JP2009293494A - 内燃機関の硫黄成分除去装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】硫黄含有化合物以外の不純物が含まれている燃料又は潤滑油が通過しても硫黄含有化合物の除去機能が低下しにくい硫黄成分除去装置を提供する。
【解決手段】硫黄成分除去装置20は、機関燃料通路14内に配置されると共に燃料から硫黄含有化合物を除去する脱硫層23と、機関燃料通路内であって脱硫層の上流側に配置されると共に硫黄含有化合物よりも粒径の大きな不純物を燃料から除去可能な不純物除去層22とを具備する。これら脱硫層及び不純物除去層は、機関燃料通路内を流れる燃料が脱硫層に流入する前に必ず不純物除去層を通過するように構成される。
【選択図】図2
【解決手段】硫黄成分除去装置20は、機関燃料通路14内に配置されると共に燃料から硫黄含有化合物を除去する脱硫層23と、機関燃料通路内であって脱硫層の上流側に配置されると共に硫黄含有化合物よりも粒径の大きな不純物を燃料から除去可能な不純物除去層22とを具備する。これら脱硫層及び不純物除去層は、機関燃料通路内を流れる燃料が脱硫層に流入する前に必ず不純物除去層を通過するように構成される。
【選択図】図2
Description
本発明は、内燃機関の硫黄成分除去装置に関する。
化石燃料中に含有される硫黄含有化合物は、燃焼後の排気ガス中の硫黄酸化物の直接の原因物質であり、さらに排気ガス中の粒状物質発生の原因物質でもある。さらに、硫黄含有化合物を燃料の燃焼前に除去することにより、排気ガス中の窒素酸化物の除去のための触媒(例えば、NOX吸蔵還元触媒)の寿命の維持のためにも重要である。
そこで、機関燃料通路内に燃料から硫黄含有化合物を除去する燃料フィルタを設けることが提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された燃料フィルタは、例えば、活性炭、ゼオライト、酸性白土、活性白土等の少なくとも一つを含む吸着剤を備える。これら吸着剤は、化石燃料中に含有される硫黄含有化合物の中でも特に除去が困難とされているベンゾチオフェンやジベンゾチオフェン等により代表される芳香族硫黄含有化合物を吸着することができる。
機関燃料通路内にこのような燃料フィルタを設けることにより、燃料から硫黄含有化合物を除去することができる。これにより、内燃機関の燃焼室に供給される燃料中の硫黄含有化合物の含有量が減少し、その結果、燃焼室から排出される排気ガス中の硫黄酸化物を減少させることができ、排気ガス中の窒素酸化物除去のための触媒系の寿命を維持することができるようになる。
ところで、一般に、燃料中には硫黄含有化合物以外の不純物が含まれている。このような不純物の粒径は一般に硫黄含有化合物の粒径よりも大きく、斯かる不純物が燃料フィルタの吸着剤上に付着すると吸着剤の硫黄含有化合物吸着機能が低下せしめられる。
また、燃料中には不純物として水が混入されている場合もある。水は、その粒径が硫黄含有化合物の粒径よりも小さいが、吸着剤によって硫黄含有化合物が吸着される箇所に吸着されるため、硫黄含有化合物が吸着剤に吸着されるのを阻害する。すなわち、吸着剤を備えた燃料フィルタに水が含まれていると、吸着剤の硫黄含有化合物吸着機能が低下せしめられる。
また、同様な問題は内燃機関の潤滑油にも存在する。すなわち、油滑油自体に硫黄が含有されており、また、燃料中に含有されている硫黄含有化合物が燃焼室で燃焼せずに潤滑油内に混入されてしまう場合がある。したがって、機関潤滑油通路内に潤滑油から硫黄含有化合物を除去するオイルフィルタを設けることが好ましい。しかしながら、潤滑油中にも硫黄含有化合物以外の不純物が含まれており、この不純物がオイルフィルタの吸着剤上に付着すると、吸着剤の硫黄含有化合物吸着機能が低下せしめられる。
そこで、本発明は、硫黄含有化合物以外の不純物が含まれている燃料又は潤滑油が通過しても、硫黄含有化合物の吸着機能、すなわち硫黄含有化合物の除去機能が低下しにくい、硫黄成分除去装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明では、機関燃料通路内に配置されると共に燃料から硫黄含有化合物を除去する脱硫層と、機関燃料通路内であって上記脱硫層の上流側に配置されると共に硫黄含有化合物よりも粒径の大きな不純物を燃料から除去可能な不純物除去層とを具備し、機関燃料通路内を流れる燃料は脱硫層に流入する前に必ず不純物除去層を通過する。
