JP2009209763A - 車両のエンジン始動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】グロープラグを用いることなくかつエンジン仕様に関係なく、確実にエンジン始動を行わせ得る始動制御装置及び始動制御方法を提供する。
【解決手段】排気弁側可変動弁装置(61)を備え、エンジンの冷間始動時にクラッチによってモータとエンジンとを係合し、モータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気弁側可変動弁装置(61)により排気弁を全閉状態として、燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射する始動補助手段(S1〜S5)と、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定する熱発生判定手段(S6〜S9)と、この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気弁側可変動弁装置による排気弁の全閉保持を解除して排気弁をエンジン回転に同期して開閉させるとともに、燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射する始動時燃料噴射手段(S10、S12)とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両のエンジン始動制御装置、特にハイブリッド車両に適用されたディーゼルエンジンの始動時制御装置に関する。
モータジェネレータと、エンジンと、これらモータジェネレータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置とを有するハイブリッド車両にグロープラグレスのディーゼルエンジンを適用したものが提案されている(特許文献1参照)
このものでは、排気弁側可変動弁装置を備え、エンジンの冷間始動時にクラッチによってモータとエンジンとを係合し、排気弁側可変動弁装置により排気弁を全閉状態としたまま、モータの駆動によってエンジンを連れ回し、この状態で水温センサにより検出されるエンジン冷却水温Twと所定値Tw1とを比較し、エンジン冷却水温Twが所定値Tw1を超えると、噴射した燃料の自着火が可能であると判断して、排気弁側可変動弁装置による排気弁の全閉保持を解除し排気弁をエンジン回転に同期して開閉させるとともに、燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射し、エンジンを始動させている。
特開2004−324442号公報。
ところで、上記特許文献1の技術のように冷却水温Twと所定値Tw1との比較により燃焼室内ガスの自着火が可能であるか否かを推定するのでは、異なるエンジン仕様毎に上記所定値Tw1を適合する必要がある。例えば、小径のシリンダボアを有するエンジンと大径のシリンダボアを有するエンジンとを考えたとき、小径のシリンダボアを有するエンジンのほうが大径のシリンダボアを有するエンジンより冷めやすく自着火に失敗する確率が高くなるので、大径のシリンダボアを有するエンジンに上記所定値Tw1を適合している場合に、その所定値Tw1をそのまま小径のシリンダボアを有するエンジンに用いたのでは、冷却水温Twが上記所定値Tw1以上となっても自着火に失敗することがあり、エンジンを始動できない事態が考えられる。このように、冷却水温Twと所定値Tw1の比較により、燃焼室内ガスの自着火が可能か否かを推定する方法では、自着火が可能であることを推定した後に実際には自着火していない可能性があり、これを避けるために所定値Tw1を高くしたのではエンジン始動に入るまでに時間がかかってしまう。
そこで本発明は、グロープラグを用いることなくかつエンジン仕様に関係なく、確実にエンジン始動を行わせ得る始動制御装置及び始動制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、モータ(51)と、エンジン(1)と、これらモータ(51)とエンジン(1)とを係合するクラッチ(51a)と、エンジン(1)の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁(15)とを有する車両において、排気弁側可変動弁装置(61)を備え、エンジンの冷間始動時にクラッチ(51a)によってモータ(51)とエンジン(1)とを係合し、モータ(51)の駆動によってエンジン(1)を連れ回すとともに、排気弁側可変動弁装置(61)により排気弁を全閉状態として、燃料噴射弁(15)により所定量の燃料を噴射し、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定し、この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気弁側可変動弁装置(61)による排気弁の全閉保持を解除して排気弁をエンジン回転に同期して開閉させるとともに、燃料噴射弁(15)によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射するように構成する。
また本発明は、モータ(51)と、エンジン(1)と、これらモータ(51)とエンジン(1)とを係合するクラッチ(51a)と、エンジン(1)の各気筒の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁(15)とを有する車両において、各気筒の燃焼室をバイパスして排気通路(3)と吸気通路(2)とを連通する連通路(4)と、この連通路(4)を開放しその開放を解除して連通路を遮断する連通路開放装置(5)と、前記連通路(4)が分岐される排気通路(3)の下流で排気通路(3)を遮断しその遮断を解除する排気通路遮断装置(71)とを備え、エンジンの冷間始動時にクラッチ(51a)によってモータ(51)とエンジン(1)とを係合し、モータ(51)の駆動によってエンジン(1)を連れ回すとともに、排気通路遮断装置(71)により排気通路(3)を遮断しかつ連通路開放装置(5)により連通路(4)を開放して、各気筒の燃料噴射弁(15)により所定量の燃料を噴射し、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定し、この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気通路遮断装置(71)による排気通路(3)の遮断を解除して排気通路(3)を全開状態とし、連通路開放装置(5)による連通路(4)の開放を解除するとともに、各気筒の燃料噴射弁(15)によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射するように構成する。
また本発明では、上記車両にハイブリッド車両のほか、ハイブリッド車両でない車両を含んでいる。上記モータはモータジェネレータであってもよいしスタータモータでもかまわない。上記エンジンは、ディーゼルエンジンであってもよい。
本発明によれば、モータと、エンジンと、これらモータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁とを有する車両において、排気弁側可変動弁装置を備え、エンジンの冷間始動時にクラッチによってモータとエンジンとを係合し、モータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気弁側可変動弁装置により排気弁を全閉状態として、燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射し、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定し、この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気弁側可変動弁装置による排気弁の全閉保持を解除して排気弁をエンジン回転に同期して開閉させるとともに、燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射している。すなわち、ピストンにより何度も燃焼室内ガスの圧縮を繰り返すことで、燃焼室内に噴射された燃料は蒸発して予混合気を形成し、燃焼室内ガスの温度が上昇しやがて自着火に至らせることができる。そして、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じた後にエンジン始動に必要な燃料量を噴射するので、エンジンが冷間状態にあっても、グロープラグを用いることなくかつエンジン仕様の相違に関係なく、確実にエンジン始動を行わせることができる。
