JP2010053645A - 耐震架構構造およびその施工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】架構内に設けられる耐震パネルの建て込みとは別途独立に、当該耐震パネルで区画される開口部に設けることが可能であって、架構内に構築される耐震構造として必要な構造強度を確保し得るとともに、施工が容易な耐震架構構造およびその施工法
【解決手段】左右一対の柱1と上下一対の梁2,3で囲んで形成した架構4内に耐震パネル6を配設した耐震架構構造であって、架構内に、耐震パネルで区画して、下梁上端3aから上梁下端2aに達する開口部7を形成するとともに、開口部の上縁部および下縁部それぞれに、下梁および上梁に接合して、架構内の水平方向力を開口部の左右端縁間で伝達する連結プレート20を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、架構内に設けられる耐震パネルの建て込みとは別途独立に、当該耐震パネルで区画される開口部に設けることが可能であって、架構内に構築される耐震構造として必要な構造強度を確保し得るとともに、施工が容易な耐震架構構造およびその施工法に関する。
耐震補強を施すとともに開口部を備えた架構として、例えば特許文献1が知られている。特許文献1の「耐震補強構造」は、柱と梁とで囲まれた架構内に耐震壁を設けて既存構造物の耐震性能を向上させる耐震補強構造であって、耐震壁には、通路開口が形成されている壁体と、通路開口の下辺に沿って配設されているとともに、少なくとも一方の端部が通路開口の側方に張り出されて壁体内に埋め込まれている接合部材とが備えられ、接合部材は、下側の梁の上面に接着され、張り出された接合部材の端部には、壁体に定着するシアキーが設けられている。通路開口直上は、上梁との間のコンクリート製壁体部分が当該上梁からの垂れ壁となっている。
他方、特許文献1とは異なる構成の耐震壁として、特許文献2が知られている。特許文献2の「壁ユニット、耐震壁およびその構築方法」は、プレキャストコンクリート製パネル、X字状に形成され上記パネル内部に設けられる鋼板製ブレースエレメント、並びに上記ブレースエレメントを隣接する他のパネルのブレースエレメントと接合するための接合部を備え、柱と梁で区画される開口部分に縦横に配設される壁ユニットと、上記壁ユニットの前記接合部を互いに接合する接合金物と、これら壁ユニットと上記柱や上記梁との間に充填される接着材とからなっている。
特開2006−063732号公報 特開2007−197936号公報
特許文献1は、通路開口下辺に接合部材を設けている。この接合部材は、少なくとも一方の端部を壁体内に埋め込み、かつシアキーで壁体に定着するもので、壁体と一体化するものであった。このため、特許文献1の施工では、壁体を現場施工するか、もしくは接合部材を一体化した壁体を組み込むようにしている。コンクリート打設を伴う壁体の現場施工は煩雑であるとともに、特に既存構造物の場合、当該構造物を使用したままの居ながら施工には不適であった。また、接合部材を一体化した壁体を組み込む場合には、壁体自体、そしてまたそれが組み込まれる架構に高い寸法精度が要求されるという難点があった。
また、特許文献1では、通路開口直上の垂れ壁の強度を、当該通路開口と上梁下のせいの低い壁体部分で確保するようにしていて、接合部材を設けた通路開口下辺とは異なり、必要強度を確保できないおそれがあった。すなわち、通路開口直上のコンクリート製壁体部分は、上梁から下梁にわたる他の壁体部分よりも得られる強度が小さく、従って、必要強度を確保するためには通路開口の開口高さを低くしなければならないか、あるいは開口高さを高く確保する場合には、通路開口直上の壁体部分に対し、他の壁体部分とは別に、何らかの補強を施さなければならないという課題があった。
