JP2009302019A - 密閉型電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部から電池内部への液体の侵入による電池内の部材(弁体)の腐食による漏液が抑制された高信頼性の密閉型電池を提供する。
【解決手段】密閉型電池は、発電要素と、発電要素を収納する電池ケースと、電極端子部として、上方に突出する凸部を中央に有し前記電池ケースの開口部を封口する封口板と、を具備し、凸部は、側部に電池内のガスを外部に放出するための排気口を有し、封口板上に、凸部と嵌合して排気口を覆う外装部材が装着され、外装部材が、電池ケース外面とともに熱収縮性樹脂フィルムで覆われている。
【選択図】図1
【解決手段】密閉型電池は、発電要素と、発電要素を収納する電池ケースと、電極端子部として、上方に突出する凸部を中央に有し前記電池ケースの開口部を封口する封口板と、を具備し、凸部は、側部に電池内のガスを外部に放出するための排気口を有し、封口板上に、凸部と嵌合して排気口を覆う外装部材が装着され、外装部材が、電池ケース外面とともに熱収縮性樹脂フィルムで覆われている。
【選択図】図1
Description
本発明は、密閉型電池に関し、特に密閉型電池の耐漏液性の改善に関する。
近年、AV機器またはパソコンなどの電子機器のポータブル化およびコードレス化が急速に進んでおり、電子機器の駆動用電源として、アルカリ蓄電池、およびリチウム二次電池に代表される非水電解液二次電池のような高容量の密閉型二次電池が広く用いられている。そして、電子機器の高性能化に伴い、高エネルギー密度を有し、負荷特性に優れた非水電解液二次電池に対する性能向上への期待が高まっている。
非水電解液二次電池では、非水溶媒を含む非水電解液が用いられ、電解液が電池外部に漏出すると、電子機器が腐食する場合がある。この電池の漏液を防ぐために、封口部材で確実に電池ケースが密閉されている。
非水電解液二次電池では、例えば、電池ケースの封口部材には、封口板に防爆機構を付加した電池複合蓋が用いられる。電池複合蓋は、例えば、電極端子部として中央に凸部を有する封口板と、金属箔からなる弁体と、弁体の一部と接する導電板と、を重ね合わせた複合部材で構成される。電池ケースの開口端部を、ガスケットを介して、電池複合蓋の周縁部にかしめつけることにより、電池ケースは密閉される。弁体には、通常、良好な電子伝導性を有し、電池内圧の上昇時に変形可能なアルミニウム箔が用いられている。
非水電解液二次電池では、例えば、電池ケースの封口部材には、封口板に防爆機構を付加した電池複合蓋が用いられる。電池複合蓋は、例えば、電極端子部として中央に凸部を有する封口板と、金属箔からなる弁体と、弁体の一部と接する導電板と、を重ね合わせた複合部材で構成される。電池ケースの開口端部を、ガスケットを介して、電池複合蓋の周縁部にかしめつけることにより、電池ケースは密閉される。弁体には、通常、良好な電子伝導性を有し、電池内圧の上昇時に変形可能なアルミニウム箔が用いられている。
防爆機構は、非水電解液二次電池では、過充電時または短絡時に、電池内部でガスが多く発生し、電池内圧が大幅に上昇し、電池が破損するのを防止するために設けられている。
以下、防爆機構の動作について説明する。電池内圧が所定値に達すると、その内圧を受けて弁体が変形し、導電板と反対方向に押し上げられる。この変形に伴い、弁体が導電板の接触部と離れる。このようにして、過充電や短絡時の発生の初期段階で電流を遮断する。上記動作により、過充電時や短絡時の電池温度および電池内圧の大幅な上昇が抑制される。
以下、防爆機構の動作について説明する。電池内圧が所定値に達すると、その内圧を受けて弁体が変形し、導電板と反対方向に押し上げられる。この変形に伴い、弁体が導電板の接触部と離れる。このようにして、過充電や短絡時の発生の初期段階で電流を遮断する。上記動作により、過充電時や短絡時の電池温度および電池内圧の大幅な上昇が抑制される。
また、封口板の凸部には、通常、さらに電池内圧が上昇し、弁体が破断した際、電池内部で発生したガスを電池外部に放出するための排気口が設けられている。
しかし、電子機器が、携帯機器、PC、AV機器、および電動工具のような持ち運び可能な機器である場合、機器を使用する環境によっては、コンクリート水やペットからでるアンモニウム液等のアルカリ溶液が電池に付着する可能性がある。しかし、弁体に用いられるアルミニウム箔はアルカリ性に弱いため、アルカリ溶液が弁体に付着すると、腐食により弁体に穴があき、その穴を介して漏液する可能性がある。また、充電の制御を行う保護回路を備えた電池パックの場合、電解液が保護回路に付着すると、漏電し、発熱する可能性がある。
