JP2009241402A - プリンタ、プリンタにおけるテストパターン形成方法、及びテストパターン形成プログラム - Google Patents

プリンタ、プリンタにおけるテストパターン形成方法、及びテストパターン形成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】インク滴の着弾位置の調整を容易に行うことができるようにする。
【解決手段】制御装置のパターン形成部が、第1〜第3吐出口の3つのインク吐出口8からインク滴が吐出されるように制御してドット状のテストパターンを形成する。第1及び第2吐出口は、多数のインク吐出口によって吐出口形成領域に形成された長手方向に延在する16本の行のうち、短手方向に最も離隔した2つの行にそれぞれ属している。第3吐出口は、第1及び第2吐出口が属する隣接しない2つの行の間に位置する行に属しており、仮想直線上において第2吐出口の射影点に関して第1吐出口の射影点とは反対側に位置する射影点を持つ。
【選択図】図10

Description

本発明は、液体吐出ヘッドから液滴を吐出してドット状のテストパターンを形成するプリンタ、プリンタにおけるテストパターン形成方法、及びテストパターンを形成するプログラムに関する。
ライン式のインクジェットプリンタに備えられるインクジェットヘッドとしては、インクを吐出する複数の吐出口が吐出面上にマトリクス状に配置されたものが知られている。より詳細には、かかるインクジェットヘッドにおいては、吐出口を一方向に沿って並べた互いに平行な複数の行が形成され、且つ複数の行を構成する全ての吐出口を一方向に沿った仮想直線上に吐出面を含む面に平行で一方向に直交する直交方向から射影したとき、吐出口の射影点が仮想直線上において等間隔に並ぶように、吐出口が配列されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−044967号公報
上述のようなインクジェットヘッドは、一般に、一方向(吐出口の配列方向)に直交する方向に沿って搬送される記録用紙に対してインクを吐出して画像を形成する。ここで、吐出口からのインクの吐出タイミングは、その吐出口が属する行ごとに異なる。主走査方向(一方向)に沿う一本の直線を描こうとしたとき、吐出口の行毎に吐出タイミングを調整して主走査方向に沿う一直線上にインク滴を着弾させる。しかしながら、制御の誤差等に起因して、各吐出口から吐出されたインク滴が記録用紙上において主走査方向に沿う一直線上に並ばない場合がある。
したがって、インクジェットプリンタにおいては、各吐出口から吐出されたインク滴の着弾位置を調整する必要がある。このとき、例えば、全ての吐出口から記録用紙にインク滴を吐出してドット状のテストパターンを形成した場合には、各吐出口から吐出されたインク滴が記録用紙における主走査向に沿う一直線上に着弾しているか否かを観察することで、インク滴の着弾位置が適切な状態であるか否かを判別することは可能である。しかしながら、適切な状態でない場合、どのように調整すれば良いかを判断することは困難である。よって、インク滴の着弾位置の調整は困難である。
そこで、本発明の目的は、インク滴の着弾位置の調整を容易に行うことができるプリンタ、プリンタにおけるテストパターン形成方法、及びテストパターン形成プログラムを提供することである。
本発明のプリンタは、液体を吐出する吐出口が形成された吐出面において、前記吐出口を一方向に沿って並べた互いに平行な複数の行が形成され、且つ前記複数の行を構成する全ての前記吐出口を前記一方向に沿った仮想直線上に前記吐出面を含む面内で前記一方向に直交する直交方向から射影したときに前記吐出口の射影点が前記仮想直線上において等間隔に並ぶように、複数の前記吐出口が配列された液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドと被記録媒体とを前記一方向に直交する副走査方向に関して相対的に移動させる移動機構とを備えている。さらに、互いに異なる2つの前記行にそれぞれ属する前記吐出口である第1吐出口及び第2吐出口と、前記互いに異なる2つの行の間に位置する前記行、又は前記第1吐出口が属する行と同じ前記行に属していると共に、前記仮想直線上において前記第2吐出口の射影点に関して前記第1吐出口の射影点とは反対側に位置する射影点を持つ前記吐出口である第3吐出口との3種類の前記吐出口から液滴が吐出されるように制御してドット状のテストパターンを形成するパターン形成手段を備えている。
また、本発明のテストパターンの形成方法は、液体を吐出する吐出口が形成された吐出面において、前記吐出口を一方向に沿って並べた互いに平行な複数の行が形成され、且つ前記複数の行を構成する全ての前記吐出口を前記一方向に沿った仮想直線上に前記吐出面を含む面内で前記一方向に直交する直交方向から射影したときに前記吐出口の射影点が前記仮想直線上において等間隔に並ぶように、複数の前記吐出口が配列されており、前記一方向に直交する副走査方向に関して相対的に移動する被記録媒体に対して液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えたプリンタにおいて、テストパターンを形成するテストパターン形成方法である。そして、互いに異なる2つの前記行にそれぞれ属する前記吐出口である第1吐出口及び第2吐出口と、前記互いに異なる2つの行の間に位置する前記行、又は前記第1吐出口が属する行と同じ前記行に属していると共に、前記仮想直線上において前記第2吐出口の射影点に関して前記第1吐出口の射影点とは反対側に位置する射影点を持つ前記吐出口である第3吐出口との3種類の前記吐出口から液滴を吐出してドット状のテストパターンを形成する。
さらに、本発明のテストパターン形成プログラムでは、液体を吐出する吐出口が形成された吐出面において、前記吐出口を一方向に沿って並べた互いに平行な複数の行が形成され、且つ前記複数の行を構成する全ての前記吐出口を前記一方向に沿った仮想直線上に前記吐出面を含む面内で前記一方向に直交する直交方向から射影したときに前記吐出口の射影点が前記仮想直線上において等間隔に並ぶように、前記複数の吐出口が配列されており、前記一方向と直交する副走査方向に関して相対的に移動する被記録媒体に対して液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えたプリンタにおいて、テストパターンの形成をコンピュータに実行させるテストパターン形成プログラムである。そして、互いに異なる2つの前記行にそれぞれ属する前記吐出口である第1吐出口及び第2吐出口と、前記互いに異なる2つの行の間に位置する前記行、又は前記第1吐出口が属する行と同じ前記行に属していると共に、前記仮想直線上において前記第2吐出口の射影点に関して前記第1吐出口の射影点とは反対側に位置する射影点を持つ前記吐出口である第3吐出口との3種類の前記吐出口から液滴を吐出する処理をコンピュータに実行させる。
