JP2009145461A - 電気化学表示素子及びその製造方法 - Google Patents

電気化学表示素子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009145461A
JP2009145461A JP2007320662A JP2007320662A JP2009145461A JP 2009145461 A JP2009145461 A JP 2009145461A JP 2007320662 A JP2007320662 A JP 2007320662A JP 2007320662 A JP2007320662 A JP 2007320662A JP 2009145461 A JP2009145461 A JP 2009145461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display element
sealing material
electrode
substrate
silver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007320662A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Hisamitsu
聡史 久光
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2007320662A priority Critical patent/JP2009145461A/ja
Publication of JP2009145461A publication Critical patent/JP2009145461A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】電解液と封止材の混合を抑制して封止材が完全に硬化するようにしつつ、封止材と基板との密着性を改善して、封止の信頼性を向上した電気化学表示素子及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】少なくとも一方が透明である一対の基板と、枠状のシール材からなる空間に電解液が満たされた電気化学表示素子であって、前記電解液は基板または枠状のシール材に開口された注入口から注入され、少なくとも前記注入口の一部が撥液処理されており、電解液の注入後に前記注入口がシール材によって封止されたものであることを特徴とする電気化学表示素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気化学的な表示素子及びその製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピューターの動作速度の向上、ネットワークインフラの普及、データストレージの大容量化と低価格化に伴い、従来紙への印刷物で提供されたドキュメントや画像等の情報を、より簡便な電子情報として入手、電子情報を閲覧する機会がますます増大している。
このような電子情報の閲覧手段として、従来の液晶ディスプレイやCRT、また近年では、有機ELディスプレイ等の発光型が主として用いられているが、特に、電子情報がドキュメント情報の場合、比較的長時間にわたってこの閲覧手段を注視する必要があり、これらの行為は必ずしも人間に優しい手段とは言い難く、一般に発光型のディスプレイの欠点として、フリッカーで目が疲労する、持ち運びに不便、読む姿勢が制限され、静止画面に視線を合わせる必要が生じる、長時間読むと消費電力が嵩む等が知られている。
これらの欠点を補う表示手段として、外光を利用し、像保持のために電力を消費しない(メモリー性)反射型ディスプレイが知られているが、下記の理由で十分な性能を有しているとは言い難い。
すなわち、反射型液晶等の偏光板を用いる方式は、反射率が約40%と低いため白表示に難があり、また構成部材の作製に用いる製法の多くは簡便とは言い難い。また、ポリマー分散型液晶は高い電圧を必要とし、また有機物同士の屈折率差を利用しているため、得られる画像のコントラストが十分でない。また、ポリマーネットワーク型液晶は電圧が高いことと、メモリー性を向上させるために複雑なTFT回路が必要である等の課題を抱えている。また、電気泳動法による表示素子は、10V以上の高い電圧が必要となり、電気泳動性粒子凝集による耐久性に懸念がある。
これら上述の各方式の欠点を解消する表示方式として、エレクトロクロミック表示素子(以下、EC方式と略す)や金属または金属塩の溶解析出を利用するエレクトロデポジション方式(以下、ED方式と略す)が知られている。EC方式は、3V以下の低電圧でフルカラー表示が可能で、簡易なセル構成、白品質で優れる等の利点があり、ED方式もまた、3V以下の低電圧で駆動が可能で、簡便なセル構成、黒と白のコントラストや黒品質に優れる等の利点があり、さまざまな方法(例えば、特許文献1〜3参照)が開示されている。
これらの表示素子は、少なくとも一方が透明である一対の基板と、枠状に形成されたシール部によって囲まれた領域に電解液が封入されている。電解液の注入は枠状シール部に開口部を設ける、もしくは一方の基板に孔を設けてそこから行うのが一般的である。シール開口部もしくは基板に設けた孔は、電解液を注入後、封止材により封止する。このとき、封止材は注入口に一定程度浸入させてから硬化させるのが封止材の密着性の確保と封止性の確保の点から望ましい。封止材を侵入させる方法としては、セルに圧力を加えて電解液を少し押し出し、封止材を封入口に塗布してから圧力を除く等の方法がある。このとき封止材と電解液が混ざると封止材が硬化しにくくなるため、注入口付近に付着している電解液はあらかじめふき取っておくのがよい。しかし、セルの表面や端面に付着した電解液はある程度ふき取ることができるが、注入口付近の基板間に付着した電解液をふき取ることは困難である。
この問題を解決するため、電解液注入後に注入口を栓でふさいだ後、その上からさらに封止材で封止する等の方法(例えば、特許文献4参照)が行われていたが、注入口の形状を工夫する必要がある等構成が複雑になってしまう問題があった。
米国特許第4,240,716号明細書 特許第3428603号公報 特開2003−241227号公報 米国特許第6,972,888号明細書
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、電解液と封止材の混合を抑制して封止材が完全に硬化するようにしつつ、封止材と基板との密着性を改善して、封止の信頼性を向上した電気化学表示素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の構成により達成される。
1.少なくとも一方が透明である一対の基板と、枠状のシール材からなる空間に電解液が満たされた電気化学表示素子であって、前記電解液は基板または枠状のシール材に開口された注入口から注入され、少なくとも前記注入口の一部が撥液処理されており、電解液の注入後に前記注入口がシール材によって封止されたものであることを特徴とする電気化学表示素子。
2.前記注入口の一部が撥液性であることを特徴とする前記1に記載の電気化学表示素子。
3.前記電解液の主成分がプロピレンカーボネートまたはγ−ブチロラクトンであることを特徴とする前記1または2に記載の電気化学表示素子。
4.前記シール材が光硬化性樹脂またはエポキシ系樹脂であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の電気化学表示素子。
5.前記1〜4のいずれか1項に記載の電気化学表示素子の製造方法であって、少なくとも前記基板または枠状のシール材に開口された注入口の一部を撥液処理する工程と、前記注入口から電解液を注入する工程と、前記注入口をシール材によって封止する工程とを含むことを特徴とする電気化学表示素子の製造方法。
6.前記撥液処理が撥液性樹脂膜の形成であることを特徴とする前記5に記載の電気化学表示素子の製造方法。
7.前記撥液処理がシランカップリング剤処理であることを特徴とする前記5に記載の電気化学表示素子の製造方法。
