JP2009255751A - 外向フランジ部付金属製部材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記支持フランジ7bは、複数の放射腕部19b、19bにより構成される。これら各放射腕部19b、19bの片面を相手部材と突き合わせる接合面とし、同じく他面を、これら各放射腕部19b、19bと相手部材とを結合する為のボルトの頭部内面を当接させる反接合面とする。これら各放射腕部19b、19bの円周方向に関する幅W、wを、この反接合面側で狭く、前記接合面側で広くする。反接合面側の幅寸法wの過剰分をなくす分、重量を増大させずに前記各放射腕部19b、19bの厚さ寸法Tを確保できて、上記課題を解決できる。
【選択図】図1
Description
一方、近年、バネ下荷重の低減により、乗り心地や走行安定性を初めとする走行性能向上や、材料費の低減によるコスト削減等の為、図9の(B)に示す様に、外周面に放射状の支持フランジ7aを設けたハブ本体9aを使用する事が考えられている。即ち、この支持フランジ7aを、このハブ本体9aの中間部外周面の軸方向外端寄り{図9の(B)の右下寄り}部分の円周方向複数個所からそれぞれ径方向外方に突出する状態で形成された、複数の放射腕部19、19により構成する事で、前記支持フランジ7aの容積を低減し、前記ハブ本体9aを含む車輪支持用転がり軸受ユニットの軽量化を図るものである。
尚、この様な問題は、図12に示す様な、中間部外周面に複数の放射腕部19a、19aから成る取付部6aを設けた外輪2に関しても同様である。
特に、本発明の外向フランジ部付金属製部材に於いては、前記各放射腕部の前記円周方向に関する幅を、この反接合面側で狭く、前記接合面側で広くしている。
特に、本発明の外向フランジ部付金属製部材の製造方法に於いては、前記ダイスとして、前記円周方向に関する前記放射腕部成形用キャビティの幅寸法が、前記各放射腕部の前記反接合面側で前記接合面側よりも狭いものを使用する。
或いは、請求項4に記載した発明の如く、特願2008−17166に開示された発明の場合と同様に、前記ダイスとして、固定ダイスと、前記パンチの周囲に、この固定ダイスに向かう方向の弾力を付与された状態で設けられた可動ダイスとから成るものを使用する。そして、この可動ダイスの先端面と前記固定ダイスの先端面とを突き合わせた状態で、温間又は熱間で、前記パンチにより前記素材を軸方向に押し潰す。更に、この素材を構成する金属材料の一部を前記両ダイスと前記パンチとにより囲まれた部分に存在する前記放射腕部成形用キャビティ内に充満させる事により、前記複数の放射腕部から成る前記外向フランジ部とする。
或いは、請求項6に記載した発明の様に、前記外向フランジ部付金属製部材を、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成する外輪で、内周面に複列の外輪軌道を備えたものとする。そして、素材を1対のパンチにより軸方向両側から押圧して塑性変形させ、軸方向両端部をこれら両パンチの外周面形状に見合う内周面形状を有する円筒部とすると同時に、外周面に複数の放射腕部により構成される外向フランジ部を形成する。
即ち、前記外向フランジ部を構成する各放射腕部の接合面側の幅寸法を大きくしている分、この接合面とロータ等の相手部材の取付面との当接部に作用する面圧を低く抑え、フレッチング等の損傷を防止できる。これに対して前記各放射腕部の反接合面の幅寸法は、ボルトの頭部の内面を当接させられるだけの幅寸法を確保して小さくできる。そして、前記反接合面の幅寸法を小さくできる分、前記各放射腕部の断面積(∝容積)を同じと仮定した場合には、これら各放射腕部の厚さ寸法を大きくできる。前記外向フランジ部を構成するこれら各放射腕部に作用する力のうちで、作用する頻度が高く、しかも最大値が大きくなる力に、外向フランジ付金属製部材の中心軸を含む仮想平面上で、前記各放射腕部を曲げる方向に加わるモーメントがある。そして、このモーメントに対する強度及び剛性を向上させる為には、前記外向フランジ付金属製部材の中心軸方向の寸法である、前記各放射腕部の厚さ寸法を大きくする事が効果がある。この事から明らかな通り、本発明の構造によれば、前記各放射腕部の断面積(∝容積)を同じと仮定した場合には、これら各放射腕部の強度及び剛性の向上を図れる。又、必要とする強度及び剛性を同じとした場合には、前記各放射腕部の断面積(∝容積)を小さくして、軽量化を図れる。
