JP2009263827A - 難燃加工薬剤、難燃性繊維およびその製造方法 - Google Patents

難燃加工薬剤、難燃性繊維およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、繊維材料に難燃性を付与するために使用され、良好な難燃性が得られるとともに、摩擦堅牢度等の染色堅牢度と耐久性に優れた難燃加工薬剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、繊維材料に難燃性を付与するために使用される難燃加工薬剤であって、化学式(1)で表されるリン化合物(A)、スルファミン酸グアニジン(B)および水を少なくとも含有し、スルファミン酸グアニジン(B)の含有率が、リン化合物(A)に対して、1〜30重量%である、難燃加工薬剤である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、繊維材料に難燃性を付与するために使用される難燃加工薬剤、繊維材料に該難燃加工薬剤が処理された難燃性繊維およびその製造方法に関する。
従来、繊維材料に難燃性を付与するために、ヘキサブロモシクロドデカンなどのハロゲン系化合物を水に分散または乳化させた難燃剤が一般に使用されてきた。しかし、このようなハロゲン系化合物で処理された繊維材料は、難燃性は有するものの、燃焼によって有害なハロゲン化ガスが発生する危惧があり、環境面からも脱ハロゲン化の動きが高まっているので、使用を極力避ける傾向にある。
ハロゲン系化合物の代替として、有機リン化合物が使用されているが、1分子中のリン含有量が少ないため、十分な難燃性を付与することが困難である。このため、十分な難燃性を付与するために、有機リン化合物で大量に処理する必要がある。その処理量が多いために、繊維の風合低下を招いたり、染色、摩擦、耐光堅牢度を低下させる問題があった。このような問題を解決するために、難燃剤として1分子中のリン含有量の大きいリン化合物を使用することも提案されている。例えば、特許文献1のように、ある種のリン化合物からなる難燃剤がすでに知られている。しかし、このようなリン化合物を用いても耐洗濯性、耐ドライクリーニングに優れる難燃性能を有するためにこのリン化合物大量に付与する必要があり、その結果繊維の風合低下を招いたり、染色、摩擦、耐光堅牢度を低下させる問題があった。
特許文献2には、リン難燃剤としてある種のリン化合物とリン酸アミドを繊維材料に付与する難燃加工方法が開示されている。しかしながら、このリン化合物とリン酸アミドの難燃機構は、炭化促進による燃焼ガスの発生抑制効果および生じる炭化残渣の断熱効果による、いわゆる「炭化型」であるため、これらを溶融する繊維材料に付与した場合、燃焼により生じた炭化残渣が、着炎部分の溶融落下(ドリップ)による難燃効果を阻害し、難燃化を困難にしている問題があった。
特許文献3には、スルファミン酸グアニジンをセルロース系材料に付与する難燃加工方法が開示されている。しかしながら、スルファミン酸グアニジンを付与すると容易に着炎する問題があるため、もともと着火しやすいセルロース系材料に対しては難燃効果を有するが、もともと着火しにくい繊維材料では次々に着炎し燃焼が広がり、難燃性を付与するのが困難であった。
特許文献4には、スルファミン酸グアニジンおよび硫酸アンモニウムを、ポリエステル系繊維を主成分とする不織布に付与した難燃性不織布が開示されている。しかしながら、スルファミン酸グアニジンを大量に処理する必要があり、経時的にスルファミン酸グアニジンが結晶化することで白化し、外観を損なう問題があった。
特開昭60−99167号公報 特開2004−332187号公報 特開平9−202882号公報 特開2008−13858号公報
本発明は、繊維材料に難燃性を付与するために使用され、良好な難燃性が得られるとともに、摩擦堅牢度等の染色堅牢度と耐久性に優れた難燃加工薬剤を提供することを目的とする。また、本発明は、繊維材料に良好な難燃性が付与されるとともに、摩擦堅牢度等の染色堅牢度と耐久性に優れた難燃性繊維およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、繊維材料に難燃性を付与するために使用される難燃加工薬剤において、難燃成分である特定のリン化合物とスルファミン酸グアニジンを特定の比率で併用することで、難燃機構を、従来の炭化促進による燃焼ガスの発生抑制効果および生じる炭化残渣の断熱効果による、いわゆる「炭化型」から、着炎部の溶融落下(ドリップ)により燃焼を抑制する、いわゆる「ドリップ型」にすることができ、それぞれ単独で含有させた場合よりも、良好な難燃性、特にUL−94法のV−2あるいはVTM−2などの基準を満たす難燃性を付与することができるとともに、摩擦堅牢度等の染色堅牢度と耐久性に格段に優れた難燃性能を付与することができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、繊維材料に難燃性を付与するために使用される難燃加工薬剤であって、下記化学式(1)で表されるリン化合物(A)、スルファミン酸グアニジン(B)および水を少なくとも含有し、スルファミン酸グアニジン(B)の含有率が、リン化合物(A)に対して、1〜30重量%である。
Figure 2009263827
(式中、R、R、R、Rは同一または異なるアルキル基であり、xは0または1を表す。)