本発明により、封止材と基板との密着性がよくなり、また封止材の硬化不良を低減することができるため、簡便な構成で注入口の封止信頼性を向上させることができた。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、少なくとも一方が透明である一対の基板と、枠状のシール材からなる空間に電解液が満たされた電気化学表示素子であって、前記電解液は基板または枠状のシール材に開口された注入口から注入され、少なくとも前記注入口の一部が撥液処理されており、電解液の注入後に前記注入口がシール材によって封止された電気化学表示素子により、簡便な構成で封止の信頼性を向上した電気化学表示素子が得られることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、代表例としてED方式の電気化学表示子(以下、単に表示素子ともいう)を例に詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態であるED方式の表示素子の断面構造を示す概略図である。図1に示すED方式の表示素子は、少なくとも一方が透明である一対の基板1、2と、枠状のシール材3からなる空間に電解液4が満たされている。電極、多孔質白色散乱層及びスペーサーは図示していない。
本発明の表示素子は、対向電極間に、銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解液を含有し、銀の溶解析出を生じさせるように対向電極の駆動操作を行うED方式の表示素子である。
〔銀または銀を化学構造中に含む化合物〕
本発明に係る銀または銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称であり、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態等の相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
〔表示素子の基本構成〕
本発明の表示素子において、ED表示部には、対応する1つの対向電極が設けられている。ED表示部に近い対向電極の1つである電極1にはITO電極等の透明電極、他方の電極2には銀電極等の金属電極が設けられている。電極1と電極2との間には銀または銀を化学構造中に含む化合物を有する電解液が担持されており、対向電極間に正負両極性の電圧を印加することにより、電極1と電極2上で銀の酸化還元反応が行われ、還元状態の黒い銀画像と、酸化状態の透明な銀の状態を可逆的に切り替えることができる。
〔多孔質白色散乱層〕
本発明においては、表示コントラスト及び白表示反射率をより高める観点から、白色散乱物を含有することが好ましいが、多孔質白色散乱層を形成させて存在させてもよい。
本発明に適用可能な多孔質白色散乱層は、電解液溶媒に実質的に溶解しない水系高分子と白色顔料との水混和物を塗布乾燥して形成することができる。
本発明で適用可能な白色顔料としては、例えば、二酸化チタン(アナターゼ型あるいはルチル型)、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム及び水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、アルカリ土類金属塩、タルク、カオリン、ゼオライト、酸性白土、ガラス、有機化合物としてポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ポリアミド樹脂等が単体または複合混合で、または粒子中に屈折率を変化させるボイドを有する状態で使用されてもよい。
本発明では、上記白色粒子の中でも、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛が好ましく用いられる。また、無機酸化物(Al23、AlO(OH)、SiO2等)で表面処理した二酸化チタン、これらの表面処理に加えて、トリメチロールエタン、トリエタノールアミン酢酸塩、トリメチルシクロシラン等の有機物処理を施した二酸化チタンを用いることができる。
これらの白色粒子のうち、高温時の着色防止、屈折率に起因する素子の反射率の観点から、酸化チタンまたは酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
本発明において、電解液溶媒に実質的に溶解しない水系高分子としては、水溶性高分子、水系溶媒に分散した高分子を挙げることができる。
水溶性化合物としては、ゼラチン、ゼラチン誘導体等の蛋白質またはセルロース誘導体、澱粉、アラビアゴム、デキストラン、プルラン、カラギーナン等の多糖類のような天然化合物や、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド重合体やそれらの誘導体等の合成高分子化合物が挙げられる。ゼラチン誘導体としては、アセチル化ゼラチン、フタル化ゼラチン、ポリビニルアルコール誘導体としては、末端アルキル基変性ポリビニルアルコール、末端メルカプト基変性ポリビニルアルコール、セルロース誘導体としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。さらに、リサーチ・ディスクロージャー及び特開昭64−13546号の71〜75頁に記載されたもの、また、米国特許第4,960,681号、特開昭62−245260号等に記載の高吸水性ポリマー、すなわち−COOMまたは−SO3M(Mは水素原子またはアルカリ金属)を有するビニルモノマーの単独重合体、またはこのビニルモノマー同士もしくは他のビニルモノマー(例えば、メタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウム、アクリル酸カリウム等)との共重合体も使用される。これらのバインダーは2種以上組み合わせて用いることもできる。
本発明においては、ゼラチン及びゼラチン誘導体、またはポリビニルアルコールもしくはその誘導体を好ましく用いることができる。
水系溶媒に分散した高分子としては、天然ゴムラテックス、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム等のラテックス類、ポリイソシアネート系、エポキシ系、アクリル系、シリコーン系、ポリウレタン系、尿素系、フェノール系、ホルムアルデヒド系、エポキシ−ポリアミド系、メラミン系、アルキド系樹脂、ビニル系樹脂等を水系溶媒に分散した熱硬化性樹脂を挙げることができる。これらの高分子のうち、特開平10−76621号に記載の水系ポリウレタン樹脂を用いることが好ましい。
本発明でいう電解液溶媒に実質的に溶解しないとは、−20〜120℃の温度において、電解液溶媒1kg当たりの溶解量が0〜10gである状態と定義し、質量測定法、液体クロマトグラムやガスクロマトグラムによる成分定量法等の公知の方法により溶解量を求めることができる。
本発明において、水系化合物と白色顔料との水混和物は、公知の分散方法に従って白色顔料が水中分散された形態が好ましい。水系化合物/白色顔料の混合比は、容積比で1〜0.01が好ましく、より好ましくは、0.3〜0.05の範囲である。
本発明において、水系化合物と白色顔料との水混和物を塗布する媒体は、表示素子の対向電極間の構成要素上であればいずれの位置でもよいが、対向電極の少なくとも1方の電極面上に付与することが好ましい。媒体への付与の方法としては、例えば、塗布方式、液噴霧方式、気相を介する噴霧方式として、圧電素子の振動を利用して液滴を飛翔させる方式、例えば、ピエゾ方式のインクジェットヘッドや、突沸を利用したサーマルヘッドを用いて液滴を飛翔させるバブルジェット(登録商標)方式のインクジェットヘッド、また空気圧や液圧により液を噴霧するスプレー方式等が挙げられる。
塗布方式としては、公知の塗布方式より適宜選択することができ、例えば、エアードクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、含浸コーター、リバースローラーコーター、トランスファーローラーコーター、カーテンコーター、ダブルローラーコーター、スライドホッパーコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ビードコーター、キャストコーター、スプレイコーター、カレンダーコーター、押し出しコーター等が挙げられる。
媒体上に付与した水系化合物と白色顔料との水混和物の乾燥は、水を蒸発できる方法であればいかなる方法であってもよい。例えば、熱源からの加熱、赤外光を用いた加熱法、電磁誘導による加熱法等が挙げられる。また、水蒸発は減圧下で行ってもよい。
本発明でいう多孔質とは、前記水系化合物と白色顔料との水混和物を電極上に塗布乾燥して多孔質の白色散乱物を形成した後、該散乱物上に、銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解液を与えた後に対向電極で挟み込み、対向電極間に電位差を与え、銀の溶解析出反応を生じさせることが可能で、イオン種が電極間で移動可能な貫通状態のことを言う。
本発明に係る表示素子では、上記説明した水混和物を塗布乾燥中または乾燥後に、硬化剤により水系化合物の硬化反応を行うことが望ましい。