これらの構成によると、第1及び第3吐出口から吐出される液滴によって描かれる2つのドットを結ぶ基準線に対する第2吐出口から吐出される液滴によって描かれるドットの位置を観察することによって、インク滴の着弾位置が適切な状態であるか否か、また、適切な状態でない場合には、どのように調整すれば良いかを判断することができる。したがって、インク滴の着弾位置の調整を容易に行うことができる。
本発明のプリンタでは、前記パターン形成手段が、前記吐出口から液滴を吐出する吐出タイミング、及び前記液体吐出ヘッドと被記録媒体との相対移動速度の少なくともいずれか一方を調整するためのテストパターンを形成してもよい。ここで、第1及び第3吐出口から吐出される液滴によって描かれる2つのドットを結ぶ基準線に対する第2吐出口から吐出される液滴によって描かれるドットの位置を観察することによって、液滴の吐出タイミングに対して相対移動速度が速すぎるか遅すぎるのかを判断することができる。したがって、上記構成によると、液滴の吐出タイミング、及び相対移動速度の少なくともいずれか一方の調整を容易に行うことができる。
本発明のプリンタでは、前記第2吐出口から吐出された液滴によって描かれるドットが、前記液体吐出ヘッドからみた被記録媒体の移動方向に関して、前記第1及び第3吐出口から吐出された液滴によって描かれる2つのドットを結ぶ基準線よりも下流側にある場合は、液滴の吐出タイミングに対して相対移動速度が超過状態であると判断し、前記第2吐出口から吐出された液滴によって描かれるドットが、前記液体吐出ヘッドからみた被記録媒体の移動方向に関して、前記基準線よりも上流側にある場合は、液滴の吐出タイミングに対して相対移動速度が不足状態であると判断する判断手段と、前記判断手段によって相対移動速度が超過状態であると判断された場合に、液滴の吐出タイミングを早めるか又は相対移動速度を遅くするように、また、前記判断手段によって相対速度が不足状態であると判断された場合に、液滴の吐出タイミングを遅くするか又は相対移動速度を速めるように前記液体吐出ヘッド又は前記移動機構を制御する調整手段とをさらに備えていることが好ましい。この構成によると、液滴の吐出タイミング及び相対移動速度の調整をさらに容易に行うことができる。
本発明のプリンタでは、前記第1及び第2吐出口が属する2つの行が前記直交方向に最も離れているものであることが好ましい。2つの吐出口の直交方向に関する間隔が大きいほど、液滴の吐出タイミングと相対移動速度とのずれによる、その2つの吐出口から吐出された液滴の着弾位置のずれ量が大きくなる。したがって、上記構成によると、液滴の吐出タイミング及び相対移動速度の調整を高精度に行うことができる。
本発明のプリンタでは、前記第3吐出口は、前記第1吐出口が属する行と異なる行に属していてもよい。この構成によると、第1及び第3吐出口から吐出される液滴によって描かれる2つのドットを結ぶ線の傾きからも、液滴の吐出タイミングに対する相対移動速度の適否を判別することができる。
本発明のプリンタでは、前記第1〜第3吐出口の射影点が、仮想直線上で互いに隣接していてもよい。この構成によると、第1〜第3吐出口から吐出された液滴によって描かれる3つのドットが近接するので、これらの位置関係の観察が容易になる。
本発明のプリンタでは、前記第3吐出口は、前記第1吐出口が属する行と同じ行に属していてもよい。この構成によると、第1及び第3吐出口から吐出される液滴によって描かれる2つのドットを結ぶ基準線は、液体吐出ヘッドの吐出面に形成される行の伸延方向である一方向に一致している。したがって、基準線と第2吐出口から吐出される液滴によって描かれるドットとの距離から、液滴の吐出タイミングに対する相対移動速度のずれの度合いを正確に検出することができる。
本発明のプリンタでは、前記パターン形成手段が、前記第1〜第3吐出口から吐出された液滴によって描かれる3つのドットを前記副走査方向と直交する方向に複数形成することが好ましい。この構成によると、3つのドットの位置関係のずれが、液滴を吐出した吐出口自身の問題に起因するものなのか、液滴の吐出タイミングと相対移動速度とのずれに起因するものなのかを判別することができる。
本発明のプリンタでは、前記パターン形成手段が、前記第1〜第3吐出口から吐出された液滴によって描かれる3つのドットを前記副走査方向に複数形成することが好ましい。例えば、副走査方向に搬送される被記録媒体に液体吐出ヘッドから液体を吐出するプリンタにおいては、被記録媒体の搬送が一時的に乱れる場合がある。上記の構成によると、このような場合でも、高い信頼性で、吐出タイミング及び相対移動速度の調整を行うことができる。
上述のように、本発明のプリンタ、プリンタにおけるテストパターンの形成方法、及びテストパターン形成プログラムは、第1及び第3吐出口から吐出される液滴によって描かれる2つのドットを結ぶ基準線に対する第2吐出口から吐出される液滴によって描かれるドットの位置を観察することによって、インク滴の着弾位置が適切な状態であるか否か、また、適切な状態でない場合には、どのように調整すれば良いかを判断することができる。したがって、インク滴の着弾位置の調整を容易に行うことができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の実施の形態にかかるプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。図2は、図1に示すプリンタの要部の概略平面図である。図1及び図2に示すように、プリンタ1は、複数のインクジェットヘッド2を有するカラーインクジェットプリンタである。そして、インクジェットヘッド2の下方には、用紙を搬送する搬送機構12が配置されており、ピックアップローラ11aによって給紙トレイ11内から送り出された用紙を、図1中左から右に向かう方向(矢印Aで示す方向:以降、「搬送方向」と称する)に搬送する。
搬送機構12は、二つのベルトローラ16、17と、ベルトローラ16、17間に架け渡されたエンドレスの搬送ベルト18とを備えている。図1に示すように、ベルトローラ16、17のうち搬送方向の下流側、すなわち図中右方に位置するベルトローラ16は、駆動モータ16aにより、図中時計回りに回転駆動される。搬送ベルト18によって囲まれた領域内には、略直方体形状のプラテン19が配置されており、搬送ベルト18を内周面側から支持している。また、給紙トレイ11のすぐ下流側には、搬送ベルト18と対向する位置に押さえローラ15が配置されており、給紙トレイ11から送り出された用紙を搬送ベルト18の搬送面18aに押さえ付けている。