第1の発明によれば、機関燃料通路内を流れる燃料は脱硫層に流入する前に必ず不純物除去層を通過するため、脱硫層に流入する燃料中には不純物がほとんど含まれておらず、よって脱硫層の吸着剤の硫黄含有化合物吸着機能の低下が抑制される。
第1の発明によれば、機関燃料通路内を流れる燃料は脱硫層に流入する前に必ず不純物除去層を通過するため、脱硫層に流入する燃料中には不純物がほとんど含まれておらず、よって脱硫層の吸着剤の硫黄含有化合物吸着機能の低下が抑制される。
第2の発明では、第1の発明において、上記不純物除去層は上記不純物に加えて燃料中に含まれる水分を除去する水分除去機構を有する。
上記課題を解決するために、第3の発明では、機関潤滑油通路内に配置されると共に潤滑油から硫黄含有化合物を除去する脱硫層と、機関潤滑油通路内であって上記脱硫層の上流側に配置されると共に硫黄含有化合物よりも粒径の大きな不純物を潤滑油から除去可能な不純物除去層とを具備し、機関潤滑油通路内を流れる潤滑油は脱硫層に流入する前に必ず不純物除去層を通過する。
第3の発明によれば、機関潤滑油通路内を流れる燃料は脱硫層に流入する前に必ず不純物除去層を通過するため、脱硫層に流入する潤滑油中には不純物がほとんど含まれておらず、よって脱硫層の吸着剤の硫黄含有化合物吸着機能の低下が抑制される。
第3の発明によれば、機関潤滑油通路内を流れる燃料は脱硫層に流入する前に必ず不純物除去層を通過するため、脱硫層に流入する潤滑油中には不純物がほとんど含まれておらず、よって脱硫層の吸着剤の硫黄含有化合物吸着機能の低下が抑制される。
第4の発明では、第1〜第3のいずれか一つの発明において、上記脱硫層は筒状であり、該脱硫層の内側に不純物除去層が設けられる。
第5の発明では、第1〜第3のいずれか一つの発明において、上記不純物除去層は筒状であり、該不純物除去層の内側に脱硫層が設けられる。
第6の発明では、第1〜第3のいずれか一つの発明において、上記不純物除去層は上記脱硫層よりも鉛直方向下方に配置される。
第7の発明では、第1〜第6のいずれか一つの発明において、上記脱硫層及び不純物除去層は同一ハウジング内に配置される。
本発明によれば、硫黄含有化合物以外の不純物が含まれている燃料又は潤滑油が硫黄成分除去装置に流入しても脱硫層には流入せず、よって硫黄成分除去装置の硫黄含有化合物除去機能の低下が抑制される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。以下の図面において同様な構成要素には同一の参照番号を付す。図1は、本実施形態の硫黄成分除去装置が搭載される内燃機関の概略図である。
図1を参照すると、1は機関本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内にそれぞれ燃料を噴射するための燃料噴射弁、4は点火プラグ、5は吸気マニホルド、6は排気マニホルドをそれぞれ示す。吸気マニホルド4は吸気管7を介してエアクリーナ8に連結される。吸気管7内にはステップモータにより駆動されるスロットル弁9が配置される。一方、排気マニホルド6は排気管10を介して排気浄化触媒(例えば、三元触媒)11を内蔵したケーシング12に連結される。
各燃料噴射弁3は燃料リザーバ13に連結される。この燃料リザーバ13は燃料供給管14を介して燃料タンク15に接続される。燃料供給管14には電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ16が配置され、この燃料ポンプ16によって燃料タンク15内の燃料が燃料リザーバ13に供給される。燃料ポンプ16の下流側には燃料フィルタ20が配置される。本実施形態の燃料フィルタ20は、後述するように、燃料から硫黄含有化合物を除去可能な硫黄成分除去装置として機能する。
なお、図1に示した燃料フィルタ20は、燃料タンク15の外部に配置されているが、燃料タンク15の内部に配置されてもよい。また、図1に示した燃料フィルタ20は、燃料ポンプ16とは別体とされているが、燃料ポンプ16と一体的に形成されてもよい。
図2は、図1に示した燃料フィルタ20の拡大図である。図2に示したように、燃料フィルタ20は、上流側燃料供給管14aと下流側燃料供給管14bとの間に設けられており、ハウジング21、不純物除去層22及び脱硫層23を具備する。
