JP2009236592A - 濃縮装置およびガスクロマトグラフ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化が可能であり、濃縮効率の低下を回避でき、流動性試料を小容量に濃縮できる濃縮装置及びガスクロマトグラフ装置を提供する。
【解決手段】媒体物質と前記媒体物質より比重の大きい濃縮対象物質とを含む流動性試料を濃縮する濃縮装置5において、前記流動性試料が流れる流路10と、前記流路10を流れる流動性試料から前記濃縮対象物質が分離されるように、前記流路10を所定の回転軸16を中心として回転させる回転手段15と、を有し、前記流路10が、前記回転手段15による回転によって前記濃縮対象物質を前記流路10を流れる流動性試料から分離するとともに前記分離した濃縮対象物質を集積するための分離集積部11を有する。
【選択図】図1
【解決手段】媒体物質と前記媒体物質より比重の大きい濃縮対象物質とを含む流動性試料を濃縮する濃縮装置5において、前記流動性試料が流れる流路10と、前記流路10を流れる流動性試料から前記濃縮対象物質が分離されるように、前記流路10を所定の回転軸16を中心として回転させる回転手段15と、を有し、前記流路10が、前記回転手段15による回転によって前記濃縮対象物質を前記流路10を流れる流動性試料から分離するとともに前記分離した濃縮対象物質を集積するための分離集積部11を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、流動性試料を濃縮する濃縮装置、および、その濃縮装置を備えるガスクロマトグラフ装置に関する。
濃縮装置は、複数の物質を含むガス状又は液状の流動性試料から、特定の物質を取り出してその濃度を高める装置であり、例えば、屋内雰囲気等のガス状の流動性試料に含まれる揮発性有機化合物等の検出対象物質を検出するガスクロマトグラフ装置等において用いられ、検出対象物質(即ち、濃縮対象物質)を濃縮してその濃度を高めることにより、その検出を容易にし、検出精度を向上させるものである。
特許文献1で提案されているガスクロマトグラフ装置(以下、GC装置)100を例にとってみると、GC装置100は、図13に示されるように、試料ガス(即ち、流動性試料)に含まれる試料ガス成分を搬送するキャリアガスを発生するガスボンベなどのキャリアガス源108、キャリアガスによって搬送された試料ガス成分を検出(分析)する分析装置110、試料ガスを導入する試料導入口101、試料導入口101から導入された試料ガスを吸引して排出口115から排出する吸引ポンプ104、捕集剤103を内部に備えることにより試料ガスに含まれる試料ガス成分(即ち、濃縮対象物質)を捕集して濃縮する捕集管102、捕集管102を冷却及び加熱する加熱冷却装置111、および、捕集管102を試料導入口101と吸引ポンプ104との間またはキャリアガス源108と分析装置110との間に選択的に接続するバルブ105、などから構成され、捕集管102及び加熱冷却装置111からなる濃縮装置を有している。
一般的に、捕集剤による濃縮対象物質の捕集および脱離は、主に温度と圧力が影響し、圧力が一定であれば、温度が低いほど捕集が促進されて捕集効率が高まり、温度が高いほど脱離が促進されて脱離効率が高まることが知られている。そして、特許文献1のGC装置100は、捕集剤を用いた濃縮装置を有しており、加熱冷却装置111によって捕集管102を冷却及び加熱し、濃縮対象物質を捕集及び脱離することで濃縮対象物質の濃縮を行っていた。
特開2006−337158号公報
しかしながら、GC装置100の濃縮装置においては、捕集管102を冷却及び加熱して濃縮対象物質の濃縮を行うことから、捕集管102を加熱冷却するための加熱冷却装置111が必須となり、さらに実際の構成においては、捕集管102と加熱冷却装置111とを覆う断熱材なども必要であるため、濃縮装置の規模が大きくなり、濃縮装置およびGC装置100を小型化することが困難という問題があった。また、捕集剤103による濃縮対象物質の捕集及び脱離によって濃縮を行うことから、繰り返し濃縮を行うことにより、濃縮対象物質が脱離しきれず徐々に捕集剤103に残留し、濃縮対象物質の捕集量が減少して、濃縮効率が低下してしまうという問題があった。また、捕集剤103から脱離した濃縮対象物質(即ち、濃縮した流動性試料)は捕集管102の全体に亘って滞留していることからその容量が多く、捕集管102から分析装置110に濃縮した流動性試料を導入する際に、捕集管102の容量分押し流す必要があるため、分析装置110への導入に時間を要し、それに伴い、ガスクロマトグラフの検出ピークが鈍ってしまって、高精度の検出ができないという問題があった。