しかし、電子機器が、携帯機器、PC、AV機器、および電動工具のような持ち運び可能な機器である場合、機器を使用する環境によっては、コンクリート水やペットからでるアンモニウム液等のアルカリ溶液が電池に付着する可能性がある。しかし、弁体に用いられるアルミニウム箔はアルカリ性に弱いため、アルカリ溶液が弁体に付着すると、腐食により弁体に穴があき、その穴を介して漏液する可能性がある。また、充電の制御を行う保護回路を備えた電池パックの場合、電解液が保護回路に付着すると、漏電し、発熱する可能性がある。
ところで、特許文献1では、発電要素と電池複合蓋との間にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)膜を配することが提案されている。この方法に基づいて、例えば、上記弁体の腐食による漏液を防ぐ手段として、弁体をPTFE膜で覆うことが考えられる。
特開平10−27596号公報
しかしながら、弁体を封口板に溶接した後では、弁体の上面(排気口側の面)は封口板の凸部内部で露出するため、弁体の上面をPTFE膜で覆うことは難しい。また、予め弁体をPTFE膜で覆う場合、弁体を封口板に溶接することが難しい。
そこで、本発明は、上記従来の問題を解決するため、外部から電池内部への液体の侵入による電池内の部材(弁体)の腐食による漏液が抑制された高信頼性の密閉型電池を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、上記従来の問題を解決するため、外部から電池内部への液体の侵入による電池内の部材(弁体)の腐食による漏液が抑制された高信頼性の密閉型電池を提供することを目的とする。
本発明は、発電要素と、前記発電要素を収納する電池ケースと、電極端子部として、上方に突出する凸部を中央に有し、前記電池ケースの開口部を封口する封口板と、を具備する密閉型電池であって、
前記凸部は、側部に前記電池内のガスを外部に放出するための排気口を有し、
前記封口板上に、前記凸部と嵌合して前記排気口を覆う外装部材が配され、
前記外装部材が、前記電池ケース外面とともに熱収縮性樹脂フィルムで覆われていることを特徴とする。
前記凸部は、側部に前記電池内のガスを外部に放出するための排気口を有し、
前記封口板上に、前記凸部と嵌合して前記排気口を覆う外装部材が配され、
前記外装部材が、前記電池ケース外面とともに熱収縮性樹脂フィルムで覆われていることを特徴とする。
前記外装部材は、エチレンプロピレンジエンゴム、フッ素ゴム、またはアクリル樹脂からなるのが好ましい。
本発明によれば、外部から電池内部への液体の侵入による電池内の部材(弁体)の腐食による漏液が抑制され、高信頼性の密閉型電池を提供することができる。
本発明は、発電要素と、発電要素を収納する電池ケースと、電極端子部として上方に突出する凸部を中央に有し、前記電池ケースの開口部を封口する封口板と、を具備する密閉型電池に関する。そして、前記凸部は、側部に前記電池内のガスを外部に放出するための排気口を有し、前記封口板上に、前記凸部と嵌合する開口部を有し、前記排気口を覆う外装部材が配され、前記外装部材が、前記電池ケース外面とともに熱収縮性樹脂フィルムで覆われている点に特徴を有する。
これにより、電池使用時における外部から電池内部への液体の侵入を防ぐことができ、電池内の部材(弁体)の腐食による漏液(電解液の電池外部への漏出)が抑制されるため、安全性に優れた高信頼性の密閉型電池が得られる。長期で保存する場合にも、外部から電池内部への液体の侵入を確実に防ぐことができ、長期保存に対する信頼性も大幅に向上する。
上記外装部材は、封口板上において、外装部材の開口部が凸部と嵌合し、かつ電池ケースの外面とともに熱収縮性樹脂フィルムで覆われている。このため、外装部材を安定した状態で封口板上に固定することができる。
上記外装部材は、封口板上において、外装部材の開口部が凸部と嵌合し、かつ電池ケースの外面とともに熱収縮性樹脂フィルムで覆われている。このため、外装部材を安定した状態で封口板上に固定することができる。