図2に示したように、本実施形態では、不純物除去層22及び脱硫層23はほぼ円筒状であり、不純物除去層22の外側に不純物除去層22と近接して又は接触した状態で脱硫層23が設けられる。不純物除去層22の中央にはほぼ円柱状の空間(以下、「中央空間」という)24が形成され、中央空間24には上流側燃料供給管14aが接続される。一方、脱硫層23の外側とハウジング21の内面との間にも空間(以下、「側方空間」という)25が形成され、この空間には下流側燃料供給管14bが接続される。また、ハウジング21内には不純物除去層22及び脱硫層23等が設けられた空間よりも下方に空間(以下、「下方空間」という)26が設けられ、この下方空間26は中央空間24と連通している。
不純物除去層22は、従来の燃料フィルタのフィルタと同様に、例えば濾紙で形成される(なお、図2では、不純物除去層22は断面線で示されているが、この断面線で示された領域内に濾紙が折り畳まれた状態で配置される)。不純物除去層22では、硫黄含有化合物よりも粒径の大きな不純物が燃料から除去される。
一方、脱硫層23は、硫黄含有化合物を吸着する吸着剤を具備する。吸着剤としては、例えば、活性炭、ゼオライト、粘土、酸化白土、活性白土、シリカゲル、二酸化ケイ素、アルミナ、酸化アルミニウム、メソポーラスシリカ多孔体(FSM)又はこれらの混合物等が挙げられる。脱硫層23は、例えば、吸着剤自体を円筒状に形成してもよいし、吸着剤の粉末を円筒状のケース内に封入して不純物除去層22の周りに配置するようにしてもよい。脱硫層23では、燃料から硫黄含有化合物が除去される。
このように構成された燃料フィルタ20では、燃料は図2に矢印で示したように流れる。すなわち、上流側燃料供給管14aを通って燃料フィルタ20内に供給された燃料は、中央空間24内に流入する。中央空間24内に流入した燃料は不純物除去層22を通過する。不純物除去層22を通過する間に、燃料中に含まれている不純物が除去される。また、燃料中に含まれている水は、燃料に比べて比重が高いため、燃料が中央空間24内に流入したとき又は不純物除去層22を通過するときに、下方へ移動し、ハウジング21の下方空間26内に溜まる。これにより、燃料から水が分離される。すなわち、中央空間24、下方空間26及び不純物除去層22は、燃料中に含まれる水分を除去する水分除去機構として作用する。したがって、上流側燃料供給管14aから供給された燃料が中央空間24及び不純物除去層22を通過する間に燃料中の不純物及び水が燃料から除去されることになる。
なお、燃料中に含まれている水の量が少ない場合(例えば、燃料としてガソリンが用いられている場合)には、下方空間26に溜まる水の量が少ないため、下方空間26に溜まった水を抜く必要はない。一方、燃料中に含まれている水の量が多い場合(例えば、燃料として軽油が用いられている場合)には、下方空間26に溜まる水の量が多いため、下方空間26に溜まった水を抜く必要がある。このため、ハウジング21の下面に開口部27を設けて、下方空間26内に水が溜まったときには開口部27から水を抜き出すようにしてもよい。
中央空間24及び不純物除去層22を通過して不純物及び水の除去された燃料は、脱硫層23へと流入する。脱硫層23に流入した燃料からは、脱硫層23を通過する間に、燃料中に含まれている硫黄含有化合物が除去される。燃料は、脱硫層23を通過した後に側方空間25に流出し、その後、下流側燃料供給管14bに流入する。このように、燃料フィルタ20では、燃料が不純物除去層22及び脱硫層23を通過することにより、粒径が硫黄含有化合物よりも大きい不純物、水及び硫黄含有化合物が除去される。
本実施形態の燃料フィルタ20によれば、脱硫層23における脱硫機能を常に最適に維持することができるようになる。すなわち、本実施形態の燃料フィルタ20では、不純物除去層22が脱硫層23よりも上流側に設けられており、燃料は脱硫層23に流入する前に必ず不純物除去層22を通過している。このため、脱硫層23に流入する前に不純物が燃料から除去される。したがって、粒径の大きな不純物が脱硫層23を目詰まりさせてしまうことが防止され、脱硫層23における脱硫機能が維持される。