搬送方向に沿って搬送機構12の下流側には、排紙トレイ13が設けられている。また、搬送ベルト18と排紙トレイ13との間には、剥離部材13aが設けられている。剥離部材13aは、搬送ベルト18の搬送面18aに保持されている用紙を搬送面18aから剥離して、排紙トレイ13へ向けて導く。
図1及び図2に示すように、インクジェットヘッド2は、一方向に長尺な細長い直方体形状となっている。以降、平面視におけるインクジェットヘッド2の長手方及び短手方向を単に「長手方向」、「短手方向」と称する。本実施の形態のプリンタ1は、4色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)にそれぞれ対応する4つのインクジェットヘッド2を備えている。4つのインクジェットヘッド2は、各インクジェットヘッド2の短手方向が搬送方向に一致するように搬送方向に沿って並べた状態で、枠状のフレーム4に固定されている。つまり、このプリンタ1は、ライン式プリンタである。
また、図1に示すように、インクジェットヘッド2は、その下端にヘッド本体3を有している。ヘッド本体3の下面はインク吐出面2aとなっており、搬送ベルト18の搬送面18aに対向している。インク吐出面2aには、後で詳述するように、多数のインク吐出口8が配置された吐出口形成領域3aが形成されている(図7参照)。そして、搬送ベルト18によって搬送される用紙が4つのヘッド本体3のすぐ下方を順に通過する際に、かかる用紙の上面すなわち印刷面に向けてインク吐出口8から各色のインク滴が吐出されることで、用紙の印刷面に所望のカラー画像を形成できるようになっている。
さらに、搬送方向に関してインクジェットヘッド2の下流側には、インクジェットヘッド2によって用紙上に形成された画像を読み取るスキャナ14が配置されている。
また、図1に示すように、プリンタ1には、プリンタ1の動作を制御する制御装置60が備えられている。制御装置60は、例えば汎用のパーソナルコンピュータによって構成されている。かかるコンピュータは、CPU、ROM、RAM、ハードディスクなどのハードウェアが収納されており、ハードディスクには、例えば後述するテストパターンを形成するためのプログラム等、種々のソフトウェアが記憶されている。そして、これらのハードウェア及びソフトウェアが組み合わされることによって、後述の各部61〜68(図3参照)が構築されている。
制御装置60の概略構成を示すブロック図である図3に示すように、制御装置60は、パターン形成部62、パターン記憶部64、速度適否判断部66、及び調整部68を備えている。これらの各部61〜68の機能の詳細については、後で詳述する。また、制御装置60には、インクジェットヘッド2、搬送機構12の駆動源である駆動モータ16a、及びスキャナ14が接続されている。
次に、図4〜図6を参照しつつ、ヘッド本体3について説明する。図4は、ヘッド本体3の平面図である。図5は、図4の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。なお、図5では説明の都合上、後述するアクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべきもの(後述するアパーチャ6、圧力室7及びインク吐出口8)を実線で描いている。図6は、ヘッド本体3の部分断面図である。
図4に示すように、ヘッド本体3は、平面視矩形状を有する流路ユニット20と流路ユニット20の上面に千鳥状に固定された4つの台形形状のアクチュエータユニット21とを含んでいる。より詳細には、4つのアクチュエータユニット21は、流路ユニット20の上面において、その上辺(台形の上底)及び下辺(台形の下底)が流路ユニット20の長手方向に一致すると共に、互いに隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士が平行で且つ長手方向に関する位置が同じになるように配置されている。なお、インクジェットヘッド2は、かかるヘッド本体3に、インクを供給するリザーバユニット(不図示)やアクチュエータユニット21を駆動させる駆動信号を生成するドライバIC(不図示)が組み付けられることによって形成される。
図5に示すように、流路ユニット20の下面におけるアクチュエータユニット21にそれぞれ対応する部分が、上述の吐出口形成領域3aとなっている。すなわち、インク吐出口8はアクチュエータユニット21と対向する領域に、マトリクス状に多数形成されている。流路ユニット20の上面には、各インク吐出口8に連通する圧力室7が多数形成されており、1つのアクチュエータユニット21は多数の圧力室7を覆うように配置されている。ここで、アクチュエータユニット21は、各圧力室7に対応した複数のアクチュエータを含んでおり、圧力室7内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
さらに、図4に示すように、流路ユニット20の上面には、リザーバユニットのインク流出流路(不図示)に対応して、計10個のインク供給口20aが開口している。流路ユニット20の内部には、図4に示すように、インク供給口20aに連通するマニホールド流路5、及びマニホールド流路5から分岐し長手方向に延びる副マニホールド流路5a、そして図6に示すように、副マニホールド流路5aから絞りとして機能するアパーチャ6及び圧力室7を経てインク吐出口8に至る個別インク流路9が形成されている。これにより、リザーバユニットからのインクは、インク供給口20aを介してマニホールド流路5に供給され、さらに各圧力室7に分配される。そして、アクチュエータユニット21により圧力室7に選択的に吐出エネルギーが付与されると、圧力室7内のインクの圧力が上昇し、この圧力室7に連通するインク吐出口8からインクが吐出される。
ここで、図5に示すように、長手方向に延びる副マニホールド流路5aは、アクチュエータユニット21と対向する領域において短手方向に関して等間隔に4本形成されている。また、アクチュエータユニット21と対向する領域には、等間隔で長手方向に並ぶ圧力室7によって圧力室列が形成されている。かかる圧力室列は、4本の副マニホールド流路5aに対向する領域に2本、かかる2本の両側にそれぞれ1本ずつ、すなわち合計16本配列されている。そして、各圧力室7に連通するインク吐出口8は、いずれも副マニホールド流路5aに対向しない領域に形成されている。