したがって、本発明の目的は、小型化が可能であり、濃縮効率の低下を回避でき、流動性試料を小容量に濃縮できる濃縮装置及びガスクロマトグラフ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項1に記載の濃縮装置は、媒体物質と前記媒体物質より比重の大きい濃縮対象物質とを含む流動性試料を濃縮する濃縮装置において、前記流動性試料が流れる流路と、前記流路を流れる流動性試料から前記濃縮対象物質が分離されるように、前記流路を所定の回転軸を中心として回転させる回転手段と、を有し、前記流路が、前記回転手段による回転によって前記濃縮対象物質を前記流路を流れる流動性試料から分離するとともに前記分離した濃縮対象物質を集積するための分離集積部を有することを特徴とするものである。
請求項2に記載の濃縮装置は、請求項1に記載の濃縮装置において、前記分離集積部が、前記回転軸を中心とした渦巻き形状の管路からなることを特徴とするものである。
請求項3に記載の濃縮装置は、請求項1に記載の濃縮装置において、前記分離集積部が、前記回転軸上から回転半径方向に延びる複数のU字形状の管路を回転周方向に等間隔に配列してなることを特徴とするものである。
請求項4に記載のガスクロマトグラフ装置は、ガス状の前記流動性試料を濃縮する請求項1〜3のいずれか一項に記載の濃縮装置と、前記濃縮装置によって濃縮された流動性試料が導入される検出手段と、を有することを特徴とするものである。
請求項1に記載した本発明の濃縮装置によれば、濃縮対象物質を分離、集積するための分離集積部を有する流路と、流路を流れる流動性試料から濃縮対象物質を分離するようにその流路を回転させる回転手段と、を有することから、捕集剤を備えた捕集管とそれを加熱冷却するための装置等が不要となるので、簡易な構成で流動性試料の濃縮することができるため、濃縮装置を小型化することが可能となる。また、捕集剤等のような継続使用によって機能が劣化する構成要素を有しないことから、経年による濃縮効率の低下を回避することができる。また、分離された濃縮対象物質が分離集積部に集積されることから、濃縮対象物質、即ち、濃縮した流動性試料を小容量にまとめることができるので、流動性試料の濃度を高めることができ、また、短い時間で濃縮した流動性試料を濃縮装置から排出することができる。
請求項2に記載した本発明の濃縮装置によれば、分離集積部が渦巻き形状の管路からなることから、1本の管路を渦巻き形状に巻くことで容易に製造が可能であるので、濃縮装置のコストを下げることができる。また、その形状から、流路をバランス良く回転させることができ、高精度の回転制御をすることが可能となる。そのため、精度の高い濃縮対象物質の分離、集積が可能となる。
請求項3に記載した本発明の濃縮装置によれば、分離集積部が、流路の回転軸上から回転半径方向に延びる複数のU字形状の管路を回転周方向に等間隔に配列して構成されていることから、流路をバランス良く回転させることができ、高精度の回転制御をすることが可能となる。そのため、より精度の高い濃縮対象物質の分離、集積が可能となる。また、濃縮する濃縮対象物質の容量にあわせてU字形状の管路の個数を決定すれば良いため、分離集積部の設計が容易にできる。
請求項4に記載した本発明のガスクロマトグラフ装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載した濃縮装置を有することから、小型化が可能であり、経年による濃縮効率の低下を回避することで検出精度を維持することができ、且つ、濃縮装置で濃縮された流動性試料を短い時間で検出装置に導入することで検出精度を向上させることができる。
以下、本発明に係る濃縮装置および濃縮装置を備えたガスクロマトグラフ装置の一実施形態について、図1〜図8の図面を参照して説明する。
濃縮装置5は、図1に示すように、流路10と、ケース12と、ロータリージョイント部13a、13bと、モータ15と、を備えている。