また、例えば脱硫層23の吸着剤としてゼオライトを用いた場合を考えると、硫黄含有化合物を吸着するゼオライトの領域(以下、「硫黄含有化合物吸着領域」という)には、水も吸着され得る。ところが、ゼオライトの硫黄含有化合物吸着領域に水が吸着されてしまうと、その硫黄含有化合物吸着領域には硫黄含有化合物が吸着されなくなってしまう。すなわち、脱硫層23の吸着剤に水が吸着されてしまうと、脱硫層23の脱硫機能が低下してしまう。
これに対して、上述したように、本実施形態の燃料フィルタ20では、脱硫層23よりも上流側に設けられた中央空間24及び不純物除去層22において水が除去される。したがって、脱硫層23には水が流入せず、その結果、水による脱硫層23の脱硫機能の低下が抑制される。
なお、図2に示したように、ハウジング21の外周面上にはヒータ28を設けてもよい。このようにヒータ28を設けることによって機関冷間始動時における燃料フィルタ20内の燃料の流動性を高めることができ、燃料が不純物除去層22を通過し易くすることができる。また、脱硫層23における脱硫機能は、その温度が低いと低下する。そこで、機関冷間始動時にヒータ28により加熱を行うことによって脱硫層23を昇温すれば、機関冷間始動時であっても脱硫層23の脱硫機能を高いものとすることができる。
特に、本実施形態では、不純物除去層22及び脱硫層23が同一のハウジング21内に一体的に設けられている。このため、一つのヒータ28により不純物除去層22及び脱硫層23を両方とも加熱することができる。このため、このヒータ28による加熱を行うことで、機関冷間始動時に、燃料が不純物除去層22を通過し易くすることができるようになると共に脱硫層23の脱硫機能を高いものとすることができる。
なお、上記実施形態では、不純物除去層22を内側に、脱硫層23を外側に設けて、燃料が内側から外側へ向かって流れるようにしているが、不純物除去層を外側に、脱硫層を内側に設けて、燃料が外側から内側へ向かって流れるようにしてもよい。
次に、図3を参照して本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態の燃料フィルタ30は第一実施形態の燃料フィルタ20と同様な構成となっており、同様な作用、効果を有する。図3は、第二実施形態の燃料フィルタ30の概略拡大図である。図3に示したように、燃料フィルタ30は、ハウジング31、不純物除去層32及び脱硫層33を具備する。ハウジング31の内部空間は隔壁31aによって二つのチャンバ31b、31cに分けられている。上方チャンバ31b内には脱硫層33が設けられると共に、下方チャンバ31c内には不純物除去層32が設けられる。不純物除去層32及び脱硫層33は共にほぼ円筒状に形成されている。隔壁31aには隔壁31aを貫通して延びる貫通管35が設けられる。
不純物除去層32の中央にはほぼ円柱状の空間(以下、「除去層中央空間」という)34が形成され、除去層中央空間34には上流側燃料供給管14aが接続される。一方、脱硫層33の中央にはほぼ円柱状の空間(以下、「脱硫層中央空間」という)36が形成され、脱硫層中央空間36には貫通管35が接続される。
このように構成された燃料フィルタ30では、燃料は図3に矢印で示したように流れる。すなわち、上流側燃料供給管14aを通って燃料フィルタ30内に供給された燃料は、除去層中央空間34内に流入する。除去層中央空間34内に流入した燃料は不純物除去層32を通過し、この間に燃料中に含まれている不純物が除去される。また、燃料中に含まれている水は、不純物除去層32及び下方チャンバ31cを通過するときに、下方へ移動し、下方チャンバ31cの下方に位置する空間内に溜まる。これにより、燃料から水が分離されることになる。すなわち、不純物除去層32及び下方チャンバ31cは、燃料中に含まれる水分を除去する水分除去機構として作用する。したがって、上流側燃料供給管14aから供給された燃料が不純物除去層32及び下方チャンバ31c内を通過する間に燃料中の不純物及び水が燃料から除去されることになる。
不純物除去層32及び下方チャンバ31c内を通過して不純物及び水の除去された燃料は、貫通管35を介して脱硫層中央空間36に流入する。脱硫層中央空間36に流入した燃料は脱硫層33を通過する。脱硫層33を通過する間に、燃料中に含まれている硫黄含有化合物が除去される。燃料は、脱硫層33を通過した後に下流側燃料供給管14bに流入する。
