JP2010029068A - 内部標準dnaの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】PCR反応の確認をハイブリダイゼーション法により確認するのに好適に用いられる内部標準DNAの製造方法の提供。とくに、目的DNA用プライマーで増幅でき、かつ目的DNA用プローブにハイブリダイズしない内部標準DNAの効率的な製造方法の提供。
【解決手段】検出対象菌由来の目的DNAを増幅するPCR反応の反応溶液に添加され、前記目的DNAを増幅する目的DNA用プライマーによって増幅される内部標準DNAの製造方法であって、所定の条件を満たす内部標準候補DNAをデータベース検索により選択し、該内部標準候補DNAの5’末端領域及び3’末端領域の配列を、置換プライマーを用いたPCR法により、それぞれ前記目的DNA用プライマーの順方向プライマー21配列及び逆方向プライマー22の相補的配列と同じ配列にすることを特徴とする内部標準DNAの製造方法。
【選択図】図3
【解決手段】検出対象菌由来の目的DNAを増幅するPCR反応の反応溶液に添加され、前記目的DNAを増幅する目的DNA用プライマーによって増幅される内部標準DNAの製造方法であって、所定の条件を満たす内部標準候補DNAをデータベース検索により選択し、該内部標準候補DNAの5’末端領域及び3’末端領域の配列を、置換プライマーを用いたPCR法により、それぞれ前記目的DNA用プライマーの順方向プライマー21配列及び逆方向プライマー22の相補的配列と同じ配列にすることを特徴とする内部標準DNAの製造方法。
【選択図】図3
Description
本発明はいわゆる内部標準DNAの製造方法に関するものである。
DNAの増幅手段として広くPCR法が利用されており、PCR反応が確実に行われていることを確認するために反応溶液中に内部標準を添加する手法が知られている。例えば、PCRの反応溶液に内部標準DNA及びそれを増幅するプライマーを添加しておき、PCR反応後に内部標準DNAの増幅を確認することで、PCR反応が正しく行われたことを確認することができる。内部標準DNAの増幅の確認は、例えば、増幅産物について電気泳動法を行い、所定の位置に内部標準DNAを示すバンドを確認することにより行われる。または、例えば、内部標準DNAとハイブリダイズする内部標準用プローブを配置したDNAマイクロアレイを用い、内部標準DNAとプローブとのハイブリダイゼーションを蛍光で確認することにより行われる。
上記のように、内部標準DNAはPCR反応に供せられる溶液に添加され、反応が適当に行われたことを確認するためのポジティブコントロールとして用いられる。具体的には、感染症の原因菌を特定するために、検体(例えば尿や血液)から調製されたDNA溶液について、原因菌の16s rRNAをコードするDNAを増幅するプライマーを用いてPCR反応を行う。この際、内部標準DNAと内部標準用プライマー(内部標準DNAを特異的に増幅させるプライマー)を加えておき、PCR反応を行う。そして、PCR反応後の溶液について、内部標準用プローブ(内部標準DNAに特異的に結合するプローブ)を固定したDNAマイクロアレイを用いてハイブリダイゼーション反応を行うと、適当にPCR反応が行われていれば、内部標準DNAと内部標準用プローブが反応し、蛍光を発する。したがって、たとえ原因菌の判定がネガティブでも、PCR反応は正しく行われていたことを確認できる。
感染症の原因菌特定のためのDNAマイクロアレイとして、感染症起炎菌検出用DNAマイクロアレイが、例えば特許文献1に開示されている。このDNAマイクロアレイは、原因菌を検出するために、原因菌の16s rRNAをコードするDNAに特異的に結合する塩基配列を持つプローブと内部標準用プローブとを基盤に固定したものである。各原因菌をターゲットとするプローブは、例えば16s rRNAをコーディングしているゲノム部分より設計され、当該原因菌に対し非常に特異性が高く、十分なハイブリダイゼーション感度が期待できるように設計されている。
また、内部標準DNAは、ポジティブコントロールとしてだけでなく、未知試料に含まれる目的の塩基配列を有するDNAを調べるためにも用いられる。例えば、患者等から採取された検体に、既知量の内部標準DNAを添加し、目的DNAの増幅反応と同時に内部標準DNAも増幅して、この内部標準DNAの増幅率から目的DNAの増幅率を推定する手法などが挙げられる。添加する内部標準DNAとして目的DNAのサイズに近いものを選択すれば、目的DNAの濃度を定量することも可能である。特に、内部標準DNAを段階的に希釈してPCR反応を行うことにより、より正確に定量することができる。また、増幅産物中の濃度比較は、電気泳動によりバンドの濃さを比較しても行うことができるが、DNAマイクロアレイを用いて蛍光発色を比較する方が多数のサンプルを一括に測定できるため好ましいと考えられる。
しかし、PCR法による内部標準DNAを用いた目的DNAの定量分析方法においては、目的DNAと内部標準DNAの増幅効率の違いや不確定性により、定量性や再現性の信頼性が低くなる場合がある。つまり、内部標準DNAを増幅するためには内部標準用プライマーが反応溶液中に添加されるが、それらのハイブリダイゼーション効率と、目的DNAと目的DNA用プライマーとのハイブリダイゼーション効率が異なるため、内部標準DNAと目的DNAの増幅効率に差異が生じてしまい、正確な定量に影響を来たす理由となる。PCR反応は指数的に増幅反応が進むため、それぞれのハイブリダイゼーション効率の差が僅かな場合であっても、定量誤差は大きくなってしまう。
その定量誤差を少なくするために、特許文献2では、内部標準DNAの5’末端及び3’末端を目的DNAの塩基配列と共通の配列とすることで、目的DNA用プライマーを用いて内部標準DNAを増幅できるようにしている。また、このように内部標準DNAを設計することで、ハイブリダイゼーション効率の差を少なくすることができる。さらに、内部標準用プライマーを添加する必要がなくなる。
以上のように、内部標準DNAを用いて目的DNAを定量する場合、内部標準DNAの5’末端及び3’末端を目的DNAの塩基配列と共通の配列とし、目的DNA用プライマーを用いて増幅できるように内部標準DNAを設計することが望ましい。しかし、特許文献2では、特定の目的DNAの定量に用いる特定の内部標準DNAのみ開示されているにすぎず、また、とくに内部標準DNAの製造方法は述べられていない。また、DNAマイクロアレイを用いてハイブリダイゼーション法により確認や定量を行う場合に有用な内部標準DNAについては記載がない。
したがって、本発明の目的は、PCR反応の確認をハイブリダイゼーション法により確認するのに好適に用いられる内部標準DNAの製造方法を提供することである。とくに、目的DNA用プライマーで増幅でき、かつ目的DNA用プローブにハイブリダイズしない内部標準DNAの効率的な製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る内部標準DNAの製造方法は、
検出対象菌由来の目的DNAを増幅するPCR反応の反応溶液に添加され、前記目的DNAを増幅する目的DNA用プライマーによって増幅される内部標準DNAの製造方法であって、
下記条件を満たす内部標準候補DNAをデータベース検索により選択し、
該内部標準候補DNAの5’末端領域及び3’末端領域の配列を、置換プライマーを用いたPCR法により、それぞれ前記目的DNA用プライマーの順方向プライマー配列及び逆方向プライマーの相補的配列と同じ配列にすることを特徴とする。
条件(A);前記順方向プライマーと所定の相同性を有する領域(以下、条件Aの領域と略す)を一部に有する配列。
条件(B);前記逆方向プライマーの相補的配列と所定の相同性を有する領域(以下、条件Bの領域と略す)を一部に有する配列。
条件(C);前記条件Aの領域は5'末端側にあり、前記条件Bの領域は3'末端側にある配列。
条件(D);前記条件Aの領域と前記条件Bの領域の間の配列は、前記目的DNAの塩基数と同程度であり、前記検出対象菌の16S rRNA配列と相同性が低い。
検出対象菌由来の目的DNAを増幅するPCR反応の反応溶液に添加され、前記目的DNAを増幅する目的DNA用プライマーによって増幅される内部標準DNAの製造方法であって、
下記条件を満たす内部標準候補DNAをデータベース検索により選択し、
