JP2009200902A - 信号処理装置、信号処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヘッドフォン装置には、電極の有無や凹凸の有無など物理的な構造パターンにより識別情報を記憶させておく。信号処理装置側では、上記物理的な構造パターンに応じた電気信号を検出する構造パターン検出手段を備えておく。上記識別情報と、該識別情報により特定されるヘッドフォン装置に対応する信号処理手段の信号処理特性との対応関係を表す対応関係情報を格納しておく。上記構造パターン検出手段により検出された電気信号に基づいて上記識別情報を取得し、上記対応関係情報に基づき、取得した識別情報に対応する信号処理特性を信号処理手段に設定する。これにより、ヘッドフォン装置の別を表す情報を自動的に取得することができ、該取得した識別情報に基づいて接続されたヘッドフォン装置に対応する信号処理特性を設定することができる。
【選択図】図11
Description
また、上記特許文献2には、その基本構成として、ヘッドフォン装置外筐に取り付けたマイクロフォンにより収音して得た音声信号について所定の伝達関数による特性を与えてヘッドフォン装置から出力させるようにした構成、つまりフィードフォワード方式に対応したノイズキャンセリングシステムの構成が記載されている。
このとき、上記空間伝達関数としては、ヘッドフォン装置の音響管(ハウジング部)の構造などにより大きく左右されるものとなることから、ノイズキャンセリングのためのフィルタ特性は、同一構造を有する1種類のヘッドフォン装置を想定して設定するものとなる。換言すれば、ノイズキャンセリングシステムにおいて、フィルタ特性は、ヘッドフォン装置に対して1対1の関係で設定されるべきものとなっている。
確認のために述べておくと、フィルタをアナログ回路で構成する場合には、フィルタ特性の変更にあたりそれぞれ別々のフィルタ特性を有するフィルタ回路を複数設けておき、それらをスイッチングしてフィルタ特性の変更を行うことになる。しかしながら、そのような構成は回路実装面積の点などから非現実的であり、結果として現状においては、信号処理装置とヘッドフォン装置は想定される1対1の組み合わせでしか使用できないものとなっている。
このような識別にあたっては、例えば使用するヘッドフォンの別の情報をユーザ操作に基づき取得することが考えられる。しかしながら、ユーザの入力情報に基づく識別を行う場合には、必然的にユーザに操作負担を強いるものとなり、利便性に欠けるシステムとなってしまう。
また、このようにユーザの操作入力に基づく識別を行う場合には、ユーザの勘違い等で実際に使用されるヘッドフォンとは別のヘッドフォンが選択されてしまう可能性もあり、その場合、適正なノイズキャンセリング効果を得ることができなくなってしまうといった問題が生じる。
つまり、本発明の信号処理装置は、物理的な構造パターンにより識別情報が記憶されたヘッドフォン装置を接続可能とされた信号処理装置であって、上記ヘッドフォン装置と接続されたときに上記物理的な構造パターンに応じた電気信号が検出されるようにして構成された構造パターン検出手段を備える。
また、上記構造パターン検出手段により検出された電気信号に基づいて上記識別情報を取得する識別情報取得手段を備える。
また、上記ヘッドフォン装置に対して供給される信号に所要の信号特性を与えるようにして信号処理を行う信号処理手段を備える。
また、上記ヘッドフォン装置に記憶される識別情報と、該識別情報により特定されるヘッドフォン装置が接続された場合に上記信号処理手段に設定されるべき信号処理特性との対応関係を表す対応関係情報が記憶された記憶手段を備える。
さらに、上記対応関係情報に基づき、上記識別情報取得手段により取得された上記識別情報に対応する信号処理特性が上記信号処理手段に設定されるように制御を行う制御手段
を備えるものである。
そして、このように取得した識別情報に基づき、信号処理手段の信号処理特性を該識別情報に対応する特性に設定(変更)するようにしている。これにより、使用するヘッドフォン装置の別に応じた適切な信号処理特性を装置側で自動的に設定することができる。
つまり本発明によれば、使用するヘッドフォン装置の別に応じた適切な信号処理特性を装置側で自動的に設定することができ、これによってユーザに操作負担を負わせることのない優れたシステムの実現が図られる。また、これと共に、ユーザの操作入力ミスなどにより誤った信号処理特性が設定されてしまい、適正な音響再生を行うことができなくなってしまうといった事態の発生も効果的に防止することができる。
実施の形態では、信号処理装置とヘッドフォン装置とを備えて構成される音響再生システムとして、ノイズキャンセリングシステムを例に挙げる。そこで、以下では先ず、本実施の形態としてのシステムの構成を説明するのに先立ち、ノイズキャンセリングシステムの基本概念について説明を行っておく。
ノイズキャンセリングシステムの基本的な方式としては、フィードバック(FeedBack:FB)方式によりサーボ制御を行うようにされたものとフィードフォワード(FeedForward:FF)方式がそれぞれ知られている。先ず、図1により、FB方式について説明する。
ここでのヘッドフォン装置のRチャンネル側の構造としては、先ず、右耳に対応するハウジング部201内において、ヘッドフォン装置を装着したユーザ500の右耳に対応する位置にドライバ202を設けるようにされる。ドライバ202は振動板を備えたいわゆるスピーカと同義のものであり、音声信号の増幅出力により駆動(ドライブ)されることで音声を空間に放出するようにして出力するものである。
そして、マイクロフォン203によって収音して得られた音声信号から、例えば外部音声の音声信号成分に対して逆特性となる信号など、ハウジング内ノイズ302がキャンセル(減衰、低減)されるようにするための信号(キャンセル用オーディオ信号)を生成し、この信号について、ドライバ202を駆動する必要音の音声信号(オーディオ音源)に合成させるようにして帰還させる。これによりハウジング部201内における右耳に対応するとされる位置に設定されたノイズキャンセル点400においては、ドライバ201からの出力音声と外部音声の成分とが合成されることによって外部音声がキャンセルされた音が得られ、ユーザの右耳では、この音を聴き取ることになる。そして、このような構成を、Lチャンネル(左耳)側においても与えることで、通常のL,R2チャンネルステレオに対応するヘッドフォン装置としてのノイズキャンセリングシステムが得られることになる。