上述したように構成された本実施形態の燃料フィルタ30によれば、不純物除去層32と脱硫層33とが別々のチャンバ31b、31c内に配置されていると共に不純物除去層32が脱硫層33よりも鉛直下方に配置されているため、不純物除去層32及び下方チャンバ31cにおいてより確実に水を除去することができる。すなわち、上記第一実施形態の燃料フィルタ20では燃料が中央空間24及び不純物除去層22を通過する間に水が下方に溜まることになるが、燃料が中央空間24及び不純物除去層22を通過する距離が短いため、燃料中に含まれている水が完全には除去されにくい。これに対して、本実施形態の燃料フィルタ30では、燃料が除去層中央空間34及び不純物除去層32を通過しているときのみならず、下方ハウジング31c内を通過しているときに水が下方に溜まることになるため、燃料中に含まれている水が除去され易い。これにより、脱硫層33の脱硫機能の低下をより確実に抑制することができる。
なお、図3に示したように、ハウジング31の外周面上にはヒータ38を設けてもよい。本実施形態でも、不純物除去層32及び脱硫層33が同一のハウジング31内に設けられているため、一つのヒータ28により不純物除去層32及び脱硫層33を両方とも加熱することができる。このため、このヒータ38による加熱を行うことで、機関冷間始動時に、燃料が不純物除去層32を通過し易くすることができるようになると共に脱硫層33の脱硫機能を高いものとすることができる。
また、上記実施形態では、不純物除去層32を内側から外側に向かって燃料が流れるように不純物除去層32が形成されているが、外側から内側に向かって燃料が流れるように形成されてもよい。同様に、上記実施形態では、脱硫層33を内側から外側に向かって燃料が流れるように脱硫層33が形成されているが、内側から外側に向かって燃料が流れるように形成されてもよい。
次に、図4を参照して本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態の燃料フィルタ40も第一実施形態の燃料フィルタ20と同様な構成となっており、同様な作用、効果を有する。図4は、第三実施形態の燃料フィルタ40の概略拡大図である。図4に示したように、燃料フィルタ40は二つのハウジング41a、41bを具備する。上流側ハウジング41a内には不純物除去層42が設けられると共に、下流側ハウジング41b内には脱硫層43が設けられる。不純物除去層42及び脱硫層43は共にほぼ円筒状に形成されている。
不純物除去層42の中央に形成された円柱状の除去層中央空間44には、上流側燃料供給管14aが接続される。また、上流側ハウジング41aには中央燃料供給管14cが接続され、この中央燃料供給管14cは脱硫層43の中央に形成された円柱状の脱硫層中央空間45に接続される。
このように構成された燃料フィルタ40では、図4に矢印で示したように、上流側燃料供給管14aを通って燃料フィルタ40内に供給された燃料は、除去層中央空間44内に流入する。除去層中央空間44内に流入した燃料は不純物除去層42を通過し、この間に燃料中に含まれている不純物が除去される。また、燃料中に含まれている水は、不純物除去層42を通過するときに、下方へ移動し、上流側ハウジング41aの下方空間内に溜まる。これにより、燃料から水が分離される。したがって、上流側燃料供給管14aから供給された燃料が上流側ハウジング41a内で不純物除去層42を通過する間に燃料中の不純物及び水が除去されることになる。
不純物除去層42を通過して不純物及び水の除去された燃料は、中央燃料供給管14cを介して脱硫層中央空間45内に流入する。脱硫層中央空間45に流入した燃料は脱硫層43を通過する。脱硫層43を通過する間に、燃料中に含まれている硫黄含有化合物が除去される。燃料は、脱硫層43を通過した後に下流側燃料供給管14bに流入する。
上述したように構成された本実施形態の燃料フィルタ40によれば、不純物除去層42と脱硫層43とが別々のハウジング41a、41b内に配置される。このため、不純物除去層42及び脱硫層43をそれぞれ独立して交換することができる。
次に、図5及び図6を参照して本発明の第四実施形態について説明する。図5は、本実施形態の硫黄成分除去装置が搭載される内燃機関の潤滑油循環経路の概略図である。
