JP2009143210A - インクジェット式記録装置のヘッド構造 - Google Patents

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和由 冨永
Akihito Sakata
明史 坂田
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文子 加山
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Abstract

【課題】吐出精度および組み立て精度を向上し、外乱の影響を受けにくいインクジェットヘッド構造を提供する。
【解決手段】インク滴を吐出するためにインクに圧力を加えるアクチュエータ10と、アクチュエータに接合されている複数の吐出孔を持ったノズルプレート12と、ノズルプレートを保持し、前端面32に開口部31を有するノズルキャップと、アクチュエータを保持するベース部材を有するインクジェットヘッドにおいて、ベース部材とノズルキャップが一体成型され、共通ベース部材30として形成されているインクジェットヘッド1。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェットヘッドのヘッド構造に関する。
従来、インクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドを用いて被記録媒体に文字や画像を記録するインクジェット式記録装置が知られている。かかるインクジェット式記録装置では、インクジェットヘッドのノズルが被記録媒体に対向するようにヘッドホルダに設けられ、このヘッドホルダはキャリッジに搭載され被記録媒体の搬送方向とは直交する方向に走査されるようになっている装置と、ヘッドは固定しており記録媒体が移動して印字する装置がある。
図9に示すようにインクジェットヘッド101にインクを供給するため、インクカートリッジ4や図示しないインクタンクなどが設置され、チューブ3の先端に小穴を穿いた針8をインクカートリッジ4のインク取り出し口9に差込みインクを供給するような構造となっている。インクジェットヘッドとインクカートリッジが接続されると、インクジェットヘッドのノズル面にインクを供給するために図示しない加圧充填手段または吸引充填手段を用いて、インクを供給する。
ここで、インクを吐出するアクチュエータ10について説明する。アクチュエータ10の要部断面を図10(a)に示す。また図10(b)は図10(a)のCC’断面を示す。
図10に示すように、圧電セラミックプレート40には、複数のチャンバ18が並設され、各チャンバ18は、側壁42で分離されている。各チャンバ18の長手方向一端部は圧電セラミックプレート40の一端面まで延設されており、他端部は、他端面までは延びておらず、深さが徐々に浅くなっている。このような各チャンバ18内の両側壁42の開口側表面には、長手方向に亘って、駆動電界印加用の電極43が形成されている。
また、圧電セラミックプレート40のチャンバ18の開口側には、カバープレート50が接着剤19を介して接合されている。このカバープレート50には、各チャンバ18の浅くなった他端部と連通する凹部となる共通インク室51と、この共通インク室51の底部からチャンバ18とは反対方向に貫通するインク供給口52とを有する。
さらに、圧電セラミックプレート40とカバープレート50との接合体のチャンバ18が開口している端面には、ノズルプレート12が接合されており、ノズルプレート12の各チャンバ18に対向する位置には吐出孔11が形成されている。
なお、圧電セラミックプレート40のノズルプレート60とは反対側でカバープレート50とは反対側の面には、図示しない回路基板が固着されている。回路基板には、各電極43とボンディングワイヤ70や図示しないフレキシブル基板等で接続された配線が形成され、この配線を介して電極43に駆動電圧を印加できるようになっている。
このように構成されるアクチュエータ10では、インク供給口52から各チャンバ18内にインクを充填し、所定のチャンバ18の両側の側壁42に電極43を介して所定の駆動電界を作用させると、側壁42が撓み変形してチャンバ18内の容積が一時的に変化し、これにより、チャンバ18内のインクが吐出孔11から吐出する。
