JP2010053847A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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一徳 鈴木
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Abstract

【課題】尿素水溶液からアンモニアへの分解反応を促進し、ひいてはNOx浄化を好適に行わせる。
【解決手段】排気管11にはDPF12とSCR触媒13とが配設され、DPF12とSCR触媒13との間には、尿素水を排気管11内に添加供給するための尿素水添加弁15が設けられている。また、排気管11において尿素水添加弁15とSCR触媒13との間には水添加弁41が設置され、その水添加弁41により排気管11内に水が添加供給される。かかる場合、水添加弁41から供給される水により、排気管11内において尿素水からアンモニアへの尿素分解反応が促進され、SCR触媒13におけるNOx浄化性能が維持できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに係り、特に尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)を採用した排気浄化システムを好適に実現するものである。
近年、自動車等に適用されるエンジン(特にディーゼルエンジン)において、排気中のNOx(窒素酸化物)を高い浄化率で浄化する排気浄化システムとして、尿素SCRシステムの開発が進められており、一部実用化に至っている。尿素SCRシステムとしては次の構成が知られている。
すなわち、尿素SCRシステムでは、エンジン本体に接続された排気管にSCR触媒が設けられるとともに、その上流側に、NOx還元剤としての尿素水(尿素水溶液)を排気管内に添加する尿素水添加弁が設けられている。尿素水添加弁には、尿素水供給管を介して尿素水タンクが接続されており、例えば尿素水タンク内に配設されたポンプが吐出駆動されることで、尿素水が、尿素水タンクから尿素水供給管を通じて尿素水添加弁に供給されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
かかるシステムにおいては、尿素水添加弁により排気管内に尿素水が添加されることで、SCR触媒上で排気中のNOxが選択的に還元除去される。NOxの還元に際しては、尿素水が排気熱で加水分解されることによりアンモニア(NH3)が生成され、SCR触媒にて選択的に吸着された排気中のNOxに対しアンモニアが添加される。そして、同SCR触媒上で、アンモニアに基づく還元反応が行われることによってNOxが還元、浄化されることになる。
特開2003−293739号公報
ところで、上述した尿素SCRシステムにおいて、排気管内に尿素水が添加供給された場合、排気熱により尿素水から水分が離脱し、それに起因して尿素加水分解によるアンモニア生成量が減ることが考えられる。つまり、尿素が熱分解されてアンモニアが生成される温度は約71℃であるが、排気管内はそれよりも高温の雰囲気にあり、尿素水から水分が離脱する現象が生じると考えられる。アンモニア生成量が減ると、SCR触媒におけるNOx浄化性能が低下する、又は尿素水の過剰供給が強いられる等の不都合が生じる。また、尿素水においてアンモニアへの未反応分が生じると、その未反応分である尿素によりビウレットやシアヌル酸などの尿素変質物が生成され、その尿素変質物がSCR触媒の表面に付着する。そして、この尿素変質物に起因するSCR触媒のNOx浄化性能低下も懸念される。
本発明は、尿素水溶液からアンモニアへの分解反応を促進し、ひいてはNOx浄化を好適に行わせることができる内燃機関の排気浄化システムを提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明における内燃機関の排気浄化システムでは、排気通路に尿素水供給手段により尿素水溶液が供給され、その尿素水溶液の加水分解により生成されるアンモニアによって選択還元型触媒で排気中のNOx等の還元除去が行われる。ただし、排気通路内では、アンモニアへの分解反応が生じる前に尿素水溶液から水分が離脱(蒸発)することでアンモニアの生成が損なわれることがあると考えられる。
この点、請求項1に記載の発明では、水供給手段により、排気通路において選択還元型触媒よりも上流側に水が供給される構成となっている。したがって、排気通路内で尿素水溶液から水分が離脱(蒸発)した後でも、水分補給が行われて尿素の加水分解によるアンモニア生成が行われる。その結果、尿素水溶液からアンモニアへの分解反応を促進し、ひいてはNOx浄化を好適に行わせることができる。
請求項2に記載の発明では、前記水供給手段は、前記尿素水供給手段の尿素水供給口よりも排気下流側に水を添加供給する。これにより、尿素水供給手段の尿素水供給口から供給された尿素水溶液が排気とともに下流側に流れていく過程において、選択還元型触媒に至るまでに尿素水溶液(尿素)に対して好適に水を補給できる。
また、請求項3に記載の発明では、前記水供給手段は、前記尿素水供給手段の尿素水供給口よりも排気上流側に水を添加供給する。これにより、排気通路内に供給された水(液状の水)が、同じく排気通路内に供給された尿素水溶液に到達するまでに排気熱により十分に気化され(蒸気となり)、尿素水溶液の加水分解を促進できる。つまり、水の蒸発時間を確保できる構成となっている。
なお、尿素水供給手段の尿素水供給口よりも排気上流側及び排気下側の両方に水添加手段を設けることも可能である。
請求項4に記載の発明では、前記尿素水供給手段と前記水供給手段とが、互いに向かい合う方向に尿素水溶液、水を各々噴射する構成となっている。この場合、尿素水噴霧に対して水噴霧が混ざり合うことで尿素の湿潤化が促され、アンモニアへの分解反応を生じさせることができる。
請求項5に記載の発明では、前記水供給手段は、前記尿素水供給手段の尿素水供給口に向けて水を噴射するものである。これにより、尿素水供給手段の尿素水供給口において尿素が析出したり尿素変質物が堆積したりしても、それら析出尿素や尿素変質物の除去が可能となる。つまり、尿素水供給手段の尿素水供給口を水噴射により洗浄することができる。したがって、尿素水供給手段による好適なる尿素水供給を継続して実施できる。
例えば、尿素水供給手段が尿素水添加弁にて構成される場合には、尿素水供給口である先端噴孔部に向けて水噴射が行われるとよい。
上記のように尿素水供給口への水噴射(水洗浄)が行われる構成では、請求項6に記載したように、前記尿素水供給手段による尿素水供給とは異なる時期に、前記尿素水供給手段の尿素水供給口に向けての前記水供給手段による水噴射を実施するとよい。これにより、尿素水供給手段による尿素水供給に悪影響を及ぼすことなく、尿素水供給口の洗浄を実施できる。
尿素水添加弁等よりなる尿素水供給手段を排気の熱的影響から保護するには、尿素水供給手段を排気流に晒されない位置に設けることが望ましい。具体的には、排気通路に他の部位よりも通路外方に張り出した通路拡張部を設け、その通路拡張部において尿素水供給手段が尿素水溶液を供給する構成とする。かかる構成において、通路拡張部では、尿素水噴霧が滞留し、尿素水溶液から尿素が析出したり尿素変質物が堆積したりすることが考えられる。
この点、請求項7に記載の発明では、前記水供給手段は、前記通路拡張部内に対して水供給を行うため、通路拡張部内に尿素水噴霧が滞留しても、その通路拡張部内での尿素の析出や尿素変質物の堆積を抑制できる。
