JP2009183199A - ミネラル塩の含有率が調製された食用塩およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 人工的な味でない自然感を有し、且つ、食品素材や料理の美味しさを引き出すことのできる食用塩、及び、その製造方法を提供することにある。
【解決手段】 食用塩の全量に対して、NaClを74.0〜86.0質量%、KClを11.1〜23.1質量%、MgClを1.6〜3.2質量%、および、CaClを0.5〜0.8質量%の含有率で含有する、ミネラル塩の含有率が調製された食用塩;、および、前記食用塩の製造方法を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明はミネラル塩の含有率が調製された食用塩に関し、詳しくは、NaCl(塩化ナトリウム)、KCl(塩化カリウム)、MgCl(塩化マグネシウム)およびCaCl(塩化カルシウム)の含有率が所定の範囲に調製されており、人工的な味でない自然感を有し、且つ、食品素材や料理の美味しさを引き出すことのできる食用塩と、その食用塩の製造方法に関する。
「塩」は古来より用いられている調味料である。現在、NaCl(塩化ナトリウム)を99%以上含む、いわゆる食塩が広く用いられている。
しかし、NaClそのものは、鹹味(塩辛味)だけで旨味等はなく、食品素材や料理に味付けをする効果はあるが、食品素材の美味しさを引き出したり、美味しさを付与したりすることはできない。
本発明者が行った消費者が求める塩の価値に関する調査では、好ましい食用塩として、「人工的な味でない自然感がある塩」や、「素材を美味しく食べられる塩」などが求められていることがわかった。
これまでに、NaClを高含有する塩に、有機物を加えることにより呈味を改善した食用塩が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、特許文献1に記載の食用塩は、有機物の添加によって食品素材や料理を美味しくするための呈味の価値向上を図っているものの、有機物を加えることでの人工感は拭いされず、自然感がある塩ではない。
また、ミネラル分を添加した食用塩も提案されているが(例えば、特許文献2、3参照。)、特許文献2、3記載の食用塩は、ミネラル分の含有率のバランスが好適でなく、食品素材や料理の美味しさを引き出すことができないため、本発明者の求める塩としてまだ不十分であった。
このように従来は、「人工的な味でない自然感を有する性質」と、「食品素材や料理の美味しさを引き出す性質」と、を同時に有する食用塩は存在せず、その開発が課題とされた。
特開2007−49967号公報 特開平7−170936号公報 特開平10−179082号公報
本発明の目的は、人工的な味でない自然感を有し、且つ、食品素材や料理の美味しさを引き出すことのできる食用塩、及び、その製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明者は以下のような鋭意検討を行った。
まず、人工的な味でない自然感を具備させるため、有機物など添加物を用いず、海水由来のNaClや苦汁成分のみを原料として用いることとした。そして、食品素材や料理の美味しさを引き出し、また美味しさを付与する食用塩として最適なミネラル塩(ミネラルが塩(エン)となった化合物)の含有率を検討した。
本発明者は、食品に含まれるミネラル分と呈味の関係を調査した結果、人間の味覚とは食品に対して常に同じように感じる絶対的なものではなく(同じ食品に対して常に同じように美味しい・まずいと感じるわけではなく)、体が要求する栄養やバランスに応じて変化する相対的なものであるものという事が分かった。例えば、汗をかいた後は塩味の強いものを欲しがったり(塩分要求)、力仕事をした後は甘い味を欲しがったりする(エネルギー要求)。逆に体に害が生じる食品の場合は拒否反応を示す。例えば、塩分の含有率が1%を越える場合は塩辛く感じる様になる。
これは、人間の体液の塩分濃度は約1%程度であり、これを過剰に越えると体に害を生じる恐れがあるため、まずい(塩辛い)と感じる味覚を通して体が自然に拒否する為と考えられる。
そこで、本発明者は、上記調査から得られた知見をヒントに、食用塩に含有されるミネラル分の含有率を人間の体が必要とする様なミネラル分の含有率に調製することによって、具体的には、様々な人間の体液や海水などの組成を参考にして、食用塩のミネラル塩の含有率を調製することによって、食品素材や料理の美味しさを引き出し、食品を美味しく感じる事ができる食用塩が得られるのではないかと考えた。
なお、体液では、陰イオンとしてはCl(塩化物イオン)が最も多いことが知られている(食品と技術,2005年,07,p1〜9、および本発明の図1を参照)。そこで、Clとの組合せのミネラル塩を用いて、上記課題を解決しうる食用塩におけるミネラル塩の含有率を検討した。
本発明者は、上記を踏まえて鋭意検討を行った結果、食用塩の全量に対して、主要な4種類のミネラル塩の含有率、即ち、NaCl(塩化ナトリウム)を74.0〜86.0質量%、KCl(塩化カリウム)を11.1〜23.1質量%、MgCl(塩化マグネシウム)を1.6〜3.2質量%、および、CaCl(塩化カルシウム)を0.5〜0.8質量%の含有率で含有するように調製することにより、人工的な味でない自然感を有し、且つ、食品素材や料理の美味しさを引き出す食用塩を製造できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
本発明は以下の(1)〜(9)に関するものである。
(1)食用塩の全量に対して、NaClを74.0〜86.0質量%、KClを11.1〜23.1質量%、MgClを1.6〜3.2質量%、および、CaClを0.5〜0.8質量%の含有率で含有する、ミネラル塩の含有率が調製された食用塩に関するものである。
(2)前記MgClとCaClとの含有率の比率が、3.0〜6.4:1.0である前記(1)に記載の食用塩に関するものである。
(3)食用塩の全量に対して、CaSOを0.007質量%以下の含有率で含有するか、又はCaSOを全く含有しないものである、前記(1)又は(2)のいずれか1項に記載の食用塩に関するものである。
(4)3倍量の水に溶解した時のpHが7.0〜7.3である、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の食用塩に関するものである。
(5)原料として海水を用いて製造された前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の食用塩に関するものである。
(6)以下の(a)〜(e)の工程を有する、ミネラル塩の含有率が調製された食用塩の製造方法に関するものである。
(a)原料であるミネラル塩を含んだ水を濃縮して、かん水を調製する工程。
(b)前記工程(a)で調製されたかん水を、NaClを主成分とする固液混合体と、苦汁と、に分離する工程。
(c)前記工程(b)で分離されたNaClを主成分とする固液混合体からNaCl粒子を調製する工程。
