JP2009236163A - 玉軸受用保持器 - Google Patents
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Abstract
【課題】保持器を両抱き式として、玉に対する保持剛性を高くし高速回転時の遠心力によって変形されにくい構造とすると共に、ポケット内に対する潤滑油の流れを円滑化し、これによって潤滑油の攪拌抵抗を低減してトルク損失を良好に抑制することができる玉軸受用保持器を提供する。
【解決手段】第1、第2の環状体21、22と、これら環状体21、22を連結すると共に、玉18を収納する複数のポケット25を区画形成する複数の柱体26とを備える。複数の柱体26において軸方向に分割され、これら各柱分割部において結合される第1、第2の両分割体30、35によって分割構成される。第1、第2の環状体21、22の外径側で柱体26に対応する部分には潤滑油の排出溝40が凹設される。柱体26の外径側部分には、ポケット25から流出された潤滑油を排出溝40に導く誘導凹部50が凹設されている。
【選択図】図1
【解決手段】第1、第2の環状体21、22と、これら環状体21、22を連結すると共に、玉18を収納する複数のポケット25を区画形成する複数の柱体26とを備える。複数の柱体26において軸方向に分割され、これら各柱分割部において結合される第1、第2の両分割体30、35によって分割構成される。第1、第2の環状体21、22の外径側で柱体26に対応する部分には潤滑油の排出溝40が凹設される。柱体26の外径側部分には、ポケット25から流出された潤滑油を排出溝40に導く誘導凹部50が凹設されている。
【選択図】図1
Description
この発明は玉軸受用保持器に関する。
従来、玉軸受に用いられる保持器において、冠型保持器とも呼ばれている片抱き式の保持器が知られている。
また、保持器において、軸方向両端部に配置された第1、第2の環状体と、これら第1、第2の環状体を連結すると共に玉を収納する複数のポケットを区画形成する複数の柱体とを備え、各柱体において軸方向に分割され、これら各柱分割部で相互に結合される第1、第2の分割体によって分割構成された両抱き式(分割式)の保持器が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2006−292097号公報
また、保持器において、軸方向両端部に配置された第1、第2の環状体と、これら第1、第2の環状体を連結すると共に玉を収納する複数のポケットを区画形成する複数の柱体とを備え、各柱体において軸方向に分割され、これら各柱分割部で相互に結合される第1、第2の分割体によって分割構成された両抱き式(分割式)の保持器が知られている(例えば特許文献1参照)。
ところで、片抱き式の保持器は、玉に対する保持剛性が低く高速回転時の遠心力によって変形されやすい構造となり、高速回転用には適応できない場合がある。
すなわち、高速回転時の遠心力によって保持器が変形されると、保持器の変形部の一部が玉と不測に干渉し、回転抵抗を増大させたり、焼き付き等を発生させる懸念がある。
これに対し、両抱き式の保持器は、片抱き式の保持器と比べ、玉に対する保持剛性が高く高速回転時の遠心力によって変形されにくい構造となり、高速回転用に適する。
しかしながら、両抱き式の保持器は、ポケット内に潤滑油が滞留しやすく、保持器による潤滑油の攪拌抵抗が大きくなり、トルク損失をまねく恐れがある。
この発明の目的は、前記問題点に鑑み、保持器を両抱き式として、玉に対する保持剛性を高くし高速回転時の遠心力によって変形されにくい構造とすると共に、ポケット内に対する潤滑油の流れを円滑化し、これによって潤滑油の攪拌抵抗を低減してトルク損失を良好に抑制することができる玉軸受用保持器を提供することである。
すなわち、高速回転時の遠心力によって保持器が変形されると、保持器の変形部の一部が玉と不測に干渉し、回転抵抗を増大させたり、焼き付き等を発生させる懸念がある。
これに対し、両抱き式の保持器は、片抱き式の保持器と比べ、玉に対する保持剛性が高く高速回転時の遠心力によって変形されにくい構造となり、高速回転用に適する。
しかしながら、両抱き式の保持器は、ポケット内に潤滑油が滞留しやすく、保持器による潤滑油の攪拌抵抗が大きくなり、トルク損失をまねく恐れがある。
この発明の目的は、前記問題点に鑑み、保持器を両抱き式として、玉に対する保持剛性を高くし高速回転時の遠心力によって変形されにくい構造とすると共に、ポケット内に対する潤滑油の流れを円滑化し、これによって潤滑油の攪拌抵抗を低減してトルク損失を良好に抑制することができる玉軸受用保持器を提供することである。
前記課題を解決するために、この発明の請求項1に係る玉軸受用保持器は、内輪と外輪との間の環状空間に配置され、前記内輪と前記外輪との間に複数の玉を転動可能に保持するための玉軸受用保持器であって、