前記尿素水供給手段を尿素水添加弁により構成するとともに、前記水供給手段を水添加弁により構成するとよい。この場合、各添加弁の先端部には尿素水溶液や水を噴出するための噴孔部が設けられており、その噴孔部について請求項8,9の少なくともいずれかの構成が採用されるとよい。
・請求項8に記載の発明では、水添加弁の噴孔部における噴孔の大きさを、尿素水添加弁の噴孔部における噴孔の大きさよりも小さくしている。
・請求項9に記載の発明では、水添加弁の噴孔部における噴孔数を、尿素水添加弁の噴孔部における噴孔数よりも多くしている。
請求項8,9によれば、尿素水添加弁から供給される尿素水溶液については水分の離脱(蒸発)を抑制し、水添加弁から供給される水についてはいち早く気化させることができる。そのため、尿素を好適に湿潤化させることができ、アンモニアへの加水分解を促すことができる。
請求項10に記載の発明では、前記水供給手段として、排気通路において選択還元型触媒よりも上流側に水蒸気を供給する水蒸気発生手段が設けられている。本構成によれば、排気通路内を水蒸気により湿潤状態に保持することができる。ゆえに、同排気通路の空間内に存在する尿素水溶液の加水分解を促進することができる。
請求項11に記載の発明では、前記選択還元型触媒の温度又はその付近の排気温度を検出し、その検出温度が、前記選択還元型触媒の活性温度を基準としてそれよりも高温側の温度しきい値よりも高ければ、前記水供給手段による水供給を実施し、前記温度しきい値よりも低ければ、前記水供給手段による水供給を実施しない。
要するに、排気通路内に水を供給する場合、排気通路内で水が気化することにより排気温度の低下が生じると考えられる。この場合、選択還元型触媒の温度が活性温度(すなわち、所定の排気浄化能力を確保できる温度)以下になると、当該触媒の浄化能力が低下してしまう。この点、上記のとおり水供給実施/非実施の温度条件を規定したため、排気通路内への水供給に起因して選択還元型触媒が活性温度以下になり、当該触媒の浄化能力が低下してしまうといった不都合を抑制できる。
請求項12に記載の発明では、選択還元型触媒は排気中のNOxを還元浄化するNOx触媒である。そして、選択還元型触媒の上流側及び下流側の少なくともいずれかのNOx量を算出し、該算出したNOx量に基づいて水供給手段による水供給量を制御する。
要するに、選択還元型触媒の上流側又は下流側におけるNOx量が多い場合には還元剤としてのアンモニアがより多く必要となる。この点、上記のとおり選択還元型触媒の上流側及び下流側の少なくともいずれかのNOx量に基づいて水供給量を制御することにより、所望の量のアンモニアを確保する上で、排気通路内に対して適正量の水供給を行わせることができる。
また、請求項13に記載の発明では、排気通路内に供給された尿素水溶液から生成されるアンモニアについて選択還元型触媒にて余剰となったアンモニア余剰量に関する情報を取得し、該取得したアンモニア余剰量の情報に基づいて前記水供給手段による水供給量を制御する。つまり、アンモニア余剰量が多い場合にはアンモニアが過剰気味であり、それ以上のアンモニアを要しないため、水供給量を少なくする。本構成においても、排気通路内に対して適正量の水供給を行わせることができる。
ここで、選択還元型触媒にて反応しきれずに余剰となったアンモニアは酸化触媒にて酸化除去されるのが望ましい。この場合、請求項14に記載したように、酸化触媒の上流側又は下流側にて排気通路内のアンモニア量を計測し、そのアンモニア計測量をアンモニア余剰量の情報として取得するとよい。
内燃機関の運転停止後には、排気通路内や選択還元型触媒に尿素水溶液が残留する。かかる場合、その尿素水溶液の残留分から水が蒸発すると、排気通路内又は触媒表面で尿素の析出が生じる。そこで、請求項15に記載の発明では、内燃機関の運転停止後における尿素析出対策として、内燃機関の運転停止に伴い尿素水供給手段の尿素水供給が停止された後において、水供給手段による水供給を実施する。
上記構成によれば、内燃機関の停止直後における残熱を利用して残留尿素水の加水分解を行わせることで、尿素の析出を抑制することができる。このとき、内燃機関の停止後において加水分解により生じたアンモニアは選択還元型触媒の表面に吸着する。したがって、次回の内燃機関の始動時には、既に触媒表面に吸着しているアンモニアを使って早期にNOx浄化を開始できる。
請求項16に記載したように、内燃機関の停止直前期間における尿素水溶液の供給量に基づいて内燃機関停止後の水供給を制御するとよい。これにより、内燃機関の運転停止後において残留尿素水を加水分解する上で適正量の水を排気通路内に供給できる。
また、請求項17に記載したように、内燃機関の運転停止後における前記排気通路の残熱の変化に応じて水供給を制御するものであるとよい。この場合、内燃機関の運転停止後において、残熱による尿素水溶液の加水分解が可能な期間に水供給を実施できる。
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る排気浄化装置を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の排気浄化装置は、選択還元型触媒を用いて排気中のNOxを浄化するものであり、尿素SCRシステムとして構築されている。はじめに、図1を参照してこのシステムの構成について詳述する。図1は、本実施形態に係る尿素SCRシステムの概要を示す構成図である。
図1に示すように、本システムは、自動車に搭載されたディーゼルエンジン(図示略)により排出される排気を浄化対象として、排気を浄化するための各種アクチュエータ及び各種センサ、並びにECU(電子制御ユニット)40等を有して構築されている。
エンジン排気系の構成として具体的には、エンジン本体Eには排気通路を形成する排気管11が接続されており、その排気管11にはDPF(Diesel Particulate Filter)12と選択還元触媒(以下、SCR触媒という)13とが配設されている。また、排気管11においてDPF12とSCR触媒13との間には、還元剤としての尿素水(尿素水溶液)を排気管11内に添加供給するための尿素水添加弁15が設けられている。
排気管11においてSCR触媒13の下流側には、NOx検出部(NOxセンサ)と排気温検出部(排気温センサ)とが共に内蔵された排気センサ16が設けられており、排気センサ16により、SCR触媒13の下流側にて排気中のNOx量(ひいてはSCR触媒13によるNOxの浄化率)、及び排気の温度が検出されるようになっている。排気管11の更に下流には、余剰のアンモニア(NH3)を除去するためのアンモニア除去装置(例えば酸化触媒)や、排気中のアンモニア量を検出するためのアンモニアセンサ等が必要に応じて設けられる。
DPF12は、排気中のPM(粒子状物質)を捕集する連続再生式のPM除去用フィルタである。DPF12は白金系の酸化触媒を担持しており、PM成分の1つである可溶性有機成分(SOF)とともにHCやCOを除去することができるようになっている。ちなみに、DPF12に捕集されたPMは、ディーゼルエンジンにおけるメイン燃料噴射後のポスト噴射等により燃焼除去でき(再生処理に相当)、これによりDPF12の継続使用が可能となっている。
SCR触媒13はNOxの還元反応(排気浄化反応)を促進するものであり、例えば、
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O …(式1)
6NO2+8NH3→7N2+12H2O …(式2)