以下、本発明の密閉型電池の一実施形態である円筒形リチウムイオン二次電池の構造を、図1を参照しながら説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されない。図1は、本発明の密閉型電池の一実施形態である円筒形リチウムイオン二次電池の概略縦断面図である。
有底円筒形の金属製(例えば、表面にNiめっきを施した鋼板)の電池ケース1内に、発電要素として電極群4が収納されている。電池ケースの底面が負極端子部となる。電極群4は、帯状の正極5と、帯状の負極6と、両電極間に介在させた帯状のセパレータ7とを捲回することにより構成されている。セパレータ7には、例えば、厚さ10〜30μmの微多孔性樹脂フィルムが用いられる。その樹脂フィルムには、ポリプロピレンまたはポリエチレンが用いられる。
有底円筒形の金属製(例えば、表面にNiめっきを施した鋼板)の電池ケース1内に、発電要素として電極群4が収納されている。電池ケースの底面が負極端子部となる。電極群4は、帯状の正極5と、帯状の負極6と、両電極間に介在させた帯状のセパレータ7とを捲回することにより構成されている。セパレータ7には、例えば、厚さ10〜30μmの微多孔性樹脂フィルムが用いられる。その樹脂フィルムには、ポリプロピレンまたはポリエチレンが用いられる。
正極5は、正極集電体および正極集電体上に形成された正極合剤層を有する。正極リード9の一方の端部は、正極5に接続され、正極リード9の他方の端部は、後述の電池複合蓋12における下板15の下面に接続されている。負極6は、負極集電体および負極集電体上に形成された負極合剤層を有する。負極リード10の一方の端部は、負極6に接続され、負極リード10の他方の端部は、電池ケース1の内底面に接続されている。負極リード10には、例えば、ニッケルリードまたは銅リードが用いられる。正極リード9には、アルミニウムリードが用いられる。
電極群4の上部および下部には、それぞれ絶縁リング8aおよび8bが配されている。電池ケース1の開口端部を、樹脂製(例えば、ポリプロピレン製)のガスケット3を介して電池複合蓋2の周縁部にかしめつけることにより、電池ケース1の開口部は密閉されている。
電極群4の上部および下部には、それぞれ絶縁リング8aおよび8bが配されている。電池ケース1の開口端部を、樹脂製(例えば、ポリプロピレン製)のガスケット3を介して電池複合蓋2の周縁部にかしめつけることにより、電池ケース1の開口部は密閉されている。
電池複合蓋2は、正極端子部として上方に突出する凸部12aを中央に有する金属製(例えば、ニッケル製)の封口板12と、金属箔(例えば、厚さ10〜30μmのアルミニウム箔)からなる弁体13と、弁体13の一部と電気的に接続されている金属製(例えば、アルミニウム製)の導電板14と、弁体13の周縁部と導電板14の周縁部との間に配されるリング状の樹脂製の絶縁板15と、導電板14の下方に配された金属製(例えば、アルミニウム製)の下板16とからなる。導電板14および下板16は、ガスを通すための開口部を有する。
封口板2の凸部12aは、筒状側部および筒状側部の上部の開口を塞ぐように設けられた円盤状上部からなる。凸部12aの筒状側部には複数個の排気口12bが設けられている。複数個の排気口12bは、筒状側部の中央部付近において、筒状側部の周方向に沿って等間隔に設けられるのが好ましい。導電板14の中央部は弁体13と接触可能な形状を有し、導電板14の中央部は弁体13の中央部と溶着により電気的に接続されている。
封口板2の凸部12aは、筒状側部および筒状側部の上部の開口を塞ぐように設けられた円盤状上部からなる。凸部12aの筒状側部には複数個の排気口12bが設けられている。複数個の排気口12bは、筒状側部の中央部付近において、筒状側部の周方向に沿って等間隔に設けられるのが好ましい。導電板14の中央部は弁体13と接触可能な形状を有し、導電板14の中央部は弁体13の中央部と溶着により電気的に接続されている。
封口板12上において、排気口12bを覆う外装リング11が、凸部12aと電池ケース1の開口端部のかしめ部との間に配されている。外装リング11の中央に設けられた開口部に凸部12aが嵌合し、外装リング11を熱収縮性樹脂フィルム17で覆うことにより、外装リング11が封口板12上に安定した状態で固定されている。装着性の観点から、外装リング11の内径(開口部の径)は、凸部12aの筒状側部の外径とほぼ同じであるのが好ましい。
