。
本発明の実施例5の表示装置におけるバックライト駆動方法を示すタイミングチャートの図17とは別の例である。
本発明の実施例5の表示装置におけるバックライト駆動方法を示すタイミングチャートの図17並びに図18とは別の例である。
本発明の実施例5の表示装置における階調再現局所調光方式を説明する図である。
本発明の実施例5の表示装置における消費電力優先局所調光方式を説明する図である。
符号の説明
8001,9001,11001,12001,16001・・・同期信号、8002,9002,11002,12002,16002・・・映像データ、8003,9003,11003,12003,16003・・・外部設定輝度信号、8010,9010,11010,12010,16010・・・表示パネル、8020,9020,11020,12020,16020・・・パネル制御部、8021,9021,11021,12021,16021・・・パネル制御信号、8022,9022,11022,12022,16022・・・書込みライン情報、8030,9030,11030,12030,16030・・・映像特徴抽出部、16130・・・全体映像特徴抽出部,16140・・・領域別映像特徴抽出部,8031,9031,11031,12031・・・特徴量、16131・・・全体映像特徴量、16141・・・領域別映像特徴量、8040,9040,11040,12040・・・映像連動輝度調整部、16140・・・全体映像連動輝度調整部、16140・・・領域別映像連動輝度調整部、8041,9041,11041,12041・・・映像連動輝度調整用の点灯率、16141・・・全体映像連動輝度調整用の点灯率、16151・・・領域別映像連動輝度調整用の点灯率、8050,9050,11050,12050,16050・・・間欠点灯輝度調整部、8051,9051,11051,12051,16051・・・間欠点灯輝度調整用の点灯率、8060,9060,11060,12060,12120,16060・・・点灯率算出部、8061,9061,11061,12061,16061・・・合成点灯率、8070,9070,11070,12070,16070・・位相算出部、8071,9071,11071,12071,16071・・・最適位相、16160・・・領域別光量算出部、16160・・・領域別単位時間あたりの光量、8080,9080,11080,12080,16080・・・バックライト制御信号生成部、8081,9081,11081,12081,16081・・・バックライト制御信号、8090,9090,11090,12090,16090・・・バックライト、9100,11100,12100,16100・・・内部設定輝度調整部、9101,11101,12101,16101・・・内部設定輝度調整情報、11110,12110,16110・・・データ変換部、11111,12111,16111・・・データ変換後の同期信号、11112,12112,16112・・・データ変換後の映像データ、12000・・・表示装置、12200・・・信号処理装置、13010・・・最大階調測定部、13011・・・最大階調値、13020・・・平均階調算出部、13021・・・平均階調値、13030・・・最小階調測定部、13031・・・最小階調値、13040・・・度数分布生成部、13041・・・度数分布(ヒストグラム)、13050・・・色調測定部、13051・・・色調情報、13070・・・フレームメモリ。