(d)前記工程(b)で分離された前記苦汁から、NaCl、MgCl、CaClおよびKCl含有率を後記工程(e)の所定範囲に調整するために用いる、ミネラル塩の含有率の異なる複数の半製品を調製する工程。
(e)前記工程(c)で調製された前記NaCl粒子と、前記工程(d)で調製された前記複数の半製品と、を再配合し、加熱混合することで乾燥させ、食用塩全量に対して、NaClを74.0〜86.0質量%、KClを11.1〜23.1質量%、MgClを1.6〜3.2質量%、および、CaClを0.5〜0.8質量%の含有率で含有する食用塩を調製する工程。
(7) 前記工程(e)において、MgClとCaClとの含有率の比率が3.0〜6.4:1.0になるように、前記工程(c)で調製したNaCl粒子と前記工程(d)で調製した複数の半製品とを再配合することを特徴とする、前記(6)に記載の食用塩の製造方法に関するものである。
(8)前記工程(e)の加熱混合において、加熱および減圧機能を有する混合機を用いることを特徴とする、前記(6)又は(7)のいずれか1項に記載の食用塩の製造方法に関するものである。
(9)前記(6)〜(8)のいずれか1項に記載の方法により製造された食用塩に関するものである。
本発明によれば、人工的な味でない自然感を有し、且つ、「素材を美味しく食べられる塩」、換言すると「食品素材や料理の美味しさを引き出すことのできる塩」が提供される。また、本発明によれば、上記性質を備えた上で、有機物や添加物を含まない食塩が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、ミネラル塩の含有率が調製された食用塩に関し、NaCl(塩化ナトリウム)、KCl(塩化カリウム)、MgCl(塩化マグネシウム)およびCaCl(塩化カルシウム)の含有率が下記所定の範囲に調製された、人工的な味でない自然感を有し、且つ、食品素材や料理の美味しさを引き出すことのできる食用塩に関するものである。
なお、本発明におけるミネラル塩の含有率は無水物換算で表記している。
食用塩とは、食用に用いることができる塩であり、いわゆる食塩(ほぼ純粋な塩化ナトリウム)だけを指すものではなく、塩化ナトリウム以外のミネラル塩などを含むいわゆる特殊製法塩も含む概念である。
本発明における食用塩とは、NaCl、KCl、MgClおよびCaClを下記所定の割合で含有するものであればよく、他のミネラル塩を含むものであってもよい。好ましくは、NaCl、KCl、MgClおよびCaClのみで組成されるものが望ましい。
「ミネラル」とは、有機物を構成するC,H,O,Nを除く、生体にとって不可欠な無機の元素を指し、Zn(亜鉛)、K(カリウム)、Ca(カルシウム)、Cr(クロム)、Se(セレン)、Fe(鉄)、Cu(銅)、Na(ナトリウム)、Mg(マグネシウム)、Mn(マンガン)、I(ヨウ素)、P(リン)、S(硫黄)、F(フッ素)、Si(ケイ素)、Mo(モリブデン)、Co(コバルト)などを挙げることができる。
なお、厚生労働省の健康増進法施行規則では、Zn、K、Ca、Cr、Se、Fe、Cu、Na、Mg、Mn、I、Pの12種類が示されている。
本発明における、「ミネラル塩」とは、上記で挙げられた元素が塩(エン)となった化合物を指し、特には、ミネラルが陽イオンである場合に陰イオンと結合して塩(エン)となった化合物を指す。
また、本発明におけるミネラル塩分子の構成元素となる陰イオンとしては、Cl(塩化物イオン)、SO (硫酸イオン)、CO (炭酸イオン)、NO (硝酸イオン)、OH(水酸イオン)などを挙げることができるが、好ましくはCl(塩化物イオン)であることが望ましい。
なお、実際にはミネラル塩は水に溶けた状態ではイオン化された状態となるが、本発明においてはイオン化された状態で含まれている場合も含めてミネラル塩と表現した。
本発明における食用塩は、ミネラル塩として、NaCl、KCl、MgClおよびCaClを含有するものあるが、これら以外の他のミネラル塩としては、CaSO(硫酸カルシウム)、MgSO(硫酸マグネシウム)を挙げることができる。
なお、上記したように、本発明における食用塩は、NaCl、KCl、MgClおよびCaClのみで組成されるものが望ましい。
本発明における食用塩は、食用塩の全量に対して、NaCl、KCl、MgCl、および、CaClの含有率が下記所定の範囲に調製されたものである。これら4種類のミネラル塩のうちのいずれか1種類が下記所定の範囲を外れたものであった場合、人工的な味でない自然感を有し、且つ、食品素材や料理の美味しさを引き出すことのできる本発明の食用塩とはならない。
本発明における食用塩は、食用塩の全量に対して、NaClを74.0〜86.0質量%、好ましくは76.0〜84.0質量%、さらに好ましくは78.0〜82.0質量%の含有率で含有するものである。
NaClの含有率が、74.0質量%を下回る場合、塩辛味が弱く、またその他の成分からくるえぐ味や苦み、嘔吐感などを強く感じてしまうため好ましくない。一方、NaClの含有率が、86.0質量%を上回る場合、塩かどを強く感じてしまうため好ましくない。
また、本発明における食用塩は、食用塩の全量に対して、KClを11.1〜23.1質量%、好ましくは13.1〜21.1質量%、さらに好ましくは15.1〜19.1質量%の含有率で含有するものである。
KClの含有率が、11.1質量%を下回る場合、その分NaClやKCl以外のミネラル分の含有率が多いとえぐ味や苦みなどが強く感じられるため好ましくない。一方、KClの含有率が、23.1質量%を上回る場合、えぐ味を強く感じてしまうため好ましくない。
また、本発明における食用塩は、食用塩の全量に対して、MgClを1.6〜3.2質量%、好ましくは2.0〜2.8質量%の含有率で含有するものである。
MgClの含有率が、1.6質量%を下回る場合、塩かどを感じてしまい好ましくない。一方、MgClの含有率が、3.2質量%を上回る場合、強いえぐ味を感じてしまうため好ましくない。
さらに、本発明における食用塩は、食用塩の全量に対して、CaClを0.5〜0.8質量%、好ましくは0.5〜0.7質量%の含有率で含有するものである。
CaClの含有率が、0.5質量%を下回る場合、MgClの含有率やその他のミネラル塩の含有率にもよるが、塩かどを感じやすくなるため好ましくない。一方、CaClの含有率が、0.8質量%を上回る場合、嘔吐感のようなものを感じるため好ましくない。
なお、本発明における食用塩において、MgClとCaClの含有率は、上記所定の範囲にあればよいが、好ましくはMgClとCaClの含有率の比率が、前者:後者で3.0〜6.4:1、さらに好ましくは3.4〜5.6:1、最も好ましくは4.0〜4.8:1であることが望ましい。
本発明の食用塩に含有されるMgClとCaClの含有率の比率を、上記範囲に調製することによって、本発明の食用塩はさらに不快な風味(えぐ味、苦み、嘔吐感など)を低減させ、塩かどをも軽減する効果があるため望ましい。