また、本発明の難燃加工薬剤は、前記繊維材料が結晶領域の多い繊維を少なくとも含み、非結晶領域の多い繊維をさらに含むことがある場合や、熱溶融型繊維を少なくとも含有する場合や、高分子弾性体を少なくとも含有する場合に好適である。前記難燃加工薬剤の25℃におけるpHは、6〜8であることが好ましい。
また、本発明は、繊維材料に上記難燃加工薬剤が処理された難燃性繊維であって、繊維材料全体に対するリン化合物(A)の付着量が0.1〜20重量%であり、スルファミン酸グアニジン(B)の付着量が0.1〜6重量%である、難燃性繊維である。
本発明の難燃性繊維は、難燃加工薬剤を処理した繊維材料のpHが4〜8であることが好ましい。ここで、繊維材料のpHとは、ガラス栓付きの200mLフラスコに50mLの蒸留水を入れ、2分間静かに煮沸した後フラスコを熱源から遠ざけ、1cm×1cmの断片にした5gの試験片(繊維材料)をフラスコに入れ、フラスコに栓をしてときどき栓を緩めてフラスコを振とうしながら30分間放置した後、25℃において測定されたpHをいう。
本発明の難燃性繊維の製造方法は、上記の難燃加工薬剤を処理する工程を含む。
本発明の難燃加工薬剤は、繊維材料に良好な難燃性を付与するとともに、摩擦堅牢度等の染色堅牢度と耐久性に優れる。また、本発明の難燃性繊維およびその製造方法は、繊維材料に良好な難燃性を付与できるとともに、摩擦堅牢度等の染色堅牢度と耐久性に優れる。
本発明は、繊維材料に難燃性を付与するために使用される難燃加工薬剤であって、前記化学式(1)で表されるリン化合物(A)、スルファミン酸グアニジン(B)および水を少なくとも含有し、スルファミン酸グアニジン(B)の含有率が、リン化合物(A)に対して、1〜30重量%である、難燃加工薬剤である。また、本発明は、繊維材料に難燃加工薬剤を処理した難燃性繊維、および繊維材料に難燃加工薬剤を処理する工程を含む難燃性繊維の製造方法である。以下、詳細に説明する。
本発明の繊維材料としては特に限定はないが、結晶領域の多い繊維(たとえば、芳香族ポリエステル、カチオン可染ポリエステル、芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミド、ジアセテート、トリアセテート、その単量体の共重合体等)を少なくとも含む繊維材料であると、難燃加工薬剤に含まれるリン化合物(A)の吸着性に優れ、耐久難燃性が向上するために好ましい。その中でも、芳香族ポリエステルやカチオン可染ポリエステルを少なくとも含む繊維材料では、リン化合物(A)の吸着性に優れるため、さらに好ましい。
芳香族ポリエステルおよびカチオン可染ポリエステルとしては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリエチレンテレフタレート/5−ソジオスルホイソフタレート等が挙げられる。
また、繊維材料としては、熱溶融型繊維を少なくとも含む繊維材料であると、本発明における難燃性が効果的に付与することができるため、好ましい。熱溶融型繊維としては、芳香族ポリエステル、カチオン可染ポリエステル、脂肪族ポリエステル、ポリアミド、ナイロン、ポリウレタン、アセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ビニロン、ポリイミド、ポリ乳酸などが挙げられる。その中でも、芳香族ポリエステルやカチオン可染ポリエステルを少なくとも含む繊維材料では、熱溶融性が高く、本発明における難燃性が効果的に付与することができるため、さらに好ましい。
繊維材料は、上記結晶領域の多い繊維と非結晶領域の多い繊維(たとえば、木綿、麻、羊毛等の天然繊維;ナイロン等)とを含む場合でもよい。
ここで、結晶領域とは、たとえば、合成繊維等の製造工程中で延伸等の物理的処理をした場合に形成されるような、繊維を構成する分子鎖が相対的に規則正しく配向した領域を意味し、非結晶領域とは、上記の説明とは逆で、繊維を構成する分子鎖が相対的に規則正しくなく、ランダムに配向した領域を意味することとする。
また、繊維材料には、高分子弾性体が含まれていてもよい。高分子弾性体について、特に限定はないが、例えば、ポリウレタンエラストマー、ポリウレタンウレアエラストマー、ポリエーテルエステルエラストマー、ポリエチレンエラストマー、アクリロニトリル、ブタジエンラバー、天然ゴム、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、特にポリウレタンエラストマー、ポリウレタンウレアエラストマー、ポリエーテルエステルエラストマーが好ましい。また、高分子弾性体の形態としては、特に限定はないが、繊維、綿、糸、ロープ、紐、樹脂、フィルム、シート、膜などが挙げられ、高分子弾性体が交撚、混紡、交絡、融着、接着などにより高分子弾性体以外の繊維に付与されていてもよい。
繊維材料は、1種のみから構成されていてもよく、複数種から構成されていてもよい。結晶領域の多い繊維と非結晶領域の多い繊維とを含む場合、混紡、交織、交編、交撚のいずれであってもよい。繊維材料の形態には限定はなく、例えば、綿、糸、ロープ、紐、織物、編物、不織布、人工皮革等が挙げられる。人工皮革としては、例えばポリウレタンエラストマーなどの高分子弾性体が含浸などにより付与された、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、ポリオレフィンなどの極細繊維を含む織物、編物または不織布などが挙げられる。繊維材料として、その用途には限定はなく、工業用資材、工業用および家庭用繊維製品、衣服、衣料、寝具、インテリア、スポーツ用品、日用雑貨などで、例えば、座席シート、シートカバー、建築養生シート、テント、ベッド、カーテン、布団、毛布、敷布、作業服、パジャマ、リボン、ロープ、壁紙、天井クロス、カーペット、ソファ、いす張地、電化製品などが挙げられる。
