JP2009239672A - 高周波電力増幅器 - Google Patents
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Abstract
【課題】高周波電力増幅器から見た外部入力インピーダンスの影響に対して、高周波電力増幅器に含まれるトランジスタの最適効率条件に設定された基本波の2次高調波入力インピーダンスを変動させずに、トランジスタの安定した高効率動作を実現できる高周波電力増幅器を提供する。
【解決手段】2次高調波共振回路32は、信号線路と接地線路(GND)との間に共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322とが直列に接続された共振回路である。2次高調波共振回路32の共振周波数は、基本波の2次高調波に設定される。2次高調波位相制御回路33は、信号線路に対して直列に位相調整用コンデンサ331が接続された構成である。この位相調整用コンデンサ331の容量値を大から小へと調整することで、ポーラチャート上でトランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスを+180°〜+360°の範囲で位相回転制御させる。
【選択図】図3A
【解決手段】2次高調波共振回路32は、信号線路と接地線路(GND)との間に共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322とが直列に接続された共振回路である。2次高調波共振回路32の共振周波数は、基本波の2次高調波に設定される。2次高調波位相制御回路33は、信号線路に対して直列に位相調整用コンデンサ331が接続された構成である。この位相調整用コンデンサ331の容量値を大から小へと調整することで、ポーラチャート上でトランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスを+180°〜+360°の範囲で位相回転制御させる。
【選択図】図3A
Description
本発明は、無線通信分野で利用される高周波電力増幅器に関し、特に高周波電力増幅器に含まれる高周波電力増幅用トランジスタの入力整合回路における2次高調波処理によって、トランジスタの高効率動作を実現する技術に関する。
高周波電力増幅器には、線形性を保つために低歪みであること、及び消費電力を低減するために高効率であること、が求められる。特に、デジタル方式の携帯電話に用いられる高周波電力増幅器は、セットの小型軽量化に直結するために低歪み・高効率特性が強く要望される。高周波電力増幅器の低歪み特性と高効率特性とは相反する関係にあるため、携帯電話の変調方式に応じた歪み特性の規格を満たすよう、最大限に高効率となるように設計されるのが通常である。
近年では、高周波電力増幅器の高効率化回路設計として、高周波電力増幅器に含まれるトランジスタの出力回路において、基本波周波数の整合に加え高調波成分も考慮して設計することが行われている。例えば、特許文献1や特許文献2には、高周波電力増幅器に含まれるトランジスタの出力端において、基本波周波数でのインピーダンス整合に加えて、基本波の偶数倍周波数の高調波成分に対してインピーダンスをショート、基本波の奇数倍周波数の高調波成分に対してインピーダンスをオープンにする、という最適効率条件を実現することが紹介されている。
しかしながら、トランジスタの入力側にも高調波成分が存在するため、トランジスタの入力端において、基本波に対して偶数倍周波数の高調波成分の位相を最適に合わさないと基本波の波形が崩れてしまうため、電圧波形と電流波形とが重なってロスが発生し、効率が悪化してしまうという問題があった。
そこで、高周波電力増幅器に含まれるトランジスタの出力端だけでなく、トランジスタの入力端においても、高調波成分に対してインピーダンス整合を行うことで、高効率化を実現する技術が提案されている。
特許文献1には、高周波電力増幅器に含まれるトランジスタの入力側の入力インピーダンス整合回路に、基本波周波数の2次高調波より低い周波数に対して共振点を有する2次高調波位相調整用共振回路を有することで、トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波に対する入力インピーダンスを最適効率条件に設定する技術、が開示されている。
また、特許文献2には、高周波電力増幅器に含まれるトランジスタの入力側の入力インピーダンス整合回路に、基本波周波数の2次高調波より高い周波数に対して共振点を有する2次高調波位相調整用共振回路を有することで、トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波に対する入力インピーダンスを最適効率条件に設定することでさらに高効率を可能にする技術、が開示されている。
また、特許文献2には、高周波電力増幅器に含まれるトランジスタの入力側の入力インピーダンス整合回路に、基本波周波数の2次高調波より高い周波数に対して共振点を有する2次高調波位相調整用共振回路を有することで、トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波に対する入力インピーダンスを最適効率条件に設定することでさらに高効率を可能にする技術、が開示されている。
これらの特許文献1及び特許文献2は、トランジスタの種類や動作条件の違いから、最適効率条件となる基本波周波数の2次高調波に対する入力インピーダンス(位相)が異なるだけであり、基本原理は同じ技術である。
以下、図8を参照しながら、特許文献1及び特許文献2に示されている、トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波に対する入力インピーダンスを、ポーラチャート上で所望の位置に設計する方法について説明する。
以下、図8を参照しながら、特許文献1及び特許文献2に示されている、トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波に対する入力インピーダンスを、ポーラチャート上で所望の位置に設計する方法について説明する。
図8に示す従来の回路は、基本波に対して偶数次高調波のインピーダンスをショートに奇数次高調波のインピーダンスをオープンに制御しつつ、基本波インピーダンスを出力ポート6の50Ωからトランジスタ4の最適出力負荷に変換する出力整合回路5を、トランジスタ4の出力側に有している。また、従来の回路は、基本波インピーダンスを入力ポート1の50Ωからトランジスタ4の最適入力負荷に変換する基本波入力整合回路2と、基本波に対する2次高調波のインピーダンスを調整する2次高調波位相調整用共振回路300とを、トランジスタ4の入力側に有している。