本発明で用いられる硬膜剤の例としては、例えば、米国特許第4,678,739号の第41欄、同第4,791,042号、特開昭59−116655号、同62−245261号、同61−18942号、同61−249054号、同61−245153号、特開平4−218044号等に記載の硬膜剤が挙げられる。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒド等)、アジリジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N,N′−エチレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタン等)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素等)、ほう酸、メタほう酸あるいは高分子硬膜剤(特開昭62−234157号等に記載の化合物)が挙げられる。水系化合物としてゼラチンを用いる場合は、硬膜剤の中で、ビニルスルホン型硬膜剤やクロロトリアジン型硬膜剤を単独または併用して使用することが好ましい。また、ポリビニルアルコールを用いる場合はホウ酸やメタホウ酸等の含ホウ素化合物の使用が好ましい。
これらの硬膜剤は、水系化合物1g当たり0.001〜1g、好ましくは0.005〜0.5gが用いられる。また、膜強度を上げるため、熱処理や硬化反応時の湿度調整を行うことも可能である。
本発明の表示素子においては、多孔質白色散乱層に固定させた吸水剤を有すことができる。
本発明に用いることができる吸水剤としては、例えば、吸水ポリマーとして、ポリアクリル酸塩架橋物、カルボキシメチルセルロース誘導体架橋物、ポリエチレンオキサイド架橋物が挙げられる。また、例えば、無水臭化亜鉛(ZnBr2)、無水塩化亜鉛(ZnCl2)、五酸化二リン(P25)、無水塩化カルシウム(CaCl2)、塩化ナトリウム(NaCl)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、また、硫酸マグネシウム(MgSO4)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、硫酸カリウム(K2SO4)等の硫酸塩、また、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)等の炭酸塩、または無水蓚酸等の無水有機酸が挙げられる。本発明においては、これらの中から耐溶剤性の観点から、無機化合物を用いることが好ましく、特に好ましいのは、無水塩化カルシウム、硫酸マグネシウムである。
〔電解液〕
本発明の表示素子においては、電解液溶媒としては、テトラメチル尿素、スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−(N−メチル)−2−ピロリジノン、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ブチロニトリル、プロピオニトリル、アセトニトリル、アセチルアセトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ブタノール、1−ブタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、エタノール、メタノール、無水酢酸、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、ジメトキシエタン、ジエトキシフラン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、水等が挙げられる。これらの溶媒の内、凝固点が−20℃以下、かつ沸点が120℃以上の溶媒を少なくとも1種含むことが好ましい。
さらに、本発明で用いることのできる溶媒としては、J.A.Riddick,W.B.Bunger,T.K.Sakano,“Organic Solvents”,4th ed.,John Wiley & Sons(1986)、Y.Marcus,“Ion Solvation”,John Wiley & Sons(1985)、C.Reichardt,“Solvents and Solvent Effects in Chemistry”,2nd ed.,VCH(1988)、G.J.Janz,R.P.T.Tomkins,“Nonaqueous Electorlytes Handbook”,Vol.1,Academic Press(1972)に記載の化合物を挙げることができる。
本発明において、電解液溶媒は単一種であっても、溶媒の混合物であってもよいが、プロピレンカーボネートまたはγ−ブチロラクトンを主成分(50質量%以上)として含むことが好ましい。
一般に、銀の溶解析出を生じさせるためには、電解液中で銀を可溶化することが必要である。例えば、銀と配位結合を生じさせたり、銀と弱い共有結合を生じさせるような、銀と相互作用を示す化学構造種を含む化合物等と共存させて、銀または銀を含む化合物を可溶化物に変換する手段を用いるのが一般的である。前記化学構造種として、ハロゲン原子、メルカプト基、カルボキシル基、イミノ基等が知られているが、チオエーテル基も銀溶剤として有用に作用し、共存化合物への影響が少なく、溶媒への溶解度が高い特徴がある。
〔撥液処理〕
表示素子の製造では、一対の基板と、枠状のシール材からなる空間に電解液を注入後、封止材により封止するが、封止材は注入口に一定程度浸入させてから硬化させるのが、封止材の密着性の確保と封止性の確保の点から望ましい。封止材を侵入させる方法としては、セルに圧力を加えて電解液を少し押し出し、封止材を封入口に塗布してから圧力を除く方法がある。このとき封止材と電解液が混ざると封止材が硬化しにくくなるため、注入口付近に付着している電解液はあらかじめふき取っておくのがよい。しかし、セルの表面や端面に付着した電解液はある程度ふき取ることができるが、注入口付近の基板間に付着した電解液をふき取ることは困難である。
本発明の表示素子では、前記注入口の一部が撥液処理されているため、注入口付近に電解液が付着しにくく、電解液と封止材の混合が抑制され、封止材が完全に硬化する。このため、封止材と基板との密着性を改善して、封止の信頼性が向上した表示素子を得ることができる。
(洗浄)
撥液処理前に、撥液処理する基板面の注入口付近を十分に、例えば超音波洗浄等を用いてRCA洗浄法等で清浄にすることが好ましい。清浄した面に撥液膜を形成することで、面に対する撥液膜の密着力を十分に確保することができ、耐久性を向上することができる。超音波洗浄後、さらに酸素プラズマによるアッシング処理(酸素プラズマ処理)を行ってもよい。
(撥液膜形成)
次に撥液処理する基板面に設ける撥液膜について説明する。撥液膜を設けることで、注入口付近の電解液の付着を抑制することができる。具体的に、撥液膜には、例えば電解液が水性であれば撥水性を有する材料が用いられ、液体が油性であれば撥油性を有する材料が用いられる。
撥液膜は、撥液処理する基板面注入口付近に直接成膜することができるが、撥液膜の密着性を向上させるために下地層、例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)膜を介して成膜するのが好ましい。TEOS膜は、プラズマCVD法でTEOSガスを用いて形成することができる。
注入口付の撥液処理は、プラズマ放電処理やコロナ放電処理のような物理的表面処理と、撥液性樹脂やカップリング剤を使用する化学的表面処理に分類できる。化学的表面処理のみ、または物理的表面処理と化学的表面処理の組み合わせで実施することもできる。
撥液性樹脂としては、アクリル系樹脂が好ましく用いられ、カップリング剤としては、オルガノアルコキシメタル化合物(例、チタンカップリング剤、シランカップリング剤)が好ましく用いられる。本発明ではシランカップリング剤を用いたシランカップリング剤処理が好ましい。
シランカップリング剤による表面処理は、室温から60℃までの温度で、数時間から10日間分散物を放置することにより実施できる。表面処理反応を促進するため、無機酸(例えば、硫酸、塩酸、硝酸、クロム酸、次亜塩素酸、ホウ酸、オルトケイ酸、リン酸、炭酸)、有機酸(例えば、酢酸、ポリアクリル酸、ベンゼンスルホン酸、フェノール、ポリグルタミン酸)、またはこれらの塩(例えば、金属塩、アンモニウム塩)を添加してもよい。
シランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン及び1分子当たり2〜12個のシロキサン単位を有し、末端に位置する単位にそれぞれ1個の硅素原子に結合した水酸基を有したジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