(難燃加工薬剤)
本発明の難燃加工薬剤は、繊維材料に難燃性を付与するために使用される液状物をいう。本発明の難燃加工薬剤は、繊維材料に処理する際に使用する加工液と、この加工液を調製するために水等で希釈される薬剤の両方を含む。
本発明で用いるリン化合物(A)は、繊維材料に付与させることによって、繊維材料の着炎および燃焼の抑制し、難燃性を向上させる成分である。しかしながら、リン化合物(A)は、炭化促進による燃焼ガスの発生抑制効果および生じる炭化残渣の断熱効果による、いわゆる「炭化型」の難燃機構を有するため、リン化合物(A)を単独で用いると、繊維材料の着炎および燃焼の抑制効果はあるが、特に熱溶融型の繊維を含む繊維材料の場合、溶融部が炭化し、ろうそくの芯の役割を果たす、いわゆる「ろうそく効果」により、燃焼を助長する傾向がある。そこで、スルファミン酸グアニジン(B)を特定の比率で併用することで、繊維材料の熱溶融部が着炎あるいは炭化する前に溶融落下(ドリップ)し、繊維材料の燃焼を抑制する、いわゆる「ドリップ型」の難燃機構とすることができ、特にUL−94法のV−2あるいはVTM−2などの基準を満たす難燃性を付与することができる。さらに染色堅牢度や耐久性に優れた難燃性能を付与することができる。
前記化学式(1)で表されるリン化合物(A)において、式中、R、R、R、Rは同一または異なるアルキル基であり、直鎖であっても分岐を有していてもよい。R、R、R、Rの炭素数は1〜4が好ましく、1〜3がより好ましく、1〜2がさらに好ましい。これらのなかでも、R、R、R、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル基が好ましく、さらに好ましくは、R、R、Rはメチル、Rはエチルである。また、式中、xは0または1を表す。リン化合物(A)は1種または2種以上を併用してもよい。このようなリン化合物(A)としては、ビス[(5−エチル−2−メチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−5−イル)メチル]メチルホスホネート−P,P’−ジオキサイド、(5−エチル−2−メチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−5−イル)メチルジメチルホスホネート−P−オキサイドなどが挙げられ、特開昭60−99167号公報記載の方法により製造することができる。また、市販品を使用することもでき、例えば、K−19A(明成化学工業株式会社製)などが挙げられる。
本発明の難燃加工薬剤中のリン化合物(A)の含有率については、特に限定はないが、難燃加工薬剤全体に対して1〜90重量%が好ましく、5〜80重量%がより好ましく、5〜70重量%がさらに好ましい。リン化合物(A)の含有率が1重量%未満では、十分な難燃性を発現することができない場合があるとともに、水やその他の成分が多すぎて、リン化合物(A)が経時的に加水分解し、難燃加工薬剤の貯蔵、安定性、性能に問題が発生することがある。一方、リン化合物(A)の含有率が90重量%超では安定な難燃加工薬剤が得られにくいことがある。
また、本発明で用いるスルファミン酸グアニジン(B)は、繊維材料に付与させることによってドリップを促進させる成分であり、難燃機構を「炭化型」から「ドリップ型」にし、難燃性を向上させる成分である。詳細には、リン化合物(A)は、炭化促進による燃焼ガスの発生抑制効果および生じる炭化残渣の断熱効果による、いわゆる「炭化型」の難燃機構を有するため、リン化合物(A)を単独で用いると、繊維材料の着火および燃焼の抑制効果はあるが、特に熱溶融型の繊維を含む繊維材料の場合、溶融部が溶融落下(ドリップ)せず炭化し、ろうそくの芯の役割を果たす、いわゆる「ろうそく効果」により、燃焼を助長する傾向がある。そこで、スルファミン酸グアニジン(B)を特定の比率で併用することで、繊維材料の熱溶融部が着炎あるいは炭化する前に溶融落下(ドリップ)し、繊維材料の燃焼を抑制することができる。さらに、スルファミン酸グアニジン(B)は摩擦堅牢度等の染色堅牢度に優れる成分である。また、スルファミン酸グアニジン(B)は市販品を使用することができる。
本発明の難燃加工薬剤中のスルファミン酸グアニジン(B)の含有率については、難燃加工薬剤中のリン化合物(A)に対して1〜30重量%が好ましく、1〜20重量%がより好ましく、2〜15重量%がさらに好ましく、5〜15重量%が特に好ましく、10〜15重量%が最も好ましい。スルファミン酸グアニジン(B)の含有率が1重量%未満では、リン化合物(A)とスルファミン酸グアニジン(B)との併用による「ドリップ型」の難燃効果が発現しにくく、溶融部が炭化し、ろうそくの芯の役割を果たす、いわゆる「ろうそく効果」により、燃焼を助長する場合がある。一方、スルファミン酸グアニジン(B)の含有率が30重量%超では繊維材料に着炎しやすくなるため、繊維材料の熱溶融部が溶融落下(ドリップ)しても、着炎部分が繊維材料に残り、燃焼が継続される場合がある。また、経時的にスルファミン酸グアニジンが結晶化することで白化し外観を損なう場合がある。
本発明の難燃加工薬剤は、リン化合物(A)およびスルファミン酸グアニジン(B)以外に、水を必須成分として含む。本発明に使用する水としては、水道水、軟水、イオン交換水、蒸留水等のいずれでもよい。難燃加工薬剤は、リン化合物(A)とスルファミン酸グアニジン(B)を除き(これ以外の他の成分を含む場合はその成分を除き)、他は水で構成される。