該内部標準候補DNAの5’末端領域及び3’末端領域の配列を、置換プライマーを用いたPCR法により、それぞれ前記目的DNA用プライマーの順方向プライマー配列及び逆方向プライマーの相補的配列と同じ配列にすることを特徴とする。
条件(A);前記順方向プライマーと所定の相同性を有する領域(以下、条件Aの領域と略す)を一部に有する配列。
条件(B);前記逆方向プライマーの相補的配列と所定の相同性を有する領域(以下、条件Bの領域と略す)を一部に有する配列。
条件(C);前記条件Aの領域は5'末端側にあり、前記条件Bの領域は3'末端側にある配列。
条件(D);前記条件Aの領域と前記条件Bの領域の間の配列は、前記目的DNAの塩基数と同程度であり、前記検出対象菌の16S rRNA配列と相同性が低い。
本発明によれば、PCR反応の確認をハイブリダイゼーション法により確認するのに好適に用いられる内部標準DNAを容易に製造することができる。
本明細書において、目的DNAとは、PCR反応によって増幅の対象となるDNAのことであり、検出対象の菌の16S rRNA中の1領域の配列を有するDNAである。また、目的DNA用プライマーとは、その目的DNAを増幅するのに用いるプライマーのことである。以下の説明は、特に限定することを意図したものではないが、例えば、微生物や細菌の検出は、その菌を含む被検試料(尿や血液)から抽出されたDNAを鋳型とし、その菌に特異的な配列から設計したプライマー(目的DNA用プライマー)を用い、PCR反応により目的DNAを増幅することで行われる。具体的には、例えば、感染症起炎菌の検出は、16S rRNAをコードするDNAからその起炎菌に特異的なプライマーを設計し、患者などから採取した被検試料(例えば尿や血液)に含まれるDNAを基にPCR反応を行い、目的DNA(16S rRNAの一部)の増幅を確認することにより行われる。検出対象とする菌が複数種の場合は、それらの菌の16S rRNAをコードするDNA配列を基にして、その菌すべてに特異的なプライマーを作製する。
上述のように、一般的に、その起炎菌に特異的なプライマーは、16S rRNAをコードするDNA部分から設計される。図1に、例えば起炎菌から抽出したDNA中の16S rRNAをコードするDNA(11)と、目的DNA用プライマーによって増幅されるDNA(目的DNA)(12)の位置関係を表す概略図を示す。また、図2において、目的DNA(12)を増幅する目的DNA用プライマー(21、22)を示す。目的DNA用プライマーのうち、順方向にDNA合成を進めるプライマーが順方向プライマー(21)であり、逆方向にDNA合成を進めるプライマーが逆方向プライマー(22)である。また、図3にPCR反応の増幅対象となる目的DNAを示す。本明細書では、目的DNAのうち、順方向プライマー(21)が結合する部分に相当する目的DNA部分を目的DNAの5’末端領域(31)といい、逆方向プライマー(22)が結合する部分に相当する目的DNA部分を目的DNAの3’末端領域(33)という。また、目的DNAの5’末端領域(31)と目的DNAの3’末端領域(33)の間の目的DNA部分を目的DNAの中央領域(32)という。
目的DNAを有するDNAは、特に限定されるものではないが、例えば、血液などの生体試料から適切な方法で抽出することにより調製することができる。目的DNAの増幅の有無は、特に限定されるものではないが、例えば目的DNAに特異的に結合する目的DNA用プローブが固定化されたDNAマイクロアレイを用い、ハイブリダイゼーション反応で陽性の標識シグナルを示すか否かにより確認される。
次に、本発明に係る製造方法により作製される内部標準DNAについて説明する。
図4は、本発明により製造される内部標準DNAを示す概念図である。図4(a)において、(41)は内部標準DNAの5’末端領域であり、(42)は3’末端領域である。5’末端領域と3’末端領域の間の領域を中央領域(43)と称す。また、5’末端領域は、目的DNA用プライマーのうち順方向プライマーが付着する部分に相当する領域であり、3’末端領域は逆方向プライマーが付着する部分に相当する領域である。ここで、内部標準DNAの5’末端領域の配列は、順方向プライマー配列と同じ配列であり、内部標準DNAの3’末端領域の配列は、逆方向プライマーの相補的配列と同じ配列である。このため、内部標準DNAは、前記順方向プライマーと前記逆方向プライマーにより増幅される。つまり、この内部標準DNAは、目的DNA用プライマーと用いてPCR反応により目的DNAを増幅する際に、同時に増幅される。また、内部標準DNAは、検出対象菌の16s rRNA配列との相同性が低い配列となっている。また、内部標準DNAの配列の長さは、目的DNAの長さと近いほど良い。
上記特徴を持つ内部標準DNAは、PCR法の実施時に、目的DNA用プライマーで増幅することができ、DNAマイクロアレイのハイブリダイゼーション反応時に、原因菌検出用のプローブと反応することなく、内部標準DNA検出プローブで検出することができる。上記内部標準DNA検出プローブの輝度を測定することで、PCRの増幅検定を行うことが可能となる。また、内部標準DNA検出プローブの測定輝度と原因菌検出用プローブ輝度を比較することで、定量性を向上させることが可能となる。このように内部標準DNAを設計することで、目的DNA用プライマーで内部標準DNAを増幅することができ、かつ、ハイブリダイゼーション反応の際にも内部標準DNAが目的DNA用プローブと結合することがない。
ここで、本発明に係る内部標準DNAの製造方法は、
検出対象菌由来の目的DNAを増幅するPCR反応の反応溶液に添加され、前記目的DNAを増幅する目的DNA用プライマーによって増幅される内部標準DNAの製造方法であって、
下記条件を満たす内部標準候補DNAをデータベース検索により選択し、
該内部標準候補DNAの5’末端領域及び3’末端領域の配列を、置換プライマーを用いたPCR法により、それぞれ前記目的DNA用プライマーの順方向プライマー配列及び逆方向プライマーの相補的配列と同じ配列にすることを特徴とする。
条件(A);前記順方向プライマーと所定の相同性を有する領域(以下、条件Aの領域と略す)を一部に有する配列。
条件(B);前記逆方向プライマーの相補的配列と所定の相同性を有する領域(以下、条件Bの領域と略す)を一部に有する配列。
条件(C);前記条件Aの領域は5'末端側にあり、前記条件Bの領域は3'末端側にある配列。
条件(D);前記条件Aの領域と前記条件Bの領域の間の配列は、前記目的DNAの塩基数と同程度であり、前記検出対象菌の16S rRNA配列と相同性が低い。
検出対象菌由来の目的DNAを増幅するPCR反応の反応溶液に添加され、前記目的DNAを増幅する目的DNA用プライマーによって増幅される内部標準DNAの製造方法であって、
下記条件を満たす内部標準候補DNAをデータベース検索により選択し、
該内部標準候補DNAの5’末端領域及び3’末端領域の配列を、置換プライマーを用いたPCR法により、それぞれ前記目的DNA用プライマーの順方向プライマー配列及び逆方向プライマーの相補的配列と同じ配列にすることを特徴とする。
条件(A);前記順方向プライマーと所定の相同性を有する領域(以下、条件Aの領域と略す)を一部に有する配列。
条件(B);前記逆方向プライマーの相補的配列と所定の相同性を有する領域(以下、条件Bの領域と略す)を一部に有する配列。
条件(C);前記条件Aの領域は5'末端側にあり、前記条件Bの領域は3'末端側にある配列。
条件(D);前記条件Aの領域と前記条件Bの領域の間の配列は、前記目的DNAの塩基数と同程度であり、前記検出対象菌の16S rRNA配列と相同性が低い。
以下、本発明に係る内部標準DNAの製造方法について説明する。
図5は、本発明に係る製造方法による内部標準DNAの製造手順を示すフローチャートである。本発明に係る内部標準DNAの製造方法は、主に、内部標準DNAの鋳型になる内部標準候補DNAを選択する工程と、選択した内部標準候補DNAのミスマッチ部位をPCR法により置換する工程とに分けられる。以下、内部標準候補DNAの選択とミスマッチ部位の配列置換工程について詳細に説明する。
(内部標準候補DNAの選択)
遺伝子配列の解析は一部で進められており、これらの既に解析された遺伝子配列の情報はデータベースに登録されて、共通に利用可能なように提供されている。一般の研究者はこのようなデータベースにアクセスすることにより遺伝子配列の情報が利用できる。このような遺伝子配列のデータベースとしては、特に限定されるものではないが、例えば、米国におけるGenBank、欧州におけるEMBL、日本国における国立遺伝学研究所などの遺伝子データベースがある。
