JP2009149064A - 記録装置及び記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録速度の低下を招くことなく、記録ヘッドのノズル列の傾きに起因する記録位置のズレを補正することができる記録装置及び記録方法を提供する。
【解決手段】第1のバッファメモリに格納された記録データから記録媒体の搬送方向に関する少なくとも1カラム分の記録データを予め定められた複数ビットずつ読み出す。そして、第1のバッファメモリよりもデータの入出力速度が高速であり、ビット単位でデータの入出力が可能な第2のバッファメモリに、前記読み出し工程により読み出された記録データを複数カラム分書き込む。そして、前記第2のバッファメモリの前記複数カラムそれぞれから異なるグループに属する記録データを読み出して、前記複数のノズルに対する記録データを編成して、編成された記録データに基づいて記録するよう制御する。
【選択図】図6
【解決手段】第1のバッファメモリに格納された記録データから記録媒体の搬送方向に関する少なくとも1カラム分の記録データを予め定められた複数ビットずつ読み出す。そして、第1のバッファメモリよりもデータの入出力速度が高速であり、ビット単位でデータの入出力が可能な第2のバッファメモリに、前記読み出し工程により読み出された記録データを複数カラム分書き込む。そして、前記第2のバッファメモリの前記複数カラムそれぞれから異なるグループに属する記録データを読み出して、前記複数のノズルに対する記録データを編成して、編成された記録データに基づいて記録するよう制御する。
【選択図】図6
Description
本発明は、シリアル型の記録装置及びその記録方法に関し、特にシリアル型のインクジェット記録装置及びその記録方法に関するものである。
近年、例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等における文字や画像等の情報を出力する記録装置として、用紙やフィルム等のシート状の記録媒体に記録を行う記録装置が広く使用されている。
記録装置の記録方式としては様々な方式が知られている。なかでも、記録媒体に非接触記録が可能であり、カラー化が容易であり、静粛性に富む等の理由でインクジェット方式が近年注目されている。特に、記録命令に応じてインクを吐出する記録ヘッドを記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復走査しながら記録するシリアル型のインクジェット記録装置は、安価で小型であるなどの理由により一般的に広く用いられている。
シリアル型のインクジェット記録装置は、パーソナルコンピュータなどのホスト装置から順次送られてくる記録データを、一度記録装置内部のメモリに格納する。その後、このメモリに格納された記録データは、記録ヘッドの特性に応じた記録を行うために最適な形式の記録データに変換される。変換された記録データは、記録ヘッドを搭載するキャリッジ上に設けられたエンコーダセンサなどから得られる記録ヘッドの位置情報と記録する際の解像度とに基づいたタイミングで記録ヘッドへ転送される。こうして記録がなされる。
記録ヘッドに設けられるインクを吐出するノズル列は、所定の記録位置に記録することができるように記録装置及び記録ヘッドに対して所定の位置から誤差の無いように配置されることが理想である。しかし、記録ヘッドの製造時に発生する誤差や、記録ヘッドを記録装置に取り付ける際に発生する取り付け誤差によって、所定の位置からある一定の傾きをもって配置される場合がある。この傾きに起因する記録位置のズレを補正する方法として、この傾きに応じて、記録位置のズレが補正されるよう記録データをメモリに格納する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、メモリから記録データを読み出す際に、この傾きに応じて、記録位置のズレが補正されるよう記録データの読み出し位置を変える方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、記録速度の向上及び記録ヘッドの使用可能期間を長くするために、記録ヘッドのノズル列を増やし、例えば1ノズル列分の記録データを2つのノズル列に分配して互いのノズル列で補間しながら記録させる分割記録方法が知られている。
特開2006−247905号公報
特開2004−009489号公報