また、本発明によれば、モータと、エンジンと、これらモータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの各気筒の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁とを有する車両において、各気筒の燃焼室をバイパスして排気通路と吸気通路とを連通する連通路と、この連通路を開放しその開放を解除して連通路を遮断する連通路開放装置と、前記連通路が分岐される排気通路の下流で排気通路を遮断しその遮断を解除する排気通路遮断装置とを備え、エンジンの冷間始動時にクラッチによってモータとエンジンとを係合し、モータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気通路遮断装置により排気通路を遮断しかつ連通路開放装置により連通路を開放して、各気筒の燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射し、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定し、この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気通路遮断装置による排気通路の遮断を解除して排気通路を全開状態とし、連通路開放装置による連通路の開放を解除するとともに、各気筒の燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射している。すなわち、各気筒のピストンにより何度も各気筒の燃焼室内ガスの圧縮を繰り返すことで、各気筒の燃焼室内に噴射された燃料は各気筒の燃焼室、排気通路、連通路、吸気通路からなる循環路を循環する間に蒸発して予混合気を形成し、各気筒の燃焼室内ガスの温度が上昇しやがて各気筒で自着火に至らせることができる。そして、各気筒で自着火による熱発生が生じた後にエンジン始動に必要な燃料量を噴射するので、エンジンが冷間状態にあっても、グロープラグを用いることなくかつエンジン仕様の相違に関係なく、確実にエンジン始動を行わせることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る始動時制御装置を適用したハイブリッド車両のシステム構成図である。ハイブリッド車両としては、特に電動機と内燃機関とを、車両走行用にそれぞれ独立あるいは併用して運転可能に配置したパラレルハイブリッド方式の車両を記載している。
図1において、ハイブリッド車両はディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」という。)1の出力と、バッテリ50からの電力供給を受ける車両駆動用モータジェネレータ53の出力との2種の動力源で走行する。エンジン1の出力は、第1クラッチを介し発電用として始動時用モータジェネレータ51に伝えられると共に、第2クラッチを介し車両駆動用として動力伝達機構(例えばCVT)52からディファレンシャルギヤ54を介して駆動輪55a、55bへと伝えられる。ここで、第1クラッチ、第2クラッチは図1に図示していないが、後述する図5に示す第2実施形態とその構成は同じである。すなわち、第1クラッチ51aはエンジン1と始動時用モータジェネレータ51の間に、また第2クラッチ51bは始動時用モータジェネレータ51と動力伝達機構52の間に設けられている。
なお、前記発電用、車両駆動用として使用されるエンジン1の出力配分は、ハイブリッド用コントロールユニット40により制御されている。例えば、ハイブリッド車両が走行を始める比較的低車速の状態では、エンジン1を停止したまま車両駆動用モータジェネレータ53を力行することによる走行(EV走行)を行う。また、ハイブリッド用コントロールユニット40は、バッテリ50から始動時用モータジェネレータ51及び車両駆動用モータジェネレータ53への電力供給を制御すると共に、減速時には車両駆動用モータジェネレータ53からバッテリ50への回生電力の回収も制御する。
ハイブリッド用コントロールユニット40には、車両走行情報(停止も含む)をモニターするため、アクセルセンサ41からの信号(アクセルペダルの踏み込み量に比例した出力信号)、スタートキー42からの信号(Acc位置とON位置に対応した信号で通常の車両と異なりStart位置がない)、シフトレバーポジションセンサ43からの信号、ブレーキ作動スイッチ44からの信号、車速センサ45からの信号、バッテリ残容量センサ46からの信号及びエンジン駆動時の電流センサ47からの信号等が入力され、該入力された信号に基づいてエンジン1の始動やその出力配分を決定し、車両走行用のための出力分担の要否を判定し、始動指令及び出力分担指令をエンジン用コントロールユニット30に発する。
そして、エンジン用コントロールユニット30は、ハイブリッド用コントロールユニット40からの指令に従って、エンジン1の始動又は停止、エンジン1の出力制御を行う。また、エンジン用コントロールユニット30には、水温センサ31からの信号Tw、クランク角センサ32からの信号(エンジン回転速度Neとクランク角度)、気筒判別センサ33からの信号(気筒判別信号)Cyl、コモンレール圧を検出する圧力センサ34からの信号Pcr等の信号が入力される。
排気マニホールド3aの直ぐ下流に触媒8が設けられており、エンジン1から出てくる排気を浄化する。触媒8としては例えば酸化触媒が担持され、活性アルミナをベースにPdやPt等の貴金属を担持したもの、貴金属(特にPt)をイオン交換したゼオライト、またはこれら両材料を組み合わせたものが利用できる。
ステッピングモータにより駆動されるEGR弁5は、過給機のタービン3b上流の排気通路3から分岐したEGR通路4を介して、吸気マニホールド2dのすぐ上流に排気の一部を還流する。吸気通路2には、上流側からエアクリーナ2a、過給機のコンプレッサ2b、インタークーラ2c、アクチュエータ(例えばステッピングモータ式)6によって開閉駆動される吸気絞り弁7が設けられている。
燃料供給系は、ディーゼル用燃料(軽油)タンク20、ディーゼル用燃料をエンジン1の燃料噴射装置10へ供給するための燃料供給通路16、エンジン1の燃料噴射装置10からのリターン燃料(スピル燃料)をディーゼル用燃料タンク20に戻すための燃料戻り通路19で構成されている。燃料噴射装置10は、公知のコモンレール式の燃料噴射装置であり、サプライポンプ11、コモンレール(畜圧室)14、気筒毎に設けられる燃料噴射弁15で構成され、サプライポンプ11により加圧された燃料は燃料供給通路12を介してコモンレール14に一旦蓄えられた後、コモンレール14の高圧燃料が気筒数分の燃料噴射弁15に分配される。
また、コモンレール14の圧力を制御するため、サプライポンプ11からの吐出燃料の一部は、その途中に一方向弁18が設けられたオーバーフロー通路17を介して燃料供給通路16に戻される。ここで、オーバーフロー通路17には圧力制御弁13が設けられており、エンジン用コントロールユニット30からのデューティ信号に応じて圧力制御弁13を制御してオーバーフロー通路17の流路面積を変更することにより、コモンレール14への燃料吐出量を調整し、コモンレール14の圧力を制御する。
燃料噴射弁15は、エンジン用コントロールユニット30からのON―OFF信号によってエンジン1の燃焼室への燃料供給通路を開閉する電子式の燃料噴射弁であって、ON信号によって燃料を燃焼室内に噴射し、OFF信号によって噴射を停止する。なお、燃料噴射量は、燃料噴射弁15のON信号が長いほど多くなるが、コモンレール14の燃料圧力によっても変化する。
