JP2009171802A - ステータコア - Google Patents

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Abstract

【課題】情報機器、産業機器、家電・電装機器等に用いられるモータにおいて、一層小型化が要求される中で、コギングトルクの低減を目的とする。
【解決手段】ステータ鋼板のT字型のティース外周の軸方向にはそれぞれ凹部7a、凹部8aが設けられており、振幅がほぼ等しくかつコギングトルク周期が180度ずれて異なった補助溝深さを与えたステータ鋼板を積層することにより第1の積層部70に断面矩形状の第1の補助溝70aが形成され、第2の積層部80に断面矩形状の第2の補助溝80aが形成される。重ね合わせることで、コギングトルクを打ち消し、低減できる。また、補助溝は幅Wによって大きくトルク定数を低下させるために、上記の合成によって低下を抑えることが可能である。特に、コギングトルクは積厚に比例するため、位相と振幅に留意し、振幅と枚数を比例させて積層することで、設計の自由度が増大する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の薄板状の電磁鋼板を積層したステータの各スロット部に、ステータヨークを取り囲む方向に巻線されたコイルを構成し、各コイルが3相スターもしくはデルタ状に結線されていることを特徴とするステータコアに関する。
従来、ステータコアに補助溝の無い場合は、永久磁石の極数と固定子界磁鉄心の突極部の最小公倍数の次数が回転子一回転当たりのコギングトルクとなる。補助溝がある場合には、見かけの突極部が増えたかたちとなり、回転子一回転当たりのコギングトルクの次数が増え、コギングトルク基本波成分に高次成分を含ませたことにより、見かけ上のコギングトルクの低減を達成している。
コギングトルクを低減するために、ティース部のロータ表面に対向した部分に補助溝を設けたものが知られている。(例えば特許文献1、特許文献2参照)
また、補助溝を一方側に偏った位置に形成し、かつ隣接するティース同志の補助溝の偏った方向が交互に異なるようにしたもの、あるいは、補助溝をティース部中心から左右に設けたものや中心部に設けられたもの等が提案されている。(例えば特許文献3参照)
図11は上記特許文献1に記載された、従来の固定子界磁鉄心の補助溝を示す。永久磁石回転子の磁極数を2Pとし(Pは1以上の整数)、固定子界磁鉄心の突極数を3Pとし、固定子界磁鉄心の一つの突極部に2個の補助溝24を有し、突極磁極間の角度を4θとした場合、補助溝の中心が巻線用溝の中心から、角度θ、2θの間隔で配置される構造で構成されている。
特開平10−42531号公報(請求項第1項、図5) 特開2000−156958号公報 特開2001−309584号公報
しかしながら、上記従来の技術において補助溝は、ティース部中心から左右に設けられたものや中心部に設ける等で、コギングトルクを減少させているが、補助溝無しよりもトルクが減少してしまうケースがあるという課題があった。また、従来の固定子界磁鉄心では、補助溝を等間隔に設けて、コギングトルク基本波成分に高次成分を含ませることにより、見かけ上コギングトルクの低減を達成するが、基本波成分を大きく取り除く最適な補助溝配置あるいはコギングトルク低減の手段としては十分でない。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、理想的にコギングトルク低減を行うモータのステータコアを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、ステータを構成するステータコアを積層時に、振幅がほぼ等しくかつコギングトルク周期が180度ずれて異なった補助溝深さを与えたステータコアを重ね合わせたものである。
また、位相をそれぞれ120度ずらした3種の補助溝コアを合成させたものである。
また、補助溝幅、深さ、積厚に加え、ステータコアのティース先端の面取りを組み合わせたものである。
本願の請求項1によれば、コギングトルクの周期の位相が180度ずれるように補助溝深さを与えた2種類あるいは複数の補助溝を積層時に重ね合わせることで、コギングトルクの低減が可能となる。従来はコギングの脈動数、あるいは振幅を抑えるために補助溝幅を広く取ることでトルク定数の低下を余儀なくされていたが、位相をずらして複数のコギングトルクを打ち消すように補助溝深さを与えることで、従来よりもトルク定数の低下を抑えてコギングトルクを理想的には零にすることが可能である。