なお、本発明において撥液処理する基板面がシランカップリング剤により処理されていることは、光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Auger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反射FI−IR等の表面分析手法を複合することによって確認することができる。
撥液膜の厚みは、撥液膜の材料、形成方法により適宜決めればよい。
〔ハロゲンイオン、銀イオン濃度比〕
本発明の表示素子においては、電解液に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解液に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下記式(1)で規定する条件を満たすことが好ましい。
式(1) 0≦[X]/[Ag]≦0.01
本発明でいうハロゲン原子とは、ヨウ素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子のことをいう。[X]/[Ag]が0.01よりも大きい場合は、銀の酸化還元反応時に、X-→X2が生じ、X2は黒化銀と容易にクロス酸化して黒化銀を溶解させ、メモリー性を低下させる要因の1つになるので、ハロゲン原子のモル濃度は銀のモル濃度に対してできるだけ低い方が好ましい。本発明においては、0≦[X]/[Ag]≦0.001がより好ましい。ハロゲンイオンを添加する場合、ハロゲン種については、メモリー性向上の観点から、各ハロゲン種モル濃度総和が[I]<[Br]<[Cl]<[F]であることが好ましい。
〔電解液−銀塩〕
本発明の表示素子においては、ヨウ化銀、塩化銀、臭化銀、酸化銀、硫化銀、クエン酸銀、酢酸銀、ベヘン酸銀、p−トルエンスルホン酸銀、メルカプト類との銀塩、イミノジ酢酸類との銀錯体、等の公知の銀塩化合物を用いることができる。これらの中でハロゲンやカルボン酸や銀との配位性を有する窒素原子を有しない化合物を銀塩として用いるのが好ましく、例えば、p−トルエンスルホン酸銀が好ましい。
本発明に係る電解液に含まれる銀イオン濃度は、0.2モル/kg≦[Ag]≦2.0モル/kgが好ましい。銀イオン濃度が0.2モル/kgより少ないと希薄な銀溶液となり駆動速度が遅延し、2モル/kgよりも大きいと溶解性が劣化し、低温保存時に析出が起きやすくなる傾向にあり不利である。
本発明の表示素子においては、上記説明した構成要素の他、必要に応じて種々の構成層を設けることができる。
〔金属酸化物を含む多孔質電極〕
本発明の表示素子においては、金属酸化物を含む多孔質電極を用いることもできる。
本発明の表示素子で、対向電極のうち、画像観察側でない面の電極面を、金属酸化物を含む多孔質電極により保護することで、画像観察側でない面での銀または銀を化学構造中に含む化合物の酸化還元反応が、該金属酸化物を含む多孔質電極上または多孔質電極中で行われることにより、画像観察側でない電極の種類選択肢の拡大及び耐久性を向上させることができる。
多孔質電極を構成する金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化スズ、Snドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛等、またはこれらの混合物が挙げられる。
多孔質電極は、上記金属酸化物の複数個の微粒子を結着または接触させることにより形成される。金属酸化物微粒子の平均粒子径は5nm〜10μmが好ましく、より好ましくは20nm〜1μmである。また、金属酸化物微粒子の比表面積は、簡易BET法で1×10-3〜1×1022/gであることが好ましく、より好ましくは1×10-2〜10m2/gである。また、金属酸化物微粒子の形状は、不定形、針状、球形等任意の形状のものが用いられる。
金属酸化物微粒子の形成または結着法としては、公知のゾルゲル法や焼結法を採用することができ、例えば、1)Journal of the Ceramic Society of Japan,102,2,p200(1994)、2)窯業協会誌90,4,p157、3)J.of Non−Cryst.Solids,82,400(1986)等に記載の方法が挙げられる。また、気相法により作製した酸化チタンデンドリマー粒子を溶液上に分散して基体上に塗布し、120〜150℃程度の温度で乾燥して溶媒を除去して多孔質電極を得る方法を用いることもできる。金属酸化物微粒子は結着させた状態が好ましく、連続加重式表面性測定機(例えば、スクラッチ試験器)で0.1g以上、好ましくは1g以上の耐性を有する状態が好ましい。
本発明でいう多孔質とは、多孔質電極を配置し、対向電極間に電位差を与え、銀の溶解析出反応を生じさせることが可能で、イオン種が多孔質電極内を移動可能な貫通状態を言う。
〔電子絶縁層〕
本発明の表示素子においては、電気絶縁層を設けることができる。
本発明に適用可能な電子絶縁層は、イオン電導性、電子絶縁性を合わせて有する層であればよく、例えば、極性基を有する高分子や塩をフィルム状にした固体電解液膜、電子絶縁性の高い多孔質膜とその空隙に電解液を担持する擬固体電解液膜、空隙を有する高分子多孔質膜、含ケイ素化合物のような比誘電率が低い無機材料の多孔質体等が挙げられる。
多孔質膜の形成方法としては、燒結法(融着法)(高分子微粒子や無機粒子をバインダ等を添加して部分的に融着させ粒子間に生じた孔を利用する)、抽出法(溶剤に可溶な有機物または無機物類と溶剤に溶解しないバインダ等で構成層を形成した後に、溶剤で有機物または無機物類を溶解させ細孔を得る)、高分子重合体等を加熱や脱気する等して発泡させる発泡法、良溶媒と貧溶媒を操作して高分子類の混合物を相分離させる相転換法、各種放射線を輻射して細孔を形成させる放射線照射法等の公知の形成方法を用いることができる。具体的には、特開平10−30181号、特開2003−107626号、特公平7−95403号、特許第2635715号、同第2849523号、同第2987474号、同第3066426号、同第3464513号、同第3483644号、同第3535942号、同第3062203号等に記載の電子絶縁層を挙げることができる。
〔電解液材料〕
本発明の表示素子において、電解液が液体である場合には、以下の化合物を電解液中に含むことができる。カリウム化合物としてKCl、KI、KBr等、リチウム化合物としてLiBF4、LiClO4、LiPF6、LiCF3SO3等、テトラアルキルアンモニウム化合物として過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、ホウフッ化テトラエチルアンモニウム、ホウフッ化テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムハライド等が挙げられる。また、特開2003−187881号の段落番号〔0062〕〜〔0081〕に記載の溶融塩電解液組成物も好ましく用いることができる。さらに、I-/I3 -、Br-/Br3 -、キノン/ハイドロキノン等の酸化還元対になる化合物を用いることができる。
また、支持電解液が固体である場合には、電子伝導性やイオン伝導性を示す以下の化合物を電解液中に含むことができる。
パーフルオロスルフォン酸を含むフッ化ビニル系高分子、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、トリフェニルアミン類、ポリビニルカルバゾール類、ポリメチルフェニルシラン類、Cu2S、Ag2S、Cu2Se、AgCrSe2等のカルコゲニド、CaF2、PbF2、SrF2、LaF3、TlSn25、CeF3等の含F化合物、Li2SO4、Li4SiO4、Li3PO4等のLi塩、ZrO2、CaO、Cd23、HfO2、Y2O3、Nb25、WO3、Bi23、AgBr、AgI、CuCl、CuBr、CuBr、CuI、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl4、LiAlF4、AgSBr、C55NHAg56、Rb4Cu167Cl13、Rb3Cu7Cl10、LiN、Li5NI2、Li6NBr3等の化合物が挙げられる。
また、支持電解液としてゲル状電解液を用いることもできる。電解液が非水系の場合、特開平11−185836号の段落番号〔0057〕〜〔0059〕に記載のオイルゲル化剤を用いことができる。
〔電解液添加の増粘剤〕
本発明の表示素子においては、電解液に増粘剤を使用することができ、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(アルキレングリコール)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類、疎水性透明バインダーとして、ポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタン等が挙げられる。