特許文献1では、この2次高調波位相調整用共振回路300は、伝送線路301と接地されたコンデンサ302とからなる共振回路300である。コンデンサ302を高周波信号がショートされる程の大きな容量とした場合、共振回路300の伝送線路301の線路長を基本波の1/4波長より所定量だけ長くする調整により、その共振回路300の共振周波数を基本波の2次高調波周波数よりも低い周波数帯に制御する。これにより、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波周波数の入力側インピーダンスを、ポーラチャート上で+0°〜+180°の範囲の位相で調整することができる。特許文献1におけるトランジスタ4にFETを用いた例では、トランジスタ4のゲート電圧信号において、2次高調波の位相が基本波に対して位相差(Δθ)°分遅れる。よって、伝送線路301の線路長を基本波の1/4波長より長く調節し、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波周波数の入力インピーダンスの位相を(+180−Δθ)°にすることで、トランジスタ4への入力信号において2次高調波を基本波より位相差(Δθ)°だけ前もって進めておくことができる。このため、トランジスタ4のゲート電圧信号の基本波と2次高調波との位相差(Δθ)°を零とし、同相にすることでトランジスタ4の高効率動作を可能にしている。
特許文献2の基本原理は、特許文献1の基本原理と同じである。ただし、特許文献2では、共振回路300の共振周波数を2次高調波周波数より高く設定しているため、2次高調波の位相+(180+Δθ)°は+180°〜+360°範囲で調整可能であるが、請求項2で記載されている+170°〜+270°の範囲の内、+170°〜+180°の範囲の調整は不可能である。
特許第2695395号明細書
特開2004−112158号公報
デヴィット・エム・スニダー、「アシオレティカル・アナリシス・アンド・エクスペリメンタル・コンファメーション・オブ・ザ・オプティマリィ・ローデッド・アンド・オーバードライヴン・アールエフ・パワー・アンプリファイアー」、アイトリプルイー・トランザクション・オン・エレクトロン・デバイシーズ、Vol.ED−14、No.12、851−857頁(1967年12月)(David M.Snider、"Atheoretical Analysis and Experimental Confirmation of the Optimally Loaded and Overdriven RF Power Amplifier",IEEE Trans. on Electron Devices、Vol.ED−14、No.12、pp.851−857、Dec.1967)
ラブ・フレデリック・エイチ、「クラスF・パワー・アンプリファイアーズ・ウイズ・マキシマリィ・フラット・ウエーブフォームス」、アイトリプルイー・トランザクション・オン・マイクロウエーブ・セオリー・アンド・テクニークス、Vol.45、No.11、2007−2012頁、1997年11月(Raab、Frederick H.,、"Class−F Power Amplifiers with Maximally Flat Waveforms"、IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques、Vol.45、No.11、pp.2007−2012、Nov.1997)
しかしながら、上述した特許文献に記載された従来技術では、最適効率条件である基本波周波数の2次高調波に対する入力インピーダンスを制御する方法として、図9に示すように2次高調波位相調整用共振回路300で共振点を基本波周波数の2次高調波から外すことにより、トランジスタ4から見た基本波周波数の2次高調波に対する入力インピーダンスの位相を調整している。
このため、共振点に位置する共振周波数以外の周波数帯の入力インピーダンスは、高周波電力増幅器から見た外部入力インピーダンスの影響により変動し易く、実使用環境において高周波電力増幅器の高効率特性を再現又は維持できないとう欠点を有している。これは、高周波電力増幅器を送信部に搭載した際に、高周波電力増幅器の入力側の部品及び回路構成により特性が変動することになるため、生産では効率特性の悪化による歩留り発生や、開発では部品間での最適整合業務の発生といった開発効率の悪化などの、要因となる。
図10は、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをMag≒0.95/Ang=+190°、+200°、及び+210°と調整した際に、この2次高調波位相調整用共振回路300を含む高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスをMag≒0.95の設定でAngを全位相で変化させた時のトランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスへの影響度を示す図である。図10(a)はMagの変動を、図10(b)はAngの変動を示す。
従来技術では、高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの変動による影響により、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスが、ポーラチャート上の所望の位置よりMagでΔ0.3〜Δ0.8、Angでは±Δ30°〜Δ50°も変動していることが分かる。この2次高調波入力インピーダンスの変動は、そのまま効率特性に影響し、例えばトランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスとして、Mag≒0.95/Ang=+190°に所望すべきものが、Mag=0.3/Ang=+160°に変動した場合、約10%の効率低下の要因となる。
それ故に、本発明の目的は、高周波電力増幅器から見た外部入力インピーダンスの影響に対して、高周波電力増幅器に含まれるトランジスタの最適効率条件に設定された基本波周波数の2次高調波に対する入力インピーダンスを変動させずに、トランジスタの安定した高効率動作を実現できる高周波電力増幅器を提供することである。