本願の請求項2によれば、コギングトルクの周期の位相が120度ずれるように補助溝深さを与えた2種類あるいは複数の補助溝を積層時に重ね合わせることで、コギングトルクの低減が可能となる。従来はコギングの脈動数、あるいは振幅を抑えるために補助溝幅を広く取ることでトルク定数の低下を余儀なくされていたが、位相をずらして複数のコギングトルクを打ち消すように補助溝深さを与えることで、従来よりもトルク定数の低下を抑えてコギングトルクを理想的には零にすることが可能である。
本願の請求項3によれば、上記の効果に加えて、可能な限りトルク定数を低下させない補助溝幅に設定し、位相が反転するように深さのみを与え、コギングトルクは積厚に比例するために、コギングトルクの振幅を比例により積厚で与えてやることで、複数のコギングトルクを打ち消して、理想的に低減可能である。
本願の請求項4によれば、上記の効果に加えて、ステータコアのティース先端の面取りを組み合わせることで、よりコギングトルクを低減させる自由度のある設計が可能である。
以下本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明のステータコア1の斜視図である。図1のステータコア1は図7に示す第1のステータ鋼板7と図8に示す第2のステータ鋼板8をそれぞれ3枚ずつ積層したものであり、リング状のコアバックから外周側に向かって複数のT字型のティースが突出し、固定子鉄心を構成している。第1のステータ鋼板7には、図7に示すように、ステータ鋼板7のT字型のティース先端の外周中央部に幅w、深さdの凹部7aが形成されている。また、第2のステータ鋼板8には、図8に示すように、ステータ鋼板8のT字型のティース先端の外周中央部に幅w、深さdの凹部8aが2箇所形成されている。
第1のステータ鋼板7を積層して形成される第1の積層部70には、第1のステータ鋼板7の凹部7aにより断面矩形状の第1の補助溝70aが形成され、第2のステータ鋼板8を積層して形成される第2の積層部80には、第2のステータ鋼板8の凹部8aにより断面矩形状の第2の補助溝80aが各ティースの先端に2箇所形成される。
コギングトルクの振幅はそれぞれのステータコアの補助溝の回転方向の幅wあるいは、数によって変わり、また、コギングトルクの周期は補助溝のラジアル方向の深さdに依存している。これまでコギングトルクの脈動数の増加や、低振幅を意識して、補助溝の幅あるいは数を増やしてきたが、そうすることでトルク定数を大きく低下させてきた。よって、補助溝の幅をトルク定数の低下を抑えた一定値に決め、コギングトルクの位相が180度反転するように補助溝深さdを変え、複数重ね合わせることでコギングトルクを低減させることが可能である。
図2に、図1に示す実施の形態1によるステータコア1を用いて構成したモータのコキングトルクを示す。
y軸はコキングトルク(mNm)、x軸はモータの回転角度(機械角)である。そして、
T1はステータコア1の第1の積層部70において発生するコキングトルクを、T2は第2の積層部80において発生するコキングトルクを示す。T1とT2は位相が180度反転している。第1の積層部70と第2の積層部80のそれぞれに発生するコキングトルクの和がステータコア1全体として発生するコキングトルクとなり、図2にT3で示されるように大幅に低減される。
なお、以上の説明では、位相が反転した補助溝を1対1の重ね合わせによって、コギングトルクの低減を図っているが、図3のステータコア2のように第1のステータ鋼板7を2枚、第2のステータ鋼板8を3枚、図9に示す第3のステータ鋼板9を2枚を重ね合わせて積層した場合、第1のステータ鋼板7を積層して形成される第1の積層部71には、第1のステータ鋼板7の凹部7aにより断面矩形状の第1の補助溝71aが形成され、第2のステータ鋼板8を積層して形成される第2の積層部81には、第2のステータ鋼板8の凹部8aにより断面矩形状の第2の補助溝81aが各ティースの先端に2箇所形成される。そして、第3のステータ鋼板9を積層して形成される第3の積層部90には、第3のステータ鋼板9の凹部9aにより断面矩形状の第3の補助溝90aが各ティースの先端に2箇所形成される。
図4に、図3に示す実施の形態によるステータコア2を用いて構成したモータのコキングトルクを示す。
y軸はコキングトルク(mNm)、x軸はモータの回転角度(機械角)である。そして、
T4はステータコア2の第1の積層部71において発生するコキングトルクを、T5は第2の積層部81において発生するコキングトルクを、T6は第3の積層部90において発生するコキングトルクを示す。T4とT5、およびT5とT6は120度の位相差が有る。第1の積層部71と第2の積層部81および第3の積層部90のそれぞれに発生するコキングトルクの和がステータコア2全体として発生するコキングトルクとなり、図4にT7で示されるように大幅に低減される。図4のようにコギングトルクの位相がそれぞれ120度ずれるように与えた補助溝の深さを2つあるいは3つ重ね合わせることによるコギング低減をはかることも同様に実施可能である。