なお、このように音声信号Sにイコライジングを施すのは、FB方式では、ノイズ収音用のマイクロフォン203がハウジング部201内に設けられ、ノイズ音のみでなくドライバ202からの出力音声も収音されることに由来する。すなわち、このようにマイクロフォン203が音声信号Sの成分も収音することで、FB方式では音声信号Sに対しても伝達関数−βが与えられるものとなっており、このことで音声信号Sの音質劣化を招くこと虞がある。そこで、予め伝達関数−βによる音質劣化を抑制するために、イコライジングにより音声信号Sに所要の信号特性を与えるようにしているものである。
1<<|ADHMβ|
で表されることとと、古典制御理論におけるNyquistの安定性判別と合わせると、[式2]については下記のように解釈できる。
ここでは、図1(b)に示されるノイズキャンセリングシステムの系において、ハウジング内ノイズ302であるNに関わるループ部分を一箇所切断して得られる、(−ADHMβ)で表される系を考える。この系を、ここでは「オープンループ」ということにする。一例として、マイクロフォン及びマイクロフォンアンプに対応する伝達関数ブロック101と、FBフィルタ回路に対応する伝達関数ブロック102との間を切断すべき箇所とすれば、上記のオープンループを形成できる。
このオープンループを対象とした場合、Nyquistの安定性判別に基づき、[式2]を満足するためには、下記の2つの条件を満たす必要がある。
条件1:位相0deg.(0 度)の点を通過するとき、ゲインは0dBより小さくなくてはならない。
条件2:ゲインが0dB以上であるとき、位相0deg.の点を含んではいけない。
例えば図2にあっては、位相0deg.の点を通過するときのゲインとしては0dBより小さくなっており、これに応じてゲイン余裕Ga 、Gbが得られている。しかしながら、例えば仮に位相0deg.の点を通過するときのゲインが0dB以上となってゲイン余裕Ga 、Gbが無くなる、あるいは位相0deg.の点を通過するときのゲインが0dB未満であるものの、0dBに近く、ゲイン余裕Ga 、Gbが小さくなるような状態となると、発振を生じる、あるいは発振の可能性が増加することになる。
同様にして、図2にあっては、ゲインが0dB以上であるときには位相0deg.の点を通過しないようにされており、位相余裕Pa、Pbが得られている。しかしながら、例えばゲインが0dB以上であるときに位相0deg.の点を通過してしまっている。或いは、位相0deg.に近くなり位相余裕Pa、Pbが小さくなるような状態となると、発振を生じる、あるいは発振の可能性が増加することになる。
ここでは、必要音として、例えば楽曲などのコンテンツとしてのオーディオ音源の音声信号Sが示されている。
なお、この音声信号Sとしては、音楽的、又はこれに準ずる内容のもののほかにも考えられる。例えば、ノイズキャンセリングシステムを補聴器などに適用することとした場合には、周囲の必要音を収音するために筐体外部に設けられるマイクロフォン(ノイズキャンセルの系に備えられるマイクロフォン203とは異なる)により収音して得られた音声信号となる。また、いわゆるヘッドセットといわれるものに適用する場合には、電話通信などの通信により受信した相手方の話し声などの音声信号となる。つまり、音声信号Sとは、ヘッドフォン装置の用途などに応じて再生出力すべきことが必要となる音声一般に対応したものである。
図3(a)は、FF方式によるノイズキャンセリングシステムのモデル例として、先の図1(a)と同様にRチャンネルに対応する側の構成を示している。
FF方式では、ハウジング部201の外側に対して、ノイズ音源301から到達してくるとされる音声が収音できるようにしてマイクロフォン203を設けるようにされる。そして、このマイクロフォン203により収音した外部音声、つまりノイズ音源301から到達してきたとされる音声を収音して音声信号を得て、この音声信号について適切なフィルタリング処理を施して、キャンセル用オーディオ信号を生成するようにされる。そして、このキャンセル用オーディオ信号を、必要音の音声信号と合成する。つまり、マイクロフォン203の位置からドライバ202の位置までの音響特性を電気的に模擬したキャンセル用オーディオ信号を必要音の音声信号に対して合成するものである。
そして、このようにしてキャンセル用オーディオ信号と必要音の音声信号とが合成された音声信号をドライバ202から出力させることで、ノイズキャンセル点400において得られる音としては、ノイズ音源301からハウジング部201内に侵入してきた音がキャンセルされたものが聴こえるようになる。
先ず、ハウジング部201の外側に設けられるマイクロフォン203により収音される音は、マイクロフォン203及びマイクロフォンアンプに対応する伝達関数Mを有する伝達関数ブロック101を介した音声信号として得られる。
次に、上記伝達関数ブロック101を経由した音声信号は、FF(FeedForward)フィルタ回路に対応する伝達関数ブロック102(伝達関数−α)を介して合成器103に入力される。FFフィルタ回路102は、マイクロフォン203により収音して得られた音声信号から、上記したキャンセル用オーディオ信号を生成するための特性が設定されたフィルタ回路であり、その伝達関数が−αとして表されているものである。
合成器103により合成された音声信号は、パワーアンプにより増幅され、ドライバ202に駆動信号として出力されることで、ドライバ202から音声として出力されることになる。つまり、この場合にも、合成器103からの音声信号は、パワーアンプに対応する伝達関数ブロック104(伝達関数A)を経由し、さらにドライバ202に対応する伝達関数ブロック105(伝達関数D)を経由して音声として空間内に放出される。
そして、ドライバ202にて出力された音声は、ドライバ202からノイズキャンセル点400までの空間経路(空間伝達関数)に対応する伝達関数ブロック106(伝達関数H)を経由してノイズキャンセル点400に到達し、ここでハウジング内ノイズ302と空間で合成されることになる。