流路ユニット20は、図6に示すように、上から、キャビティプレート22、ベースプレート23、アパーチャプレート24、サプライプレート25、マニホールドプレート26、27、28、カバープレート29及びノズルプレート30が積層された積層構造を有している。すなわち、ノズルプレート30の下面は、吐出口形成領域3aが形成されたインク吐出面2aとなっている。各プレート22〜30は、ステンレス鋼等の金属プレートから構成されており、上述のように、マニホールド流路5、副マニホールド流路5a、及び副マニホールド流路5aの出口から、アパーチャ6及び圧力室7を経てインク吐出口8に至る、個別インク流路9が多数の形成されるように、互いに位置合わせしつつ積層される。
ここで、ノズルプレート30の下面図である図7を参照しつつ、インク吐出口8の配列について説明する。図7に示すようにノズルプレート30には、多数のインク吐出口8がマトリクス状に隣接配置された4つの吐出口形成領域3aが、長手方向に沿って千鳥状に2列になって形成されている。すなわち、4つの吐出口形成領域3aのうち2つは短手方向一方(図7中右方)側に、残りの2つは短手方向他方(図7中左方)側に若干ずれて配置されている。そして、インクジェットヘッド2は、図7に示すノズルプレート30の短手方向である左右方向が用紙の搬送方向に一致するような状態でプリンタ1に取り付けられる。
吐出口形成領域3aは、上述のように、アクチュエータユニット21と対向する領域に位置している。すなわち、吐出口形成領域3aは、アクチュエータユニット21の平面形状とほぼ同じ台形形状を有しており、その上辺及び下辺が長手方向に沿うように配置されている。そして、隣接する吐出口形成領域3aの斜辺同士は、互いに平行であり且つ長手方向に関する位置が同じとなっている。
図7中の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である図8に示すように、吐出口形成領域3aには、多数のインク吐出口8によって長手方向(図中左右方向)に延在する行が形成されている。かかる行は、1つの吐出口形成領域3a内において短手方向(図中上下方向)に16個並んでおり、副マニホールド流路5aと対向しない領域に配置されている。なお、以下の説明においては、1つの吐出口形成領域3a内に配置された16個の行は、図8中上方に位置するものから順に、第1行、第2行、・・・、第16行と称する。
各行のインク吐出口8は、長手方向に関して37.5dpiに相当する距離ずつ等間隔に離隔して配置されている。また、各行に含まれるインク吐出口8の数は、吐出口形成領域3aの台形の形状に対応して、その長辺側から短辺側に向かって次第に少なくなるように配置されている。
ここで、第1行に属する複数のインク吐出口8のうち互いに隣接する2つのインク吐出口8と交差し、且つ短手方向に延びる2本の線により挟まれた領域である帯状領域R1について考える。かかる帯状領域R1内には、第1行に属する2つのインク吐出口8に加えて、第1行を除く15個の行に属するインク吐出口8がそれぞれ1つずつ存在している。
なお、1つの吐出口形成領域3aにおいては、多数のインク吐出口8は、帯状領域R1が有する幅で周期的に配列されている。つまり、帯状領域R1の境界線が交差するインク吐出口8の属する行が同じである限り、その内部におけるインク吐出口8の配列の様子は同じである。
図9は、1つの帯状領域R1内に位置する17個のインク吐出口8の位置関係を拡大して示した図である。なお、図9においては、縮尺は縦横で相違している。図9に示すように、これら17個のインク吐出口8を、長手方向(図9中左右方向)に延びる仮想直線上にこれと直交する短手方向から射影すると、隣接する射影点同士は、600dpiに相当する間隔で等間隔に離隔している。したがって、インクジェットヘッド2は、その長手方向に関して600dpiの解像度で描画することができる。
ここで、上述のように、インクジェットヘッド2のインク吐出口8は、マトリクス状に配置されているので、用紙の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に沿う直線を描く場合には、制御装置60の制御により、各インク吐出口8からのインク滴の吐出タイミングをずらす必要がある。すなわち、インクの吐出タイミングを、そのインク吐出口8が属する行ごとに異ならせる。例えば、第1及び第9行に属するインク吐出口8に注目したとき、主走査方向に沿う1本の直線上に形成するには、第9行のインク吐出口8からインク滴が吐出された後、搬送方向に関する第1行と第9行との間隔だけ用紙が搬送されるのに必要な時間が経過するのを待って、第1行のインク吐出口8からインク滴を吐出すればよい。
しかしながら、制御装置60による各インク吐出口8からのインク滴の吐出タイミングに対して、搬送機構12による用紙の搬送速度が適切でない場合には、主走査方向に沿う一直線上にドットが揃わなくなり、画質が低下する。そこで、以下において、各インク吐出口8から吐出されたインク滴の着弾位置を調整すべく、インク滴の吐出タイミングに対する搬送機構12による用紙の搬送速度を調整する方法について説明する。
まず、制御装置60のパターン形成部62により、後で詳述する第1〜第3吐出口に対応する3つのインク吐出口8から、搬送機構12によって搬送されている用紙に向かってインク滴を吐出することで、3つのドットからなるテストパターンを形成する。より詳細には、上述のように制御装置60のハードディスクに記憶されているテストパターンを形成するためのプログラムを起動し、テストパターンを形成すべくアクチュエータユニット21に含まれる所定のアクチュエータを駆動する。本実施の形態においては、このプログラムによって、図9において黒色で示されている3つのインク吐出口8から、搬送されている用紙に向かってインク滴を吐出する処理が行われる。これにより、3つのドットからなるテストパターンが形成される。
図9に示すように、黒色で示す3つのインク吐出口8は、第1行、第16行、及び第9行にそれぞれ属しており、仮想直線上における射影点がこの順で並んでいる。なお、第1行、第16行、及び第9行に属するインク吐出口8が、上述の第1吐出口、第2吐出口、及び第3吐出口にそれぞれ対応している。ここで、第1行及び第16行は、1つの吐出口形成領域3a内に形成された16個の行のうち最も外側に位置しており、短手方向に最も離隔する2つの行となっている。すなわち、第1及び第2吐出口の短手方向に関する間隔は、最も大きい。したがって、インク吐出タイミングに対して用紙の搬送速度が適切でない場合の第1及び第2吐出口から吐出されたインク滴の着弾位置の搬送方向に関するずれ量(以降、単に「ずれ量d1」とする)は、比較的大きくなる。
また、第3吐出口は、第1行及び第16行の間に位置する第9行に属している。本実施の形態では、短手方向に関して第3吐出口は第1吐出口及び第2吐出口のほぼ中央に位置している。すなわち、第1吐出口と第3吐出口との短手方向に関する間隔は、第1吐出口と第2吐出口との短手方向に関する間隔よりも短い。したがって、インク吐出タイミングに対して用紙の搬送速度が適切でない場合の第1及び第3吐出口から吐出されたインク滴の着弾位置の搬送方向に関するずれ量(以降、単に「ずれ量d2」とする)は、ずれ量d1よりも小さい。さらに、仮想直線上において、第2吐出口の射影点は、第1及び第3吐出口の射影点の間に位置している。