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O …(式3)
のような反応を促進して排気中のNOxを還元する。そして、これらの反応においてNOxの還元剤となるアンモニア(NH3)を添加供給するものが、同SCR触媒13の上流側に設けられた尿素水添加弁15である。
尿素水添加弁15は、ガソリン噴射用の既存の燃料噴射弁(インジェクタ)とほぼ同様の構成を有するものであり、公知の構成が採用できるため、ここでは構成を簡単に説明する。尿素水添加弁15は、電磁ソレノイド等からなる駆動部と、先端噴孔部を開閉するためのニードルを有する弁体部とを備えた電磁式開閉弁として構成されており、ECU40からの噴射駆動信号に基づき開弁又は閉弁する。すなわち、噴射駆動信号に基づき電磁ソレノイドが通電されると、該通電に伴いニードルが開弁方向に移動し先端噴孔部15aから尿素水が添加(噴射)される。
尿素水添加弁15に対しては、尿素水タンク21から尿素水が逐次供給されるようになっており、次に、尿素水供給系の構成について説明する。
尿素水タンク21は給液キャップ付きの密閉容器にて構成されており、その内部に所定濃度(32.5%)の尿素水が貯蔵されている。尿素水タンク21内には、尿素水に浸漬した状態で尿素水ポンプ22が設けられている。尿素水ポンプ22は、ECU40からの駆動信号により回転駆動される電動式ポンプである。尿素水ポンプ22には尿素水供給管23の一端が接続されており、同尿素水供給管23の他端は尿素水添加弁15に接続されている。尿素水供給管23内には尿素水通路が形成されている。尿素水ポンプ22が回転駆動されることにより、尿素水が汲み上げられ尿素水供給管23を通じて尿素水添加弁15側に吐出される。
尿素水ポンプ22は、駆動源として電動機(モータ)を備えるタービン式ポンプであり、電動機の駆動に伴いインペラが回転するとともにインペラ外周部に設けられた多数の羽根溝から尿素水が圧送されるようになっている。なお、尿素水ポンプ22としてはロータ式ポンプ等、他のポンプが適用されてもよい。尿素水ポンプ22には、尿素水の圧力を調整するための圧力調整弁(図示略)が内蔵されており、同ポンプ22の吐出圧力は圧力調整弁によって適宜調整される。また、尿素水ポンプ22の吐出口部分には、尿素水を濾過するためのフィルタ(図示略)が設けられており、逐次吐出される尿素水はフィルタにより異物が除去された後、尿素水供給管23に吐出される。
尿素水タンク21には、同タンク21内の尿素水の温度を検出するための尿素水温度センサ25が設けられている。その他、尿素水供給系には、凍結した尿素水を解凍する目的で、エンジン冷却水を利用した尿素水解凍手段が設けられているが、これに関しては後に詳述する。
上記システムの中で電子制御ユニットとして主体的に排気浄化に係る制御を行う部分がECU40である。ECU40は、周知のマイクロコンピュータ(図示略)を備え、各種センサの検出値に基づいて所望とされる態様で尿素水添加弁15をはじめとする各種アクチュエータを操作することにより、排気浄化に係る各種の制御を行うものである。具体的には、例えば尿素水添加弁15の通電時間や尿素水ポンプ22の駆動量等を制御することにより、適切な時期に適正な量の尿素水を排気管11内に添加供給する。
本実施形態に係る上記システムでは、エンジン運転時において、尿素水ポンプ22の駆動により尿素水タンク21内の尿素水が尿素水供給管23を通じて尿素水添加弁15に圧送され、尿素水添加弁15により排気管11内に尿素水が添加供給される。すると、排気管11内において排気と共に尿素水がSCR触媒13に供給され、SCR触媒13においてNOxの還元反応が行われることによってその排気が浄化される。NOxの還元に際しては、例えば、
(NH2)2CO+H2O→2NH3+CO2 …(式4)
のような反応をもって、尿素水が排気熱で加水分解されることによりアンモニア(NH3)が生成され、SCR触媒13にて選択的に吸着された排気中のNOxに対し、このアンモニアが添加される。そして、同SCR触媒13上で、そのアンモニアに基づく還元反応(上記反応式(式1)〜(式3))が行われることによって、NOxが還元、浄化されることになる。
還元剤として用いられる尿素水は−11℃で凍結し、その凍結に伴い排気管11の触媒上流部分に対して尿素水が添加供給できなくなる。そこで本実施形態では、凍結した尿素水を、エンジン冷却水を用いていち早く解凍する構成を採用している。この場合、エンジン冷却水は尿素水(還元剤)を解凍するための解凍用媒体に相当する。
エンジン冷却水を循環させるための冷却水循環系の構成について以下に説明する。図1に示すように、冷却水循環配管31は、エンジン本体Eにて加熱されたエンジン冷却水を尿素水供給系に循環させるものであり、その一部が尿素水タンク21内に配設されている。尿素水タンク21内に配設された配管部分がタンク加熱部H1であり、当該加熱部H1においては冷却水循環配管31が螺旋状(渦巻き状)に曲げ形成されている。この場合、エンジン本体Eの冷却水通路(いわゆる、ウォータジャケット)から流れ出たエンジン冷却水は、タンク加熱部H1を通過した後にエンジン本体Eに戻るようにして冷却水循環配管31内を循環する。なお、エンジン本体E付近にはエンジン駆動式のウォータポンプWPが設けられており、このウォータポンプWPの駆動によりエンジン冷却水の循環が行われるようになっている。
冷却水循環配管31において、エンジン本体Eからタンク加熱部H1に至るまでの中途部分には電磁式の開閉弁32が設けられている。開閉弁32を開くことでタンク加熱部H1へのエンジン冷却水の循環(図1のR1方向の流れ)が許容され、開閉弁32を閉じることでタンク加熱部H1へのエンジン冷却水の循環(図1のR1方向の流れ)が阻止されるようになっている。
また、冷却水循環配管31は、タンク加熱部H1を迂回するようにして2点(図のA1,A2)で分岐されており、尿素水タンク21内にエンジン冷却水を導く上記の冷却水経路に加え、尿素水供給管23に一体化されて設けられる冷却水経路が設けられている。本実施形態では、尿素水供給管23と冷却水循環配管31との一体化部分が二重配管にて構成されている。この場合、尿素水供給管23と冷却水循環配管31とを比べると、後者の方が大径であり、尿素水供給管23を内側配管、冷却水循環配管31を外側配管とすることで二重配管が構成されている。
尿素水供給管23と冷却水循環配管31との一体化部分(二重配管部分)が尿素水配管加熱部H2となっている。冷却水循環配管31において、分岐部(図のA1)から尿素水配管加熱部H2に至るまでの中途部分には電磁式の開閉弁36が設けられている。開閉弁36を開くことで尿素水配管加熱部H2へのエンジン冷却水の循環(図1のR2方向の流れ)が許容され、開閉弁36を閉じることで尿素水配管加熱部H2へのエンジン冷却水の循環(図1のR2方向の流れ)が阻止されるようになっている。
ところで、上記のように排気管11内に尿素水が添加供給される場合、排気熱により尿素水から水分が離脱(蒸発)することに起因して尿素加水分解によるアンモニア生成量が減り、SCR触媒13におけるNOx浄化性能が低下する、又は尿素水の過剰供給(NOx浄化率が低下することに伴う増量供給)が強いられる等の不都合が生じる。つまり、水の共存有無により尿素熱分解反応量に違いが生じ、噴射後において尿素水から水分が離脱するとアンモニア生成量が減少する。また、尿素水においてアンモニアへの未反応分が生じると、排気管11の内面やSCR触媒13の前面部に尿素デポジットが付着し残留するという不都合が生じる。尿素デポジットには、尿素水から水分が離脱することで生じる尿素(尿素粉体)や、その尿素が加熱されることで生成される尿素変質物が含まれる。