本発明の難燃加工薬剤は、リン化合物(A)、スルファミン酸グアニジン(B)および水を含むものであれば、特に限定はないが、本発明の効果を損なわない範囲でこれ以外の他の成分を含んでいてもよい。
他の成分としては、たとえば、溶剤(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルグリコール、エチルグリコール、ブチルグリコール、ベンジルアルコール、ソルフィット、ブチルカービトール、ポリアルキレングリコール等)、水溶性高分子(ポリビニルアルコ−ル、ポリアクリル酸エステル、メチルセルロ−ス、ヒドロキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、キサンタンガム、アラビアガム、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリスチレンマレイン酸共重合体、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、可溶性澱粉、カチオン化澱粉、カルボキシメチル澱粉など)、リン化合物(A)を除く他の難燃剤(トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、キシレニルフェニルホスフェート、クレジルキシレニルホスフェート、フェニルオルソキセニルホスフェート、ナフチルホスフェート、アルキルジフェニルホスフェート等のリン酸エステル;レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)等の縮合リン酸エステル;ホスホン酸エステル;ホスフィン酸エステル;亜リン酸エステル;次亜リン酸エステル;ホスフィンオキシド;ホスフィン;ホスホニウム塩;リン酸エステルアミド;含塩素リン酸エステル;含塩素縮合リン酸エステル;リン含有ポリエステル樹脂;ホスファゼン;ポリリン酸アンモニウム、メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム、メラミン樹脂被覆ポリリン酸アンモニウム、シリコーン被覆ポリリン酸アンモニウム、酸性リン酸エステルアンモニウム塩、酸性リン酸エステルグアニジン塩、リン酸メラミン、リン酸ジメラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸ジメラミン、エチレンジアミンリン酸塩、リン酸カルバメート、リン酸グアニジン、リン酸グアニル尿素等のリン酸塩系難燃剤;デカブロモジフェニルエーテル、エチレンビス(ペンタブロモジフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン等の臭素系難燃剤等;メラミン、ジシアンジアミド、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤;スルファミン酸アンモニウム;硫酸アンモニウム;水酸化マグネシウム;水酸化アルミニウム;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、でんぷん、ソルビトール等の水酸基含有化合物)、界面活性剤、pH調整剤架橋剤、平滑剤、可縫性向上剤、スリップ防止剤、消臭剤、抗菌剤、濃染化剤、柔軟剤、帯電防止剤、撥水撥油剤、硬仕上げ剤、バインダー、コーティング加工剤、紫外線吸収剤、防汚剤、親水化剤等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を含有してもよい。
上記他の成分の含有率については特に限定はない。溶剤は少量配合することにより、粘度の低下により作業効率、低温での安定性が向上する。しかしながら、その含有率が大きくなると、製造や貯蔵に関して問題が発生することがあるため、難燃加工薬剤全体に対して10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましい。
本発明の難燃加工薬剤は、25℃におけるpHが6〜8であると、経時的な繊維材料の劣化を抑制することができるとともに、金属錆の発生を抑制することができるため、好ましい。特に、繊維材料に高分子弾性体が含まれる場合には、高分子弾性体の劣化および高分子弾性体を含む繊維材料強度の劣化を抑制することができるので、好ましい。本発明の難燃加工薬剤の25℃におけるpHを6〜8に調整するために、pH調整剤を用いてもよい。
pH調整剤としては特に限定はないが、難燃加工薬剤の25℃におけるpHを6〜8に調整することのできる剤であればよい。