本発明における食用塩は、上記4種類のミネラル塩、即ち、NaCl、KCl、MgClおよびCaClの含有率が上記所定の範囲に調製されることにより、「人工的な味でない自然感を有する」という性質および「食品素材や料理の美味しさを引き出す」という性質(食品機能)を、同時に具備するものとなる。
また、本発明における食用塩は、アミノ酸,糖質などの有機物や、リン酸,クエン酸などの添加物を含有しないものである。当該特徴は「人工的な味でない自然感を有する」という、本発明の食用塩が有する性質(食品機能)に貢献するものである。
一般に天然塩(海塩)と呼ばれるものには、少なからずCaSOが含まれる。これは海水の組成にCaSOが含有されるためである。CaSOは、無味無臭であるが難溶解性であり、溶液にした際に溶解しづらく、舌の上で残存しざらつき呈味上好ましくない。従って、食用塩においては、CaSOの含有率が少ないものが好ましい。
例えば、市販されている塩においては、イオン交換膜かん水せんごう塩の塩種が最も少なく、およそ0.01〜0.19質量%の含有である。また、海水蒸発かん水濃縮の塩種でおよそ0.1〜3.92質量%である。
しかしながら、CaSOの含有率が最も少ないとされるイオン交換膜かん水せんごう塩の塩種でさえも、直接食した場合や高い濃度で溶解した場合、CaSOに由来する舌の上でのざらつきや呈味上好ましくない。
本発明における食用塩は、食用塩の全量に対して、CaSOを0.007質量%以下の含有率で含有するか、又はCaSOを全く含有しないものである。
即ち、本発明における食用塩は、CaSOの含有率が0.007質量%以下であり、好ましくは0.005質量%以下、さらに好ましくは0.003質量%以下であり、最も好ましくはCaSOを全く含有しないもの(CaSOの含有率が0質量%)である。
ここでCaSOの含有率が0.007質量%以下であると、舌の上での不快なざらつきを感じにくくなり好適である。
また、CaSOの含有率が0.007質量%を上回る場合、舌の上での不快なざらつきを感じてしまうため好ましくない。
本発明における食用塩は、約3倍量、好ましくは3倍量、の水に溶解した時のpHが7.0〜7.3、好ましくは7.1〜7.2、より好ましくは7.15程度となるものであることが望ましい。
当該pHが7.3を上回る場合、塩味の程よさ、塩かど、えぐ味、苦み、嘔吐感などの総合的嗜好性の評価が減少するため好ましくない。
なお、pHを測定する時に本発明の食用塩を溶解する水としては、水道水、脱イオン水、蒸留水などを挙げることができるが、好ましくは、水自体に含有されるミネラルの量の少ない水、即ち、脱イオン水、蒸留水に溶解するのが好ましい。さらには、脱イオン水、蒸留水を煮沸して炭酸ガスを抜いた後に冷却した水を用いると好ましい。
また、食用塩を溶解する水の量としては、約3倍量より多くの水の量に溶解してpHを測定した場合、測定されたpH値が水自体の影響を受けた値となるため好ましくない。
なお、本発明における食用塩は、水に溶解した時のpHが上記範囲となることが望ましいが、本発明における食用塩は、水に溶解しないで用いることができることは言うまでもない。
本発明においては、以下の(a)〜(e)の工程を有する製造方法によって、ミネラル塩の含有率が上記所定の範囲に調製された食用塩を製造することができる。
本発明の食用塩の製造方法における工程(a)とは、原料であるミネラル塩を含んだ水を濃縮してかん水を調製する工程である。
本発明の製造方法における原料として、ミネラル塩を含んだ水としては、NaCl、KCl、MgClおよびCaClの4種類のミネラル塩を高い濃度で含有する水であればよいが、例えば、海水、鹹湖の水、岩塩や天然塩を溶解した水などを用いることができる。具体的には、原料コストや入手のし易さの点で、海水を用いることが好ましい。
本発明においては、海水としては、求めるミネラル成分を含んだ海水であれば特に限定はないが、きれいな海が好ましい。汚い海には本発明において求めていないミネラルを多く含むことが多く、それらのミネラルを除く工程が余計にかかってしまう場合があるからである。例えば、本発明の原料として用いるのに好適な海水としては、長崎県五島灘の海水などを挙げることができる。
本工程(a)で調製されるかん水とは、15〜19質量%の塩分濃度になる程度まで、上記ミネラル塩を含んだ水(好ましくは海水)を濃縮したものである。
かん水の調製には、イオン交換膜を用いて濃縮する方法、天日濃縮、煮沸濃縮などが挙げられるが、具体的には、イオン交換膜を用いて濃縮することができる。
なお、原料となるミネラル塩を含んだ水は、本工程(a)の前段階にろ過等を行うことで、塵、ゴミ、海藻、プランクトンなどの物理的に混入している不純物を除去しておくことが、かん水を調製する上で望ましい。
次に、本発明の食用塩の製造方法における工程(b)とは、前記工程(a)で調製されたかん水を、NaClを主成分とする固液混合体と、苦汁と、に分離する工程である。
なお、ここで「苦汁」とは、NaCl以外のミネラル塩を多く含有する液体を指し、具体的には、苦汁成分であるKCl、MgClおよびCaCl等を多く含有する液体を指す。
本工程(b)においては、前記工程(a)で調製されたかん水の水分を蒸発させて、かん水に含まれるミネラル塩を濃縮する。本工程(b)におけるかん水の蒸発は、NaClが析出するまで行う。なお、かん水の水分の蒸発は、具体的には、真空式多重効用缶を用いて行うことができる。
前記水分が蒸発したかん水から析出したNaClを分離することで、NaClを主成分とする固液混合体と、苦汁とに分離することができる。
次に、本発明の食用塩の製造方法における工程(c)とは、前記工程(b)で分離されたNaClを主成分とする固液混合体から水分を蒸発させ、NaCl粒子を調製する工程である。
NaClの粒子化は、具体的には、平釜などの装置を用いて水分を蒸発させること(平釜塩を調製すること)によって行うことができる。
なお、本工程で調製されるNaClの粒子は、水分を含有するものであってよく、具体的に平釜塩としてNaCl粒子を調製した場合は、3%程度の水分を含有するものとなる。また、本工程で調製されるNaCl粒子は、他のミネラル分が若干混入するものであってもよい。
本工程(c)をさらに詳細に説明すると、工程(b)で分離したNaClを主成分とする固液混合体を遠心分離などによって一旦NaCl粒子と液体(他のミネラル塩やCaSOを含む)とに分離し、該NaCl粒子を前記工程(a)で調製されたかん水に溶解して「濃かん水」を調製したものを平釜などの装置を用いて水分を蒸発させることによってNaCl粒子を調製することもできる。
この工程を経ることにより、最終的に製造される食用塩のCaSO含有率を下げることができる。
また、本発明の食用塩の製造方法における工程(d)とは、前記工程(b)で分離された前記苦汁から、NaCl、MgCl、CaClおよびKCl含有率を後記工程(e)の所定範囲に調整するために用いる、ミネラル塩の含有率の異なる複数の半製品を調製する工程である。
本工程で調製されるミネラル塩の含有率の異なる複数の半製品とは、前記工程(b)で分離された前記苦汁から、濃縮、分離、粒子化などの工程を経て、NaCl、MgCl、CaClおよびKCl含有率がお互いに異なるように調製された2種類以上、好ましくは3種類、の苦汁を指す。