尿素デポジットの生成について補足する。排気管11内に尿素水添加弁15から尿素水が噴射されると、沸点103℃(32.5%尿素水)よりも高温域で尿素水から尿素が析出され、その尿素が、排気熱で尿素の融点132℃以上(150〜170℃)に加熱されることによりビウレット(H2N−CO−NH−CO−NH2)が生成される。また、尿素が、排気熱で約200℃に加熱されることによりシアヌル酸(C3N3(O−CO−NH2)3)が生成される。尿素デポジットとしては、その他に尿素樹脂等も生成される。
本実施形態では、排気管11内において尿素水からアンモニアへの尿素分解反応を促進すべく、すなわちアンモニア未反応分を減らすべく、図1に示すように、排気管11において尿素水添加弁15とSCR触媒13との間に水添加弁41を設置し、その水添加弁41により排気管11内に水を添加供給する。かかる場合、水添加弁41から供給される水により、排気管11内において尿素水からアンモニアへの尿素分解反応が促進され、SCR触媒13におけるNOx浄化性能が維持できる。また、アンモニア未変換分が減ることにより、尿素デポジットの生成が抑制される。
詳細には、図1に示すように、排気管11において尿素水添加弁15よりも下流側に水添加弁41が設けられている。水添加弁41は、その先端噴孔部41aを排気上流側に向けて設置されている。いい加えると、水添加弁41は、尿素水添加弁15と向かい合うようにして設けられている。この場合、尿素水添加弁15は排気下流側に向けて尿素水を噴射するのに対して、水添加弁41は排気上流側に向けて水を噴射する。
水添加弁41は、尿素水添加弁15と同様、ガソリン噴射用の既存の燃料噴射弁(電磁ソレノイド式インジェクタ)とほぼ同様の構成を有しており、ECU40からの噴射駆動信号に基づき開弁又は閉弁する。このとき、水添加弁41が開弁駆動されることで、先端噴孔部41aから水が添加(噴射)される。
尿素水添加弁15の先端噴孔部15aと水添加弁41の先端噴孔部41aとの間の距離(離間距離L1)は、尿素水添加弁15からの尿素水噴霧に対して、水添加弁41からの水噴霧が好適に交わるように設定されている。具体的には、離間距離L1は350〜500mm程度である。
尿素水添加弁15と水添加弁41とは先端噴孔部15a,41aの構成の一部が相違しており、その相違点を説明する。図2(a)は尿素水添加弁15の先端噴孔部15aにおける噴孔配置を示す平面図、図2(b)は水添加弁41の先端噴孔部41aにおける噴孔配置を示す平面図である。
図2(a)に示すように、尿素水添加弁15の先端噴孔部15aには、m個(図では4つ)の噴孔15bが設けられている。各噴孔15bは同一円上に並ぶようにして略均等に設けられている。また、図2(b)に示すように、水添加弁41の先端噴孔部41aには、尿素水添加弁15の噴孔数mよりも多いn個(図では8つ)の噴孔41bが設けられている。各噴孔41bは同一円上に並ぶようにして略均等に設けられている。尿素水添加弁15の噴孔15bと水添加弁41の噴孔41bとを比較すると、噴孔数m,nが「m<n」であることに加え、各噴孔15b,41bの孔径D1,D2が「D1>D2」となっている。
水添加弁41には給水配管42を介して給水タンク43が接続されている。給水タンク43は給液キャップ付きの密閉容器にて構成されており、その内部に水が貯蔵されている。例えば、給水タンク43には、イオン交換水や蒸留水など、触媒反応を阻害する成分を含まない成分の水が貯留されている。給水タンク43内には、水に浸漬した状態で給水ポンプ44が設けられている。給水ポンプ44は、ECU40からの駆動信号により回転駆動される電動式ポンプである。給水ポンプ44には給水配管42の一端が接続されている。給水ポンプ44が回転駆動されることにより、水が汲み上げられ給水配管42を通じて水添加弁41側に吐出される。
給水タンク43には、同タンク43内の水の温度を検出するための水温センサ45が設けられており、その検出結果はECU40に逐次入力される。
また、給水タンク43には、尿素水タンク21と同様、冷却水循環配管31の一部が配設されている。すなわち、冷却水循環配管31には分岐配管46が接続されており、その分岐配管46において給水タンク43内に配設された配管部分がタンク加熱部H3となっている。当該加熱部H3においては分岐配管46が螺旋状(渦巻き状)に曲げ形成されている。この場合、エンジン本体Eの冷却水通路から流れ出たエンジン冷却水は、尿素水タンク21のタンク加熱部H1に加え、給水タンク43のタンク加熱部H3にも給送される。
冷却水循環配管31において、分岐配管46には電磁式の開閉弁47が設けられている。開閉弁47を開くことでタンク加熱部H3へのエンジン冷却水の循環(図1のR3方向の流れ)が許容され、開閉弁47を閉じることでタンク加熱部H3へのエンジン冷却水の循環(図1のR3方向の流れ)が阻止されるようになっている。
上記構成の排気浄化システムでは、ディーゼルエンジンの運転中において排気管11内に尿素水添加弁15から尿素水が添加供給されるとともに、同じく排気管11内に水添加弁41から水が添加供給される。このとき、排気管11内では、尿素水の加水分解によりアンモニアが生成され、そのアンモニアによってSCR触媒13で排気中のNOxの還元除去が行われる。また、排気管11内では、尿素水がアンモニアに変換される前に尿素水から水分が離脱(蒸発)するという事態が生じるが、水添加弁41により水分が補給されることにより、尿素が湿潤化されてアンモニアへの変換作用が促される。これにより、アンモニア生成量が増え、NOx浄化率が高められる。また、尿素水のうちアンモニアへの未反応分が減ることから、尿素水の過剰供給が抑制されるとともに、尿素デポジットの生成が抑制される。
また、寒冷地等では、尿素水タンク21及び尿素水供給管23の尿素水や、給水タンク43の水が凍結する場合ある。故に、尿素水温度センサ25により尿素水タンク21内の尿素水温度が逐次検出され、尿素水温度が所定の凍結判定値(凍結の可能性のある温度、例えば−7℃)未満となった場合には、開閉弁32,36が開放されてタンク加熱部H1や尿素水配管加熱部H2に対してエンジン冷却水(温水)が給送されるようになっている。これにより、尿素水タンク21及び尿素水供給管23の尿素水の凍結が抑制される。仮に尿素水が凍結した場合には、いち早く解凍できる。
また、水温センサ45により給水タンク43内の水温が逐次検出され、水温が所定の凍結判定値(凍結の可能性のある温度、例えば4℃)未満となった場合には、開閉弁47が開放されてタンク加熱部H3に対してエンジン冷却水(温水)が給送されるようになっている。これにより、給水タンク43内の水の凍結が抑制される。仮に水が凍結した場合には、いち早く解凍できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
尿素SCRを用いた排気浄化システムにおいて排気管11内への水供給を行う構成としたため、尿素水からアンモニアへの分解反応を促進し、ひいてはNOx浄化を好適に行わせることができる。すなわち、排気浄化効果が向上し、排気エミッションの改善を図ることができる。
また、水添加弁41を尿素水添加弁15よりも排気下流側に設けたため、尿素水添加弁15から供給された尿素水が排気とともに下流側に流れていく過程において、SCR触媒13に至るまでに尿素水(尿素)に対して好適に水を補給できる。