このようなインクジェット式記録装置では、図1のようにアクチュエータ10にインク滴を吐出するための吐出孔11を設けたノズルプレート12を接着し、ノズルプレート12と熱伝導性が良好なアルミや熱膨張係数の小さいPPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)などのプラスチックを使用したノズルキャップ13に接着固定し、更にアルミやプラスチックで形成したベース14に固定し、アクチュエータ10にインクを供給できる流路16を固定し、アクチュエータ10に電気信号を送信する回路基板15をフレキシブル基板17等で接続した構造である。
しかしながら、従来のインクジェットヘッド101の構造は吐出孔11を有するノズルプレート12と前記ノズルプレート12の吐出孔11とインクを押し出すポンプ機能を有する図1(b)に示すチャンバ18を設けたアクチュエータ10を、吐出孔11とチャンバ18がそれぞれ対向する位置に位置合せし、アクチュエータ10の端面に前記ノズルプレート12を接着する。ノズルプレート12は薄く、強度が無いため、プラスチック、アルミ他の金属で形成したノズルキャップ13に固着して強度を保っている。この状態でベース14に固定し、流路16や回路基板15を装着して吐出可能な構造としている。
従来のヘッド101はノズルキャップ13とベース部材14が別体になっているため2部品を接着するとき接着剤の厚さばらつきや取り付け角度のばらつき、ノズルキャップ13のノズルプレート12が接着される平面が平坦でなかったりするとノズル面の高さや傾きにばらつきが生じたりすることがあり、ノズル面が傾いていたりすると吐出の着弾位置が正確に着弾しないことがあった。これはインクジェットヘッド101にとって非常に大きな問題である。
また、図2に示すようにノズルキャップ13とベース部材14は別体であり、接着剤19で固定するため両者の熱伝導が悪く、アクチュエータ10の発熱温度を検出する際に時間差が発生し、アクチュエータ10の温度が適切に検出されないので、適切な駆動電圧が電極43に印加されないため吐出速度にムラが発生していた。
またノズルプレート12と接しているアクチュエータ10の先端は、構造上、アクチュエータ10の先端以外の部分より高い温度であることが知られている。そして、アクチュエータ10の温度は直接インクの温度に影響を与える。インクの温度が高い状態では、インクの粘度は低下し、インクの温度が低い状態では、インクの粘度は上昇する。
このため、インクの温度を管理することは、インクジェット記録装置においては重要な点であるので、アクチュエータ10の先端の温度を計測することは非常に重要なことである。そのため本来は、アクチュエータ10の温度を検出するセンサー20をアクチュエータ10先端に取り付け、温度計測を行いたいが、実際はインクジェットヘッド1の構造上困難で発熱部分より後方にセンサー20を設置し、温度計測の応答性を向上させるため熱伝導性樹脂22を介してセンサー20を固定するという方法をとっていた。
また、静電気や電磁ノイズなど外乱が発生してしまうと、上記側壁42に取り付けられている電極43に電気的な影響を与え、吐出不良の原因となる恐れがある。また、ノズルキャップ13とベース部材14の固定は接着剤19で固定しているため、ノズルキャップ13とベース部材14は、接着剤19によって互いに絶縁されている状態である。ベース部材14自体は電気的な外乱を逃がすことができるが、この構成では、ノズルキャップ13さらには、電極43に影響を与える電気的な外乱をベース部材14へ逃がすことができないので、ノズルキャップ13とベース部材14を電気的に接続する必要があった。そこで図示しないネジなどの金属でできた締結部材やバネなどの金属でできた弾性部材21を使用して、ノズルキャップ13とベース部材14の電気的な接続を行ない、吐出に対する電気的な外乱の影響を緩和していた。
また、従来の構造は部品点数が多くなるので、これに伴って接着工程も多くなり組立工数増、リードタイムが長くなるなどの問題があった。
本発明はこのような事情に鑑み、吐出精度、組み立て精度向上し、外乱の影響を受けにくいインクジェットヘッド構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第一の態様は、インク滴を吐出するためにインクに圧力を加えるアクチュエータと、前記アクチュエータに接合されている複数の吐出孔を持ったノズルプレートと、前記ノズルプレートを保持し、前端面に開口部を有するノズルキャップと、前記アクチュエータを保持するベース部材を有するインクジェットヘッドにおいて、前記ベース部材と前記ノズルキャップが一体成型され、共通ベース部材として形成されていることを特徴とするインクジェットヘッドにある。