更に、請求項3に記載した発明の様に、各放射腕部を冷間鍛造により塑性加工すれば、熱膨張に基づく塑性加工時の金型の寸法変化を抑え、塑性加工のみで寸法精度を或る程度確保できて、後加工を不要乃至は容易にして、コスト低減を図れる。
これに対して、請求項4〜7に記載した発明の様に、固定、可動両ダイスを使用して、温間又は熱間で加工すれば、複数の放射腕部から成る、複雑な外向フランジ部を設けた金属製部材を、低荷重で加工できる。しかも、円周方向の複数個所をそれぞれ径方向外方に突出させて外周縁形状を非円形とした外向フランジ部を形成する際に発生するバリの量を低減できる。即ち、このフランジ部を構成する複数の放射腕部同士の間にバリを形成しないか、外向フランジ部の形状が複雑である等により、仮にバリを形成せざるを得ない場合でも、小さな(幅の狭い)バリを形成するのみで足りる。この為、トリミングによりスクラップとして廃棄しなければならない金属材料の量を少なく抑えて、外向フランジ部付金属製部材の製造コストの低減を図れる。
図1、2は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例は、本発明を、車輪支持用転がり軸受ユニット1(図7参照)を構成するハブ本体9bに適用した場合に就いて示している。このハブ本体9bの基本的な構造に就いては、前述の図9の(B)に示したハブ本体9aの場合と同様である。特に、本例のハブ本体9bの場合には、特許請求の範囲に記載した外向フランジ部である支持フランジ7bを構成する、複数(図示の例では4本)の放射腕部19b、19bの形状を工夫している。
先ず、圧延成形等により造られた長尺な原材料を所定長さに切断する事により、図2の(A)に示す様な、円柱状の素材13を得る。次いで、この素材13に、2段階の前方押出加工を施す事により、(B)に示した第一中間素材22を経て、(C)に示した第二中間素材23を得る。次に、この第二中間素材23を所定の内周面形状を有する分割型のダイス(例えば、実施の形態の第2例を示す図4参照)内にセットした状態で、この第二中間素材23の軸方向端面にパンチを押し付けて、この軸方向端面を凹ませると共に、この第二中間素材23を構成する金属材料を径方向外方に流動させる、冷間鍛造の一種である、前記側方押出加工を施す事により、(D)に示す様な第三中間素材24とする。
図3、4は、請求項1、2、4、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例は、前述の特願2008−17166に開示された製造方法を本発明に適用したものである。この様な本例の場合、先ず、中炭素鋼の如き鉄系合金等の、塑性加工後に焼き入れ硬化可能な、金属材料を圧延成形する等により造られた、長尺な原材料を所定長さに切断する事により、(A)に示す様な、円柱状の素材13を得る。次いで、この素材13に、軸方向に押し潰す据え込み加工を施す事により、(B)に示す様な、ビヤ樽型の第一中間素材14とする。次に、この第一中間素材14に、軸方向片半部(図3の下半部、完成後のハブ本体9bの軸方向内半部)を所定の内周面形状を有する金型(ダイス)内に押し込んで前記軸方向片半部の内径を縮める荒成形加工を施す事により、(C)に示す様な第二中間素材15とする。この様な、図3の(A)→(C)に示した工程は、前述の図8に示した従来の製造方法の場合と同様である。