遺伝子配列の解析は一部で進められており、これらの既に解析された遺伝子配列の情報はデータベースに登録されて、共通に利用可能なように提供されている。一般の研究者はこのようなデータベースにアクセスすることにより遺伝子配列の情報が利用できる。このような遺伝子配列のデータベースとしては、特に限定されるものではないが、例えば、米国におけるGenBank、欧州におけるEMBL、日本国における国立遺伝学研究所などの遺伝子データベースがある。
本発明では、まず、データベース検索により内部標準候補DNAを選択し、選択した内部標準候補DNAに変異を導入して、目的DNA用プライマーで増幅可能な内部標準DNAを作製する。この内部標準候補DNAは、以下の配列を検索することにより行う。
・条件(A);順方向プライマーと所定の相同性を有する領域(以下、条件Aの領域と略す)を一部に有する配列。
・条件(B);逆方向プライマーの相補鎖と所定の相同性を有する領域(以下、条件Bの領域と略す)を一部に有する配列。
・条件(C);条件Aの領域は5'末端側であり、条件Bの領域は3'末端側である。
・条件(D);条件Aの領域と条件Bの領域の間の配列は、目的DNAの塩基数と同程度であり、検出対象の菌の16S rRNA配列と相同性が低い。
・条件(A);順方向プライマーと所定の相同性を有する領域(以下、条件Aの領域と略す)を一部に有する配列。
・条件(B);逆方向プライマーの相補鎖と所定の相同性を有する領域(以下、条件Bの領域と略す)を一部に有する配列。
・条件(C);条件Aの領域は5'末端側であり、条件Bの領域は3'末端側である。
・条件(D);条件Aの領域と条件Bの領域の間の配列は、目的DNAの塩基数と同程度であり、検出対象の菌の16S rRNA配列と相同性が低い。
このような内部標準候補DNAの選択は、例えば以下の方法で行うことができる。なお、以下の選択方法は例であり、上記条件(A)〜(D)を満たす配列データを選択する方法を以下の選択方法に限定するものではない。
まず、所定の検索を実行するたびに、ユーザーは、データベースを一つ選択し、検索するファイルを選択し、相同性などのスコア等の各種パラメータを指定する。検索するファイルとしては、複数の生物種の遺伝子情報を選択してもよいし、一種類の生物種の遺伝子情報を選択してもよい。
次に、選択したデータファイルを用いて、順方向プライマーと所定の相同性を有する配列を一部に有する配列データを検索する。これにより、順方向プライマーと相同性を有する配列を検索することが可能となる。ここで、相同性のスコアとしては、50%以上に設定することが好ましく、70%以上に設定することがより好ましく、80%以上に設定することがさらに好ましい。そして、この順方向プライマーの検索においてヒットした配列を有するDNA情報を選択する(DNA情報(1))。
次に、DNA情報(1)を用いて、逆方向プライマーの相補鎖と相同性を有する領域を一部に有する配列データを検索する。これにより、逆方向プライマーの相補的配列と相同性を有する配列を検索することが可能となる。ここで、相同性のスコアとしては、50%以上に設定することが好ましく、70%以上に設定することがより好ましく、80%以上に設定することがさらに好ましい。そして、この逆方向プライマーの検索においてヒットした配列を有するDNA情報を選択する(DNA情報(2))。
次に、DNA情報(2)において、条件Aの領域が5'末端側にあり、条件Bの領域が3'末端側にある配列データを選択する。また、さらに、条件Aの領域から条件Bまでの塩基数が目的DNAの塩基数と同程度の配列データを選択する(それらの配列データの情報をDNA情報(3)とする)。同程度とは、特に限定されるものではないが、それらの差が50塩基以下であることが好ましく、20塩基以下であることがより好ましく、10塩基以下であることがさらに好ましい。
次に、DNA方法(3)において、条件Aの領域と条件Bの領域の間の配列が、検出対象菌の16S rRNA配列と相同性が低いものを選択し、内部標準候補DNAとする。例えば、相同性のスコアとしては、50%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。なお、検出対象菌が複数種の場合、「検出対象菌の16S rRNA配列」は、検出対象菌全ての16S rRNA配列に相同性が高い配列である。該「検出対象菌の16S rRNA配列」は、検出対象菌全ての16S rRNA配列に80%以上の相同性を有することが好ましく、より好ましくは90%以上である。
なお、検索の順序は特に制限されるものではない。
また、内部標準候補DNAとしては、ミスマッチ部位の塩基数の少ない上位のものを選択することが好ましい。このときの選択条件として、ミスマッチ部位の塩基数が少なければ少ないほど良い。後述の配列置換工程でミスマッチ部位を正しい配列に置換するが、置換工程を減らすためには、選択基準として、対応する順方向・逆方向プライマーの合計塩基数の50%以上の相同性を確保していることが望ましい。また、5’末端側と3’末端側のミスマッチ数の差が、5塩基以下であることが好ましい。
また、選択する内部標準DNAのTm値は、目的用DNAのTm値と同程度であることが好ましい。具体的には、それらのTm値の差は、5℃以下が好ましく、3℃以下がより好ましい。
また、内部標準DNAはPCR溶液に添加されるものであるが、PCR反応後にハイブリダイゼーション法で目的用DNAを検出する場合は、内部標準DNAが目的DNA用プローブと反応しないことが必要である。このような内部標準DNAを作製する場合、選択すべき内部標準候補DNAとしては、条件Aの領域と条件Bの領域の間の配列が目的DNA用プローブとハイブリダイズする配列を有しない必要がある。したがって、前記条件(A)〜(D)に加えて、条件(E);条件Aの領域と条件Bの領域の間に、目的DNA用プローブとハイブリダイズする配列を有しない配列、を加えることが好ましい。ハイブリダイズする配列を有しないことを確認するためには、例えば、目的DNA用プローブの配列が、内部標準候補DNAの配列中に存在しないこと、及び目的用プローブの配列において1または数塩基置換させた配列が存在しないことをDNAデータで確認すればよい。また、その際、データ上に表される配列との相補鎖にハイブリダイズしないことも確認すればよい。具体的には、目的用プローブが20塩基のオリゴヌクレオチドである場合、この配列と、内部標準候補DNAの配列とが、85%以下の相同性を有すると、3塩基以上の違いがあるため、互いにミスマッチ配列となりハイブリダイズしない。相同性の条件は、ハイブリダイゼーション反応の条件に基づいて決定することができる。
なお、「目的DNA用プローブ」とは、検出対象菌のDNAに特異的にハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドを含むプローブである。前記目的DNA用プローブの長さとしては、例えば、10〜200ヌクレオチドのものが用いられ、20〜100ヌクレオチドが好ましく、より好ましくは40〜80ヌクレオチドが用いられる。また、目的DNA用プローブは、1つのみの場合もあるし、複数用いられる場合がある。複数用いられる場合は、その全ての目的DNA用プローブにハイブリダイズしないような内部標準候補DNAを選択する。
なお、「目的DNA用プローブ」とは、検出対象菌のDNAに特異的にハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドを含むプローブである。前記目的DNA用プローブの長さとしては、例えば、10〜200ヌクレオチドのものが用いられ、20〜100ヌクレオチドが好ましく、より好ましくは40〜80ヌクレオチドが用いられる。また、目的DNA用プローブは、1つのみの場合もあるし、複数用いられる場合がある。複数用いられる場合は、その全ての目的DNA用プローブにハイブリダイズしないような内部標準候補DNAを選択する。
(ミスマッチ部位の配列置換工程)
次に、選択した内部標準候補DNAを有する生物種からDNAを抽出する。DNAの抽出は従来公知の方法で行うことができ、特に限定されるものではない。
次に、選択した内部標準候補DNAを有する生物種からDNAを抽出する。DNAの抽出は従来公知の方法で行うことができ、特に限定されるものではない。