互いに向かい合う方向に尿素水溶液、水を各々噴射する向きに尿素水添加弁15と水添加弁41とを設置したため、尿素水噴霧に対して水噴霧が混ざり合うことで尿素の湿潤化が促され、アンモニアへの分解反応を生じさせることができる。
水添加弁41の噴孔41bの大きさを尿素水添加弁15の噴孔15bの大きさよりも小さくし、かつ水添加弁41の噴孔数を尿素水添加弁15の噴孔数よりも多くした。これにより、尿素水添加弁15から供給される尿素水については水分の離脱(蒸発)を抑制することができる。また、水添加弁41から供給される水についてはいち早く気化させることにより尿素を好適に湿潤化させることができ、アンモニアへの加水分解を促すことができる。
水添加弁41への給水を行う給水タンク43に冷却水循環配管31の一部を配設したため、仮に給水タンク43の水が凍結しても、エンジン冷却水(温水)の流通により加熱され、いち早く解凍することができる。尿素水タンク21や尿素水供給管23についても同様に、エンジン冷却水を利用して加熱する構成としたため、尿素水の凍結時にもいち早く解凍できる。上記のようにエンジン冷却水を用いて加熱を行う構成によれば、ヒータ通電により加熱を行う構成に比してバッテリ負荷が軽減できる等のメリットもある。
尿素水添加弁15及び水添加弁41としてインジェクタタイプの電磁式開閉弁を用いる構成としたため、尿素水や水の添加制御を高精度に行うことが可能となる。これにより、尿素水や水の無駄な消費を抑制でき、尿素水消費量や水消費量の低減を図ることができる。
尿素水添加弁15及び水添加弁41を、DPF12(PM除去用フィルタ)の下流側に設ける構成とした。これにより、尿素水添加弁15や水添加弁41の先端添加口がPMにより汚染されるといった不都合が抑制でき、尿素水添加弁15や水添加弁41を長期にわたって使用することが可能になる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、主に尿素水添加弁15及び水添加弁41についての制御内容を説明する。
図3は、本実施形態における尿素SCRシステムの概要を示す構成図であり、これは図1の一部を変更したものである。なお、図3において、図1と重複する構成については同一の符号を付すとともに説明を割愛する。図示は略すが、尿素水や水の供給系に関する構成は図1と同一である。
図3では図1の構成との相違点として、SCR触媒13の下流側には、SCR触媒13で余剰となり同SCR触媒13から流出したアンモニアを酸化除去するための酸化触媒51が設けられるとともに、さらに下流側にはアンモニア濃度を検出するためのアンモニアセンサ52が設けられている。アンモニアセンサ52の検出信号は、上述した排気センサ16(NOxセンサ)の検出信号と同様、ECU40に入力される。ECU40では、排気センサ16やアンモニアセンサ52の検出信号などに基づいて、尿素水添加弁15の尿素水添加量や水添加弁41の水添加量を制御する。
ECU40による水添加弁41の制御に関して説明すると、エンジン運転中において、センサ16,52の検出信号に基づいてSCR触媒13の下流側におけるNOx量と酸化触媒51の下流側におけるアンモニア量(アンモニア余剰量)とを算出し、これらNOx量とアンモニア量とに基づいて水添加弁41の水添加量を制御する。この場合、SCR触媒13の下流側におけるNOx量が多いほどアンモニアがより多く必要となるため、水添加量を多くする(図4(a)参照)。このとき、NOx量に応じて水添加量を多くすることで尿素の加水分解が促進され、ひいてはNOxの還元浄化が向上する。また、酸化触媒51の下流側におけるアンモニア量が多い場合にはアンモニアが過剰気味であり、それ以上のアンモニアを要しないため、水添加量を少なくする(図4(a)参照)。このとき、アンモニア量に応じて水添加量を少なくすることで余分のアンモニア発生が抑制される。
また、エンジンの運転停止後には、排気管11内やSCR触媒13に尿素水が残留し、その残留尿素水から水が蒸発すると、排気管11内又は触媒表面で尿素の析出が生じる。そこで、エンジン運転停止後における尿素析出対策として、エンジン運転停止に伴い尿素水添加弁15による尿素水添加が停止された後において、所定期間だけ水添加弁41による水添加を実施することとしている。本実施形態では、エンジン運転中に所定期間単位で尿素水添加量の積算値(尿素水積算量)を逐次算出するとともに、その尿素水積算量のうちエンジン停止直前の算出値に基づいて、エンジン停止直後における水添加弁41の水添加量を制御する。具体的には、エンジン停止直前の尿素水積算量が多いほど水添加量を多くする(図4(b)参照)。
なお、エンジン運転中の水添加量とエンジン停止後の水添加量とを比べると、後者の場合には水供給量を少なめにするのが望ましいと考えられる。エンジンの運転停止後における水添加量を一定量で制御することも可能である。
尿素水添加弁15の制御については、周知の技術を採用すればよいため、略述すると、SCR触媒13の下流側におけるNOx量や同SCR触媒13におけるNOx浄化率等を算出し、それらNOx量やNOx浄化率に基づいて、尿素水添加弁15の尿素水添加量を制御する。
次に、尿素水添加弁15による尿素水添加の制御手順と、水添加弁41による水添加の制御手順とを説明する。図5(a)は、尿素水添加弁15による尿素水添加の制御手順を示すフローチャートであり、図5(b)は、水添加弁41による水添加の制御手順を示すフローチャートである。図5(a)(b)の各処理は、イグニッションスイッチのオン操作など、所定のエンジン始動操作に伴い起動され、所定の時間周期で繰り返し実行される。
図5(a)において、ステップS11では、エンジン始動後、所定時間Tが経過したか否かを判定する。この処理は、エンジン停止中に尿素水が凍結した場合においてその尿素水を解凍するために要する時間であり、所定時間Tは数分(例えば5分)程度の時間である。なお、外気温などにより所定時間Tを可変設定することも可能である。
その後、ステップS12では、排気センサ16の出力に基づいてSCR触媒13の下流側におけるNOx量を算出する。続くステップS13では、SCR触媒13の下流側NOx量に基づいて尿素水添加量を算出する。ステップS14では、都度の尿素水添加量に対応する駆動信号を駆動回路に出力し、尿素水添加弁15を駆動させて尿素水添加を実行する。なお、尿素水添加は、イグニッションスイッチがオフ操作された時点で終了される。
次に、水添加弁41による水添加の制御手順を図5(b)を用いて説明する。なお、上述した図5(a)では、イグニッションスイッチのオフ操作時点(エンジン停止時点)で尿素水添加が終了されるのに対し、図5(b)では、イグニッションスイッチのオフ操作後(エンジン停止後)も所定期間だけ水供給が継続されるものとなっている。
図5(b)において、ステップS21では、エンジン始動後、所定時間Tが経過したか否かを判定する(図5(a)のステップS11と同様)。続くステップS22では、今現在、エンジン運転中であるか否かを判定する。このとき、例えば、イグニッションスイッチがオン状態であれば、エンジン運転中であると判定してステップS23に進み、イグニッションスイッチのオフ状態であれば、エンジンが運転停止したと判定してステップS26に進む。
ステップS23では、排気センサ16の出力に基づいてSCR触媒13の下流側におけるNOx量を算出するとともに、アンモニアセンサ52の出力に基づいて酸化触媒51の下流側におけるアンモニア量を算出する。その後、ステップS24では、SCR触媒13の下流側NOx量と酸化触媒51の下流側アンモニア量とに基づいて水添加量を算出する。このとき、図4(a)の関係を用いて水添加量が算出される。ステップS25では、都度の水添加量(ステップS24での算出値)に対応する駆動信号を駆動回路に出力し、水添加弁41を駆動させて水添加を実施する。
