JP2010059952A - 消音器 - Google Patents

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Kazuhiro Hayashi
和宏 林
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Abstract

【課題】薄膜15の振動によりダクト2内からダクト2外に吸気音を透過させて低減する消音器1において、透過音に対しても低減効果を得る。
【解決手段】薄膜15からなる内周管3の外周側に容積室4を形成し、容積室4を第1、第2容積室24、25に区画する。また、第1、第2容積室24、25を形成する第1、第2薄膜部26、27の1次モードの固有振動数f11、f21を、第1薄膜部26におけるリブ29の設定により異ならせ、第1、第2容積室24、25を連通穴30により連通させる。これにより、固有振動数f11の値と固有振動数f21の値との間の振動数を有して第1、第2容積室24、25に透過した音波は、互いに位相が180°異なり、連通穴30を介して互いに重ね合わされて相殺される。このため、透過音を低減することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンへの吸気に伴って吸気ダクト内に生じる吸気音を低減する消音器に関する。
従来から、吸気音を低減するために、様々な消音器が考えられて吸気ダクト(以下、単にダクトと呼ぶ)に適用されているが、消音器の1つに、薄膜からなる管体をダクトの一部とするものがある。この消音器によれば、薄膜の振動により、吸気脈動や吸気の気柱共鳴に伴う音波が減衰するとともに部分的にダクト外に透過して、吸気音が低減される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、薄膜を経てダクト内からダクト外へ透過した音波は、透過音となって吸気音とは別に騒音を構成する。そこで、透過音を低減するために、吸気音低減手段とは別に透過音低減手段が必要となり、種々の透過音低減手段が考えられている。例えば、特許文献1の消音器によれば、薄膜の外周側に吸音材が配され、吸音材によって透過音の低減が図られている。
しかし、吸音材を配することにより、消音器の体格が大きくなってコストも高くなってしまう。また、吸音材は、低周波の透過音に対する消音効果が低く、低周波の透過音に対しては、吸音材以外の手段が必要となる。
なお、薄膜の外周側に剛性の高い壁部が配され、薄膜と壁部との間に密閉された容積室を有する消音器が考えられている(例えば、特許文献2参照)。この消音器によれば、薄膜を経て容積室に透過した音波は、壁部によって容積室外側への透過が抑制されるので、透過音の低減を達成できる。
しかし、特許文献2の消音器によれば、容積室が密閉されているため、薄膜が充分に振動することができず、結果的に、吸気脈動や吸気の気柱共鳴に伴う音波の減衰および透過が不充分になる虞がある。このため、特許文献2の消音器は、吸気音低減効果を得ることができない虞がある。
特開2004−346750号公報 特開2003−322062号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、薄膜の振動により吸気音を低減する消音器において、透過音に対しても低減効果を得ることにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の消音器は、エンジンに通じる吸気ダクトの一部をなす内周管と、内周管の外周側に容積室を形成する外周管とを備え、内周管は、吸気ダクトの他部分よりも薄い薄膜からなり、薄膜の振動により、吸気ダクト内に生じる吸気音が吸気ダクト外に透過する。また、薄膜は、振動特性が異なる第1薄膜部および第2薄膜部を含んでいる。そして、第1薄膜部の固有振動数のモード次数および第2薄膜部の固有振動数のモード次数には、第1薄膜部と第2薄膜部との間で、同次であるにもかかわらず固有振動数の数値が異なる特定次数が存在する。
ここで、各薄膜部の固有振動数は、各薄膜部の寸法や物性、および容積室の容積等により定まっている。そして、各薄膜部に入力する音波の振動数が特定の固有振動数よりも小さい場合には、各薄膜部から放射される音波(つまり、薄膜部を経て透過した音波)の位相が変化せず、薄膜部に入力する音波の振動数が特定の固有振動数よりも大きい場合には、薄膜部を経て透過した音波の位相が180°変化する。また、位相が180°異なる音波は、互いに重なると効果的に相殺される。
そこで、第1、第2薄膜部の少なくとも1組の同次の固有振動数間に差異が生じるように、すなわち、第1、第2薄膜部の固有振動数のモード次数の中に特定次数が存在するように、薄膜および容積室を設定する。これにより、第1、第2薄膜部を経てダクト内から容積室に透過した音波の内、第1薄膜部の特定次数の固有振動数と第2薄膜部の特定次数の固有振動数との間の振動数を有する音波は、位相が互いに180°異なり、容積室にて互いに相殺される。このため、薄膜の振動によって吸気音を低減する消音器において、透過音に対しても低減効果を得ることができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の消音器によれば、外周管には、容積室と外気とを連通させる穴が設けられている。