流路10は、ガラス又は腐食耐性の高い金属等を基材として形成され、試料ガス(請求項の流動性試料に相当)、及び、試料ガスを押し流して流路10から排出する(即ち、パージガスとして機能する)キャリアガスが流れる1本の管路であり、導入部10a、排出部10b、および、分離集積部11、を備えている。
導入部10aは、図3に示すように、流路10の一端に位置し、試料ガスおよびキャリアガスが導入される部位であり、流路10が回転される回転軸16上に沿って配置されている。排出部10bは、流路10の他端に位置し、導入部10aから導入された各ガスが排出される部位であり、導入部10aと同様に、流路10が回転される回転軸16上に沿って配置されている。
分離集積部11は、図2、図3に示すように、導入部10aと排出部10bとの間に連接され、回転軸16上からその回転半径方向に延びた直線状の部分と、その直線部分の先端から回転軸16まで徐々に半径が小さくなるように渦巻き形状に巻かれた部分とからなる部位である。また、本実施形態においては、分離集積部11の最外周部までの半径を0.1m、管径を1mmとしている。
ケース12は、例えば、合成樹脂等を基材として形成され、分離集積部11を内包する円板部12cと、導入部10aを内包し且つ円板部12cの中心から上方に向かって立設された回転軸部12aと、排出部10bを内包し且つ円板部12cの中心から下方に向かって立設された回転軸部12bと、を有する。また、その内部には、図示しない充填材を有している。ケース12は、流路10を内包することでその形状を保持し、さらに外部からの衝撃等から流路10を保護するためのものである。なお、流路10がその形状を維持するのに十分な強度を有しているのであれば、ケース12は省略してもよい。
ロータリージョイント部13aは、試料ガスおよびキャリアガスを流路10に導入するための導入口14aを備えており、回転軸部12aを回転軸16の回転周方向に回動自在に軸支して、その内部で導入口14aと導入部10aとを接続する部位である。ロータリージョイント部13bは、流路10に導入された各ガスを排出するための排出口14bを備えており、回転軸部12bを回転軸16の回転周方向に回動自在に軸支して、その内部で排出口14bと排出部10bとを接続する部位である。
モータ15は、請求項の回転手段に相当し、ロータリージョイント部13bの下部に配設され、その図示しないシャフトの軸が回転軸16上に位置づけられている。また、モータ15の回転動作に伴い、ケース12とともに流路10がその渦巻きの中心に向かう方向に回転するように、図示しないシャフトの先端部が、ケース12に固着して接続されている。なお、モータ15とケース12とを回転比を変更する歯車等を介して接続しても良く、また、モータ15と流路10とを直接接続しても良い。
試料ガスは、例えば、新築住宅等の家屋内で採取された家屋内雰囲気などであり、媒体物質として主に窒素及び酸素からなる大気を含み、試料ガス成分(即ち、濃縮対象物質)として、トルエンやスチレンなどの大気に比して分子量の大きい揮発性有機化合物等を含むものである。
次に、濃縮装置5の流路10における試料ガス成分の分離及び集積の概略動作の一例について説明する。
回転する流路10内を流れる試料ガスに含まれる物質(分子)に働く遠心力は式1によって求めることができる。
[式1]
f = mrω2 [N]
m:分子の質量[kg]
r:回転半径[m]
ω:回転角速度[rad/s]
f = mrω2 [N]
m:分子の質量[kg]
r:回転半径[m]
ω:回転角速度[rad/s]
また、例として、窒素及び酸素からなる大気中に、トルエン及びスチレンが微量存在する試料ガスについて、各分子に働く遠心力を表1に示す。
表1より、大気に比べ、トルエン及びスチレンに対して生じる遠心力の方が大きいことがわかる。
そして、濃縮装置5において、上記試料ガスが、導入部10aから分離集積部11を通過して排出部10bに向かって一定の流動速度(1ml/min)で流動し、この状態でモータ15により流路10をその渦巻きの中心に向かう方向に一定の回転速度(100000rpm)で回転させると、分離集積部11を流動する試料ガスに含まれる試料ガス成分に生じる(A)遠心力と、(B)分離集積部11内を流動する力と、を合成した(F)試料ガス成分に働く力が流動方向接線の垂線に対して流動方向反対寄りに向く。このようにすることで、試料ガス成分は分離集積部11内の集積点11Aに向かって移動し、また、試料ガス成分より比重の軽い大気には、遠心力より流動する力の方が強く働いて、流路10内を排出部10bに向かって移動するので、試料ガス成分のみが分離集積部11内に集積され、つまり、試料ガスが濃縮される。