図5に示したように、オイルパン50内に貯留されている潤滑油はオイルポンプ51によって加圧される。オイルポンプ51にはオイルポンプ51と並列にリリーフバルブ52が設けられており、このリリーフバルブ52によりオイルポンプ51下流側の潤滑油の圧力が制御される。オイルポンプ51の下流にはオイルフィルタ53が設けられている。本実施形態のオイルフィルタ53は、後述するように、潤滑油から硫黄含有化合物を除去可能な硫黄成分除去装置として機能する。その後、潤滑油は潤滑の必要な各構成要素54a、54b・・・(例えば、カムシャフトジャーナル、ピストン、クランクジャーナル等)に供給され、オイルパン50に戻る。なお、図5に示したオイルフィルタ53は、オイルポンプ51とは別体とされているが、オイルポンプ51と一体的に形成されてもよい。
図6は、図5に示されたオイルフィルタ53の拡大図である。図6に示したように、オイルフィルタ53は、上流側オイル流路55aと下流側オイル流路55bとの間に設けられており、ハウジング61、不純物除去層62及び脱硫層63を具備する。
不純物除去層62は、従来のオイルフィルタと同様に、例えば濾紙で形成され、不純物除去層62では、鉄粉等、硫黄含有化合物よりも粒径の大きな不純物が潤滑油から除去される。一方、脱硫層63は、硫黄含有化合物を吸着する吸着剤を具備する。脱硫層63では、潤滑油から硫黄含有化合物が除去される。
図6に示したように、本実施形態のオイルフィルタ53は、基本的に第一実施形態の燃料フィルタ20と同様な構成とされている。ただし、第一実施形態の燃料フィルタ20では、燃料供給管14a、14bがハウジング21の上方に連結されているのに対して、本実施形態のオイルフィルタ53はハウジング61の下方に連結されている。
このように構成されたオイルフィルタ53では、潤滑油は図6に矢印で示したように流れる。すなわち、上流側オイル流路55aを通ってオイルフィルタ53内に供給された潤滑油は、不純物除去層62の外側に位置するハウジング61内の空間(側方空間)へと流れ、まず不純物除去層62を通過する。不純物除去層62を通過する間に、潤滑油中に含まれている不純物が除去される。
不純物除去層62を通過して不純物の除去された潤滑油は、脱硫層63内に流入する。脱硫層63に流入した潤滑油からは、脱硫層63を通過する間に、潤滑油中に含まれている硫黄含有化合物が除去される。潤滑油は、脱硫層63を通過した後に中央空間64に流入し、その後、下流側オイル流路55bに流入する。このように、オイルフィルタ53では、潤滑油が不純物除去層62及び脱硫層63を通過することにより、潤滑油中の不純物及び硫黄含有化合物が除去される。
特に、本実施形態のオイルフィルタ53では、不純物除去層62が脱硫層63よりも上流側に設けられており、潤滑油は脱硫層63に流入する前に必ず不純物除去層62を通過している。このため、脱硫層63に流入する前に不純物が除去される。したがって、粒径の大きな不純物が脱硫層63を目詰まりさせてしまうことが防止され、脱硫層63における脱硫機能が維持される。
次に、図7を参照して、本発明の第五実施形態について説明する。第五実施形態のオイルフィルタ70は第四実施形態のオイルフィルタ53と同様な構成となっており、同様な作用、効果を有する。図7は、第五実施形態のオイルフィルタ70の概略拡大図である。図7に示したように、オイルフィルタ70は、ハウジング71、不純物除去層72及び脱硫層73を具備する。ハウジング71の内部空間は隔壁71aによって二つのチャンバ71b、71cに分けられている。上方チャンバ71b内には脱硫層73が設けられると共に、下方チャンバ71c内には不純物除去層72が設けられる。不純物除去層72及び脱硫層73は共にほぼ円筒状に形成されている。隔壁71aには隔壁71aを貫通して延びる貫通管75が設けられる。
このように構成されたオイルフィルタ70では、潤滑油は図7に矢印で示したように流れる。すなわち、上流側オイル流路55aを通ってオイルフィルタ70内に供給された潤滑油は、不純物除去層72の外側に位置する下方チャンバ71c内の空間(側方空間)へ流入する。下方チャンバ71cの側方空間内に流入した潤滑油は不純物除去層72を通過し、この間に潤滑油中に含まれている不純物が除去される。その後、潤滑油は、貫通管75を介して脱硫層73の中央空間76を介して、脱硫層73に流入する。脱硫層73を通過する間に、潤滑油中に含まれている硫黄含有化合物が除去される。潤滑油は、脱硫層73を通過した後に下流側オイル流路55bに流入する。