上記のような、従来の記録ヘッドのノズル列の傾きを補正する方法は、この傾きに応じて対応する記録データの書き込みアドレスや、対応する記録データの読み出しアドレスを変えることで補正を行っていた。このような補正方法においては、隣接する所定ノズル数のノズルに対応し同じアドレスに書き込まれた記録データごとに記録データの書き込みや読み出しを行って補正が行われる。この同じアドレスに書き込まれた記録データのビット数と補正のためにアドレスを変える記録データのビット数とが異なる場合、補正のためにアドレスを変える記録データが書き込まれたアドレス全てを読み出さなければならない。そして、必要な部分を抜き出し、これをつなぎ合わせなければならない。このため、記録ヘッドのノズル列の傾き度合いによっては、多くのアドレスを読み出さなくてはならず、処理速度が低下し、記録ヘッドのノズル列の傾きに応じて迅速に補正することが困難となり、記録速度の低下を招いていた。
また、補正された1ノズル列分の記録データを2つのノズル列に分配して互いのノズル列で補間しながら記録させる分割記録を行う場合、以下の課題がある。記録データ、及び、マルチパス記録を行うため又は記録データを2つのノズルに分配して記録するためなどに用いられるマスク(画像マスク)のデータについては、2つのノズル列に対して共通のデータを用いることができる。しかし、不吐ノズルなどの吐出不良ノズルについての情報を反映して生成されたマスク(不吐マスク)のデータは、吐出不良ノズルは2つのノズル列で異なるため、ノズル列ごとに別々に読み出す必要がある。結局、1ノズル列分に相当する記録データのほか、2ノズル列分の不吐マスク及び画像マスクのデータを読み出さなくてはならない。このため、メモリからデータを読み出すためにかかる時間が長くなりさらに記録速度が低下するという課題があった。
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、記録速度の低下を招くことなく、記録ヘッドのノズル列の傾きに起因する記録位置のズレを補正することができる記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。
本発明は、例えば、複数のノズルを配列した複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて記録媒体に対して走査記録を行う記録装置として実現できる。記録装置は、走査記録のモードとして速度優先モードと画質優先モードと実行する制御部と、1ノズル列分の記録データと、1ノズル列分の記録データに対してインクを吐出しないノズルに対応するデータを変更する変更データと、ノズルの配列の基準方向に対する傾きに関する情報とに基づいて、記録ヘッドへ転送するデータをノズル列毎に生成する記録制御部と、記録制御部の外部に備えられている第1のバッファメモリに保持されている記録データを読み出し、変更データにより変更された記録データを記録制御部の内部にノズル列に対応して設けられている第2のバッファメモリに格納するメモリ制御部とを備え、記録制御部は、画質優先モードでは、第1のバッファメモリから変更データを読み出し、記録ヘッドへ転送するデータを生成し、速度優先モードでは、予め第2のバッファメモリに保持されている変更データを読み出し、記録ヘッドへ転送するデータを生成することを特徴とする。
また、本発明は、例えば、複数のノズルを配列した複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて記録媒体に対して走査記録を行う記録装置の記録方法として実現できる。記録方法は、走査記録のモードとして速度優先モードまたは画質優先モードの実行を設定する工程と、記録制御部において、1ノズル列分の記録データと、1ノズル列分の記録データに対してインクを吐出しないノズルに対応するデータを変更する変更データと、ノズルの配列の基準方向に対する傾きに関する情報とに基づいて、記録ヘッドへ転送するデータをノズル列毎に生成する生成工程と、記録制御部の外部に備えられている第1のバッファメモリに保持されている記録データを読み出し、変更データにより変更された記録データを記録制御部の内部に備えられている第2のバッファメモリに格納する格納工程とを備え、生成工程は、画質優先モードを実行する場合には、第1のバッファメモリから変更データを読み出し、記録ヘッドへ転送するデータを生成し、速度優先モードを実行する場合には、予め第2のバッファメモリに保持されている変更データを読み出し、記録ヘッドへ転送するデータを生成することを特徴とする。
本発明は、例えば、記録速度の低下を招くことなく、記録ヘッドのノズル列の傾きに起因する記録位置のズレを補正することができる記録装置及び記録方法を提供できる。