上記構成を有するハイブリッド車両を前提として、本実施形態はさらに排気弁側可変動弁装置61と吸気弁側可変動弁装置62とを備える。排気弁側可変動弁装置61はエンジン用コントロールユニット30からの信号を受けて各気筒の排気弁のリフト量と開閉タイミングとを制御し得るものである。同様に、吸気弁側可変動弁装置62はエンジン用コントロールユニット30からの信号を受けて吸気弁のリフト量と開閉タイミングとを制御し得るものである。
さて、グロープラグはエンジン1の冷間始動に際して燃焼室を予熱してエンジン始動を補助するものであるが、本実施形態では、グロープラグは各気筒の燃焼室に臨んで設けられていない。つまり、本実施形態のエンジンはグロープラグレスエンジンである。ハイブリッド車両においてグロープラグレスとするアイデアとしては、エンジン始動要求がある冷間始動時に排気弁側可変動弁装置61を用いて排気弁を閉じたまま、始動時用モータジェネレータ51でエンジン1をモータリングする(連れ回す)ことで、各気筒のピストンの摺動摩擦熱と、ピストンの往復動による圧縮熱とによって各気筒の燃焼室内ガスの予熱を促進し、この状態において水温センサ31により検出される冷却水温Twと所定値Tw1(例えば40℃)とを比較し冷却水温Twが所定値Tw1を超えたときに各気筒の燃焼室内ガスの予熱が完了し各気筒で自着火可能であると判断し、燃料噴射弁15からの燃料噴射を開始してエンジン始動を行う従来装置がある。
しかしながら、従来装置のように冷却水温Twと所定値Tw1との比較により各気筒の燃焼室内ガスの自着火が可能であるか否かを推定するのでは、異なるエンジン仕様毎に上記所定値Tw1を適合する必要がある。例えば、大径のシリンダボアを有するエンジンと小径のシリンダボアを有するエンジンとを考えたとき、小径のシリンダボアを有するエンジンのほうが大径のシリンダボアを有するエンジンより冷めやすく各気筒で自着火に失敗する確率が高くなるので、大径のシリンダボアを有するエンジンに上記所定値Tw1を適合している場合に、その所定値Tw1をそのまま小径のシリンダボアを有するエンジンに用いたのでは、冷却水温Twが上記所定値Tw1以上となっても各気筒で自着火に失敗することがあり、エンジンを始動できない事態が考えられる。このように、冷却水温Twと所定値Tw1の比較により、各気筒で燃焼室内ガスの自着火が可能か否かを推定する方法では、各気筒で自着火が可能であることを推定した後に、実際には各気筒で自着火していない可能性があり、これを避けるために所定値Tw1を高くしたのではエンジン始動に入るまでに時間がかかってしまう。
そこで本発明の第1実施形態では、エンジン始動要求がありかつエンジンが冷間状態にある場合に、排気弁側、吸気弁側の各可変動弁装置61、62によって各気筒の吸排気弁をいずれも閉じたまま(全閉状態)、始動時用モータジェネレータ51とエンジン1とを第1クラッチ51a(クラッチ)で係合しエンジン1を始動時用モータジェネレータ51でモータリングする(連れ回す)。この吸排気弁を閉じた状態でのエンジンモータリング中に、各気筒で燃料噴射弁15から所定量の燃料を燃焼室内に噴射する。各気筒でピストンにより何度も燃焼室内ガスの圧縮を繰り返すことで、燃焼室内に噴射された燃料は蒸発して予混合気を形成し、各気筒の燃焼室内ガスの温度が上昇しやがて各気筒で自着火に至らせることができる。そして、各気筒で自着火による熱発生が生じたか否かを判定し、各気筒で自着火による熱発生が生じたことを判定したとき、始動に必要な量の燃料を燃料噴射弁15から噴射してエンジン1の始動を行わせる。
このように本発明の第1実施形態によれば、各気筒で燃焼室内ガスの自着火による熱発生が生じたか否かを判定しているので、熱発生の判定後に各気筒で自着火に失敗する可能性は低いと考えられ、グローブラグや吸気ヒータがなくても、低温始動性を確実に確保できる。すなわち、本発明によれば、各気筒で噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたことを確認した後に各気筒でエンジン始動時の燃料噴射を行うこととするので、従来装置と異なりエンジン仕様の相違に関係ないものとなり、適合工数を減らすことができる。
上記噴射した燃料の自着火による熱発生が各気筒で生じたか否かの判定方法としては、〈1〉燃焼室内圧力に基づく熱発生判定方法、〈2〉モータトルクに基づく熱発生判定方法のいずれかを採用する。以下この順に説明する。
〈1〉燃焼室内圧力に基づく熱発生判定方法
図2(A)はいずれかの気筒、例えばNo.1気筒について圧縮上死点を中心とする所定クランク角範囲での燃焼室内圧力(図では「筒内圧」で表記)の変化を示している。エンジン冷間状態でエンジン始動要求があったタイミングからの繰り返し圧縮回数(以下、単に「繰り返し圧縮回数」という。)がn回目(nサイクル)まではNo.1気筒で自着火が生じることがなくn+1回目(n+1サイクル)にNo.1気筒で自着火による熱発生が生じたときには、No.1気筒の燃焼室内圧力の変化波形が一点鎖線から実線へと変化する。これを図2(B)に示す熱発生のグラフに移すと、繰り返し圧縮回数がn回目(nサイクル)ではNo.1気筒に熱発生がなく一点鎖線で示す直線であったものが、n+1回目(n+1サイクル)になると実線の波形となる。つまり、実線と一点鎖線の間の面積(ハッチング部分の面積)がn+1回目(n+1サイクル目)のときNo.1気筒に生じた熱発生量を表す。No.1気筒での各回(各サイクル)における熱発生量は現在の技術ではNo.1気筒に取り付けた圧力センサ63により検出されるNo.1気筒の燃焼室内圧力と「熱発生解析ソフト」とを用いることによって容易に求めることができる。
図2(C)は横軸に繰り返し圧縮回数を、縦軸にエンジン冷間状態でエンジン始動要求があったタイミングからの熱発生量の積算値(以下、単に「熱発生量積算値」という。)Qsumを採ったものである。この熱発生量積算値Qsumはエンジン冷間状態でエンジン始動要求があったタイミング直後にゼロであったものが、繰り返し圧縮回数がn+1回目(n+1サイクル)となったときから立ち上がって大きくなってゆく。従って、図2(C)において図示の位置にスライスレベルQsl1を設けておき、熱発生量積算値QsumがこのスライスレベルQsl1を超えたときNo.1気筒だけでなく残りの気筒でも自着火による熱発生が生じたと判定させることができる。
ここで、スライスレベルQsl1の位置は図2(C)において図示の位置よりもゼロに近づけるほど熱発生判定タイミングが早くなり好ましいともいえるが、各気筒で確実に自着火している段階で熱発生判定タイミングとすることも大切であり、最終的には適合によりスライスレベルQsl1の位置を定める。
〈2〉モータトルクに基づく熱発生判定方法
図3(A)は繰り返し圧縮回数に対するモータトルクの変化を示している。ここでの「モータトルク」とはエンジン1を連れ回している始動時用モータジェネレータ51のモータトルク(モータ駆動トルク)のことである。繰り返し圧縮回数がn回目(nサイクル)まではいずれの気筒においても自着火が生じることがないためにモータトルクはモータリング時トルク(定格トルク)のままであり、n+1回目(n+1サイクル)にいずれかの気筒で自着火して以降、モータトルクがモータリング時トルクより減少する。
図3(B)はモータトルクに対する熱発生量積算値の特性を示し、モータトルクがモータリング時トルクのとき熱発生量積算値はゼロであり、モータトルクがモータリング時トルクより減少するほど熱発生量積算値が大きくなっていく。従って、図3(B)において図示の位置にスライスレベルQsl2を設けておき、始動時用モータジェネレータ51に加える電圧値と始動時用モータジェネレータ51に供給する電流値とからモータトルクを算出し、そのモータトルクから図3(B)を内容とするテーブルを検索することにより、熱発生量積算値Qsumを算出する。そして、その算出した熱発生量積算値QsumがスライスベルQsl2を超えるとき、各気筒で自着火による熱発生が生じたと判定させることができる。
ここで、スライスレベルQsl2の位置は図3(B)において図示の位置よりもゼロに近づけるほど熱発生判定タイミングが早くなり好ましいともいえるが、各気筒で確実に自着火している段階で熱発生判定タイミングとすることも大切であり、最終的には適合によりスライスレベルQsl2の位置を定める。