なお、前記したように「苦汁」とは、NaCl以外のミネラル塩を多く含有する液体をさすものであるが、本工程で調製される半製品である「苦汁n(n=ローマ数字)」は、液体の形状のものだけでなく、苦汁成分を粒子化や粉末化した形状のもの(固体)をも含むものである。
例えば、本工程で調製される半製品としては、以下に示す2種類の液体状の苦汁である苦汁I、苦汁IIと、1種類の粒子状の苦汁成分である苦汁III、の3種類の半製品として調製することができる。
具体的に示すと、苦汁Iとは、NaClを約2%、KClを約3%、MgClを約20%、CaClを約7%含有する苦汁として調製することができる。また、苦汁IIとは、NaClを約17%、KClを約11%、MgClを約3%、CaClを約0.3%含有する苦汁として調製することができる。また、苦汁IIIとは、KClの純度が99%以上の粒子として調製することができる。苦汁Iと苦汁IIの混合量の調整によってMgClとCaClの含有率を所定範囲に調整することができ、苦汁IIIの混合量の調整によってKClの含有率を所定範囲に調整することができ、さらにNaCl粒子の混合量の調整によってNaClの含有率を所定範囲に調整することができる。
最後に、本発明の食用塩の製造方法における工程(e)とは、前記工程(c)で調製されたNaCl粒子と、前記工程(d)で調製された前記複数の半製品と、を再配合し、加熱混合することで乾燥させ、NaCl、KCl、MgClおよびCaClを所定の含有率で含有する食用塩を調製する工程である。
本工程(e)で得られる食用塩は、NaClを74.0〜86.0質量%、好ましくは76.0〜84.0質量%、さらに好ましくは78.0〜82.0質量%の含有率で含有するものである。また、KClを11.1〜23.1質量%、好ましくは13.1〜21.1質量%、さらに好ましくは15.1〜19.1質量%の含有率で含有するものである。次に、MgClを1.6〜3.2質量%、好ましくは2.0〜2.8質量%の含有率で含有するものである。そして、CaClを0.5〜0.8質量%、好ましくは0.5〜0.7質量%の含有率で含有するものである。
なお、本工程(e)では、前記工程(c)で調製されたNaCl粒子と、前記工程(d)で調製された前記複数の半製品と、を再配合する際に、MgClとCaClとの含有率の比率が3.0〜6.4:1.0、好ましくは3.4〜5.6:1、さらに好ましくは4.0〜4.8:1、になるように調製したものであることが望ましい。
本工程(e)における加熱混合することでの乾燥は、加熱機能を有する混合機器、即ち、加熱混合機、振動乾燥機、熱風乾燥機などを用いて行うことができる。好ましくは、加熱機能を有し、且つ、減圧機能を有する混合機器(即ち、加熱及び減圧機能を有する混合機)、具体的には、真空ニーダーを用いることが好適である。
ここで減圧機能を有さない加熱機能を有する混合機(例えば、振動乾燥機)を用いた場合、品温が90〜100℃で、30〜40分間程度の加熱混合(攪拌)を行うことで、乾燥した(水分含量2%程度の)食用塩を調製することができる。
また、加熱及び減圧機能を有する混合機(例えば、真空ニーダー)を用いる場合は、例えば−0.01〜−0.1013Mpa、具体的には−0.097MPa程度の減圧状態で、品温が60〜70℃、20〜30分間の加熱混合(攪拌)を行うことで、乾燥した(水分含量2%程度の)食用塩を調製することができる。
なお、加熱及び減圧機能を有する混合機を用いた場合は、減圧機能を有さない加熱機能を有する混合機を用いた場合に比べて、乾燥時間が1/2〜1/3に短縮することができる。
なお、一般的な食用塩の製造工程においては、加熱(例えば100℃以上)して乾燥させることによって、食用塩を製造することがほとんどである。
MgClを含んだ塩を、製造の過程で加熱すると、MgClの一部は含有されていた水分と反応して分解され、Mg(OH)とHClに分かれ、HClはガス化して塩から分離する。その結果、酸性分が減少した分、塩自体はよりアルカリ側に移行する。
この反応は、105℃くらいより高い温度になった時に進行すると言われているが、実際には、ガス化したHClが塩から分離しやすい乾燥条件では、80℃くらいから反応はわずかながら進行する。分解されたHClはガス化し、塩から分離する。
以上の理由から、苦汁成分を含有している塩のほとんどのものは、水溶解時にpHが8より大きい値を示すものである。
本工程(e)において、加熱及び減圧機能を有する混合機を用いた場合は、これを用いない場合に比べて、低い温度で乾燥処理を行うことができる。そのため、MgClと水が反応してHClとしてガス化する現象(80℃以上でおこる)を抑えることができ、製造された食用塩のpHのアルカリ化を防ぐことができ、水溶解時のpHが中性付近、即ち、pHが7.0〜7.3、好ましくは7.1〜7.2、より好ましくは7.15程度、の食用塩を製造することができる。
前記したように、水溶解時のpHが中性付近に調製された食用塩は、アルカリ性のものに比べて「食品素材や料理の美味しさを引き出す」という性質をより顕著に付与することができる。
また、本工程(e)において、減圧機能を有さない加熱機能を有する混合機(例えば、振動乾燥機)を用いた場合、製造された食用塩は水溶解時に濁りが生じる場合があるが、加熱及び減圧機能を有する混合機(例えば、真空ニーダー)を用いた場合は、製造された食用塩は水溶解時に濁りが発生しないものであり、料理に用いる上で好ましいものである。
本発明においては、上記の(a)〜(e)の工程を有する製造方法によって、ミネラル塩の含有率が上記所定の範囲に調製された食用塩を製造することができる。
また、本発明の食用塩の製造方法は、上記の(a)〜(e)の工程を有するものであれば、これら以外の工程を含むものであってもよい。なお、図2に、本発明における、食用塩の製造方法の工程の概略を示す。
本発明の食用塩の形状としては、乾燥した(水分含量2%程度の)粉末状、粒子状、固形状などが挙げられる。
如上の如く、本発明のミネラル塩の含有率が前記所定の範囲に調製された食用塩は、添加物や有機物を含まないものであり、「人工的な味でない自然感を有し」、且つ、「食品素材や料理の美味しさを引き出す」性質を同時に有するものである。
本発明の食用塩を用いるのに適した食品素材や料理としては、キュウリ、ナス、焼き鳥、鶏肉ソテー、焼肉、かつおの出汁、鶏がらスープ、野菜炒め、そば、漬物、ゆで卵、目玉焼き、茹で野菜などを挙げることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
試験例1(海水および人間の体液の組成が示す4種類のミネラル塩の含有率について)
表1に示す組成(試料(1)〜(6))、即ち、様々な海水および人間の体液の組成が示す主要な4種類のミネラル分(Na,K,Mg,Ca)の含有割合と同じ割合になるように、4種類のミネラル塩(NaCl,KCl,MgCl,CaCl)の含有率を調製して、食用塩を製造した。