これらの増粘剤は2種以上を併用して用いてもよい。また、特開昭64−13546号の71〜75頁に記載の化合物を挙げることができる。これらの中で好ましく用いられる化合物は、各種添加剤との相溶性と白色粒子の分散安定性向上の観点から、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ヒドロキシプロピルセルロース類、ポリアルキレングリコール類である。
〔その他の添加剤〕
本発明の表示素子の構成層には、保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロスオーバー光カット層、バッキング層等の補助層を挙げることができ、これらの補助層中には、各種の化学増感剤、貴金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、高沸点溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白促進剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベンジャー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、スベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染料、フィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテックス、重金属、帯電防止剤、マット剤等を、必要に応じて含有させることができる。
上述したこれらの添加剤は、より詳しくは、リサーチディスクロージャー(以下、RDと略す)第176巻Item/17643(1978年12月)、同184巻Item/18431(1979年8月)、同187巻Item/18716(1979年11月)及び同308巻Item/308119(1989年12月)に記載されている。
これら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている化合物種類と記載箇所を以下に掲載した。
添加剤 RD17643 RD18716 RD308119
頁 分類 頁 分類 頁 分類
化学増感剤 23 III 648右上 96 III
増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV
減感色素 23 IV 998 IV
染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII
現像促進剤 29 XXI 648右上
カブリ抑制剤・安定剤
24 IV 649右上 1006〜7 VI
増白剤 24 V 998 V
硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X
界面活性剤 26〜7 XI 650右 1005〜6 XI
帯電防止剤 27 XII 650右 1006〜7 XIII
可塑剤 27 XII 650右 1006 XII
スベリ剤 27 XII
マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI
バインダー 26 XXII 1003〜4 IX
支持体 28 XVII 1009 XVII
〔層構成〕
本発明の表示素子の対向電極間の構成層について、さらに説明する。
本発明の表示素子に係る構成層として、正孔輸送材料を含む構成層を設けることができる。正孔輸送材料として、例えば、芳香族アミン類、トリフェニレン誘導体類、オリゴチオフェン化合物、ポリピロール類、ポリアセチレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリトルイジン誘導体、CuI、CuSCN、CuInSe2、Cu(In,Ga)Se、CuGaSe2、Cu2O、CuS、CuGaS2、CuInS2、CuAlSe2、GaP、NiO、CoO、FeO、Bi23、MoO2、Cr23等を挙げることができる。
〔基板〕
本発明で用いることのできる基板としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート類、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンジナフタレンジカルボキシラート、ポリエチレンナフタレート類、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアセタール類、ポリスチレン等の合成プラスチックフィルムも好ましく使用できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチレン類も好ましい。これらは、例えば、特開昭62−117708号、特開平1−46912、同1−178505号に記載されている方法により得ることができる。さらに、ステンレス等の金属製基板や、バライタ紙、及びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチックフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−253195号(29〜31頁)に支持体として記載されたものが挙げられる。RDNo.17643の28頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左欄及び同No.307105の879頁に記載されたものも好ましく使用できる。
これらの支持体には、米国特許第4,141,735号のようにTg以下の熱処理を施すことで、巻き癖をつきにくくしたものを用いることができる。また、これらの支持体表面を支持体と他の構成層との接着の向上を目的に表面処理を行ってもよい。本発明では、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理を表面処理として用いることができる。さらに公知技術第5号(1991年3月22日アズテック有限会社発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いることもできる。さらにRDNo.308119の1009頁やプロダクト・ライセシング・インデックス、第92巻P108の「Supports」の項に記載されているものが挙げられる。その他に、ガラス基板や、ガラスを練りこんだエポキシ樹脂を用いることができる。
〔電極〕
本発明の表示素子においては、対向電極の少なくとも1種が金属電極であることが好ましい。金属電極としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、チタン、ビスマス、及びそれらの合金等の公知の金属種を用いることができる。金属電極は、電解液中の銀の酸化還元電位に近い仕事関数を有する金属が好ましく、中でも銀または銀含有率80%以上の銀電極が、銀の還元状態維持のために有利であり、また電極汚れ防止にも優れる。電極の作製方法は、蒸着法、印刷法、インクジェット法、スピンコート法、CVD法等の既存の方法を用いることができる。
また、本発明の表示素子は、対向電極の少なくとも1種が透明電極であることが好ましい。透明電極としては、透明で電気を通じるものであれば特に制限はない。例えば、Indium Tin Oxide(ITO:インジウム錫酸化物)、Indium Zinc Oxide(IZO:インジウム亜鉛酸化物)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、白金、金、銀、ロジウム、銅、クロム、炭素、アルミニウム、シリコン、アモルファスシリコン、BSO(Bismuth Silicon Oxide)等が挙げられる。電極をこのように形成するには、例えば、基板上にITO膜をスパッタリング法等でマスク蒸着するか、ITO膜を全面形成した後、フォトリソグラフィ法でパターニングすればよい。表面抵抗値としては、100Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。透明電極の厚みは特に制限はないが、0.1〜20μmであるのが一般的である。
〔シール材〕
本発明の表示素子には、シール材を用いる。
シール材は電解液等が外に漏れないように封入するためのものであり、封止剤とも呼ばれる。本発明で用いることのできるシール材としては、例えば、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エン−チオール系樹脂、シリコーン系樹脂、変性ポリマー樹脂等の、熱硬化性、光硬化性、湿気硬化性、嫌気硬化性等の各種硬化性樹脂が挙げられる。中でも、光硬化性樹脂、エポキシ系樹脂が好ましい。