ここで、上述のように第1〜第3吐出口に対応する3つのインク吐出口8からインク滴を吐出することで形成したテストパターンを図10に示す。図10(a)は、用紙の搬送速度が適切である場合、図10(b)は、用紙の搬送速度が超過状態である場合、図10(c)は、用紙の搬送速度が不足状態である場合を示している。図10(a)〜(c)にそれぞれ示す3つのドットは、いずれも右から順番に、第1吐出口、第2吐出口、第3吐出口から吐出したインク滴によって描かれたドットに対応している。
インク滴の吐出タイミングに対して用紙の搬送速度が超過状態である場合には、搬送方向に関して第1吐出口よりも上流側に位置する第2及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれた2つドットは、図10(b)に示すように、いずれも第1吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットよりも搬送方向に関して下流側に位置する。また、上述のように、ずれ量d2はずれ量d1よりも小さいので、第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットは、搬送方向に関して、第1及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれた2つのドットを結ぶ基準線よりも下流側に位置する。
一方、インク滴の吐出タイミングに対して用紙の搬送速度が不足状態である場合には、搬送方向に関して第1吐出口よりも上流側に位置する第2及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれた2つドットは、図10(c)に示すように、いずれも第1吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットよりも搬送方向に関して上流側に位置する。また、上述のように、ずれ量d2はずれ量d1よりも小さいので、第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットは、搬送方向に関して、第1及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれた2つのドットを結ぶ基準線よりも上流側に位置する。
上述のようにして形成されたテストパターンは、搬送方向に関してインクジェットヘッド2の下流側に設けられたスキャナ14によって読み取られ、制御装置60のパターン記憶部64に記憶される。そして、速度適否判断部66は、パターン記憶部64に記憶されたテストパターンに基づいて、用紙の搬送速度の適否を判断する。
具体的には、速度適否判断部66は、第1及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれた2つのドットを結ぶ基準線と、この基準線に対する第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットの位置から、用紙の搬送速度の適否を判断する。すなわち、図10(a)に示すように、第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットが基準線上に位置する場合には、搬送速度が適切であると判断する。また、図10(b)に示すように、搬送方向に関して、第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットが基準線よりも下流側にある場合には、搬送速度が超過状態であると判断する。さらに、図10(c)に示すように、搬送方向に関して、第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットが基準線よりも上流側にある場合には、搬送速度が不足状態であると判断する。なお、図10中の矢印は、用紙の搬送方向を示している。
なお、速度適否判断部66は、インクジェットヘッド2のプリンタ1への取り付け位置や、搬送機構12による用紙の搬送方向にずれがない、すなわち、用紙の搬送方向とインクジェットヘッド2の短手方向とが一致している場合には、基準線の傾きからも搬送速度の適否を判断することができる。すなわち、基準線は、搬送速度が適切でない場合には、搬送方向と直交する方向に延びる線に対して傾く。具体的には、搬送速度が超過状態である際には、図10(b)に示すように、基準線は、図中破線で示す第1吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットに交わっており、且つ主走査方向に延びる線に対して、図中左方が搬送方向に関して下流側にずれるように傾いている。また、搬送速度が不足状態である際には、図10(c)に示すように、基準線は、図中破線で示す第1吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットに交わっており、且つ主走査方向に延びる線に対して、図中左方が搬送方向に関して上流側にずれるように傾いている。
そして、制御装置60の調整部68は、速度適否判断部66による判断結果に基づいて、搬送機構12の駆動源である駆動モータ16aの駆動を制御し、インク滴の着弾位置を調整すべく、用紙の搬送速度を調整する。具体的には、速度適否判断部66によって、用紙の搬送速度が超過状態であると判断された際には、搬送速度が遅くなるように駆動モータ16aを制御する。また、速度適否判断部66によって、用紙の搬送速度が不足状態であると判断された際には、搬送速度が速くなるように駆動モータ16aを制御する。
以上のように、本実施の形態のプリンタ1では、制御装置60のパターン形成部62が、第1〜第3吐出口の3つのインク吐出口8からインク滴が吐出されるように制御してテストパターンを形成する。第1及び第2吐出口は、隣接しない2つの行にそれぞれ属している。第3吐出口は、第1及び第2吐出口が属する隣接しない2つの行の間に位置する行に属しており、仮想直線上において第2吐出口の射影点に関して第1吐出口の射影点とは反対側に位置する射影点を持つ。したがって、第1及び第3吐出口から吐出されるインク滴によって描かれる2つのドットを結ぶ基準線に対する第2吐出口から吐出されるインク滴によって描かれるドットの位置を観察することによって、インク滴の着弾位置が適切な状態であるか否か、また、適切な状態でない場合には、どのように調整すれば良いかを判断することができる。よって、インク滴の着弾位置の調整を容易に行うことができる。