本発明は、n段の電力用トランジスタで構成された高周波電力増幅器に向けられている。そして、上記目的を達成するために、本発明の高周波電力増幅器は、k段目(kは、1〜nのいずれか)の電力用トランジスタの入力側に設けられる基本波整合回路と、k段目の電力用トランジスタと基本波整合回路との間に挿入される2次高調波制御回路とを備える。そして、この2次高調波制御回路は、基本波周波数の2次高調波に共振周波数を合わせた2次高調波共振回路と、k段目の電力用トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波入力インピーダンスを、ポーラチャート上で所望の位置に制御する2次高調波位相制御回路とを有する。
典型的な2次高調波共振回路は、 一方端が基本波整合回路が出力する信号の線路に接続されたインダクタと、一方端がインダクタの他方端に接続され、他方端が接地されているコンデンサとで構成され、インダクタとコンデンサとによる共振周波数が基本波周波数の2次高調波に設定されている。ここで、信号線路とインダクタとの間に抵抗を挿入して
もよい。この場合、抵抗を0.1Ω以上6Ω以下の範囲で設定すれば、2次高調波共振回路のQ値を制御できる。又は、インダクタと並列に抵抗を挿入してもよい。この場合、抵抗を100Ω以上10kΩ以下の範囲で設定すれば、2次高調波共振回路のQ値を制御できる。さらには、インダクタ及びコンデンサが半導体集積回路で構成される場合には、インダクタを、シート抵抗0.001[Ω/□]以上0.1[Ω/□]以下の抵抗成分を持つ配線で形成すれば、インダクタの配線抵抗を0.1Ω以上6Ω以下の範囲で設定することで、2次高調波共振回路のQ値を制御できる。
もよい。この場合、抵抗を0.1Ω以上6Ω以下の範囲で設定すれば、2次高調波共振回路のQ値を制御できる。又は、インダクタと並列に抵抗を挿入してもよい。この場合、抵抗を100Ω以上10kΩ以下の範囲で設定すれば、2次高調波共振回路のQ値を制御できる。さらには、インダクタ及びコンデンサが半導体集積回路で構成される場合には、インダクタを、シート抵抗0.001[Ω/□]以上0.1[Ω/□]以下の抵抗成分を持つ配線で形成すれば、インダクタの配線抵抗を0.1Ω以上6Ω以下の範囲で設定することで、2次高調波共振回路のQ値を制御できる。
なお、この2次高調波共振回路は、一方端が基本波整合回路が出力する信号の線路に接続され他方端が接地された、基本波周波数の波長λの1/4電気長を有する線路で構成してもよいし、一方端が基本波整合回路が出力する信号の線路に接続され他方端が開放された、基本波周波数の波長λの1/8電気長を有する線路で構成してもよい。
また、典型的な2次高調波位相制御回路は、基本波整合回路の出力と電力用トランジスタの入力との間に挿入されたコンデンサ、又はインダクタ、あるいは直列接続されたコンデンサ及びインダクタで構成される。この構成により、k段目の電力用トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波入力インピーダンスを、コンデンサだけの場合はポーラチャート上で+180°〜+360°の範囲で、インダクタだけの場合はポーラチャート上で+0°〜+180°の範囲で、直列接続されたインダクタ及びコンデンサの場合は、ポーラチャート上で+0°〜+360°の範囲で、それぞれ制御できる。なお、直列接続されたインダクタ及びコンデンサの場合には、インダクタとコンデンサとの接続点と接地との間に可変コンデンサをさらに接続してもよい。
上記本発明によれば、高周波電力増幅器から見た入力端子外部のインピーダンスに対して、トランジスタから見た基本波の2次高調波入力インピーダンスを常にポーラチャート上で所望の位置に固定させる。これにより、トランジスタの安定した高効率動作を実現できる。
以下、国内WCDMA方式の2GHz帯@1.95GHzにおける高周波電力増幅器の2次高調波@3.9GHzの制御を一例に、本発明の実施形態を説明する。
なお、下記の各実施形態では、トランジスタを1段だけ備えた高周波電力増幅器の構成を説明するが、トランジスタを複数段を備えた高周波電力増幅器においても、一部又は全てのトランジスタにおいて同様の構成を適用することが可能である。
なお、下記の各実施形態では、トランジスタを1段だけ備えた高周波電力増幅器の構成を説明するが、トランジスタを複数段を備えた高周波電力増幅器においても、一部又は全てのトランジスタにおいて同様の構成を適用することが可能である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅器の構成を示す図である。第1の実施形態に係る高周波電力増幅器は、基本波入力整合回路2と、2次高調波制御回路3と、電力用のトランジスタ4と、出力整合回路5とを備える。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅器の構成を示す図である。第1の実施形態に係る高周波電力増幅器は、基本波入力整合回路2と、2次高調波制御回路3と、電力用のトランジスタ4と、出力整合回路5とを備える。
出力整合回路5は、トランジスタ4の出力側に接続される。この出力整合回路5は、従来技術で説明した出力整合回路5(図8)と同様に、基本波に対して偶数次高調波のインピーダンスをショートに、奇数次高調波のインピーダンスをオープンに制御しつつ、基本波インピーダンスを出力ポート6の50Ωからトランジスタ4の最適出力負荷に変換する。また、基本波入力整合回路2は、従来技術で説明した基本波入力整合回路2(図8)と同様に、基本波インピーダンスを入力ポート1の50Ωからトランジスタ4の最適入力負荷に変換する。2次高調波制御回路3は、基本波入力整合回路2とトランジスタ4との間に設けられ、基本波に対する2次高調波インピーダンスをポーラチャート上で所望の位置に制御すると共に、高周波電力増幅器から見た入力端子外部のインピーダンスに対して影
響を受けず常にポーラチャート上で所望の位置に固定させる機能を果たす。
響を受けず常にポーラチャート上で所望の位置に固定させる機能を果たす。
図2は、国内WCDMA方式の2GHz帯@1.95GHzにおける高周波電力増幅器の基本波入力整合回路2の回路例を示す図である。
図2の基本波入力整合回路2は、並列に接続されたシャントインダクタ22と、直列に接続されたシリーズコンデンサ23及びシリーズインダクタ24とを含み、入力ポート21から入力された基本波をトランジスタ4の最適入力負荷へインピーダンス変換させる機能を有する。また、シャントインダクタ22及びシリーズコンデンサ23は、高域通過フィルタとして機能するため、高周波電力増幅器の安定性や受信帯域雑音特性を考慮しつつ、低周波数帯の抑圧量と基本波特性とを最適条件に設定できる。この例では、低周波数帯を抑圧するローパス回路構成を示したが、高周波数帯を抑圧するハイパス回路構成や所望周波数帯を通過させるバンドパス回路構成も、基本波入力整合回路2に使用することが可能である。