かかる第一の態様では、前記ベース部材と前記ノズルキャップが一体成型され、共通ベース部材として形成されていることによって、前記ベース部材と前記ノズルキャップが従来の接着剤を介した構成となっていないため、組立精度の向上に役立ち、前記ノズルプレートの高さや傾きのばらつきを低減し、吐出性能を向上することができる。
また、前記ベース部材と前記ノズルキャップの間に接着剤を介していないので、前記ノズルキャップに外乱の影響があったとしても、共通ベース部材として構成していることによって、その影響を低減し、吐出性能を向上することができる。
さらに、前記ベース部材と前記ノズルキャップの間に接着剤を介していないので、アクチュエータ10の発熱温度を検出する際に効率よく計測することができる。
本発明の第二の態様は、第一の態様において、前記開口部の側面は、少なくとも一つの段差形状部を有することを特徴とするインクジェットヘッドにある。
かかる第二の態様では、前記開口部の側面に少なくとも一つの段差形状部を有することによって、第一の態様における吐出性能向上の機能を保ち、前記共通ベース部材の製造段階において、成形バリの発生を低減し、成形バリが発生したとしても、除去しやすい構造を実現することができる。
本発明の第三の態様は、第一または第二の態様において、前記開口部の側面は、少なくとも一つのテーパ形状部を有することを特徴とするインクジェットヘッドにある。
かかる第三の態様では、前記開口部の側面をテーパ形状部とすることによって、第一の態様における吐出性能向上の機能を保ち、且つ、前記共通ベース部材の製造段階において、型枠を用いての成形の場合に型枠から前記共通ベース部材が剥がれやすく、また剥がす際に前記共通ベース部材が変形することなく離反することができる形状を実現することができる。
本発明の第四の態様は、第一から第三のいずれかの態様において、前記開口部の上下の幅は、前記アクチュエータの上下に0.5mm〜3mmの間隔を空けて形成されており、前記開口部の深さは、0.5mm〜2mmの深さで形成されていることを特徴とするインクジェットヘッドにある
かかる第四の態様では、前記開口部の上下の幅が前記アクチュエータの上下に0.5mm〜3mmの間隔を空けて形成されており、前記開口部の深さは、0.5mm〜2mmの深さで形成されていることによって、前記ノズルプレートと前記共通ベース部材を接合した場合に、余分な接着剤が逃げる開口部を形成することができる。
さらに、開口部を接着剤などで埋める際に接着剤を塗布する部材の先端が入りやすい形状を実現することができる。
本発明の第五の態様は、第一から第四のいずれかの態様において、前記開口部に熱伝導性の接着剤が充填されていることを特徴とするインクジェットヘッドにある。
かかる第五の態様では、前記開口部に熱伝導性の接着剤が充填されていることによって、前記アクチュエータの温度管理のための温度センサーを埋め込むことができる。また熱伝導性であるので、温度センサーで感知する温度の応答特性を向上することができる。
本発明の第六の態様は、第一から第五のいずれかの態様において、前記開口部に温度センサーを構設したことを特徴とするインクジェットヘッドにある。
かかる第六の態様では、前記開口部に温度センサーを構設したことによって、温度管理を、前記アクチュエータの先端部で行うことができ、吐出性能を向上することができる。
本発明の第七の態様は、第一から第六のいずれかの態様におけるインクジェットヘッドを具備することを特徴とするインクジェット記録装置にある。
かかる第七の態様では、第一から第六のいずれかの態様におけるインクジェットヘッドを具備することによって、従来のインクジェット記録装置よりも吐出性能が優れたインクジェット記録装置を提供することができる。
このような構成にすることにより本発明では、ノズルキャップ部分とベース部材を一体化した共通ベース部材とすることで、部品の寸法精度を向上し、ヘッドの組立精度向上を計ることができ、印字吐出の着弾位置精度が向上できる。また部品点数を減らすことで組立の簡略化が可能となる。さらに熱伝導性接着剤でアクチュエータ部分をシールするので発熱温度を検出しやすくなり、熱−インク粘度特性の応答性をよくすることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図3(a)に本発明のインクジェットヘッド1の全体図を示す。図3(b)に図3(a)のアクチュエータ10の拡大図を示す。図3(b)に示すように、インクを吐出するための圧力を発生するチャンバ18を有するアクチュエータ10に、インク吐出孔11を有し、アクチュエータ10の前端面の形状と同じか若干小さめに作成したノズルプレート12と、前記チャンバ18と前記吐出孔11とが相対するように位置あわせし、図示しないが接着剤で貼り付けする。