上記始動時用モータジェネレータ51のモータトルクは、電流センサ47により検出されるエンジン連れ回し時の供給電流値と、始動時用モータジェネレータ51に印加している電圧値(一定)とに基づいて算出することができる。従って、電流センサ47がモータ駆動トルク検出手段である。
上記〈1〉の方法によれば、気筒別に自着火による熱発生が生じたか否かを判定することができる。上記〈2〉の方法では、エンジン全体を対象としているので気筒別に自着火による熱発生が生じたか否かを判定することはできない。ただし、上記〈1〉の方法では、気筒毎に燃焼室内圧力を検出する必要があるのに対して上記〈2〉の方法では自着火による熱発生が生じたか否かを判定するためにセンサを新たに追加することは必要ない。
熱発生判定方法は上記〈1〉、〈2〉の2つの場合に限られない。例えば図3(A)において図示の位置にスライスレベルSL3を設けておき、算出したモータトルクがこのスライスレベルSL3より小さくなったとき、各気筒で自着火による熱発生が生じたものと判定することができる。
次に、エンジン用コントロールユニット30で行われるこの制御を図4のフローチャートに基づいて説明する。図4はハイブリッド車両のエンジン始動時制御を行うためのものである。このフローは一定時間毎に実行するものでなく制御の内容を時系列的に並べたものである。
ただし、ここでは熱発生判定方法が上記〈1〉の方法である場合とし、圧力を検出するセンサをNo.1気筒にだけ設けておき、この圧力センサにより検出されるNo.1気筒の燃焼室内圧力に基づいてNo.1気筒で自着火による熱発生が生じたと判定するとき、残りの気筒についても自着火による熱発生が生じたものとみなし、始動に必要な量の燃料を各気筒の燃料噴射弁15から噴射してエンジン1の始動を行わせるものとする。もちろん、圧力センサを各気筒に設けておき、全ての気筒で自着火による熱発生が生じたと判定した後に、始動に必要な量の燃料を各気筒の燃料噴射弁15から噴射してエンジン1の始動を行わせるようにしてもかまわない。
ステップ1ではエンジン始動要求があるか否かをみる。例えばEV走行のみでは車両要求トルクに足りない場合やバッテリ50の充電要求がある場合にハイブリッド用コントロールユニット40からエンジン用コントロールユニット30に対してエンジン始動要求が指令されることとなる。ハイブリッド用コントロールユニット40からのエンジン始動要求の指令がないときにはそのまま待機する。
ハイブリッド用コントロールユニット40からのエンジン始動要求の指令があるときにはステップ2に進み、水温センサ31により検出されるエンジン冷却水温Twが所定値Tw2以下の冷間状態にあるか否かをみる。ここで、所定値Tw2はエンジンが冷間状態にあるか否かを判定するための値で、予め適合しておく。エンジン冷却水温Twが所定値Tw2を超えている、つまり冷間状態でないときには始動を補助する操作は必要ないので、ステップ11、12に進んで公知(例えば特開2003−20981号公報参照)のエンジン始動操作を行う。すなわち、ステップ11では予めROMに記憶され、エンジン1のモータリング回転速度に応じて設定されたコモンレール圧力となるように圧力制御弁13の駆動制御を行う。ステップ12では、予めROMに記憶され、冷却水温Twに応じて設定された燃料量をエンジン1に噴射供給するため、燃料噴射弁15の制御を行う。
一方、エンジン始動要求がありかつエンジンの冷間時(冷却水温Twが所定値Tw2以下)である場合にはステップ3〜9に進んで本発明に係るエンジン始動補助操作を行う。
まず、ステップ3では排気弁側、吸気弁側の各可変動弁装置61、62により各気筒の吸排気弁を閉じたままとし(全閉状態)、ステップ4で始動時用モータジェネレータ51とエンジン1とを第1クラッチ51a(クラッチ)で係合し始動時用モータジェネレータ51でエンジン1をモータリングする(エンジン1を始動時用モータジェネレータ51で連れ回す)。ステップ5では各気筒の燃料噴射弁15から燃焼室内に所定量の燃料を噴射する。この場合、各気筒の燃焼室内ガスの空気過剰率が通常のディーゼル燃焼(リーン燃焼)が行われる空気過剰率となるように所定量を設定しておく。
本発明はステップ3での態様に限られるものでなく、全閉状態とするのは各気筒の排気弁のみ、つまり各気筒の吸気弁はエンジン回転に同期して開閉することにより、各気筒の燃焼室内のガスが一旦各気筒の吸気ポートへと戻るようにしても良い。また、各気筒での燃料噴射弁からの燃料噴射は所定量の燃料を、エンジン始動要求がありかつエンジン冷間状態である場合に一度に噴射するほか、所定量の燃料を複数のサイクルにわたって分割噴射するようにしても良い。エンジン冷間状態で所定量の燃料を各気筒に一度に噴射するよりも各気筒で複数のサイクルにわたって分割噴射するほうが各気筒の燃焼室内壁面に付着する燃料が少なくなり、その分各気筒で自着火に至るまでの時間を短縮することができる。
ステップ6では圧力センサ63により検出されるNo.1気筒の燃焼室内圧力を読込み、このNo.1気筒の燃焼室内圧力から「熱発生解析ソフト」を用いてNo.1気筒1サイクルの熱発生量Q1を算出し、ステップ7で次式によりNo.1気筒の熱発生量積算値Qsumを算出する。
Qsum=Qsum(前回)+Q1 …(1)
ただし、Qsum(前回):Qsumの前回値、
ここで、「Qsum(前回)」の初期値にはエンジン自動停止時にゼロを入れておく。
ステップ9ではこのNo.1気筒の熱発生量積算値QsumとスライスレベルQsl1を比較する。ステップ4でエンジン1と始動時用モータジェネレータ51とを係合して始動時用モータジェネレータ51によりエンジン1のモータリングを開始した当初はNo.1気筒の燃焼室内ガス温度が低くNo.1気筒の燃焼室内に噴射された燃料は自着火しない(つまりNo.1気筒で熱発生はない)ので、No.1気筒の熱発生量積算値Qsumはゼロである。このときにはステップ6に戻ってステップ6、7、8の操作を繰り返す。すなわち、各気筒の吸排気弁を閉じかつ各気筒の燃焼室内に所定量の燃料を噴射した状態で、始動時用モータジェネレータ51によるモータリングを繰り返すと、各気筒のピストンの往復動によって各気筒で圧縮と膨張とが繰り返されるために各気筒の燃焼室内ガスが暖められると共に、各気筒内に噴射されている燃料が気化して混合気となり、やがて各気筒で自着火へと至り発熱する。この発熱により、ステップ7で算出されるNo.1気筒の熱発生量Q1が正の値をとり、従ってステップ8で算出されるNo.1気筒の熱発生量積算値Qsumが正の値で大きくなってゆき、やがてNo.1気筒の熱発生量積算値QsumがスライスレベルQsl1を超える。このときには、No.1気筒で自着火による熱発生が生じていると判定し、従って残りの気筒についても自着火による熱発生が生じているとみなしステップ10に進んで始動補助を終了するため排気弁側、吸気弁側の各可変動弁装置61、62による各気筒の吸排気弁の全閉保持を解除して各気筒の吸排気弁がエンジン回転に同期して開閉するようにし、ステップ11、12において公知のエンジン始動操作(始動時コモンレール圧力制御と始動時燃料噴射量制御)を行う。