図2の基本波入力整合回路2は、並列に接続されたシャントインダクタ22と、直列に接続されたシリーズコンデンサ23及びシリーズインダクタ24とを含み、入力ポート21から入力された基本波をトランジスタ4の最適入力負荷へインピーダンス変換させる機能を有する。また、シャントインダクタ22及びシリーズコンデンサ23は、高域通過フィルタとして機能するため、高周波電力増幅器の安定性や受信帯域雑音特性を考慮しつつ、低周波数帯の抑圧量と基本波特性とを最適条件に設定できる。この例では、低周波数帯を抑圧するローパス回路構成を示したが、高周波数帯を抑圧するハイパス回路構成や所望周波数帯を通過させるバンドパス回路構成も、基本波入力整合回路2に使用することが可能である。
図3Aに、第1の実施形態の2次高調波制御回路3の詳細な構成例1を示す。構成例1の2次高調波制御回路3は、入力ポート31から入力された基本波の2次高調波に共振周波数を合わせた2次高調波共振回路32と、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをポーラチャート上で所望の位置に制御する2次高調波位相制御回路33とを有する。
2次高調波共振回路32は、信号線路と接地線路(GND)との間に共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322とが直列に接続された共振回路である。2次高調波共振回路32の共振周波数を基本波の2次高調波に合わせるため、次式の関係を満たすように共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322とを調整する。なお、f0は基本波周波数である。
2f0=1/(2π√(LC))
2f0=1/(2π√(LC))
また、2次高調波共振回路32は、共振用インダクタ321に代えてマイクロストリップライン等のパターンを用いても構成することも可能である。また、パターンで構成する場合は、コンデンサとの共振を利用する他、ショートスタブやオープンスタブを用いた共振の利用も可能である。ショートスタブの場合は、基本波周波数f0に相当する波長のλ/4長に配線の電気長を設定することで、基本波周波数f0の2次高調波に共振周波数を合わせることができる。オープンスタブの場合は、基本波周波数f0に相当する波長のλ/8長に配線の電気長を設定することで、基本波周波数f0の2次高調波に共振周波数を合わせることができる。
2次高調波位相制御回路33は、信号線路に対して直列に位相調整用コンデンサ331が接続された構成である。位相調整用コンデンサ331の値と、制御するトランジスタ4から見た2次高調波の入力インピーダンスにおける位相との関係は、図5Aに示す。位相調整用コンデンサ331が1つ搭載された2次高調波位相制御回路33によってトランジスタ4から見た2次高調波の入力インピーダンスの位相を制御するためには、位相調整用コンデンサ331の容量値を大から小へと調整することで、ポーラチャート上でトランジスタ4から見た2次高調波の入力インピーダンスを+180°〜+360°の範囲で左回りに位相回転制御が可能である。
次に、図3Aに示す構成例1の2次高調波制御回路3を用いた場合の効果を説明する。
図4は、構成例1の2次高調波制御回路3によって、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをMag≒1、Ang=+190°、+200°、及び+210°に制御した際に、この2次高調波制御回路3を含む高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスをMag=0.9〜1でAngを変化させた時の
、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波の入力インピーダンスへの影響度を示す図である。図4(a)はMagの変動を、図4(b)はAngの変動を示す。
図4は、構成例1の2次高調波制御回路3によって、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをMag≒1、Ang=+190°、+200°、及び+210°に制御した際に、この2次高調波制御回路3を含む高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスをMag=0.9〜1でAngを変化させた時の
、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波の入力インピーダンスへの影響度を示す図である。図4(a)はMagの変動を、図4(b)はAngの変動を示す。
高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの変動により、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスがポーラチャート上の所望の位置より変動する量は、図4(a)からMag≦Δ0.01、図4(b)からAng≦±Δ0.5°であることがわかる。よって、本発明の構成例1の2次高調波制御回路3によれば、高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの影響を全く受けないため、従来技術と比較して2次高調波処理による効果を安定して利用することが可能である。
次に、2次高調波共振回路32の共振用コンデンサ322の容量値Cのばらつきが本発明の効果に与える影響と、その影響を軽減する技術例を説明する。
基本波周波数を1.95GHzとした場合に、この基本波周波数の2次高調波である3.9GHzに共振周波数を合わせた際の2次高調波共振回路32の共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322(0.5pF〜6pF)との組合せにおいて、共振用コンデンサ322の容量値が±5%ばらついた際の、高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの変動による、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスへの影響として、図4(a)にMagの変化量を図4(b)にAngの変化量を示す。