これにより、ノイズキャンセル点400から例えば右耳に到達するものとされる出力音の音圧Pとしては、ハウジング部201の外部から侵入してくるノイズ音源301の音がキャンセルされるものとなる。
また、確認のために述べておくと、[式6]は、ノイズ音源301から耳までの経路の伝達関数を、伝達関数−αを含めた電気回路にて模倣することを意味している。
このようなことから、一般的にFF方式は、発振する可能性が低く安定度は高いが、十分なノイズ減衰量(キャンセル量)を得るのは困難であるとされている。一方、FB方式は大きなノイズ減衰量が期待できる代わりに、系の安定性に注意が必要であるとされている。このように、FB方式とFF方式とでは、それぞれに特徴を有するものである。
[信号処理装置の構成]
図4は、本発明の信号処理装置の一実施形態としての、オーディオプレイヤ1の内部構成を示したブロック図である。
このオーディオプレイヤ1は、後述するヘッドフォン20として、種々のタイプのヘッドフォン装置に対応可能に構成されている。ここで、本例のオーディオプレイヤ1が対応するヘッドフォン装置のタイプについて、次の図5に示しておく。
この場合、オーディオプレイヤ1が対応可能なヘッドフォン装置に対しては、そのヘッドフォン装置のタイプを識別するためのIDが予め定められており、図のように(1)のタイプのヘッドフォン装置にはID:0が、(2)のタイプのヘッドフォン装置にはID:1が、(3)のタイプのヘッドフォン装置にはID:2が、(4)のタイプのヘッドフォン装置にはID:3がそれぞれ割り与えられている。
図1において、オーディオプレイヤ1には、ストレージ部2が備えられる。このストレージ部2は、オーディオデータを始めとした各種データの保存に用いられる。
具体的な構成としては、例えばフラッシュメモリなどの固体メモリに対するデータの書き込み(記録)/読み出しを行うように構成されても良いし、例えばHDD(Hard Disk Drive)により構成されてもよい。
また内蔵の記録媒体ではなく、可搬性を有する記録媒体、例えば固体メモリを内蔵したメモリカード、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、光磁気ディスク、ホログラムメモリなどの記録媒体に対応するドライブ装置などとして構成することもできる。
もちろん、固体メモリやHDD等の内蔵タイプのメモリと、可搬性記録媒体に対するドライブ装置の両方が搭載されてもよい。
このストレージ部2は、システムコントローラ2の制御に基づいてオーディオデータその他の各種データについての書き込み/読み出しを行う。
再生処理部3で再生処理されたオーディオデータは、DSP(Digital Signal Processor)4に供給される。
具体的に、DSP4は、図中のイコライザ(EQ)4bとして示す機能動作として、上記再生処理部3から供給されるオーディオデータについてイコライジング処理を施す。例えばイコライザ4bは、FIR(Finite Impulse Response)フィルタなどで実現することができる。
また、図中のNC(ノイズキャンセリング)フィルタ4aとして示す機能動作として、後述するヘッドフォン装置20に備えられるマイクロフォンMICにより検出されマイクアンプ7→A/D変換器8を介して入力される収音信号(収音データ)に対し、ノイズキャンセリングのための信号特性を与える。このNCフィルタ4aとしても、例えばFIRフィルタなどで構成することができる。
さらに、図中の加算器4cとして示す機能動作として、上述したイコライザ4bにより処理されたオーディオデータと、上記NCフィルタ4aにより処理された収音データとを加算する。この加算器4cとしての加算処理により得られるデータを加算データと呼ぶ。該加算データは、上記NCフィルタ4aによりノイズキャンセリングのための特性が与えられた収音データが加算されたものとなる。従って、該加算データに基づく音声出力(音響再生)がオーディオプレイヤ1と接続されたヘッドフォン20にて行われることで、該ヘッドフォン20を装着したユーザにノイズ成分がキャンセルされたものとして知覚させることができる。
なお、先の説明によれば、FF方式の場合にはオーディオデータに対するイコライジングは必須とはならないが、FF方式に対応するヘッドフォン20が接続された場合、上記イコライザ4bとしては、例えば単に所要のイコライジング処理を行うものとして機能するものと考えればよい。
また、これに対応して、DSP4におけるNCフィルタ4a、イコライザ4b、加算器4cとしても各ch用にそれぞれ2つずつ設けられ、またD/A変換器5、パワーアンプ6としても各ch用にそれぞれ2つ設けられるものとなる。さらに、マイクアンプ7、A/D変換器8としても各ch用の2つが設けられることになる。
例えば、先に説明したストレージ部2に対するデータの書き込み/読み出し制御を行う。また、ストレージ部2、再生処理部3を制御してオーディオデータの再生開始/停止制御なども行う。
ここで、上記接続有無検出部11は、ヘッドフォン装置20におけるプラグ部20Aがオーディオプレイヤ1側に形成されたジャック部1Aに対して抜き差しされることに応じ、例えば上記プラグ部20Aの先端部によってON/OFFされるようにして設けられたメカスイッチとされる。この接続有無検出部11は、上記プラグ部20Aが上記ジャック部1Aに対して差し込まれた(つまり接続された)ことに応じてON信号、上記プラグ部20Aが抜かれた(接続が解除された)ことに応じてOFF信号を出力する。システムコントローラ10は、上記接続有無検出部11からのON/OFF信号に基づきヘッドフォン装置20の接続の有無を判定する。
システムコントローラ10は、該構造パターン検出部12からの検出信号を入力し、上記IDを取得するための処理を実行するものとなるが、これについては後述する。
このID−フィルタ特性対応情報9aは、図6に示されるように、図5にて提示した、オーディオプレイヤ1が対応可能とされる各タイプのヘッドフォン20ごとに付されるIDの情報と、そのIDにより特定されるタイプのヘッドフォン20が接続された場合にNCフィルタ4aにて設定されるべきとして定められたフィルタ特性の情報とが対応づけられた情報とされる。