なお、上述した試料ガス成分に働く力が、流動方向接線の垂線に対して流動方向反対寄りに向かうのであれば、つまり、試料ガス成分(分子)の位置を原点、流動方向をX軸、流動方向接線の垂線をY軸、とした座標平面と考えたとき、試料ガス成分に働く力が第2象限又は第3象限(即ち、X<0、流動方向反対向き)に位置づくのであれば、分離集積部11の形状、モータ15による回転速度、及び、試料ガスの流動速度、を適宜変更してもよい。
次に、ガスクロマトグラフ装置1の構成について、図5を参照して説明する。
ガスクロマトグラフ装置(以下、GC装置)1は、図5に示すように、上述した濃縮装置5と、検出装置17と、ポンプ20と、バッファ21と、活性炭フィルタ22と、試料導入部31と、大気吸入口32と、ガス排出口33と、導入ガス切替バルブ41と、GC装置1を制御する制御装置51と、を備えている。
検出装置17は、請求項の検出手段に相当し、濃縮装置5に直列に接続されており、濃縮装置5によって濃縮された試料ガスが導入されてその成分の検出を行う装置であり、分離カラム17aとカラム加熱冷却装置17bと検出センサ17cとを備えている。
分離カラム17aは、試料ガスに含まれる成分の分離を行うためのものであり、内径2〜6mm、長さ数mの管に粒状の固定相を充填したパックドカラム、内径約0.5mm以下、長さ数十mの細い管の壁面に直接液状の固定相を保持させたキャピラリーカラム、または、エッチング処理によりガラス板に微細なカラム溝が形成されてなるマイクロカラムなどの、既存のカラムが用いられる。
カラム加熱冷却装置17bは、分離カラム17aへの試料ガスの導入及び試料ガス成分の分離に応じて分離カラム17aの温度を調節するものであり、加熱手段として電熱線などのヒータを備え、冷却手段としてペルチェ素子などを備えた、既存の装置である。また、カラム加熱冷却装置17bは、後述する制御装置51に接続されており、GC装置1を構成する他の部材と連動して制御される。
検出センサ17cは、分離カラム17aにおいて分離されたのちにキャリアガスによって搬送されてきた試料ガスの成分を検出するためのものであり、例えば、水素炎イオン化型検出器、熱伝導度型検出器などの既存の検出器が用いられており、検出センサ17cは、後述する制御装置51に接続されており、GC装置1を構成する他の部材と連動して制御される。なお、検出センサ17cの構成および動作については、本発明の本質とは関係しないため詳細は省略する。
ポンプ20は、バッファ21を介して検出装置17に直列に接続されており、ポンプ吸入口20aから吸入したガスをポンプ排出口20bから排出して流動させるものであり、試料ガスおよびキャリアガスを濃縮装置5から検出装置17に向かう方向に流動させ、また、それぞれのガスが適切に流動されるように、状況に応じて、その流動の速さや流動量を細かく制御できる、既存のものである。なお、ポンプ20は、後述する制御装置51に接続されており、GC装置1を構成する他の部材と連動して制御される。また、ポンプ20が接続される位置は、試料ガスおよびキャリアガスを濃縮装置5から検出装置17に向かう方向に流動させることができれば、その接続位置は任意である。
バッファ21は、ポンプ20に直列に接続されており、ポンプ20による流動の乱れを抑制し、流動量を一定に保つための既存のものであり、バッファ21を経路上に配設することで流動量が安定するため検出精度を高めることができる。また、ポンプ20の流動の乱れによる誤差が許容範囲内であれば、バッファ21を省略してもよい。
活性炭フィルタ22は、ポンプ20が動作して濃縮装置5から検出装置17に向かう方向に吸引することにより、大気吸入口32から吸入された大気が活性炭フィルタ22内を通過し、活性炭によって大気に含まれる不純物を取り除いてキャリアガスを生成するものである。
試料導入部31は、GC装置1に対して試料ガスを導入するための導入部である。
大気吸入口32は、活性炭フィルタ22に接続されており、ポンプ20の動作によって大気を吸入して活性炭フィルタ22に導入する部位である。ガス排出口33は、ポンプ排出口20bに接続されており、試料ガスおよびキャリアガスをGC装置1外に排出する部位である。