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念及び下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
なお、この明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
また、「インク」とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成又は記録媒体の加工、或いはインクの処理に供され得る液体を表すものとする。インクの処理としては、例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固又は不溶化させることが挙げられる。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口乃至これに連通する液路及びインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
図1は、本発明を適用可能な記録装置の主要な構成を示す図である。図1において、1は、インクを吐出する複数のノズルからなるノズル列を有する記録ヘッドである。2は、記録ヘッド1を搭載し、記録媒体の搬送方向と直交する走査方向に記録ヘッド1を走査するキャリッジである。3は記録された記録媒体を記録装置の外へ搬送する時に用いる排紙ローラ、4は記録面の底面に位置するプラテンである。5は、記録用紙などの記録媒体15を押さえるために用いられる紙押さえローラ。7は紙送りギア、8は紙送りギア7と紙送りモータギア9を介して紙送りローラ6を駆動する紙送りモータである。10は紙送りモータ8に同期して回転するエンコーダフィルムであり、エンコーダセンサ11を用いてエンコーダフィルムに記されたスリットの検知を行い、紙送りモータの位置の検出と、記録タイミングの生成に使用される。12はキャリッジ2を固定するシャフト、13と14はキャリッジ2を駆動するためのベルトとモータである。
図2は、本発明を適用可能な記録装置の制御部分(記録制御部28など)の構成を示した図である。ホスト19から送信された制御コマンドや記録データは、インタフェース(I/F)回路20によって受信される。受信された制御コマンドはCPU18によって解析され、この制御コマンドに従って記録装置の制御が行われる。また、受信された記録データは共通バス26を介して画像処理部21に送られ、記録方法に応じた各種の画像処理が施され、再度、共通バス26を介して大容量のRAM等で構成される第1の記憶手段27へ格納される。この記録制御部28は、例えば、ASICである。
第1の記憶手段27は、通常、記録制御部の外部の設けられた大容量のDRAMで構成される第1のバッファメモリである。ここには、少なくとも1走査分の記録ヘッドのノズルごとの記録データが格納されている。さらに、マルチパス記録を行うため又は記録データを2つのノズルに分配して記録するためなどに用いられる画像マスクと不吐ノズルなどの吐出不良ノズルについての情報を反映して生成された不吐マスクのデータから構成されるマスクデータ(変更データ)が格納されている。なお、本実施例の記録装置は、光学センサなどを用いて吐出不良ノズルを検出することが可能な構成となっている。
CPU18は、ROM17に予め格納されているプログラムや、ホスト19からI/F回路20を介して入力される制御コマンドに従って記録装置全体の制御を行う。なお、ROM17には、上記CPU18が動作するためのプログラムや記録ヘッドの制御に必要な各種テーブルなどが格納されている。
第1の記憶手段27に格納された記録データは、CPU18からの記録開始命令に従って、エンコーダセンサ11の検出値から記録タイミング生成回路22で生成されるタイミングで、記録データ読み出し回路24によって読み出される。そして、読み出された記録データに別途第1の記憶手段27から読み出されたマスクデータを合成する合成処理が行われる。その合成処理によりマスクデータが合成された記録データは、DRAMよりもデータの入出力速度が高速であるSRAMやレジスタで構成される第2のバッファメモリであり、ビット単位でデータを入出力することが可能な第2の記憶手段25に格納される。第2の記憶手段25に格納された記録データから、記録データ読み出し回路24によって傾きに応じてビット単位で所望の記録データが読み出される。こうして、1ノズル列分の記録データが読み出されると、1ノズル列分の記録データが、ヘッド転送データ生成回路23を通じて記録ヘッド1へ送られ、記録が行われる。
<実施例1>