図6に示されるように、ID:0に対してはtype0としてのフィルタ特性情報が対応づけられる。以下同様に、ID:1に対してはtype1、ID:2に対してはtype2、ID:3に対してはtype3としてのフィルタ特性情報が対応づけられている。
なお、確認のために述べておくと、フィルタ特性は、NCフィルタ4aとしての例えばFIRフィルタの構成(段数など)や、フィルタ係数によって定まるものである。上記フィルタ特性情報としては、これらフィルタ構成やフィルタ係数についてのパラメータ情報が格納されることになる。
システムコントローラ10は、当該外部通信インタフェース13を介して得られた外部機器からの転送データを、ストレージ部2やメモリ9に対して記録させる。これにより、外部の例えばパーソナルコンピュータなどに格納されたオーディオデータをストレージ部2などに記録したり、或いはパーソナルコンピュータがネットワーク上からダウンロードした、オーディオプレイヤ1についてのアップロードプログラムなどのデータをメモリ9などに記録することが可能とされている。
図7は、ヘッドフォン20の内部構成について示したブロック図である。
この図7においては、オーディオプレイヤ1側とヘッドフォン20側とに形成される各端子Tの対応関係を明らかにするために、オーディオプレイヤ1における主にジャック部1Aに対応する部分の内部構成も併せて示している。
なお、後述する実施例5のヘッドフォン20及びオーディオプレイヤ1の内部構成はこの図7に示されるものとは若干異なることになる。その点については後の図16にて改めて説明する。
また、LchマイクロフォンMIC-Lは、Lchマイク出力端子Th-MLとグランド端子Th-GNDとの間に挿入されるようにして設けられ、RchマイクロフォンMIC-RはRchマイク出力端子Th-MRとグランド端子Th-GNDとの間に挿入されるようにして設けられている。
グランド端子Th-GNDは、Lchマイク出力、Rchマイク出力、Lchオーディオ入力、Rchオーディオ入力の共通のグランド端子となる。
図8(a)は、FF方式対応のヘッドフォン装置とされる場合、図8(b)はFB方式対応のヘッドフォン装置とされる場合のヘッドフォン20の構造について模式的に示した図である。
これらの図に示されるように、ヘッドフォン20としては、Lchハウジング部20L、Rchハウジング部20Rとを有する。そしてFF方式、FB方式の場合も共に、LchドライバDRV-LはLchハウジング部20L内に設けられ、またRchドライバDRV-RはRchハウジング部20R内に設けられる。
上記Lchマイク入力端子Tp-MLは、コンデンサCLを介してLchのマイクアンプ7−Lに接続される。同様に、上記Rchマイク入力端子Tp-MRはコンデンサCRを介してRchのマイクアンプ7−Rに接続される。
またこの場合、上記Lchマイク入力端子Tp-MLと接続されたLchマイク入力ライン、及び上記Rchマイク入力端子Tp-MRと接続されたRchマイク入力ラインには、所定レベルによるマイクバイアス電圧Vbiasが与えられている。
ここで、本実施の形態の音響再生システムでは、オーディオプレイヤ1側において複数種のヘッドフォン20のそれぞれに対応して適正なノイズキャンセリング効果が得られるようにすることを目的としている。
先にも述べたように、適正なノイズキャンセリング効果を得るにあたっては、オーディオプレイヤ1に対して接続されるヘッドフォン20のタイプごとに予め定められたフィルタ特性を、接続されるヘッドフォン20の別に応じてNCフィルタ4aに対して可変的に設定する必要がある。そして、このように使用するヘッドフォンに応じてフィルタ特性を可変的に設定するとしたときには、当然のことながら実際に使用されるヘッドフォン20のタイプが何れのタイプに該当するかを識別する必要がある。
また、このようにユーザの操作入力に基づく識別を行う場合には、ユーザの勘違い等で実際に使用されるヘッドフォン20とは別のヘッドフォン20が選択されてしまう可能性もあり、その場合、適正なノイズキャンセリング効果を得ることができなくなってしまうといった問題が生じる。
以下、このような実施の形態としてのID識別手法を実現するための構成例について説明していく。
先ずは、実施例1について、図9〜図11を参照して説明する。
実施例1は、ヘッドフォン20側の所定位置における電極の有無によってIDを記憶し、それを読み取るものである。この実施例1としては、具体的に実施例1−1と実施例1−2に分けることができる。先ずは図9に、実施例1−1としての構成を示す。
このとき、Lchオーディオ入力端子Th-AL、Rchオーディオ入力端子Th-AR、Lchマイク出力端子Th-ML、Rchマイク出力端子Th-MRは同軸上にそれぞれ独立したリング状の形状により配置される。これに対し、グランド端子Th-GNDは、これら各端子Thと同軸上には配置されずに、これら同軸上の各端子Thが配置される部分から突出するようにして設けられている。
なお、ここでは図示の都合上、ジャック部1A側におけるLchオーディオ出力端子Tp-AL、Rchオーディオ出力端子Tp-AR、Lchマイク入力端子Tp-ML、Rchマイク入力端子Tp-MR、グランド端子Tp-GNDの図示は省略しているが、これらの端子Tpは、プラグ部20Aが接続された際、プラグ部20A側に設けられた対応する端子Thと1対1で接するようにしてジャック部1A内に形成されている。
一方で、ジャック部1A側には、プラグ部20Aが接続された際に上記各電極形成位置Pと接する位置に対して、各電極Epが設けられる。
ここで、本例の場合、ID情報の記憶は、プラグ部20A側の3つの電極形成位置Pのそれぞれにおける電極Ehの有無によって記憶させるものとしている。図のようにプラグ部20Aに設定されるこれら3つの電極形成位置Pについては、第1電極形成位置P1、第2電極形成位置P2、第3電極形成位置P3とする。
また、プラグ部20Aが接続された際、これら第1電極形成位置P1、第2電極形成位置P2、第3電極形成位置P3と1対1で接するようにして設けられるジャック部1A側の電極Epについては、それぞれ第1電極Ep1、第2電極Ep2、第3電極Ep3とする。
