次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。なお、以下に示す各実施形態を説明する図1,5,6,7において、図に示す各層(基板、スタンパ等を含む)の右側を後述する回転板(ターンテーブル)が回転する軸側とし、その左側を回転端部とする。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る表面記録型もしくは光学基板透過型光ディスクの作製方法を説明する図である。
まず、図1(A)に示すように、回転板であるターンテーブル10のマグネット20上に、例えばフォトリソグラフィー等により形成されたプリグルーブ形状30を有し、また中心孔を有する円盤状の型であるスタンパ40を載置する。
次に、スタンパ40の中心孔近傍に、光硬化性樹脂50−1を約0.5cc塗工する。なお、塗工の際には、例えばプランジャーポンプ等を用いて光硬化性樹脂50−1を円環状に塗工する。また、本実施形態では、光硬化性樹脂の代わりに例えば熱硬化性樹脂等を用いることもできる。
次に、塗工した光硬化性樹脂50−1上に、中心孔を有するPC(Poly Carbonate)フィルム基板60を載置・接液する。
ここで、光硬化性樹脂50−1は、例えばアクリレートモノマー材料等を使用し、プランジャーポンプは、例えばユニコントロールズ製のハイバーポンプCV等を使用することができる。また、PCフィルム基板60は、例えば帝人製ピュアエース等を使用することができる。
次に、図1(B)に示すように、PCフィルム基板60上にディスクスペーサ70を介してウエハスペーサ80を載置する。なお、ディスクスペーサ70は、PCフィルム基板60の表面積よりも小さい表面積を有するスペーサであることが好ましく、例えばオリジン製の内径15mm、外径32mm、厚み1.2mm等を使用することができる。また、ウエハスペーサ80は、PCフィルム基板60の表面全体を覆う部材であることが好ましく、例えば日本エアーテック株式会社製のスタクリンNBフラットの内径15mm、外径150mm、厚み90μm等を使用することができる。
ここで、ディスクスペーサ70を使用することにより、PCフィルム基板60とウエハスペーサ80は、分離可能な状態に配置され直接接することがない。これにより、後述するターンテーブル回転時においてフィルム基板60に擦動キズ等が発生せず、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造が可能となる。
また、ディスクスペーサ70を使用しない場合には、ウエハスペーサ80をPCフィルム基板60上に近接させた非接触状態で配置することが好ましい。これにより、後述するターンテーブル回転時においてフィルム基板60に擦動キズ等が発生せず、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、ターンテーブル10を所定速度で所定時間回転させる。なお、ターンテーブル10の回転は、例えば光硬化性樹脂50−1が毛細管現象により、スタンパ40の記録エリアよりも内側に展延したら、約3000rpmで20秒間行う。なお、本実施形態における回転速度や回転時間は、本発明においてはこの限りではなく、例えばスタンパ40やPCフィルム基板60の半径や、光硬化性樹脂50−1の材質等により任意に設定される。
上記回転により、図1(C)に示すように、光硬化性樹脂50−1は、スタンパ40の上面及びPCフィルム基板60の下面全体に広がる。また、上記回転は、遠心力を用いて高速に振り切るため、光硬化性樹脂50−1は、スタンパ40及びPCフィルム基板60の間を広がり、後述する光硬化性樹脂50−1が形成する転写層52−1は均一な厚さを有する層となる。
一方、上記回転により、光硬化性樹脂50−1のミスト90が発生する。このミスト90は、上述したように上方に舞い上がる傾向があるが、図1(C)に示すように、PCフィルム基板60上には、PCフィルム基板60の表面全体を覆うウエハスペーサ80を近接して配置しているため、ミスト90はウエハスペーサ80上に付着する。このようにウエハスペーサ80はミスト防止材としての機能を発揮する。これにより、PCフィルム基板60の背面にはミスト90が付着しないため、平滑性が良く、高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、図1(D)に示すように、PCフィルム基板60上のディスクスペーサ70及びウエハスペーサ80を除去する。なお、上述の通り、PCフィルム基板60上のウエハスペーサ80は、ディスクスペーサ70を介して載置している。これにより、PCフィルム基板60の表面全体を覆うウエハスペーサ80とPCフィルム基板60とが直接接触しないため、ウエハスペーサ80の除去が容易となり、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、図1(D)に示すように、PCフィルム基板60を介して、スタンパ40の上面とPCフィルム基板60の下面全体に広がった光硬化性樹脂50−1上に、例えば光エネルギー等の化学的なエネルギー等を供給する。これにより、光硬化性樹脂50−1は硬化する。またこの硬化により、スタンパ40上には転写層52−1が形成され、転写層52−1とPCフィルム基板60とは接着された状態となる。