次に、目的DNA用プライマーと内部標準候補DNAとのミスマッチ部位を置換プライマーを用いたPCR反応を用いて正しい塩基に置換する。
図6に示すように、複数箇所のミスマッチ部位が存在する場合、まず一つ目の領域を置換する第1の置換プライマーによってPCR増幅を行い、内部標準候補DNAのミスマッチ部位を第1のプライマーと相補配列に変換する。同様に、前記置換処理で得られた配列を二つ目の領域を置換する第2の置換プライマーによってPCR増幅を行い、ミスマッチ部位を第2のプライマーと相補配列に変換する。これらの処理をミスマッチ部位がなくなるまで繰り返すことによって、内部標準候補DNAのすべてのミスマッチ部位が解消され、目的DNA用プライマーと相補配列を持つ内部標準DNAが得られる。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態について説明するが、特に以下の実施形態に制限されるものではない。
以下、本発明の実施形態について説明するが、特に以下の実施形態に制限されるものではない。
「内部標準候補DNAの選択」
まず、内部標準候補DNAの選択について説明する。
まず、内部標準候補DNAの選択について説明する。
例えば、図5に示すように、大量の塩基配列が登録された配列データベースを用いて、順方向プライマーと相同性を有する配列を一部に有する配列を検索する(501)。また、例えば、上記相同性検索のプログラムにはSSEARCH、上記配列データベースとしてNCBIからシロイヌナズナのミトコンドリアに関するデータセット(”A thaliana”,“mitochondrial”で検索)を抽出したデータセット用いることができる。上記相同性検索の結果リストは、内部標準候補DNAの選択時の条件として用いる。
次に、上記配列データベースに対して、逆方向プライマーの相補鎖と相同性を有する配列を一部に有する配列を検索する(502)。この相同性検索結果リストも同様に、内部標準候補DNAの選択時の条件として用いる。
次に、検出対象となる原因菌全ての16s rRNA配列と比較して相同性の高い配列を使って、上記配列データベースの条件Aの領域と条件Bの領域の間の配列に対して相同性を調べる(503)。
次に、内部標準候補DNAの選択を行う(504)。ここで、501、502、503の結果リストを用いて、以下の条件をすべて満たす候補DNAを選択する。
(1)5’末端側に順方向プライマーと相同性が高い領域を有する。
(2)3’末端側に逆方向プライマーと相同性が高い領域を有する。
(3)検出対象菌の16s rRNAと、条件Aの領域と条件Bの領域の間の配列との相同性が低い。
(4)条件Aの領域と条件Bの領域の間の塩基数と、目的DNAとの塩基数との差が50塩基以内である。
(2)3’末端側に逆方向プライマーと相同性が高い領域を有する。
(3)検出対象菌の16s rRNAと、条件Aの領域と条件Bの領域の間の配列との相同性が低い。
(4)条件Aの領域と条件Bの領域の間の塩基数と、目的DNAとの塩基数との差が50塩基以内である。
上記(1)(2)の条件は501、502の相同性検索の結果リストから、ミスマッチ部位の塩基数の少ない上位のものを選択する。このときの選択条件として、ミスマッチ塩基数が少なければ少ないほど良い。後に示す処理でミスマッチ配列を正しい配列に置換できるが、配列の置換工程を減らすためには、(1)及び(2)の両者の配列の選択基準として、対応する順方向・逆方向プライマーの合計塩基数の50%以上の相同性を確保していることが望ましい。上記(3)の条件は、303の相同性検索の結果リストにあがらなかった(SSEARCH検索でヒットしなかった)ものを選択する。順方向・逆方向のプライマーに挟まれた中央領域の配列の長さ・Tm値と16s rRNA配列の長さ・Tm値が同程度であればなお良い。上記(1)〜(4)すべての条件を満たす配列が、内部標準候補DNAとなる。
上記条件を用い、内部標準候補DNAとして選択されたDNAデータ(X98301とする)と、順方向・逆方向プライマーのアライメントの状況を図7に示す。
「配列置換工程」
次に、内部標準候補DNAのミスマッチ部位の配列置換処理について、具体的な手順を示す。まず、内部標準候補DNAのミスマッチの1領域を置換するプライマーを設計する(505)(図5参照)。ミスマッチ領域1箇所のみを16s rRNAのプライマー配列と同じものにし、それ以外のミスマッチ領域は内部標準候補DNAと同じ配列にしておく。PCR増幅の成功率を考慮して、1度に置換するミスマッチ領域の長さは2塩基以下に抑えることが望ましい。次に、上記プライマーを用いてPCR増幅を行い、1領域の配列を置換した内部標準候補DNAを得る(506)。上記505、506の処理をミスマッチ領域が無くなるまで繰り返す(507)。以上の処理を行うことで、内部標準DNAが完成する(508)。
次に、内部標準候補DNAのミスマッチ部位の配列置換処理について、具体的な手順を示す。まず、内部標準候補DNAのミスマッチの1領域を置換するプライマーを設計する(505)(図5参照)。ミスマッチ領域1箇所のみを16s rRNAのプライマー配列と同じものにし、それ以外のミスマッチ領域は内部標準候補DNAと同じ配列にしておく。PCR増幅の成功率を考慮して、1度に置換するミスマッチ領域の長さは2塩基以下に抑えることが望ましい。次に、上記プライマーを用いてPCR増幅を行い、1領域の配列を置換した内部標準候補DNAを得る(506)。上記505、506の処理をミスマッチ領域が無くなるまで繰り返す(507)。以上の処理を行うことで、内部標準DNAが完成する(508)。
図8は、X98301の順方向プライマーの領域について、ミスマッチ領域の配列置換処理を行った例である。ミスマッチ領域を1領域ずつ置換するプライマーを設計して、4回のPCR増幅によって16s rRNA増幅プライマーと同じ配列を持つ内部標準DNAに置換している。
図15はDNAデータX98301を基に、上記内部標準DNAの製造方法によって作製した内部標準DNA配列である。X98301の1031番目から2739番目までの配列で、5’末端と3’末端がそれぞれ順方向プライマー、逆方向プライマーの相補的配列と同じ配列に置き換わっている。
図9は、配列データベースの検索を行う方法が適用される情報処理装置の構成を示すブロック図である。データベースの検索システムは、外部記憶装置901、中央処理装置(CPU)902、メモリ903、入出力装置904から構成される装置に実装される。外部記憶装置901は、本発明を実現するプログラムや、ハイブリダイゼーション反応の結果、輝度レベルを保持する。中央処理装置(CPU)902は本発明を実現するプログラムを実行したり、すべての装置の制御を行ったりする。メモリ903は中央処理装置(CPU)902が使用するプログラム、及びサブルーチンや配列データ等のデータを一時的に記録する。入出力装置904は、ユーザーとのインタラクションを行う。多くの場合、プログラム実行のトリガーはこの入出力装置を介してユーザーが出す。また、ユーザーの結果確認、プログラムのパラメータ制御は、この入出力装置を介して行う。
ここでのCPU902には、遺伝子データベースとしての外部記憶装置901が接続され、外部記憶装置901により遺伝子情報の配列データが蓄積されているCD−ROMまたはハードディスクなどの記憶媒体から、遺伝子配列データを得ることができる。そして、相同性を検索する配列について相同性検索を行う。また、CPU902は、他の遺伝子データベースとしてネットワークを介してデータベースに接続することもできる。この場合は、データベースから遺伝子データベースの情報を得て、相同性検索を行う。
図10はDNAマイクロアレイのハイブリダイゼーション反応の結果を撮像する蛍光画像撮像装置の構成例を示した図である。蛍光画像撮像装置は図7で示した情報処理装置1001、CMOSセンサ1004を内蔵し蛍光フィルター1005を付属する撮像装置1003、DNAマイクロアレイの励起光源1006、DNAマイクロアレイ1007を支持するDNAマイクロアレイ支持基盤1008、外部からの光を遮断する暗箱1002で構成される。CMOSセンサ1004にはRGBカラーフィルタが装着されている。ハイブリダイゼーション反応を行ったマイクロアレイ1007を励起光源1006で励起し、発せられた蛍光を蛍光フィルター1005を通じて撮像装置1003で撮像する。Cy3蛍光色素を用いた場合、励起光源1006は波長532nmのレーザを用いる。撮像装置1003はUSBケーブルで接続された情報処理装置1001の入出力装置から操作する。