一方、ステップS26では、今現在、エンジン停止直後の水添加期間中であるか否かを判定する。水添加期間は、エンジン停止後に排気管11内への水添加が実施される期間であり、イグニッションスイッチのオフ操作時点を始まりとして設定され、例えば数秒程度である。このとき、尿素が加水分解されるには排気管11内が所定の高温状態(最低80℃程度の雰囲気)であることが必要であり、エンジン停止後における排気管11内の残熱の変化に応じて水添加が実施されるのが好ましい。具体的には、例えば、排気管11内の残熱の変化は外気温に応じて相違し、外気温が低いほど残熱は早く減少(減衰)する。ゆえに、外気温が低いほど水添加期間を短い期間とする。
水添加期間中であればステップS27に進み、エンジン停止直前に算出した尿素水積算量に基づいて水添加量を算出する。このとき、図4(b)の関係を用いて水添加量が算出される。その後、ステップS28では、都度の水添加量(ステップS27での算出値)に対応する駆動信号を駆動回路に出力し、水添加弁41を駆動させて水添加を実施する。なお、エンジン停止後の水添加は、水添加期間に相当する時間が経過した時点で終了される。
以上第2の実施形態によれば、エンジン運転中においてSCR触媒13の下流側におけるNOx量と酸化触媒51の下流側におけるアンモニア量(アンモニア余剰量)とに基づいて水添加弁41による水添加量を制御する構成としたため、排気管11内に対して適正量の水添加を行わせることができる。
また、エンジンの運転停止後における尿素析出対策として、エンジン運転停止に伴い尿素水添加弁15の尿素水供給が停止された後において水添加弁41による水供給を実施する構成としたため、エンジン停止直後における残熱を利用して排気管11内の残留尿素水の加水分解を行わせ、尿素の析出を抑制することができる。このとき、エンジン停止後において加水分解により生じたアンモニアはSCR触媒13の表面に吸着する。したがって、次回のエンジン始動時には、既に触媒表面に吸着しているアンモニアを使って早期にNOx浄化を開始できる。
エンジン停止直前期間における尿素水添加量(所定期間の尿素水積算量)に基づいてエンジン停止後の水添加量を制御する構成としたため、エンジン運転停止後において残留尿素水を加水分解する上で適正量の水を排気管11内に供給できる。
また、エンジン運転停止後における排気管11内の残熱の変化に応じて水添加を制御する構成としたため、エンジン運転停止後において、残熱による尿素水の加水分解が可能な期間に適正なる水添加を実施できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、尿素水添加弁15の先端噴孔部15a(尿素水供給口)に付着した析出尿素や尿素変質物を、水添加弁41の水噴射により洗浄除去する構成としている。
詳細には、図6に示すように、排気管11において尿素水添加弁15の先端噴孔部15aに対向する位置に水添加弁41を設け、この場合特に、水添加弁41の水噴霧中心線LAが尿素水添加弁15の先端噴孔部15aを通るように配置する。尿素水添加弁15の先端噴孔部15aに向けて水添加弁41が水噴射を行うことにより、先端噴孔部15aにおいて尿素が析出したり尿素変質物が堆積したりしても、それら析出尿素や尿素変質物の洗浄除去が可能となる。したがって、尿素水添加弁15による好適なる尿素水供給を継続して実施できる。
上記のように尿素水添加弁15の洗浄を目的として水添加弁41による水噴射を実施する場合、図7にフローチャートで示す演算処理が実施される。図7の処理は、ECU40により所定周期で繰り返し実行される。
図7において、ステップS31では、今現在、尿素水添加弁15による尿素水添加が行われているか否かを判定する。尿素水添加の実施中であれば、そのまま本処理を終了する。ちなみに、尿素水添加弁15による尿素水添加は、例えば排気温に応じて実施又は停止されるようになっており、排気温が所定のしきい値(例えば150℃)以上であれば尿素水添加を実施し(例えば実施フラグをONし)、排気温が所定のしきい値(例えば150℃)未満であれば尿素水添加を停止する(例えば実施フラグをOFFする)。
尿素水添加の実施中でなければ、ステップS32に進み、水噴射の実施条件を設定する。具体的には、水の噴射圧力(図1の給水ポンプ44の吐出圧力)や水の噴射時間(水添加弁41の開弁時間)を、先端噴孔部15aにおける析出尿素等の付着状態に応じて可変に設定する。ここで、先端噴孔部15aにおける析出尿素等の付着状態(付着量など)は、車両の走行距離や尿素水添加量(又は添加時間)の積算値に相関していると考えられるため、本実施形態では、車両の走行距離や尿素水添加量(又は添加時間)の積算値に基づいて、水の噴射圧力及び水の噴射時間の少なくとも一方を設定する。このとき、車両の走行距離や尿素水添加量(又は添加時間)の積算値が大きいほど、水の噴射圧力を大きい値とする。また、車両の走行距離や尿素水添加量(又は添加時間)の積算値が大きいほど、水の噴射時間を長い時間とする。なお、水噴射は、尿素水の非添加期間に1回のみ実施されればよい。
続くステップS33では、上記の実施条件にて水添加弁41による水噴射を実施する。なお、上記のように水噴射の実施条件を可変設定する構成は必須ではなく、同実施条件を固定とすることも可能である。
上記のとおり、尿素水添加弁15による尿素水添加とは異なる時期に尿素水添加弁15の先端噴孔部15aに向けての水噴射を実施することにより、尿素水添加弁15による尿素水添加に悪影響を及ぼすことなく、先端噴孔部15aの洗浄を実施できる。また、水噴射の実施条件を可変設定することにより、先端噴孔部15aにおける析出尿素等の付着状態に応じた洗浄を実施できる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・排気管11において、尿素水添加弁15と水添加弁41との設置形態を変更する。例えば、図8(a)では、尿素水添加弁15と水添加弁41とをいずれも排気下流側に向けて設置しており、図8(b)では、尿素水添加弁15と水添加弁41とをいずれも排気上流側に向けて設置している。また、図8(c)では、尿素水添加弁15と水添加弁41とを排気流れ方向においてほぼ同位置に設置している。この場合特に、尿素水添加弁15からの尿素水噴霧に対してその噴霧直後に水添加弁41からの水噴霧が交わるようにすべく各添加弁15,41が対向配置されている。ただし、図8(c)において、各添加弁15,41を噴霧方向が平行となる向きに配置することも可能である。図8(d)では、図1等とは設置順序を逆にし、水添加弁41を排気上流側に、尿素水添加弁15を排気下流側に設けている。
図8(d)の構成について説明を補足する。図8(d)では、水添加弁41が、尿素水添加弁15の先端噴孔部15aよりも排気上流側に水を添加供給するものとなっている。そのため、排気管11内に供給された水(液状の水)が、同じく排気管11内に供給された尿素水に到達するまでに排気熱により十分に気化され(蒸気となり)、尿素水の加水分解を促進できる。つまり、水の蒸発時間を確保できる構成となっている。