これにより、容積室が密閉状態ではなくなるので、薄膜が充分に振動できるようになり、結果的に、吸気脈動や吸気の気柱共鳴に伴う音波の減衰および透過が充分に行われる。このため、透過音の低減とともに、吸気音の低減も確実に達成できる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の消音器によれば、容積室は、壁部により2室に区画され、第1薄膜部および第2薄膜部の一方の薄膜部は、2室の内の一方の室のみを形成する。そして、一方の室と他方の室とは壁部に設けられた穴により連通し、外周管の穴は、他方の室と外気とを連通させる(以下の〔請求項3の手段〕〜〔請求項5の手段〕に関する説明では、便宜上、特定次数の固有振動数の数値が小さい方の薄膜部を第1薄膜部とし、特定次数の固有振動数の数値が大きい方の薄膜部を第2薄膜部とする)。
これにより、例えば、第1薄膜部が一方の室を形成している場合、第1薄膜部を経てダクト内から一方の室に透過した音波は、さらに、一方の室から壁部を経て他方の室に透過する際に、振動数の数値にかかわらず振幅が一様に低下する。このため、第1薄膜部、一方の室および壁部を経てダクト内から他方の室に透過した音波は、第2薄膜部のみを経て他方の室に透過した音波と、より効果的に相殺されるので、透過音低減効果をさらに高めることができる。
すなわち、各薄膜部を経て透過した音波の振幅を振動数に対して描いた振幅特性は、固有振動数でピークを示す。そして、第1薄膜部を経て透過した音波の振幅特性と、第2薄膜部を経て透過した音波の振幅特性とは、第1、第2薄膜部間で特定次数の固有振動数の数値が異なることから、ピークを示す振動数が異なる。このため、第1、第2薄膜部を経てダクト内から容積室に透過した音波は、振幅が完全に一致せず完全な相殺は不可能である。
そこで、第1薄膜部を経てダクト内から一方の室に透過した音波を、穴を有する壁部を経て他方の室に透過させることで、第1薄膜部を経て透過した音波の振幅を一様に低下させる。これにより、他方の室では、第1薄膜部を経て透過した音波と、第2薄膜部を経て透過した音波とは、2つの振幅特性が交差する振動数よりも小さい範囲の振動数で、振幅の数値が接近する。このため、第1薄膜部を経て透過した音波と、第2薄膜部を経て透過した音波とがより効果的に相殺されるので、透過音低減効果をさらに高めることができる。
なお、第2薄膜部が一方の室を形成している場合、他方の室において、第2薄膜部を経て透過した音波の振幅が一様に低下するので、2つの振幅特性が交差する振動数よりも大きい範囲の振動数で振幅の数値が接近して透過音低減効果が高められる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の消音器によれば、第1薄膜部および第2薄膜部の少なくとも一方の薄膜部は、応力と歪みとの関係が吸気音により生じる範囲で非線形である。
これにより、非線形な薄膜部を経て透過した音波の振幅を振動数に対して描いた振幅特性は、固有振動数におけるピークが低下するとともに振幅が一様に低下する。
このため、例えば、第1薄膜部を非線形とした場合、第1薄膜部を経て透過した音波と、第2薄膜部を経て透過した音波とは、2つの振幅特性が交差する振動数よりも小さい範囲の振動数で、振幅の数値が接近する(第2薄膜部を非線形とした場合には、2つの振幅特性が交差する振動数よりも大きい範囲の振動数で、振幅の数値が接近する)。この結果、第1薄膜部を経て透過した音波と、第2薄膜部を経て透過した音波とがより効果的に相殺されるので、透過音低減効果をさらに高めることができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載の消音器によれば、第1薄膜部を経て透過した音波の特定次数の固有振動数における振幅と、第2薄膜部を経て透過した音波の特定次数の固有振動数における振幅とは、互いに異なる。
これにより、例えば、第2薄膜部を経て容積室に透過した音波の振幅の方が第1薄膜部を経て容積室に透過した音波の振幅よりも大きい場合、第1薄膜部を経て透過した音波と、第2薄膜部を経て透過した音波とは、2つの振幅特性が交差する振動数よりも小さい範囲の振動数で、振幅の数値が接近する(第1薄膜部を経て容積室に透過した音波の振幅の方が第2薄膜部を経て容積室に透過した音波の振幅よりも大きい場合には、2つの振幅特性が交差する振動数よりも大きい範囲の振動数で、振幅の数値が接近する)。
この結果、第1薄膜部を経て透過した音波と、第2薄膜部を経て透過した音波とがより効果的に相殺されるので、透過音低減効果をさらに高めることができる。
なお、各薄膜部の振幅増加は、例えば、下記の〔請求項8の手段〕〜〔請求項13の手段〕を用いたり、各薄膜部に含まれる面数を増やしたりすることで達成できる。また、各薄膜部の振幅低下は、例えば、下記の〔請求項8の手段〕〜〔請求項13の手段〕を用いたり、上記の〔請求項3の手段〕や〔請求項4の手段〕を用いたりすることで達成できる。
〔請求項6の手段〕
請求項6に記載の消音器によれば、第1薄膜部の固有振動数のモード次数、第2薄膜部の固有振動数のモード次数には、それぞれ、第1薄膜部と第2薄膜部との間で、奇数次だけ高次または低次であるにもかかわらず固有振動数の数値が一致する第1特定次数、第2特定次数が存在する。
これにより、例えば、第2特定次数が第1特定次数よりも1次だけ低次である場合、薄膜に入力する音波の内、第1特定次数よりも1次だけ低次の第1薄膜部の固有振動数の数値と第1、第2特定次数の固有振動数の数値との間の数値範囲の振動数を有する音波は、第1薄膜部を経て容積室に透過すると位相が180°変化し、第2薄膜部を経て容積室に透過しても位相が変化しない。このため、この数値範囲の振動数を有して第1、第2薄膜部を経て容積室に透過した音波は、互いに位相が180°異なる。