図11はDNAマイクロアレイ上のハイブリダイゼーションの様子を示した図である。生体内でほとんどの場合、DNAは2重らせん構造をしていて、その2本鎖の間の結合は塩基間の水素結合で実現されている。一方、RNAは1本鎖で存在する場合が多い。塩基の種類はDNAの場合はATGCの4種類、RNAの場合はAUGCの4種類であり、それぞれ水素結合ができる塩基対はA−T(U)、G−Cのペアとなっている。一般にハイブリダイゼーション反応とは、1本鎖状態の核酸分子同士がその中にある部分塩基配列を介して部分的に結合する状態をいう。。
次に図12を用いてDNAマイクロアレイを用いる操作手順全般について説明する。1201の“サンプル”とは対象としている核酸(目的DNA)が含まれているはずの液体や個体である。例えば感染症の原因菌の特定をするために本発明を適用した場合、ヒト、家畜等の動物由来の血液、喀痰、胃液、膣分泌物、口腔内粘液等の体液、尿及び糞便のような排出物等細菌が存在すると思われるあらゆる物がサンプルとなる。また、食中毒、汚染の対象となる食品、飲料水及び温泉水のような環境中の水等、細菌による汚染が引き起こされる可能性のある媒体がサンプルとして用いられることもある。さらに、輸出入時における検疫等の動植物も検体としてその対象となる。1202の“内部標準DNA”は本発明による内部標準DNA製造方法を用いて作製されたものである。
次に、1203の“生化学的増幅”方法を用いて1201のサンプルに含まれる目的DNA、1202の内部標準DNAを同時に増幅する。例えば感染症の原因菌の特定をするために本発明を適用した場合、16s rRNA検出用に設計されたPCR反応用プライマーを目的DNA用プライマーとして用いてPCR法によって目的DNAや内部標準DNAを増幅することができる。あるいはPCR増幅物を元にさらにPCR反応等を行って調整したりする。また、PCR以外のLAMP法などの増幅方法により調整してもよい。
その後で、増幅された目的DNAや内部標準DNAに、可視化のために各種標識法により標識する。この標識物質としては、通常Cy3, Cy5, Rodaminなどの蛍光物質が用いられる。また、1203の生化学的増幅の実験手順の中で、標識分子を混入することもある。
そして、標識分子が付加された核酸は、1205のDNAマイクロアレイとハイブリダイゼーション反応(1206)を行う。この様子は、図11に示した通りである。例えば感染症の原因菌の特定をするために本発明を適用した場合、1205のDNAマイクロアレイは、原因菌に特異的な塩基配列を持つ目的DNA用プローブと、内部標準DNAに特異的な塩基配列を持つプローブを基板に固定したものとなる。各菌のプローブの設計は、例えば16s rRNAをコーディングしているゲノム部分より、当該菌に対し非常に特異性が高く、十分かつそれぞれのプローブ塩基配列で“出来るだけ”ばらつきのないハイブリダイゼーション感度が期待できるように行う。1205のDNAマイクロアレイのプローブを固定する担体(基板)は、ガラス基板、プラスチック基板、シリコンウェハー等の平面基板が考えられる。また、凹凸のある三次元構造体、ビーズのような球状のもの、棒状、紐状、糸状のもの等を用いても、本発明の実施形態、効果には影響ない。
通常、前記基板の表面はプローブDNAの固定化が可能なように処理したものが使用される。特に、表面に化学反応が可能となるように官能基を導入した物は、ハイブリダイゼーション反応の過程でプローブが安定に結合している為に、再現性の点で好ましい形態である。固定化方法は、例えば、マレイミド基とチオール(−SH)基との組合わせを用いる例が挙げられる。即ち核酸プローブの末端にチオール(−SH)基を結合させておき、固相表面がマレイミド基を有するように処理しておくことで、固相表面に供給された核酸プローブのチオール基と固相表面のマレイミド基とが反応して核酸プローブを固定化する。マレイミド基の導入方法としては、まず、ガラス基板にアミノシランカップリング剤を反応させ、次にそのアミノ基とEMCS試薬(N−(6−Maleimidocaproyloxy)succinimide:Dojin社製)との反応によりマレイミド基を導入する。DNAへのSH基の導入は、DNA自動合成機上5’−Thiol−ModifierC6(Glen Research社製)を用いる事により行なうことができる。固定化に利用する官能基の組合わせとしては、上記したチオール基とマレイミド基の組合わせ以外にも、例えばエポキシ基(固相上)とアミノ基(核酸プローブ末端)の組合わせ等が挙げられる。また、各種シランカップリング剤による表面処理も有効であり、該シランカップリング剤により導入された官能基と反応可能な官能基を導入したオリゴヌクレオチドが用いられる。さらに、官能基を有する樹脂をコーティングする方法も利用可能である。
ハイブリダイゼーション反応を行った後、1205のDNAマイクロアレイの表面を洗浄し、プローブと結合していない核酸を剥がした後で、(通常は)乾燥し、1206の蛍光量を測定する。そして、DNAマイクロアレイの基板に励起光を照射し、センサで蛍光画像を撮像(1207)する。得られたDNAマイクロアレイ蛍光画像(1208)のプローブ蛍光強度を算出する。
次に、図13を用いて感染症の菌を特定するDNAマイクロアレイの原理を示す。図13で示したDNAマイクロアレイは、例えば、黄色ブドウ球菌を特定する目的で作られていると仮定する。
左の列は、黄色ブドウ球菌野生株由来の処理系列であり、右の列は大腸菌野生株由来の処理系列である。例えば、左は黄色ブドウ球菌に感染した患者の血液を処理する流れで、右は大腸菌に感染した患者の血液を処理する流れだと考えてよい。
どちらも基本的には同じ処理を行う。つまり、まず初めに例えば菌感染患者の血液や、痰などからDNAを抽出する。この際に、一般的には、患者の体細胞由来の人間のDNAも含まれる可能性がある。
抽出されたDNAが少ない場合、PCR法などの方法で増幅を行う。この際に蛍光物質もしくは蛍光物質を結合させることができる物質を標識として混入させるのが一般的である。
増幅をしない場合は、抽出されたDNAを用いて、相補鎖を作りながら蛍光物質もしくは蛍光物質を結合させることができる物質を標識として混入させる、または、そのまま直接抽出されたDNAに蛍光物質もしくは蛍光物質を結合させることができる物質を標識として付加させる。
通常、PCR増幅を行う場合、感染症の菌特定目的であれば、いわゆる16s rRNAといわれるリボゾームRNAを構成する塩基配列の部分を増幅するのが一般的である。この場合、左の黄色ブドウ球菌のPCRプライマーと右の大腸菌のPCRプライマーはほとんど同じものを使うこととなる。より具体的には、どんな菌の16s rRNAをコーディングしている部分でも増幅させることができるプライマーセットを用いて、マルチプレックスPCRを行う。本発明によって作成された内部標準DNAも上記プライマーセットを用いてマルチプレックスPCRによって増幅される。
黄色ブドウ球菌を判定する目的のために設計されたDNAマイクロアレイが正しく動作するならば、左のハイブリ溶液では、スポットがポジティブに反応し、右のハイブリ溶液では、スポットがネガティブに反応する。
これと全く同じように、大腸菌の存在を判定する目的のために設計されたDNAマイクロアレイが正しく動作するならば、左のハイブリ溶液では、スポットがネガティブに反応し、右のハイブリ溶液では、スポットがポジティブに反応する。もちろん、いろんな菌に対してそれぞれ特異的に反応する数種類のスポットを同時に並べたDNAマイクロアレイを用いて、感染菌の判定を行ってもかまわない。
また、内部標準DNA検出プローブのスポットは、内部標準DNAが存在するため、菌の存在に関わらずポジティブに反応する。ただし、マルチプレックスPCRが何らかの原因で失敗していた場合や、ハイブリダイゼーション反応そのものが失敗していた場合はネガティブに反応する。この特性によって、PCR増幅検定を行うことができる。さらに、内部標準DNAの投入量と、内部標準DNA用プローブのスポット輝度から、どの程度の内部標準DNAを投入すれば、どの程度の輝度が得られるかを求めることができる。内部標準DNAとサンプルを比較することで、サンプルの定量性を高めることができる。
(実施形態2)