次に図4に示す本発明の共通ベース部材30について説明する。図4は図3(a)のBB’断面図である。
共通ベース部材30の前端面32はスリット31を囲むように同一平面となっており、後に示す図6のような大きい形状のノズルプレート12を貼る場合はこの前端面32にノズルプレート12を接着する。この前端面32は吸引充填する場合、図示しない吸引キャップの当たり面となり、吸引キャップ内を負圧にしたとき吸引キャップが平面に密着するようになる。前端面32と、アクチュエータ10、回路基板17が接している共通ベース部材30は一体の構造となっている。
また図4を用いて本発明のインクジェットヘッド1の製造方法及び組立方法を説明する。まず、アクチュエータ10を本発明の共通ベース部材30のアクチュエータ装着用のスリット31に挿入する。スリット31は金型または切削加工にて形成するが、構造上金型成型あるいは加工境界に成形バリが発生するので、意図的に段差形状部35を設けて成形バリが発生しにくくし、また発生しても段差形状部35を設けていることで面取り加工しやすい形状とする。
更にスリット31はアクチュエータ10の外形寸法より若干大きくしアクチュエータ10を挿入しやすい寸法とした。スリット31をダイキャスト金型で成型する場合、スリット31の四つの側面をノズルプレート貼り付け面に向かって開くようなテーパ形状部36として設けている。これにより、共通ベース部材30の製造段階において、金型を用いての成形の場合に金型から共通ベース部材30が剥がれやすく、また剥がす際に共通ベース部材30が変形することなく離反することができる形状を実現することができる。
また、アクチュエータ挿入用のスリット31の内部にアクチュエータ10を挿入し、さらにアクチュエータの上下にそれぞれ幅34Aは0.5mm〜3mm、深さ34Bは0.5mm〜2mmの開口部34を設けた。上記のスリット31のスリット幅31Aは、開口部幅34Aとアクチュエータ幅10Aを加えた間隔となっている。またこの開口部34は熱伝導性接着剤などでアクチュエータ10を封止しアクチュエータ10を保護するために形成する。開口部34を熱伝導性の接着剤で埋めることによって、アクチュエータ10の温度計測を効率よく実施することができる。また、開口部を接着剤などで埋める際に接着剤を塗布する部材の先端が入りやすい形状を実現することができる。
また、ノズルプレート12の寸法がアクチュエータ10の寸法と近似している場合は、共通ベース部材30の前端面32の面にあらかじめ撥水処理を施しておくと、印字中のインク付着が少なくなり印字品質を向上することができる。
次に、共通ベース部材30の前端面32とアクチュエータ10の端面が同一面になるよう位置あわせし固定する。固定方法はアクチュエータ10の裏面に図示しない接着剤を塗布しておき、接着剤の粘性で位置がずれないようにしておく。次にインク流路を形成する流路16をアクチュエータ10の上面に接着剤で固定する。流路16内には図示しないがインクのゴミを濾過するフィルタが内蔵されている。前記フィルタはアクチュエータ側に直接装着しても良い。
本実施形態では、ノズルプレート12をアクチュエータ10の接着を組立工程の初期の段階でおこなった場合の組立手順を説明した。この理由は、組立途中でゴミがアクチュエータ10の内部に入り込まないようにするためであり、あらかじめ先にアクチュエータ10の端面を塞いでしまう処理工程を採用する。しかし、ノズルプレート12は最終工程で貼り付けてもよく、この場合は流路16を含むヘッド内部全体を洗浄液で洗浄しゴミを排出したあと最終工程でノズルプレート12をアクチュエータ10に接着してもよい。
次に、アクチュエータ10の後端部に回路基板17とアクチュエータ10を電気的に接続するフレキシブル基板33を接続する。回路基板17とアクチュエータ10の接続はACF(異方性導電フィルム
)のような電気伝導性接着剤を用いて行なう。
本実施形態では、ノズルプレート12を接着したアクチュエータ10の先端側面は共通ベース部材30のスリット31よりも小さい。また図4に示したように、アクチュエータ幅10Aがスリット幅31Aよりも短く、前端面32におけるアクチュエータ10と共通ベース部材30の隙間に開口部34を形成する。