pH調整剤としては、例えば、アンモニア、1級アミン(アルカノールアミン、N−アルキル置換アミンなど)、2級アミン(ジアルカノールアミン、N−アルキル置換アルカノールアミン、N,N’−ジアルキル置換アミンなど)、3級アミン(トリアルカノールアミン、N−アルキル置換アルカノールアミン、N,N−ジアルキル置換アルカノールアミン、N,N,N−トリアルキル置換アルカノールアミン、ポリオキシアルキレンアルキルアミンなど)、ジアミン(N,N,N’,N’−テトラキスポリオキシアルキレン置換アルキルジアミンなど)、トリアミン(ジエチレントリアミンなど)、アルカリ金属塩(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸カリウム、メタリン酸カリウム、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、重炭酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、EDTA三ナトリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(水酸化カルシウムなど)、水酸化アルミニウム、アンモニウム塩(炭酸水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウムなど)、グアニジン塩(炭酸グアニジン、リン酸グアニジンなど)、酸と塩基からなる緩衝剤(リン酸二水素カリウム−リン酸水素二ナトリウム緩衝液、トリス緩衝液(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン−塩酸緩衝液)、Good緩衝液(トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸、2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸、3−(シクロヘキシルアミノ)プロパンスルホン酸)など)などが挙げられる。これらの中でもpH調整剤としては、弱塩基性および/または緩衝作用を有するものが好ましく、例えば、リン酸水素二ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、リン酸グアニジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、ケイ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム−リン酸水素二ナトリウム緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン−塩酸緩衝液(トリス緩衝液)、トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸、2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸などが挙げられる。これらは1種または2種以上を含有してもよい。
難燃加工薬剤中のpH調整剤の含有率については、特に限定はないが、難燃加工薬剤の25℃におけるpHが6〜8の範囲になるよう含有させればよい。また、pH調整剤の含有率は、リン化合物(A)に対して3〜20重量%であることが好ましく、3〜15重量%であることがより好ましく、5〜15重量%であることがさらに好ましい。
難燃加工薬剤の製造方法としては、特に限定なく、公知の方法を採用することができる。例えば、リン化合物(A)と水に溶解したスルファミン酸グアニジン(B)を配合し、場合によりさらに水で希釈して難燃加工薬剤を調製することができる。リン化合物(A)は水の存在下で経時的に加水分解する場合があるので、難燃加工薬剤は繊維材料に処理する直前に調製してもよい。
(難燃性繊維の製造方法および難燃性繊維)
本発明の難燃性繊維の製造方法は、繊維材料に、上記難燃加工薬剤を処理する工程(以下処理工程ということもある)を含む。
例えば、処理工程としては、上記難燃加工薬剤を含む浴中に繊維材料を浸漬し、処理温度80℃以上、処理時間2〜120分間の条件下で行われる処理工程(以下工程aという)や、難燃加工薬剤を繊維材料に付着させた後に、90〜220℃の温度で熱処理して、リン化合物(A)とスルファミン酸グアニジン(B)を繊維材料内部へ吸尽させる処理工程(以下工程bという)等を挙げることができる。
工程aの方法としては、例えば以下が挙げられる。難燃加工薬剤またはそれを水で希釈した加工液を含む浴中に繊維材料を浸漬することで、繊維材料にリン化合物(A)を付与させるとともに、繊維材料を浸漬した状態で80℃以上(100℃以上の場合は加圧状態下で)、2〜120分間熱処理を行い、耐久性を付与させる。繊維材料に処理する際の浴中のリン化合物(A)の濃度は1〜30重量%が好ましく、1〜20重量%がより好ましく、2〜20重量%であるとさらに好ましい。繊維材料を浸漬した状態での処理温度が80℃以上であると繊維材料の非晶領域が弛緩または膨潤し、リン化合物(A)およびスルファミン酸グアニジン(B)が付着しやすいため好ましく、90℃〜150℃であるとさらに好ましい。工程aは、例えば、液流染色機、ビーム染色機、チーズ染色機等を用いて行うことができる。
工程bの方法としては、例えば以下が挙げられる。難燃加工薬剤またはそれを水で希釈した加工液を含む浴中に繊維材料を浸漬して(または上記難燃加工薬剤またはそれを水で希釈した加工液をスプレー等により繊維材料に噴霧して)、室温でリン化合物(A)およびスルファミン酸グアニジン(B)を付与させ、次いで浴中から取り出した繊維材料を90〜220℃で、10秒〜120分間熱処理し、乾燥させる。熱処理は乾熱処理および湿熱処理のいずれでもよい。繊維材料に処理する際の浴中のリン化合物(A)の濃度は、工程aの場合と同様である。また、場合により、耐久性を付与させるためにさらに繊維材料を熱処理して、リン化合物(A)およびスルファミン酸グアニジン(B)を繊維材料内部へ吸尽させてもよい。このときの温度は、繊維材料の非晶領域が弛緩または膨張し、リン化合物(A)が付着しやすいため100〜220℃が好ましく、さらに好ましくは160℃〜200℃である。温度が100℃未満であると、リン化合物(A)の繊維材料内部への吸尽が不十分であり、耐久難燃性が劣る場合がある。一方、温度が220℃超であると、繊維材料が熱劣化し強度が低下することがある。付着は、パディング法、スプレー法、コーティング法等によって行うことができる。また、熱処理の時間は、通常10秒〜120分であり、乾熱処理および湿熱処理のいずれでも良い。工程bは、例えば、スプレー−ドライ方式、パッド−ドライ方式、スプレー−キュア方式、パッド−キュア方式、スプレー−ドライ−キュア方式、パッド−ドライ−スチーム方式、パッド−スチーム方式、パッド−ドライ−キュア方式等が挙げられる。