食用塩の製造は、食塩(NaCl)と苦汁成分としてのKCl,MgCl,CaClを所定の含有率となる配合量で混合することで製造した。なお、表1において、各試料の全ミネラル塩含有率の合計値は、その誤差を踏まえて0.01以下の誤差を無視して記載した。
そして、これら製造した食用塩(試料(1)〜(6))をきゅうり及び鶏肉ソテー(食品素材及び料理)に用いる塩として使用し、喫食時の官能評価を行った。なお、きゅうりについては喫食時に生のきゅうりに塩を付けて食したものであり、鶏肉ソテーについては鶏肉をソテーした後、喫食時に塩を付けて食したものである。
官能評価は、検査員30名により、自然感および食品素材の美味しさに関して、塩味の程よさ、塩かど、えぐ味、苦み、嘔吐感などを考慮しながら総合的な嗜好性を評価する官能評価を行なった。評価は、+:かなり好ましい、±:好ましい、−:あまり好ましくない、−−:好ましくない、の4段階で行った。その結果を集計し、表1に示す。なお、表1には、NaCl単体を用いたものを比較対照として併せて示した。
Figure 2009183199
総合的な嗜好性の評価は表1に示す通りであった。
即ち、古代の海水である、試料(2)のオルドビス期の海水、および試料(3)の先カンブリア期中期の海水の組成における4種類のミネラル分の含有割合と同じ割合になるようにミネラル塩の含有率が調製された食用塩を用いた場合、食品(きゅうり及び鶏肉ソテー)を美味しく感じることができ、嗜好性が好ましくなることが明らかになった。
一方で、試料(1)の現在の平均的な海水の組成における4種類のミネラル分の含有割合と同じ割合になるようにミネラル塩の含有率が調製された食用塩を用いた場合、食品に非常に強いえぐ味を付与することが示された。
また、試料(4)の羊水、試料(5)の血漿(細胞外液)の組成における4種類のミネラル分の含有割合と同じ割合になるようにミネラル塩の含有率が調製された食用塩を用いた場合、比較対照1のNaClのみで組成された塩を用いた場合に比べて、官能評価が向上することがわかった。
一方で、試料(6)の汗の組成における4種類のミネラル分の含有割合と同じ割合になるようにミネラル塩の含有率が調製された食用塩を用いた場合、えぐ味や苦みを感じ非常に不味であった。この理由は定かではないが、体内に常在する羊水や血漿は体が求めるものであるが、逆に体内から排出された汗は体が求めないためとも考えられる。
上記のように、古代の海水である、試料(2)のオルドビス期の海水、および試料(3)の先カンブリア期中性の海水の組成における4種類のミネラル分の含有割合と同じ割合になるようにミネラル塩の含有率が調製された食用塩を用いた場合、食品(きゅうり及び鶏肉ソテー)を美味しく感じることができることが明らかになった。
しかしながら、試料(2)および(3)いずれの食用塩においても、本発明の課題を解決したと判断しうるレベルの嗜好性には至っていなかった。
そこで、試料(2)および(3)の組成における主要な4種類のミネラル分(Na,K,Mg,Ca)の含有割合を参考にして各ミネラル塩(NaCl,KCl,MgCl,CaCl)の含有率を変化させ、最適なミネラル塩の含有率の検討を行うこととした。
実施例1(NaClおよびKClの含有率の検討)
食用塩に最適なミネラル塩の含有率を設定するに際し、まずはMgClとCaClの含有率を固定し、NaClとKClの含有率の検討から始めた。NaClとKClは、塩における最も基本の味である鹹味の要素だからである。その際、MgClとCaClは、試験例1において評価の良かった先カンブリア期中性の海水の比率に近い値としてMgClを2.4質量%、CaClを0.5質量%とした。
検討にあたっては、NaClを72.0質量%〜88.0質量%の幅で振り、前記4種類のミネラル塩の全量が100質量%となるようにKClの含有率を調製して、表2に示す各組成の試料(A〜I)の食用塩を製造した。
食用塩の製造は、表2に示す各組成に調製することを除いて、試験例1と同様の工程により製造した。
そして、これら製造した食用塩(試料A〜I)をきゅうり及び鶏肉ソテー(食品素材及び料理)に用いる塩として使用し、自然感および食品素材の美味しさに関して、官能評価を行った。
官能評価は、検査員30名により、自然感および食品素材の美味しさに関して、塩味の程よさ、塩かど、えぐ味、苦み、嘔吐感などを考慮しながら総合的な嗜好性を評価する官能評価を行なった。評価は、◎:極めて好ましい、○:かなり好ましい、△:好ましい、×:あまり好ましくない、の4段階で行った。その結果を集計し、表2に示す。
Figure 2009183199
総合的な嗜好性評価は表2に示す通りであった。
即ち、NaClが74.0質量%より小さく、KClが23.1質量%よい大きいと、強くえぐ味を感じてしまい好ましくないことが明らかになった。逆に、NaClが86.0質量%より大きく、KClが11.1質量%よい小さいと、塩かどを感じてしまい好ましくないことが明らかになった。
以上より、NaClの含有率が74.0〜86.0質量%であり、KClの含有率は11.1〜23.1質量%の範囲にある時に、当該範囲外にある時に比べて、食品(きゅうり及び鶏肉ソテー)を美味しく感じる性質を付与することができ、適正な範囲であることがわかった。
また、特には、試料Eが示すように、NaClが80.0質量%であり、KClが17.1質量%の時に、食品(きゅうり及び鶏肉ソテー)を特に美味しく感じる性質が付与できることがわかった。
実施例2(MgClの含有率の検討)
次いで、MgClの含有率を検討した。その際、NaClの含有率は、実施例1の試料Eの結果を考慮して80.0質量%として固定した。また、CaClの含有率は、実施例1と同様に0.5質量%と固定した。
検討にあたっては、MgClを1.2質量%〜3.6質量%の幅で振り、前記4種類のミネラル塩の全量が100質量%となるようにKClの含有率を調製して、表3に示す各組成の試料(J〜P)の食用塩を製造した。
食用塩の製造は、表3に示す各組成に調製することを除いて、試験例1と同様の工程により製造した。
なお、MgClの含有率を振ることに伴ってKClの含有率を変動させた理由は、NaClの含有率を固定しておくことで、塩本来の価値である鹹味が維持されることを目的としたためである。
(なお、本実施例においてMgClの含有率を相補するKClの含有率は15.9〜18.3質量%の範囲(わずか2.4質量%の幅)で変動するが、これはKClの好適な範囲の広さに比べて極めて小さな変動範囲である。)
そして、これら製造した食用塩(試料J〜P)をきゅうり及び鶏肉ソテー(食品素材及び料理)に用いる塩として使用し、自然感および食品素材の美味しさに関して、塩味の程よさ、塩かど、えぐ味、苦み、嘔吐感などを考慮しながら総合的な嗜好性を評価する官能評価を実施例1と同様にして行った。
Figure 2009183199
総合的な嗜好性評価は表3に示す通りであった。
即ち、MgClが1.6質量%より小さいと、塩かどを感じてしまい好ましくないことが明らかになった。逆に、MgClが3.2質量%より大きいと、強くえぐ味を感じてしまい好ましくないことが明らかになった。