軸方向両端部に配置された第1、第2の環状体と、これら第1、第2の環状体を連結すると共に、前記玉を収納する複数のポケットを区画形成する複数の柱体とを備え、
前記複数の柱体において軸方向に分割され、これら各柱分割部において結合される第1、第2の両分割体によって分割構成され、
前記第1、第2の環状体の外径側で前記柱体に対応する部分には潤滑油の排出溝が凹設され、
前記柱体の外径側部分には、前記ポケットから流出された潤滑油を前記排出溝に導く誘導凹部が凹設されていることを特徴とする。
軸方向両端部に配置された第1、第2の環状体と、これら第1、第2の環状体を連結すると共に、前記玉を収納する複数のポケットを区画形成する複数の柱体とを備え、
前記複数の柱体において軸方向に分割され、これら各柱分割部において結合される第1、第2の両分割体によって分割構成され、
前記第1、第2の環状体の外径側で前記柱体に対応する部分には潤滑油の排出溝が凹設され、
前記柱体の外径側部分には、前記ポケットから流出された潤滑油を前記排出溝に導く誘導凹部が凹設されていることを特徴とする。
前記構成によると、複数の柱体で軸方向に分割された第1、第2の分割体によって両抱き式の保持器とすることで、片抱き式の保持器と比べ、玉に対する保持剛性を高くすることができ、高速回転用に適する。
また、軸受回転時において、保持器の内径側からポケットに流入した潤滑油は、遠心力の作用によって外径側へ流れて柱体の誘導凹部に流入する。そして、潤滑油は誘導凹部に沿って流れ、第1又は第2の環状体の排出溝より円滑に排出される。
前記したようにして、ポケット内に流入した潤滑油が柱体の誘導凹部を経て第1又は第2の環状体の排出溝より円滑に排出されるため、潤滑油の攪拌抵抗を低減してトルク損失を良好に抑制することができる。
また、軸受回転時において、保持器の内径側からポケットに流入した潤滑油は、遠心力の作用によって外径側へ流れて柱体の誘導凹部に流入する。そして、潤滑油は誘導凹部に沿って流れ、第1又は第2の環状体の排出溝より円滑に排出される。
前記したようにして、ポケット内に流入した潤滑油が柱体の誘導凹部を経て第1又は第2の環状体の排出溝より円滑に排出されるため、潤滑油の攪拌抵抗を低減してトルク損失を良好に抑制することができる。
この発明を実施するための最良の形態について実施例にしたがって説明する。
〔実施例1〕
この発明の実施例1を図1〜図4にしたがって説明する。
図1はこの発明の実施例1に係る玉軸受用保持器を示す斜視図である。図2は玉軸受の内輪と外輪との間に保持器が配設された状態を示す正面図である。図3は図2のIII−III線に基づく縦断面図である。図4は図2のIV−IV線に基づく縦断面図である。
この発明の実施例1を図1〜図4にしたがって説明する。
図1はこの発明の実施例1に係る玉軸受用保持器を示す斜視図である。図2は玉軸受の内輪と外輪との間に保持器が配設された状態を示す正面図である。図3は図2のIII−III線に基づく縦断面図である。図4は図2のIV−IV線に基づく縦断面図である。
図2と図3に示すように、この実施例1に係る玉軸受用保持器(以下単に保持器という)20は、内輪12の外径面に形成された軌道面13と、外輪15の内径面に形成された軌道面16との間の環状空間に配設されて複数の玉18を転動可能に保持する。
図1に示すように、保持器20は、軸方向両端部に配置された第1、第2の環状体21、22と、これら第1、第2の環状体21、22を連結すると共に複数の玉18を周方向に所定間隔を隔てて転動可能に収納する複数のポケット25を区画形成するための複数の柱体26とを備えている。
また、保持器20は、複数の柱体26において軸方向に分割され、これら分割部において結合される第1、第2の分割体30、35によって分割構成されている。
すなわち、第1、第2の分割体30、35の各柱体26の分割部分には、弾性的に係合する係合部31、36が形成され、これら係合部31、36の係合力によって第1、第2の分割体30、35が一体状に結合されることで保持器20を構成している(図4参照)。なお、弾性的に係合する係合部31、36は、例えば、特許文献1(特開2006−292097号公報)に開示された構造ものを採用してもよい。
また、第1、第2の分割体30、35は、共に耐摩耗性及び耐熱性を有する合成樹脂材の射出成形によって形成されている。
また、保持器20は、複数の柱体26において軸方向に分割され、これら分割部において結合される第1、第2の分割体30、35によって分割構成されている。
すなわち、第1、第2の分割体30、35の各柱体26の分割部分には、弾性的に係合する係合部31、36が形成され、これら係合部31、36の係合力によって第1、第2の分割体30、35が一体状に結合されることで保持器20を構成している(図4参照)。なお、弾性的に係合する係合部31、36は、例えば、特許文献1(特開2006−292097号公報)に開示された構造ものを採用してもよい。