本発明の難燃性繊維の製造方法では、たとえば、少なくとも上記工程a、bのいずれかの処理工程を行うものであればよいが、同じ工程を複数回処理したり、工程a、bを組み合わせて処理したりすることによって、より高い難燃性を付与することができる。これらの中でも、リン化合物(A)およびスルファミン酸グアニジン(B)を効率的に繊維材料内部へ吸尽させることができるため、工程bが好ましい。また、本発明のリン化合物(A)とは異なる別の難燃剤を用いて別の処理工程を併用してもよい。
また、本発明の難燃性繊維の製造方法では、25℃におけるpHが6〜8に調整された難燃加工薬剤を用いて処理工程を行うことで、経時的な繊維材料の劣化を抑制することができるとともに、金属錆の発生を抑制することができる。特に、繊維材料に高分子弾性体が含まれる場合、高分子弾性体の劣化および高分子弾性体を含む繊維材料強度の劣化が抑制することができるので好適である。
本発明の難燃性繊維の製造方法においては、本発明の効果を損なわない範囲で本発明のリン化合物(A)とスルファミン酸グアニジン(B)以外の他の成分を付与させてもよい。他の成分としては、たとえば、リン化合物(A)を除く他の難燃剤(トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、キシレニルフェニルホスフェート、クレジルキシレニルホスフェート、フェニルオルソキセニルホスフェート、ナフチルホスフェート、アルキルジフェニルホスフェート等のリン酸エステル;レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)等の縮合リン酸エステル;ホスホン酸エステル;ホスフィン酸エステル;亜リン酸エステル;次亜リン酸エステル;ホスフィンオキシド;ホスフィン;ホスホニウム塩;リン酸エステルアミド;含塩素リン酸エステル;含塩素縮合リン酸エステル;リン含有ポリエステル樹脂;ホスファゼン;ポリリン酸アンモニウム、メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム、メラミン樹脂被覆ポリリン酸アンモニウム、シリコーン被覆ポリリン酸アンモニウム、酸性リン酸エステルアンモニウム塩、酸性リン酸エステルグアニジン塩、リン酸メラミン、リン酸ジメラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸ジメラミン、エチレンジアミンリン酸塩、リン酸カルバメート、リン酸グアニジン、リン酸グアニル尿素等のリン酸塩系難燃剤;デカブロモジフェニルエーテル、エチレンビス(ペンタブロモジフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン等の臭素系難燃剤等;メラミン、ジシアンジアミド、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤;スルファミン酸アンモニウム;硫酸アンモニウム;水酸化マグネシウム;水酸化アルミニウム;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、でんぷん、ソルビトール等の水酸基含有化合物)、染料(塩基性染料、分散染料等)、キャリヤー剤(芳香族ハロゲン化合物、N−アルキルフタルイミド、芳香族カルボン酸エステル、メチルナフタレン、ジフェニル、ジフェニルエステル、ナフトールエステル、フェノールエーテル、ヒドロキシジフェニル等)、界面活性剤、pH調整剤、水溶性溶剤、架橋剤、平滑剤、可縫性向上剤、スリップ防止剤、消臭剤、抗菌剤、濃染化剤、柔軟剤、帯電防止剤、撥水撥油剤、硬仕上げ剤、バインダー、コーティング加工剤、紫外線吸収剤、防汚剤、親水化剤等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を付与させてよい。
本発明の難燃性繊維は、繊維材料にリン化合物(A)と、スルファミン酸グアニジン(B)が付与されていればよい。リン化合物(A)の繊維材料への付着量は、繊維材料の種類や組織、繊維材料に付着する他の繊維加工剤の種類や付着量等の条件により異なるので特に限定はないが、繊維材料全体に対して好ましくは0.1〜20重量%であり、より好ましくは0.5〜15重量%であり、さらに好ましくは1〜15重量%であり、特に好ましくは5〜15重量%である。リン化合物(A)の付着量が0.1重量%未満であると繊維材料に十分な難燃性を付与することができないことがある。一方、リン化合物(A)の付着量が20重量%より多いと、得られる難燃性繊維の風合が悪くなるとともに、難燃効果が飽和状態なることがある。また、スルファミン酸グアニジン(B)の繊維材料への付着量は、特に限定はなく、繊維材料全体に対して好ましくは0.1〜6重量%であり、より好ましくは0.1〜3重量%であり、さらに好ましくは0.5〜3重量%であり、特に好ましくは0.5〜2重量%である。スルファミン酸グアニジン(B)の付着量が0.1重量%未満であると繊維材料に十分な難燃性を付与することができないことがある。一方、スルファミン酸グアニジン(B)の付着量が6重量%より多いと、得られる難燃性繊維に着炎しやすくなり、繊維材料の熱溶融部が溶融落下(ドリップ)しても、着火部分が繊維材料に残り、燃焼が継続される場合がある。また、経時的にスルファミン酸グアニジンが結晶化することで白化する場合がある。
