JP2009196263A - 樹脂成形体 - Google Patents

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【課題】上面部を可及的にフラット面としながらも比較的安価な金型を用いて成形可能となる画期的な樹脂成形体を提供すること。
【解決手段】成形体Aの対向両側縁部に補強用筒部1を片側二列ずつ並設状態に形成し、この片側二列の補強用筒部1の一方は、筒長さ方向の中央部所定範囲に成形体Aの裏面側に向かって開放する中央側開放部2を形成し、この片側二列の補強用筒部1の他方は、筒長さ方向の両端側部所定範囲に成形体Aの裏面側に向かって開放する端側開放部3を形成し、この中央側開放部2と端側開放部3とを連設配設することなく、この中央側開放部2の両端側に隣接する一方の補強用筒部1の端側閉塞部分4と、前記各端側開放部3間に隣接する他方の補強用筒部1の中央側閉塞部分5とが連設配設する形状に一体成形する。
【選択図】図3

Description

本発明は、テーブルの天板やキャビネットの棚板として使用することに適した板状の樹脂成形体に関するものである。
従来から、テーブルの天板やキャビネットの棚板などを、一体成形した樹脂製板体で構成したものが実施されている。
また、このような樹脂製の板体は、例えば、裏面部の広範囲に格子状の補強リブを一体成形したり、直線状の補強リブを複数並設状態に一体成形したりすることで上面部(載置面部)の耐変形強度を確保し、良好な耐荷重性を発揮するように構成されている。
ところで、この種のテーブルの天板やキャビネットの棚板は、上面(表面)部がフラット面であることが載置機能上においても外観体裁上においても好ましいが、上記したような樹脂製の板体は、裏面部に多数の補強リブを一体成形する構造上、この裏面部の補強リブに沿って上面部にヒケと称されるへこみを生じてしまい易く、上面部をフラット面に成形することが困難であった。
そこで、従来、板体の裏面部に多数の補強リブを形成するのではなく、方形状の板体の裏面部の対向両側縁部の全縁部に、この対向両側縁部の縁長さ方向に沿った筒長を有する中空状の補強用筒部を一体成形した構成の樹脂成形体が実施されている。
そして、この構成の樹脂成形体によれば、対向両側縁の補強用筒部以外の上面部には補強リブなどがないために上面部にヒケを生じることがなく、対向両側縁部を除いた略全範囲にわたってフラットな上面部を実現でき、また、対向両側縁部に補強用筒部があるだけでも良好な耐変形強度を確保できるので、商品価値が高いと言える。
上記のような対向両側縁部に中空筒状の補強用筒部を一体成形する樹脂製板体は、スライド金型を用いて成形が行われる。
即ち、補強用筒部を成形するためには、スライド棒(矢とも称される。)を補強用筒部に相当する箇所にセットした状態で樹脂成形を行った後、成形された補強用筒部からスライド棒をスライドさせて引き抜くという工程を経て一体成形される。
してみるに、補強用筒部は、板体の対向両側縁部の全縁部にわたって成形されるものであるため(補強用筒部を板体の対向両側縁部の全縁部にわたって設けないと良好な耐変形強度を発揮できないため)、スライド棒の引き抜きにも補強用筒部の筒長に相当する大きなスライドストロークを有し、このような大きなスライドストロークを持つ金型は、大型であると共に非常に高価で、導入が困難であった。
本発明は、このような現状に鑑みて発案されたもので、上面部を可及的にフラット面としながらも比較的安価な金型を用いて成形可能となる画期的な樹脂成形体を提供することが技術的課題である。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
方形板状の成形体Aの裏面の対向両側縁部に、この対向両側縁部の縁長さ方向に沿った筒長を有する補強用筒部1を形成した樹脂成形体において、前記補強用筒部1を前記成形体Aの対向両側縁部に片側二列ずつ並設状態に形成し、この片側二列の補強用筒部1の一方は、筒長さ方向の中央部所定範囲に成形体Aの裏面側に向かって開放する中央側開放部2を形成し、この片側二列の補強用筒部1の他方は、筒長さ方向の両端側部所定範囲に成形体Aの裏面側に向かって開放する端側開放部3を形成し、この中央側開放部2と端側開放部3とを連設配設することなく、この中央側開放部2の両端側に隣接する一方の補強用筒部1の端側閉塞部分4と、前記各端側開放部3間に隣接する他方の補強用筒部1の中央側閉塞部分5とが連設配設する形状に一体成形して成ることを特徴とする樹脂成形体に係るものである。