以下に、本実施例における記録ヘッドのノズル列の傾きを補正する方法について、従来例と比較しながら説明する。なお、本実施例は、図4に示されるような、記録ヘッドが所定の取り付け位置における方向Aが基準方向Yに対して、傾きθだけ傾いて記録装置に取り付けられた場合の例である。異なる表現をすると、ノズル列の方向が記録媒体の搬送方向から傾きθだけ傾いて記録装置に取り付けられた場合の例である。なお、方向Xは記録ヘッドの走査方向である。
以下に、本実施例における記録ヘッドのノズル列の傾きを補正する方法について、従来例と比較しながら説明する。なお、本実施例は、図4に示されるような、記録ヘッドが所定の取り付け位置における方向Aが基準方向Yに対して、傾きθだけ傾いて記録装置に取り付けられた場合の例である。異なる表現をすると、ノズル列の方向が記録媒体の搬送方向から傾きθだけ傾いて記録装置に取り付けられた場合の例である。なお、方向Xは記録ヘッドの走査方向である。
図3は、具体的にどのように補正を行うかを示す図である。本実施例における記録ヘッドは、1ノズル列が640個のノズルで構成されている。図3に示されるように、記録ヘッドの傾きθに基づいて、1ノズル列中の640個のノズルは、隣接する160個ずつ4つのグループに分割される。そして、このグループごとに使用する記録データを1カラムずつ合計4カラム分ずらして記録ヘッドの傾きθに対応させることにより、記録ヘッドの傾きθを補正する。
図5は、従来の記録ヘッドの傾きの補正方法を示す図である。従来の記録装置では、記録データやマスクデータを格納しておくための記憶手段(本実施例における第1の記憶手段に相当する)は、DRAM等の大容量のRAMで構成される。このような記憶手段は大容量の記録データを格納することができるが、読み出し及び書き込みの際には制限がある。即ち、DRAMの仕様である32ビットや64ビット単位、あるいは読み出し効率を上げる為にバースト動作での読み出し及び書き込みを行う場合には32ビットや64ビットの倍数である128ビットや256ビット単位、での処理しかできない。図5では、この記憶手段からの読み出し単位が256ビット単位での場合を示している。この場合、256ノズル分の記録データに対応する、0ノズルから255ノズルのアドレス00h及びアドレス03hの記録データが読み出される。さらに、256ノズルから511ノズルのアドレス04h、アドレス07h及びアドレス0Ahの記録データと、512ノズルから639ノズルのアドレス0Bhの記録データとが読み出される。つまり、6回の読み出し動作が行われる。そして、これら読み出された記録データのうち必要な記録データのみを抜き出して足し合わせる必要がある。
図6は、本実施例の記録ヘッドの傾きの補正方法を示す図である。第1の記憶手段に格納された記録データは、図5の場合と同様に256ビット単位でノズル列方向に関して1カラムごとに順番に読み出され、マスクデータとの合成処理を行った後に第2の記憶手段へ格納される。ここで、この第2の記憶手段は各ノズルに対応して複数カラム分のデータを保持する領域を備えている。例えば、図6であれば、4カラム分備えている。第1の記憶手段の同一カラム位置に格納された記録データを1カラム分読出し、マスクデータとの合成処理を行った1カラム分のデータは、第2の記憶手段の同一カラム位置へ格納される。前述した1カラム分のデータのアクセスが完了する毎に、第1の記憶手段から読み出すカラム位置を更新するとともに、第2の記憶手段に格納するカラム位置を更新する。これらの更新は、第1の記憶手段、第2の記憶手段とともカラム位置(カラムアドレス)が循環するように制御される。第1の記憶手段からの読み出しは、傾き補正を行う分の記録データが第2の記憶手段に揃うまで行われる。第2の記憶手段には、4カラム分の記録データを各カラムの記録データの各ビットが記録ヘッドの各ノズルに対応するように格納される。また、記録ヘッドの傾きに基づいて640個の各ノズルが図3に示されるように隣接する160ノズルずつ連続する4つのグループに分割されたことに対応して、各カラムの記録データは4つのグループに分割されている。
図3に示されるように、記録ヘッドの傾きを補正するために記録媒体の搬送方向に関する4カラム分の記録データが用いられる。そこで、第2の記憶手段に連続する4カラム分の記録データが揃った段階で、補正するために必要な記録データを各カラムからグループ単位で読み出す。なお、第2の記憶手段はビット単位でデータの入出力が可能なので、記録ヘッドの傾きに対応して分割されるノズルのグループ数や同じグループに含まれるノズル数が上記と異なる場合にも対応できる。