基本波周波数を1.95GHzとした場合に、この基本波周波数の2次高調波である3.9GHzに共振周波数を合わせた際の2次高調波共振回路32の共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322(0.5pF〜6pF)との組合せにおいて、共振用コンデンサ322の容量値が±5%ばらついた際の、高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの変動による、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスへの影響として、図4(a)にMagの変化量を図4(b)にAngの変化量を示す。
通常、チップ部品のインダクタには抵抗成分Rが存在するため、R=0.1Ωが共振回路に直接に含まれると仮定し、Q値が400程度となるC=1pF及びL=1.67nHの回路と、Q値が75程度となるC=5.5pF及びL=0.3nHの回路とを考える。
共振用コンデンサ322が±5%ばらついた際の高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの変動による、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波の入力インピーダンスへの影響は、図6からQ値の高いC=1pFの回路ではΔMag≒0.23/ΔAng≒16°であり、Q値の低いC=5.5pFの回路ではΔMag≒0.014/ΔAng≒0.8°となる。このように、2次高調波共振回路32のQ値が低くなるように設定することで、2次高調波共振回路32を構成する部品のばらつきの影響を無くすことが可能となる。
通常、Q値を低くするために容量値を大きくするには、容量を構成する誘電材料が同じであれば平行平板の面積を大きくするか、平板間の距離を薄くする方法がある。一般的に半導体集積回路の容量設計では、容量を構成する誘電材料及び平行平板間の距離といったプロセス条件が決まっているため、平行平板の面積を最適設計して所望の容量値を獲得している。しかし、実際には小型化及び低コスト化のため2次高調波共振回路32を構成する半導体集積回路が最小エリアとなるように設計するため、共振用コンデンサ322は小さい容量値で構成する場合がある。このため、2次高調波共振回路32のQ値が高くなり定数ばらつきに影響を与える懸念が生じる。そこで、2次高調波共振回路32のQ値を制御するために、共振用インダクタ321と信号線路との間に直列にQ値制御用抵抗320を挿入した構成例1’を図3Bに示す。
図6に、2次高調波共振回路32のQ値制御用抵抗320の抵抗値RをR=0.1Ω、0.5Ω、1Ω、1.5Ω、及び3Ωとした場合の、高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの変動による、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスへの影響として、図6(a)にMagの変化量を、図6(b)にAngの変化量を示す。R=0.1Ωは通常チップ部品としてのインダクタに存在する内部抵抗成分を示す。
図6に示すように、共振用コンデンサ322が2pF以下において、Q値制御用抵抗320を0.5〜1.5Ωに調整することにより、通常チップ部品としてのインダクタが持つ内部抵抗R=0.1Ω程度のみの2次高調波共振回路32に比べ、ΔMag及びΔAngの変化を抑制することが可能である。
また、ここでは3.9GHzを共振周波数とした共振回路を例として挙げたが、1GHz〜6GHzの共振回路において、0.1Ω以上6Ω以下の範囲のQ値制御用抵抗320を挿入することで、上記と同様な効果を得ることができる。さらに、図3Cに示す構成例1”のように、共振用インダクタ321と並列に100Ω以上のQ値制御用抵抗320を設けても、上記と同様の効果を得ることができる。
図3Cに示す回路構成において、このQ値制御用抵抗320を半導体集積回路で実現する場合を示す。例えば、半導体集積回路において共振用インダクタ321を、シート抵抗:0.028[Ω/□]、厚み:3μm、幅:6μm、及び長さ:1160μmの配線パターンによって設計した場合、この共振用インダクタ321は、インダクタとしてL≒1.11nHが、抵抗としてR≒1.25Ωが直列接続された構成となる。このため、C=1.5pFの共振用コンデンサとの組合せにより、基本波周波数の2次高調波である3.9GHzに共振周波数を合わせることができる。回路定数のばらつきとしては、半導体集積回路においては誘電材料厚みに左右される共振用コンデンサの容量値の影響が主要因となるが、共振用インダクタ321の配線抵抗成分R≒1.25Ωは共振用インダクタ321に直列に接続する抵抗成分として働くため、直列抵抗を挿入した場合と同様に回路定数のばらつきに対する影響を軽減することが可能である。
さらに、2次高調波共振回路32に抵抗成分を付加する効果は、従来技術の2次高調波処理方法においても、より安定した特性を実現する有効な方法である。従来技術である共振回路の共振周波数を2次高調波周波数からずらしてトランジスタ4から見た2次高調波の入力インピーダンス(位相)をポーラチャート上の所望の位置に設定する技術においても、2次高調波共振回路に抵抗成分を付加しQ値を低く制御することで、高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスによりトランジスタ4からみた2次高調波の入力インピーダンス(位相)がポーラチャート上で所望の位置から外れる影響を軽減することが可能である。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅器によれば、2次高調波制御回路3の2次高調波共振回路32によって、高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの影響を受けないようにしつつ、2次高調波位相制御回路33の位相調整用コンデンサ331の調整によってトランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをポーラチャート上で+180°〜+360°の範囲において所望の位置に制御する。これにより、高周波電力増幅器は、入力端子外部インピーダンスに影響されない安定した高効率特性を実現することが可能となる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増幅器は、上述した第1の実施形態に係る高周波電力増幅器と2次高調波制御回路3の詳細な回路構成が異なる。以下、この2次高調波制御回路3について説明を行う。