以下、図13を用いて説明した操作の流れを感染症の原因菌特定の目的を想定した具体的操作として説明する。なお、生物種類判定方法は、以下に述べる感染症の原因菌特定に限ったものではなく、MHCなどの人間の体質判定や、癌などの疾病に関わるDNA、RNAの解析に用いてもよい。
以下、図13を用いて説明した操作の流れを感染症の原因菌特定の目的を想定した具体的操作として説明する。なお、生物種類判定方法は、以下に述べる感染症の原因菌特定に限ったものではなく、MHCなどの人間の体質判定や、癌などの疾病に関わるDNA、RNAの解析に用いてもよい。
<目的DNA用プローブの準備>
Enterobacter cloacae菌検出用Probeとして表1に示す核酸配列(I−n)(nは数字)を設計した。
Enterobacter cloacae菌検出用Probeとして表1に示す核酸配列(I−n)(nは数字)を設計した。
具体的には、16s rRNAをコーディングしているゲノム部分より、目的DNA用プローブとして、以下に示したプローブ塩基配列を選んだ。これらのプローブ塩基配列群は、当該菌に対し非常に特異性が高く、十分かつそれぞれのプローブ塩基配列で“出来るだけ”ばらつきのないハイブリダイゼーション感度が期待できるように設計されている。
表1中に示した目的DNA用プローブは、DNAマイクロアレイに固定するための官能基として、合成後、定法に従って目的DNA用プローブの5’末端にチオール基を導入した。官能基の導入後、精製し、凍結乾燥した。凍結乾燥した目的DNA用プローブは、−30℃の冷凍庫に保存した。
黄色ブドウ球菌(A−n)、表皮ブドウ球菌(B−n)、大腸菌(C−n)、肺炎桿菌(D−n)、緑膿菌(E−n)、セラチア菌(F−n)、肺炎連鎖球菌(G−n)、インフルエンザ菌(H−n)、及びエンテロコッカス・フェカリス菌(J−n)(nは数字)についても同様な手法により、目的DNA用プローブとして、以下の表に示すプローブセットを設計した。
内部標準DNA用プローブについても同様な手法により以下に示すプローブを設計した。
<目的DNA用PCR Primer の準備>
起炎菌検出用の為の目的DNA用プライマーとして、表12に示す核酸配列を設計した。具体的には、Enterobacter cloacae菌16s rRNAをコーディングしているゲノム部分を特異的に増幅するプライマーセット、つまり約1500塩基長の16s rRNAコーディング領域の両端部分で、特異的な融解温度をできるだけ揃えたプライマーを設計した。なお、変異株や、ゲノム上に複数存在する16s rRNAコーディング領域も同時に増幅できるように複数種類のプライマーを設計した。なお、これらのプライマーを用いれば、本発明による内部標準DNAも増幅可能である。
起炎菌検出用の為の目的DNA用プライマーとして、表12に示す核酸配列を設計した。具体的には、Enterobacter cloacae菌16s rRNAをコーディングしているゲノム部分を特異的に増幅するプライマーセット、つまり約1500塩基長の16s rRNAコーディング領域の両端部分で、特異的な融解温度をできるだけ揃えたプライマーを設計した。なお、変異株や、ゲノム上に複数存在する16s rRNAコーディング領域も同時に増幅できるように複数種類のプライマーを設計した。なお、これらのプライマーを用いれば、本発明による内部標準DNAも増幅可能である。
表12中に示したプライマーは、合成後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により精製し、順方向プライマー3種、逆方向プライマー3種を混合し、それぞれのプライマー濃度が、最終濃度10 pmol/μl となるようにTE緩衝液に溶解した。
<Enterobacter cloacae Genome DNA(モデル検体)の抽出>
(微生物の培養 & Genome DNA 抽出の前処理)
まず、Enterobacter cloacae 標準株を、定法に従って培養した。この微生物培養液を1.5ml容量のマイクロチューブに1.0ml(OD600=0.7)採取し、遠心分離で菌体を回収した(8500rpm、5min、4℃)。上精を捨てた後、Enzyme Buffer(50mM Tris−HCl:p.H. 8.0、25mM EDTA)300μlを加え、ミキサーを用いて再縣濁した。再縣濁した菌液は、再度、遠心分離で菌体を回収した(8500rpm、5min、4℃)。上精を捨てた後、回収された菌体に、以下の酵素溶液を加え、ミキサーを用いて再縣濁した。
Lysozyme 50 μl (20 mg/ml in Enzyme Buffer)
N-Acetylmuramidase SG 50 μl (0.2 mg/ml in Enzyme Buffer)
(微生物の培養 & Genome DNA 抽出の前処理)
まず、Enterobacter cloacae 標準株を、定法に従って培養した。この微生物培養液を1.5ml容量のマイクロチューブに1.0ml(OD600=0.7)採取し、遠心分離で菌体を回収した(8500rpm、5min、4℃)。上精を捨てた後、Enzyme Buffer(50mM Tris−HCl:p.H. 8.0、25mM EDTA)300μlを加え、ミキサーを用いて再縣濁した。再縣濁した菌液は、再度、遠心分離で菌体を回収した(8500rpm、5min、4℃)。上精を捨てた後、回収された菌体に、以下の酵素溶液を加え、ミキサーを用いて再縣濁した。
Lysozyme 50 μl (20 mg/ml in Enzyme Buffer)
N-Acetylmuramidase SG 50 μl (0.2 mg/ml in Enzyme Buffer)
次に、酵素溶液を加え再縣濁した菌液を、37℃のインキュベーター内で30分間静置し、細胞壁の溶解処理を行った。
(Genome抽出)
以下に示す微生物のGenome DNA抽出は、核酸精製キット(MagExtractor -Genome−:TOYOBO社製)を用いて行った。
以下に示す微生物のGenome DNA抽出は、核酸精製キット(MagExtractor -Genome−:TOYOBO社製)を用いて行った。
具体的には、まず、前処理で細胞壁を溶解した微生物縣濁液に溶解・吸着液750μlと磁性ビーズ40μlを加え、チューブミキサーを用いて、10分間激しく攪拌した(ステップ1)。
次に、分離用スタンド(Magical Trapper)にマイクロチューブをセットし、30秒間静置して磁性粒子をチューブの壁面に集め、スタンドにセットした状態のまま、上精を捨てた(ステップ2)。
次に、洗浄液 900 μl を加え、ミキサーで5sec程度攪拌して再縣濁を行った(ステップ3)。
次に、分離用スタンド(Magical Trapper)にマイクロチューブをセットし、30秒間静置して磁性粒子をチューブの壁面に集め、スタンドにセットした状態のまま、上精を捨てた(ステップ4)。
ステップ3、4を繰り返して2度目の洗浄(ステップ5)を行った後、70%エタノール 900 μl を加え、ミキサーで5sec程度攪拌して再縣濁した(ステップ6)。
次に、分離用スタンド(Magical Trapper)にマイクロチューブをセットし、30秒間静置して磁性粒子をチューブの壁面に集め、スタンドにセットした状態のまま、上精を捨てた(ステップ7)。
ステップ6、7を繰り返して70%エタノールによる2度目の洗浄(ステップ8)を行った後、回収された磁性粒子に純水 100 μl を加え、チューブミキサーで10分間攪拌を行った。
次に分離用スタンド(Magical Trapper)にマイクロチューブをセットし、30秒間静置して磁性粒子をチューブ壁面に集め、スタンドにセットした状態のまま、上精を新しいチューブに回収した。
(回収したGenome DNAの検査)
回収された微生物(Enterobacter cloacae 株)のGenome DNAは、定法に従って、アガロース電気泳動と260/280nmの吸光度測定を行い、その品質(低分子核酸の混入量、分解の程度)と回収量を検定した。
回収された微生物(Enterobacter cloacae 株)のGenome DNAは、定法に従って、アガロース電気泳動と260/280nmの吸光度測定を行い、その品質(低分子核酸の混入量、分解の程度)と回収量を検定した。
本実施例では、約10μgのGenome DNA が回収され、Genome DNAのデグラデーションやrRNAの混入は認められなかった。
回収したGenome DNAは、最終濃度50ng/μlとなるようにTE緩衝液に溶解し、以下の実施例に使用した。