導入ガス切替バルブ41は、例えば、既存の三方電磁弁などが用いられており、3つのポートa、b、cを備えていて、ポートaには活性炭フィルタ22、ポートbには試料導入部31、ポートcには濃縮装置5、がそれぞれ接続されている。導入ガス切替バルブ41は、GC装置1に導入されるガスを切り替えるものであり、即ち、活性炭フィルタ22と濃縮装置5(a−c接続)、または、試料導入部31と濃縮装置5(b−c接続)、を選択的に接続するものである。
制御装置51は、制御対象部位であるモータ15(ア)、カラム加熱冷却装置17b(イ)、検出センサ17c(ウ)、ポンプ20(エ)、および、導入ガス切替バルブ41(オ)、に接続されており、それぞれを連動して制御する図示しないマイクロコンピュータ(MPU)を備えている。MPUは、周知のように、予め定めたプログラムに従って各種の処理や制御などを行う中央演算処理装置(CPU)、CPUのためのプログラム等を格納した読み出し専用のメモリであるROM、各種のデータを格納するとともにCPUの処理作業に必要なエリアを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM、および、上述した制御対象部位との間で制御情報を送受信するためのシリアルインタフェースなどを含むI/O部等で構成されている。
制御装置51のCPUは、ROMに格納されたプログラムに基づいて、濃縮装置5における試料ガス成分が適切に分離されるようモータ15によるケース12の回転を制御する回転制御手段、分離カラム17aの温度が適温となるように分離カラム17aの加熱・冷却を行うカラム加熱冷却手段、試料ガスに含まれる試料ガス成分を検出する成分検出手段、濃縮装置5内および検出装置17内を流動される試料ガスおよびキャリアガスの流量および流速を制御する流量制御手段、および、試料ガスの導入に応じて試料導入部31と濃縮装置5とを接続し且つキャリアガスの導入に応じて活性炭フィルタ22と濃縮装置5とを接続する導入ガス切替手段、として動作するものである。
次に、ガスクロマトグラフ装置1の制御装置51(即ち、CPU)が実行する本発明に係る処理の一例を、図6に示すフローチャート、および、図7〜図8に示す各ステップに対応する概略動作図を参照して説明する。
制御装置51のCPUは、GC装置1の電源投入により起動されると、導入ガス切替バルブ41によって、活性炭フィルタ22と濃縮装置5とを接続(a−c接続)する、などの所定の初期化動作を実行したあと、ステップS110に進む。
ステップS110では、カラム加熱冷却装置17bによって、分離カラム17aを高温に加熱して不純成分を取り出したのち、ポンプ20による流動を開始する。これにより、キャリアガス(即ち、パージガス)が流路10および分離カラム17aを通過するように流動され、パージガスによって、流路10内に滞留する不純成分、及び、分離カラム17aの不純成分などをGC装置1外に排出して、GC装置1内部をクリーニングする(以上、図7 クリーニング動作)。不純成分などの排出が完了したのち、ステップS120に進む。
ステップS120では、導入ガス切替バルブ41によって、試料導入部31と濃縮装置5とを接続(b−c接続)し、また、カラム加熱冷却装置17bによって、分離カラム17aの加熱を継続して行い、モータ15によって、試料ガスから試料ガス成分を分離及び集積するようにケース12を回転させ、そして、試料導入部31から試料ガスを導入する。これにより、濃縮装置5の流路10に導入された試料ガスから試料ガス成分が分離されて、分離集積部11に集積され、また、試料ガス成分以外はポンプ20による流動によって流路10から排出され、検出装置17を通過してガス排出口33からGC装置1外に排出される。(以上、図8 サンプリング動作)。そして、試料ガス成分の濃縮が完了したのち、ステップS130に進む。
ステップS130では、導入ガス切替バルブ41によって、活性炭フィルタ22と濃縮装置5とを再度接続(a−c接続)し、また、カラム加熱冷却装置17bによって、分離カラム17aをガス成分分離に適した温度に冷却するとともに、モータ15の回転数を落とす。これにより、分離集積部11に集積された試料ガス成分(即ち、濃縮された試料ガス)が、キャリアガス(即ち、パージガス)によって押し出されて、検出装置17の分離カラム17aに導入される(以上、図7 打ち込み動作)。このとき、ポンプ20によって流動されるパージガスの量は、分離集積部11内の濃縮された試料ガスを検出装置17に搬送する程度の少量である。そして、高濃度の試料ガスが分離カラム17a内に導入されたのち、ステップS140に進む。なお、分離カラム17aの温度は、検出動作まで維持される。