また、第2の記憶手段は、第1の記憶手段から1カラム分の記録データが読み出されるごとに、連続する4カラム分の記録データを1カラム分ずつ循環して格納する。こうして、第2の記憶手段に格納された連続する4カラム分の記録データのうち、各カラムそれぞれから異なるグループに属する記録データを読み出し、記録ヘッドの各ノズルに対する記録データを編成し、この記録データに基づいて記録することを繰り返す。
なお、この容量の少ない第2の記憶手段はレジスタやSRAMで構成されている。このため、第2の記憶手段への書き込み動作及び第2の記憶手段からの読み出し動作は、DRAMで構成される第1の記憶手段からの読み出し動作に比べて、十分に短い時間で処理することが可能である。つまり、これらの動作時間が記録ヘッドの傾きの補正を遅延させることはない。
また、第2の記憶手段は、レジスタやSRAMで構成されていることから、ビット単位でデータを選択して読み出すことが可能である。このため、読み出し動作が多くなることによって傾き補正を行うのに時間がかかるということが無くなる。
また、第2の記憶手段から読み出された記録データは、1ノズル列分に相当する記録データがそろった段階で合成され、ヘッド転送データ生成回路へ送信される。
<実施例2>
本実施例は、補正された1ノズル列分の記録データを2つのノズル列で使用して互いに補完しながら分割記録を行う場合の例である。本実施例で使用した記録装置は、記録速度を優先させて記録する高速モードと画質を優先させて記録する高画質モードの2種類の記録モードを有している。高速モードは、一度読み出した記録データを複製して2ノズル列分の記録データにして記録を行う。高画質モードは、ノズル列ごとに記録データを読み出して記録を行う。
本実施例は、補正された1ノズル列分の記録データを2つのノズル列で使用して互いに補完しながら分割記録を行う場合の例である。本実施例で使用した記録装置は、記録速度を優先させて記録する高速モードと画質を優先させて記録する高画質モードの2種類の記録モードを有している。高速モードは、一度読み出した記録データを複製して2ノズル列分の記録データにして記録を行う。高画質モードは、ノズル列ごとに記録データを読み出して記録を行う。
図7は、高画質モード(画質優先モード)を実行する場合の記録データの処理の流れを示す図である。高画質モードは、記録装置の動作速度を落として、正確に記録媒体へインクを着弾させるモードである。そのため、記録装置の内部回路の処理時間には余裕ができる。第1の記憶手段には記録データと、画像マスクデータ及び不吐マスクデータとが格納されている。ノズル列ごとにそれらを読み出して処理をするのに十分な時間がある。図7では、第1のノズル列及び第2のノズル列の記録データとマスクデータ(画像マスクデータと不吐マスクデータ)とをノズル列ごとにそれぞれ読み出す場合を示している。第1の記憶手段から記録データとマスクデータとをノズル列ごとに読み出し、記録データにマスクデータを合成する合成処理がされた後、合成処理がされた記録データを第2の記憶手段へ格納する。そして、実施例1と同様に第2の記憶手段から記録データを読み出して記録ヘッドの傾きの補正を行った後、補正された記録データはヘッド転送データ生成回路へ送信される。
図8は、高速モード(速度優先モード)を実行する場合の記録データの処理の流れを示す図である。高速モードは、第1のノズル列及び第2のノズル列とで共通な記録データと画像マスクデータのみのマスクデータとを第1の記憶手段から読み出す。そして、記録データにマスクデータを合成する合成処理がされた後、合成処理がされた記録データを第2の記憶手段へ格納する。このモードでは、第1のノズル列及び第2のノズル列とで共通な記録データとマスクデータを使用するため、第2の記憶手段におけるデータの格納領域が半分空くことになる。そこで、第1の記憶手段に格納されているノズル列ごとに異なる不吐マスクデータを、予め、この第2の記憶手段における空いたデータの格納領域に格納しておく。即ち、第2の記憶手段には、第1のノズル列の不吐マスクデータと、第2のノズル列の不吐マスクデータが保持される。その後、ノズル列ごとに第2の記憶手段から合成処理のされた記録データを読み出して、ヘッド転送データ生成回路へ転送する段階で、この第2の記憶手段に格納された不吐マスクのマスクデータを読み出して、記録データと合成する。そして、不吐マスクのマスクデータをさらに合成した記録データをヘッド転送データ生成回路へ送信することで、データを読み出すために時間のかかる第1の記憶手段からのマスクデータの読み出し回数を減らし、記録速度を向上させることが可能となる。