また、前記成形体Aの外側に配置している前記補強用筒部1の筒長と、この外側の補強用筒部1の内側に並設配置している補強用筒部1の筒長とが略同長となるように、前記中央側開放部2と前記端側開放部3の形成範囲を設定構成したことを特徴とする請求項1記載の樹脂成形体に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、裏面の対向両側縁部に片側二列ずつ設けられた補強用筒部の補強作用によって極めて良好な耐変形強度を発揮し、また、対向両側縁部を除いた中央部表面の広範囲においてヒケのないフラットな板面を形成することが可能で、載置機能性に秀れると共に体裁良好となるテーブル天板や棚板として最適な構成の樹脂成形体となり、しかも、並設する補強用筒部に中央側開放部と端側開放部とを設けて各補強用筒部の筒長を短くしたため、各補強用筒部を形成するためのスライド棒が長さの短いもので良い上、成形後のスライド棒の引き抜きに要するスライドストロークも短く済むので、従来例で示したような非常に長いスライドストロークを要する大型で高価な金型を要せずとも、比較的小型で安価なスライド金型を用いて成形可能となるなど、極めて実用性に秀れた画期的な樹脂成形体となる。
また、請求項2記載の発明においては、例えば、片側二列の補強用筒部の成形に要するスライド金型の二本のスライド棒のスライドストロークを略同一に設定することができ、これによりこの二本のスライド棒の動力やスライド機構を統一化することも可能となるので、簡易構造のスライド金型を用いて安価に成形可能となる一層実用性に秀れた構成の樹脂成形体となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
本発明は、成形体Aの裏面の対向両側縁部に補強用筒部1を片側二列ずつ並設状態に形成し、この片側二列の補強用筒部1の一方は、筒長さ方向の中央部所定範囲に成形体Aの裏面側に向かって開放する中央側開放部2を形成し、この片側二列の補強用筒部1の他方は、筒長さ方向の両端側部所定範囲に成形体Aの裏面側に向かって開放する端側開放部3を形成し、この中央側開放部2と端側開放部3とを連設配設することなく、この中央側開放部2の両端側に隣接する一方の補強用筒部1の端側閉塞部分4と、両端側の前記各端側開放部3間に隣接する他方の補強用筒部1の中央側閉塞部分5とが連設配設する形状に一体成形した樹脂成形体Aとする。
このようにして成形された本発明の樹脂成形体Aは、裏面の対向両側縁部に片側二列ずつ設けられた補強用筒部1が、中央開放部2と端側開放部3を有するものの、この中央開放部2によって損なわれた補強作用は隣接する中央側閉塞部分5が補うと共に、端側開放部3によって損なわれた補強作用は隣接する端側閉塞部分4が補うことになり、しかも、この中央側開放部2と端側開放部3とが連設配設することなく、この中央側開放部2の両端側に隣接する一方の補強用筒部1の端側閉塞部分4と、両端側の前記各端側開放部3間に隣接する他方の補強用筒部1の中央側閉塞部分5とが連設配設する形状であるため、この連設する端側閉塞部分4と中央側閉塞部分5とにより片側二列の補強用筒部1が一体化して一つの補強用筒部として機能することになるので、この片側二列の補強用筒部1が確実に補強作用を発揮し、この補強作用によって極めて良好な耐変形強度を発揮する。
また、この補強用筒部1を裏面に有しない成形体Aの中央部には、その表面の広範囲にわたってヒケのないフラットな板面を形成することが容易に可能となり、この広範囲にわたってフラットな板面を有する本成形体Aは、耐変形強度が良好なこともあってテーブル天板や棚板としての載置機能性に秀れると共に、体裁も極めて良好なものとなる。
即ち、本発明の成形体Aは、テーブル天板や棚板として最適な構成のものとなる。
また、例えば、前記中央側開放部2と前記端側開放部3とは、成形体Aの板面に対し直交する方向にスライド移動するスライド金型によって開放形状に一体成形できるし、この中央側開放部2と各端側開放部3とがあることによって補強用筒部1の筒長を短縮できるために、補強用筒部1を形成するためのスライド棒が長さの短いもので良い上、成形後のスライド棒の引き抜きに要するスライドストロークも短く済むので、従来例で示したような非常に長いスライドストロークを要する大型で高価な金型を要せずとも、比較的小型で安価なスライド金型を用いて成形可能となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例の樹脂成形体Aは、図1に示すようなテーブルの天板や棚板として使用可能な長方形板状に構成したもので、図2に示すようにこの成形体Aの対向両側縁部の裏面部に補強用筒部1を片側二列ずつ並設状態に成形し、この片側二列の補強用筒部1の一方は、筒長さ方向の中央部所定範囲に成形体Aの裏面側に向かって開放する中央側開放部2を形成し、この片側二列の補強用筒部1の他方は、筒長さ方向の両端側部所定範囲に成形体Aの裏面側に向かって開放する端側開放部3を形成している。
具体的には、図1,図3,図4に示すように、成形体Aの長手方向の対向両側縁部に沿って補強用筒部1を片側二列ずつ形成している。
また、この成形体Aの外側に配置している各補強用筒部1の中央部所定範囲に前記中央側開放部2を形成し、この中央側開放部2を有する各補強用筒部1の内側に並設する各補強用筒部1の両端側部所定範囲に前記端側開放部3を形成している。