以上より、MgClの含有率が1.6〜3.2質量%の範囲にある時に、当該範囲外にある時に比べて、食品(きゅうり及び鶏肉ソテー)を美味しく感じる性質が付与できることがわかった。
また、特には、試料Mが示すように、MgClの含有率が2.4質量%の時に、食品(きゅうり及び鶏肉ソテー)を特に美味しく感じる性質が付与できることがわかった。
実施例3(CaClの含有率の検討)
次いで、CaClの含有率を検討した。その際、NaClの含有率は、実施例1の試料Eの結果を考慮して80.0質量%として固定した。また、MgClの含有率は、実施例2の試料Mの結果を考慮して2.4質量%として固定した。
検討にあたっては、CaClを0.2質量%〜1.0質量%の幅で振り、前記4種類のミネラル塩の全量が100質量%となるようにKClの含有率を調製して、表4に示す各組成の試料(Q〜Y)の食用塩を製造した。
食用塩の製造は、表4に示す各組成に調製することを除いて、試験例1と同様の工程により製造した。
なお、CaClの含有率を振ることに伴ってKClの含有率を変動させた理由は、NaClの含有率を固定しておくことで、塩本来の価値である鹹味が維持されることを目的としたためである。
(なお、本実施例においてCaClの含有率を相補するKClの含有率は16.6〜17.4質量%の範囲(わずか0.8質量%の幅)で変動するが、これはKClの好適な範囲の広さに比べて極めて小さな変動範囲である。)
そして、これら製造した食用塩(試料Q〜Y)をきゅうり及び鶏肉ソテー(食品素材及び料理)に用いる塩として使用し、自然感および食品素材の美味しさに関して、塩味の程よさ、塩かど、えぐ味、苦み、嘔吐感などを考慮しながら総合的な嗜好性を評価する官能評価を実施例1と同様にして行った。
Figure 2009183199
総合的な嗜好性評価は表4に示す通りであった。
即ち、CaClが0.5質量%より小さいと、塩かどを感じてしまい好ましくないことが明らかになった。逆に、CaClが0.8質量%より大きいと、嘔吐感のようなものを感じてしまい好ましくないことが明らかになった。
以上より、CaClの含有率が0.5〜0.8質量%の範囲にある時に、当該範囲外にある時に比べて、食品(きゅうり及び鶏肉ソテー)を美味しく感じる性質が付与できることがわかった。
また、特には、試料T,Uが示すように、CaClの含有率が0.5〜0.6質量%の時に、食品(きゅうり及び鶏肉ソテー)を特に美味しく感じる性質が付与できることがわかった。
実施例4(MgClとCaClの比率の検討)
一般にKClはえぐ味や苦味があることが知られている。従って、NaClとKClだけから組成される塩は、後味にえぐみや苦みを感じ、また塩かども感じるものとなる。
また、MgClやCaClもえぐ味を感じる物質ではあるが、本発明者が検討を重ねる中で、MgClとCaClとの含有率の比率を適切なバランスとする事で、えぐみや苦味が低減し、尚且つ塩かども軽減するという知見が得られた。
そこで、食用塩におけるMgClとCaClとの含有率の比率についての検討を行った。その際、NaClの含有率は、実施例1の試料Eの結果を考慮して80.0質量%として固定した。
検討にあたっては、実施例2の試料Mの結果を考慮してMgClの含有率を2.4質量%に固定して、MgClとCaClとの含有率の比率が2.4〜4.8:1となるようにCaClの含有率を振り、そして前記4種類のミネラル塩の全量が100質量%となるようにKClの含有率を調製して、表5に示す各組成の試料AA〜AEの食用塩を製造した。また、実施例3の試料Tの結果を考慮してCaClの含有率を0.5質量%に固定して、MgClとCaClとの含有率の比率が5.6〜7.2:1となるようにMgClの含有率を振り、そして前記4種類のミネラル塩の全量が100質量%となるようにKClの含有率を調製して、表5に示す各組成の試料AF〜AHの食用塩を製造した。なお、本実施例において、MgClとCaClの含有率の合計は、製造した食用塩の全量の約3〜4質量%となるように調製した。
食用塩の製造は、表5に示す各組成に調製することを除いて、試験例1と同様の工程により製造した。
MgClとCaClの含有率を振ることに伴ってKClの含有率を変動させた理由は、NaClの含有率を固定しておくことで、塩本来の価値である鹹味が維持されることを目的としたためである。
(なお、本実施例においてMgClとCaClの含有率を相補するKClの含有率は15.9〜17.1質量%の範囲(わずか1.2質量%の幅)で変動するが、これはKClの好適な範囲の広さに比べて極めて小さな変動範囲である。)
そして、これら製造した食用塩(試料AA〜AH)をきゅうり及び鶏肉ソテー(食品素材及び料理)に用いる塩として使用し、自然感および食品素材の美味しさに関して、塩味の程よさ、塩かど、えぐ味、苦み、嘔吐感などを考慮しながら総合的な嗜好性を評価する官能評価を実施例1と同様にして行った。
Figure 2009183199
総合的な嗜好性評価は表5に示す通りであった。
実施例2,3が示すようなMgClとCaClの全体量に対する含有率だけでなく、MgClとCaClの含有率の比率によっても、えぐみ、苦味の低減効果、塩かどの軽減効果、その他味全体に大きく影響することがわかった。
即ち、MgClとCaClの含有率の比率が、MgClの比率が高くなりCaClが少ないとえぐ味が出てきてしまう。逆に、CaClの比率が高くなりMgClが少ないと嘔吐感のような不快な味となることがわかった。これらの理屈は定かではないが、各成分の微妙なバランスによって味に変化をもたらした結果であると推察される。
なお、表5が示すように、試料AA〜AHのいずれの食用塩も、食品(きゅうり及び鶏肉ソテー)を美味しく感じる性質が付与できるものであるが、MgClとCaClの含有率の比率を3.0〜6.4:1となるようにすることが好ましいことがわかった。
また、特には、試料AD,AEが示すように、MgClとCaClの含有率の比率を4.0〜4.8:1とした時に、食品(きゅうり及び鶏肉ソテー)を特に美味しく感じる性質が付与できることがわかった。
実施例5(CaSOの含有率の検討)
CaSOは、溶液にした際に溶解し難く、舌の上で残存しざらつき呈味上好ましくないため、食用塩においては、CaSOの含有率を極力減少させることが好ましい。
そこで、製法上、実現可能なCaSOの含有率のレベルを想定し設定するため、CaSOの含有率と、CaSOに由来する舌の上でのざらつきや呈味の関係について検討した。
検討にあたっては、実施例4の試料ADの結果を考慮してNaCl、KCl、MgClおよびCaClの含有率を試料ADの組成の比率に固定して、CaSOの含有率を振って、表6に示す各組成の試料AI〜AMの食用塩を製造した。なお、表6において、各試料の全ミネラル塩含有率の合計値は、その誤差を踏まえて0.01以下の誤差を無視して記載した。
食用塩の製造は、表6に示す各組成に調製することを除いて、試験例1と同様の工程により製造した。