これにより、外部から排気口を介して電池内部に液体が入り、弁体に液体が付着するのを防止できる。その結果、弁体の穴開きの発生、およびそれによる漏液を防ぐことができる。
これにより、外部から排気口を介して電池内部に液体が入り、弁体に液体が付着するのを防止できる。その結果、弁体の穴開きの発生、およびそれによる漏液を防ぐことができる。
外装リング11には、弾性を有し、金属との密着性に優れた樹脂またはゴムのような材料を用いるのが好ましい。このような材料としては、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、またはアクリル樹脂が挙げられる。これらの材料は、耐アルカリ性に優れている。
熱収縮性および作業性の観点から、熱収縮性樹脂フィルム17には、ポリ塩化ビニリデン樹脂フィルム(例えば、(株)クレハ製、クレハロンフィルム)を用いるのが好ましい。また、環境面での配慮から、熱収縮性樹脂フィルム17には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いるのが好ましい。
熱収縮性および作業性の観点から、熱収縮性樹脂フィルム17には、ポリ塩化ビニリデン樹脂フィルム(例えば、(株)クレハ製、クレハロンフィルム)を用いるのが好ましい。また、環境面での配慮から、熱収縮性樹脂フィルム17には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いるのが好ましい。
電池内圧が上昇すると、弁体13(防爆機構)は以下のように作動する。電池内圧が上昇し、電池内圧が所定値に達すると、導電板14の開口部を介して、ガス圧により弁体13が上方に押し上げられて変形する。この変形に伴い、弁体13の中央部が導電板14の中央部と離れることにより、電流が遮断される。
さらに、電池内圧が上昇し、電池内圧が所定値に達すると、弁体13がさらに上方に押し上げられ、弁体13が破断し、電池内圧により外装リング11が外れて、電池内のガスが凸部12aの排気口12bを介して外部に放出される。
さらに、電池内圧が上昇し、電池内圧が所定値に達すると、弁体13がさらに上方に押し上げられ、弁体13が破断し、電池内圧により外装リング11が外れて、電池内のガスが凸部12aの排気口12bを介して外部に放出される。
上記実施形態では、外装リングは、電池の開口端部のかしめ部よりも内側に配されているが、外装リングの形状はこれに限定されない。例えば、外装リングは、その外周縁部が電池の開口端部のかしめ部の上部まで延び、かしめ部の上部を覆うような形状を有してもよく、この場合、電池ケースのかしめ部が封口板に接することによる短絡をより確実に防ぐことができる。
上記実施形態では、外装リングは、凸部とかしめ部との間を完全に埋めるように配されているが、外装リングの形状はこれに限定されない。外装リングが凸部の排気口を塞ぐ形状であればよい。
上記実施形態では、熱収縮性樹脂フィルムは、外装リングの上面全体を覆うが、熱収縮性樹脂フィルムの外装リングの覆い方はこれに限定されない。外装リングを固定可能であれば、外装リングの上面の一部を覆う構成でもよい。
上記実施形態では、熱収縮性樹脂フィルムは電池ケースの側面全体を覆っているが、熱収縮性フィルムの電池ケースの覆い方はこれに限定されない。外装リングを安定して覆うことができればよい。
上記実施形態では、外装リングは、凸部とかしめ部との間を完全に埋めるように配されているが、外装リングの形状はこれに限定されない。外装リングが凸部の排気口を塞ぐ形状であればよい。
上記実施形態では、熱収縮性樹脂フィルムは、外装リングの上面全体を覆うが、熱収縮性樹脂フィルムの外装リングの覆い方はこれに限定されない。外装リングを固定可能であれば、外装リングの上面の一部を覆う構成でもよい。
上記実施形態では、熱収縮性樹脂フィルムは電池ケースの側面全体を覆っているが、熱収縮性フィルムの電池ケースの覆い方はこれに限定されない。外装リングを安定して覆うことができればよい。