なお、光エネルギー等の付与としては、例えばキセノン社製パルスUV照射装置RC−500B(3000mW/cm2)等を使用して、約5秒照射することが好ましい。また、光硬化性樹脂50−1の代わりに、熱硬化性樹脂を用いた場合には、熱エネルギー等を付与することもできる。
次に、図1(E)に示すように、スタンパ40と転写層52−1が密着した状態で、更にPCフィルム基板60の中心孔近傍に、光硬化性樹脂50−2を約0.5cc塗工する。なお、塗工の際には、例えばプランジャーポンプ等を用いて光硬化性樹脂50−2を円環状に塗工する。また、本実施形態では、光硬化性樹脂の代わりに例えば熱硬化性樹脂等も用いることができる。
次に、塗工した光硬化性樹脂50−2上に、剥離基板100を載置・接液する。ここで、光硬化性樹脂50−2は、例えばアクリレートモノマー材料等を使用し、プランジャーポンプは、例えばユニコントロールズ製のハイバーポンプCV等を使用することができる。また、剥離基板100は、光硬化性樹脂50−2が硬化した後に対しても剥離性を有する、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)基板(東洋紡製コスモシャインA4100)等を使用することができる。
次に、図1(F)に示すように、剥離基板100上にディスクスペーサ70を介してウエハスペーサ80を載置する。なお、ディスクスペーサ70は、剥離基板100の表面積よりも小さい表面積を有するスペーサであることが好ましく、例えばオリジン製の内径15mm、外径32mm、厚み1.2mm等を使用することができる。また、ウエハスペーサ80は、剥離基板100の表面全体を覆う部材であることが好ましく、例えば日本エアーテック株式会社製のスタクリンNBフラットの内径15mm、外径150mm、厚み90μm等を使用することができる。
ここで、ディスクスペーサ70を使用することにより、剥離基板100とウエハスペーサ80は分離可能な状態に配置されて直接接することがない。これにより、後述するターンテーブル回転時において剥離基板100に擦動キズ等が発生せず、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造が可能となる。
また、ディスクスペーサ70を使用しない場合には、ウエハスペーサ80を剥離基板100上に近接させた非接触状態で配置することが好ましい。これにより、後述するターンテーブル回転時において剥離基板100に擦動キズ等が発生せず、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、ターンテーブル10を所定速度で所定時間回転させる。なお、ターンテーブル10の回転は、例えば光硬化性樹脂50−2が毛細管現象により、スタンパ40の記録エリアよりも内側に展延したら、約3000rpmで20秒間行う。なお、本実施形態における回転速度や回転時間は、本発明においてはこの限りではなく、例えばスタンパ40、PCフィルム基板60、及び剥離基板100の半径や、光硬化性樹脂50−2の材質等により任意に設定される。
上記回転により、図1(G)に示すように、光硬化性樹脂50−2は、PCフィルム基板60の上面及び剥離基板100の下面全体に広がる。また、上記回転は、遠心力を用いて高速に振り切るため、光硬化性樹脂50−2は、PCフィルム基板60及び剥離基板100の間を広がり、後述する光硬化性樹脂50−2が形成する保護膜56−1の膜厚均一性を確保することができる。
一方、上記回転により、光硬化性樹脂50−2のミスト90が発生する。このミスト90は、上述したように上方に舞い上がる傾向があるが、図1(G)に示すように、剥離基板100上には、剥離基板100の表面を覆うウエハスペーサ80を近接して配置しているため、ミスト90はウエハスペーサ80上に付着する。このようにウエハスペーサ80はミスト防止材としての機能を発揮する。これにより、剥離基板100の背面にはミスト90が付着しないため、平滑性が良く、高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、図1(H)に示すように、剥離基板100上のディスクスペーサ70及びウエハスペーサ80を除去する。なお、上述の通り、剥離基板100上のウエハスペーサ80は、ディスクスペーサ70を介して載置している。これにより、剥離基板100の表面を覆うウエハスペーサ80と剥離基板100とが直接接触しないため、ウエハスペーサ80の除去が容易となり、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、図1(H)に示すように、剥離基板100を介して、PCフィルム基板60の上面と剥離基板100の下面全体に広がった光硬化性樹脂50−2上に、例えば光エネルギー等の化学的なエネルギー等を供給する。これにより、光硬化性樹脂50−2は硬化する。またこの硬化により、PCフィルム基板60上には保護膜(ハードコート膜)56−1が形成され、PCフィルム基板60とは接着された状態となる。
なお、光エネルギー等の付与としては、例えばキセノン社製パルスUV照射装置RC−500B(3000mW/cm2)等を使用して、約5秒照射することが好ましい。また、光硬化性樹脂50−2の代わりに、熱硬化性樹脂等を用いた場合には、熱エネルギー等を付与することもできる。