ここで、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態(請求項1、8、10に記載の発明)によれば、始動時用モータジェネレータ51(モータ)と、エンジン1と、これら始動時用モータジェネレータ51とエンジン1とを係合する第1クラッチ51a(クラッチ)と、エンジン1の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁15とを有する車両において、排気弁側可変動弁装置61を備え、エンジンの冷間始動時に第1クラッチ51aによって始動時用モータジェネレータ51とエンジン1とを係合し、始動時用モータジェネレータ51の駆動によってエンジン1を連れ回す(図4のステップ4参照)とともに、排気弁側可変動弁装置61により排気弁を全閉状態として(図4のステップ3参照)、燃料噴射弁15により所定量の燃料を噴射し(図4のステップ5参照)、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定し(図4のステップ6〜9参照)、この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気弁側可変動弁装置61による排気弁の全閉保持を解除して排気弁をエンジン回転に同期して開閉させる(図4のステップ10参照)とともに、燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射している(図4のステップ12参照)。すなわち、ピストンにより何度も燃焼室内ガスの圧縮を繰り返すことで、燃焼室内に噴射された燃料は蒸発して予混合気を形成し、燃焼室内ガスの温度が上昇しやがて自着火に至らせることができる。そして、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じた後にエンジン始動に必要な燃料量を噴射するので、エンジン1が冷間状態にあっても、グロープラグを用いることなくかつエンジン仕様の相違に関係なく、確実にエンジン始動を行わせることができる。
本実施形態(請求項4に記載の発明)によれば、始動補助手段における所定量の燃料噴射を、燃料噴射弁15により複数のサイクルにわたって分割噴射することにより行うので、エンジン冷間状態で所定量の燃料を一度に噴射するよりも複数のサイクルにわたって分割噴射するほうが燃焼室内壁面に付着する燃料が少なくなり、その分自着火に至るまでの時間を短縮することができる。
本実施形態(請求項5に記載の発明)によれば、圧力センサ63(圧力検出手段)を備え、熱発生判定手段はこの圧力センサ63により検出される燃焼室内圧力に基づいて噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定するので(図4のステップ6〜9参照)、多気筒エンジンであれば噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを気筒別に判定することができる。
本実施形態(請求項6に記載の発明)によれば、電流センサ47(モータ駆動トルク検出手段)を備え、熱発生判定手段はこの電流センサ47により検出されるエンジン連れ回し時の供給電流値(モータ駆動トルク相当)に基づいて噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定するので、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定するために新たにセンサを追加することが必要でなく、コストを抑えることができる。
次に、図5は本発明の第2実施形態に係る始動時制御装置を適用したハイブリッド車両のシステム構成図である。第2実施形態では、排気弁側可変動弁装置、吸気弁側可変動弁装置をいずれも備えておらず、従って吸排気弁はエンジン回転に同期して気筒別に開閉される。代わりに、排気通路3からのEGR通路4(各気筒の燃焼室をバイパスして排気通路と吸気通路とを連通する連通路)の分岐部の直ぐ下流に、エンジン用コントロールユニット30からの信号により排気通路3を遮断する常開の排気シャット弁71(排気通路遮断装置)を備えている。なお、図1と同一部分には同一の番号を付している。図1の一部を省略しているところもある。
第2実施形態では、エンジン始動要求がありかつエンジンが冷間状態にある場合に、EGR弁5(連通路開放装置)を全開状態としかつ排気シャット弁71を全閉状態としたまま、始動時用モータジェネレータ51とエンジン1とを第1クラッチ51a(クラッチ)で係合しエンジン1を始動時用モータジェネレータ51でモータリングする(連れ回す)。このEGR弁5を全開としかつ排気シャット弁71を全閉とした状態でのエンジンモータリング中に、燃料噴射弁15から所定量の燃料を各気筒の燃焼室内に噴射する。
EGR弁5を全開状態としかつ排気シャット弁71を全閉状態とすることで、排気弁の開弁によって排気ポートから排気マニホールド3aに出た各気筒の燃焼室内ガスはEGR通路4を介して吸気マニホールド2dに戻された後、吸気弁の開弁した気筒では、吸気マニホールド2dのガスが再びその気筒の吸気ポートからその気筒の燃焼室へと吸入されることになり、各気筒の燃焼室、各気筒の排気ポート、排気マニホールド3a、EGR通路4、吸気マニホールド2d及び各気筒の吸気ポートで燃焼室内ガスの循環路が形成される。
燃焼室内ガスを排気ポート、排気マニホールド3a、EGR通路4、吸気マニホールド2d及び吸気ポートからなる循環路を循環させながら、各気筒でピストンにより何度も燃焼室内ガスの圧縮を繰り返すことで、各気筒の燃焼室内に噴射された燃料は上記の循環路を循環する間に蒸発して予混合気を形成し、各気筒の燃焼室内ガスの温度が上昇しやがて各気筒で自着火に至らせることができる。そして、各気筒で自着火による熱発生が生じたか否かを判定し、各気筒で自着火による熱発生が生じたことを判定したとき、始動に必要な量の燃料を燃料噴射弁15から噴射してエンジン1の始動を行わせる。
上記自着火による熱発生が各気筒で生じたか否かの判定方法としては、第1実施形態で前述した上記〈1〉、〈2〉のいずれかの方法を採用することも可能であるが、第2実施形態では、次の〈3〉の熱発生判定方法を採用している。この熱発生判定方法について説明する。
〈3〉燃焼室内ガス温度に基づく熱発生判定方法
図6(A)は一つの気筒(例えばNo.1気筒)に着目したときの繰り返し圧縮回数に対する燃焼室内ガス温度(図では単に「ガス温度」と表記)の変化を示している。繰り返し圧縮回数がn回目(nサイクル)まではNo.1気筒で自着火が生じることがないためにNo.1気筒の燃焼室内ガス温度の変化は小さく、n+1回目(n+1サイクル)にNo.1気筒で自着火による熱発生が生じて以降、No.1気筒の燃焼室内ガス温度が急激に高くなる。この場合に、No.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率(No.1気筒の燃焼室内ガス温度の一回微分値)、同じくNo.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率の変化量(No.1気筒の燃焼室内ガス温度の二回微分値)を示すと、図6(B)、図6(C)のようになり、n+1回目にNo.1気筒の燃焼室内ガス温度の変化率、No.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率の変化量が大きく変化している。特に、図6(C)に示すNo.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率の変化量をみると、n回目までは負の値であったものが、n+1回目に正の値へと大きく変化している。従って、図6(C)に示すNo.1気筒のガス温度変化率の変化量に対して図示の位置にスライスレベルSL4を設けておけば、No.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率の変化量がこのスライスレベルSL4を超えるとき、No.1気筒だけでなく残りの気筒でも自着火による熱発生が生じたと判定させることができる。
ここで、No.1気筒の燃焼室内ガス温度は、No.1気筒の燃焼室に臨んで取り付けたガス温度センサにより検出すればよく、このガス温度センサにより検出されるNo.1気筒の燃焼室内ガス温度に基づいてNo.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率の変化量を算出させる。
上記〈3〉の方法によれば、自着火による熱発生が生じたか否かを気筒別に判定することができる。
上記〈1〉と〈2〉の各方法は、熱発生量積算値Qsumを求めた上でこの熱発生量積算値Qsumに基づいて自着火による熱発生が生じたか否かを判定する方法であるのに対して、上記〈3〉の方法は、熱発生量積算値を直接求めることなく燃焼室内ガス温度に基づいて自着火による熱発生が生じたか否かを判定する方法である。〈3〉の方法は第1実施形態にも適用可能である。すなわち、第1実施形態において〈1〉、〈2〉の方法に代え〈3〉の方法を用いればよい。