また、本実施の形態のプリンタ1では、制御装置60のパターン形成部62は、インク吐出口8からインク滴を吐出するタイミングに対する用紙の搬送速度を調整するためのテストパターンを形成する。ここで、第1及び第3吐出口から吐出されるインク滴によって描かれる2つのドットを結ぶ基準線に対する第2吐出口から吐出されるインク滴によって描かれるドットの位置を観察することによって、インク吐出タイミングに対して用紙の搬送速度が速すぎるか遅すぎるのかを判断することができる。したがって、上記テストパターンを観察することによって、搬送速度の調整を容易に行うことができる。
さらに、本実施の形態のプリンタ1の制御装置60は、第1及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれた2つのドットを結ぶ基準線に対する第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットの位置から、用紙の搬送速度の適否を判断する速度適否判断部66と、速度適否判断部66による判断結果に基づいて、搬送速度を調整すべく搬送機構12の駆動モータ16aの駆動を制御する調整部68とを備えている。したがって、搬送速度の調整をさらに容易に行うことができる。
加えて、本実施の形態のプリンタ1では、第1及び第2吐出口は、1つの吐出口形成領域3a内に形成された16個の行のうち最も外側に位置する2つの行、すなわち短手方向に最も離隔する2つの行である第1行及び第16行にそれぞれ属している。2つのインク吐出口8の短手方向に関する間隔が大きいほど、インク吐出タイミングに対して用紙の搬送速度が適切でない場合に生じる、その2つのインク吐出口8から吐出されたインク滴の着弾位置のずれ量が大きくなる。したがって、インク吐出タイミングに対して用紙の搬送速度が適切でない場合に生じるずれ量d1は最も大きくなる。よって、インク吐出タイミングに対する用紙の搬送速度の調整を高精度に行うことができる。
また、本実施の形態のプリンタ1では、第3吐出口は、第1吐出口が属する行である第1行とは異なる行である第9行に属している。したがって、第1及び第3吐出口から吐出されるインク滴によって描かれる2つのドットを結ぶ基準線の傾きからも、インク吐出タイミングに対する用紙の搬送速度の適否を判断することができる。
また、本実施の形態のプリンタ1では、第1〜第3吐出口の射影点が、仮想直線上で互いに隣接している。したがって、第1〜第3吐出口から吐出されるインク滴によって描かれる3つのドットが近接して形成されるので、これらの位置関係の観察が容易になる。
<第2の実施の形態>
次に、図11、12を参照しつつ、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態にかかるプリンタの構成が、第1の実施の形態にかかるプリンタ1の構成と主に異なる点は、第1の実施の形態では、パターン形成部62の制御によってインク滴を吐出する第1〜第3吐出口がいずれも異なる行に属しているが、本実施の形態では、第1及び第3吐出口が同じ行に属している点である。なお、その他の構成については、第1の実施の形態のプリンタ1と同様であるので、第1の実施の形態と同じ符号を付して説明を省略する。
図11は、1つの帯状領域R1内に位置する17個のインク吐出口8の位置関係を拡大して示した図であり、本実施の形態においてインク滴を吐出するインク吐出口8を黒色で示している。図11に示すように、黒色で示す3つのインク吐出口8のうち2つは、第1行にそれぞれ属しており、第1行において互いに隣接している。また、残りの1つのインク吐出口8は、第16行に属している。第16行に属しているインク吐出口8は、仮想直線上において、第1行に属する2つのインク吐出口8の射影点の間に位置していると共に、この2つのインク吐出口8のうち一方のインク吐出口8の射影点と隣接する射影点を有している。なお、第1行に属する2つのインク吐出口8のうち、第16行に属するインク吐出口8の射影点と隣接する射影点を有する一方のインク吐出口8が第1吐出口であり、他方のインク吐出口8が第3吐出口である。また、第16行に属するインク吐出口が第2吐出口である。
ここで、第1行及び第16行は、1つの吐出口形成領域3a内に形成された16個の行のうち最も外側に位置しており、短手方向に最も離隔する2つの行となっている。すなわち、第1及び第2吐出口の短手方向に関する間隔は、最も大きい。したがって、インク吐出タイミングに対して用紙の搬送速度が適切でない場合、第1及び第2吐出口から吐出されたインク滴の着弾位置の搬送方向に関するずれ量(以降、単に「ずれ量d3」とする)は、比較的大きくなる。
ここで、上述のように第1〜第3吐出口に対応する3つのインク吐出口8からインク滴を吐出することで形成したテストパターンを図12に示す。図12(a)は、用紙の搬送速度が適切である場合、図12(b)は、用紙の搬送速度が超過状態である場合、図12(c)は、用紙の搬送速度が不足状態である場合を示している。図12(a)〜(c)にそれぞれ示す3つのドットは、いずれも右から順番に、第1吐出口、第2吐出口、第3吐出口から吐出したインク滴によって描かれたドットに対応している。なお、図12中の矢印は、用紙の搬送方向を示している。
インク滴の吐出タイミングに対して用紙の搬送速度が超過状態である場合には、搬送方向に関して第1及び第3吐出口よりも上流側に位置する第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットは、図10(b)に示すように、第1及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットよりも搬送方向に関して下流側に位置する。すなわち、第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットは、搬送方向に関して、第1及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれた2つのドットを結ぶ基準線よりも下流側に位置する。
一方、インク滴の吐出タイミングに対して用紙の搬送速度が不足状態である場合には、搬送方向に関して第1及び第3吐出口よりも上流側に位置する第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれた2つドットは、図10(c)に示すように、第1及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットよりも搬送方向に関して上流側に位置する。すなわち、第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットは、搬送方向に関して、第1及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれた2つのドットを結ぶ基準線よりも上流側に位置する。