ここで、図2は、本発明の第1実施形態で作製した保護膜の表面状態の一例を示す図である。図2に示すように、保護膜56−1の表面は平滑性が良い状態で形成された。
次に、図1(I)に示すように、転写層52−1、PCフィルム基板60、及び保護膜56−1から剥離基板100及びスタンパ40を剥離する。これにより、転写層52−1、PCフィルム基板60、及び保護膜56−1より構成される転写基板70が作製される。
ここで、図3は、本発明の第1実施形態で作製した転写基板70の転写層52−1及び保護膜56−1の表面状態の一例を示す図である。図3に示すように、PCフィルム基板60の上下には、表面が平滑な転写層52−1及び保護膜56−1が形成された転写基板70が得られた。
このように、上記製造方法により作製された転写基板70は、ターンテーブル10の回転時において、PCフィルム基板60及び剥離基板100上に、これらの表面全体を覆うウエハスペーサ80を近接して配置する。これにより、ターンテーブル10の回転時において発生する光硬化性樹脂50のミスト90は、PCフィルム基板60の背面及び剥離基板100の背面に付着しないため、平滑性の良い、転写層52−1及び保護膜56−1の形成を可能とする。
また、PCフィルム基板60及び剥離基板100上には、それぞれの表面積よりも小さい面積を有するディスクスペーサ70を介して、ウエハスペーサ80を配置している。これにより、ターンテーブル10の回転時において、PCフィルム基板60または剥離基板100とウエハスペーサ80とが直接接触しないため、擦動キズが生じない。同様にウエハスペーサ80の除去も容易となる。これにより、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造を可能とする。
したがって、上記製造方法により作製された転写基板70は、平滑性が良く、欠陥の少ない高品質な転写基板となる。
ここで、図4は、本発明の第1実施形態で作製したディスクの再生信号特性、及びRF信号特性を示す図である。なお、図4は、回転角度(Rotation angle/deg)における面振れ加速度(Axial runout acceleration(m/s2))及びフォーカスサーボ動作後の残留フォーカスエラー(Residual axial runout after focus servo drive(μm))を示している。本発明の第1実施形態によれば、記録膜の成膜されたディスクはフォーカス、トラッキングも良好で、図4に示すように再生信号特性も平坦な反射率(RF信号)の良いディスクを得ることができた。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。図5は、本発明に係る表面記録型もしくは光学基板透過型光ディスクの作製方法を説明する図である。
ここで、以下に示す本発明の第2実施形態は、スタンパ40のプリグルーブ形状30を転写する転写フィルム基板上に保護膜を形成する製造方法を説明する。
まず、図5(A)に示すように、例えばフォトリソグラフィー等により形成されたプリグルーブ形状30を有し、さらに中心孔を有する円盤状の型であるスタンパ40上に、中心孔を有するPC(Poly Carbonate)フィルム基板60を載置する。なお、PCフィルム基板60は、例えば帝人製ピュアエース等を使用することができる。
次に、上記スタンパ40及びPCフィルム基板60を例えば上下ヒーター110、120を用いて、全面を均一に加熱・加圧する。
具体的には、図5(A)に示す状態から、図5(B)に示すように、例えば150℃に加熱したスタンパ40をPCフィルム基板60に対して約14MPaで20分間インプリントする。なお、上下ヒーター110、120を用いて上下から全面を均一に加熱することで、PCフィルム基板60の湾曲を防止することができる。
これにより、PCフィルム基板60にスタンパ40のプリグルーブ形状30が転写され、スタンパ40上に転写フィルム基板66が形成される。
次に、図5(C)に示すように、上下ヒーター110及び120を解除して、スタンパ40及び転写フィルム基板66を冷却する。なお、冷却の際には、例えば常温で冷却させてもよく、またヒーターに冷却水等を循環させ温度を低くして冷却させる冷却手段等を用いた温度制御により冷却させてもよい。
次に、図5(D)に示すように、スタンパ40と転写フィルム基板66が密着した状態で、スタンパ40及び転写フィルム基板66を回転板であるターンテーブル10のマグネット20上に載置する。
次に、転写フィルム基板66の中心孔近傍に、光硬化性樹脂50−3を約0.5cc塗工する。なお、塗工の際には、例えばプランジャーポンプ等を用いて光硬化性樹脂50−3を円環状に塗工する。また、本実施形態では、光硬化性樹脂の代わりに例えば熱硬化性樹脂等も用いることができる。
次に、塗工した光硬化性樹脂50−3上に、剥離基板100を載置・接液する。ここで、光硬化性樹脂50−3は、例えばアクリレートモノマー材料等を使用し、プランジャーポンプは、例えばユニコントロールズ製のハイバーポンプCV等を使用することができる。また、剥離基板100は、光硬化性樹脂50−3が硬化した後に対しても剥離性を有する、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)基板(東洋紡製コスモシャインA4100)等を使用することができる。