次に、エンジン用コントロールユニット30で行われるこの制御を図7のフローチャートに基づいて説明する。図7は第2実施形態のハイブリッド車両のエンジン始動時制御を行うためのもので、第1実施形態の図4と置き換わるものである。図4と同一の部分には同一のステップ番号を付けている。このフローも一定時間毎に実行するものでなく制御の内容を時系列的に並べたものである。
ここでは熱発生判定方法が上記〈3〉の方法であり、ガス温度センサ72を一つの気筒(例えばNo.1気筒)にだけ設けておき、このガス温度センサ72により検出されるNo.1気筒の燃焼室内ガス温度に基づいてNo.1気筒で自着火による熱発生が生じたと判定するとき、残りの気筒についても自着火による熱発生が生じたものとみなし、始動に必要な量の燃料を各気筒の燃料噴射弁15から噴射してエンジン1の始動を行わせるものとする。もちろん、ガス温度センサを各気筒に設けておき、全ての気筒で自着火による熱発生が生じたと判定した後に、始動に必要な量の燃料を各気筒の燃料噴射弁15から噴射してエンジン1の始動を行わせるようにしてもかまわない。
なお、ガス温度センサ72の取付位置は、燃焼室でなくても、燃焼室内ガス温度と同一視できる温度であればよいので、各気筒の燃焼室、各気筒の排気ポート、排気マニホールド3a、EGR通路4、吸気マニホールド2d及び各気筒の吸気ポートからなる循環路のうちいずれの位置にガス温度センサ72を設けてもよく、第2実施形態では、図5に示したように排気マニホールド3aにガス温度センサ72を設けている場合を示している。
図7において図4と異なる部分を主に説明すると、エンジン始動要求がありかつエンジン冷間状態である場合にステップ1、2よりステップ21、4に進んで、EGR弁5を全開状態(開放状態)としかつ排気シャット弁71を全閉状態としたまま、始動時用モータジェネレータ51とエンジン1とを第1クラッチ51a(クラッチ)で係合しエンジン1を始動時用モータジェネレータ51でモータリングする(連れ回す)。ステップ5ではこのEGR弁5を全開としかつ排気シャット弁71を全閉とした状態でのエンジンモータリング中に、各気筒の燃料噴射弁15から所定量の燃料を各気筒の燃焼室内に噴射する。ここでも、各気筒の燃料噴射弁15からの燃料噴射は所定量の燃料を、エンジン始動要求がありかつエンジン冷間状態である場合に一度に噴射するほか、所定量の燃料を複数のサイクルにわたって分割噴射するようにしても良い。
ステップ22ではガス温度センサ72により検出されるNo.1気筒の燃焼室内ガス温度Tgasを読込み、ステップ23でこのNo.1気筒の燃焼室内ガス温度の一階微分値である、No.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率dTgasを算出する。ステップ24ではこのNo.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率dTgasからNo.1気筒の燃焼室内ガス温度の二階微分値である、No.1気筒の焼室内ガス温度変化率の変化量d2Tgasを算出する。
ステップ25ではこのNo.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率の変化量d2TgasとスライスレベルSL4を比較する。ステップ4でエンジン1と始動時用モータジェネレータ51とを係合して始動時用モータジェネレータ51によりエンジン1のモータリングを開始した当初はNo.1気筒の燃焼室内ガス温度が低く自着火しない、つまりNo.1気筒で熱発生はないので、No.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率の変化量d2Tgasは負の値である(図6(C)参照)。このときにはステップ22に戻ってステップ22、23、24の操作を繰り返す。すなわち、EGR弁5を全開としかつ排気シャット弁71を全閉としかつ各気筒の燃焼室内に所定量の燃料を噴射した状態で燃焼室内ガスを上記循環路を循環させつつモータリングを繰り返すと、各気筒のピストンの往復動によって各気筒で圧縮と膨張とが繰り返されるために各気筒の燃焼室内ガスが暖められると共に噴射燃料が気化して混合気となり、やがて各気筒で自着火して発熱する。この発熱により、ステップ24で算出されるNo.1気筒の燃焼室内ガス温度変化率の変化量d2TgasがスライスレベルSL4を超える。このときには、No.1気筒で自着火による熱発生が生じたと判定し、従って残りの気筒についても自着火による熱発生が生じたものとみなしステップ26に進んで始動補助を終了するためEGR弁5の全開状態を解除して全閉状態に戻し、排気シャット弁71を全閉状態から全開状態へと戻す。その後にはステップ11、12に進み公知の始動操作(始動時コモンレール圧力制御と始動時燃料噴射量制御)を行う。
このように第2実施形態(請求項3、9、11に記載の発明)によれば、始動時用モータジェネレータ51(モータ)と、エンジン1と、これら始動時用モータジェネレータ51とエンジン1とを係合する第1クラッチ51a(クラッチ)と、エンジン1の各気筒の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁15とを有する車両において、EGR通路4(燃焼室をバイパスして排気通路と吸気通路とを連通する連通路)と、EGR弁5(連通路を開放しその開放を解除して連通路を遮断する連通路開放装置)と、排気シャット弁71(連通路が分岐される排気通路の下流で排気通路を遮断しその遮断を解除する排気通路遮断装置)とを備え、エンジンの冷間始動時に第1クラッチ51aによって始動時用モータジェネレータ51とエンジン1とを係合し、始動時用モータジェネレータ51の駆動によってエンジン1を連れ回す(図7のステップ4参照)とともに、排気シャット弁71により排気通路3を遮断しかつEGR弁5によりEGR通路4を開いて(開放して)、各気筒の燃料噴射弁15により所定量の燃料を噴射し(図7のステップ5参照)、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定し(図7のステップ22〜25参照)、この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気シャット弁71による排気通路3の遮断を解除して排気通路3を全開状態とし(図7のステップ26参照)、EGR弁5によるEGR通路4の開放を解除してEGR通路4を遮断する(図7のステップ26参照)とともに、各気筒の燃料噴射弁15によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射している(図7のステップ12参照)。すなわち、各気筒のピストンにより何度も各気筒の燃焼室内ガスの圧縮を繰り返すことで、各気筒の燃焼室内に噴射された燃料は各気筒の燃焼室、各気筒の排気ポート、排気マニホールド3a、EGR通路4、吸気マニホールド2d、各気筒の吸気ポートからなる循環路を循環する間に蒸発して予混合気を形成し、各気筒の燃焼室内ガスの温度が上昇しやがて各気筒で自着火に至らせることができる。そして、各気筒で自着火による熱発生が生じた後にエンジン始動に必要な燃料量を噴射するので、エンジン1が冷間状態にあっても、グロープラグを用いることなくかつエンジン仕様の相違に関係なく、確実にエンジン始動を行わせることができる。
第2実施形態(請求項7に記載の発明)によれば、ガス温度センサ72(ガス温度検出手段)を備え、熱発生判定手段はこのガス温度センサ72により検出される燃焼室内ガス温度に基づいて噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定するので(図7のステップ22〜25参照)、噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを気筒別に判定することができる。
第2実施形態では各気筒の燃焼室をバイパスして排気通路と吸気通路とを連通する連通路としてEGR通路4を用いたが、EGR通路4とは別に、各気筒の燃焼室をバイパスして排気通路と吸気通路とを連通する連通路と、この連通路を開放しその開放を解除して連通路を遮断する連通路開放装置とを設けるようにしてもかまわない。