〔表示素子のその他の構成要素〕
本発明の表示素子には、必要に応じて柱状構造物、スペーサー粒子を用いることができる。
柱状構造物は、基板間の強い自己保持性(強度)を付与し、例えば、格子配列等の所定のパターンに一定の間隔で配列された、円柱状体、四角柱状体、楕円柱状体、台形柱状体等の柱状構造物を挙げることができる。また、所定間隔で配置されたストライプ状のものでもよい。この柱状構造物はランダムな配列ではなく、等間隔な配列、間隔が徐々に変化する配列、所定の配置パターンが一定の周期で繰り返される配列等、基板の間隔を適切に保持でき、且つ、画像表示を妨げないように考慮された配列であることが好ましい。柱状構造物は表示素子の表示領域に占める面積の割合が1〜40%であれば、表示素子として実用上十分な強度が得られる。
一対の基板間には、該基板間のギャップを均一に保持するためのスペーサーが設けられていてもよい。このスペーサーとしては、樹脂製または無機酸化物製の球体を例示できる。また、表面に熱可塑性の樹脂がコーティングしてある固着スペーサーも好適に用いられる。基板間のギャップを均一に保持するために柱状構造物のみを設けてもよいが、スペーサー及び柱状構造物をいずれも設けてもよいし、柱状構造物に代えて、スペーサーのみをスペース保持部材として使用してもよい。スペーサーの直径は柱状構造物を形成する場合はその高さ以下、好ましくは当該高さに等しい。柱状構造物を形成しない場合はスペーサーの直径がセルギャップの厚みに相当する。
〔スクリーン印刷〕
本発明においては、シール材、柱状構造物、電極パターン等をスクリーン印刷法で形成することもできる。スクリーン印刷法は、所定のパターンが形成されたスクリーンを基板の電極面上に被せ、スクリーン上に印刷材料(柱状構造物形成のための組成物、例えば、光硬化性樹脂等)を載せる。そして、スキージを所定の圧力、角度、速度で移動させる。これによって、印刷材料がスクリーンのパターンを介して該基板上に転写される。次に、転写された材料を加熱硬化、乾燥させる。
スクリーン印刷法で柱状構造物を形成する場合、樹脂材料は光硬化性樹脂に限られず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂も使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂等が挙げられる。樹脂材料は樹脂を適当な溶剤に溶解する等してペースト状にして用いることが望ましい。
以上のようにして柱状構造物等を基板上に形成した後は、所望によりスペーサーを少なくとも一方の基板上に付与し、一対の基板を電極形成面を対向させて重ね合わせ、空セルを形成する。重ね合わせた一対の基板を両側から加圧しながら加熱することにより、貼り合わせて、表示セルが得られる。
表示素子とするには、注入口から基板間に電解液組成物を真空注入法等によって注入すればよい。本発明の表示素子では、注入口の一部が撥液処理されているため、注入口付近に電解液が付着しにくく、電解液と封止材の混合が抑制され、封止材が完全に硬化する。
〔表示素子駆動方法〕
本発明の表示素子においては、析出過電圧以上の電圧印加で黒化銀を析出させ、析出過電圧以下の電圧印加で黒化銀の析出を継続させる駆動操作を行うことが好ましい。この駆動操作を行うことにより、書き込みエネルギーの低下や、駆動回路負荷の低減や、画面としての書き込み速度を向上させることができる。一般に電気化学分野の電極反応において過電圧が存在することは公知である。例えば、過電圧については「電子移動の化学−電気化学入門」(1996年 朝倉書店刊)の121頁に詳しい解説がある。本発明の表示素子も、電極と電解液中の銀との電極反応と見なすことができるので、銀溶解析出においても過電圧が存在することは容易に理解できる。過電圧の大きさは交換電流密度が支配するので、本発明のように黒化銀が生成した後に析出過電圧以下の電圧印加で黒化銀の析出を継続できるということは、黒化銀表面の方が余分な電気エネルギーが少なく容易に電子注入が行えると推定される。
本発明の表示素子の駆動操作は、単純マトリックス駆動であっても、アクティブマトリック駆動であってもよい。本発明でいう単純マトリックス駆動とは、複数の正極を含む正極ラインと複数の負極を含む負極ラインとが対向する形で互いのラインが垂直方向に交差した回路に、順次電流を印加する駆動方法のことを言う。単純マトリックス駆動を用いることにより、回路構成や駆動ICを簡略化でき安価に製造できるメリットがある。アクティブマトリックス駆動は、走査線、データライン、電流供給ラインが碁盤目状に形成され、各碁盤目に設けられたTFT回路により駆動させる方式である。画素毎にスイッチングが行えるので、階調やメモリー機能等のメリットがあり、例えば、特開2004−29327号の図5に記載されている回路を用いることができる。
〔商品適用〕
本発明の表示素子は、電子書籍分野、IDカード関連分野、公共関連分野、交通関連分野、放送関連分野、決済関連分野、流通物流関連分野等の用いることができる。具体的には、ドア用のキー、学生証、社員証、各種会員カード、コンビニストアー用カード、デパート用カード、自動販売機用カード、ガソリンステーション用カード、地下鉄や鉄道用のカード、バスカード、キャッシュカード、クレジットカード、ハイウェイカード、運転免許証、病院の診察カード、電子カルテ、健康保険証、住民基本台帳、パスポート、電子ブック等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例
《表示素子の作製》
〔表示素子1の作製〕
(電解液1の作製)
プロピレンカーボネート/エチレンカーボネート(質量比6/4)の混合溶媒2.5g中に、ヨウ化ナトリウム90mg、ヨウ化銀75mgを加えて完全に溶解させた後に、ポリビニルピロリドン(平均分子量15000)を150mg加えて120℃に加熱しながら1時間攪拌し、電解液1を得た。
(電極付き基板1の作製)
厚さ1.5mmで3cm×4.3cmのガラス基板上に、ピッチ145μm、電極幅130μmのITO膜を公知の方法に従って形成した。さらに基板の一部(短辺に接する3mm×4mmのエリア)に厚さ1μmのアクリル系塗膜を形成し、透明電極付き基板1を得た。
(電極付き基板2の作製)
厚さ1.5mmで3.3cm×4cmのガラス基板上に、公知の方法を用いて、電極厚み0.8μm、ピッチ145μm、電極間隔130μmの銀−パラジウム電極を形成した。次に基板の一部(短辺に接する3mm×4mmのエリア)に厚さ1μmのアクリル系塗膜を形成した。さらに電極形成面の周辺部に、平均粒子径が40μmのガラス製球形ビーズを体積分率として10%含むエポキシ系シール材を、アクリル系塗膜を形成した部分において4mmの開口部を形成するように2.8cm×3.6cmの枠状に塗布した。さらにその枠内に、ポリビニルアルコール(平均重合度3500、けん化度87%)2質量%を含むイソプロパノール溶液中に、酸化チタン20質量%を超音波分散機で分散した混和液を100μm厚で塗布し、その後、15℃で30分間乾燥して溶媒を蒸発した後、45℃の雰囲気中で1時間乾燥して、電極付き基板2を作製した。
(表示素子1の作製)
電極付き基板1、2の電極形成面を内側に、かつアクリル系塗膜を形成した部分が向き合うようにして貼り合わせた後、押圧加熱して空セルを作製した。該空セルに電解液1を真空注入し、注入口をアクリル系紫外線硬化シール材にて封止し、表示素子1を作製した。
この表示素子は、図2に示すように、一対の基板1、2と、枠状のシール材3からなる空間に電解液4が満たされている。電解液4は、基板1、2の一部(短辺の端から3mm)に開口された、内面が撥液性樹脂膜6(アクリル系塗膜)により撥液性となった注入口5から注入され、電解液4の注入後に注入口5がシール材7によって封止されている。
〔表示素子2の作製〕
(電極付き基板3の作製)
厚さ1.5mmで3cm×4.3cmのガラス基板上に、ピッチ145μm、電極幅130μmのITO膜を公知の方法に従って形成した。さらに基板の一部(短辺の端から3mm)をオクタデシルトリクロロシランのトルエン溶液に10分間浸漬してシランカップリング剤処理を行い、電極付き基板3を得た。
(電極付き基板4の作製)
厚さ1.5mmで3.3cm×4cmのガラス基板上に、公知の方法を用いて、電極厚み0.8μm、ピッチ145μm、電極間隔130μmの銀−パラジウム電極を形成した。次に基板の一部(短辺の端から3mm)を電極付き基板3と同様にシランカップリング剤処理した。さらに電極形成面の周辺部に平均粒子径が40μmのガラス製球形ビーズを体積分率として10%含むエポキシ系シール材を、シランカップリング剤処理した部分において4mmの開口部を形成するように2.8cm×3.6cmの枠状に塗布した。さらに、その枠内にポリビニルアルコール(平均重合度3500、けん化度87%)2質量%を含むイソプロパノール溶液中に、酸化チタン20質量%を超音波分散機で分散した混和液を100μm塗布し、その後、15℃で30分間乾燥して溶媒を蒸発した後、45℃の雰囲気中で1時間乾燥して、電極付き基板4を作製した。