次に、図5(E)に示すように、剥離基板100上にディスクスペーサ70を介してウエハスペーサ80を載置する。なお、ディスクスペーサ70は、剥離基板100の表面積よりも小さい表面積を有するスペーサであることが好ましく、例えばオリジン製の内径15mm、外径32mm、厚み1.2mm等を使用することができる。また、ウエハスペーサ80は、剥離基板100の表面全体を覆う部材であることが好ましく、例えば日本エアーテック株式会社製のスタクリンNBフラットの内径15mm、外径150mm、厚み90μm等を使用することができる。
ここで、ディスクスペーサ70を使用することにより、剥離基板100とウエハスペーサ80は分離可能な状態に配置されて直接接することがない。これにより、後述するターンテーブル回転時において剥離基板100に擦動キズ等が発生せず、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造が可能となる。
また、ディスクスペーサ70を使用しない場合には、ウエハスペーサ80を剥離基板100上に近接させた非接触状態で配置することが好ましい。これにより、後述するターンテーブル回転時において剥離基板100に擦動キズ等が発生せず、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、ターンテーブル10を所定速度で所定時間回転させる。なお、ターンテーブル10の回転は、例えば光硬化性樹脂50−3が毛細管現象により、スタンパ40の記録エリアよりも内側に展延したら、約3000rpmで20秒間行う。なお、本実施形態における回転速度や回転時間は、本発明においてはこの限りではなく、例えばスタンパ40、転写フィルム基板66、及び剥離基板100の半径や、光硬化性樹脂50−3の材質等により任意に設定される。
上記回転により、図5(F)に示すように、光硬化性樹脂50−3は、転写フィルム基板66の上面及び剥離基板100の下面全体に広がる。また、上記回転は、遠心力を用いて高速に振り切るため、光硬化性樹脂50−3は、転写フィルム基板66及び剥離基板100の間を広がり、後述する光硬化性樹脂50−3が形成する保護膜56−2の膜厚均一性を確保することができる。
一方、上記回転により、光硬化性樹脂50−3のミスト90が発生する。このミスト90は、上述したように上方に舞い上がる傾向があるが、図5(F)に示すように、剥離基板100上には、剥離基板100の表面を覆うウエハスペーサ80を近接して配置しているため、ミスト90はウエハスペーサ80上に付着する。このようにウエハスペーサ80はミスト防止材としての機能を発揮する。これにより、剥離基板100の背面にはミスト90が付着しないため、平滑性が良く、高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、図5(G)に示すように、剥離基板100上のディスクスペーサ70及びウエハスペーサ80を除去する。なお、上述の通り、剥離基板100上のウエハスペーサ80は、ディスクスペーサ70を介して載置している。これにより、剥離基板100の表面を覆うウエハスペーサ80と剥離基板100とが直接接触しないため、ウエハスペーサ80の除去が容易となり、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、図5(G)に示すように、剥離基板100を介して、転写フィルム基板66の上面と剥離基板100の下面全体に広がった光硬化性樹脂50−3上に、例えば光エネルギー等の化学的なエネルギー等を供給する。これにより、光硬化性樹脂50−3は硬化する。またこの硬化により、転写フィルム基板66上には保護膜(ハードコート膜)56−2が形成される。このように形成された保護膜56−2の表面は、図2に示すのと同等の平滑性が良い状態を示した。
なお、光エネルギー等の付与としては、例えばキセノン社製パルスUV照射装置RC−500B(3000mW/cm2)等を使用して、約5秒照射することが好ましい。また、光硬化性樹脂50−3の代わりに、熱硬化性樹脂等を用いた場合には、熱エネルギー等を付与することもできる。
次に、図5(H)に示すように、転写フィルム基板66及び保護膜56−2から剥離基板100及びスタンパ40を剥離する。これにより、転写フィルム基板66及び保護膜56−2より構成される転写基板72が作製される。このようにして、転写フィルム基板66に、図3に示すのと同等の表面が平滑な保護膜56−2が形成された転写基板72が得られた。
上記製造方法により作製された転写基板72は、ターンテーブル10の回転時において、剥離基板100上に剥離基板100を覆う部材であるウエハスペーサ80を近接して配置している。これにより、ターンテーブル回転時において発生する光硬化性樹脂50のミスト90は、剥離基板100の背面に付着しないため、平滑性が良い保護膜56−2の形成を可能とする。
また、剥離基板100上には、剥離基板100の表面積よりも小さい面積を有するディスクスペーサ70を介して、ウエハスペーサ80を配置している。これにより、ターンテーブル10の回転時において、剥離基板100−1とウエハスペーサ80とが直接接触しないため、擦動キズが生じない。同様にウエハスペーサ80除去時においても、除去が容易となる。これにより、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造を可能とする。