図のようにヘッドフォン20側においては、第1電極Eh1、第2電極Eh2、第3電極Eh3のそれぞれが、グランド端子Th-GNDと接続されたグランドラインに対して接続される。つまり、電極形成位置Pにおいて形成される電極Ehは、全てグランドラインに対して接続されるようになっている。
一方で、オーディオプレイヤ1側においては、電極Ep1、電極Ep2、電極Ep3が、それぞれ所定レベルによるバイアス電圧が与えられたラインを介してシステムコントローラ10と接続されている。
なお、図中「2.8V」の表記は、デジタルでH(High)として扱われる電圧レベルを表しているものである。
このようにして、オーディオプレイヤ1側には、プラグ部20A側の各電極形成位置Pごとに電極Ehの有無を検出するための電気信号を得る、構造パターン検出部12が形成されている。システムコントローラ10はこの構造パターン検出部12で得られる電気信号に基づき、電極Ehの有無としての物理的な構造パターンによってヘッドフォン20側に記憶されたID情報を取得することができる。
この図10を参照して理解されるように、実施例1−2は、先の実施例1−1ではプラグ部20A側の電極Ehをグランドラインに対して接続していたものを、Lchマイク出力端子Th-MLと接続されるLchマイク信号ライン、又はRchマイク出力端子Th-MRと接続されるRchマイク信号ラインに対して接続するようにしたものである。
この実施例1−2では、上記のようにプラグ部20A側の電極Ehをマイク信号ラインに接続することに応じ、オーディオプレイヤ1側では、各電極Epを、アース接地されたラインを介してシステムコントローラ10に対して接続するものとしている。
このようにして、図10に示す実施例1−2によっても、プラグ部20A側の各電極形成位置Pごとに電極Ehの有無を検出するための電気信号を得る、構造パターン検出部12が形成され、システムコントローラ10は、該構造パターン検出部12で得られる電気信号に基づきヘッドフォン20側に記憶されたID情報を取得することができる。
なお、この図11において、図中システムコントローラとして示す処理動作は、システムコントローラ10が例えば上述したROMなどに記憶されるプログラムに基づいて実行するものである。また、DSPとして示す処理動作は、DSP4がメモリ9に格納されたプログラムに基づき実行するものである。
ステップS103において、対応情報に合致するIDがないとして否定結果が得られた場合は、ステップS105に進んで未対応通知処理を実行する。ここで、ステップS103にて否定結果が得られる場合としては、接続されたヘッドフォン20が例えば新規に発売されたものであるなど、その時点で未対応機種である場合が想定される。これに応じ、ステップS105の未対応通知処理としては、図4に示した表示部14に、接続されたヘッドフォン20が未対応である旨を表す情報表示を実行させる。表示する具体的な情報内容としては、接続されたヘッドフォン20が未対応である旨を表す情報と共に、外部の例えばパーソナルコンピュータなどのネットワーク接続が可能な情報処理装置に接続して、ID−フィルタ特性対応情報9aに追加すべきID情報・フィルタ特性情報のダウンロードを指示するための情報を表示させてもよい。
ステップS105の処理を実行すると、この図に示すシステムコントローラ10側の処理動作は終了となる。
ステップS202の処理を実行すると、この図に示すDSP4側の処理動作は終了となる。
続いては、実施例2について説明する。
なお、以下の説明において、既にこれまでにおいて説明した部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
この実施例2は、プラグ部20Aの所定位置における導電板の有無によってID情報を記憶させ、それを読み取るものである。
この場合、各導電板Eh11、Eh12、Eh13に対する内部の配線は無く、これらは例えば金属板などを貼り付けて形成されたものとなっている。
この場合、プラグ部20A側における導電板形成位置Pに導電板Ehが形成されるときには、ジャック部1A側の対応する端子Epと接続されたラインがLとなり、導電板Ehが形成されないときは対応する端子Epと接続されたラインがHとなる。システムコントローラ10は、それぞれの端子Epと接続されるラインで得られる電気信号のH/Lの別を判定することで、ヘッドフォン20側における導電板Ehの有無で記憶されたID情報を取得することができる。
実施例3は、プラグ部20A側の所定位置における突起部(凸部)の有無によってID情報を記憶させ、これに対応しジャック部1A側に上記突起部の有無を検出するためのメカスイッチを設けて上記ID情報を読み取るものである。
図13は、実施例3の構成について説明するための図として、図13(a)はジャック部1Aとプラグ部1Aの構造を示した斜視図であり、図13(b)はオーディオプレイヤ1側における各メカスイッチに対する内部の配線状態について模式的に示した図である。
これらメカスイッチMSW1〜MSW3のそれぞれは、プラグ部20Aが接続されたとき、対向する突起部形成位置Pに突起部Jhが形成されている場合にON状態となり、また対向する突起部形成位置Pに突起部Jhが形成されない場合、或いはプラグ部20Aが取り外された場合にはOFF状態となるようにして設けられている。
このような構成により、ヘッドフォン20側における各突起部形成位置Pにおける突起部Jhの有無を電気信号により検出するための、構造パターン検出部12が形成される。
具体的に、プラグ部20A側における突起部形成位置Pに突起部Jhが形成される場合には、ジャック部1A側の対応するメカスイッチMSWと接続されたラインがLとなり、突起部Jhが形成されない場合は対応するメカスイッチMSWと接続されたラインがHとなる。システムコントローラ10は、それぞれのメカスイッチMSWと接続されるラインで得られる電気信号のH/Lの別を判定することで、ヘッドフォン20側における突起部Jhの有無で記憶されたID情報を取得することができる。