・尿素水添加弁15を排気の熱的影響から保護するには、尿素水添加弁15を排気流に晒されない位置に設けることが望ましい。具体的には、図9に示すように、排気管11に他の部位よりも排気通路外方に張り出した通路拡張部61を設けるとともに、その通路拡張部61に尿素水添加弁15を設置する。つまり、尿素水添加弁15が通路拡張部61内に尿素水を添加供給する構成とする。この場合、通路拡張部61内において尿素水噴霧が滞留し、尿素水から尿素が析出したり尿素変質物が堆積したりすることが考えられる。なお、通路拡張部61では中央部分と壁面付近とで尿素水噴霧の流速が相違するため(壁面付近はほぼ0)、尿素水噴霧が旋回しつつ滞留する。
そこで、通路拡張部61内での尿素析出や尿素変質物の堆積を抑制すべく、通路拡張部61内に対して水添加弁41による水噴射を実施する構成とする。具体的には、図9(a)に示すように、排気管11において通路拡張部61に対向する位置に水添加弁41を設け、水添加弁41が通路拡張部61内に水供給を行う構成とする。又は、図9(b)に示すように、通路拡張部61において、尿素水添加弁15と水添加弁41とを並設し、水添加弁41が通路拡張部61内に水供給を行う構成とする。図9(a)、(b)の構成によれば、通路拡張部61に尿素水噴霧が滞留しても、その通路拡張部61内での尿素の析出や尿素変質物の堆積を抑制できる。
・排気管11内(排気通路内)に水を供給する場合、排気管11内で水が気化することにより排気温度の低下が生じると考えられる。この場合、SCR触媒13の温度が活性温度(すなわち、所定のNOx浄化能力を確保できる温度)以下になると、当該SCR触媒13の浄化能力が低下してしまう。
そこで、SCR触媒13の温度又は排気温度を検出し、その検出温度が、SCR触媒13の活性温度を基準としてそれよりも高温側の温度しきい値よりも高ければ、水添加弁41による水供給を実施し、前記温度しきい値よりも低ければ、水添加弁41による水供給を実施しない構成とする。以下、ECU40による具体的な処理内容を図10のフローチャートを用いて説明する。図10は、上述した図5(b)の処理の一部を変更したものであり、図5(b)と同一の処理については同一のステップ番号を付すとともに説明を省略する。
図10において、エンジン運転中である場合(ステップS22がYESである場合)にステップS41に進むと、同ステップS41では、SCR触媒13の温度(SCR触媒温度)を算出する。SCR触媒温度は、例えば、排気管11においてSCR触媒13の近傍(より具体的には、SCR触媒13よりも上流側であってDPF12よりも下流側)に設けられた図示しない排気温センサの検出値により算出される。なお、都度のエンジン運転状態(エンジン回転速度や負荷等)に基づいてSCR触媒温度を算出したり、SCR触媒温度に代えて排気温度を算出したりする構成であってもよい。
ステップS42では、SCR触媒温度が所定の温度しきい値K以上であるか否かを判定する。温度しきい値Kは、SCR触媒13の活性温度を基準としてそれよりも高温側に設定されている。本実施形態では、SCR触媒13の活性温度域の最低温度に、水の気化による温度低下分を加算した温度を温度しきい値Kとする。より具体的には、例えば、SCR触媒13の活性温度域の最小値が170℃であるなら、K=170℃+30℃とする。そして、SCR触媒温度≧Kであれば、後続のステップS23に進み、水添加弁41による水添加を実施する(ステップS23〜S25)。また、SCR触媒温度<Kであれば、水添加弁41による水添加を実施することなく本処理を終了する。上記のとおり水供給実施の温度条件を規定したため、排気管11内への水供給に起因してSCR触媒13が活性温度以下になり、SCR触媒13の浄化能力が低下してしまうといった不都合を抑制できる。
・排気管11に複数の水添加弁41を設置することも可能である。例えば、尿素水添加弁15を挟んで、その上流側と下流側にそれぞれ水添加弁41を設置する。
・上記実施形態では、尿素水添加弁15の噴孔15bと水添加弁41の噴孔41bとに関して、(1)各添加弁15,41の噴孔数m,nが「m<n」、(2)孔径D1,D2が「D1>D2」であるとしたが、これを変更し、上記(1)(2)のいずれかのみが満たされる関係であってもよい。又は、尿素水添加弁15と水添加弁41とが同一の構成であってもよい。
・上記実施形態では、尿素水タンク21内にインタンクポンプとして尿素水ポンプ22を設けたが、これを変更し、尿素水供給管23にインラインポンプとして尿素水ポンプ22を設けてもよい。また、給水タンク43内にインタンクポンプとして給水ポンプ44を設けたが、これを変更し、給水配管42にインラインポンプとして給水ポンプ44を設けてもよい。尿素水ポンプ22や給水ポンプ44をインラインポンプとすることで、尿素水タンク21や給水タンク43内における尿素水や水の凍結・膨張によるポンプの破損を抑制できる。
・上記第2の実施形態では、水添加弁41の制御に関して、エンジン運転中においてSCR触媒13の下流側におけるNOx量と酸化触媒51の下流側におけるアンモニア量(アンモニア余剰量)とに基づいて水添加量を制御する構成としたが、これを変更し、酸化触媒51の下流側におけるアンモニア量(アンモニア余剰量)を用いずに水添加量を制御する構成としてもよい。また、SCR触媒13の上流側にNOxセンサを設け、SCR触媒13の下流側におけるNOx量に代えてSCR触媒13の上流側におけるNOx量を用いて水添加量を制御する構成、又は、SCR触媒13の上流側及び下流側におけるNOx量に基づいて水添加量を制御する構成としてもよい。SCR触媒13の上流側及び下流側の両方のNOx量を用いる場合、それら両方のNOx量からNOx浄化率を算出し、NOx浄化率に基づいて尿素水添加弁15の尿素水添加量を制御する構成であってもよい。なお、NOx浄化率X1は、触媒上流側NOx量Y1と触媒下流側NOx量Y2とに基づいて算出される(X1=(Y1−Y2)/Y1)。このとき、NOx排出量Y1は、都度のエンジン運転状態(エンジン回転速度、燃料噴射量)に基づいてマップや数式により算出されてもよい。
また、酸化触媒51の下流側でアンモニア量(アンモニア余剰量)を計測する構成、すなわち酸化触媒51の下流側にアンモニアセンサを設ける構成に代えて、酸化触媒51の上流側でアンモニア量(アンモニア余剰量)を計測する構成、すなわち酸化触媒51の上流側にアンモニアセンサを設ける構成としてもよい。
・水供給手段として、排気管11においてSCR触媒13よりも上流側に水蒸気発生器(水蒸気発生手段)を設ける構成としてもよい。水蒸気発生器は、超音波等により水蒸気を発生させて排気管11内に噴出するものである。本構成によれば、排気管11内を水蒸気により湿潤状態に保持することができる。ゆえに、同排気管11の空間内に存在する尿素水の加水分解を促進することができる。こうして水蒸気を供給する構成では、排気管11内に浮遊する尿素分を加水分解することができ、排気管11内の全体で加水分解を促進する上で有利であると考えられる。
なお、水供給手段として水蒸気発生器を用いる構成では、第2の実施形態で説明した水添加制御手順に従い水蒸気供給量が制御されるとよい(図5(b)のフローチャート参照)。
・上記各実施形態では、水供給手段としてインジェクタタイプの水添加弁41を用いたが、これを変更してもよい。例えば、パイプ状(細管状)のノズルを排気管11内に突出させて設け、そのノズル先端部から水を添加供給する構成であってもよい。この場合、水を加圧供給するのではなく、加圧しない状態の水(水滴)を排気管11内に滴下する構成であってもよい。排気管11内に水滴を滴下する構成であっても、排気管11内の熱で水が蒸発することで、尿素を好適に湿潤化させることができる。