したがって、上記製造方法により作製された転写基板72は、平滑性が良く、欠陥の少ない高品質な転写基板となる。
本発明の第2実施形態によれば、記録膜の成膜されたディスクはフォーカス、トラッキングも良好で、図4に示すのと同等の再生信号特性も平坦な反射率(RF信号)の良いディスクを得ることができた。なお、図4は、回転角度(Rotation angle/deg)における面振れ加速度(Axial runout acceleration(m/s2))及びフォーカスサーボ動作後の残留フォーカスエラー(Residual axial runout after focus servo drive(μm))を示している。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。図6は、本発明に係る表面記録型もしくは光学基板透過型光ディスクの作製方法を説明する図である。
ここで、以下に示す本発明の第3実施形態は、第1実施形態において使用したウエハスペーサの代わりに空気安定化器を用いて転写層、フィルム基板、保護膜を形成する製造方法を説明する。
まず、図6(A)に示すように、回転板であるターンテーブル10のマグネット20上に、例えばフォトリソグラフィー等により形成されたプリグルーブ形状30を有し、また中心孔を有する円盤状の型であるスタンパ40を載置する。
次に、スタンパ40の中心孔近傍に、光硬化性樹脂50−4を約0.5cc塗工する。なお、塗工の際には、例えばプランジャーポンプ等を用いて、光硬化性樹脂50−4を円環状に塗工する。また、本実施形態では、光硬化性樹脂の代わりに例えば熱硬化性樹脂等を用いることもできる。
次に、塗工した光硬化性樹脂50−4上に、中心孔を有するPC(Poly Carbonate)フィルム基板60を載置・接液する。ここで、光硬化性樹脂50−4は、例えばアクリレートモノマー材料等を使用し、プランジャーポンプは、例えばユニコントロールズ製のハイバーポンプCV等を使用することができる。また、PCフィルム基板60は、例えば帝人製ピュアエース等を使用することができる。
次に、図6(B)に示すように、ターンテーブル10を所定速度で所定時間回転させる。なお、ターンテーブル10の回転は、例えば光硬化性樹脂50−4が毛細管現象により、スタンパ40の記録エリアよりも内側に展延したら、約3000rpmで20秒間行う。なお、本実施形態における回転速度や回転時間は、本発明においてはこの限りではなく、例えばスタンパ40、フィルム基板60、及び光硬化性樹脂50−4の材質等により任意に設定される。
また、ターンテーブル10を回転させている状態において、図6(B)に示すように、PCフィルム基板60上に空気安定化器130を配置する。このとき、空気安定化器130は、PCフィルム基板60の表面全体を覆うものが好ましく、PCフィルム基板60上への空気安定化器130の配置は、PCフィルム基板60上に近接させた状態が好ましい。空気安定化器130は、例えば中心孔内径32mm、外径125mm、厚み6mmの真鍮板等を使用することができる。
この空気安定化器130は、空気力学的な圧力によりターンテーブル10の回転時におけるPCフィルム基板60の面振れを安定化させて抑圧する機能を発揮するため、PCフィルム基板60は極めて平坦に回転する。これにより、スタンパ40及びPCフィルム基板60の間を広がる光硬化性樹脂50−4は均一な厚さを有し、後述する光エネルギー等の供給により硬化して形成される転写層52−2は極めて均一な厚さを有する層となる。
さらに、図6(C)に示すように、PCフィルム基板60上には、PCフィルム基板60の表面を覆う空気安定化器130を近接して配置しているため、光硬化性樹脂50−4のミスト90は空気安定化器130上に付着する。このように、空気安定化器130はミスト防止材としても機能する。これにより、PCフィルム基板60の背面にはミスト90が付着しないため、平滑性が良く、高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、図6(D)に示すように、空気安定化器130を待避させ、PCフィルム基板60を介して、スタンパ40の上面とPCフィルム基板60の下面全体に広がった光硬化性樹脂50−4上に、例えば光エネルギー等の化学的なエネルギー等を供給する。これにより、光硬化性樹脂50−4は硬化する。またこの硬化により、スタンパ40上には転写層52−2が形成され、転写層52−2とPCフィルム基板60とは接着された状態となる。
なお、光エネルギー等の付与としては、例えばキセノン社製パルスUV照射装置RC−500B(3000mW/cm2)等を使用して、約5秒照射することが好ましい。また、光硬化性樹脂50−4の代わりに、熱硬化性樹脂を用いた場合には、熱エネルギー等を付与することもできる。
次に、図6(E)に示すように、スタンパ40と転写層52−2とが密着した状態で、更にPCフィルム基板60の中心孔近傍に、光硬化性樹脂50−5を約0.5cc塗工する。なお、塗工の際には、例えばプランジャーポンプ等を用いて、光硬化性樹脂50−5を円環状に塗工する。また、本実施形態では、光硬化性樹脂の代わりに例えば熱硬化性樹脂等も用いることができる。