次に、図10に、処理を実行する回路構成について説明する。ここで、第1記憶手段27から第3記憶手段までのデータ処理は、ノズル列単位で順に行われる。この理由は、1ノズル列を構成するノズル数が多いため、複数のノズル列のデータを同時に転送するたためには回路規模が大きくなるからである。
図11は、図10に記載されている記録ヘッドの一例であるシアンのヘッドCを説明する図である。C1は、第1oddノズル列、C2は、第2oddノズル列、C3は、第1evenノズル列、第2evenノズル列である。ここでは説明を簡単にするために、各ノズルが備えるノズル数は4である。他のインク色のマゼンタやイエローのヘッドについて、図は省略するが同様である。なお、図11のノズルの配列方向、ノズル列の配置は、図4と同様である。
図10において、記録データはプリントバッファ271に保持され、画像マスクデータは画像マスクバッファ272に保持され、不吐マスクデータは不吐マスクバッファ273に保持される。
この画像マスクデータは、例えば、複数の走査記録を記録媒体に対して行い、画像を完成させるマルチパス記録を行う場合に、記録媒体に記録される画像の濃度むらが発生しないように、記録データの間引きを行うためのデータである。このため、ノズル列毎に画像マスクデータを備えている。また、画像マスクデータはカラム位置により、間引き方が異なるようなデータ構成となっている。画像マスクデータは、例えば、128カラム分のデータを備えている。従って、1カラム分の記録データを読み出す毎に、128カラムの中から1カラムを選択して読み出す。この画像マスクデータは、記録モードや走査回数などに対応した情報がテーブルとして備えられている。
このマルチパス記録は、例えば、高速モードでは2回の走査記録で画像を完成し、高画質モードでは4回の走査記録で画像を完成する。しかし、走査記録の数はあくまでも一例で、この値に限定するものではない。
一方、不吐マスクデータは、ノズル列にある不吐ノズルを記録で使用しないようにマスクするデータである。この不吐マスクデータは、不吐ノズルの情報に基づいて作成される。ここでは、詳細に説明しないが、不吐ノズルを検知する処理を行い、不吐ノズルの情報を保持する。そして、この不吐ノズルの情報に基づく不吐マスクデータを不吐マスクバッファ273に保持する。この不吐マスクデータは、各ノズル列に対応して保持され、各ノズル列の不吐マスクデータは、1つのノズル列に備えるノズル数が640であれば、640ビットである。このデータ量は、1カラム分の記録データの量や1カラム分の画像マスクデータの量と等しい。
記録データ読み出し回路24は、データ変更部(変換部)241とメモリ制御部242を備えている。データ読み出し回路24で行われる処理は、例えば、記録データと画像マスクデータの論理積を行い、その結果に対して更に不吐マスクデータと論理積を行う。この結果をヘッド転送データ生成回路23へ出力する。このように、吐出を示す情報を吐出しないことを示す情報に変更する処理を行う。従って、データ変更部241はべつの表現をすればデータ間引き部である。
データ変更部(変換部)241は、記録データとマスクデータとの論理積(AND)を行う。このために、データ変更部241は記録データやマスクデータを保持するバッファ、あるいはレジスタを備えている。メモリ制御部242は、バッファ251〜254に対する格納(書き込み)処理とバッファ251〜254からの読み出し処理を行う。
メモリ制御部242は、高画質モードと高速モードで制御内容が異なる。高画質モードが設定されている場合は、記録データがプリントバッファ271から読み出し、画像マスクデータを画像マスクバッファ272から読み出し、不吐マスクデータを不吐マスクバッファ273から読み出す。一方、高速モードが設定されている場合は、記録データがプリントバッファ271から読み出し、画像マスクデータを画像マスクバッファ272から読み出す。不吐マスクデータは第2記憶手段25から読み出しを行う。
第2記憶手段25は、記録ヘッドが備えているノズル列C1からC4に対応する記録データを保持するバッファ251〜254を備えている。図6の説明で述べたように、1つのノズル列につき4カラム分の領域を備えている。
高画質モードにおいては、251は、第1oddノズル列C1へ転送されるoddノズル用データを保持するバッファである。252は、第2oddノズル列C2へ転送されるoddノズル用のデータを保持するバッファである。253は、第1evenノズル列C3へ転送されるevenノズル用データを保持するバッファである。254は、第2evenノズル列C4へ転送されるevenノズル用のデータを保持するバッファである。