また、本実施例では、前記中央側開放部2と前記端側開放部3とを連設配設することなく、この中央側開放部2の両端側に隣接する一方の補強用筒部1の端側閉塞部分4と、両端側の前記各端側開放部3間に隣接する他方の補強用筒部1の中央側閉塞部分5とが連設配設する形状に形成して、この連設閉塞部分6により片側二列の補強用筒部1同士を一体化させて一つの補強用筒部として機能するように構成している。
また、本実施例では、成形体Aの外側に配置している補強用筒部1の筒長、即ち端側閉塞部分4の長さ幅寸法と、この外側の補強用筒部1の内側に並設配置している補強用筒部1の筒長、即ち中央側閉塞部分5の長さ幅寸法とが略同寸法となるように、前記中央側開放部2と前記端側開放部3の形成範囲を設定構成している。
具体的には、片側二列の補強用筒部1の前記中央側開放部4の筒長さ方向に沿った開放幅寸法と、端側開放部3の筒長さ方向に沿った両端部合計の開放幅寸法とが略同幅寸法となるように設定して、成形体Aの外側に配置している各補強用筒部1(各端側閉塞部分4)の筒長L1と、内側に配置している各補強用筒部1(中央側閉塞部分5)の筒長の1/2の筒長L2(各補強用筒部1(中央側閉塞部分5)の筒長さ方向の中間部を境にした両側半分部分の筒長L2)とが略同寸法となるように構成している。従って、外側の各補強用筒部1の筒長L1の合計と、内側の補強用筒部1の筒長(L2+L2)とが略同寸法となるように構成している。
本実施例は、スライド金型を用いて樹脂で一体成形するが、その成形方法は、例えば、前記中央側開放部2と前記各端側開放部3とは、成形体Aの板面に対して直交する方向にスライド移動するスライド金型により、裏面側が開放する断面コ字状の溝形状に一体成形する。
また、補強用筒部1は、成形体Aの板面に対して平行な方向にスライド移動するスライド棒を、成形体Aの両外側から内側へ向けてスライド挿入させて角形筒状に一体成形するが、前記中央側開放部2と前記各端側開放部3とを形成する都合により補強用筒部1は長さが短くなり、それ故補強用筒部1を形成するためのスライド棒が長さの短いもので済むので、成形後のスライド棒の引き抜きに要するスライドストロークも短く済むことになる。
また、この際、成形体Aの外側に配置している各補強用筒部1(各端側閉塞部分4)の筒長L1と、内側に配置している各補強用筒部1(中央側閉塞部分5)の筒長さ方向の中間部を境にした両側半分部分の筒長L2とが、略同寸法となるように構成しているため、片側二列の補強用筒部1の成形に要する二本のスライド棒はスライドストロークを同一に設定することができ、これによりこの二本のスライド棒の動力やスライド機構を統一することも可能となるために、成形に用いるスライド金型の構造を簡易化できることになる。
従って、本実施例の成形体Aは、従来例で示したような非常に長いスライドストロークを要する大型で高価な金型を要せずとも、比較的小型で安価な簡易構造のスライド金型を用いて成形が可能である。
また、裏面の対向両側縁部に片側二列ずつ補強用筒部1を設けただけなので、補強用筒部1を裏面に有しない成形体Aの中央部には、その表面の広範囲にわたってヒケのないフラットな板面を形成することが容易に可能となり、テーブル天板や棚板としての載置機能性に秀れると共に、体裁も極めて良好なものとなる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例を示す斜視図である。 本実施例を示す側断面図である。 本実施例を示す底面側からの斜視図である。 本実施例を示す底面図である。
符号の説明
1 補強用筒部
2 中央側開放部
3 端側開放部
4 端側閉塞部分
5 中央側閉塞部分
A 成形体

Claims (2)

  1. 方形板状の成形体の裏面の対向両側縁部に、この対向両側縁部の縁長さ方向に沿った筒長を有する補強用筒部を形成した樹脂成形体において、前記補強用筒部を前記成形体の対向両側縁部に片側二列ずつ並設状態に形成し、この片側二列の補強用筒部の一方は、筒長さ方向の中央部所定範囲に成形体の裏面側に向かって開放する中央側開放部を形成し、この片側二列の補強用筒部の他方は、筒長さ方向の両端側部所定範囲に成形体の裏面側に向かって開放する端側開放部を形成し、この中央側開放部と端側開放部とを連設配設することなく、この中央側開放部の両端側に隣接する一方の補強用筒部の端側閉塞部分と、前記各端側開放部間に隣接する他方の補強用筒部の中央側閉塞部分とが連設配設する形状に一体成形して成ることを特徴とする樹脂成形体。
  2. 前記成形体の外側に配置している前記補強用筒部の筒長と、この外側の補強用筒部の内側に並設配置している補強用筒部の筒長とが略同長となるように、前記中央側開放部と前記端側開放部の形成範囲を設定構成したことを特徴とする請求項1記載の樹脂成形体。
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