そして、特許文献2のような壁ユニットの組み合わせで構築される耐震壁を対象として、特許文献1とは異なる、構造強度上合理的な開口部の形成を可能とする耐震架構構造およびその施工法の案出が望まれていた。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、架構内に設けられる耐震パネルの建て込みとは別途独立に、当該耐震パネルで区画される開口部に設けることが可能であって、架構内に構築される耐震構造として必要な構造強度を確保し得るとともに、施工が容易な耐震架構構造およびその施工法を提供することを目的とする。
本発明にかかる耐震架構構造は、左右一対の柱と上下一対の梁で囲んで形成した架構内に耐震パネルを配設した耐震架構構造であって、上記架構内に、上記耐震パネルで区画して、上記下梁上端から上記上梁下端に達する開口部を形成するとともに、該開口部の上縁部および下縁部それぞれに、上記下梁および上記上梁に接合して、上記架構内の水平方向力を該開口部の左右端縁間で伝達する連結プレートを設けたことを特徴とする。
前記耐震パネルは、ブレースエレメントを備えることを特徴とする。
前記連結プレートは、前記下梁および前記上梁に、座屈防止用アンカーで接合されることを特徴とする。
前記連結プレートは、前記開口部の左右端縁それぞれに、上下方向へスライド可能に接合されることを特徴とする。
前記連結プレートは、前記開口部の左右端縁にそれぞれ当接され、前記架構内の水平方向力を受け止める一対の支圧板材と、これら支圧板材間に設けられ、水平方向力を伝達する水平板材と、該水平板材の板面と上記支圧板材の板面の間に介設され、該支圧板材から該水平板材へ水平方向力を伝達するリブ材とから構成されることを特徴とする。
本発明にかかる耐震架構構造の施工法は、上記耐震架構構造を施工するための施工法であって、前記架構の前記開口部を形成する位置に配置して、前記下梁および前記上梁に、これらより浮かせて前記連結プレートを仮固定するとともに、該連結プレートと前記柱との間に該架構の内面から浮かせて前記耐震パネルを建て込む工程と、上記連結プレートと上記下梁および上記上梁との間、並びに上記耐震パネルと上記架構の内面との間に接着材を充填する工程とを含むことを特徴とする。
本発明にかかる耐震架構構造およびその施工法にあっては、架構内に設けられる耐震パネルの建て込みとは別途独立に、当該耐震パネルで区画される開口部に設けることができ、架構内に構築される耐震構造として必要な構造強度を確保することができるとともに、容易かつ円滑に施工することができる。
以下に、本発明にかかる耐震架構構造およびその施工法の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。まず、本実施形態にかかる耐震架構構造について、図1を用いて説明する。各種の既存構造物にあっては、左右一対の柱1と、これら柱1の上端間および下端間に横方向に掛け渡して設けられる上下一対の上梁2および下梁3で取り囲んで、ラーメン架構などの架構4が形成される。
架構4内には、耐震壁5が構築される。本実施形態にあっては、耐震壁5は複数の耐震パネル6を配設することで構築され、これにより耐震架構構造が構成される。図示例にあっては、縦横に配列された4枚の耐震パネル6がそれぞれ、左右の柱1に寄せて配設されている。これら耐震パネル6で構成した耐震壁5の間に、開口部7が形成される。
各耐震パネル6は主に、矩形平板状のPCa製パネル材8と、パネル材8の内部に設けられる鋼板製ブレースエレメント9と、ブレースエレメント9を、他の耐震パネル6のブレースエレメント9と接合するための接合端とを備えて構成される。パネル材8には、その四隅を凹ませて接合部10が形成される。ブレースエレメント9は、パネル材8の対角線方向に沿って、接合部10に達する寸法のX字状に形成される。
接合端は、各接合部10に露出されるブレースエレメント9の端部で形成される。接合端における隣接する耐震パネル6のブレースエレメント9との接合は、例えば高力ボルトを用いて行われる。ブレースエレメント9は、パネル材8を形成するコンクリート中に埋設されて当該パネル材8と一体化される。パネル材8内には、ブレースエレメント9を挟み込んで、一対の補強用の溶接金網11や異形棒鋼が埋設される。