次に、塗工した光硬化性樹脂50−5上に、剥離基板100を載置・接液する。ここで、光硬化性樹脂50−5は、例えばアクリレートモノマー材料等を使用し、プランジャーポンプは、例えばユニコントロールズ製のハイバーポンプCV等を使用することができる。また、剥離基板100は、光硬化性樹脂50−5が硬化した後に対しても剥離性を有する、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)基板(東洋紡製コスモシャインA4100)等を使用することができる。
次に、図6(F)に示すように、ターンテーブル10を所定速度で所定時間回転させる。なお、ターンテーブル10の回転は、例えば光硬化性樹脂50−5が毛細管現象により、スタンパ40の記録エリアよりも内側に展延したら、約3000rpmで20秒間行う。なお、本実施形態における回転速度や回転時間は、本発明においてはこの限りではなく、例えばスタンパ40、フィルム基板60、剥離基板100、及び光硬化性樹脂50−5の材質等により任意に設定される。
また、ターンテーブル10を回転させている状態において、図6(F)に示すように、PCフィルム基板60上に空気安定化器130を配置する。このとき、空気安定化器130は、PCフィルム基板60の表面全体を覆うものが好ましく、PCフィルム基板60上への空気安定化器130の配置は、PCフィルム基板60上に近接させた状態が好ましい。空気安定化器130は、例えば中心孔内径32mm、外径125mm、厚み6mmの真鍮板等を使用することができる。
この空気安定化器130は、空気力学的な圧力によりターンテーブル10の回転時における剥離基板100の面振れを安定化させて抑圧する機能を発揮するため、剥離基板100は極めて平坦に回転する。これにより、PCフィルム基板及び剥離基板100の間を広がった光硬化性樹脂50−5は均一な厚さを有し、後述する光エネルギー等の供給により硬化して形成される保護膜56−3は極めて均一な厚さを有する膜となる。
さらに、図6(G)に示すように、剥離基板100上には、剥離基板100の表面全体を覆う空気安定化器130を近接して配置しているため、光硬化性樹脂50−5のミスト90は空気安定化器130上に付着する。このように、空気安定化器130はミスト防止材としての機能も発揮する。これにより、剥離基板100の背面にはミスト90が付着しないため、平滑性が良く、高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、図6(H)に示すように、空気安定化器130を待避させ、剥離基板100を介して、PCフィルム基板60の上面と剥離基板100の下面全体に広がった光硬化性樹脂50−5上に、例えば光エネルギー等の化学的なエネルギー等を供給する。これにより、光硬化性樹脂50−5は硬化する。また、この硬化により、PCフィルム基板60上には保護膜(ハードコート膜)56−3が形成される。このように形成された保護膜56−3の表面は、図2に示すのと同等の平滑性が良い状態を示した。
なお、光エネルギー等の付与としては、例えばキセノン社製パルスUV照射装置RC−500B(3000mW/cm2)等を使用して、約5秒照射することが好ましい。また、光硬化性樹脂50−5の代わりに、熱硬化性樹脂等を用いた場合には、熱エネルギー等を付与することもできる。
次に、図6(I)に示すように、転写層52−2、PCフィルム基板60、及び保護膜56−3から剥離基板100及びスタンパ40を剥離する。これにより、転写層52−2、PCフィルム基板60及び保護膜56−3より構成される転写基板74が作製される。このようにして作製された転写基板74は、PCフィルム基板60の上下に、図3に示すのと同等の表面が平滑な転写層52−2及び保護膜56−3が形成された。
上記製造方法により作製された転写基板74は、ターンテーブル10の回転時において、PCフィルム基板60及び剥離基板100上に、それぞれの表面全体を覆う部材である空気安定化器130を近接して配置している。これにより、ターンテーブル回転時に発生する光硬化性樹脂50のミスト90は、PCフィルム基板60の背面及び剥離基板100の背面に付着しないため、平滑性の良い転写層52−2及び保護膜56−3の形成を可能とする。
さらに、空気安定化器130は、ターンテーブル回転時において、空気力学的な圧力により、PCフィルム基板60または剥離基板100のそれぞれの面振れを安定化させて抑圧するため、PCフィルム基板60または剥離基板100は極めて平坦に回転する。これにより、形成される転写層52−2及び保護膜56−3は極めて均一な厚さを有する層及び膜となる。
したがって、上記製造方法により作製された転写基板74は、平滑性が良く、欠陥の少ない高品質な転写基板となる。
本発明の第3実施形態によれば、記録膜の成膜されたディスクはフォーカス、トラッキングも良好で、図4に示すのと同等の再生信号特性も平坦な反射率(RF信号)の良いディスクを得ることができた。なお、図4は、回転角度(Rotation angle/deg)における面振れ加速度(Axial runout acceleration(m/s2))及びフォーカスサーボ動作後の残留フォーカスエラー(Residual axial runout after focus servo drive(μm))を示している。
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態について説明する。図7は、本発明に係る表面記録型もしくは光学基板透過型光ディスクの作製方法を説明する図である。