(表示素子2の作製)
電極付き基板3、4の電極形成面を内側に、かつシランカップリング剤処理した部分が向き合うようにして貼り合わせた後、押圧加熱して空セルを作製した。該空セルに電解液1を真空注入し、注入口をアクリル系紫外線硬化シール材にて封止し、表示素子2を作製した。
この表示素子は、図3に示すように、一対の基板1、2と、枠状のシール材3からなる空間に電解液4が満たされている。電解液4は、基板1、2の一部(短辺の端から3mm)に開口された、両面が撥液性樹脂膜6(シランカップリング剤)により撥液性となった注入口5から注入され、電解液4の注入後に注入口5がシール材7によって封止されている。
〔表示素子3の作製〕
電極付き基板3、4の電極形成面を内側に、かつシランカップリング剤処理した部分が向き合うようにして貼り合わせた後、押圧加熱して空セルを作製した。該空セルに電解液1を真空注入し、注入口をエポキシ系紫外線硬化シール材にて封止し、表示素子3を作製した。
〔表示素子4の作製〕
(電極付き基板5の作製)
厚さ1.5mmで3cm×4.3cmのガラス基板上に、ピッチ145μm、電極幅130μmのITO膜を公知の方法に従って形成した。さらにオクタデシルトリクロロシランのトルエン溶液に10分間浸漬してシランカップリング剤処理を行い、透明電極付き基板5を得た。
(電極付き基板6の作製)
厚さ1.5mmで3.3cm×4cmのガラス基板上に、公知の方法を用いて、電極厚み0.8μm、ピッチ145μm、電極間隔130μmの銀−パラジウム電極を形成した。次に基板5と同様にシランカップリング剤処理した。さらに電極形成面の周辺部に、平均粒子径が40μmのガラス製球形ビーズを体積分率として10%含むエポキシ系シール材を、シランカップリング剤処理した部分において4mmの開口部を形成するように2.8cm×3.6cmの枠状に塗布した。さらに、その枠内にポリビニルアルコール(平均重合度3500、けん化度87%)2質量%を含むイソプロパノール溶液中に、酸化チタン20質量%を超音波分散機で分散した混和液を100μm塗布し、その後15℃で30分間乾燥して溶媒を蒸発した後、45℃の雰囲気中で1時間乾燥して、電極付き基板6を作製した。
(表示素子4の作製)
電極付き基板5、6の電極形成面を内側にして貼り合わせた後、押圧加熱して空セルを作製した。該空セルに電解液1を真空注入し、注入口をアクリル系紫外線硬化シール材にて封止し、表示素子4を作製した。
この表示素子は、図4に示すように、一対の基板1、2と、枠状のシール材3からなる空間に電解液4が満たされている。電解液4は、基板1、2の一部(短辺の端から3mm)に開口された、全面が撥液性樹脂膜6(シランカップリング剤)により撥液性となった注入口5から注入され、電解液4の注入後に注入口5がシール材7によって封止されている。
〔表示素子5の作製〕
(電極付き基板7の作製)
厚さ1.5mmで3cm×4.3cmのガラス基板上に、ピッチ145μm、電極幅130μmのITO膜を公知の方法に従って形成した。さらに基板の一部(短辺の端から3mm)を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン水溶液に10分間浸漬してシランカップリング剤処理を行い、電極付き基板5を得た。
(電極付き基板8の作製)
厚さ1.5mmで3.3cm×4cmのガラス基板上に、公知の方法を用いて、電極厚み0.8μm、ピッチ145μm、電極間隔130μmの銀−パラジウム電極を形成した。次に、基板の一部(短辺の端から3mm)を電極付き基板7と同様にシランカップリング剤処理した。さらに電極形成面の周辺部に、平均粒子径が40μmのガラス製球形ビーズを体積分率として10%含むエポキシ系シール材を、シランカップリング剤処理した部分において4mmの開口部を形成するように2.8cm×3.6cmの枠状に塗布した。さらに、その枠内にポリビニルアルコール(平均重合度3500、けん化度87%)2質量%を含むイソプロパノール溶液中に、酸化チタン20質量%を超音波分散機で分散した混和液を100μm塗布し、その後15℃で30分間乾燥して溶媒を蒸発した後、45℃の雰囲気中で1時間乾燥して、電極付き基板8を作製した。
(表示素子5の作製)
電極付き基板7、8の電極形成面を内側に、かつシランカップリング剤処理した部分が向き合うようにして貼り合わせた後、押圧加熱して空セルを作製した。該空セルに電解液1を真空注入し、注入口をエポキシ系紫外線硬化シール材にて封止し、表示素子5を作製した。
〔表示素子6の作製〕
(電極付き基板9の作製)
厚さ0.5mmで3cm×4.3cmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基板上に、ピッチ145μm、電極幅130μmのITO膜を公知の方法に従って形成した。さらに基板の一部(短辺の端から3mm)を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン水溶液に10分間浸漬してシランカップリング剤処理を行い、透明電極付き基板9を得た。
(電極付き基板10の作製)
厚さ1.5mmで3.3cm×4cmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基板上に、公知の方法を用いて、電極厚み0.8μm、ピッチ145μm、電極間隔130μmの銀−パラジウム電極を形成した。次に、基板の一部(短辺の端から3mm)を電極付き基板9と同様にシランカップリング剤処理した。さらに、電極形成面の周辺部に、平均粒子径が40μmのガラス製球形ビーズを体積分率として10%含むエポキシ系シール材を、シランカップリング剤処理した部分において4mmの開口部を形成するように2.8cm×3.6cmの枠状に塗布した。さらに、その枠内にポリビニルアルコール(平均重合度3500、けん化度87%)2質量%を含むイソプロパノール溶液中に、酸化チタン20質量%を超音波分散機で分散した混和液を100μm塗布し、その後15℃で30分間乾燥して溶媒を蒸発した後、45℃の雰囲気中で1時間乾燥して、電極付き基板10を作製した。
(表示素子6の作製)
電極付き基板9、10の電極形成面を内側に、かつシランカップリング剤処理した部分が向き合うようにして貼り合わせた後、押圧加熱して空セルを作製した。該空セルに電解液1を真空注入し、注入口をエポキシ系紫外線硬化シール材にて封止し、表示素子6を作製した。
〔表示素子7の作製〕
(電極付き基板11の作製)
厚さ1.5mmで3cm×4.3cmのガラス基板上に、ピッチ145μm、電極幅130μmのITO膜を公知の方法に従って形成し、透明電極付き基板11を得た。
(電極付き基板12の作製)
厚さ1.5mmで3.3cm×4cmのガラス基板上に、公知の方法を用いて、電極厚み0.8μm、ピッチ145μm、電極間隔130μmの銀−パラジウム電極を形成した。次に、電極付き基板12の電極形成面の周辺部に、平均粒子径が40μmのガラス製球形ビーズを体積分率として10%含むエポキシ系シール材を、シランカップリング剤処理した部分において4mmの開口部を形成するように2.8cm×3.6cmの枠状に塗布した。さらに、その枠内にポリビニルアルコール(平均重合度3500、けん化度87%)2質量%を含むイソプロパノール溶液中に酸化チタン20質量%を超音波分散機で分散した混和液を100μm塗布し、その後、15℃で30分間乾燥して溶媒を蒸発した後、45℃の雰囲気中で1時間乾燥して、電極付き基板8を作製した。
(表示素子7の作製)
電極付き基板9、10の電極形成面を内側にして貼り合わせた後、押圧加熱して空セルを作製した。該空セルに電解液1を真空注入し、注入口をアクリル系紫外線硬化シール材にて封止し、表示素子7を作製した。
〔表示素子8の作製〕
電極付き基板9、10の電極形成面を内側にして貼り合わせた後、押圧加熱して空セルを作製した。該空セルに電解液1を真空注入し、注入口をエポキシ系紫外線硬化シール材にて封止し、表示素子8を作製した。
《表示素子の評価》
上記作製した各表示素子を、80℃に設定したオーブンに入れ、24時間後、100時間後、200時間後、500時間後に封止口シール材、電解液の状態を目視で観察した。その結果を表1に示す。
Figure 2009145461
表1に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する構成からなる表示素子は、電解液の封止性に優れていることが分かる。