実施例4は、プラグ部20Aの所定位置における凹部の有無によってID情報を記憶させ、ジャック部1A側に上記凹部の有無を検出するためのスイッチを設けることで上記ID情報を読み取るものである。
図14は、実施例4の構成について説明するための図として、プラグ部20Aの構造を斜視図と正面図とにより示している。
この図の例では、凹部の形成位置を、既存の端子Thとする場合を示している。具体的に、この場合の凹部形成位置は、プラグ部20Aの先端部に形成されるLchオーディオ入力端子Th-ALに設定するものとしている。
具体的に、この場合のスイッチSWは、凹部なしの場合にプラグ部20A側のLchオーディオ入力端子Th-ALによる押圧力を受ける第1の金具部と、該第1の金具部と絶縁体Zを介して接続され、且つ所定レベルによるバイアス電圧が与えられたシステムコントローラ10からのラインと接続された第2の金具部とを備える。この第2の金具部は、凹部ありのOFFとなる状態ではアースと非接続となり、凹部なしのONとなる状態ではアースと接続されることになる。
実施例5は、ヘッドフォン20側に設けた抵抗素子の抵抗値によってID情報を記憶し、それを読み取るものである。
図16は、実施例5としてのオーディオプレイヤ1とヘッドフォン20の内部構成を示している。なお、この図16としても先の図7と同様に、オーディオプレイヤ1側の内部構成については、主にジャック部1Aに対応する部分の構成を抽出して示している。
これに対応させて、オーディオプレイヤ1側の検出端子Tp-DTとしては、プラグ部20Aが位置決め部Xによって位置決めされて接続されたときに上記検出端子Th-DTと接する位置に対して設ける(図示は省略)。
図16に示されるように、オーディオプレイヤ1側における検出端子Tp-DTは、システムコントローラ10と接続されている。
ここで、この中間電位をVmid、抵抗R1、R2の抵抗値をそれぞれRv1、Rv2とすると、中間電位Vmidは、
Vmid=Vbias・Rv2/(Rv1+Rv2)
で表される。この場合、マイクバイアス電圧Vbiasは一定レベルと見なすことができるので、上式によれば、中間電位Vmidは、抵抗R1、R2の抵抗値Rv1、Rv2の比率で定まることになる。つまり、このことより、抵抗値Rv1、Rv2の比率の設定によって、オーディオプレイヤ1側で読み取り可能な形でID情報を記憶させることができる。
なお、確認のために述べておくと、この場合は検出端子Tp-DTが構造パターン検出部12として機能することになる。
また、図16の例では抵抗R1をLchマイク出力ラインに対して接続する場合を例示したが、もちろん、Rchマイク出力ラインに接続した場合にも同様の結果が得られる。
実施例6は、ヘッドフォン20側の所定位置における導光材の有無によってID情報を記憶し、それを読み取るものである。
図18は、実施例6の構成について説明するための図として、図18(a)はジャック部1Aとプラグ部1Aの構造を示した斜視図であり、図18(b)はオーディオプレイヤ1側の主にID情報の読み取りに係る部分の内部構成を抽出して示している。
各導光部Oh1、Oh2、Oh3は透過性を有し、例えば透明ガラスや透明樹脂などで構成する。
各発光部Op-E1、Op-E2、Op-E3は、例えばLED(Light Emitting Diode)などの発光素子を備えて構成される。また各光検出部Op-D1、Op-D2、Op-D3は例えばフォトトランジスタなどの光検出素子(光電変換素子)を備えて構成される。
この場合のシステムコントローラ10は、各発光部Op-E1、Op-E2、Op-E3の発光動作のON/OFF制御を行う。また、各光検出部Op-D1、Op-D2、Op-D3からの検出信号(電気信号)のレベル検出を行う。
プラグ部20A側における導光部形成位置Pに導光部Ohが形成される場合は、対応する発光部Op-Eにより発せられた光によって上記導光部Ohが点灯し、この点灯光が対応する光検出部Op-Dによって検出される。すなわち、該対応する光検出部Op-Dによる検出信号がHとなる。一方、導光部形成位置Pに導光部Ohが形成されない場合には、点灯部が無いことより、対応する光検出部Op-Dによる検出信号はLとなる。
このようにしてシステムコントローラ10は、各光検出部Op-Dによる検出信号のH/Lの別を判定することで、ヘッドフォン20側における導光部Ohの有無で記憶されたID情報を取得することができる。
図19のフローチャートは、実施例6において実行されるべきフィルタ特性の変更設定処理の内容を示しているが、この図19と先の図11とを比較してわかるように、この場合のシステムコントローラ10側の処理としては、先ず、ステップS101でプラグが接続されたとした場合に、ステップS301により各発光部Op-EをONとするための処理を実行するようにされる。そして、続くステップS302においては、ID読み取り処理として、各光検出部Op-Dによる検出信号のH/Lの判定を行った結果からID情報を取得する処理を実行し、さらに次のステップS303において各発光部Op-EをOFFとするための処理を実行する。
なお、システムコントローラ10側における以降の処理、及びDSP4側の処理については図11にて説明したものと同様となるので改めての説明は省略する(内容が同様となる処理については同一ステップ番号を付している)。
なお、確認のために述べておくと、この場合における「導光」は、発光部Op-Eにて発光された光を光検出部Op-Dに対して導くという意で使用しているものである。
実施例7は、ヘッドフォン20側の所定位置における鍵状部の凹凸の数によってID情報を記憶し、それを読み取るものである。
図20は、実施例7としてのヘッドフォン20におけるプラグ部20Aの構造を斜視図と正面図とで示した図である。
図20において、この場合のプラグ部20Aには、その所定位置に、連続的な凹凸形状を有する鍵状部Jh21を形成するための鍵状部形成位置P51が設定される。この場合、鍵状部形成位置P51は、何れかの端子Thにおいて設定するものとしている。この図の例では、プラグ部20Aの先端に形成されるLchオーディオ入力端子Th-ALにおいて鍵状部形成位置P51を設定する場合を示している。
この場合において、鍵状部形成位置P51に形成される鍵状部Jhとしては、図のように2つの凹部と、該2つの凹部の間に挿入されるようにして形成される1つの凸部とを有しているものとする。