このような耐震パネル6は、工場や現場サイトなどで予め製造される。耐震パネル6の製造については、例えば耐震パネル6を横向きに寝かせて平打ちで形成する場合には、型枠内に順次、型枠の底部から浮かせて一方の溶接金網11等を配設し、次いで、型枠底部から支持してブレースエレメント9を配設し、その後、ブレースエレメント9から浮かせて他方の溶接金網11等を配設するとともに、接合部10を形成する位置に箱抜き型枠を設け、この状態で型枠内にコンクリートを打設すればよい。また、耐震パネル6内には、その四周に適宜間隔を隔てて、スタッドボルト12が埋め込まれる。耐震パネル6の製造は、もちろん縦打ちであってもよい。
耐震パネル6同士の接合は、接合部10に配設されて接合端を互いに接合する接合金物13を用いて行われる。接合金物13は、2つの接合部10もしくは4つの接合部10にわたる大きさの平板状に形成される。接合金物13は、各耐震パネル6の接合端をその表裏から挟み込むように一対配設され、接合端を介してこれら一対の接合金物13同士が高力ボルトで締結されることで、隣接する耐震パネル6が互いに結合される。
組み合わせて用いられるこれら耐震パネル6は、架構4内に配設するにあたり、後述する開口部7に面する一つの端縁に、上下2枚の耐震パネル6に跨って、下梁上端3aから上梁下端2aにわたる鉛直高さ寸法の鋼板製の開口際鉛直プレート15が設けられる。開口際鉛直プレート15は、ブレースエレメント9が負担する斜め方向軸力の鉛直成分を伝達する。開口際鉛直プレート15は、添え板16を介し、パネル材8に埋設したスタッドボルト12によって耐震パネル6に接合される。
他方、架構4の内面に面する三つの端縁には、これら耐震パネル6の周囲を取り囲んで鋼板製の接着プレート17が設けられる。これら接着プレート17も、パネル材8のスタッドボルト12により耐震パネル6に接合される。また、互いに隣り合う耐震パネル6同士の隙間である目地部18および接合金物13で接合した接合部10には、無収縮モルタルが充填される。
以上のようにして、複数の耐震パネル6が縦横に配列されて一体の耐震壁5が構築される。このように一体化される耐震パネル6は、架構4内に配置される際、接着プレート17と架構4の内面との間にエポキシ樹脂等の接着材が注入されて接着材層19が形成され、当該接着材層19によって架構4(左右の柱1、上梁2および下梁3)と接合される。
このような構成を備えて組み立てられた耐震パネル6を架構4内に、左右の柱1に寄せて配設することにより、架構4内には、これら耐震パネル6の間に当該耐震パネル6で区画して、開口部7が形成される。
耐震パネル6を、下梁上端3aから上梁下端2aにわたる高さ寸法となるように組み合わせて配設することにより、これら耐震パネル6で挟んで形成した開口部7は同様に、下梁上端3aから上梁下端2aに達する高さ寸法で形成される。また、開口部7に面する耐震パネル6の端縁、すなわち開口部7の左右端縁には、開口際鉛直プレート15が位置する。
開口部7には、鋼製の連結プレート20が設けられる。連結プレート20は、上梁下端2aの開口部7上縁部および下梁上端3aの開口部7下縁部に設けられる。各連結プレート20は、上梁2および下梁3に接合される。また、連結プレート20は、長さ方向の左右両端が、開口部7の左右端縁となる左右両側の開口際鉛直プレート15に横方向から当接させて設けられる。
開口部7下縁部に配置される連結プレート20は具体的には図2〜図5に示すように、開口部7の左右端縁間に沿って長く形成され、下梁上端3aに横向きに伏せて配置される水平板材20aと、水平板材20aの長さ方向左右両端それぞれに、当該水平板材20aから開口部4の開口際鉛直プレート15の高さ方向に上方へ立ち上げて接合される一対の支圧板材20bと、おおよそ三角形状に形成され、支圧板材20bと水平板材20aとの隅角部に、これら板材20a,20bの幅方向ほぼ中央に位置させて接合される一対の板状のリブ材20cとから構成される。水平板材20aは、開口部7での通行を考慮して、できるだけ薄くすることが好ましい。