一方、高速モードにおいては、バッファ252とバッファ254には、記録データの保持は行われない。このために、バッファ252とバッファ254には、それぞれ4カラム分の未使用の領域が生じる。この未使用の領域に、記録動作が開始する前に、前もって不吐マスクデータを格納する。そして、データ変更部241にて、記録データと不吐マスクデータとの論理積(AND)を行う。
図12を用いてバッファ252とバッファ254について説明する。ここでは、説明を簡単にするために、バッファ251とバッファ253は説明を省く。高速モードにおいては、バッファ252は、それぞれ第1oddノズル列の不吐マスクデータ1201と第2oddノズル列の不吐マスクデータ1202を保持する。バッファ252の残る2カラム分の領域は、未使用である。バッファ254は、第1evenノズル列の不吐マスクデータ1203と第2evenノズル列の不吐マスクデータ1204を保持する。バッファ253の残る2カラム分の領域は、未使用である。なお、この不吐マスクデータ1201〜1204は、高画質モードから高速モードへ設定が変更されると、不吐マスクバッファ273から読み出される。この処理は、メモリ制御部242が行う。
ヘッド転送データ生成回路23は、メモリ制御部231、転送部232、第3記憶手段233を備えている。メモリ制御部231は、データ変更部241で保持されているデータを読み出して第3の記憶手段(第3のバッファメモリ)233に格納する格納処理と、第3の記憶手段233に格納されているデータを読み出して転送部232に送る処理を行う。
転送部232は、記録ヘッド1へデータを転送する。転送部232から記録ヘッド1へのデータ転送は、ノズル列について、時間的に並行して行われる。なお、図10では、説明を簡単にするために、シアンのインクを吐出するノズルを備えたノズル列について記載している。バッファ2331に保持されているデータがC1へ転送される。バッファ2332に保持されているデータがC2へ転送される。バッファ2333に保持されているデータがC3へ転送される。バッファ2334に保持されているデータがC4へ転送される。
以下に、本発明の記録ヘッドのノズル列の傾きを補正して記録する記録方法の一例について図9のフローチャートを用いて説明する。この図9の処理は、例えば、走査毎に実行される。これらは、上述した実施例に適用される。
最初に、ステップS110で、記録ヘッドの少なくとも1走査分の記録に用いる記録データを格納する第1の記憶手段に格納された記録データから記録媒体の搬送方向に関する少なくとも1カラム分の記録データを予め定められた複数ビットずつ読み出す。
次に、ステップS120で、第2の記憶装置に、ステップS110で読み出された記録データを複数カラム分書き込む。なお、第2の記録装置は、第1の記憶装置よりもデータの入出力速度が高速であり、ビット単位でデータの入出力が可能である。また、記録ヘッドの傾きに基づいて定められた複数のカラム分の記録データを各カラムの記録データの各ビットが記録ヘッドの各ノズルに対応するように格納する。さらに、前記傾きに基づいて複数のノズルが連続する複数のグループに分割されることに対応して各カラムの記録データが複数のグループに分割されるような構成である。
次に、ステップS130で、第2の記憶装置の複数カラムそれぞれから異なるグループに属する記録データを読み出して、複数のノズルに対する記録データを編成して、編成された記録データに基づいて記録するよう制御する。
次に、ステップS140で、記録データが終了したかどうかを判断し、記録データが終了していた場合は、記録ヘッドのノズル列の傾きを補正して記録する処理を終了し、記録データが終了していない場合は、ステップS150に進む。ステップS150では、第1の記憶装置に格納された記録データから、記録ヘッドの走査方向に関して次の1カラム分の記録データを読み出すよう制御する。ステップS160では、ステップS150で読み出された記録データを第2の記憶装置に1カラム分ずつ循環して書き込むよう制御し、ステップS130に戻る。こうして、ステップS140により、記録データが終了するまでステップS150、ステップS160、ステップS130を繰り返す。
1 記録ヘッド
2 キャリッジ
6 紙送りローラ
7 紙送りギア
8 紙送りモータ
9 紙送りモータギア
15 記録媒体
18 CPU
25 第2の記憶手段
27 第1の記憶手段
2 キャリッジ
6 紙送りローラ
7 紙送りギア
8 紙送りモータ
9 紙送りモータギア
15 記録媒体
18 CPU
25 第2の記憶手段
27 第1の記憶手段
Claims (8)
- 複数のノズルを配列した複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて記録媒体に対して走査記録を行う記録装置であって、