また、薄膜に入力する音波の内、第1、第2特定次数の固有振動数よりも大きい数値範囲の振動数を有する音波は、第1薄膜部を経て容積室に透過すると位相が360°変化し、第2薄膜部を経て容積室に透過すると位相が180°変化する。このため、この数値範囲の振動数を有して容積室に透過した音波は、互いに位相が180°異なる。
この結果、第1、第2薄膜部を経てダクト内から透過した音波の内、第1、第2特定次数の固有振動数を含んで相当に広がる数値範囲の振動数を有する音波は、位相が互いに180°異なり、容積室にて互いに相殺される。このため、薄膜の振動によって吸気音を低減する消音器において、透過音に対しても低減効果を得ることができる。
なお、第1、第2薄膜部を経て透過した音波の内、上記の相当に広がる数値範囲の音波は、振幅も略一致しているので、第1、第2薄膜部を経て透過した音波は、互いに効果的に相殺され、透過音低減効果は極めて大きい。
〔請求項7の手段〕
請求項7に記載の消音器によれば、外周管には、容積室と外気とを連通させる穴が設けられている。
これにより、請求項2の手段と同様の効果を得ることができる。
〔請求項8の手段〕
請求項8に記載の消音器によれば、第1薄膜部と第2薄膜部とは、各々の振動面積が異なっている。
この手段は、第1、第2薄膜部の固有振動数のモード次数において、特定次数や、第1、第2特定次数を存在させるための一手段を示すものである。
〔請求項9の手段〕
請求項9に記載の消音器によれば、第1薄膜部と第2薄膜部とは、各々におけるリブの設定が異なることで振動面積が異なっている。
この手段は、第1薄膜部と第2薄膜部とで振動面積に差異を持たせるための一手段を示すものである。
〔請求項10の手段〕
請求項10に記載の消音器によれば、第1薄膜部と第2薄膜部とは、各々の剛性が異なっている。
この手段は、第1、第2薄膜部の固有振動数のモード次数において、特定次数や、第1、第2特定次数を存在させるための一手段を示すものである。
〔請求項11の手段〕
請求項11に記載の消音器によれば、第1薄膜部と第2薄膜部とは、各々におけるリブの設定が異なることで振動面積または剛性が異なっている。
この手段は、第1薄膜部と第2薄膜部とで振動面積または剛性に差異を持たせるための一手段を示すものである。
〔請求項12の手段〕
請求項12に記載の消音器によれば、第1薄膜部と第2薄膜部とは、各々の質量が異なっている。
この手段は、第1、第2薄膜部の固有振動数のモード次数において、特定次数や、第1、第2特定次数を存在させるための一手段を示すものである。
〔請求項13の手段〕
請求項13に記載の消音器によれば、第1薄膜部と第2薄膜部とは、各々の膜厚が異なっている。
この手段は、第1、第2薄膜部の固有振動数のモード次数において、特定次数や、第1、第2特定次数を存在させるための一手段を示すものである。
最良の形態1の消音器は、エンジンに通じる吸気ダクトの一部をなす内周管と、内周管の外周側に容積室を形成する外周管とを備え、内周管は、吸気ダクトの他部分よりも薄い薄膜からなり、薄膜の振動により、吸気ダクト内に生じる吸気音が吸気ダクト外に透過する。また、薄膜は、振動特性が異なる第1薄膜部および第2薄膜部を含んでいる。そして、第1薄膜部の固有振動数のモード次数および第2薄膜部の固有振動数のモード次数には、第1薄膜部と第2薄膜部との間で、同次であるにもかかわらず固有振動数の数値が異なる特定次数が存在する。
また、外周管には、容積室と外気とを連通させる穴が設けられている。
また、第1薄膜部と第2薄膜部とは、各々の振動面積、および各々の剛性が異なっている。さらに、第1薄膜部と第2薄膜部とは、各々におけるリブの設定が異なることで振動面積および剛性が異なっている。
最良の形態2の消音器によれば、第1薄膜部の固有振動数のモード次数、第2薄膜部の固有振動数のモード次数には、それぞれ、第1薄膜部と第2薄膜部との間で、奇数次だけ高次または低次であるにもかかわらず固有振動数の数値が一致する第1特定次数、第2特定次数が存在する。
最良の形態3の消音器によれば、容積室は、壁部により2室に区画され、第1薄膜部および第2薄膜部の一方の薄膜部は、2室の内の一方の室のみを形成する。そして、一方の室と他方の室とは壁部に設けられた穴により連通し、外周管の穴は、他方の室と外気とを連通させる。
最良の形態4の消音器によれば、第1薄膜部および第2薄膜部の少なくとも一方の薄膜部は、応力と歪みとの関係が吸気音により生じる範囲で非線形である。
最良の形態5の消音器によれば、第1薄膜部および第2薄膜部の一方の薄膜部を経て透過した音波の振幅は、他方の薄膜部を経て透過した音波の振幅よりも大きい。
〔実施例1の構成〕
実施例1の消音器1の構成を、図1および図2を用いて説明する。
消音器1は、エンジン(図示せず)への吸気に伴って吸気ダクト(以下、ダクト2と呼ぶ)内に生じる吸気音を低減するものであり、ダクト2の一部分をなす内周管3と、内周管3の外周側に容積室4を形成する外周管5とを備える。
なお、消音器1を含む吸気装置8は、図1に示すように、エアクリーナ9、エアフローメータ10、スロットル装置11およびインテークマニホールド12を備える周知の構成であり、消音器1は、例えば、エアフローメータ10とスロットル装置11との間に配されている。
内周管3は、ダクト2の他部分よりも薄い薄膜15からなり、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂をブロー成形することで設けられている。そして、ダクト2内で生じた吸気音は、薄膜15の振動により減衰するとともに、部分的に容積室4に透過して透過音となる。
すなわち、薄膜15は、吸気脈動や吸気の気柱共鳴等の吸気に伴う音波の入力を受けて振動することで、吸気に伴う音波を減衰させるとともに吸気に伴う音波の一部をダクト2外に透過させて、吸気音を低減する。