本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増幅器は、上述した第1の実施形態に係る高周波電力増幅器と2次高調波制御回路3の詳細な回路構成が異なる。以下、この2次高調波制御回路3について説明を行う。
図3Dに、第2の実施形態の2次高調波制御回路3の詳細な構成例2を示す。構成例2の2次高調波制御回路3は、入力ポート31から入力された基本波の2次高調波に共振周波数を合わせた2次高調波共振回路32と、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをポーラチャート上で所望の位置に制御する2次高調波位相制御回路
33とを有する。2次高調波共振回路32は、第1の実施形態と同様、信号線路と接地線路(GND)との間に共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322とが直列に接続された共振回路である。
33とを有する。2次高調波共振回路32は、第1の実施形態と同様、信号線路と接地線路(GND)との間に共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322とが直列に接続された共振回路である。
2次高調波位相制御回路33は、信号線路に対して直列に位相調整用インダクタ332が接続された構成である。位相調整用インダクタ332の値と、制御するトランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスにおける位相との関係は、図5Bに示す。位相調整用インダクタ332が1つ搭載された2次高調波位相制御回路33によってトランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスの位相を制御するためには、位相調整用インダクタ332のインダクタ値を小から大へと調整することで、ポーラチャート上でトランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスを+0°〜+180°の範囲で右回りに位相回転制御が可能である。
この構成例2の2次高調波制御回路3も、2次高調波共振回路32が高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの影響をトランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスに受けないように機能するため、構成例1の2次高調波制御回路3と同じ効果を奏する。なお、位相調整用インダクタ332は、ストリップラインによる電気長の制御へ置き換えも可能である。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増幅器によれば、2次高調波制御回路3の2次高調波共振回路32によって、高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの影響を受けないようにしつつ、2次高調波位相制御回路33の位相調整用インダクタ332の調整によってトランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをポーラチャート上で+0°〜+180°の範囲において所望の位置に制御する。これにより、高周波電力増幅器は、入力端子外部インピーダンスに影響されない安定した高効率特性を実現することが可能となる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る高周波電力増幅器は、上述した第1の実施形態に係る高周波電力増幅器と2次高調波制御回路3の詳細な回路構成が異なる。以下、この2次高調波制御回路3について説明を行う。
本発明の第3の実施形態に係る高周波電力増幅器は、上述した第1の実施形態に係る高周波電力増幅器と2次高調波制御回路3の詳細な回路構成が異なる。以下、この2次高調波制御回路3について説明を行う。
図3Eに、第3の実施形態の2次高調波制御回路3の詳細な構成例3を示す。構成例3の2次高調波制御回路3は、入力ポート31から入力された基本波の2次高調波に共振周波数を合わせた2次高調波共振回路32と、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをポーラチャート上で所望の位置に制御する2次高調波位相制御回路33とを有する。2次高調波共振回路32は、第1の実施形態と同様、信号線路と接地線路(GND)との間に共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322とが直列に接続された共振回路である。
2次高調波位相制御回路33は、信号線路に対して直列に位相調整用コンデンサ331と位相調整用インダクタ332とが接続された構成である。トランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスの位相を制御するためには、ポーラチャート上でトランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスを構成例1及び構成例2と同様に、位相調整用コンデンサ331の容量値を大から小へと調整することで、+180°〜+360°の範囲で左回りに位相回転制御が可能であり、位相調整用インダクタ332のインダクタ値を小から大へと調整することで、+0°〜+180°の範囲で右回りに位相回転制御が可能である。
次に、図3Eに示す構成例3の2次高調波制御回路3を用いた場合の効果を説明する。
構成例1で示した位相調整用コンデンサ331のみでトランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスにおける位相を+180°〜+200°の範囲に制御するには、非常に大きな容量値が必要となる。しかし、位相調整用コンデンサ331に位相調整用インダクタ332を直列に接続することで、位相調整用コンデンサ331の容量値を小さく抑えることができ、半導体回路上での面積を小型化することが可能となる。
構成例1で示した位相調整用コンデンサ331のみでトランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスにおける位相を+180°〜+200°の範囲に制御するには、非常に大きな容量値が必要となる。しかし、位相調整用コンデンサ331に位相調整用インダクタ332を直列に接続することで、位相調整用コンデンサ331の容量値を小さく抑えることができ、半導体回路上での面積を小型化することが可能となる。