前記走査記録のモードとして速度優先モードと画質優先モードと実行する制御部と、
1ノズル列分の記録データと、前記1ノズル列分の記録データに対してインクを吐出しないノズルに対応するデータを変更する変更データと、ノズルの配列の基準方向に対する傾きに関する情報とに基づいて、前記記録ヘッドへ転送するデータをノズル列毎に生成する記録制御部と、
前記記録制御部の外部に備えられている第1のバッファメモリに保持されている記録データを読み出し、前記変更データにより変更された記録データを前記記録制御部の内部にノズル列に対応して設けられている第2のバッファメモリに格納するメモリ制御部とを備え、
前記記録制御部は、
前記画質優先モードでは、第1のバッファメモリから前記変更データを読み出し、前記記録ヘッドへ転送するデータを生成し、
前記速度優先モードでは、予め前記第2のバッファメモリに保持されている前記変更データを読み出し、前記記録ヘッドへ転送するデータを生成することを特徴とする記録装置。 - 前記第1のバッファメモリは、DRAMであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- 前記第2のバッファメモリは、SRAMまたはレジスタであることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
- 前記記録制御部は、更に、前記変更データを用いて、前記第1のバッファメモリから読み出された記録データの変更を行うデータ変更部と、
前記データ変更部にて変更されたデータを前記第2のバッファメモリに書き込むメモリ制御部と
を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の記録装置。 - 前記記録制御部は、更に、
ノズルの配列の基準方向に対する傾きに関する情報とに基づいて生成したデータをノズル列毎に保持する第3のバッファメモリを備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の記録装置。 - 前記第2のバッファメモリは、ノズル列毎に複数カラム分のデータを保持する領域を備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の記録装置。
- 前記記録制御部は、
前記画質優先モードでは、ノズル列毎に異なる記録データに基づいて前記記録ヘッドへ転送するデータを生成し、
前記速度優先モードでは、複数のノズル列に対して、1つのノズル列の記録データに基づいて前記記録ヘッドへ転送するデータを生成することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の記録装置。 - 複数のノズルを配列した複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて記録媒体に対して走査記録を行う記録装置の記録方法であって、
前記走査記録のモードとして速度優先モードまたは画質優先モードの実行を設定する工程と、
記録制御部において、1ノズル列分の記録データと、前記1ノズル列分の記録データに対してインクを吐出しないノズルに対応するデータを変更する変更データと、ノズルの配列の基準方向に対する傾きに関する情報とに基づいて、前記記録ヘッドへ転送するデータをノズル列毎に生成する生成工程と、
前記記録制御部の外部に備えられている第1のバッファメモリに保持されている記録データを読み出し、前記変更データにより変更された記録データを前記記録制御部の内部に備えられている第2のバッファメモリに格納する格納工程とを備え、
前記生成工程は、
前記画質優先モードを実行する場合には、第1のバッファメモリから前記変更データを読み出し、前記記録ヘッドへ転送するデータを生成し、
前記速度優先モードを実行する場合には、予め前記第2のバッファメモリに保持されている前記変更データを読み出し、前記記録ヘッドへ転送するデータを生成することを特徴とする記録方法。
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|---|---|---|---|
| JP2008300182A JP2009149064A (ja) | 2007-11-30 | 2008-11-25 | 記録装置及び記録方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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