なお、インク吐出タイミングに対する搬送速度のずれ度合いは、互いに異なる行に属するインク吐出口8から吐出されたインク滴によって形成された2つのドットの、搬送方向に関する離隔距離から検出することができる。しかしながら、用紙が傾いて搬送される場合もあるので、一般に、テストパターンにおける搬送方向は正確には分からない。よって、インク吐出タイミングに対する搬送速度のずれ度合いを検出するのは困難である。
本実施の形態においては、第1及び第3吐出口は、いずれも同じ行に属しているので、第1及び第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットを結ぶ基準線は、インクジェットヘッド2の長手方向と一致する。ここで、上述のように、インクジェットヘッド2はその短手方向が搬送方向に一致するようにプリンタ1に取り付けられるので、インクジェットヘッド2の長手方向は搬送方向と直交する方向に一致する。したがって、用紙が傾いた状態で搬送された場合であっても、基準線が搬送方向と直交する方向となる。すなわち、本実施の形態の速度適否判断部66は、インク吐出タイミングに対する搬送速度のずれ度合いについても、基準線と第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットとの距離から正確に検出することができる。
以上のように、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、インク滴の着弾位置の調整を容易に行うことができる。
また、本実施の形態では、第1及び第3吐出口が同じ行に属している。したがって、第1及び第3吐出口から吐出されるインク滴によって描かれる2つのドットを結ぶ基準線は、行の伸延方向である長手方向に一致している。したがって、用紙が傾いた状態で搬送された場合でも、基準線と第2吐出口から吐出されるインク滴によって描かれるドットとの距離から、インク吐出タイミングに対する用紙の搬送速度のずれの度合いを正確に検出することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。例えば、上述の第1及び第2の実施の形態では、制御装置60のパターン形成部62が、第1〜第3吐出口に対応する3つのインク吐出口8からインク滴を吐出し3つのドットが描かれるように制御する場合について説明したが、これには限定されない。
すなわち、多数のインク吐出口8は、帯状領域R1が有する幅で周期的に配列されているので、パターン形成部62は、複数の帯状領域R1内の第1〜第3吐出口に対応する3つのインク吐出口8からそれぞれインクを吐出するように制御してもよい(第1の変形例)。これにより、図13に示すように、第1〜第3吐出口によって描かれた3つのドットがインクジェットヘッド2の長手方向に一致する主走査方向に複数形成される。すなわち、3つのドットが、異なるインク吐出口8によって複数描かれる。このようなテストパターンを形成した場合には、3つのドットの位置関係のずれが、インクを吐出したインク吐出口8自身の不具合に起因するものか、インク吐出タイミングと用紙の搬送速度とのずれに起因するものなのかを判別することができる。
また、例えば、パターン形成部62は、図14に示すように、第1〜第3吐出口から吐出されたインク滴によって描かれる3つのドットが副走査方向に複数形成されるように制御してもよい(第2の変形例)。このようなテストパターンを形成した場合には、搬送機構12の不具合等によって一時的に用紙の搬送が乱れ、3つのドットの位置関係が乱れたとしても、高い信頼性で、インク吐出タイミングと用紙の搬送速度とのずれを検出することができる。
また、上述の第1及び第2の実施の形態では、制御装置60は、基準線に対する第2吐出口から吐出されたインク滴によって描かれたドットの位置から、用紙の搬送速度の適否を判断する速度適否判断部66と、速度適否判断部66による判断結果に基づいて、駆動モータ16aの駆動を制御する調整部68とを備えている場合について説明したが、これには限定されない。パターン形成部62の制御によって描かれたテストパターンを目視で観察して搬送速度の適否を判断し、搬送速度を調整してもよい。
さらに、上述の第1及び第2の実施の形態では、第1及び第2吐出口が、短手方向に最も離隔する2つの行に属している場合について説明したが、これに限らず、第1及び第2吐出口が属する行は、隣接していない2つの行であればよい。
また、上述の第1及び第2の実施の形態では、調整部68が、各インク吐出口8から吐出されるインク滴が搬送方向と直交する方向に沿う一直線上に着弾するように、用紙の搬送速度を制御する場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、調整部68は、インク吐出口8からのインク滴の吐出タイミングを制御してもよい。
加えて、上述の第1の実施の形態では、第1〜第3吐出口の射影点が、仮想直線上で互いに隣接している場合について説明したが、これらの射影点は隣接していなくてもよい。
本発明の第1の実施の形態にかかるプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。 図1に示すプリンタの要部の概略平面図である。 図1に示す制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示すヘッド本体の平面図である。 図3の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図3に示すヘッド本体の部分断面図である。 図5に示すノズルプレートの下面図である。 図6に示す一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図7に示す帯状領域R1内に位置するインク吐出口の位置関係を拡大して示した図である。 本発明の第1の実施の形態で描かれるテストパターンを示す図である。 本発明の第2の実施の形態においてインク滴が吐出されるインク吐出口を示す図である。 本発明の第2の実施の形態で描かれるテストパターンを示す図である。 本発明の第3の変形例で描かれるテストパターンを示す図である。 本発明の第4の変形例で描かれるテストパターンを示す図である。
符号の説明
1 プリンタ
2 インクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)
2a インク吐出面(吐出面)
3a 吐出口形成領域
8 インク吐出口(吐出口)
12 搬送機構(移動機構)
