JP2009149166A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ハンドル操作初期段階での第1の「あそび」および平坦な路面の走行時よりも大きい外力が荷重として前輪に負荷されたときの第2の「あそび」の発生を防止して、車両の操縦性および走行安定性を向上させるステアリング装置を提供する。
【解決手段】 ギアボックス5とラックハウジング6とを、一対のマウント7,7で支持し、各マウント7,7は床面のサブフレーム10で支持するとともに、投影正面形状X字形の筋違いからなる第1補強メンバー19を介して、フロントストラットタワー14,14を互いに連結しているストラットタワーバー15に取付け、かつ、投影平面形状ハ字形の左右一対の棒材20A,20Bからなる第2補強メンバー20を介して、サブフレーム10を取付けているメインフレーム11の左右のサイドメンバー11a,11bに振り分けて取付けることで、各マウント7,7の取付剛性を高める。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ステアリング装置に係り、詳しくは、車両の操縦性および走行安定性を向上させるステアリング装置に関するものである。
図4,図5は、ラック&ピニオン式のステアリング装置1の一例を示し、このステアリング装置1は、たとえば特許文献1に記載されている。
ステアリング装置1は、ステアリングラック2のラック部2aおよびステアリングシャフト3の先端に結合されてラック部2aに噛合するピニオン4を収納したギアボックス5と、該ギアボックス5に一端部が嵌合接続されて車幅方向に延び、かつ、ステアリングラック2を摺動自在に被覆したラックハウジング6とを備え、ギアボックス5とラックハウジング6がゴムブッシュからなる弾性体7aと、この弾性体7aを抱持する止め金具7bとで構成される一対のマウント7,7に弾性支持され、各マウント7,7は、止め金具7bの両端部を複数のボルト9によって車両床面のサブフレーム10に締結することでサブフレーム10に支持されており、サブフレーム10は車両のメインフレーム11における左右のサイドメンバー11a,11bに取付けられている。なお、図4,図5において、12は左右一対のタイロッドで、図示されていないボールジョイントを介してステアリングラック2の両端部に連結され、各連結部およびそれらの近傍はベローズ状のゴム製ブーツ13によって覆われている。また、各タイロッド12のタイロッドエンドは、図示されていないナックルアームを介して前輪(図示省略)に結合される。
一方、特許文献2に、車両のフロントボディに設けた左右のストラットタワーを、車幅方向に延びるストラットタワーバーによって互いに連結して補強することで、フロントボディの剛性を高め、各ストラットタワーの倒れを防止して車両の走行安定性を向上させる技術が記載されている。
特開2003−312490号公報 実開平1−98004号公報
ところで、前記特許文献1に記載のステアリング装置1では、図示していないステアリングホイール(以下の説明ではハンドルという)を操舵した場合、操舵の初期段階では大きい慣性力が荷重としてステアリングラック2とギヤボックス5を介してラックハウジング6の径方向に作用する。この荷重は、各マウント7,7のゴムブッシュ7aに作用してゴムブッシュ7aを径方向に押圧し、ゴムブッシュ7aの一部を径方向に圧縮して弾性変形させるとともに、止め金具7bを介してサブフレーム10に負荷される。ところが、ゴムブッシュ7aのバネ定数が比較的高いことと、サブフレーム10は強度が弱いことによって、前記荷重によりサブフレーム10が歪むことになり、このサブフレーム10の歪みによって初期段階でのハンドル操舵が吸収される。その結果、ハンドルの操舵が前輪に伝わらない「あそび」と称される現象を生じる。この「あそび」は、ハンドル操舵の初期段階においてサブフレーム10の歪みにより吸収される限界点を超えるとそれ以上は発生せず、それ以降はハンドルの操舵が前輪に伝わって前輪の向きが変わる。このハンドル操舵の初期段階におけるサブフレーム10の歪みは、ハンドルを戻すことによって回復する。
すなわち、従来のステアリング装置1では、ハンドル操作の初期段階においてハンドル操作と前輪の向き、つまりハンドル操作と車両の挙動との間にタイムラグが生じて、ドライバーの意思通りに車両の進行方向をコントロールすることが困難な第1の「あそび」が発生し、車両の操縦性が低下する問題点を有している。
一方で、車両が一般市道を走行する場合でも、路面の凹凸やうねりあるいは段差などによって、路面の凹凸などがない平坦な路面の走行時よりも大きい外力が荷重として前輪に負荷されるため、メインフレーム11よりも構造的に強度の弱いサブフレーム10自体に歪みが生じたり、メインフレーム11とサブフレーム10との取付け部分に歪みを生じてサブフレーム10がしなるなどの現象が生じる。このような現象が生じると、車両の直進走行あるいは旋回走行に対応してハンドルの向きを一定に保持していても、ハンドルの向きとは無関係に前輪の向きが変動する第2の「あそび」が発生じ、仮に、車両の直進走行時でもハンドルを細かく左右に切る方向修正操作が必要になり、車両の走行安定性が低下する問題点を有している。