ここで、繊維材料全体に対するリン化合物(A)やスルファミン酸グアニジン(B)の付着量とは、難燃加工した繊維材料のアセトン抽出物または水抽出物の量から算出された量をいう。
本発明の難燃性繊維は繊維材料にリン化合物(A)と、スルファミン酸グアニジン(B)が付与されていればよいが、繊維材料のpHが4〜8の範囲であると経時的な繊維材料の劣化を抑制することができるとともに、金属錆の発生を抑制することができるため、好ましい。特に、繊維材料に高分子弾性体が含まれる場合、高分子弾性体の劣化および高分子弾性体を含む繊維材料強度の劣化が抑制することができるので好適である。
以下の実施例および比較例で本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
〔評価方法〕
(1)JIS L 1091による難燃性
難燃加工した繊維材料について、加工上がりの試料と、これを下記条件にて水洗濯またはドライクリーニングを5回した試料について、JIS L 1091 A−1法(ミクロバーナー法)およびJIS L 1091 D法(コイル法)の両方にて難燃性を測定した。
ミクロバーナー法では1分加熱および着炎3秒後ともに、残炎が3秒以下で、残じんが5秒以下であり、かつ炭化面積が30cm以下のものを「○」とし、それ以外を「×」とした。コイル法においては接炎回数が3回以上であるものを「○」とし、2回以下であるものを「×」とした。
<水洗濯>
JIS K 3371に従って、弱アルカリ性第1種洗剤を1g/L用い、浴比1:40として、難燃加工した繊維材料を60±2℃で15分間水洗濯した後、40±2℃で5分間のすすぎを3回行い、遠心脱水を2分間行い、その後、60±5℃で熱風乾燥する処理を1回として、これを合計5回行った。
<ドライクリーニング>
難燃加工した繊維材料1gにつき、テトラクロロエチレン12.6mL、チャージソープ(ノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤/水=10/10/1(重量比))0.265gを用いて、30±2℃で15分間の処理を1回とし、これを合計5回行った。
(2)UL−94VTM(薄手材料垂直燃焼試験)による難燃性
難燃加工した繊維材料の加工上がりの試料について、UL−94VTM(薄手材料垂直燃焼試験)で規定された方法に準拠し、難燃性を評価した。これは、垂直に保持した試料の下端の中心にバーナーの炎を3秒間接炎した後の残炎時間をt(秒)、残炎が消滅した時点でさらに試料の下端にバーナーの炎を3秒間接炎した後の残炎時間t(秒)とし、5枚の試料を用いてt、tを5回測定した。また、5回のt、tの残炎時間を合計して、残炎時間計(秒)を求めた。ただし、125mm標線まで残炎した場合は×とし、また、溶融落下(ドリップ)により試料の下方にある標識用の綿を発火させた場合にはdと表記した。5回の測定結果から、VTM−0,1,2にクラス分けした。ただし、難燃基準に達しないものは「×」とした。
(3)pHの測定
(a)難燃加工薬剤(加工液)
難燃加工薬剤の25℃におけるpHを、ガラス電極pH計(navihF−51株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。
(b)繊維材料
ガラス栓付きの200mLフラスコに50mLの蒸留水を入れ、2分間静かに煮沸した後フラスコを熱源から遠ざけ、1cm×1cmの断片にした5gの試験片(繊維材料)をフラスコに入れ、フラスコに栓をしてときどき栓を緩めてフラスコを振とうしながら30分間放置した後、25℃におけるpHを、ガラス電極pH計(navihF−51株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。
(4)摩擦堅牢度
染料を用いて染色同浴で難燃加工した繊維材料について、JIS L 0849にて摩擦試験機II型により試験を行い、級数で評価した。級数が大きいほど摩擦堅牢性が良い。
(5)錆試験
難燃加工した試験片にホッチキスの芯をつけ、温度70℃、相対湿度95%RHの環境下に4週間放置し、錆の発生の有無を調査した。
(6)付着量
難燃加工した繊維材料の加工上がりの試料から約5gの試験片を採り、絶乾質量を求めた後、JIS R 3503に規定されたソックスレー抽出器に軽く入れた。付属のフラスコに100mlのアセトンを入れ、水浴上で抽出液が弱く沸騰を保つ程度(加熱は10分間に1回、サイホン管を通じて溶剤が還流する程度)に3時間加熱した後、試料部にたまった溶液をフラスコに戻した。フラスコ内容物を5ml以下に濃縮した後、あらかじめ絶乾質量を求めたはかり瓶に戻した。抽出に用いたフラスコは、約40℃のアセトンで洗浄し、洗液をはかりの瓶に合わせ、アセトンを揮発させた後、その残分の絶乾質量を量り、繊維材料当たりのリン化合物(A)の付着量(重量%)を求めた。次に、先ほどアセトンで抽出した後の繊維材料を、JIS R 3503に規定されたソックスレー抽出器に軽く入れた。付属のフラスコに100mlの蒸留水を入れ、油浴上で抽出液が弱く沸騰を保つ程度(加熱は10分間に1回、サイホン管を通じて溶剤が還流する程度)に3時間加熱した後、試料部にたまった溶液をフラスコに戻した。フラスコ内容物を5ml以下に濃縮した後、あらかじめ絶乾質量を求めたはかり瓶に戻した。抽出に用いたフラスコは、約40℃の蒸留水で洗浄し、洗液をはかりの瓶に合わせ、水を揮発させた後、その残分の絶乾質量を量り、繊維材料当たりのスルファミン酸グアニジン(B)の付着量(重量%)を求めた。ただし、アセトンまたは水で抽出した残分に、リン化合物(A)またはスルファミン酸グアニジン(B)以外の成分が含まれる場合は、NMR、液体クロマトグラフィーなどの適切な機器で、残分に含まれるリン化合物(A)またはスルファミン酸グアニジン(B)の量を求め、繊維材料当たりのリン化合物(A)またはスルファミン酸グアニジン(B)の付着量(重量%)を算出した。