図5に示すようにこの開口部34には、図示しない熱伝導性の接着剤などを充填し、アクチュエータの温度計測を均一にするためや、温度を検出するセンサーの固定剤を兼ねて充填しておくために設けられている。また、開口部を埋めておくことで、インクの吸引や吐出時の飛散したインクが内部に入り込まないようにしている。
さらに、アクチュエータの発熱温度を検出するセンサー37をアクチュエータ10の先端まで挿入して熱伝導性樹脂60で埋め込み固定する。またセンサー37のコード38のセンサー37側ではない他端を図示しない端子に接続する。そのため、図5に示す共通ベース部材30には、コード38を共通ベース部材30の外部まで引き出すためのコード引出し室39を設けている。ただし、このコード引出し室39は図が複雑になることを防ぐため、図4には示していない。これらによって、アクチュエータ先端の温度を検出できるのでタイムラグのない電圧コントロールが可能になる。
図6は図4の図面左側の矢印Aの方向からインクジェットヘッド1を見た模式的な図である。図6に示すように、スリット31はアクチュエータ10が容易に入る大きさとし、長手方向のどちらか一端がアクチュエータ10のスリット31の側面にある位置決め用の平面45となるように構成する。スリット31に挿入したアクチュエータ10は位置決め用の平面45に押し付けられた状態で固定される。ただし図4では、アクチュエータ10とノズルプレート12の縦横寸法が同じとして考えており、図6にはノズルプレート12の裏側に実際にはアクチュエータ10が隠れている構造となっている。
このような構造で形成されたインクジェットヘッド1はアクチュエータ10を固定する部分が共通ベース部材30と一体になっているので組立精度が高く、部品を固定する接着剤を使用しないのでノズル面とインク着弾面(紙など)が直角になり、印刷時のインク着弾位置のばらつきが小さくなる効果がある。また部品点数が少なくなるので組立工数が少なくなり、コストダウンの効果もある。
また、このような構造で形成されたインクジェットヘッド1はアクチュエータ10を固定する部分が共通ベース部材30と一体になっており、従来のようにベース部材14とノズルキャップ13の間に接着剤を介していないので、外乱の影響があったとしても、ノズルキャップを共通ベース部材30として構成していることによって、その影響を低減し、吐出性能を向上することができる。
また、本発明の実施の形態は、図7に示すようにノズルプレート12はアクチュエータ10の前端面形状より大きくても良い。従来は図1に示すようにノズルキャップ14の端面とほぼ同形状のノズルプレート12を使用していた。図4の実施形態の場合はノズルプレート12をアクチュエータ10の前端面に組立工程の初期の段階であらかじめ接着しておく必要がある。図7に示す実施形態の場合はノズルプレート12がアクチュエータ10とスリット31を覆っているので開口部34を低硬度の接着剤で埋めない。
ただし、この場合に開口部34は、ノズルプレート12を接着した際の余分な接着剤が逃げる部分となり、ノズルプレート12とノズルキャップ部との接合に非常に有効である。さらに余分な接着剤を残さないことは、ノズルプレート12を平坦に接着させることができるので、上述の通り、インク滴の着弾位置の精度向上に大きく影響する。このため、図7のような場合でも開口部34を設けておくことは、非常に有効な技術である。
ここで、上述したインクジェットヘッド1を搭載したシリアル型のインクジェット式記録装置について説明する。なお、図8は、インクジェット式記録装置の概略斜視図である。
図8に示すように、色毎に設けられた複数のインクジェットヘッド1と、このインクジェットヘッド1が主走査方向に複数並設されて搭載されたキャリッジ2と、フレキシブルチューブからなるインクチューブ3を介してインクを供給するインクカートリッジ4とを具備し、キャリッジ2は、一対のガイドレール5a,5b上に軸方向に移動自在に搭載されている。また、ガイドレール5a,5bの一端側には駆動モータ6が設けられており、この駆動モータ6による駆動力が、当該駆動モータ6に連結されたプーリと、ガイドレール5a,5bの他端側に設けられたプーリとの間に掛け渡されたタイミングベルトに沿って移動されるようになっている。