勿論、本例の場合も、前記各放射腕部19b、19bの軸方向外側面の幅寸法Wを大きく、軸方向内側面の幅寸法wを小さくしている分、前記支持フランジ7bの曲げ剛性等に関して必要とする性能を確保しつつ、前記ハブ本体9bの軽量化を図れる。
図5、6は、請求項1、2、4、6、7に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例は、本発明の製造方法により、前述の図7に示した様な車輪支持用転がり軸受ユニット1を構成する外輪2を、熱間鍛造により造る場合に就いて示している。この様な本例の場合、図5の(A)に示した、中炭素鋼、軸受鋼、浸炭鋼の如き鉄系合金等の、塑性加工後に焼き入れ硬化可能な、金属製で円柱状の素材13aに、順次、塑性加工或いは打ち抜き加工を施す。そして、(B)に示した第一中間素材14a、(C)に示した第二中間素材39、(D)に示した第三中間素材40、(E)に示した第四中間素材41を経て、(F)に示した最終中間素材42を得る。更に、この最終中間素材42に、必要とする切削加工及び研削加工を施して、前記外輪2とする。前記素材13aの容積は、前記第四中間素材41本来の容積よりも少しだけ(この第四中間素材41に比べて後述するバリ43の容積分だけ)大きくしている。以下、前記素材13aを前記最終中間素材42に加工する工程に就いて、順番に説明する。尚、以下の加工は、基本的には総て熱間若しくは温間で行うが、小型のハブを形成する場合等、可能であれば、冷間で行っても良い。
次の前後方押し出し工程(荒成形加工)で、図5の(B)→(C)に示す様に、前記第一中間素材14aを前記第二中間素材39に塑性加工する。この様な前後方押し出し工程では、鍛造加工の分野で広く知られている方法により、前記第一中間素材14aの径方向中央寄り部分を軸方向に押し潰し、この径方向中央寄り部分の金属材料を、径方向外方に移動させつつ、軸方向両側(前後両方向)に移動させる。
この様な本例の場合には、外向フランジ部である取付部6bの加工に伴ってバリ43を生じるが、このバリ43は、この取付部6bの形状精度を向上させる為に必要な、小さなもので済む。この為、材料の歩留りをあまり悪化させる事はなく、前記バリ43を除去する作業も容易に行える。
勿論、本例の場合も、前記取付部6bを構成する各放射腕部の軸方向両側面のうち、この取付部6bをナックル等の懸架装置に突き当てる為の接合面の幅寸法を大きく、反接合面の幅寸法を小さくしている分、前記取付部6bの曲げ剛性等に関して必要とする性能を確保しつつ、前記外輪2の軽量化を図れる。
2 外輪
3 ハブ
4 転動体
5 外輪軌道
6、6a、6b 取付部
7、7a、7b 支持フランジ
8 内輪軌道
9、9a、9b ハブ本体
10 内輪
11 ナット
12 小径段部
13、13a 素材
14、14a 第一中間素材
15 第二中間素材
16 第三中間素材
17、17a バリ
18 第四中間素材
19、19a、19b 放射腕部
20 ボルト
21 頭部
22 第一中間素材
23 第二中間素材
24 第三中間素材
25 座面
26 第四中間素材
27 固定ダイス
28 可動ダイス
29 パンチ
30 最終中間素材
31 成形孔
32、32a 成形用凹部
33 取付板
34 円形凹部
35 円形凸部
36 環状段差面
37 弾性部材
38、38a 放射腕成形用キャビティ
39 第二中間素材
40 第三中間素材
41 第四中間素材
42 最終中間素材
43 バリ
44、44a 第一円形凹部
45、45a 第二円形凹部
46、46a 隔壁部
47 押圧パンチ
48 カウンターパンチ
49 上側ダイス
50 下側ダイス
51 押し出しパンチ
52 下側キャビティ
53 隙間
Claims (7)