以上のようにしてエンジンの始動時制御を行うことにより、ハイブリッド車両にディーゼルエンジンを適用した場合であっても、良好な始動性能を確保できる。なお、パラレルハイブリッド方式の車両にかぎらず、シリーズハイブリッド方式の車両に対しても本発明に係る始動時制御装置を適用することができる。
ハイブリッド車両だけではなく、通常のディーゼルエンジンを有する車両にも本発明に係る始動時制御装置を適用できる。この場合には、例えば、エンジン始動要求がありかつエンジンが冷間状態にある場合に、排気弁側、吸気弁側の各可変動弁装置61、62によって各気筒の吸排気弁をいずれも閉じたまま、スタータモータとエンジンとを係合しエンジンをスタータモータでモータリングし(連れ回し)、この吸排気弁を閉じた状態でのエンジンモータリング中に、各気筒で燃料噴射弁15から所定量の燃料を燃焼室内に噴射することとなる。
請求項1、8、10に記載の始動補助手段の機能は図4のステップ3〜5により、熱発生判定手段の機能は図4のステップ6〜9により、始動時燃料噴射手段の機能は図4のステップ10、12によりそれぞれ果たされている。
請求項3、9、11に記載の始動補助手段の機能は図7のステップ21、4、5により、熱発生判定手段の機能は図7のステップ22〜25により、始動時燃料噴射手段の機能は図7のステップ26、12によりそれぞれ果たされている。
本発明の第1実施形態のハイブリッド車両のシステム構成図。 燃焼室内圧力に基づく熱発生判定方法を説明するための特性図。 モータトルクに基づく熱発生判定方法を説明するための特性図。 第1実施形態のエンジン始動時制御を説明するためのフローチャート。 第2実施形態のハイブリッド車両のシステム構成図。 燃焼室内ガス温度に基づく熱発生判定方法を説明するための特性図。 第2実施形態のエンジン始動時制御を説明するためのフローチャート。
符号の説明
1 エンジン
4 EGR通路(連通路)
5 EGR弁(連通路開放装置)
15 燃料噴射弁
30 エンジン用コントロールユニット
31 水温センサ
40 ハイブリッド用コントロールユニット
47 電流センサ(モータ駆動トルク検出手段)
51 始動時用モータジェネレータ(モータ)
51a 第1クラッチ(クラッチ)
61 排気弁側可変動弁装置
62 吸気弁側可変動弁装置
63 圧力センサ(圧力検出手段)
71 排気シャット弁(排気通路遮断装置)
72 ガス温度センサ(ガス温度検出手段)

Claims (13)

  1. モータと、エンジンと、これらモータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁とを有する車両において、
    排気弁側可変動弁装置と、
    エンジン始動時にクラッチによってモータとエンジンとを係合し、モータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気弁側可変動弁装置により排気弁を全閉状態として、燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射する始動補助手段と、
    噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定する熱発生判定手段と、
    この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気弁側可変動弁装置による排気弁の全閉保持を解除して排気弁をエンジン回転に同期して開閉させるとともに、燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射する始動時燃料噴射手段と
    を備えることを特徴とする車両のエンジン始動制御装置。
  2. 吸気弁側可変動弁装置を備え、排気弁側可変動弁装置により排気弁を全閉状態とするときに、吸気弁側可変動弁装置により吸気弁も全閉状態とすることを特徴とする請求項1に記載の車両のエンジン始動制御装置。
  3. モータと、エンジンと、これらモータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの各気筒の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁とを有する車両において、
    各気筒の燃焼室をバイパスして排気通路と吸気通路とを連通する連通路と、
    この連通路を開放しその開放を解除して連通路を遮断する連通路開放装置と、
    前記連通路が分岐される排気通路の下流で排気通路を遮断しその遮断を解除する排気通路遮断装置と、
    エンジン始動時にクラッチによってモータとエンジンとを係合し、モータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気通路遮断装置により排気通路を遮断しかつ連通路開放装置により連通路を開放して、各気筒の燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射する始動補助手段と、
    噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定する熱発生判定手段と、
    この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気通路遮断装置による排気通路の遮断を解除して排気通路を全開状態とし、連通路開放装置による連通路の開放を解除するとともに、各気筒の燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射する始動時燃料噴射手段と
    を備えることを特徴とする車両のエンジン始動制御装置。
  4. 前記始動補助手段における所定量の燃料噴射を、燃料噴射弁により複数のサイクルにわたって分割噴射することにより行うことを特徴とする請求項1または3に記載の車両のエンジン始動制御装置。
  5. 燃焼室内圧力を検出する圧力検出手段を備え、
    前記熱発生判定手段はこの圧力検出手段により検出される燃焼室内圧力に基づいて噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定することを特徴とする請求項1または3に記載の車両のエンジン始動制御装置。
  6. 前記モータ駆動のトルクを検出するモータ駆動トルク検出手段を備え、
    前記熱発生判定手段はこのモータ駆動トルク検出手段により検出されるモータ駆動トルクに基づいて噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定することを特徴とする請求項1または3に記載の車両のエンジン始動制御装置。
  7. 燃焼室内ガス温度を検出するガス温度検出手段を備え、
    前記熱発生判定手段はこのガス温度検出手段により検出される燃焼室内ガス温度に基づいて噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定することを特徴とする請求項3に記載の車両のエンジン始動制御装置。
  8. モータジェネレータと、エンジンと、これらモータジェネレータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁とを有する車両において、
    排気弁側可変動弁装置と、
    エンジン始動要求がありかつエンジンが冷間状態にある場合にクラッチによってモータジェネレータとエンジンとを係合し、モータジェネレータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気弁側可変動弁装置により排気弁を全閉状態として、燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射する始動補助手段と、
    噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定する熱発生判定手段と、
    この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気弁側可変動弁装置による排気弁の全閉保持を解除して排気弁をエンジン回転に同期して開閉させるとともに、燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射する始動時燃料噴射手段と