ステップS140では、キャリアガスによって、分離カラム17a内に導入された試料ガスに含まれる試料ガス成分が、分離カラム17a内で分離され、それぞれの試料ガス成分が時間差をもって検出センサ17cに搬送されて、各成分の検出が行われる(以上、図7 検出動作)。そして、全ての試料ガス成分が搬送されたのち、本フローチャートの処理を終了する。
次に、上述したガスクロマトグラフ装置1における、試料ガスの成分検出を行うときの動作の一例について、図7、図8を参照して説明する。
GC装置1での成分検出は、最初に、分離カラム17aを高温に加熱して不純成分を取り出したのち、流路10および分離カラム17aを通過するようにキャリアガスを流動させて、濃縮装置5および検出装置17のクリーニングを行う(図7 クリーニング動作)。
そして、クリーニングが完了すると、導入ガス切替バルブ41を切り替えて、試料導入部31から導入した試料ガスを濃縮装置5内に流動させるとともに、モータ15によって流路10を回転させて、濃縮装置5による試料ガスの濃縮を行う(図8 サンプリング動作)。
試料ガスの濃縮が完了したのち、分離カラム17aをガス成分分離に適した温度に冷却するとともに、モータ15の回転を落とし、導入ガス切替バルブ41を切り替える。そして、キャリアガスを、濃縮装置5内に流動させて、濃縮した試料ガスを検出装置17(即ち、分離カラム17a)に導入する(図7 打ち込み動作)。
そして、引き続きキャリアガスを流すことによって、分離カラム17a内に導入された試料ガスに含まれる試料ガス成分を、分離カラム17a内で分離して検出センサ17cまで搬送し、試料ガス成分の検出を行う(図7 検出動作)。
上記より、本実施形態によれば、試料ガス成分を分離、集積するための分離集積部11を有する流路10と、流路を流れる試料ガスから試料ガス成分を分離するようにその流路10を回転させるモータ15と、を有することから、捕集剤を備えた捕集管とそれを加熱冷却するための装置等が不要となるので、簡易な構成で試料ガスの濃縮することができるため、濃縮装置を小型化することが可能となる。また、捕集剤等のような継続使用によって機能が劣化する構成要素を有しないことから、経年による濃縮効率の低下を回避することができる。また、分離された試料ガス成分が分離集積部11に集積されることから、濃縮した試料ガスを小容量にまとめることができるので、試料ガスの濃度を高めることができ、また、濃縮した試料ガスを短い時間で濃縮装置5から排出して、検出装置17に導入することができるため、ガスクロマトグラフの検出ピークをより鋭くすることが可能となり、検出精度を向上させることができる。
また、分離集積部11が渦巻き形状であることから、1本の管路を渦巻き形状に巻くことで容易に製造が可能であるので、濃縮装置5およびGC装置1のコストを下げることができる。また、その形状から、流路10をバランス良く回転させることができ、高精度の回転制御をすることが可能となる。そのため、精度の高い試料ガス成分の分離、集積が可能となる。
なお、本実施形態においては、分離集積部11を渦巻き形状としたが、これに限定するものではなく、例えば、図9、図10に示すように、回転軸16上から回転半径方向に延びる1組のU字形状の管路を対称に配列した分離集積部11a、11bとしてもよい。さらには、図11、図12に示すように、回転軸16上から回転半径方向に延びる複数のU字形状の管路を回転周方向に等間隔に配列した分離集積部11c〜11jとしてもよい。このようにすることで、流路10をバランス良く回転させることができ、高精度の回転制御をすることが可能となる。そのため、より精度の高い試料ガス成分の分離、集積が可能となる。また、U字形状の管路の個数は、集積する試料ガス成分の容量に応じて適宜調整することができる。また、上記以外にも、分離集積部11が、試料ガスから試料ガス成分が分離され且つ分離された試料ガス成分が集積されるように、試料ガスが回転軸16に近づきながら流れる管状に形成されていれば、どのような形状でもよい。