開口部7上縁部に配置される連結プレート20の構成も同様であるが、水平板材20aは上梁2下方に配置され、支圧板材20bは開口際鉛直プレート15の高さ方向下方へ垂下させて配置される。
連結プレート20が開口部7左右端縁間に配置されることにより、各支圧板材20bはその板面が左右の開口際鉛直プレート15にそれぞれ当接されて、当該開口際鉛直プレート15から作用する架構4内の水平方向力を受け止め、リブ材20cは支圧板材20bが受け止める水平方向力を水平板材20aに伝達し、水平板材20aは、支圧板材20bおよびリブ材20cから加わる水平方向力を左右水平方向に伝達する。これら支圧板材20b、水平板材20a、リブ材20cは相互に溶接接合される。
連結プレート20の水平板材20aには、長さ方向に適宜間隔を隔てて、当該水平板材20aの座屈を防止するあと施工アンカーボルト21を挿通するための孔部22が形成される。あと施工アンカーボルト21は、上梁2および下梁3に打設される。アンカーは、有機系の接着アンカー23であることが好ましい(図5参照)。
また、連結プレート20の支圧板材20bには、リブ材20cの両側に位置させて、支圧板材20bを開口際鉛直プレート15と接合するための普通ボルト25が挿通される一対の挿通孔24が形成される。これら挿通孔24は、開口際鉛直プレート15に対する連結プレート20の上下方向スライドを許容するために、上下方向に沿って長孔で形成され、これにより連結プレート20は開口部7の左右端縁の開口際鉛直プレート15それぞれに、上下方向へスライド可能に接合される。スライド性を向上するために、支圧板材20bと開口際鉛直プレート15との間にグリース等の滑り材を施すようにしてもよい。
このように構成された連結プレート20は、耐震パネル6と同様に、架構4内面である上梁下端2aおよび下梁上端3aとの間にエポキシ樹脂等の接着材が注入されて接着材層19が形成され、当該接着材層19によって架構4内面と接合される。
次に、本実施形態にかかる耐震架構構造の施工法について、図6および図7を用いて説明する。事前の下地処理工事としては、架構4における仕上げ材の除去、表面脆弱部や突起などの撤去、レイタンス・汚れ・油分等の除去処理、ひび割れ部の補修、断面欠損部の補修、架構の垂直精度・水平精度に対する整形などを行い、平らで強い強度を有し、清浄で乾燥した架構4内面に仕上げる。これにより、架構4内面と連結プレート20および耐震パネル6との接着材による接合を良好なものとすることができる。
次に、耐震パネル6の配設位置および連結プレート20の設置位置に、架構4の内面を形成する上梁下端2aおよび下梁上端3aに向けて、耐震パネル6の面外倒壊防止用あと施工アンカー26および座屈防止用あと施工アンカー23を打設する(図6中、(a)参照)。
次に、開口部7を形成する位置に配置する連結プレート20を、座屈防止用あと施工アンカー23に連結して、開口部7の上縁部および下縁部にこれらより浮かせて固定する。この際、必要に応じて、支圧板材20bに滑り材を施すようにしてもよい。
その後、あるいはこれと並行して、仮設アングル等の仮設材27を用い、開口際鉛直プレート15も組み込んで、上下一対の耐震パネル6を地組みして一体化する。
次に、地組みした上下一対の耐震パネル6(図7中、PCa板)のセットを、開口部7と柱1との間に、当該開口部7から柱1へ向かって順次建て込んでいく。この際、耐震パネル6を、面外倒壊防止用あと施工アンカー26にボルトで固定するとともに、耐震パネル6と架構4内面との間に当該耐震パネル6を浮かせるためのキャンバー28を挿入して、接着材層19を形成する隙間を確保する。