また、第1、第2の分割体30、35は、共に耐摩耗性及び耐熱性を有する合成樹脂材の射出成形によって形成されている。
図1〜図3に示すように、保持器20の第1、第2の環状体21、22の外径側で各柱体26に対応する部分には潤滑油の排出溝40が凹設されている。
この実施例1において、排出溝40は、柱体26の周方向中央部に対応する部分が深く、柱体26の周方向両側に対応する部分に向かうにしたがって浅くなった凹湾曲状、凹円弧状等に形成されている。
また、図4に示すように、各柱体26の外径側部分には、ポケット25から流出された潤滑油を排出溝40に導く誘導凹部50が凹設されている。
この実施例1において、誘導凹部50は、柱体26の軸方向中央部が深く、両端の第1、第2の環状体21、22に向かうにしたがって浅くなった凹湾曲状、凹円弧状等に形成されている。
この実施例1において、排出溝40は、柱体26の周方向中央部に対応する部分が深く、柱体26の周方向両側に対応する部分に向かうにしたがって浅くなった凹湾曲状、凹円弧状等に形成されている。
また、図4に示すように、各柱体26の外径側部分には、ポケット25から流出された潤滑油を排出溝40に導く誘導凹部50が凹設されている。
この実施例1において、誘導凹部50は、柱体26の軸方向中央部が深く、両端の第1、第2の環状体21、22に向かうにしたがって浅くなった凹湾曲状、凹円弧状等に形成されている。
上述したように構成されるこの実施例1に係る玉軸受用保持器において、第1、第2の分割体30、35によって分割構成された両抱き式の保持器20とすることで、片抱き式の保持器と比べ、玉18に対する保持剛性を高くすることができ、高速回転用に適する。
また、軸受け回転時において、保持器25の内径側からポケット25内に流入した潤滑油は遠心力の作用によって外径側へ向けて流れる。
そして、潤滑油は柱体26の誘導凹部50に沿って流れた後、第1又は第2の環状体21、22の排出溝40より円滑に排出される。
前記したようにして、ポケット25内に流入した潤滑油は柱体26の誘導凹部50を経て第1又は第2の環状体21、22の排出溝40より円滑に排出されるため、潤滑油の攪拌抵抗を低減してトルク損失を良好に抑制することができる。
また、軸受け回転時において、保持器25の内径側からポケット25内に流入した潤滑油は遠心力の作用によって外径側へ向けて流れる。
そして、潤滑油は柱体26の誘導凹部50に沿って流れた後、第1又は第2の環状体21、22の排出溝40より円滑に排出される。
前記したようにして、ポケット25内に流入した潤滑油は柱体26の誘導凹部50を経て第1又は第2の環状体21、22の排出溝40より円滑に排出されるため、潤滑油の攪拌抵抗を低減してトルク損失を良好に抑制することができる。
〔実施例2〕
この発明の実施例1を図5と図6にしたがって説明する。
図5はこの発明の実施例2に係る玉軸受用保持器を示す斜視図である。図6は玉軸受の内輪と外輪との間に保持器が配設された状態を示す縦断面図である。
図5と図6に示すように、この実施例2においても、実施例1と同様にして、軸方向両端部に配置された第1、第2の環状体121、122と、これら第1、第2の環状体121、122を連結すると共に複数の玉118を周方向に所定間隔を隔てて転動可能に収納する複数のポケット125を区画形成するための複数の柱体126とを備えている。
また、保持器120を分割構成する第1、第2の分割体130、135は、その各柱体126の分割部分に形成された係合部131、136の係合力によって一体状に結合される。
また、保持器120の第1、第2の環状体121、122の外径側で各柱体126に対応する部分には、実施例1と同様にして潤滑油の排出溝140が凹設されている。
特に、この実施例2において、保持器120の各柱体126の外径側部分は、その軸方向のほぼ全長にわたって第1、第2の環状体121、122の外径寸法よりも小さく形成され、これによって各柱体126の外径側部分に誘導凹部150が形成されている。
この実施例2のその他の構成は、実施例1と同様にして構成されるため、同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は省略する。
したがって、この実施例2においても実施例1と同様の作用効果を奏する。
この発明の実施例1を図5と図6にしたがって説明する。
図5はこの発明の実施例2に係る玉軸受用保持器を示す斜視図である。図6は玉軸受の内輪と外輪との間に保持器が配設された状態を示す縦断面図である。
図5と図6に示すように、この実施例2においても、実施例1と同様にして、軸方向両端部に配置された第1、第2の環状体121、122と、これら第1、第2の環状体121、122を連結すると共に複数の玉118を周方向に所定間隔を隔てて転動可能に収納する複数のポケット125を区画形成するための複数の柱体126とを備えている。