図5Cに、2次高調波周波数を3.9GHzとした場合のトランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスにおける位相を+190°に制御する場合に、直列接続された位相調整用コンデンサ331及び位相調整用インダクタ332に必要な値の組合せを示す。トランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスにおける位相を+190°に制御する場合、構成例1では位相調整用コンデンサ331に8pFが必要であるが、構成例3では位相調整用コンデンサ331に1.5pFが位相調整用インダクタ332に1nHが必要となる。これは、容量値の削減分とインダクタ値の増加分(幅6μmのAu配線の場合における約1mm)とを計算すると約40%の面積削減効果がある。
なお、この構成例3の2次高調波制御回路3も、2次高調波共振回路32が高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの影響をトランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスに受けないように機能するため、構成例1の2次高調波制御回路3と同じ効果を奏する。
以上のように、本発明の第3の実施形態に係る高周波電力増幅器によれば、2次高調波制御回路3の2次高調波共振回路32によって、高周波電力増幅器から見た入力端子外部の2次高調波インピーダンスの影響を受けないようにしつつ、2次高調波位相制御回路33の位相調整用コンデンサ331と位相調整用インダクタ332との調整によってトランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをポーラチャート上で+0°〜+360°の範囲において所望の位置に制御する。これにより、高周波電力増幅器は、入力端子外部インピーダンスに影響されない安定した高効率特性を実現することが可能となる。
(第4の実施形態)
トランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスにおける位相を制御する方法は、上述した構成例3で示すように位相調整用コンデンサ331及び位相調整用インダクタ332の組合せで、位相を+0°〜+360°の範囲で制御可能である。
トランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスにおける位相を制御する方法は、上述した構成例3で示すように位相調整用コンデンサ331及び位相調整用インダクタ332の組合せで、位相を+0°〜+360°の範囲で制御可能である。
しかし、構成例3で示す位相調整用コンデンサ331及び位相調整用インダクタ332を半導体化する場合は、各々の回路定数が固定されるため、トランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスにおける位相を最適に制御するには、シミュレーションや実験によるカット&トライが必要であり、また製造工程における半導体のばらつきが位相ばらつきを介して効率特性のばらつきに影響を及ぼす課題がある。
そこで、本発明の第4の実施形態では、トランジスタ4から見た2次高調波入力インピーダンスにおける位相を+0°〜+360°の範囲で合わせ込むことを可能とした2次高調波制御回路3を説明する。
本発明の第4の実施形態に係る高周波電力増幅器は、上述した第1の実施形態に係る高周波電力増幅器と2次高調波制御回路3の詳細な回路構成が異なる。以下、この2次高調波制御回路3について説明を行う。
図3Fに、第4の実施形態の2次高調波制御回路3の詳細な構成例4を示す。構成例4の2次高調波制御回路3は、入力ポート31から入力された基本波の2次高調波に共振周
波数を合わせた2次高調波共振回路32と、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをポーラチャート上で所望の位置に制御する2次高調波位相制御回路33とを有する。2次高調波共振回路32は、第1の実施形態と同様、信号線路と接地線路(GND)との間に共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322とが直列に接続された共振回路である。
波数を合わせた2次高調波共振回路32と、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスをポーラチャート上で所望の位置に制御する2次高調波位相制御回路33とを有する。2次高調波共振回路32は、第1の実施形態と同様、信号線路と接地線路(GND)との間に共振用インダクタ321と共振用コンデンサ322とが直列に接続された共振回路である。
2次高調波位相制御回路33は、信号線路に対して直列に位相調整用コンデンサ331と位相調整用インダクタ332とが接続され、かつ、位相調整用コンデンサ331と位相調整用インダクタ332との接続点とGNDとの間に位相調整用可変コンデンサ333をシャント接続した構成である。この位相調整用可変コンデンサ333の容量値の変更は、可変コンデンサ制御用電源334を用いて行われる。
位相調整用インダクタ332を0.5nHと、位相調整用コンデンサ331を5pFとした場合、位相調整用可変コンデンサ333で容量操作した場合のトランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスの位相を、図7に示す。2次高調波周波数を3.9GHzとして位相調整用可変コンデンサ333の容量を0pF〜30pFの範囲で操作した場合、2次高調波入力インピーダンスの位相を0°〜+190°及び200°〜+360の範囲で制御可能である。このように、位相調整用可変コンデンサ333により、トランジスタ4から見た基本波の2次高調波入力インピーダンスの位相をほぼ360°の範囲で制御可能となる。制御位相範囲を変更したい場合は、位相調整用インダクタ332や位相調整用コンデンサ331を調整することで制御範囲の変更が可能である。
以上のように、本発明の第4の実施形態に係る高周波電力増幅器によれば、位相調整用可変コンデンサ333を用いる。これにより、2次高調波位相の最適化のために幾度と実施が必要であったシミュレーションや実験によるカット&トライを省くことができる。また、最終検査工程において位相調整用可変コンデンサ333の電圧調整を行うことで、製造工程で発生する2次高調波の位相ばらつきを吸収することができ、歩留りの改善が可能となる。