本発明は、このような問題を解決するものであって、その目的とするところは、ハンドル操作初期段階での第1の「あそび」および平坦な路面の走行時よりも大きい外力が荷重として前輪に負荷されたときの第2の「あそび」の発生を防止して、車両の操縦性および走行安定性を向上させるステアリング装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係るステアリング装置は、床面のサブフレームがメインフレームに取付けられているとともに、フロントストラットタワーが車幅方向に延びるストラットタワーバーによって連結された車両のフロントボディに装備されるステアリング装置において、
該ステアリング装置のギアボックスとラックハウジングが少なくとも一対のマウントに支持され、各マウントは前記サブフレームに支持されているとともに、第1補強メンバーを介して前記ストラットタワーバーに取付けられ、かつ、第2補強メンバーを介して前記メインフレームに取付けられていることを特徴としている。
これによれば、各マウントは、第1補強メンバーとストラットタワーバーを介してサブフレームよりも強度の強いフロントボディに取付けられるとともに、第2補強メンバーを介してサブフレームよりも強度の強いメインフレームに取付けられることによって取付剛性が高められる。そのため、ハンドル操舵の初期段階で大きい慣性力が荷重としてステアリングラックとギヤボックスを介してラックハウジングの径方向に作用しても、その荷重によるサブフレームの歪みが抑制されて第1の「あそび」の発生を防止できる。したがって、ハンドル操作初期段階の応答性が向上して、ハンドル操作と車両の挙動との間のタイムラグが無くなるので、車両の進行方向をドライバーの意思通りにコントロールできることになり、車両の操縦性が向上する。
一方、平坦な路面の走行時よりも大きい外力が荷重として前輪に負荷されても、各マウントの取付剛性が高められていることによって、前輪に負荷される前記荷重によるサブフレーム自体の歪みおよびメインフレームとサブフレームとの取付け部分の歪みによるサブフレームのしなり現象が抑制されて第2の「あそび」の発生を防止できる。したがって、不本意なハンドルの方向修正操作が不要になり、車両の走行安定性が向上する。
また、本発明に係るステアリング装置は、第1補強メンバーが投影正面形状X字形の筋違いからなり、上端部の二箇所が前記ストラットタワーバーに締結され、下端部の二箇所が一対の前記マウントに締結されているとともに、第2補強メンバーが投影平面形状ハ字形の左右一対の棒材からなり、各棒材の一端部が一対の前記マウントに締結され、各棒材の他端部が前記メインフレームの左右のサイドメンバーに振り分けて締結されていることを特徴としている。
これによると、各マウントに主として上下方向と車幅方向の2方向に作用する第1外力には、投影正面形状X字形の筋違い本来のすぐれた補強効果を発揮する第1補強メンバーによって対応して取付剛性を高め、また、各マウントに主として前後方向に作用する第2外力には、簡素な構造でありながらすぐれた補強効果を発揮する投影平面形状ハ字形の左右一対の棒材からなる第2補強メンバーによって対応して取付剛性が高められるので、第1,第2補強メンバーによる複合的な補強効果によって、第1,第2の「あそび」の発生を防止することができる。
さらに、本発明に係るステアリング装置は、第1および第2補強メンバーを、軽量かつ高剛性の中空鋼材によって構成することが望ましい。これによると、軽量化した第1および第2補強メンバーによって高い補強効果を発揮することができる。
本発明によれば、ハンドル操作初期段階での第1の「あそび」および平坦な路面の走行時よりも大きい外力が荷重として前輪に負荷されたときの第2の「あそび」の発生を防止して、車両の走行安定性を向上させることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るステアリング装置の一実施形態が装備された車両の前部側からみた斜視図、図2は、本発明に係るステアリング装置が装備される車両のフロントボディの一実施形態を示す斜視図、図3は、左右一対のマウントとサブフレーム,第1補強メンバーおよび第2補強メンバーとの一実施形態の関係ならびに第2補強メンバーとメインフレームとの一実施形態の関係を一部破断して示す説明図である。なお、図4および図5で説明した従来例と同一もしくは相当部分には同一符号を付して、重複する構造の説明は省略する。
図1〜図3において、ステアリング装置1は、メインフレーム11に取付けられている車両床面のサブフレーム10の上面に左右一対のマウント7,7を介して支持することで車両16のフロントボディ17に装備される。