(実施例1〜9)
各実施例の難燃加工薬剤(加工液)を調製して、以下に示す条件で難燃加工をそれぞれ行い、得られた繊維材料について、pH、付着量、難燃性、摩擦堅牢度、錆試験を測定した。
<難燃加工>
ポリエステル80%/ポリウレタン20%ニット(繊維材料)を、ミニカラー染色機(テクサム技研社製)を使用し、分散染料Kayalon Polyester Black AL 167(日本化薬株式会社製)を2%owf含む染色浴で、浴比1:15、pH4.5、温度120℃の条件で、30分間処理した。次いで、ソーピング剤であるマーベリンS−1520(松本油脂製薬株式会社製)1g/L、ハイドロサルファイト2g/L、ソーダ灰2g/Lを含む浴で、浴比1:15、温度80℃の条件で、20分間ソーピング処理を行い、水洗し、温度90℃で60分間乾燥させ染色布を得た。
次に、表1、2に示す配合量(重量部)の各成分を混合して、難燃加工薬剤(加工液)を得た。各実施例の難燃加工薬剤(加工液)の25℃におけるpHを表1に示す。加工液にこの染色布を浸漬し、マングルで絞り(絞り率90%)、乾燥を110℃で3分間行い、キュアリングを180℃で1分間行い、難燃性ポリエステル80%/ポリウレタン20%繊維を得た。得られた繊維材料について、pH、付着量、難燃性、摩擦堅牢度、錆試験を測定した。その結果を表1、2に示す。
Figure 2009263827
Figure 2009263827
(比較例1〜7)
表3、4にそれぞれ示す成分を混合して得られる難燃加工薬剤(加工液)を用いる以外は、実施例1〜9と同様にして、難燃加工をそれぞれ行った。得られた繊維材料について、pH、付着量、難燃性、摩擦堅牢度、錆試験を測定した。その結果を表3、4に示す。
なお、比較例5の難燃加工薬剤(加工液)において、アニリノジフェニルホスフェート分散液は下記のように調製した。
(アニリノジフェニルホスフェート分散液の調整)
アニリノジフェニルホスフェート40重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム3.5重量部を水25重量部に混合した。この混合物を直径0.3mmのガラスビーズを充填したミルに仕込み、上記アニリノジフェニルホスフェートの平均粒子径が0.37μmとなるまで粉砕処理した後、105℃の温度で30分間乾燥したときの不揮発分濃度が40重量%になるように調整して、アニリノジフェニルホスフェート分散液を得た。
Figure 2009263827
Figure 2009263827
実施例1〜9では、加工上がり(UL−94法)において、残炎時間が小さく、VTM−2の基準を満たす難燃性を示し、摩擦堅牢性にも優れている。また、実施例1〜5および実施例7〜9では加工上がり、水洗濯5回後、ドライクリーニング5回後いずれも非常に耐久性のある難燃性を示す。それに対して、比較例1〜7では全般に難燃性および/または摩擦堅牢度が劣っている。

Claims (8)

  1. 繊維材料に難燃性を付与するために使用される難燃加工薬剤であって、下記化学式(1)で表されるリン化合物(A)、スルファミン酸グアニジン(B)および水を少なくとも含有し、スルファミン酸グアニジン(B)の含有率が、リン化合物(A)に対して、1〜30重量%である、難燃加工薬剤。
    Figure 2009263827
    (式中、R、R、R、Rは同一または異なるアルキル基であり、xは0または1を表す。)
  2. 前記繊維材料が、結晶領域の多い繊維を少なくとも含み、非結晶領域の多い繊維をさらに含むことがある繊維材料である、請求項1に記載の難燃加工薬剤。
  3. 前記繊維材料が、熱溶融型繊維を少なくとも含む繊維材料である、請求項1または2に記載の難燃加工薬剤。
  4. 前記難燃加工薬剤の25℃におけるpHが6〜8である、請求項1〜3のいずれかに記載の難燃加工薬剤。
  5. 前記繊維材料が、高分子弾性体を少なくとも含む繊維材料である、請求項1〜4のいずれかに記載の難燃加工薬剤。
  6. 繊維材料に、請求項1〜5のいずれかに記載の難燃加工薬剤が処理された難燃性繊維であって、繊維材料全体に対するリン化合物(A)の付着量が0.1〜20重量%であり、スルファミン酸グアニジン(B)の付着量が0.1〜6重量%である、難燃性繊維。
  7. 難燃加工薬剤を処理した繊維材料のpHが4〜8である、請求項6記載の難燃性繊維。
  8. 繊維材料に、請求項1〜5のいずれかに記載の難燃加工薬剤を処理する工程を含む、難燃性繊維の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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