本発明は、無線通信分野で利用される2次高調波制御回路を含んだ高周波電力増幅器等に利用可能であり、特に送信部の安定した高効率動作を実現したい場合等に有用である。
1、21、31 入力ポート
2 基本波入力整合回路
3 2次高調波制御回路
4 トランジスタ
5 出力整合回路
6、25、34 出力ポート
22、24、321、332 インダクタ
23、302、322、331 コンデンサ
32 2次高調波共振回路
33 2次高調波位相制御回路
300 2次高調波位相調整用共振回路
301 伝送線路
320 抵抗
333 可変コンデンサ
334 可変コンデンサ制御用電源
2 基本波入力整合回路
3 2次高調波制御回路
4 トランジスタ
5 出力整合回路
6、25、34 出力ポート
22、24、321、332 インダクタ
23、302、322、331 コンデンサ
32 2次高調波共振回路
33 2次高調波位相制御回路
300 2次高調波位相調整用共振回路
301 伝送線路
320 抵抗
333 可変コンデンサ
334 可変コンデンサ制御用電源
Claims (11)
- n段の電力用トランジスタで構成された高周波電力増幅器であって、
前記k段目(kは、1〜nのいずれか)の電力用トランジスタの入力側に設けられる基本波整合回路と、
前記k段目の電力用トランジスタと前記基本波整合回路との間に挿入される2次高調波制御回路とを備え、
前記2次高調波制御回路は、
基本波周波数の2次高調波に共振周波数を合わせた2次高調波共振回路と、
前記k段目の電力用トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波入力インピーダンスを、ポーラチャート上で所望の位置に制御する2次高調波位相制御回路とを有する、高周波電力増幅器。 - 前記2次高調波共振回路は、
一方端が前記基本波整合回路が出力する信号の線路に接続されたインダクタと、
一方端が前記インダクタの他方端に接続され、他方端が接地されているコンデンサとで構成され、
前記インダクタと前記コンデンサとによる共振周波数が基本波周波数の2次高調波に設定された、請求項1に記載の高周波電力増幅器。 - 前記2次高調波共振回路は、
一方端が前記基本波整合回路が出力する信号の線路に接続された抵抗と、
一方端が前記抵抗の他方端に接続されたインダクタと、
一方端が前記インダクタの他方端に接続され、他方端が接地されているコンデンサとで構成され、
前記インダクタと前記コンデンサとの共振周波数が基本波周波数の2次高調波に設定され、前記2次高調波共振回路のQ値を制御するために、前記抵抗が0.1Ω以上6Ω以下の範囲で設定された、請求項1に記載の高周波電力増幅器。 - 前記2次高調波共振回路は、
一方端が前記基本波整合回路が出力する信号の線路に接続されたインダクタと、
前記インダクタと並列に接続された抵抗と、
一方端が前記インダクタの他方端に接続され、他方端が接地されているコンデンサとで構成され、
前記インダクタと前記コンデンサとの共振周波数が基本波周波数の2次高調波に設定され、前記2次高調波共振回路のQ値を制御するために、前記抵抗が100Ω以上10kΩ以下の範囲で設定された、請求項1に記載の高周波電力増幅器。 - 前記2次高調波共振回路は、
一方端が前記基本波整合回路が出力する信号の線路に接続されたインダクタと、
一方端が前記インダクタの他方端に接続され、他方端が接地されているコンデンサとを含んだ半導体集積回路で構成され、
前記インダクタは、シート抵抗0.001[Ω/□]以上0.1[Ω/□]以下の抵抗成分を持つ配線で形成され、前記インダクタと前記コンデンサとによる共振周波数が基本波周波数の2次高調波に設定され、前記2次高調波共振回路のQ値を制御するために、前記インダクタの配線の抵抗を0.1Ω以上6Ω以下の範囲で設定された、請求項1に記載の高周波電力増幅器。 - 前記2次高調波共振回路は、一方端が前記基本波整合回路が出力する信号の線路に接続され、他方端が接地された、基本波周波数の波長λの1/4電気長を有する線路で構成さ
れた、請求項1に記載の高周波電力増幅器。 - 前記2次高調波共振回路は、一方端が前記基本波整合回路が出力する信号の線路に接続され、他方端が開放された、基本波周波数の波長λの1/8電気長を有する線路で構成された、請求項1に記載の高周波電力増幅器。
- 前記2次高調波位相制御回路は、
前記基本波整合回路の出力と前記電力用トランジスタの入力との間に挿入されたコンデンサで構成され、
前記k段目の電力用トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波入力インピーダンスを、ポーラチャート上で+180°〜+360°の範囲で制御する、請求項1に記載の高周波電力増幅器。 - 前記2次高調波位相制御回路は、
前記基本波整合回路の出力と前記電力用トランジスタの入力との間に挿入されたインダクタで構成され、
前記k段目の電力用トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波入力インピーダンスを、ポーラチャート上で+0°〜+180°の範囲で制御する、請求項1に記載の高周波電力増幅器。 - 前記2次高調波位相制御回路は、
前記基本波整合回路の出力と前記電力用トランジスタの入力との間に挿入された直列接続されたインダクタ及びコンデンサで構成され、
前記k段目の電力用トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波入力インピーダンスを、ポーラチャート上で+0°〜+360°の範囲で制御する、請求項1に記載の高周波電力増幅器。 - 前記2次高調波位相制御回路は、
前記基本波整合回路の出力と前記電力用トランジスタの入力との間に挿入された直列接続されたインダクタ及びコンデンサと、
一方端が前記インダクタと前記コンデンサとの接続点に接続され、他方端が接地された可変コンデンサとで構成され、
前記k段目の電力用トランジスタから見た基本波周波数の2次高調波入力インピーダンスを、ポーラチャート上で+0°〜+360°の範囲で制御する、請求項1に記載の高周波電力増幅器。
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-
2008
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