車両16のフロントボディ17内には、左右一対のフロントストラットタワー14,14が設けられており、各フロントストラットタワー14,14を車幅方向に延びるストラットタワーバー15の車幅方向両端部で互いに連結して補強することで、フロントボディ17の剛性を高め、各フロントストラットタワー14,14の倒れを防止して車両16の走行安定性を向上させている。
左右一対のマウント7,7は、ギアボックス5およびラックハウジング6が一体となった、所謂、モノブロック型と称されるもので、前後方向にのびる一対の着座部7cを備え、これら着座部7cには締結用のボルト9を挿通する鉛直方向のボルト挿通孔18が貫通形成されており、各ボルト挿通孔18の内周にゴムブッシュからなる弾性体18aが嵌合されている。また、サブフレーム10には、左右一対のマウント7,7それぞれの各着座部7cに貫通形成された前記四つのボルト挿通孔18に対応して、鉛直方向の四つのボルト挿通孔10a,10b,10c,10dが貫通形成されている。
左右一対のマウント7,7は、第1補強メンバー19を介してストラットタワーバー15に取付けられるとともに、第2補強メンバー20を介してメインフレーム11に取付けられる。
第1補強メンバー19は、ステンレス製パイプなどの中空鋼材によって形成された投影正面形状X字形の筋違い(すじかい)からなり、その上端部の二箇所は、ストラットタワーバー15の車幅方向両端部近傍において下向きに延設した取付け片15aに対してボルト21により締結されており、下端部の二箇所には鉛直軸線を有するソケット状の連結部19aを設けてある。
第2補強メンバー20は、ステンレス製パイプなどの中空鋼材によって形成された投影平面形状ハ字形の左右一対の棒材20A,20Bからなり、各棒材20A,20Bの一端部には鉛直軸線を有するソケット状の連結部20aが設けられ、他端部には鉛直軸線を有するソケット状の連結部20bを設けてある。
ここで、サブフレーム10に貫通形成されている四つのボルト挿通孔10a,10b,10c,10dにおいて、右側(図1では左側)の二つのボルト挿通孔10a,10bの上側に、左右一対のマウント7,7における右側(図1では左側)のマウント7の各着座部7cに貫通形成されている二つのボルト挿通孔18を同心状に対向させて前記右側(図1では左側)のマウント7をサブフレーム10上に載置し、四つのボルト挿通孔10a,10b,10c,10dにおいて、左側(図1では右側)の残る二つのボルト挿通孔10c,10dの上側に、左右一対のマウント7,7における左側(図1では右側)のマウント7の各着座部7cに貫通形成されている二つのボルト挿通孔18を同心状に対向させて前記右側のマウント7をサブフレーム10上に載置する。
つぎに、第1補強メンバー19における下端部の二箇所に設けたソケット状の連結部19aを、左右一対のマウント7,7における各着座部7cの後部に貫通形成されている二つのボルト挿通孔18に上側から同心状に対向させて、各ソケット状の連結部19aを各着座部7cの後部側に載置することで、ソケット状の連結部19aと、各着座部7cの後部側に貫通形成されている二つのボルト挿通孔18およびサブフレーム10の二つのボルト挿通孔10a,10cを鉛直方向で互いに連通させたのち、各ソケット状の連結部19a側からボルト9を下向きに挿通して、その先端部をサブフレーム10の下側に突出させ、この突出部にナット22を螺着することで、第1補強メンバー19の下端部の二箇所が左右一対のマウント7,7に締結される。
一方、第2補強メンバー20を構成する各棒材20A,20Bにおける一端部に設けたソケット状の連結部20aを、左右一対のマウント7,7における各着座部7cの前部側に貫通形成されている二つのボルト挿通孔18に上側から同心状に対向させて、各ソケット状の連結部20aを各着座部7cの前部側に載置することで、ソケット状の連結部20aと、各着座部7cの前部側に貫通形成されている二つのボルト挿通孔18およびサブフレーム10の二つのボルト挿通孔10b,10dを鉛直方向で互いに連通させたのち、各ソケット状の連結部20a側からボルト9を下向きに挿通して、その先端部をサブフレーム10の下側に突出させ、この突出部にナット22を螺着することで、第2補強メンバー20を構成する各棒材20A,20Bにおける一端部が左右一対のマウント7,7に締結される。
他方、第2補強メンバー20を構成する各棒材20A,20Bにおける他端部に設けたソケット状の連結部20bを、メインフレーム11における左右のサイドメンバー11a,11bに貫通形成されているボルト挿通孔23に下側から同心状に対向させて、各ソケット状の連結部20bをサイドメンバー11a,11bの下面に当接させることで、各ソケット状の連結部20bとサイドメンバー11a,11bのボルト挿通孔23とを鉛直方向で互いに連通させたのち、各ソケット状の連結部20b側からボルト9Aを上向きに挿通して、その先端部を各サイドメンバー11a,11bの上側に突出させ、この突出部にナット22Aを螺着することで、第2補強メンバー20を構成する各棒材20A,20Bにおける他端部が各サイドメンバー11a,11bに振り分けて締結される。