- 金属製の素材に塑性加工を施す事により外周面の軸方向一部に、円周方向複数個所からそれぞれ径方向外方に突出する状態で形成された複数の放射腕部により構成される外向フランジ部を設けて成り、前記外周面の軸方向に関して、これら各放射腕部の片面を相手部材と突き合わせる接合面とし、同じく他面を、これら各放射腕部と相手部材とを結合する為のボルトの頭部内面を当接させる反接合面とした、外向フランジ部付金属製部材に於いて、前記各放射腕部の前記円周方向に関する幅を、この反接合面側で狭く、前記接合面側で広くした事を特徴とする外向フランジ部付金属製部材。
- 金属製の素材に塑性加工を施す事により外周面の軸方向一部に、円周方向の複数個所をそれぞれ径方向外方に突出する状態で設けられ、前記外周面の軸方向に関して片面を相手部材と突き合わせる接合面とし、同じく他面を、この相手部材と結合する為のボルトの頭部内面を当接させる反接合面とした複数の放射腕部により構成される外向フランジ部を構成するこれら各放射腕部を形成する為、前記素材の周囲を、これら各放射腕部を加工する為の放射腕部成形用キャビティを備えたダイスにより囲んだ状態で、前記素材の軸方向端面をパンチで押圧する事によりこの素材を塑性変形させ、前記放射腕部成形用キャビティに見合う形状を有する前記各放射腕部から成る外向フランジ部を外周面に形成する、外向フランジ部付金属製部材の製造方法に於いて、前記ダイスとして、前記円周方向に関する前記放射腕部成形用キャビティの幅寸法が、前記各放射腕部の前記反接合面側で前記接合面側よりも狭いものを使用する事を特徴とする外向フランジ部付金属製部材の製造方法。
- 放射腕部成形用キャビティ内に素材の金属材料を送り込んで、各放射腕部を形成する塑性加工を、冷間鍛造により行う、請求項2に記載した外向フランジ部付金属製部材の製造方法。
- ダイスとして、固定ダイスと、パンチの周囲に、この固定ダイスに向かう方向の弾力を付与された状態で設けられた可動ダイスとから成るものを使用し、この可動ダイスの先端面と前記固定ダイスの先端面とを突き合わせた状態で、温間又は熱間で、前記パンチにより前記素材を軸方向に押し潰し、この素材を構成する金属材料の一部を前記両ダイスと前記パンチとにより囲まれた部分に存在する放射腕部成形用キャビティ内に充満させる事により、複数の放射腕部から成る外向フランジ部とする、請求項2に記載した外向フランジ部付金属製部材の製造方法。
- 外向フランジ部付金属製部材が、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するハブ本体であって、外周面のうちで外向フランジ部から軸方向に外れた部分に、内輪軌道、及び、別体の内輪を外嵌する為の小径段部が設けられており、固定ダイスとして、これら内輪軌道及び小径段部を形成する為のキャビティが設けられているものを使用する、請求項4に記載した外向フランジ部付金属製部材の製造方法。
- 外向フランジ部付金属製部材が、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成する外輪で、内周面に複列の外輪軌道を備えたものであり、素材を1対のパンチにより軸方向両側から押圧して塑性変形させ、軸方向両端部をこれら両パンチの外周面形状に見合う内周面形状を有する円筒部とすると同時に、外周面に複数の放射腕部により構成される外向フランジ部を形成する工程を有する、請求項4に記載した外向フランジ部付金属製部材の製造方法。
- 素材として、外周面に複数の放射腕部により構成される外向フランジ部を形成する為に必要とされる以上の容積を有するものを使用し、前記素材を構成する金属材料の一部を固定、可動両ダイスとパンチとにより囲まれる放射腕部成形用キャビティ内に充満させて、前記外向フランジ部を形成した後、更にこのパンチで前記素材を押圧する事により、可動ダイスを固定ダイスから、余剰容積分に見合う分だけ浮き上がらせて、前記各放射腕部の外周縁部にバリを形成する、請求項4〜6のうちの何れか1項に記載した外向フランジ部付金属製部材の製造方法。
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