そして、薄膜15の振動可能領域をできるだけ大きくして薄膜15の振動による吸気音低減効果を高めるため、内周管3は、例えば、図2(a)に示すように、吸気の流れ方向に垂直な切断面が扁平な六角形となるように設けられている。
また、内周管3は、例えば、吸気の流れ方向に平行に2分割された2つのパーツ16、17を溶着または接着により接合することで設けられている。ここで、パーツ16、17の長手方向一端側の接合部18およびパーツ16、17の長手方向他端側の接合部19は、切断面における六角形の長手方向両端で、吸気の流れ方向に延びるように設けられている。
外周管5は、薄膜15よりも厚い高剛性の壁部として設けられて内周管3の外周側に配される。また、外周管5は、例えば、吸気の流れ方向に垂直な切断面が長軸に沿って分割された半楕円となる2つのパーツ20、21により構成されている。すなわち、2つのパーツ20、21の長手方向一端は、接合部18の長手方向一端を挟み込むように接合部18に溶着または接着され、2つのパーツ20、21の長手方向他端は、接合部19の長手方向他端を挟み込むように接合部19に溶着または接着されている。
これにより、容積室4は、接合部18、19により2室に区画されている。
そして、以下の説明では、接合部18、19を区画壁18、19と呼び、容積室4のうちパーツ16、20により形成される図示上側の室を第1容積室24と呼び、パーツ17、21により形成される図示下側の室を第2容積室25と呼ぶ(図2(a)参照)。また、第1容積室24を形成するパーツ16の薄膜15の部分を第1薄膜部26と呼び、第2容積室25を形成するパーツ17の薄膜15の部分を第2薄膜部27と呼ぶ。
ここで、第1薄膜部26には、鍔状のリブ29が吸気の流れ方向に垂直となるように複数設けられ、リブ29により第1薄膜部26は複数の振動面に区画されている。このため、第1、第2薄膜部26、27は、各々の振動面積、および各々の剛性が異なっている。そして、このような振動面積および剛性の差異に起因して、第2薄膜部27の1次モードの固有振動数f21は第1薄膜部26の1次モードの固有振動数f11よりも大きくなっている。
つまり、第1、第2薄膜部26、27は、1次モードの固有振動数f11、f21が互いに異なるように設けられている(図3参照)。
なお、第1、第2薄膜部26、27の各モード次数における固有振動数の数値は、第1、第2薄膜部26、27の物性や振動面積、および第1、第2容積室24、25の容積等により定まるものである。そして、第1薄膜部26にリブ29が設定されて、第1、第2薄膜部26、27間で振動面積および剛性に差異が生じることで、固有振動数f21が、固有振動数f11よりも大きくなっている。
ここで、第1、第2薄膜部26、27の固有振動数f11、f21の1次モードのように、同次であるにもかかわらず、第1、第2薄膜部26、27間で固有振動数の数値が異なるモード次数を特定次数と呼ぶ。つまり、実施例1の第1、第2薄膜部26、27では、1次モードが特定次数である。
また、第1、第2容積室24、25は、区画壁18、19に設けられた連通穴30により互いに連通している。さらに、パーツ20、21には、第1、第2容積室24、25と外気とを連通させる穴31が設けられている。
〔実施例1の作用効果〕
実施例1の消音器1は、薄膜15からなりダクト2の一部をなす内周管3と、内周管3の外周側に容積室4を形成する外周管5とを備える。また、容積室4は、区画壁18、19により第1、第2容積室24、25に区画され、第1、第2容積室24、25は、連通穴30により互いに連通している。
そして、第1、第2容積室24、25を形成する第1、第2薄膜部26、27は、第1薄膜部26におけるリブ29の設定により、各々の1次モードの固有振動数f11、f21の値が互いに異なる。つまり、第1、第2薄膜部26、27の1次モードの固有振動数f11、f21の数値は、互いに異なる。
これにより、薄膜15に入力する音波の内、固有振動数f11、f21間の振動数を有する音波は、第1薄膜部26を経て第1容積室24に透過すると、位相が180°変化し、第2薄膜部27を経て第2容積室25に透過すると、位相が変化しない(図3(a)参照)。このため、固有振動数f11、f21間の振動数を有して第1、第2容積室24、25に透過した音波は、互いに位相が180°異なる。
この結果、固有振動数f11、f21間の振動数を有する音波は、第1、第2容積室24、25に分かれて透過して位相が180°異なった後、連通穴30を介して互いに重ね合わされて相殺される(図3(b)、(c)参照)。
以上により、透過音を構成する音波の内、固有振動数f11、f21間の振動数を有する音波が相殺されるので、透過音を低減することができる。
なお、第1、第2容積室24、25に透過した音波の振幅は、固有振動数ごとにピークを示す。このため、固有振動数f11、f21間でも、第1、第2容積室24、25に透過した音波は、重なり方が一様ではなく、固有振動数f11、f21の中間値の振動数において振幅が一致してほぼ完全に重なり、低減効果が最大ピークを示す。
また、外周管5には、第1、第2容積室24、25と外気とを連通させる穴31が設けられている。
これにより、第1、第2容積室24、25が密閉状態ではなくなるので、第1、第2薄膜部26、27が両方とも充分に振動できるようになり、結果的に、吸気音の減衰および透過が充分に行われる。このため、透過音の低減とともに、吸気音の低減も確実に達成できる。
〔実施例2の構成〕