図中の時点t1までのH期間は、プラグ部20AにおけるLchオーディオ入力端子Th-ALの先端(先細り状となっている)部分が通過する期間を表している。この先端部分が通過した後、鍵状部Jh21の1つ目の凹部に到達するまでの期間には、スイッチSWがONとなって、信号レベルはLレベルとなる(t1−t2)。そして、上記1つ目の凹部に至るとスイッチSWはOFFとなり、信号レベルはHとなる(t2−t3)。さらに、上記1つ目の凹部が通過し凸部に至ると、スイッチSWはONとなって信号レベルはLとなる(t3−t4:状態A)。また、上記凸部が通過し2つ目の凹部に至るとスイッチSWはOFFとなって信号レベルはHとされ(t4−t5:状態B)、さらに該2つ目の凹部が通過した後はスイッチSWがONとなって信号レベルはLとなる(状態C)。
ここで、上記による説明からも理解されるように、鍵状部Jh21における凹凸の個数は、図22における破線矢印により示すようなLレベルへの立ち下がりポイントの個数をカウントすることで検出することができる。このとき、鍵状部Jh21における立ち下がりポイントであるか否かは、図22における時点t1の立ち下がりポイントが検出されたか否かにより判別することができる。つまり、この時点t1の立ち下がりポイントは、これらから鍵状部Jh21が至ることを表すポイントとなるので、該立ち下がりポイント以降における立ち下がりポイントの個数をカウントすることで、鍵状部Jh21における凹凸の個数を検出(カウント)することができる。
但し、鍵状部Jh21における凹凸の個数を適正に検出するためには、このようなカウントの開始ポイントの設定と共に、カウントの終了ポイントの設定も重要となる。本例の場合、カウントの終了ポイントとしては、カウントの開始ポイント(時点t1としての最初のH→Lの立ち下がりポイント)の検出から所定時間経過後に設定する(図22中の時点t6)。この「所定時間」として設定する時間長が短かすぎると、鍵状部Jh21の全てが通過する前にカウントが終了してまうことになり、その場合はID情報を適正に読み取ることができなくなってしまう。逆に長すぎる場合にはID情報の読み取りに必要以上の時間を要してしまい、結果としてユーザを待たせる時間が長くなってしまう。
本例の場合、上記「所定時間」として設定する時間長は、プラグ部20Aの接続に要する時間長として想定される最大限の時間長を設定するものとしている。
そして、立ち下がりポイントが検出された場合は、ステップS402において、タイムカウントをスタートした後、ステップS403においてカウント値nを0リセットする。
具体的に、上記ステップS404において、H→Lの立ち下がりポイントを再検出したとして肯定結果が得られた場合は、ステップS406でカウント値nを1インクリメント(n=n+1)した後、ステップS404に戻るようにされる。一方、上記ステップS404において、H→Lの立ち下がりポイントを再検出していないとして否定結果が得られた場合は、ステップS405に進み、予め設定された所定時間(t1−t6)が経過したか否かを判別する。
このステップS405において、上記所定時間が経過していないとして否定結果が得られた場合はステップS404に戻る。
当該ステップS408の処理を実行した後は、図示するようにして、先の図11で説明したステップS103〜S105と同様の処理を実行する。これにより、この場合としてもヘッドフォン20側に記憶されたID情報に対応するフィルタ特性をNCフィルタ4aに設定することができる。
このように鍵状部Jh21・スイッチSWを複数組とする場合、システムコントローラ10としては、例えば複数設けられたスイッチSWからの電気信号について図23におけるステップS401〜S407までの処理を並行して行って、各鍵状部Jh21ごとの凹凸の個数をカウントする。そして、ステップS408のID取得処理では、これら各鍵状部Jh21ごとの凹凸の個数の情報からID情報を取得するようにする。
以上で説明してきたように、本実施の形態によれば、ヘッドフォン20の種別に応じて、そのヘッドフォン20に対応して設定されるべきNCフィルタ4aのフィルタ特性を可変的に設定することができる。
これにより、ノイズキャンセリング機能を有する音響再生システムとして、使用するヘッドフォン20を自由に変更可能な優れたシステムを実現することができる。
また、実施例7の場合、プラグ部20Aの接続は、図23におけるステップS401の処理によって検出することができる。この点で、実施例7においては、図4(図7)に示したプラグ接続有無検出部11は省略することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明としてはこれまでに説明した具体例に限定されるべきものではない。
例えばこれまでの説明では、形成位置Pを最大で3箇所までとする場合のみを例示したが、形成位置Pの設定数については特に限定されるものではない。
ここで、機種ごとの特性バラツキとしては、例えばドライバDRVの感度、マイクMICの感度、周波数特性の形状などを挙げることができる。例えばドライバDRVやマイクMICの感度について大まかに「大・中・小」の区分を定義し、周波数特性の形状についても大まかに数タイプ程度の区分を定義しておく。製造時における所要のタイミングで、ヘッドフォン20についてこれらの特性の測定を行っておき、ヘッドフォン20ごとに、各特性がどの区分に属するか分別しておく。この場合の各ヘッドフォン20には、機種の別の情報と共に、このような測定結果に基づく各特性の区分の情報も含めた情報を、ID情報として物理的構造パターンにより記憶させる。
オーディオプレイヤ1側では、ID−フィルタ特性対応情報9aとして、上記のように各機種の別と共に各特性の別も識別するためのID情報と、それらのID情報ごと、すなわち各機種・各特性の組み合わせごとに対応して設定されるべきフィルタ特性の情報とを対応づけた情報を格納しておく。
なお、この場合も取得したID情報に基づきNCフィルタ4aのフィルタ特性を変更設定する処理については、各実施例で説明したものと同様とすればよい。