・車載ディーゼルエンジン用の尿素SCRシステムとしての実用化以外に、他のエンジン、例えばガソリンエンジン(火花点火式エンジン)用の尿素SCRシステムとしての実用化が可能である。
発明の実施の形態における尿素SCRシステムの概略を示す構成図。 (a)は尿素水添加弁の先端噴孔部における噴孔配置を示す平面図、(b)は水添加弁の先端噴孔部における噴孔配置を示す平面図。 第2の実施形態における尿素SCRシステムの概略を示す構成図。 (a)はエンジン運転中の水添加量を設定するための図、(b)はエンジン停止直後の水添加量を設定するための図。 (a)は尿素水添加弁による尿素水添加の制御手順を示すフローチャート、(b)は水添加弁による水添加の制御手順を示すフローチャート。 第3の実施形態において尿素水添加弁と水添加弁との配置を示す概略図。 尿素水添加弁を洗浄するための水噴射処理を示すフローチャート。 他の実施形態において尿素水添加弁と水添加弁との配置を示す概略図。 他の実施形態において尿素水添加弁と水添加弁との配置を示す概略図。 他の実施形態において水添加の制御手順を示すフローチャート。
符号の説明
11…排気管、13…SCR触媒(選択還元型触媒)、15…尿素水添加弁(尿素水供給手段)、15a…先端噴孔部(尿素水供給口)、15b…噴孔、40…ECU(NOx量算出手段、水供給制御手段、情報取得手段、機関停止後時制御手段、及び温度検出手段)、41…水添加弁(水供給手段)、41a…先端噴孔部、41b…噴孔、51…酸化触媒、52…アンモニアセンサ、61…通路拡張部。

Claims (17)

  1. 内燃機関の排気通路に選択還元型触媒が設けられており、前記排気通路において前記選択還元型触媒よりも上流側に尿素水供給手段により尿素水溶液を供給する内燃機関の排気浄化システムであり、
    前記排気通路において前記選択還元型触媒よりも上流側に水を供給する水供給手段を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記水供給手段は、前記尿素水供給手段の尿素水供給口よりも排気下流側に水を添加供給するものである請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記水供給手段は、前記尿素水供給手段の尿素水供給口よりも排気上流側に水を添加供給するものである請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記尿素水供給手段と前記水供給手段とは、互いに向かい合う方向に尿素水溶液、水を各々噴射するものである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 前記水供給手段は、前記尿素水供給手段の尿素水供給口に向けて水を噴射するものである請求項1乃至4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  6. 前記尿素水供給手段による尿素水供給とは異なる時期に、前記尿素水供給手段の尿素水供給口に向けての前記水供給手段による水噴射を実施する請求項5に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  7. 前記排気通路には他の部位よりも通路外方に張り出して通路拡張部が設けられ、その通路拡張部に前記尿素水供給手段が尿素水溶液を供給する構成を有し、
    前記水供給手段は、前記通路拡張部内に対して水供給を行う請求項1乃至6のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  8. 前記尿素水供給手段としての尿素水添加弁と、前記水供給手段としての水添加弁とを備え、
    前記水添加弁の噴孔部における噴孔の大きさを、前記尿素水添加弁の噴孔部における噴孔の大きさよりも小さくした請求項1乃至7のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  9. 前記尿素水供給手段としての尿素水添加弁と、前記水供給手段としての水添加弁とを備え、
    前記水添加弁の噴孔部における噴孔数を、前記尿素水添加弁の噴孔部における噴孔数よりも多くした請求項1乃至8のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  10. 前記水供給手段として、前記排気通路において前記選択還元型触媒よりも上流側に水蒸気を供給する水蒸気発生手段が設けられている請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  11. 前記選択還元型触媒の温度又はその付近の排気温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記温度検出手段による検出温度が、前記選択還元型触媒の活性温度を基準としてそれよりも高温側の温度しきい値よりも高ければ、前記水供給手段による水供給を実施し、前記温度しきい値よりも低ければ、前記水供給手段による水供給を実施しない請求項1乃至10のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  12. 前記選択還元型触媒は排気中のNOxを還元浄化するNOx触媒であり、
    前記選択還元型触媒の上流側及び下流側の少なくともいずれかのNOx量を算出するNOx量算出手段と、
    前記NOx量算出手段により算出したNOx量に基づいて前記水供給手段による水供給量を制御する水供給制御手段と、
    を備える請求項1乃至11のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  13. 前記排気通路内に供給された尿素水溶液から生成されるアンモニアについて前記選択還元型触媒にて余剰となったアンモニア余剰量に関する情報を取得する情報取得手段を備え、
    前記水供給制御手段は、前記取得したアンモニア余剰量の情報に基づいて前記水供給手段による水供給量を制御する請求項12に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  14. 前記選択還元型触媒の下流側に設けられ、同触媒で余剰となったアンモニアを酸化除去する酸化触媒と、
    前記酸化触媒の上流側又は下流側にて排気通路内のアンモニア量を計測する手段とを備え、
    前記情報取得手段は、前記アンモニア余剰量の情報として、前記酸化触媒の上流側又は下流側におけるアンモニア計測量を取得する請求項13に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  15. 前記内燃機関の運転停止に伴い前記尿素水供給手段の尿素水供給が停止された後において、前記水供給手段による水供給を実施する機関停止後時制御手段を備える請求項1乃至14のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  16. 前記機関停止時制御手段は、前記内燃機関の停止直前期間における前記尿素水溶液の供給量に基づいて内燃機関停止後の水供給を制御する請求項15に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  17. 前記機関停止時制御手段は、前記内燃機関の運転停止後における前記排気通路の残熱の変化に応じて水供給を制御するものである請求項15又は16に記載の内燃機関の排気浄化システム。
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