実施例2の消音器1は、実施例1の消音器1と同様の第1、第2容積室24、25を形成し、第1、第2容積室24、25は、連通穴30を介して連通している。また、第1薄膜部26は、リブ29により複数の振動面に区画されている。このため、第1、第2薄膜部26、27は、各々の振動面積、および各々の剛性が異なっている。そして、このような振動面積および剛性の差異に起因して、第1薄膜部26の2次モードの固有振動数f12と第2薄膜部27の1次モードの固有振動数f21とが一致している。
つまり、第1、第2薄膜部26、27は、第1薄膜部26の2次モードの固有振動数f12と第2薄膜部27の1次モードの固有振動数f21とが一致するように設けられている。また、このように第1、第2薄膜部26、27を設けることで、第1、第2薄膜部26、27の1次モードの固有振動数f11、f21は、必然的に互いに異なる。
ここで、第1薄膜部26の固有振動数の2次モード、および第2薄膜部27の固有振動数の1次モードのように、奇数次だけ高次または低次であるにもかかわらず、第1、第2薄膜部26、27間で固有振動数の数値が一致する第1、第2薄膜部26、27のモード次数を、それぞれ、第1、第2特定次数と呼ぶ。つまり、実施例2の第1、第2薄膜部26、27では、第1薄膜部26の2次モードが第1特定次数であり、第2薄膜部27の1次モードが第2特定次数である。
〔実施例2の作用効果〕
実施例2の消音器1によれば、第1、第2薄膜部26、27は、第1薄膜部26におけるリブ29の設定により、第1薄膜部26の2次モードの固有振動数f12と第2薄膜部27の1次モードの固有振動数f21とが一致している。
これにより、薄膜15に入力する音波の内、固有振動数f11と固有振動数f12、f21との間の振動数を有する音波は、第1薄膜部26を経て第1容積室24に透過すると、位相が180°変化し、第2薄膜部27を経て第2容積室25に透過しても、位相が変化しない(図4(a)参照)。このため、固有振動数f11と固有振動数f12、f21との間の振動数を有して第1、第2容積室24、25に透過した音波は、互いに位相が180°異なる。
また、薄膜15に入力する音波の内、固有振動数f12、f21よりも大きい振動数を有する音波は、第1薄膜部26を経て第1容積室24に透過すると、位相が360°変化し、第2薄膜部27を経て第2容積室25に透過すると、位相が180°変化する(図4(a)参照)。このため、固有振動数f12、f21よりも大きい振動数を有して第1、第2容積室24、25に透過した音波は、互いに位相が180°異なる。
この結果、固有振動数f11の値よりも大きい振動数を有する音波は、第1、第2容積室24、25に分かれて透過して位相が180°異なった後、連通穴30を介して互いに重ね合わされて相殺される(図4(b)、(c)参照)。
以上により、透過音を構成する音波の内、固有振動数f11の値よりも大きい振動数を有する音波が相殺されるので、透過音を低減することができる。
なお、第1、第2容積室24、25に透過した音波の振幅は、図4(b)に示すように、固有振動数f12、f21における振幅ピークの立ち上がり付近の振動数よりも大きい振動数において、ほぼ完全に一致している。このため、固有振動数f12、f21を含む広範囲の振動数の音波に関して、大きな低減効果を得ることができる。
〔実施例3の構成〕
実施例3の消音器1によれば、図5に示すように、内周管3は、実施例1、2と同様の切断面を有する単一の筒状パーツからなり、区画壁18、19を有さない。そして、外周管5の上下流端は、内周管3の上下流端に接続する吸気管33のフランジ部34に溶接または接合されている。また、内周管3の下流側の部分は、上流側の部分よりも1次モードの固有振動数の数値が大きくなるように設けられている。
すなわち、内周管3の上、下流側の部分を、それぞれ、第1、第2薄膜部26、27とすると、第1、第2薄膜部26、27は、1次モードの固有振動数f11、f21が互いに異なるように設けられている。つまり、実施例3の第1、第2薄膜部26、27は、実施例1と同様に、1次モードが特定次数である。
そして、容積室4は、壁部35により2室に区画されている。壁部35は、第1、第2薄膜部26、27の境界線から外周側に垂直に伸びる垂直部36と、第1薄膜部26に平行な平行部37とからなり、平行部37は、垂直部36の外周端から上流側に伸びて吸気管33のフランジ部34に溶接または接合されている。これにより、容積室4は2室に区画されるとともに、第1薄膜部26は壁部35により外周管5との直接対向が阻止され、第2薄膜部27のみが外周管5に直接対向する。
また、壁部35により区画された2室の内、第1薄膜部26、壁部35およびフランジ部34により形成される室を第1容積室24とし、第2薄膜部27、壁部35、外周管5およびフランジ部34により形成される室を第2容積室25とすると、第1、第2容積室24、25は、壁部35に設けられた穴38により連通している。そして、外周管5の穴31は、第2容積室25と外気とを連通させている。
〔実施例3の作用効果〕
実施例3の消音器1によれば、容積室4は、壁部35により第1、第2容積室24、25に区画され、第1、第2薄膜部26、27は、それぞれ、第1、第2容積室24、25のみを形成する。そして、第1、第2容積室24、25は、壁部35の穴38により連通し、外周管5の穴31は、第2容積室25と外気とを連通させる。
これにより、第1薄膜部26を経てダクト2内から第1容積室24に透過した音波は、さらに、第1容積室24から壁部35を経て第2容積室25に透過する際に、振動数の数値にかかわらず振幅が一様に低下する(図5(c)参照)。