また、本実施形態においては、ガス状の流動性試料についての記載であったが、これに限らず、液状の流動性試料についても適用することができる。
また、本実施形態では、検出動作時に分離カラム17aの温度を一定の温度に保ちつつ試料ガス成分の分離を行う方法(定温法)を用いているが、これに限らず、例えば、検出動作時に分離カラム17aの温度を昇温させつつ試料ガス成分の分離を行う方法(昇温法)など、検出対象となる試料ガスに応じてその方法を変更しても良い。
なお、上述した各実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 ガスクロマトグラフ装置
5 濃縮装置
10 流路
11 分離集積部
15 モータ(回転手段)
16 回転軸
5 濃縮装置
10 流路
11 分離集積部
15 モータ(回転手段)
16 回転軸
Claims (4)
- 媒体物質と前記媒体物質より比重の大きい濃縮対象物質とを含む流動性試料を濃縮する濃縮装置において、
前記流動性試料が流れる流路と、
前記流路を流れる流動性試料から前記濃縮対象物質が分離されるように、前記流路を所定の回転軸を中心として回転させる回転手段と、を有し、
前記流路が、前記回転手段による回転によって前記濃縮対象物質を前記流路を流れる流動性試料から分離するとともに前記分離した濃縮対象物質を集積するための分離集積部を有する
ことを特徴とする濃縮装置。 - 前記分離集積部が、前記回転軸を中心とした渦巻き形状の管路からなることを特徴とする請求項1に記載の濃縮装置。
- 前記分離集積部が、前記回転軸上から回転半径方向に延びる複数のU字形状の管路を回転周方向に等間隔に配列してなることを特徴とする請求項1に記載の濃縮装置。
- ガス状の前記流動性試料を濃縮する請求項1〜3のいずれか一項に記載の濃縮装置と、前記濃縮装置によって濃縮された流動性試料が導入される検出手段と、を有することを特徴とするガスクロマトグラフ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008081078A JP2009236592A (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 濃縮装置およびガスクロマトグラフ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008081078A JP2009236592A (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 濃縮装置およびガスクロマトグラフ装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2009236592A true JP2009236592A (ja) | 2009-10-15 |
Family
ID=41250737
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2008081078A Abandoned JP2009236592A (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 濃縮装置およびガスクロマトグラフ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2009236592A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2312575A2 (en) | 2009-10-13 | 2011-04-20 | Yamaha Corporation | Engine sound generation apparatus and method |
| CN118150299A (zh) * | 2024-05-13 | 2024-06-07 | 杭州泽天春来科技股份有限公司 | 富集系统及其控制方法和气体分析仪 |
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2008
- 2008-03-26 JP JP2008081078A patent/JP2009236592A/ja not_active Abandoned
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