ここで、以下に示す本発明の第4実施形態は、第2実施形態において使用したウエハスペーサの代わりに空気安定化器を用いて転写フィルム基板及び保護膜を形成する製造方法を説明する。
まず、図7(A)に示すように、例えばフォトリソグラフィー等により形成されたプリグルーブ形状30を有し、さらに中心孔を有する円盤状の型であるスタンパ40上に、中心孔を有するPC(Poly Carbonate)フィルム基板60を載置する。なお、PCフィルム基板60は、例えば帝人製ピュアエース等を使用することができる。
次に、上記スタンパ40及びPCフィルム基板60を例えば上下ヒーター110、120を用いて、全面を均一に加熱・加圧する。
具体的には、図7(A)に示す状態から、図7(B)に示すように、例えば150℃に加熱したスタンパ40をPCフィルム基板60に対して14MPaで20分間インプリントする。なお、上下ヒーター110、120を用いて上下から全面を均一に加熱することで、PCフィルム基板60の湾曲を防止することができる。
これにより、PCフィルム基板60にスタンパ40のプリグルーブ形状30が転写され、スタンパ40上に転写フィルム基板66が形成される。
次に、図7(C)に示すように、上下ヒーター110及び120を解除して、スタンパ40及び転写フィルム基板66を冷却する。なお、冷却の際には、例えば常温で冷却させてもよく、またヒーターに冷却水等を循環させ温度を低くして冷却させる冷却手段等を用いた温度制御により冷却させてもよい。
次に、図7(D)に示すように、スタンパ40と転写フィルム基板66が密着した状態で、スタンパ40及び転写フィルム基板66を回転板であるターンテーブル10のマグネット20上に載置する。
次に、転写フィルム基板66の中心孔近傍に、光硬化性樹脂50−6を約0.5cc塗工する。なお、塗工の際には、例えばプランジャーポンプ等を用いて、光硬化性樹脂50−6を円環状に塗工する。また、本実施形態では、光硬化性樹脂の代わりに例えば熱硬化性樹脂等も用いることができる。
次に、塗工した光硬化性樹脂50−6上に、剥離基板100を載置・接液する。ここで、光硬化性樹脂50−6は、例えばアクリレートモノマー材料等を使用し、プランジャーポンプは、例えばユニコントロールズ製のハイバーポンプCV等を使用することができる。また、剥離基板100は、光硬化性樹脂50−6が硬化した後に対しても剥離性を有する、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)基板(東洋紡製コスモシャインA4100)等を使用することができる。
次に、図7(E)に示すように、ターンテーブル10を所定速度で所定時間回転させる。なお、ターンテーブル10の回転は、例えば光硬化性樹脂50−6が毛細管現象により、スタンパ40の記録エリアよりも内側に展延したら、約3000rpmで20秒間行う。なお、本実施形態における回転速度や回転時間は、本発明においてはこの限りではなく、例えばスタンパ40、転写フィルム基板66、剥離基板100、及び光硬化性樹脂50−6の材質等により任意に設定される。
また、ターンテーブル10を回転させている状態において、図7(E)に示すように、PCフィルム基板60上に空気安定化器130を配置する。このとき、空気安定化器130は、剥離基板100の表面全体を覆うものが好ましく、剥離基板100上への空気安定化器130の配置は、剥離基板100上に近接させた状態が好ましい。空気安定化器130は、例えば中心孔内径32mm、外径125mm、厚み6mmの真鍮板等を使用することができる。
この空気安定化器130は、空気力学的な圧力によりターンテーブル10の回転時における剥離基板100の面振れを安定化させて抑圧する機能を発揮するため、剥離基板100は極めて平坦に回転する。これにより、転写フィルム基板66及び剥離基板100の間を広がる光硬化性樹脂50−6は均一な厚さを有し、後述する光エネルギー等の供給により硬化して形成される保護膜56−4は極めて均一な厚さを有する膜となる。
さらに、図7(F)に示すように、剥離基板100上には、剥離基板100の表面全体を覆う空気安定化器130を近接して配置しているため、光硬化性樹脂50−6のミスト90は空気安定化器130上に付着する。このように空気安定化器130はミスト防止材としての機能も発揮する。これにより、剥離基板100の背面にはミスト90が付着しないため、平滑性が良く、高品質な転写基板の製造が可能となる。
次に、図7(G)に示すように、空気安定化器130を待避させ、剥離基板100を介して、転写フィルム基板66の上面と剥離基板100の下面全体に広がった光硬化性樹脂50−6上に、例えば光エネルギー等の化学的なエネルギー等を供給する。これにより、光硬化性樹脂50−6は硬化する。また、この硬化により、転写フィルム基板66上には保護膜(ハードコート膜)56−4が形成される。このように形成された保護膜56−4の表面は、図2に示すのと同等の平滑性が良い状態を示した。
なお、光エネルギー等の付与としては、例えばキセノン社製パルスUV照射装置RC−500B(3000mW/cm2)等を使用して、約5秒照射することが好ましい。また、光硬化性樹脂50−6の代わりに、熱硬化性樹脂等を用いた場合には、熱エネルギー等を付与することもできる。