また、保持器120を分割構成する第1、第2の分割体130、135は、その各柱体126の分割部分に形成された係合部131、136の係合力によって一体状に結合される。
また、保持器120の第1、第2の環状体121、122の外径側で各柱体126に対応する部分には、実施例1と同様にして潤滑油の排出溝140が凹設されている。
特に、この実施例2において、保持器120の各柱体126の外径側部分は、その軸方向のほぼ全長にわたって第1、第2の環状体121、122の外径寸法よりも小さく形成され、これによって各柱体126の外径側部分に誘導凹部150が形成されている。
この実施例2のその他の構成は、実施例1と同様にして構成されるため、同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は省略する。
したがって、この実施例2においても実施例1と同様の作用効果を奏する。
なお、この発明は前記実施例1及び2に限定するものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。
例えば、保持器20(120)の各柱体26(126)の外径側部分に形成される誘導凹部50(150)の形状は、ポケット25(125)内に流入した潤滑油を第1又は第2の環状体21、22(121、122)の排出溝40(140)に誘導できる形状であればどのような形状であってもよい。
また、排出溝40(140)においても、潤滑油を排出できる形状であればどのような形状であってもよい。
例えば、保持器20(120)の各柱体26(126)の外径側部分に形成される誘導凹部50(150)の形状は、ポケット25(125)内に流入した潤滑油を第1又は第2の環状体21、22(121、122)の排出溝40(140)に誘導できる形状であればどのような形状であってもよい。
また、排出溝40(140)においても、潤滑油を排出できる形状であればどのような形状であってもよい。
12 内輪
15 外輪
18 玉
20、120 保持器
21、121 第1の環状体
22、122 第2の環状体
25、125 ポケット
26、126 柱体
30、130 第1の分割体
35、135 第2の分割体
40、140 排出溝
50、150 誘導凹部
15 外輪
18 玉
20、120 保持器
21、121 第1の環状体
22、122 第2の環状体
25、125 ポケット
26、126 柱体
30、130 第1の分割体
35、135 第2の分割体
40、140 排出溝
50、150 誘導凹部
Claims (1)
- 内輪と外輪との間の環状空間に配置され、前記内輪と前記外輪との間に複数の玉を転動可能に保持するための玉軸受用保持器であって、
軸方向両端部に配置された第1、第2の環状体と、これら第1、第2の環状体を連結すると共に、前記玉を収納する複数のポケットを区画形成する複数の柱体とを備え、
前記複数の柱体において軸方向に分割され、これら各柱分割部において結合される第1、第2の両分割体によって分割構成され、
前記第1、第2の環状体の外径側で前記柱体に対応する部分には潤滑油の排出溝が凹設され、
前記柱体の外径側部分には、前記ポケットから流出された潤滑油を前記排出溝に導く誘導凹部が凹設されていることを特徴とする玉軸受用保持器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008080603A JP2009236163A (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 玉軸受用保持器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008080603A JP2009236163A (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 玉軸受用保持器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2009236163A true JP2009236163A (ja) | 2009-10-15 |
Family
ID=41250369
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2008080603A Pending JP2009236163A (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 玉軸受用保持器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP2009236163A (ja) |
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2008
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