開口際鉛直プレート15と連結プレート20の支圧板材20bとを普通ボルト25で締結する。隣接する耐震パネル6同士を、接合金物13を介して、高力ボルトで仮接合する。以上により、耐震パネル6を架構4内に仮固定する(以上、図6中、(b)〜(d)参照)。すべての耐震パネル6の仮固定が完了したら、高力ボルト(HTB)の本締めを行う(図6中、(e)参照)。
次に、仮設材27およびキャンバー28を撤去する(図6中、(f)参照)。この際、連結プレート20および耐震パネル6の架構4内における位置決めは、あと施工アンカー23,26によって確保される。その後、目地部18および接合部10に無収縮モルタルを充填する(図6中、(g)参照)。
そして最後に、架構4内面となる左右一対の柱1表面および上下一対の上梁下端2aや下梁上端3aと、耐震パネル6および連結プレート20との間に、外周シールとして、接着材を注入して接着材層19を形成する(図6中、(h)参照)。その後、硬化養生し、仕上げを施して施工が完了する。
本実施形態にかかる耐震架構構造にあっては、架構4に加わる地震力等の水平応力Fは基本的に耐震パネル6で受け止められる。水平応力Fを受け止める耐震パネル6では図8に示すように、ブレースエレメント9に沿って斜め方向軸力Cが発生し、この斜め方向軸力Cのうちの水平方向成分である水平方向力Hは、耐震パネル6と架構4内面との間の接着材層19から直接、もしくは開口際鉛直プレート15を介して、上下の連結プレート20に作用する。
これら上下の連結プレート20はそれぞれ、この水平方向力Hを支圧板材20bで受け止め、リブ材20cを介して水平板材20aに伝達する。水平板材20aは、開口部7の左右端縁間にわたって配置されていて、水平方向力Hを、反対側の耐震パネル6へと伝達する。これにより、架構4内に開口部7を形成しても、耐震パネル6の耐力を有効に発揮させて、高い耐震補強性能を確保することができる。
また、大きな水平応力Fにより、接着材層19にすべり破壊Zが生じても、連結プレート20によって耐震パネル6の水平方向移動を阻止もしくは抑えることができ、これにより架構4の水平耐力が低下することを防止することができ、開口部7を形成した架構4内に構築される耐震構造として必要な構造強度を確保することができる。
また、連結プレート20は、耐震パネル6とは別部品として、当該耐震パネル6の建て込みとは別途独立で、開口部7に取り付け・設置できるので、背景技術のようにコンクリート打設を伴う現場施工や高い寸法精度を要求されることがなく、PCa製の耐震パネル6を利用して、容易かつ適切に施工することができる。
また、開口部7の下縁部のみならず、上縁部にも連結プレート20を設けたので、背景技術の開口部直上がコンクリート製のせいの低い壁体部分であるのとは異なり、架構4内における水平方向力Hの伝達作用を十分かつ確実に確保でき、開口部7を形成した架構4内に構築される耐震構造として必要な構造強度を確保することができる。
耐震パネル6が、ブレースエレメント9を備えて構成されるので、水平応力Fを斜め方向軸力Cとして適切に伝達して連結プレート20に作用させることができ、連結プレート20の水平方向力H伝達作用を適切に発揮させることができる。
連結プレート20の水平板材20aを、上梁2および下梁3に座屈防止用アンカー23で接合するようにしたので、水平板材20aを座屈補剛できて、当該水平板材20a、ひいては連結プレート20の終局圧縮強度を高く確保することができ、大きな水平方向力Hであっても適切に伝達することができる。これにより、水平板材20aの厚さをさらに薄く設定することができ、開口部7面積を大きく確保することができる。
連結プレート20を、長孔状の挿通孔24と普通ボルト25により、開口際鉛直プレート15に対し上下方向へスライド可能に接合したので、両者をピン接合とすることができ、連結プレート20に、水平方向の軸力以外のモーメント等が作用することを防止でき、連結プレート20に所定の性能を発揮させることができる。