60 制御装置
62 パターン形成部(パターン形成手段)
66 速度適否判断部(判断手段)
68 調整部(調整手段)

Claims (11)

  1. 液体を吐出する吐出口が形成された吐出面において、前記吐出口を一方向に沿って並べた互いに平行な複数の行が形成され、且つ前記複数の行を構成する全ての前記吐出口を前記一方向に沿った仮想直線上に前記吐出面を含む面内で前記一方向に直交する直交方向から射影したときに前記吐出口の射影点が前記仮想直線上において等間隔に並ぶように、複数の前記吐出口が配列された液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドと被記録媒体とを前記一方向に直交する副走査方向に関して相対的に移動させる移動機構と、
    互いに異なる2つの前記行にそれぞれ属する前記吐出口である第1吐出口及び第2吐出口と、前記互いに異なる2つの行の間に位置する前記行、又は前記第1吐出口が属する行と同じ前記行に属していると共に、前記仮想直線上において前記第2吐出口の射影点に関して前記第1吐出口の射影点とは反対側に位置する射影点を持つ前記吐出口である第3吐出口との3種類の前記吐出口から液滴が吐出されるように制御してドット状のテストパターンを形成するパターン形成手段とを備えていることを特徴とするプリンタ。
  2. 前記パターン形成手段が、前記吐出口から液滴を吐出する吐出タイミング、及び前記液体吐出ヘッドと被記録媒体との相対移動速度の少なくともいずれか一方を調整するためのテストパターンを形成することを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  3. 前記第2吐出口から吐出された液滴によって描かれるドットが、前記液体吐出ヘッドからみた被記録媒体の移動方向に関して、前記第1及び第3吐出口から吐出された液滴によって描かれる2つのドットを結ぶ基準線よりも下流側にある場合は、液滴の吐出タイミングに対して相対移動速度が超過状態であると判断し、前記第2吐出口から吐出された液滴によって描かれるドットが、前記液体吐出ヘッドからみた被記録媒体の移動方向に関して、前記基準線よりも上流側にある場合は、液滴の吐出タイミングに対して相対移動速度が不足状態であると判断する判断手段と、
    前記判断手段によって相対移動速度が超過状態であると判断された場合に、液滴の吐出タイミングを早めるか又は相対移動速度を遅くするように、また、前記判断手段によって相対速度が不足状態であると判断された場合に、液滴の吐出タイミングを遅くするか又は相対移動速度を速めるように前記液体吐出ヘッド又は前記移動機構を制御する調整手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。
  4. 前記第1及び第2吐出口が属する2つの行が前記直交方向に最も離れているものであることを特徴とする請求項2又は3に記載のプリンタ。
  5. 前記第3吐出口は、前記第1吐出口が属する行と異なる行に属していることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のプリンタ。
  6. 前記第1〜第3吐出口の射影点が、仮想直線上で互いに隣接することを特徴とする請求項5に記載のプリンタ。
  7. 前記第3吐出口は、前記第1吐出口が属する行と同じ行に属していることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のプリンタ。
  8. 前記パターン形成手段が、前記第1〜第3吐出口から吐出された液滴によって描かれる3つのドットを前記副走査方向と直交する方向に複数形成することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプリンタ。
  9. 前記パターン形成手段が、前記第1〜第3吐出口から吐出された液滴によって描かれる3つのドットを前記副走査方向に複数形成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のプリンタ。
  10. 液体を吐出する吐出口が形成された吐出面において、前記吐出口を一方向に沿って並べた互いに平行な複数の行が形成され、且つ前記複数の行を構成する全ての前記吐出口を前記一方向に沿った仮想直線上に前記吐出面を含む面内で前記一方向に直交する直交方向から射影したときに前記吐出口の射影点が前記仮想直線上において等間隔に並ぶように、複数の前記吐出口が配列されており、前記一方向に直交する副走査方向に関して相対的に移動する被記録媒体に対して液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えたプリンタにおいて、テストパターンを形成するテストパターン形成方法であって、
    互いに異なる2つの前記行にそれぞれ属する前記吐出口である第1吐出口及び第2吐出口と、前記互いに異なる2つの行の間に位置する前記行、又は前記第1吐出口が属する行と同じ前記行に属していると共に、前記仮想直線上において前記第2吐出口の射影点に関して前記第1吐出口の射影点とは反対側に位置する射影点を持つ前記吐出口である第3吐出口との3種類の前記吐出口から液滴を吐出してドット状のテストパターンを形成することを特徴とするテストパターン形成方法。
  11. 液体を吐出する吐出口が形成された吐出面において、前記吐出口を一方向に沿って並べた互いに平行な複数の行が形成され、且つ前記複数の行を構成する全ての前記吐出口を前記一方向に沿った仮想直線上に前記吐出面を含む面内で前記一方向に直交する直交方向から射影したときに前記吐出口の射影点が前記仮想直線上において等間隔に並ぶように、前記複数の吐出口が配列されており、前記一方向と直交する副走査方向に関して相対的に移動する被記録媒体に対して液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えたプリンタにおいて、テストパターンの形成をコンピュータに実行させるテストパターン形成プログラムであって、
    互いに異なる2つの前記行にそれぞれ属する前記吐出口である第1吐出口及び第2吐出口と、前記互いに異なる2つの行の間に位置する前記行、又は前記第1吐出口が属する行と同じ前記行に属していると共に、前記仮想直線上において前記第2吐出口の射影点に関して前記第1吐出口の射影点とは反対側に位置する射影点を持つ前記吐出口である第3吐出口との3種類の前記吐出口から液滴を吐出する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするテストパターン形成プログラム。
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