正極合剤層は、例えば、正極活物質、結着剤、および導電材を含む。正極活物質としては、例えば、リチウム含有複合酸化物が用いられる。リチウム含有複合酸化物としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、LiCoO2の変性体、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、LiNiO2の変性体、マンガン酸リチウム(LiMnO2)、またはLiMnO2の変性体が挙げられる。各変性体には、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)のような元素を含むものが挙げられる。また、各変性体には、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、およびマンガン(Mn)のうち少なくとも2種を含むものが挙げられる。
結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性アクリロニトリルゴム粒子(例えば、日本ゼオン(株)製のBM−500B(商品名))、またはポリフッ化ビニリデン(PVDF)が用いられる。PTFEおよび変性アクリロニトリルゴム粒子は、正極合剤層の原料ペーストに用いられる、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレンオキシド(PEO)、または変性アクリロニトリルゴム(例えば、日本ゼオン(株)製のBM−720H(商品名))のような増粘剤と併用するのが好ましい。PVDFは、結着剤および増粘剤の両方の機能を有する。
導電材としては、例えば、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックのようなカーボンブラック、または天然黒鉛および人造黒鉛のような黒鉛材料が用いられる。これらを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電材としては、例えば、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックのようなカーボンブラック、または天然黒鉛および人造黒鉛のような黒鉛材料が用いられる。これらを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
負極合剤層は、例えば、負極活物質および結着剤を含む。負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、シリサイドなどのシリコン含有複合材料、または合金材料を用いることができる。負極用結着剤としては、例えば、PVDFまたはその変性体が用いられる。
電極群4は非水電解液を含む。非水電解液は、例えば、非水溶媒および前記非水溶媒に溶解するリチウム塩からなる。リチウム塩には、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、または四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)が用いられる。非水溶媒には、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、またはエチルメチルカーボネート(EMC)が用いられ、これらを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、非水電解液に、ビニレンカーボネート(VC)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)、またはそれらの変性体を添加してもよい。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
以下の手順で、図1に示す構造の円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。
(1)正極の作製
Li2CO3、Co3O4、NiO、およびMnO2を、Li:Ni:Mn:Co=0.94:0.35:0.35:0.35の原子比となるように混合した後、900℃で10時間焼成し、正極活物質としてLi0.94Ni0.35Mn0.35Co0.35O2を得た。正極活物質100重量部に、導電材としてアセチレンブラック2.5重量部と、結着剤としてPTFE4重量部と、適量のカルボキシメチルセルロース水溶液とを加えた後、双腕式練合機にて攪拌し、正極ペーストを得た。この正極ペーストを厚さ30μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に塗布した後、乾燥し、正極集電体の両面に正極合剤層を形成し、正極を得た。正極合剤層と正極集電体とを合わせた正極の総厚さが115μmとなるように正極を圧延した後、これを、幅52mmおよび長さ1350mmの帯状に裁断し、正極5を得た。正極リード9との接続部分には、正極合剤層を形成せずに、正極集電体を露出させた。