連結プレート20を、開口部7の左右端縁にそれぞれ当接され、架構4内の水平方向力Hを受け止める一対の支圧板材20bと、これら支圧板材20b間に設けられ、水平方向力Hを伝達する水平板材20aと、水平板材20aの板面と支圧板材20bの板面の間に介設され、支圧板材20bから水平板材20aへ水平方向力Hを伝達するリブ材20cとから構成したので、構造が簡単で容易に製作できるとともに、確実に伝達作用を発揮させることができる。
また、本実施形態にかかる耐震架構構造の施工法は、基本的に架構4の開口部7を形成する位置に配置して、下梁3および上梁2に、これらより浮かせて連結プレート20を仮固定するとともに、連結プレート20と柱1との間に架構4の内面から浮かせて耐震パネル6を建て込む工程と、連結プレート20と下梁3および上梁2との間、並びに耐震パネル6と架構4の内面との間に接着材を充填する工程によって施工することができ、特に連結プレート20を、耐震パネル6とは別個に設置することができるので、上述したように背景技術とは異なり、容易かつ円滑に開口部7を備えた耐震架構構造を施工することができる。
上記実施形態にあっては、開口部7を挟んで両側に同数の耐震パネル6を配設して耐震架構構造が左右対称となる場合を例にとって説明したが、図6に示したように耐震パネル6の配設数を異ならせて、左右非対称であってもよいことはもちろんである。
図9および図10には、耐震パネル6で架構4内に区画される開口部7を、架構4内の片側に寄せて、柱1と隣接配置するようにした耐震架構構造およびその施工法の実施形態が示されている。
この場合であっても、連結プレート20は、開口部7の上縁部および下縁部それぞれに、下梁3および上梁2に接合して、架構4内の水平方向力Hを開口部7の左右端縁間で伝達する。また、連結プレート20の支圧板材20bが、開口部7に面する柱1の表面に、長孔状の挿通孔24とこれに挿通される普通ボルト25によって、上下方向へスライド可能に接合される。
架構4に加わる地震力等の水平応力Fはこの場合も、基本的に耐震パネル6で受け止められる。耐震パネル6で受け止められた水平応力Fの水平方向力Hは、上下の連結プレート20に入力される。上下の連結プレート20は、上記実施形態の場合と同様に、この水平方向力Hを支圧板材20bで受け止め、リブ材20cを介して水平板材20aに伝達する。水平板材20aは、開口部7の左右端縁間にわたって配置されていて、水平方向力Hを、柱1へと伝達する。
これにより、架構4内に開口部7を形成しても、耐震パネル6の耐力を有効に発揮させて、高い耐震補強性能を確保することができる。
また、大きな水平方向力Hにより、接着材層19にすべり破壊Zが生じて耐震パネル6が水平方向移動をしようとしても、連結プレート20が柱1に反力をとって、その移動を阻止もしくは抑えることができ、これにより架構4の水平耐力が低下することを防止することができ、開口部7を形成した架構4内に構築される耐震構造として必要な構造強度を確保することができる。
従って、このような実施形態にあっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
施工法についても、上記実施形態とほぼ同様であって、異なる点は、柱1に隣接して連結プレート20が設置されることと、地組みした上下一対の耐震パネル6のセットが、開口部7と開口部7から離れた柱1との間に順次建て込まれることである。このような実施形態であっても、上記実施形態にかかる施工法と同様の作用効果が得られることはもちろんである。
上記実施形態にあっては、連結プレート20の設置を先に、耐震パネル6の建て込みを後から行う場合を例にとって説明したが、連結プレート20を後から設置するようにしてもよいことはもちろんである。
上記実施形態は、既存構造物を対象として説明したが、新設構造物に適用してもよいことはもちろんである。単一の架構4内に複数の開口部7を設け、それら開口部7それぞれに連結プレート20を設けるようにしてもよい。