次に、図8を参照して、本発明の第六実施形態について説明する。第六実施形態のオイルフィルタ80は第四実施形態のオイルフィルタ53と同様な構成となっており、同様な作用、効果を有する。図8は、第六実施形態のオイルフィルタ80の概略拡大図である。図8に示したように、オイルフィルタ80は、二つのハウジング81a、81bを具備する。上流側ハウジング81a内には不純物除去層82が設けられると共に、下流側ハウジング81b内には脱硫層83が設けられる。不純物除去層82及び脱硫層83は共にほぼ円筒状に形成されている。
不純物除去層82の外側に位置する上流側ハウジング81a内の空間(側方空間)には、上流側オイル流路55aが接続される。また、不純物除去層82の中央に形成された円柱状の除去層中央空間84には中央オイル流路55cが接続され、この中央オイル流路55cは脱硫層83の外側に位置する下流側ハウジング81b内の空間(側方空間)に接続される。
このように構成されたオイルフィルタ80では、潤滑油は図8に矢印で示したように流れる。すなわち、上流側オイル流路55aを通ってオイルフィルタ80内に供給された潤滑油は、不純物除去層82の外側に位置する上流側ハウジング81a内の空間(側方空間)へ流入する。上流側ハウジング81a内の側方空間へ流入した潤滑油は不純物除去層82を通過し、この間に潤滑油中に含まれている不純物が除去される。不純物除去層82を通過して不純物の除去された潤滑油は、除去層中央空間84及び中央オイル流路55cを介して下流側ハウジング81bの側方空間へ流入する。下流側ハウジング81bの側方空間に流入した潤滑油は脱硫層83を通過する。脱硫層83を通過する間に、潤滑油中に含まれている硫黄含有化合物が除去される。潤滑油は、脱硫層83を通過した後に下流側オイル流路55bに流入する。
上述したように構成された実施形態のオイルフィルタ80によれば、不純物除去層82と脱硫層83とが別々のハウジング81a、81b内に配置される。このため、不純物除去層82及び脱硫層83をそれぞれ独立して交換することができる。
なお、上述した各実施形態では、不純物除去層及び脱硫層共に円筒状に形成されているが、これら層は必ずしも円筒状に形成される必要はなく、例えば平坦状等他の形状で形成されてもよい。
20、30、40 燃料フィルタ
21、31、41 ハウジング
22、32、42 不純物除去層
23、33、43 脱硫層
24 中央空間
25 側方空間
28 ヒータ
21、31、41 ハウジング
22、32、42 不純物除去層
23、33、43 脱硫層
24 中央空間
25 側方空間
28 ヒータ
Claims (7)
- 機関燃料通路内に配置されると共に燃料から硫黄含有化合物を除去する脱硫層と、
機関燃料通路内であって上記脱硫層の上流側に配置されると共に硫黄含有化合物よりも粒径の大きな不純物を燃料から除去可能な不純物除去層とを具備し、
機関燃料通路内を流れる燃料は脱硫層に流入する前に必ず不純物除去層を通過する、内燃機関の硫黄成分除去装置。 - 上記不純物除去層は上記不純物に加えて燃料中に含まれる水分を除去する水分除去機構を有する、請求項1に記載の内燃機関の硫黄成分除去装置。
- 機関潤滑油通路内に配置されると共に潤滑油から硫黄含有化合物を除去する脱硫層と、
機関潤滑油通路内であって上記脱硫層の上流側に配置されると共に硫黄含有化合物よりも粒径の大きな不純物を潤滑油から除去可能な不純物除去層とを具備し、
機関潤滑油通路内を流れる潤滑油は脱硫層に流入する前に必ず不純物除去層を通過する、内燃機関の硫黄成分除去装置。 - 上記脱硫層は筒状であり、該脱硫層の内側に不純物除去層が設けられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の硫黄成分除去装置。
- 上記不純物除去層は筒状であり、該不純物除去層の内側に脱硫層が設けられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の硫黄成分除去装置。
- 上記不純物除去層は上記脱硫層よりも鉛直方向下方に配置される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の硫黄成分除去装置。
- 上記脱硫層及び不純物除去層は同一ハウジング内に配置される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の硫黄成分除去装置。
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