以下の手順で、図1に示す構造の円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。
(1)正極の作製
Li2CO3、Co3O4、NiO、およびMnO2を、Li:Ni:Mn:Co=0.94:0.35:0.35:0.35の原子比となるように混合した後、900℃で10時間焼成し、正極活物質としてLi0.94Ni0.35Mn0.35Co0.35O2を得た。正極活物質100重量部に、導電材としてアセチレンブラック2.5重量部と、結着剤としてPTFE4重量部と、適量のカルボキシメチルセルロース水溶液とを加えた後、双腕式練合機にて攪拌し、正極ペーストを得た。この正極ペーストを厚さ30μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に塗布した後、乾燥し、正極集電体の両面に正極合剤層を形成し、正極を得た。正極合剤層と正極集電体とを合わせた正極の総厚さが115μmとなるように正極を圧延した後、これを、幅52mmおよび長さ1350mmの帯状に裁断し、正極5を得た。正極リード9との接続部分には、正極合剤層を形成せずに、正極集電体を露出させた。
(2)負極の作製
メソフェーズ小球体を2800℃の高温で黒鉛化し、負極活物質としてメソフェーズ黒鉛を得た。この負極活物質100重量部に、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)のアクリル酸変性体2.5重量部と、カルボキシメチルセルロース1重量部と、適量の水とを加えた後、双腕式練合機にて攪拌し、負極ペーストを得た。この負極ペーストを厚さ0.02mmの銅箔からなる負極集電体の両面に塗布した後、乾燥し、負極集電体の両面に負極合剤層を形成し、負極を得た。負極合剤層と負極集電体とを合わせた負極の総厚さ120μmおよび負極合剤層の多孔度35%となるように負極を圧延した後、幅57mmおよび長さ1570mmの帯状に裁断し、負極6を得た。負極リードとの接続部分には、負極合剤層を形成せずに、負極集電体を露出させた。
メソフェーズ小球体を2800℃の高温で黒鉛化し、負極活物質としてメソフェーズ黒鉛を得た。この負極活物質100重量部に、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)のアクリル酸変性体2.5重量部と、カルボキシメチルセルロース1重量部と、適量の水とを加えた後、双腕式練合機にて攪拌し、負極ペーストを得た。この負極ペーストを厚さ0.02mmの銅箔からなる負極集電体の両面に塗布した後、乾燥し、負極集電体の両面に負極合剤層を形成し、負極を得た。負極合剤層と負極集電体とを合わせた負極の総厚さ120μmおよび負極合剤層の多孔度35%となるように負極を圧延した後、幅57mmおよび長さ1570mmの帯状に裁断し、負極6を得た。負極リードとの接続部分には、負極合剤層を形成せずに、負極集電体を露出させた。
(3)電池の組立
上記で得られた正極5と、負極6と、両電極を隔離するセパレータ7とを捲回して電極群4を構成した。電極群4を有底円筒形の電池ケース1(直径26.0mm、高さ65mm)に収納した。セパレータ7には、厚さ20μmのポリエチレンフィルムを用いた。電池ケース1に電池複合蓋2を載せるための環状段部を設けた後、その段部にブロン剤を塗布し乾燥させた。電極群4を収納した電池ケース1に、非水電解液13gを注入した。非水電解液には、ECとEMCとDMCとを体積比15:15:70の割合で混合した非水溶媒に、リチウム塩としてLiPF6を濃度1.4mol/Lで溶解させたものを用いた。アルミニウム製の弁体13およびニッケル製の封口板12を含む電池複合蓋2を段部の上部に載置した後、電池ケース1の開口端部を、ガスケット3を介して、電池複合蓋2の周縁部にかしめつけ、電池ケース1の開口部を密閉した。