(なお、本実施例においてCaSOの含有率は0.003〜0.001質量%の範囲で変動するが、これはNaCl、KCl、MgClおよびCaClの含有率に比べて、極めて小さな変動範囲であり、「組成的」には、これら4種類の主要なミネラル塩の含有率に実質的な影響を与えるものではない。)
そして、これら製造した食用塩(試料AI〜AM)をきゅうり及び鶏肉ソテー(食品素材及び料理)に用いる塩として使用し、自然感および食品素材の美味しさに関して、塩味の程よさ、塩かど、えぐ味、苦み、嘔吐感などを考慮しながら総合的な嗜好性を評価する官能評価を実施例1と同様にして行った。
Figure 2009183199
総合的な嗜好性評価は表6に示す通りであった。
即ち、CaSOの含有率が0.009質量%以上であると、舌の上でのざらつきを感じ不快であったが、0.007質量%以下では、舌の上でのざらつきがあまり感じられず比較的好ましかった。
以上より、CaSOの含有率は、0.007質量%以下が好ましいことがわかった。また、特には、試料AL,AMが示すように、CaSOの含有率が0.005質量%以下の時に、舌の上のざらつき感をほとんど感じず特に好ましいことがわかった。
実施例6(真空ニーダーの使用およびpHの検討)
食用塩の製造における仕上げの(加熱混合して)乾燥する工程において、加熱及び減圧機能を有する混合機である真空ニーダーを用いることで、当該装置を用いない場合(具体的には振動乾燥機を用いた場合)に比べて加熱温度を低く設定することができ、尚且つ、加熱時間をおよそ1/2〜1/3程度に短縮することができる。
そこで、仕上げの(加熱混合し)乾燥する工程において、真空ニーダーを用いた場合の味に与える影響について調べた。
検討にあたっては、実施例4の試料ADの結果を考慮して試料ADの組成(NaClを80質量%、KClを17質量%、MgCl2.4質量%およびCaCl0.6質量%)になるように食用塩を調製し、真空ニーダー(株式会社カジワラ製)を用いて、真空度約−0.097MPaの減圧状態で、品温が60〜70℃となるように約30分間加熱混合して乾燥することで製造した食用塩(試料AN)と、振動乾燥機(神鋼電機株式会社製)を用いて、品温が90〜100℃となるように約40分間加熱混合して乾燥することで製造した食用塩(試料AO)を製造した。
なお、試料ANと試料AOの組成の調整は以下のように行った。
まず、長崎県五島灘から採水した海水をイオン交換膜濃縮により濃縮してかん水を調製した〔(工程(a)〕。得られたかん水は、真空式蒸発缶で水分を蒸発してNaClを析出させることによって、NaClを主成分とする固液混合体と苦汁(KCl、MgCl、CaClを多く含む液体)とに分離した〔(工程(b)〕。
上記工程(b)で分離したNaClを主成分とする固液混合体を遠心分離などによって一旦NaCl粒子と液体とに分離し、該NaCl粒子を前記工程(a)で調製されたかん水に溶解して「濃かん水」を調製したものを平釜などの装置を用いて水分を蒸発させることによってNaCl粒子を調整した〔(工程(c)〕。この濃かん水を調製する処理を行うことにより、最終的に製造される食用塩のCaSO含有率を下げることができる。
一方、前記工程(b)で得られた苦汁を、濃縮、分離、粒子化などの工程を経て、苦汁I、苦汁IIおよび苦汁IIIという3種類の半製品を製造した〔(工程(d)〕。
ここで、苦汁Iとは、NaClが約2質量%、KClが約3質量%、MgClが約20質量%、CaClが約7質量%の割合で含有する液体(苦汁)である。苦汁IIとは、NaClが約17質量%、KClが約11質量%、MgClが約3質量%、CaClが約0.3質量%の割合で含有する液体(苦汁)である。苦汁IIIとはKClが約99質量%以上の粒子である。(ここでは「苦汁III」は苦汁成分を粒子化したもの(固体)であるが、他の半製品と揃えるため「苦汁III」と表現した。)
次に、上記工程(d)で得られた前記3種類の半製品(苦汁I〜III)を、KClとMgClとCaClとを、24.6:3.0:1.0の割合で含有するように予め準備した。
そして、前記工程(c)で得られたNaCl粒子とこの3種類の半製品とを、食用塩の全量に対して、NaClが80.0質量%、KClが17.2質量%、MgClが2.1質量%、および、CaClが0.7質量%の割合で含有するように、前記真空ニーダー又は振動乾燥機に投入し、加熱混合することで水分を蒸発させて乾燥させ、本発明の食用塩を製造した〔(工程(e)〕。
なお、製造した食用塩について、3倍量の水に溶解した時のpHとその時の濁りの有無についても調べた。
そして、これら製造した食用塩(試料AN,AO)をきゅうり、鶏肉ソテー、お吸い物(食品素材及び料理)に用いる塩として使用し、自然感および食品素材の美味しさに関して、塩味の程よさ、塩かど、えぐ味、苦み、嘔吐感などを考慮しながら総合的な嗜好性を評価する官能評価を行った。
官能検査は、検査員30名により、試料ANと試料AOのいずれかを用いたものが好ましいかを選択する(2点嗜好)形式での官能検査を実施した。結果を表7に示す。
Figure 2009183199
総合的な嗜好性評価は表7に示す通りであった。即ち、真空ニーダーを用いて製造した食用塩(試料AN)は、振動乾燥機を用いて製造した食用塩(試料AO)よりも、食品の嗜好性は有意に好まれる傾向にあった。
また、NaClを80質量%、KClを17質量%、MgClを2.4質量%およびCaClを0.6質量%の含有率になるように調製して、真空ニーダーを用いて60〜70℃程度で加熱混合して乾燥したものは、水溶解時のpHは7.15前後となり、水溶解時に濁りがないものであった。また、前記振動乾燥機を用いて加熱混合して乾燥したものは、pHは8.57前後となり、溶解時に濁りが生じるものであった。
このことから、加熱混合して乾燥する工程には、真空ニーダーを用いることと、pHは7.15前後とすることが好ましいことが明らかになった。
実施例7(製造例および様々な食品に対する官能評価)
(1)本発明の食用塩の製造
以上の検討によって判明した好ましいミネラル塩の組成の食用塩(即ち、NaClを80.0質量%、KClを17.2質量%、MgClを2.1質量%、CaClを0.7質量%、CaSOを0.004質量%で含有するように調製された食用塩)を以下の方法により製造した。図2に製造方法の概要を示した。
まず、長崎県五島灘から採水した海水をイオン交換膜濃縮により濃縮してかん水を調製した〔(工程(a)〕。得られたかん水は、真空式蒸発缶で水分を蒸発してNaClを析出させることによって、NaClを主成分とする固液混合体と苦汁(KCl、MgCl、CaClを多く含む液体)とに分離した〔(工程(b)〕。
上記工程(b)で分離したNaClを主成分とする固液混合体を遠心分離などによって一旦NaCl粒子と液体とに分離し、該NaCl粒子を前記工程(a)で調製されたかん水に溶解して「濃かん水」を調製したものを平釜などの装置を用いて水分を蒸発させることによってNaCl粒子を調整した〔(工程(c)〕。この濃かん水を調製する処理を行うことにより、最終的に製造される食用塩のCaSO含有率を下げることができる。