このようにすることで、同一機種のヘッドフォン20について、さらにその個体ごとの特性バラツキをも考慮したフィルタ特性の変更設定を行うことができる。
また、他の実施例においても、各形成位置Pの配置について工夫することで、位置決め部Xは適宜不要とすることができる。例えば実施例1、実施例2、実施例6などにおいても、各形成位置P(及びグランド端子Th-GND)をオーディオ入力端子Th-Aなどと同軸上にそれぞれ独立したリング状で形成すれば、位置決め部Xは不要とすることができる。
或いは実施例7においても、鍵状部Jh21が1つとされる場合は、その凹部・凸部をそれぞれリング状に形成すれば位置決め部Xは特に不要である。
Claims (9)
- 物理的な構造パターンにより識別情報が記憶されたヘッドフォン装置を接続可能とされた信号処理装置であって、
上記ヘッドフォン装置と接続されたときに上記物理的な構造パターンに応じた電気信号が検出されるようにして構成された構造パターン検出手段と、
上記構造パターン検出手段により検出された電気信号に基づいて上記識別情報を取得する識別情報取得手段と、
上記ヘッドフォン装置に対して供給される信号に所要の信号特性を与えるようにして信号処理を行う信号処理手段と、
上記ヘッドフォン装置に記憶される識別情報と、該識別情報により特定されるヘッドフォン装置が接続された場合に上記信号処理手段に設定されるべき信号処理特性との対応関係を表す対応関係情報が記憶された記憶手段と、
上記対応関係情報に基づき、上記識別情報取得手段により取得された上記識別情報に対応する信号処理特性が上記信号処理手段に設定されるように制御を行う制御手段と、
を備えることを特徴とする信号処理装置。 - 上記識別情報は、上記ヘッドフォン装置における上記信号処理装置との接続部分の所定位置における電極の有無としての物理的構造パターンにより記憶されており、
上記構造パターン検出手段は、
上記ヘッドフォン装置と接続されたときに上記所定位置と接するように設けられた電極を備えることで、上記構造パターンに応じた電気信号が検出されるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 上記識別情報は、上記ヘッドフォン装置における上記信号処理装置との接続部分の所定位置における導電材の有無としての物理的構造パターンにより記憶されており、
上記構造パターン検出手段は、
上記ヘッドフォン装置と接続されたときに双方が上記所定位置と接するようにして設けられた2つの電極を備えることで、上記構造パターンに応じた電気信号が検出されるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 上記識別情報は、上記ヘッドフォン装置における上記信号処理装置との接続部分の所定位置における凹部又は凸部の有無としての物理的構造パターンにより記憶されており、
上記構造パターン検出手段は、
上記ヘッドフォン装置と接続されたときに上記所定位置と対向する位置に対して設けられて上記凹部又は上記凸部に応じてON/OFFするようにされたスイッチを備えることで、上記構造パターンに応じた電気信号が検出されるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 上記ヘッドフォン装置には、上記信号処理装置からの所定レベルによる電圧供給を受ける電圧供給ラインが設けられており、上記識別情報は、上記電圧供給ラインに対して接続された抵抗素子の抵抗値の違いとしての物理的構造パターンにより記憶されていると共に、
上記構造パターン検出手段は、
上記ヘッドフォン装置と接続されたときに上記抵抗素子と接続される端子部を備えることで、上記構造パターンに応じた電気信号が検出されるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 上記識別情報は、上記ヘッドフォン装置における上記信号処理装置との接続部分の所定位置における導光材の有無としての物理的構造パターンにより記憶されており、
上記構造パターン検出手段は、
上記ヘッドフォン装置と接続されたときに上記所定位置と対向するようにして設けられた発光素子と受光素子とを備えることで、上記構造パターンに応じた電気信号が検出されるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 上記識別情報は、上記ヘッドフォン装置における上記信号処理装置との接続部分の所定位置における凹凸の個数としての物理的構造パターンにより記憶されており、
上記構造パターン検出手段は、
上記ヘッドフォン装置が接続される際に上記所定位置と対向する位置に対して設けられ、上記凹凸に応じてON/OFFするようにされたスイッチを備えることで、上記構造パターンに応じた電気信号が検出されるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 上記ヘッドフォン装置はマイクロフォンを備え、
上記信号処理手段は、上記マイクロフォンから供給される信号にノイズキャンセリングのための信号特性を与えるようにして信号処理を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 物理的な構造パターンにより識別情報が記憶されたヘッドフォン装置と接続されたときに、上記物理的な構造パターンに応じた電気信号が検出されるようにして構成された構造パターン検出手段と、上記ヘッドフォン装置に対して供給される信号に所要の信号特性を与えるようにして信号処理を行う信号処理手段とを備えた信号処理装置における信号処理方法であって、
上記構造パターン検出手段により検出された電気信号に基づいて上記識別情報を取得する識別情報取得ステップと、
上記ヘッドフォン装置に記憶される識別情報と、該識別情報により特定されるヘッドフォン装置が接続された場合に上記信号処理手段に設定されるべき信号処理特性との対応関係を表す対応関係情報に基づき、上記識別情報取得ステップにより取得した上記識別情報に対応する信号処理特性が上記信号処理手段に設定されるように制御を行う制御ステップと、
を備えることを特徴とする信号処理方法。
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