上記で得られた正極5と、負極6と、両電極を隔離するセパレータ7とを捲回して電極群4を構成した。電極群4を有底円筒形の電池ケース1(直径26.0mm、高さ65mm)に収納した。セパレータ7には、厚さ20μmのポリエチレンフィルムを用いた。電池ケース1に電池複合蓋2を載せるための環状段部を設けた後、その段部にブロン剤を塗布し乾燥させた。電極群4を収納した電池ケース1に、非水電解液13gを注入した。非水電解液には、ECとEMCとDMCとを体積比15:15:70の割合で混合した非水溶媒に、リチウム塩としてLiPF6を濃度1.4mol/Lで溶解させたものを用いた。アルミニウム製の弁体13およびニッケル製の封口板12を含む電池複合蓋2を段部の上部に載置した後、電池ケース1の開口端部を、ガスケット3を介して、電池複合蓋2の周縁部にかしめつけ、電池ケース1の開口部を密閉した。
封口板12の上部における、電池ケース1の開口端部のかしめ部に露出するガスケット3と、封口板12の凸部12bとで囲まれた環状のくぼみ部分に、EPDMからなる外装リング11(内径11.9mm、外径25.9mm、高さ1.5mm)を装着し、封口板12の排気口12bを外装リング11で覆った。
外装リング11とともに電池ケース1の外面(ただし、電池ケース1の外底面の負極端子部を除く。)を熱収縮性樹脂フィルム17で覆った後、熱収縮性樹脂フィルム17を熱収縮させ、電池表面に固定させた。熱収縮性樹脂フィルム17には、ポリ塩化ビニリデン樹脂フィルム(厚さ80μm)を用いた。
封口板12の排気口12b(幅3.4mm、高さ1.0mm)を、凸部12aの上面から1mm下方における側面の周方向に沿って等間隔に6箇所設けた。封口板12の凸部12aは外径11.8mmおよび高さ2.1mmであった。
外装リング11とともに電池ケース1の外面(ただし、電池ケース1の外底面の負極端子部を除く。)を熱収縮性樹脂フィルム17で覆った後、熱収縮性樹脂フィルム17を熱収縮させ、電池表面に固定させた。熱収縮性樹脂フィルム17には、ポリ塩化ビニリデン樹脂フィルム(厚さ80μm)を用いた。
封口板12の排気口12b(幅3.4mm、高さ1.0mm)を、凸部12aの上面から1mm下方における側面の周方向に沿って等間隔に6箇所設けた。封口板12の凸部12aは外径11.8mmおよび高さ2.1mmであった。
《実施例2》
外装リングの材質をフッ素ゴムに変えた以外、実施例1と同様の方法により電池を作製した。
外装リングの材質をフッ素ゴムに変えた以外、実施例1と同様の方法により電池を作製した。
《実施例3》
外装リングの材質をウレタンゴムに変えた以外、実施例1と同様の方法により電池を作製した。
外装リングの材質をウレタンゴムに変えた以外、実施例1と同様の方法により電池を作製した。
《比較例1》
図2に示す従来の構成の円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。具体的には、以下のように作製した。外装リングを装着しなかった。熱収縮性樹脂フィルムを用いなかった。また、封口板の凸部に設けられる排気口の位置を、凸部の角部に変えた。上記以外、実施例1と同様の方法により電池を作製した。
図2に示す従来の構成の円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。具体的には、以下のように作製した。外装リングを装着しなかった。熱収縮性樹脂フィルムを用いなかった。また、封口板の凸部に設けられる排気口の位置を、凸部の角部に変えた。上記以外、実施例1と同様の方法により電池を作製した。
[評価]
次に、本発明の実施例1および2の電池ならびに従来の比較例1および2の電池について、以下の評価試験を実施した。
次に、本発明の実施例1および2の電池ならびに従来の比較例1および2の電池について、以下の評価試験を実施した。
(1)電池漏液試験
pHが9程度の塩化アンモニウム水に電池を10秒間含浸させた。その後、温度40℃および湿度95%の雰囲気下にて電池を1ヶ月放置し、弁体の錆の発生および漏液の有無を確認した。各電池の試験数は10個とした。
pHが9程度の塩化アンモニウム水に電池を10秒間含浸させた。その後、温度40℃および湿度95%の雰囲気下にて電池を1ヶ月放置し、弁体の錆の発生および漏液の有無を確認した。各電池の試験数は10個とした。
(2)電池パック漏液試験
上記電池(単セル)の4個を直列接続した保護回路付き電池パックを準備し、pHが9程度の塩化アンモニウム水に電池パックを10秒間含浸させた。その後、温度40℃および湿度95%の雰囲気下にて電池パックを1ヶ月放置し、漏液による保護回路の発熱の有無を確認した。熱電対を用いて、保護回路の温度を測定し、温度が100℃以上の場合に発熱有(漏液有)と判断した。各電池パックの試験数は5個とした。