このため、第2容積室25では、第1薄膜部26および壁部35を経て透過した音波と、第2薄膜部27のみを経て透過した音波とは、2つの振幅特性が交差する振動数よりも小さい範囲の振動数で、振幅の数値が接近する。この結果、第1薄膜部26および壁部35を経てダクト2内から第2容積室25に透過した音波は、第2薄膜部27のみを経て第2容積室25に透過した音波と、より効果的に相殺されるので、透過音低減効果をさらに高めることができる。
〔実施例4〕
実施例4の消音器1によれば、図6に示すように、内周管3は、実施例1〜3と同様の切断面を有する単一の筒状パーツからなり、容積室4は、区画壁18、19や壁部35により区画されず単一の環状空間をなしている。そして、外周管5の上下流端は、フランジ部34に溶接または接合されている。また、第1、第2薄膜部26、27は、実施例3と同様に、それぞれ、内周管3の上、下流側の部分を占めている。そして、第1、第2薄膜部26、27は、1次モードの固有振動数f11、f21が互いに異なるように設けられている。
また、第1薄膜部26は、図7(a)の相関線L1または相関線L2に示すように、応力と歪みとの関係が吸気音により生じる範囲で非線形である。このため、第1薄膜部26を透過した音波の振動数に対する振幅の振幅特性は、図7(b)に示すように、応力と歪みとの関係が線形である相関線L3の場合よりも、固有振動数のピークが低下して、振幅が一様に低下する。
このため、第1薄膜部26を経て容積室4に透過した音波と、第2薄膜部27を経て容積室4に透過した音波とは、実施例3の図5(c)と同様に、2つの振幅特性が交差する振動数よりも小さい範囲の振動数で、振幅の数値が接近する。この結果、第1薄膜部26を経て容積室4に透過した音波は、第2薄膜部27を経て容積室4に透過した音波と、より効果的に相殺されるので、透過音低減効果をさらに高めることができる。
〔実施例5〕
実施例5の消音器1によれば、図8に示すように、内周管3は、実施例1〜4と同様の切断面を有する単一の筒状パーツからなり、容積室4は、区画壁18、19や壁部35により区画されず単一の環状空間をなしている。そして、外周管5の上下流端は、フランジ部34に溶接または接合されている。また、第1薄膜部26は、図8(b)の図示上下の2面を占め、第2薄膜部27は、図8(b)の図示左右の4面を占める。
ここで、第1、第2薄膜部26、27は、第2薄膜部27の各面の1次モードの固有振動数f21が第1薄膜部26の各面の1次モードの固有振動数f11よりも大きくなるように設けられている。そして、第2薄膜部27の面数が第1薄膜部26の面数よりも多いことから、第2薄膜部27を経て容積室4に透過した音波の振幅は、第1薄膜部26を経て容積室4に透過した音波の振幅よりも大きくなる。
このため、図8(c)に示すように、第1薄膜部26を経て透過した音波と、第2薄膜部27を経て透過した音波とは、2つの振幅特性が交差する振動数よりも小さい範囲の振動数で、振幅の数値が接近する。この結果、第1薄膜部26を経て透過した音波と、第2薄膜部27を経て透過した音波とがより効果的に相殺されるので、透過音低減効果をさらに高めることができる。
〔変形例〕
実施例1、2の消音器1によれば、区画壁18、19は、容積室4を吸気の流れ方向に平行に2室に区画して第1、第2容積室24、25を形成し、第1、第2薄膜部26、27は、それぞれ、パーツ16、17に含まれて第1、第2容積室24、25を形成していたが、例えば、吸気の流れ方向の上流側と下流側とで容積室4を2室に区画して第1、第2容積室24、25を形成し、第1、第2薄膜部26、27を、それぞれ、パーツ16、17の上、下流側の部分に含めて第1、第2容積室24、25を形成するようにしてもよい。
また、第1、第2容積室24、25を異なる容積となるように区画してもよい。さらに、内周管3を、区画壁18、19を有さない筒状に設け、容積室4を単一の環状空間として設けてもよい。
実施例3の消音器1によれば、壁部35は、第1、第2薄膜部26、27の境界線から外周側に垂直に伸びる垂直部36と、第1薄膜部26に平行な平行部37とからなり、平行部37は、垂直部36の外周端から上流側に伸びて吸気管33のフランジ部34に溶接または接合されていたが、このような形態に限定されない。例えば、実施例1、2のような区画壁18、19を有する消音器1において、穴31を、第2容積室25を形成する外周管5のパーツ21にのみ設けても実施例3の消音器1と同様の効果を得ることができる。
実施例4、5の消音器1は、区画壁18、19を有さず、容積室4は、環状空間として設けられていたが、区画壁を設けて容積室4を第1、第2容積室24、25に区画し、第1、第2薄膜部26、27により第1、第2容積室24、25が形成されるように内周管3を設けてもよい。
実施例1、2の消音器1によれば、区画壁18、19は、内周管3のパーツ16、17の接合部であったが、内周管3をインサート部品として区画壁18、19を射出成形してもよく、区画壁18、19をインサート部品として内周管3をブロー成形してもよく、内周管3と区画壁18、19とを一体成形してもよい。
実施例1の消音器1によれば、第1薄膜部26にリブ29が設定され、第1、第2薄膜部26、27間で振動面積および剛性に差異が生じることで、第1、第2薄膜部26、27の各々の1次モードの固有振動数f11、f21の値が互いに異なっていたが、このような態様に限定されない。
例えば、リブ29を設定することなく、第1、第2薄膜部26、27間で膜厚に差異を持たせたり、第1、第2薄膜部26、27に重りを装着して重りの質量に第1、第2薄膜部26、27間で差異を持たせたり、第1、第2薄膜部26、27間で面方向に作用する張力に差異を持たせたり、第1、第2容積室24、25の容積に差異を持たせたりすることで、固有振動数f11、f21の値を異ならせてもよい。また、固有振動数f11、f21の値を異ならせるための各種態様を組み合わせてもよい。