上記実施形態にあっては、接着材層19で耐震パネル6および連結プレート20を架構4内面に接合する場合を例にとって説明したが、その他の接合方法であってもよい。上記実施形態にあっては、耐震パネル6を複数配設して耐震壁5を構成する場合を例示して説明したが、開口部7を境として、各柱1側にそれぞれ単一の耐震パネル6を配設する構成であってもよい。
また、本願の特許請求の範囲および発明の詳細な説明中の下梁上端は、下梁上端3aにスラブを構築する場合および下梁上端3aと面一でスラブを構築する場合の双方を含む。従って、連結プレート20は、スラブを介して下梁3に接合しても、下梁3に直接接合してもよい。従って、架構4内面も、下梁上端3aの場合とスラブ上端の場合の双方を含む。
また、施工法における連結プレート20の仮固定と耐震パネル6の建て込みは、いずれを先行しても、あるいは同時施工してもよい。
本発明にかかる耐震架構構造の好適な一実施形態を示す正面図である。 図1の耐震架構構造に適用される連結プレートを示す一部破断正面図である。 図2に示した連結プレートの平面図である。 図2中、A−A線矢視断面図である。 図1中、B部拡大図である。 本発明にかかる耐震架構構造の施工法の好適な一実施形態を説明する工程図である。 図6に対応する工程のフローチャート図である。 水平応力で耐震架構構造に伝達される力の様子を示す概略説明図である。 本発明にかかる耐震架構構造の他の実施形態を示す正面図である。 本発明にかかる耐震架構構造の施工法の他の実施形態の説明図である。
符号の説明
1 柱
2 上梁
2a 上梁下端
3 下梁
3a 下梁上端
4 架構
6 耐震パネル
7 開口部
9 ブレースエレメント
19 接着材層
20 連結プレート
20a 水平板材
20b 支圧板材
20c リブ材
23 座屈防止用アンカー
24 挿通孔
25 普通ボルト
H 架構内の水平方向力

Claims (6)

  1. 左右一対の柱と上下一対の梁で囲んで形成した架構内に耐震パネルを配設した耐震架構構造であって、
    上記架構内に、上記耐震パネルで区画して、上記下梁上端から上記上梁下端に達する開口部を形成するとともに、該開口部の上縁部および下縁部それぞれに、上記下梁および上記上梁に接合して、上記架構内の水平方向力を該開口部の左右端縁間で伝達する連結プレートを設けたことを特徴とする耐震架構構造。
  2. 前記耐震パネルは、ブレースエレメントを備えることを特徴とする請求項1に記載の耐震架構構造。
  3. 前記連結プレートは、前記下梁および前記上梁に、座屈防止用アンカーで接合されることを特徴とする請求項1または2に記載の耐震架構構造。
  4. 前記連結プレートは、前記開口部の左右端縁それぞれに、上下方向へスライド可能に接合されることを特徴とする請求項1〜3いずれかの項に記載の耐震架構構造。
  5. 前記連結プレートは、前記開口部の左右端縁にそれぞれ当接され、前記架構内の水平方向力を受け止める一対の支圧板材と、これら支圧板材間に設けられ、水平方向力を伝達する水平板材と、該水平板材の板面と上記支圧板材の板面の間に介設され、該支圧板材から該水平板材へ水平方向力を伝達するリブ材とから構成されることを特徴とする請求項1〜4いずれかの項に記載の耐震架構構造。
  6. 請求項1〜5いずれかの項に記載の耐震架構構造を施工するための施工法であって、
    前記架構の前記開口部を形成する位置に配置して、前記下梁および前記上梁に、これらより浮かせて前記連結プレートを仮固定するとともに、該連結プレートと前記柱との間に該架構の内面から浮かせて前記耐震パネルを建て込む工程と、上記連結プレートと上記下梁および上記上梁との間、並びに上記耐震パネルと上記架構の内面との間に接着材を充填する工程とを含むことを特徴とする耐震架構構造の施工法。
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