次に、図7(H)に示すように、転写フィルム基板66及び保護膜56−4から剥離基板100及びスタンパ40を剥離する。これにより、転写フィルム基板66及び保護膜56−4より構成される転写基板76が作製される。このようにして作製された転写基板76は、転写フィルム基板66に、図3に示すのと同等の表面が平滑な保護膜56−4が形成された。
上記製造方法により作製された転写基板76は、ターンテーブル10の回転時において、剥離基板100上に剥離基板100の表面全体を覆う部材である空気安定化器130を近接して配置している。これにより、ターンテーブル回転時に発生する光硬化性樹脂50のミスト90は、剥離基板100の背面に付着しないため、平滑性の良い保護膜56−4の形成を可能とする。
さらに、空気安定化器130は、ターンテーブル回転時において、空気力学的な圧力により、剥離基板100の面振れを安定化させて抑圧するため、剥離基板100は極めて平坦に回転する。これにより、形成される保護膜56−4は極めて均一な厚さを有する膜となる。
したがって、上記製造方法により作製された転写基板76は、平滑性が良く、欠陥の少ない高品質な転写基板となる。
本発明の第4実施形態によれば、記録膜の成膜されたディスクはフォーカス、トラッキングも良好で、図4に示すのと同等の再生信号特性も平坦な反射率(RF信号)の良いディスクを得ることができた。なお、図4は、回転角度(Rotation angle/deg)における面振れ加速度(Axial runout acceleration(m/s2))及びフォーカスサーボ動作後の残留フォーカスエラー(Residual axial runout after focus servo drive(μm))を示している。
<本発明との比較>
上述した第1実施形態との比較で、PCフィルム基板上または剥離基板上に、ディスクスペーサ及びウエハスペーサを使用せずに転写基板を製造した例、さらにスタンパから転写層及びPCフィルム基板を剥離した状態で保護膜を形成した例等について以下に説明する。
(比較例1)
比較例1は、第1実施形態と同様のプロセスにおいて、スタンパ上に光硬化性樹脂を塗工してPCフィルム基板を載置・接液する工程の後、PCフィルム基板上に、ディスクスペーサ、ウエハスペーサを載置せずにターンテーブルを回転させて、転写基板を得た例である。ここで、図8は比較例1で作製したPCフィルム基板の背面状態の一例に示す図である。図8に示すように、PCフィルム基板の背面には、光硬化性樹脂のミストが付着してしまった。また、図9は比較例1で作製したディスクの再生信号特性、及びRF信号特性を示す図である。この図9に示すように、比較例1で作製したディスクの記録再生信号には、ノイズが発生してしまった。
(比較例2)
比較例2は、第1実施形態と同様のプロセスにおいて、ターンテーブルを回転させた際に、PCフィルム基板背面に付着した光硬化性樹脂のミストをイソプロピルアルコールで湿らせたベンコットンで拭き取りを実施して、転写基板を得た例である。ミストを完全に除去するには、強く擦る必要があった。また、拭き取り時の押圧力は均一ではないため、転写層の厚みがばらつき、比較例2で作製されたディスクには、良好なサーボ信号特性が得られなかった。
(比較例3)
比較例3は、第1実施形態と同様のプロセスにおいて、保護膜(ハードコート膜)を形成する工程で、剥離基板上に、ディスクスペーサ、ウエハスペーサは載置せずに、ターンテーブルを回転させて、転写基板を得た例である。ディスクスペーサ、ウエハスペーサを載置していなかったため、剥離基板上には、光硬化性樹脂のミストが付着してしまった。ここで、図10は比較例3で作製した保護膜の表面状態の一例を示す図である。図10に示すように、剥離基板は、最終工程で剥離するにも関わらず、保護膜には、ミストの形態に倣った形で、光学的形状が転写されてしまった。比較例3で作製されたディスクの記録再生信号は、上記図9に示すのと同等な信号を示し、ノイズが発生しやすくなってしまった。
(比較例4)
比較例4は、第1実施形態と同様のプロセスにおいて、保護膜(ハードコート膜)を形成する工程において、スタンパから転写層及びPCフィルム基板を剥離した状態で、転写基板を得た例である。保護膜(ハードコート膜)を形成するには、スタンパと転写層及びPCフィルム基板を剥離せずに、転写面を保持する必要があり、転写面には汚染が起きてしまった。
図11は、ターンテーブルの吸着孔の一例を示す図である。転写面をマグネットにて吸着しながら保護膜を形成した場合、図11に示すようにターンテーブルは吸着孔を有するため、吸着時に転写層及びPCフィルム基板が引っ張られる。ここで、図12は、比較例4で作製した転写層及びPCフィルム基板の吸着前の表面状態の一例を示す図である。また、図13は比較例4で作製した保護膜の吸着後の表面状態の一例を示す図である。図13に示すように、保護膜(ハードコート膜)はその凹みに倣って形成されるため、保護膜の表面には凹み形状が発生してしまった。比較例4で作製されたディスクの記録再生信号は、上記図9に示すのと同等な信号を示し、ノイズが発生しやすくなってしまった。
上述したように本発明によれば、平滑性が良く、欠陥の少ない高品質な転写基板の製造を可能にする転写基板製造方法及び転写基板を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。