<DNAマイクロアレイの作製>
[1]ガラス基板の洗浄
合成石英のガラス基板(サイズ:25mmx75mmx1mm、飯山特殊ガラス社製)を耐熱、耐アルカリ のラックに入れ、所定の濃度に調製した超音波洗浄用の洗浄液に浸した。一晩洗浄液中で浸した後、20分間超音波洗浄を行った。続いて基板を取り出し、軽く純水ですすいだ後、超純水中で20分超音波洗浄をおこなった。次に80℃に加熱した1N水酸化ナトリウム水溶液中に10分間基板を浸した。再び純水洗浄と超純水洗浄を行い、DNAチップ用の石英ガラス基板を用意した。
[1]ガラス基板の洗浄
合成石英のガラス基板(サイズ:25mmx75mmx1mm、飯山特殊ガラス社製)を耐熱、耐アルカリ のラックに入れ、所定の濃度に調製した超音波洗浄用の洗浄液に浸した。一晩洗浄液中で浸した後、20分間超音波洗浄を行った。続いて基板を取り出し、軽く純水ですすいだ後、超純水中で20分超音波洗浄をおこなった。次に80℃に加熱した1N水酸化ナトリウム水溶液中に10分間基板を浸した。再び純水洗浄と超純水洗浄を行い、DNAチップ用の石英ガラス基板を用意した。
[2]表面処理
シランカップリング剤KBM−603(信越シリコーン社製)を、1%の濃度となるように純水中に溶解させ、2時間室温で攪拌した。続いて、先に洗浄したガラス基板をシランカップリング剤水溶液に浸し、20分間室温で放置した。ガラス基板を引き上げ、軽く純水で表面を洗浄した後、窒素ガスを基板の両面に吹き付けて乾燥させた。次に乾燥した基板を120℃に加熱したオーブン中で1時間ベークし、カップリング剤処理を完結させ、基板表面にアミノ基を導入した。次いで同仁化学研究所社製のN−マレイミドカプロイロキシスクシイミド(N−(6−Maleimidocaproyloxy)succinimido)(以下EMCSと略す)を、ジメチルスルホキシドとエタノールの1:1混合溶媒中に最終濃度が0.3mg/mlとなるように溶解したEMCS溶液を用意した。ベークの終了したガラス基板を放冷し、調製したEMCS溶液中に室温で2時間浸した。この処理により、シランカップリング剤によって表面に導入されたアミノ基とEMCSのスクシイミド基が反応し、ガラス基板表面にマレイミド基が導入された。EMCS溶液から引き上げたガラス基板を、先述のMCSを溶解した混合溶媒を用いて洗浄し、さらにエタノールにより洗浄した後、窒素ガス雰囲気下で乾燥させた。
シランカップリング剤KBM−603(信越シリコーン社製)を、1%の濃度となるように純水中に溶解させ、2時間室温で攪拌した。続いて、先に洗浄したガラス基板をシランカップリング剤水溶液に浸し、20分間室温で放置した。ガラス基板を引き上げ、軽く純水で表面を洗浄した後、窒素ガスを基板の両面に吹き付けて乾燥させた。次に乾燥した基板を120℃に加熱したオーブン中で1時間ベークし、カップリング剤処理を完結させ、基板表面にアミノ基を導入した。次いで同仁化学研究所社製のN−マレイミドカプロイロキシスクシイミド(N−(6−Maleimidocaproyloxy)succinimido)(以下EMCSと略す)を、ジメチルスルホキシドとエタノールの1:1混合溶媒中に最終濃度が0.3mg/mlとなるように溶解したEMCS溶液を用意した。ベークの終了したガラス基板を放冷し、調製したEMCS溶液中に室温で2時間浸した。この処理により、シランカップリング剤によって表面に導入されたアミノ基とEMCSのスクシイミド基が反応し、ガラス基板表面にマレイミド基が導入された。EMCS溶液から引き上げたガラス基板を、先述のMCSを溶解した混合溶媒を用いて洗浄し、さらにエタノールにより洗浄した後、窒素ガス雰囲気下で乾燥させた。
[3]プローブDNA
作製した目的DNA用プローブと内部標準DNA用プローブを純水に溶解し、それぞれ、最終濃度(インク溶解時)10μMとなるように分注した後、凍結乾燥を行い、水分を除いた。
作製した目的DNA用プローブと内部標準DNA用プローブを純水に溶解し、それぞれ、最終濃度(インク溶解時)10μMとなるように分注した後、凍結乾燥を行い、水分を除いた。
[4]BJプリンターによるDNA吐出、および基板への結合
グリセリン7.5wt%、チオジグリコール7.5wt%、尿素7.5wt%、アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)1.0wt%を含む水溶液を用意した。続いて、先に用意した目的DNA用プローブ(表1〜表10)の60種類と内部標準DNA用プローブ1種類の計61種類のプローブを上記の混合溶媒に規定濃度なるように溶解した。得られたDNAプローブ溶液をバブルジェットプリンター(商品名:BJF−850 キヤノン社製)用インクタンクに充填し、印字ヘッドに装着した。
グリセリン7.5wt%、チオジグリコール7.5wt%、尿素7.5wt%、アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)1.0wt%を含む水溶液を用意した。続いて、先に用意した目的DNA用プローブ(表1〜表10)の60種類と内部標準DNA用プローブ1種類の計61種類のプローブを上記の混合溶媒に規定濃度なるように溶解した。得られたDNAプローブ溶液をバブルジェットプリンター(商品名:BJF−850 キヤノン社製)用インクタンクに充填し、印字ヘッドに装着した。
なお、ここで用いたバブルジェットプリンターは平板への印刷が可能なように改造を施したものである。またこのバブルジェットプリンターは、所定のファイル作成方法に従って印字パターンを入力することにより、約5ピコリットルのDNA溶液を約120マイクロメートルピッチでスポッティングすることが可能となっている。
続いて、この改造バブルジェットプリンターを用いて、1枚のガラス基板に対して、印字操作を行い、アレイを作製した。印字が確実に行われていることを確認した後、30分間加湿チャンバー内に静置し、ガラス基板表面のマレイミド基とプローブ末端のチオール基とを反応させた。
[5]洗浄
30分間の反応後、100mMのNaClを含む10mMのリン酸緩衝液(pH7.0)により表面に残ったDNA溶液を洗い流し、ガラス基板表面にプローブ(一本鎖DNA)が固定したDNAマイクロアレイを得た。
30分間の反応後、100mMのNaClを含む10mMのリン酸緩衝液(pH7.0)により表面に残ったDNA溶液を洗い流し、ガラス基板表面にプローブ(一本鎖DNA)が固定したDNAマイクロアレイを得た。
<検体の増幅と標識化(PCR増幅&蛍光標識の取り込み)>
検体となる微生物の目的DNAの増幅、および、標識化反応を以下に示す。Template Genome DNAとは、先の操作で改修したEnterobacter cloacae 株のGenome DNAである。Forward Primer mixとは、表12に記載の3種類の順方向プライマーを含むプライマー溶液である。
Premix PCR 試薬(TAKARA ExTaq) 25μl
Template Genome DNA 2μl (100ng)
内部標準DNA 2μl (100ng)
Forward Primer mix 2μl (20pmol/tube each)
Reverse Primer mix 2μl (20pmol/tube each)
Cy-3 dUTP (1mM) 2μl (2nmol/tube)
H20 15μl
Total 50μl
検体となる微生物の目的DNAの増幅、および、標識化反応を以下に示す。Template Genome DNAとは、先の操作で改修したEnterobacter cloacae 株のGenome DNAである。Forward Primer mixとは、表12に記載の3種類の順方向プライマーを含むプライマー溶液である。
Premix PCR 試薬(TAKARA ExTaq) 25μl
Template Genome DNA 2μl (100ng)
内部標準DNA 2μl (100ng)
Forward Primer mix 2μl (20pmol/tube each)
Reverse Primer mix 2μl (20pmol/tube each)
Cy-3 dUTP (1mM) 2μl (2nmol/tube)
H20 15μl
Total 50μl
上記組成の反応液を以下のプロトコールに従って、市販のサーマルサイクラーで増幅反応を行った。
(1)95℃ 10 min.
(2)92℃ 45 sec.