実施例2の消音器1によれば、第1薄膜部26にリブ29が設定されて、第1、第2薄膜部26、27間で振動面積および剛性に差異が生じることで、第1薄膜部26の2次モードの固有振動数f12の値と第2薄膜部27の1次モードの固有振動数f21の値とが一致していたが、このような態様に限定されない。
例えば、リブ29を設定することなく、第1、第2薄膜部26、27間で膜厚に差異を持たせたり、第1、第2薄膜部26、27に重りを装着して重りの質量に第1、第2薄膜部26、27間で差異を持たせたり、第1、第2薄膜部26、27間で面方向に作用する張力に差異を持たせたり、第1、第2容積室24、25の容積に差異を持たせたりすることで、固有振動数f12、f21の値を一致させてもよい。また、固有振動数f12、f21の値を一致させるための各種態様を組み合わせてもよい。
実施例1、2の消音器1によれば、区画壁18、19に設けられた連通穴30により第1、第2容積室24、25が連通していたが、例えば、パイプの両端をパーツ20、21に接続して第1、第2容積室24、25に開口させることで第1、第2容積室24、25を連通させてもよい。
実施例1〜5の消音器1によれば、外周管5に設けられた穴31により容積室4と外気とが連通することで薄膜15の振動が確保されていたが、薄膜15の振動が穴31の設定以外の他の設定条件により確保できる場合には穴31を設けなくてもよい。
実施例1、3〜5の消音器1によれば、第1、第2薄膜部26、27の各々の1次モードの固有振動数f11、f21の値が互いに異なる(つまり、第1、第2薄膜部26、27の固有振動数において1次モードが特定次数である)ことで、透過音の低減効果が得られていたが、このような態様に限定されない。
すなわち、第1、第2薄膜部26、27の同次の固有振動数が異なれば、実施例1、3〜5と同様の透過音の低減効果が得られるので、例えば、第1、第2薄膜部26、27の各々の2次モードの固有振動数f12、f22の値を互いに異ならせてもよく(つまり、第1、第2薄膜部26、27の固有振動数において2次モードを特定次数としてもよく)、3次以上のn次モードの固有振動数f1n、f2nの値を互いに異ならせてもよい(つまり、第1、第2薄膜部26、27の固有振動数においてn次モードを特定次数としてもよい)。
さらに、第1、第2薄膜部26、27の同次の固有振動数が、複数のモード次数において異なるように、第1、第2薄膜部26、27を設定してもよい。例えば、1次モードの固有振動数f11、f21の値を互いに異ならせるとともに、2次モードの固有振動数f12、f22の値を互いに異ならせてもよい(つまり、第1、第2薄膜部26、27の固有振動数において1次、2次モードを特定次数としてもよい)。
実施例2の消音器1によれば、第1薄膜部26の2次モードの固有振動数f12と第2薄膜部27の1次モードの固有振動数f21とが一致する(つまり、第1薄膜部26の2次モードが第1特定次数であり、第2薄膜部27の1次モードが第2特定次数である)ことで、透過音の低減効果が得られていたが、このような態様に限定されない。
すなわち、第1薄膜部26の所定のモード次数の固有振動数と、第2薄膜部27の固有振動数の内で所定のモード次数よりも奇数次だけ高次または低次の固有振動数とが一致すれば、実施例2と同様の透過音低減効果が得られるので、例えば、第1薄膜部26の3次の固有振動数f13と第2薄膜部27の2次モードの固有振動数f22とを一致させてもよく(つまり、第1薄膜部26の3次モードを第1特定次数とし、第2薄膜部27の2次モードを第2特定次数としてもよく)、第1薄膜部26の1次モードの固有振動数f11と第2薄膜部27の4次の固有振動数f24とを一致させてもよい(つまり、第1薄膜部26の1次モードを第1特定次数とし、第2薄膜部27の4次モードを第2特定次数としてもよい)。
さらに、第1、第2薄膜部26、27において、第1薄膜部26の所定のモード次数の固有振動数と、第2薄膜部27の固有振動数の内で所定のモード次数よりも奇数次だけ高次または低次の固有振動数とが一致する組合せを複数設定してもよい。例えば、第1薄膜部26の2次モードの固有振動数f12と第2薄膜部27の1次モードの固有振動数f21とを一致させるとともに、第1薄膜部26の3次の固有振動数f13と第2薄膜部27の2次モードの固有振動数f22とを一致させてもよい(つまり、第1薄膜部26の2次、3次モードを第1特定次数とし、第2薄膜部27の1次、2次モードを第2特定次数としてもよい)。
実施例1〜5の消音器1によれば、吸気の流れ方向に垂直な内周管3の切断面は、扁平な六角形であったが、この切断面が三角形、四角形等の六角形以外の多角形となるように内周管3を設けてもよい。
実施例5の消音器1によれば、第1、第2薄膜部26、27は、内周管3の6つの面の内、それぞれ、2面、4面を占めることで面数が異なっていたが、例えば、1つの面にリブ等を設けて2面に区画することで、第1、第2薄膜部26、27が占める面数を増やしてもよい。
実施例3の消音器1によれば、第1薄膜部26は壁部35により外周管5との直接対向が阻止され、第2薄膜部27のみが外周管5に直接対向していたが、第2薄膜部27に関して外周管5との直接対向を阻止し、第1薄膜部26のみを外周管5に直接対向させてもよい。
実施例4の消音器1によれば、第1薄膜部26が非線形に設けられていたが、第2薄膜部27を非線形に設けてもよく、第1、第2薄膜部26、27を両方とも非線形に設けてもよい。
実施例5の消音器1によれば、第2薄膜部27の方が第1薄膜部26よりも振幅が大きくなるように設けられていたが、第1薄膜部26の方が第2薄膜部27よりも振幅が大きくなるように設けてもよい。