上記電池(単セル)の4個を直列接続した保護回路付き電池パックを準備し、pHが9程度の塩化アンモニウム水に電池パックを10秒間含浸させた。その後、温度40℃および湿度95%の雰囲気下にて電池パックを1ヶ月放置し、漏液による保護回路の発熱の有無を確認した。熱電対を用いて、保護回路の温度を測定し、温度が100℃以上の場合に発熱有(漏液有)と判断した。各電池パックの試験数は5個とした。
(3)電池加熱試験
電池をバーナーで加熱して電池の破損の有無を確認した。各電池の試験数は10個とした。上記試験の結果を表1に示す。
電池をバーナーで加熱して電池の破損の有無を確認した。各電池の試験数は10個とした。上記試験の結果を表1に示す。
本発明の実施例1〜3の電池では、比較例1の電池と比べて、耐漏液性が改善された。また、実施例1〜3の電池を用いた電池パックにおいても、比較例1の電池を用いた電池パックと比べて、耐漏液性が改善された。特に、耐アルカリ性樹脂であるEPDMおよびフッ素樹脂からなる外装リングを用いた本発明の実施例1および2の電池では、いずれの電池も、弁体の腐食およびそれによる漏液は起こらず、優れた耐漏液性および高信頼性が得られた。実施例1および2の電池を用いた電池パックの場合でも、優れた耐漏液性および高信頼性が得られた。
これに対して、従来の比較例1の電池では、いずれもの電池も漏液した。電池パック漏液試験においても、比較例1では、漏液の影響による保護回路の発熱を生じた電池パックがみられた。また、漏液した実施例3の電池を調べたところ、ウレタンゴムからなる外装リングの一部がアルカリ溶液により溶解していることが確認された。
電池加熱試験については、いずれの電池も破損しなかった。外装リングで封口板の排気口を閉じた場合でも、電池内圧が上昇して弁体が作動(破断)し、電池内圧により外装リングが外れ、排気口からガスが放出された。
本発明の密閉型電池は、携帯機器または情報機器等の電子機器の電源として好適に用いられる。
1 電池ケース
2 電池複合蓋
3 ガスケット
4 電極群
5 正極
6 負極
7 セパレータ
8a、8b 絶縁リング
9 正極リード
10 負極リード
11 絶縁リング
12 封口板
12a 凸部
12b 排気口
13 弁体
14 導電板
15 絶縁板
16 下板
17 熱収縮性樹脂フィルム
2 電池複合蓋
3 ガスケット
4 電極群
5 正極
6 負極
7 セパレータ
8a、8b 絶縁リング
9 正極リード
10 負極リード
11 絶縁リング
12 封口板
12a 凸部
12b 排気口
13 弁体
14 導電板
15 絶縁板
16 下板
17 熱収縮性樹脂フィルム
Claims (2)
- 発電要素と、
前記発電要素を収納する電池ケースと、
電極端子部として上方に突出する凸部を中央に有し、前記電池ケースの開口部を封口する封口板と、を具備する密閉型電池であって、
前記凸部は、側部に前記電池内のガスを外部に放出するための排気口を有し、
前記封口板上に、前記凸部と嵌合して前記排気口を覆う外装部材が配され、
前記外装部材が、前記電池ケース外面とともに熱収縮性樹脂フィルムで覆われていることを特徴とする密閉型電池。 - 前記外装部材は、エチレンプロピレンジエンゴム、フッ素ゴム、またはアクリル樹脂からなる請求項1記載の密閉型電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008158385A JP2009302019A (ja) | 2008-06-17 | 2008-06-17 | 密閉型電池 |
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| JP2008158385A JP2009302019A (ja) | 2008-06-17 | 2008-06-17 | 密閉型電池 |
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- 2008-06-17 JP JP2008158385A patent/JP2009302019A/ja active Pending
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