(3)55℃ 45 sec.
(4)72℃ 45 sec.
(5)72℃ 10 min.
(2)から(4)を35サイクル行った。
反応終了後、精製用カラム(QIAGEN QIAquick PCR Purification Kit)を用いてPrimerを除去した後、増幅産物の定量を行い、標識化検体とした。
(1)95℃ 10 min.
(2)92℃ 45 sec.
(3)55℃ 45 sec.
(4)72℃ 45 sec.
(5)72℃ 10 min.
(2)から(4)を35サイクル行った。
反応終了後、精製用カラム(QIAGEN QIAquick PCR Purification Kit)を用いてPrimerを除去した後、増幅産物の定量を行い、標識化検体とした。
<ハイブリダイゼーション>
<DNAマイクロアレイの作製>で作製したDNAマイクロアレイと<検体の増幅と標識化(PCR増幅&蛍光標識の取り込み)>で作製した標識化検体を用いて検出反応を行った。
(DNAマイクロアレイのブロッキング)
BSA(牛血清アルブミンFraction V:Sigma社製)を1wt%となるように100mM NaCl / 10mM Phosphate Bufferに溶解し、この溶液に<DNAマイクロアレイの作製>で作製したDNAマイクロアレイを室温で2時間浸し、ブロッキングを行った。ブロッキング終了後、0.1wt%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)を含む2xSSC溶液(NaCl 300mM 、Sodium Citrate (trisodium citrate dihydrate, C6H5Na3・2H2O) 30mM、p.H. 7.0)で洗浄を行った後、純水でリンスしてからスピンドライ装置で水切りを行った。
<DNAマイクロアレイの作製>で作製したDNAマイクロアレイと<検体の増幅と標識化(PCR増幅&蛍光標識の取り込み)>で作製した標識化検体を用いて検出反応を行った。
(DNAマイクロアレイのブロッキング)
BSA(牛血清アルブミンFraction V:Sigma社製)を1wt%となるように100mM NaCl / 10mM Phosphate Bufferに溶解し、この溶液に<DNAマイクロアレイの作製>で作製したDNAマイクロアレイを室温で2時間浸し、ブロッキングを行った。ブロッキング終了後、0.1wt%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)を含む2xSSC溶液(NaCl 300mM 、Sodium Citrate (trisodium citrate dihydrate, C6H5Na3・2H2O) 30mM、p.H. 7.0)で洗浄を行った後、純水でリンスしてからスピンドライ装置で水切りを行った。
(ハイブリダイゼーション)
水切りしたDNAマイクロアレイをハイブリダイゼーション装置(Genomic Solutions Inc. Hybridization Station)にセットし、以下に示すハイブリダイゼーション溶液、条件でハイブリダイゼーション反応を行った。
水切りしたDNAマイクロアレイをハイブリダイゼーション装置(Genomic Solutions Inc. Hybridization Station)にセットし、以下に示すハイブリダイゼーション溶液、条件でハイブリダイゼーション反応を行った。
<ハイブリダイゼーション溶液>
6 x SSPE / 10% Form amide / Target (PCR Products 全量)
(6xSSPE: NaCl 900mM、NaH2PO4・H2O 60mM、EDTA 6mM、p.H. 7.4)
6 x SSPE / 10% Form amide / Target (PCR Products 全量)
(6xSSPE: NaCl 900mM、NaH2PO4・H2O 60mM、EDTA 6mM、p.H. 7.4)
<ハイブリダイゼーション条件>
65 ℃ 3min → 92℃ 2min → 45℃ 3hr → Wash 2xSSC / 0.1% SDS at 25℃ → Wash 2 x SSC at 20℃ → (Rinse with H2O : Manual) → Spin dry
65 ℃ 3min → 92℃ 2min → 45℃ 3hr → Wash 2xSSC / 0.1% SDS at 25℃ → Wash 2 x SSC at 20℃ → (Rinse with H2O : Manual) → Spin dry
<微生物の検出(蛍光測定)>
ハイブリダイゼーション反応終了後のDNAマイクロアレイを図7の装置を用いて蛍光画像の撮像を行った。この結果得られたEnterobacter cloacae由来の蛍光画像を図11に示す。ここでプローブのスポットについて蛍光輝度を数値化することで、Enterobacter cloacaeの存在の有無を判定する。
ハイブリダイゼーション反応終了後のDNAマイクロアレイを図7の装置を用いて蛍光画像の撮像を行った。この結果得られたEnterobacter cloacae由来の蛍光画像を図11に示す。ここでプローブのスポットについて蛍光輝度を数値化することで、Enterobacter cloacaeの存在の有無を判定する。
11 16S rRNAをコードするDNA
12 目的DNA
13 DNA
21 順方向プライマー(目的DNA用プライマー)
22 逆方向プライマー(目的DNA用プライマー)
31 目的DNA の5’末端領域
32 目的DNAの中央領域
33 目的DNAの3’末端領域
41 内部標準DNAの5’末端領域
42 内部標準DNAの中央領域
43 内部標準DNAの3’末端領域
44 順方向プライマー(目的DNA用プライマー)
45 逆方向プライマー(目的DNA用プライマー)
12 目的DNA
13 DNA
21 順方向プライマー(目的DNA用プライマー)
22 逆方向プライマー(目的DNA用プライマー)
31 目的DNA の5’末端領域
32 目的DNAの中央領域
33 目的DNAの3’末端領域
41 内部標準DNAの5’末端領域
42 内部標準DNAの中央領域
43 内部標準DNAの3’末端領域
44 順方向プライマー(目的DNA用プライマー)
45 逆方向プライマー(目的DNA用プライマー)
Claims (2)
- 検出対象菌由来の目的DNAを増幅するPCR反応の反応溶液に添加され、前記目的DNAを増幅する目的DNA用プライマーによって増幅される内部標準DNAの製造方法であって、
下記条件を満たす内部標準候補DNAをデータベース検索により選択し、
該内部標準候補DNAの5’末端領域及び3’末端領域の配列を、置換プライマーを用いたPCR法により、それぞれ前記目的DNA用プライマーの順方向プライマー配列及び逆方向プライマーの相補的配列と同じ配列にすることを特徴とする内部標準DNAの製造方法。
条件(A);前記順方向プライマーと所定の相同性を有する領域(以下、条件Aの領域と略す)を一部に有する配列。
条件(B);前記逆方向プライマーの相補的配列と所定の相同性を有する領域(以下、条件Bの領域と略す)を一部に有する配列。
条件(C);前記条件Aの領域は5'末端側にあり、前記条件Bの領域は3'末端側にある配列。
条件(D);前記条件Aの領域と前記条件Bの領域の間の配列は、前記目的DNAの塩基数と同程度であり、前記検出対象菌の16S rRNA配列と相同性が低い。 - 前記内部標準候補DNAは、さらに、条件(E)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内部標準DNAの製造方法。
条件(E);前記条件Aの領域と前記条件Bの領域の間に、前記目的DNAとハイブリダイズする目的DNA用プローブと相同性を有する配列が存在しない配列。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008191975A JP2010029068A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 内部標準dnaの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2010029068A true JP2010029068A (ja) | 2010-02-12 |
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ID=41734325
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| JP2008191975A Pending JP2010029068A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 内部標準dnaの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP2010029068A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015057958A (ja) * | 2013-09-17 | 2015-03-30 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 核酸の定量方法、それに使用されるプライマーセット、dnaチップおよびアッセイキット、並びにそれを利用する常在菌の判定方法 |
| JP2021132618A (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-13 | 国立大学法人金沢大学 | 微生物解析用の内部標準核酸断片及びその利用 |
| JP2023520871A (ja) * | 2020-03-31 | 2023-05-22 | パーソナル ゲノム ダイアグノスティクス インコーポレイテッド | 核酸品質決定のための組成物および方法 |
-
2008
- 2008-07-25 JP JP2008191975A patent/JP2010029068A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP7477820B2 (ja) | 2020-02-28 | 2024-05-02 | 国立大学法人金沢大学 | 微生物解析用の内部標準核酸断片及びその利用 |
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| JP7805308B2 (ja) | 2020-03-31 | 2026-01-23 | パーソナル ゲノム ダイアグノスティクス インコーポレイテッド | 核酸品質決定のための組成物および方法 |
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