また、キャリッジ2の搬送方向と直交する方向の両端部側には、ガイドレール5a,5bに沿ってそれぞれ一対の搬送ローラ7,8が設けられている。これらの搬送ローラ7、8は、キャリッジ2の下方に当該キャリッジ2の搬送方向とは直交する方向に被記録媒体Sを搬送するものである。
本実施形態のインクジェットヘッド1は、単色のインクを吐出するものであり、本実施形態では、黒色(B)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の4色に対応して4つ並設されてキャリッジ2に搭載されている。
また、インク貯蔵手段であるインクカートリッジ4は、各インクジェットヘッド1に対応して各色毎に4つ設けられている。このようなインクカートリッジ4は、キャリッジ2の主走査方向の移動や、被記録媒体Sの移動の邪魔にならない位置で、且つインクジェットヘッド1内に負圧を与えるように、インクジェットヘッド1のインク吐出面よりも所定量低い位置に設けられている。
なお、上述したインクジェット式記録装置には、図示しないが、インク吐出面からインクを吸引、または加圧充填するいわゆるクリーニング動作に用いられるインク充填手段が設けられている。そして、このようなインク充填手段によって、インク吐出面側からインクを所定のタイミングで吸引、または加圧充填することによりインクジェットヘッドにはインクカートリッジからインクが供給され、ヘッドチップ内にインクが入る。入ったインクはヘッドチップのポンプ作用によってノズル穴を通過して印字メディアに着弾する。このポンプ作用時の負圧によってインクが供給され続ける。なお、本実施形態では、4色のインクカートリッジ121を搭載したインクジェット式記録装置を例示して説明したが、これに限定されず、5〜8色のインクカートリッジを搭載したインクジェット式記録装置であってもよい。
従来のインクジェットヘッドの分解斜視図。 従来のインクジェットヘッドの断面図。 本発明のインクジェットヘッドの分解斜視図。 本発明のインクジェットヘッドの断面図。 本発明のインクジェットヘッドのセンサー取付図。 本発明のインクジェットヘッドの前端面図。 実施形態の異なる本発明のインクジェットヘッドの断面図。 インクジェット記録装置の概略図。 インクジェット記録装置のインク供給流路の模式図。 アクチュエータ部の断面図。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
2 キャリッジ
3 チューブ(インク供給路)
4 インクカートリッジ(インク貯蔵手段)
5 ガイドレール
10 アクチュエータ
11 吐出孔
12 ノズルプレート
13 ノズルキャップ
14 ベース部材
15 回路基板
16 流路
18 チャンバ
30 共通ベース部材
34 開口部
35 段差形状部
36 テーパ形状部

Claims (7)

  1. インク滴を吐出するためにインクに圧力を加えるアクチュエータと、
    前記アクチュエータに接合されている複数の吐出孔を持ったノズルプレートと、
    前記ノズルプレートを保持し、前端面に開口部を有するノズルキャップと、
    前記アクチュエータを保持するベース部材を有するインクジェットヘッドにおいて、
    前記ベース部材と前記ノズルキャップが一体成型され、共通ベース部材として形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記開口部の側面は、少なくとも一つの段差形状部を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記開口部の側面をテーパ形状部とすることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記開口部の上下の幅は、前記アクチュエータの上下に0.5mm〜3mmの間隔を空けて形成されており、前記開口部の深さは、0.5mm〜2mmの深さで形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記開口部に熱伝導性の接着剤が充填されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記開口部に温度センサーを構設したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドを具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
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