本発明の一実施形態であるED方式の表示素子の断面構造を示す概略図である。 本発明の表示素子の概略構成を示す上面図及び断面図である。 本発明の他の表示素子の概略構成を示す上面図及び断面図である。 本発明の他の表示素子の概略構成を示す上面図及び断面図である。
符号の説明
1、2 基板
3 シール材
4 電解液
5 注入口
6 撥液性樹脂膜
7 シール材

Claims (7)

  1. 少なくとも一方が透明である一対の基板と、枠状のシール材からなる空間に電解液が満たされた電気化学表示素子であって、前記電解液は基板または枠状のシール材に開口された注入口から注入され、少なくとも前記注入口の一部が撥液処理されており、電解液の注入後に前記注入口がシール材によって封止されたものであることを特徴とする電気化学表示素子。
  2. 前記注入口の一部が撥液性であることを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示素子。
  3. 前記電解液の主成分がプロピレンカーボネートまたはγ−ブチロラクトンであることを特徴とする請求項1または2に記載の電気化学表示素子。
  4. 前記シール材が光硬化性樹脂またはエポキシ系樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気化学表示素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気化学表示素子の製造方法であって、少なくとも前記基板または枠状のシール材に開口された注入口の一部を撥液処理する工程と、前記注入口から電解液を注入する工程と、前記注入口をシール材によって封止する工程とを含むことを特徴とする電気化学表示素子の製造方法。
  6. 前記撥液処理が撥液性樹脂膜の形成であることを特徴とする請求項5に記載の電気化学表示素子の製造方法。
  7. 前記撥液処理がシランカップリング剤処理であることを特徴とする請求項5に記載の電気化学表示素子の製造方法。
JP2007320662A 2007-12-12 2007-12-12 電気化学表示素子及びその製造方法 Pending JP2009145461A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007320662A JP2009145461A (ja) 2007-12-12 2007-12-12 電気化学表示素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007320662A JP2009145461A (ja) 2007-12-12 2007-12-12 電気化学表示素子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009145461A true JP2009145461A (ja) 2009-07-02

Family

ID=40916153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007320662A Pending JP2009145461A (ja) 2007-12-12 2007-12-12 電気化学表示素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009145461A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107422565A (zh) * 2017-09-12 2017-12-01 北京亦庄材料基因研究院有限公司 电致变色器件及其制作方法
WO2019014369A1 (en) 2017-07-14 2019-01-17 Furcifer Inc. ELECTROCHROMIC POLYMERIC THIN FILMS HAVING REDUCED SELF-LAUNDERING BEHAVIOR AND IMPROVED CYCLE STABILITY

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50120360A (ja) * 1974-03-06 1975-09-20
JPS58166624U (ja) * 1982-04-30 1983-11-07 カシオ計算機株式会社 表示セルの注入口封止構造
JPS62169119A (ja) * 1986-01-21 1987-07-25 Seiko Epson Corp 液晶表示装置の製造方法
JPH0171795U (ja) * 1987-10-31 1989-05-15

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50120360A (ja) * 1974-03-06 1975-09-20
JPS58166624U (ja) * 1982-04-30 1983-11-07 カシオ計算機株式会社 表示セルの注入口封止構造
JPS62169119A (ja) * 1986-01-21 1987-07-25 Seiko Epson Corp 液晶表示装置の製造方法
JPH0171795U (ja) * 1987-10-31 1989-05-15

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019014369A1 (en) 2017-07-14 2019-01-17 Furcifer Inc. ELECTROCHROMIC POLYMERIC THIN FILMS HAVING REDUCED SELF-LAUNDERING BEHAVIOR AND IMPROVED CYCLE STABILITY
CN110809560A (zh) * 2017-07-14 2020-02-18 菲尔齐费尔公司 具有减少的自脱色行为和增强的循环稳定性的电致变色聚合物薄膜
EP3652111A4 (en) * 2017-07-14 2020-12-09 Furcifer Inc. THIN ELECTROCHROMIC POLYMER FILMS WITH REDUCED SELF-BLEACHING BEHAVIOR AND IMPROVED CYCLE STABILITY
US10921674B2 (en) 2017-07-14 2021-02-16 Furcifer Inc. Electrochromic polymer thin films having reduced self-bleaching behavior and enhanced cycling stability
CN107422565A (zh) * 2017-09-12 2017-12-01 北京亦庄材料基因研究院有限公司 电致变色器件及其制作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2008111321A1 (ja) 表示素子
JPWO2008023551A1 (ja) 表示素子
WO2006129429A1 (ja) 表示素子
JPWO2008087879A1 (ja) 表示素子
JP2009145461A (ja) 電気化学表示素子及びその製造方法
JP5003685B2 (ja) 表示素子
JP4569176B2 (ja) 表示素子
WO2007058063A1 (ja) 表示素子及びその製造方法
WO2006082700A1 (ja) 表示素子
JP4998470B2 (ja) 表示素子
JP4876544B2 (ja) 表示素子
JPWO2007145100A1 (ja) 表示素子
JP4946442B2 (ja) 表示素子
JP4992241B2 (ja) 表示素子
JP2009063707A (ja) 表示素子
JP2007248961A (ja) 表示素子
JP2007199147A (ja) 表示素子
JP5151092B2 (ja) 表示素子
JP2006337457A (ja) 表示素子
JP2007241178A (ja) 表示素子
US7880959B2 (en) Display element
JP4997807B2 (ja) 多孔質白色散乱層の形成方法及び表示素子
JP2005283986A (ja) 表示素子及び該表示素子を含む非接触式icカード
JP2007322862A (ja) 表示素子
JP2007192980A (ja) 表示素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100611

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121031

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130528