吸気装置の構成を示す説明図である(実施例1)。 (a)は吸気の流れ方向に垂直な消音器の断面図であり、(b)は内周管の平面図であり、(c)は内周管の底面図である(実施例1)。 (a)は透過音の振動数と位相との相関図であり、(b)は透過音の振動数と振幅との相関図であり、(c)は透過音の振動数と低減効果との相関図である(実施例1)。 (a)は透過音の振動数と位相との相関図であり、(b)は透過音の振動数と振幅との相関図であり、(c)は透過音の振動数と低減効果との相関図である(実施例2)。 (a)は吸気の流れ方向に平行な消音器の断面図であり、(b)は(a)のA−A断面図であり、(c)は透過音の振動数と振幅との相関図である(実施例3)。 (a)は吸気の流れ方向に平行な消音器の断面図であり、(b)は(a)のB−B断面図である(実施例4)。 (a)は薄膜における応力と歪みとの相関図であり、(b)は(a)の相関を有する薄膜を透過した透過音の振動数と振幅との相関図であり、(c)は透過音の振動数と振幅との相関図である(実施例4)。 (a)は吸気の流れ方向に平行な消音器の断面図であり、(b)は(a)のC−C断面図であり、(c)は透過音の振動数と振幅との相関図である(実施例5)。
符号の説明
1 消音器
2 ダクト(吸気ダクト)
3 内周管
4 容積室
5 外周管
15 薄膜
24 第1容積室(室)
25 第2容積室(室)
26 第1薄膜部
27 第2薄膜部
29 リブ
31 穴
35 壁部
38 穴
11、f12、f21 固有振動数

Claims (13)

  1. エンジンに通じる吸気ダクトの一部をなす内周管と、この内周管の外周側に容積室を形成する外周管とを備え、
    前記内周管は、前記吸気ダクトの他部分よりも薄い薄膜からなり、
    この薄膜の振動により、前記吸気ダクト内に生じる吸気音が前記吸気ダクト外に透過する消音器において、
    前記薄膜は、振動特性が異なる第1薄膜部および第2薄膜部を含んでおり、
    前記第1薄膜部の固有振動数のモード次数および前記第2薄膜部の固有振動数のモード次数には、前記第1薄膜部と前記第2薄膜部との間で、同次であるにもかかわらず固有振動数の数値が異なる特定次数が存在することを特徴とする消音器。
  2. 請求項1に記載の消音器において、
    前記外周管には、前記容積室と外気とを連通させる穴が設けられていることを特徴とする消音器。
  3. 請求項2に記載の消音器において、
    前記容積室は、壁部により2室に区画され、
    前記第1薄膜部および前記第2薄膜部の一方の薄膜部は、前記2室の内の一方の室のみを形成し、
    この一方の室と他方の室とは前記壁部に設けられた穴により連通し、
    前記外周管の穴は、前記他方の室と外気とを連通させることを特徴とする消音器。
  4. 請求項1ないし請求項3の内のいずれか1つに記載の消音器において、
    前記第1薄膜部および前記第2薄膜部の少なくとも一方の薄膜部は、応力と歪みとの関係が吸気音により生じる範囲で非線形であることを特徴とする消音器。
  5. 請求項1ないし請求項4の内のいずれか1つに記載の消音器において、
    前記第1薄膜部を経て透過した音波の前記特定次数の固有振動数における振幅と、前記第2薄膜部を経て透過した音波の前記特定次数の固有振動数における振幅とは、互いに異なることを特徴とする消音器。
  6. エンジンに通じる吸気ダクトの一部をなす内周管と、この内周管の外周側に容積室を形成する外周管とを備え、
    前記内周管は、前記吸気ダクトの他部分よりも薄い薄膜からなり、
    この薄膜の振動により、前記吸気ダクト内に生じる吸気音が前記吸気ダクト外に透過する消音器において、
    前記薄膜は、振動特性が異なる第1薄膜部および第2薄膜部を含んでおり、
    前記第1薄膜部の固有振動数のモード次数、前記第2薄膜部の固有振動数のモード次数には、それぞれ、前記第1薄膜部と前記第2薄膜部との間で、奇数次だけ高次または低次であるにもかかわらず固有振動数の数値が一致する第1特定次数、第2特定次数が存在することを特徴とする消音器。
  7. 請求項7に記載の消音器において、
    前記外周管には、前記容積室と外気とを連通させる穴が設けられていることを特徴とする消音器。
  8. 請求項1ないし請求項7の内のいずれか1つに記載の消音器において、
    前記第1薄膜部と前記第2薄膜部とは、各々の振動面積が異なっていることを特徴とする消音器。
  9. 請求項8に記載の消音器において、
    前記第1薄膜部と前記第2薄膜部とは、各々におけるリブの設定が異なることで振動面積が異なっていることを特徴とする消音器。
  10. 請求項1ないし請求項9の内のいずれか1つに記載の消音器において、
    前記第1薄膜部と前記第2薄膜部とは、各々の剛性が異なっていることを特徴とする消音器。
  11. 請求項10に記載の消音器において、
    前記第1薄膜部と前記第2薄膜部とは、各々におけるリブの設定が異なることで振動面積または剛性が異なっていることを特徴とする消音器。
  12. 請求項1ないし請求項11の内のいずれか1つに記載の消音器において、
    前記第1薄膜部と前記第2薄膜部とは、各々の質量が異なっていることを特徴とする消音器。
  13. 請求項1ないし請求項12の内のいずれか1つに記載の消音器において、
    前記第1薄膜部と前記第2薄膜部とは、各々の膜厚が異なっていることを特徴とする消音器。
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