前記構成によれば、各マウント7,7は、第1補強メンバー19とストラットタワーバー19を介してサブフレーム10よりも強度の強い車両のフロントボディ17に取付けられるとともに、第2補強メンバー20を介してサブフレーム10よりも強度の強いメインフレーム11に取付けられることによって取付剛性が高められる。そのため、ハンドル操舵の初期段階で大きい慣性力が荷重としてステアリングラック2とギヤボックス5を介してラックハウジング6の径方向に作用しても、その荷重によるサブフレーム10の歪みが抑制されて第1の「あそび」の発生を防止できる。したがって、ハンドル操作初期段階の応答性が向上して、ハンドル操作と車両16の挙動との間のタイムラグが無くなるので、車両16の進行方向をドライバーの意思通りにコントロールできることになり、車両16の操縦性が向上する。
一方、平坦な路面の走行時よりも大きい外力が荷重として前輪に負荷されても、各マウント7,7の取付剛性が高められていることによって、前輪に負荷される前記荷重によるサブフレーム10自体の歪みおよびメインフレーム11とサブフレーム10との取付け部分の歪みによるサブフレーム10のしなり現象が抑制されて第2の「あそび」の発生を防止できる。したがって、不本意なハンドルの方向修正操作が不要になり、車両の走行安定性が向上する。
また、各マウント7.7に主として上下方向と車幅方向の2方向に作用する第1外力には、投影正面形状X字形の筋違い本来のすぐれた補強効果を発揮する第1補強メンバー19によって対応して取付剛性を高め、各マウント7,7に主として前後方向に作用する第2外力には、簡素な構造でありながらすぐれた補強効果を発揮する投影平面形状ハ字形の左右一対の棒材20A.20Bからなる第2補強メンバー20によって対応して取付剛性が高められるので、第1,第2補強メンバー19、20による複合的な補強効果によって、第1,第2の「あそび」の発生を防止することができる。しかも、ステンレス製パイプなどの軽量かつ高剛性の中空鋼材によって形成されて軽量化した第1,第2補強メンバー19、20によって高い補強効果を発揮することができる。
本発明に係るステアリング装置の一実施形態が装備された車両の前部側からみた斜視図である。 本発明に係るステアリング装置が装備される車両のフロントボディの一実施形態を示す斜視図である。 左右一対のマウントとサブフレーム,第1補強メンバーおよび第2補強メンバーとの一実施形態の関係ならびに第2補強メンバーとメインフレームとの一実施形態の関係を一部破断して示す説明図である。 従来例の斜視図である。 ステアリングラックのラック部とピニオンとの噛合構造を示す斜視図である。
符号の説明
1 ステアリング装置
5 ギアボックス
6 ラックハウジング
7 マウント
10 サブフレーム
11 メインフレーム
11a,11b サイドメンバー
14 フロントストラットタワー
15 ストラットタワーバー
16 車両
17 フロントボディ
19 第1補強メンバー
20 第2補強メンバー
20A,20B 左右一対の棒材

Claims (3)

  1. 床面のサブフレームがメインフレームに取付けられているとともに、フロントストラットタワーが車幅方向に延びるストラットタワーバーによって連結された車両のフロントボディに装備されるステアリング装置において、
    該ステアリング装置のギアボックスとラックハウジングが少なくとも一対のマウントに支持され、各マウントは前記サブフレームに支持されているとともに、第1補強メンバーを介して前記ストラットタワーバーに取付けられ、かつ、第2補強メンバーを介して前記メインフレームに取付けられていることを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記第1補強メンバーは、投影正面形状X字形の筋違いからなり、上端部の二箇所が前記ストラットタワーバーに締結され、下端部の二箇所が一対の前記マウントに締結されているとともに、前記第2補強メンバーは、投影平面形状ハ字形の左右一対の棒材からなり、各棒材の一端部が一対の前記マウントに締結され、各棒材の他端部が前記メインフレームの左右のサイドメンバーに振り分けて締結されていることを特徴とするステアリン装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のステアリング装置において、
    前記第1および第2補強メンバーは、軽量かつ高剛性の中空鋼材からなることを特徴とするステアリング装置。
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