一方、前記工程(b)で得られた苦汁を、濃縮、分離、粒子化などの工程を経て、苦汁I、苦汁IIおよび苦汁IIIという3種類の半製品を製造した〔(工程(d)〕。
ここで、苦汁Iとは、NaClが約2質量%、KClが約3質量%、MgClが約20質量%、CaClが約7質量%の割合で含有する液体(苦汁)である。苦汁IIとは、NaClが約17質量%、KClが約11質量%、MgClが約3質量%、CaClが約0.3質量%の割合で含有する液体(苦汁)である。苦汁IIIとはKClが約99質量%以上の粒子である。ここでは「苦汁III」は苦汁成分を粒子化したもの(固体)であるが、他の半製品と揃えるため「苦汁III」と表現した。)
次に、上記工程(d)で得られた3種類の半製品(苦汁I〜III)を、KClとMgClとCaClとを、24.6:3.0:1.0の割合で含有するように予め準備した。
そして、前記工程(c)で得られたNaCl粒子とこの3種類の半製品とを、食用塩の全量に対して、NaClが80.0質量%、KClが17.2質量%、MgClが2.1質量%、および、CaClが0.7質量%の割合で含有するように、真空ニーダー(株式会社カジワラ製)に投入し、真空度−0.097MPa程度の減圧状態で品温が60〜70℃になるように攪拌しながら加熱混合することで水分を蒸発させて乾燥させ、本発明の食用塩(本発明実施品1)を製造した〔(工程(e)〕。
なお、製造した食用塩を3倍量の水に溶解した時のpHは7.15であった。
(2)官能検査
前記工程を経て製造した本発明の食用塩(本発明実施品1)と、比較対照であるNaClの含有率がほぼ100質量%の一般の塩(比較市販品1)(塩事業センター「食卓塩」)とを以下の食品素材および料理に用いて官能検査を行い、比較試験を実施した。
即ち、本発明の食用塩と前記一般の塩のいずれかを、鶏肉ソテー、きゅうり、えび塩焼き、きゅうり浅漬け、おむすび、お吸い物、洋風スープに用いる塩として使用して、官能評価を行なった。
なお、鶏肉ソテーについては、鶏肉をソテーした後、喫食時に塩を付けて食したものであり、きゅうりについては、喫食時に塩を付けて食したものであり、えびの塩焼きは殻を剥いたえびを焼いた後、塩を付けて食したものであり、きゅうり塩漬けはきゅうりに対して約2%量の塩で塩もみした後2時間おいたものであり、おむすびは白米に対して約1.2%量の塩を混ぜ込んでから握ったものである。また、お吸い物についてはカツオの出汁の調理に塩をぱらっと振りかけて調理したものであり、洋風スープについては、鶏がら出汁の調理時に塩をぱらっと振りかけて調理したものである。
そして、自然感および食品素材の美味しさに関して、塩味の程よさ、塩かど、えぐ味、苦み、嘔吐感などを考慮しながら総合的な嗜好性を評価する官能評価を行った。
官能検査は、検査員30名により、本発明の食用塩と前記一般の塩のいずれかを用いたものが好ましいかを選択する(2点嗜好)形式での官能検査を実施した。結果を表8に示す。
Figure 2009183199
上記官検査の結果、表8が示すいずれの食品素材や料理に用いた場合においても、本発明の食用塩(本発明実施品1)を用いた場合の方が、一般の塩(比較市販品1)を用いた場合よりも、嗜好性において優れている結果となった。即ち、本発明の食用塩を用いた場合の方が、一般の塩を用いた場合よりも、食品を美味しく感じることができることが示された。
なお、前記したように、本発明の食用塩は、有機物や添加物を含まないものであるので、本発明の食用塩の「食品を美味しく感じさせる」ことができるという性質は、本発明の食用塩が有する「人工的な味でない自然感を有する」性質と「食品素材や料理の美味しさを引き出す」性質に由来するものであることが示唆された。
本発明によれば、人工的な味でない自然感を有し、且つ、「素材を美味しく食べられる塩」、換言すると「食品素材や料理の美味しさを引き出すことのできる塩」が提供される。また、本発明によれば、上記性質を備えた上で、有機物や添加物を含まない食塩が提供される。
また、本発明の食用塩を他の調味料に含有させることによって、食品素材や料理の美味しさを引き出す性質を有する調味料を提供することができる。
従って、本発明は、食品産業において広く利用することができる。
海水および人間の体液(血清、間質液)の組成を表した図である。 本発明における、食用塩の製造方法の工程の概略を示した図である。

Claims (9)

  1. 食用塩の全量に対して、NaClを74.0〜86.0質量%、KClを11.1〜23.1質量%、MgClを1.6〜3.2質量%、および、CaClを0.5〜0.8質量%の含有率で含有する、ミネラル塩の含有率が調製された食用塩。
  2. 前記MgClとCaClとの含有率の比率が、3.0〜6.4:1.0である請求項1に記載の食用塩。
  3. 食用塩の全量に対して、CaSOを0.007質量%以下の含有率で含有するか、又はCaSOを全く含有しないものである、請求項1又は2のいずれか1項に記載の食用塩。
  4. 3倍量の水に溶解した時のpHが7.0〜7.3である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の食用塩。
  5. 原料として海水を用いて製造された請求項1〜4のいずれか1項に記載の食用塩。
  6. 以下の(a)〜(e)の工程を有する、ミネラル塩の含有率が調製された食用塩の製造方法。
    (a)原料であるミネラル塩を含んだ水を濃縮して、かん水を調製する工程。
    (b)前記工程(a)で調製されたかん水を、NaClを主成分とする固液混合体と、苦汁と、に分離する工程。
    (c)前記工程(b)で分離されたNaClを主成分とする固液混合体からNaCl粒子を調製する工程。
    (d)前記工程(b)で分離された前記苦汁から、NaCl、MgCl、CaClおよびKCl含有率を後記工程(e)の所定範囲に調整するために用いる、ミネラル塩の含有率の異なる複数の半製品を調製する工程。
    (e)前記工程(c)で調製された前記NaCl粒子と、前記工程(d)で調製された前記複数の半製品と、を再配合し、加熱混合することで乾燥させ、食用塩全量に対して、NaClを74.0〜86.0質量%、KClを11.1〜23.1質量%、MgClを1.6〜3.2質量%、および、CaClを0.5〜0.8質量%の含有率で含有する食用塩を調製する工程。
  7. 前記工程(e)において、MgClとCaClとの含有率の比率が3.0〜6.4:1.0になるように、前記工程(c)で調製したNaCl粒子と前記工程(d)で調製した複数の半製品とを再配合することを特徴とする、請求項6に記載の食用塩の製造方法。
  8. 前記工程(e)の加熱混合において、加熱および減圧機能を有する混合機を用いることを特徴とする、請求項6又は7のいずれか1項に記載の食用塩の製造方法。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法により製造された食用塩。
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