    を備えることを特徴とする車両のエンジン始動制御装置。
  9. モータジェネレータと、エンジンと、これらモータジェネレータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの各気筒の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁とを有する車両において、
    各気筒の燃焼室をバイパスして排気通路と吸気通路とを連通する連通路と、
    この連通路を開放しその開放を解除して連通路を遮断する連通路開放装置と、
    前記連通路が分岐される排気通路の下流で排気通路を遮断しその遮断を解除する排気通路遮断装置と、
    エンジン始動要求がありかつエンジンが冷間状態にある場合にクラッチによってモータジェネレータとエンジンとを係合し、モータジェネレータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気通路遮断装置により排気通路を遮断しかつ連通路開放装置により連通路を開放して、各気筒の燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射する始動補助手段と、
    噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定する熱発生判定手段と、
    この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気通路遮断装置による排気通路の遮断を解除して排気通路を全開状態とし、連通路開放装置による連通路の開放を解除するとともに、各気筒の燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射する始動時燃料噴射手段と
    を備えることを特徴とする車両のエンジン始動制御装置。
  10. モータと、エンジンと、これらモータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁とを有する車両において、
    排気弁側可変動弁装置を備え、
    エンジン始動時にクラッチによってモータとエンジンとを係合し、モータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気弁側可変動弁装置により排気弁を全閉状態として、燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射する始動補助処理手順と、
    噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定する熱発生判定処理手順と、
    この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気弁側可変動弁装置による排気弁の全閉保持を解除して排気弁をエンジン回転に同期して開閉させるとともに、燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射する始動時燃料噴射処理手順と
    を含むことを特徴とする車両のエンジン始動制御方法。
  11. モータと、エンジンと、これらモータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの各気筒の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁とを有する車両において、
    各気筒の燃焼室をバイパスして排気通路と吸気通路とを連通する連通路と、
    この連通路を開放しその開放を解除して連通路を遮断する連通路開放装置と、
    前記連通路が分岐される排気通路の下流で排気通路を遮断しその遮断を解除する排気通路遮断装置と
    を備え、
    エンジン始動時にクラッチによってモータとエンジンとを係合し、モータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気通路遮断装置により排気通路を遮断しかつ連通路開放装置により連通路を開放して、各気筒の燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射する始動補助処理手順と、
    噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定する熱発生判定処理手順と、
    この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気通路遮断装置による排気通路の遮断を解除して排気通路を全開状態とし、連通路開放装置による連通路の開放を解除するとともに、各気筒の燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射する始動時燃料噴射処理手順と
    を含むことを特徴とする車両のエンジン始動制御方法。
  12. モータジェネレータと、エンジンと、これらモータジェネレータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁とを有する車両において、
    排気弁側可変動弁装置を備え、
    エンジン始動要求がありかつエンジンが冷間状態にある場合にクラッチによってモータジェネレータとエンジンとを係合し、モータジェネレータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気弁側可変動弁装置により排気弁を全閉状態として、燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射する始動補助処理手順と、
    噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定する熱発生判定処理手順と、
    この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気弁側可変動弁装置による排気弁の全閉保持を解除して排気弁をエンジン回転に同期して開閉させるとともに、燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射する始動時燃料噴射処理手順と
    を含むことを特徴とする車両のエンジン始動制御方法。
  13. モータジェネレータと、エンジンと、これらモータジェネレータとエンジンとを係合するクラッチと、エンジンの各気筒の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁とを有する車両において、
    各気筒の燃焼室をバイパスして排気通路と吸気通路とを連通する連通路と、
    この連通路を開放しその開放を解除して連通路を遮断する連通路開放装置と、
    前記連通路が分岐される排気通路の下流で排気通路を遮断しその遮断を解除する排気通路遮断装置とを備え、
    エンジン始動要求がありかつエンジンが冷間状態にある場合にクラッチによってモータジェネレータとエンジンとを係合し、モータジェネレータの駆動によってエンジンを連れ回すとともに、排気通路遮断装置により排気通路を遮断しかつ連通路開放装置により連通路を開放して、各気筒の燃料噴射弁により所定量の燃料を噴射する始動補助処理手順と、
    噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたか否かを判定する熱発生判定処理手順と、
    この判定結果より噴射した燃料の自着火による熱発生が生じたとき排気通路遮断装置による排気通路の遮断を解除して排気通路を全開状態とし、連通路開放装置による連通路の開放を解除するとともに、各気筒の燃料噴射弁によりエンジン始動に必要な燃料量を噴射する始動時燃料噴射処理手順と
    を含むことを特徴とする車両のエンジン始動制御方法。
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