(実施の形態2)
図5において、本発明のステータコア3はコギング低減のための設計の自由度を大きくし、よりトルク定数の低減を抑えるための構成であり、図7に示す第1のステータ鋼板7を6枚と図8に示す第2のステータ鋼板8を3枚積層したものである。第1のステータ鋼板7を積層して形成される第1の積層部72には、第1のステータ鋼板7の凹部7aにより断面矩形状の第1の補助溝72aが形成され、第2のステータ鋼板8を積層して形成される第2の積層部82には、第2のステータ鋼板8の凹部8aにより断面矩形状の第2の補助溝82aが各ティースの先端に2箇所形成される。
補助溝の深さによって、コギングトルクの位相を反転させ、トルク定数を低下させてまで補助溝の幅を調整し、コギングトルクの振幅を一定にする必要はない。コギングトルクは積厚に比例関係にあることから、ほとんどトルク定数を低下させない必要最小限の補助溝幅を設定し、補助溝深さによって位相を反転させた後、たとえばコギングトルクの振幅が1:3の関係にある場合、それぞれ積厚を3:1の関係に構成することでトルク定数の
低下を抑え、主にコギングトルクの低減効果を狙ったモータが可能である。
(実施の形態3)
図6に示すステータコア4は図10に示す第4のステータ鋼板10を6枚、図8に示す第2のステータ鋼板8を3枚積層したものである。第4のステータ鋼板10には、図10に示すように、ステータ鋼板10のT字型のティース先端の外周中央部に幅W、深さdの凹部10aが形成され、さらに、ティース先端の両側には面取りBが形成されている。第4のステータ鋼板10を積層して形成される第1の積層部100には、第4のステータ鋼板10の凹部10aにより断面矩形状の第1の補助溝100aが形成され、第2のステータ鋼板8を積層して形成される第2の積層部83には、第2のステータ鋼板8の凹部8aにより断面矩形状の第2の補助溝83aが各ティースの先端に2箇所形成される。
本実施の形態のステータコア4は、さらに、第4のステータ鋼板10のティース先端の面取りBにより、第1の積層部100の各ステータコアのティース先端両側に面取り部B0が形成されている。本構成は単に、コギングトルクの脈動数増加あるいは振幅の低減を意図したものではない。上記の実施形態によって、コギングトルクを打ち消しきれず、理想的に零にするためにステータコアのティース先端に面取りを行ったものである。本実施の形態においては、積厚を2:1で構成し、一方のみを面取りを施して構成された例を示す。
かかる構成によれば、コギングトルクの低減のための設計の自由度を大きくし、コギングトルクを理想的に零にすることが可能である。
本発明のステータコアは、モータの高効率、低騒音・低振動化を得意とする用途などに有用である。
本発明の実施の形態1によるステータコアの斜視図 本発明の実施の形態1によるコギングトルク波形図 本発明の実施の形態1による別のステータコアの斜視図 本発明の実施の形態1による別のコギングトルク波形図 本発明の実施の形態2によるステータコアの斜視図 本発明の実施の形態3によるステータコアの斜視図 本発明の実施の形態1〜実施の形態2による第1のステータ鋼板平面図 本発明の実施の形態1〜実施の形態3による第2のステータ鋼板平面図 本発明の実施の形態1による第3のステータ鋼板平面図 本発明の実施の形態3による第4のステータ鋼板平面図 従来の技術のステータ鋼板の要部拡大図
符号の説明
1、2、3、4 ステータコア
7、8、9、10 ステータ鋼板
7a、8a、9a、10a 凹部
70、71、72、80、81、82、83、90、100 積層部
70a、80a、81a、82a、90a、100a 補助溝
w 凹部幅
d 凹部深さ
B ステータ鋼板の面取り
B0 ステータコアの面取り

Claims (4)

  1. 一つ以上の補助溝を持ち、コギングトルクの周期が180度異なった深さを個別に与え、それぞれ積層し複数合成することで、コギングトルクの低減とトルク定数の低下を抑えることを両立させたステータコア。
  2. 一つ以上の補助溝を持ち、コギングトルクの周期が120度異なった深さを個別に与え、それぞれ積層し複数合成することで、コギングトルクの低減とトルク定数の低下を抑えることを両立させたステータコア。
  3. コギングトルクの振幅によって、積層枚数を異ならせた請求項1記載あるいは請求項2に記載のステータコア。
  4. ステータコアのティース先端に面取りを行った請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のステータコア。
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