JP2010077671A - 油圧ポンプ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】建設機械の走行直進性が悪化した場合に、その走行直進性を改善できる油圧ポンプ制御装置を提供すること。
【解決手段】油圧ポンプ制御装置100は、直進走行のためのレバー操作が行われた場合であって、建設機械の中心を通る垂直軸の回りに回転角速度が発生するときに、左右の走行用油圧モータのそれぞれに対応する二つの油圧ポンプの吐出量の増減を実行し、増減後の回転角速度に基づいてそれら二つの油圧ポンプの吐出量が略一致したことを検出したときの電磁式圧力制御弁の制御指令値を、直進走行時の二つの油圧ポンプの吐出量をそれぞれ決定する直進走行条件として記録し、直進走行のためのレバー操作が行われたことを検出した場合に、直進走行条件を参照し、その直進走行条件として記録された電磁式圧力制御弁の制御指令値に基づいて、それら二つの油圧ポンプのそれぞれの吐出量を再現させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械における油圧ポンプ制御装置に関し、特に、二つの可変容量型ポンプのそれぞれが吐出する圧油を左右の走行用油圧モータの対応するものにそれぞれ供給する油圧ポンプ制御装置に関する。
従来、エンジンが低回転の場合に左右の走行レバーが共通の方向に傾倒されたときに、二つの油圧ポンプのそれぞれが吐出する圧油の吐出量を最小設定としながら、その圧油を左右の走行用油圧モータの対応するものにそれぞれ供給する可変容量型油圧ポンプ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この可変容量型油圧ポンプ制御装置は、予め固定的に規定されている最小傾転位置(機械的に斜板を固定するので他の傾転位置に比べ吐出量が安定する位置である。)に各油圧ポンプの斜板を傾斜させることで、各ポンプの吐出量にバラツキが生じるのを極力防止しながら、油圧ショベルを直進させるようにする。
一方で、低馬力モード選択時に左右の走行レバーが共通の方向に傾倒されたときに、二つの油圧ポンプのそれぞれが吐出する圧油の吐出量を最大設定としながら、その圧油を左右の走行用油圧モータの対応するものにそれぞれ供給する油圧ポンプ制御装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
この油圧ポンプ制御装置は、ストッパにより固定的に規定される最大吐出流量を用いることにより、各ポンプの吐出量にバラツキが生じるのを極力防止し、油圧ショベルを直進走行させる際の斜行の発生を防止するようにする。
しかし、特許文献1及び2に記載の油圧ポンプ制御装置は、ストッパ等の機械的手段によって、左右の油圧ポンプの吐出量を、バラツキが少ないとされる状態(最大設定又は最小設定である。)にしなければ、油圧ショベルの直進走行を実現させることができない。
また、特許文献1及び2に記載の油圧ポンプ制御装置は、油圧ポンプ又は走行用油圧モータの内部漏れに差が生じている場合のように、ストッパ等の機械的手段によって吐出量を固定したとしても左右のバラツキが大きくなるときには、もはや油圧ショベルを直進させることができない。
これに対し、左右の走行用油圧モータの下流側の圧力差に基づいて、左右何れかの油圧ポンプの吐出量を増減することにより、油圧ショベルの直進走行を実現させるようにした同調回路が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平6−137309号公報 特開平7−34488号公報 特開平11−132202号公報
しかしながら、特許文献3に記載の同調回路は、左右の走行用油圧モータの下流側で圧力差が無い状態を油圧ショベルが直進走行している状態と定義した上で、左右の走行用油圧モータの下流側にそれぞれ絞りを設けて、この絞りにより発生させた圧力をそれぞれ信号圧として、ポンプ斜板操作用のサーボピストンに対して対向する向きで作用させ、その圧力差によりサーボピストンを変位させてポンプ斜板の傾転角を調整することで、一方の油圧ポンプの吐出量を自動的に増減させその圧力差を解消しようとするので、実際に走行を開始した後でなければ補正動作が行われないという問題があり、また、左右の走行用油圧モータの流量には差がなく、走行用油圧モータの下流側から方向制御弁までの管路、或いは方向制御弁から絞りまでの間の管路における圧油の内部漏れ量が左右の走行用油圧モータで異なるような場合には、却って油圧ショベルの曲進走行を助長してしまうおそれがある。
更に、電磁比例弁を用いて左右の油圧ポンプの傾転角を調整する場合の電磁比例弁の磁気ヒステリシス特性及び傾転レギュレータのバネ定数のバラツキ等に起因する機体の斜行や蛇行に対して、抜本的な解決策になっているとは言い難い。
上述の点に鑑み、本発明は、建設機械の走行直進性が悪化した場合に、その走行直進性を改善できる油圧ポンプ制御装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、第一の発明に係る油圧ポンプ制御装置は、左右の走行用油圧モータのそれぞれに対応する二つの油圧ポンプを有する建設機械に搭載される油圧ポンプ制御装置であって、前記左右の走行用油圧モータのそれぞれを操作する左右の走行レバーの操作内容を検出するレバー操作検出手段と、前記建設機械の中心を通る垂直軸の回りの回転角速度を検出する回転角速度検出手段と、前記二つの油圧ポンプのそれぞれの吐出量の指標となる制御可能な第一物理量を変化させて該吐出量を個別に増減させる吐出量増減手段と、直進走行のためのレバー操作が行われた場合であって、前記垂直軸の回りに回転角速度が発生するときに、前記吐出量増減手段により前記二つの油圧ポンプの吐出量の増減を実行し、増減後の前記回転角速度に基づいて前記二つの油圧ポンプの吐出量が略一致したことを検出したときの第一物理量を直進走行時の二つの油圧ポンプの吐出量をそれぞれ決定する直進走行条件として記録する直進走行条件記録手段と、直進走行のためのレバー操作が行われたことを検出した場合に、直進走行条件を参照し、該直進走行条件として記録された第一物理量に基づいて、前記二つの油圧ポンプのそれぞれの吐出量を再現させる直進走行条件再現手段と、を備えることを特徴とする。
また、第二の発明は、第一の発明に係る油圧ポンプ制御装置であって、前記吐出量増減手段は、前記左右の走行レバーの操作量が等しい場合であって、前記垂直軸の回りに、所定期間に亘って所定値以上の回転角速度が発生するときに、該回転角速度をゼロにすべく前記二つの油圧ポンプの吐出量を個別に増減させる、ことを特徴とする。
また、第三の発明は、第一又は第二の発明に係る油圧ポンプ制御装置であって、前記吐出量増減手段は、該回転角速度をゼロにすべく前記二つの油圧ポンプの何れか一方の吐出量を増減させる、ことを特徴とする。
また、第四の発明は、第一乃至第三の何れかの発明に係る油圧ポンプ制御装置であって、前記吐出量増減手段は、前記油圧ポンプの吐出量を制御するレギュレータに導入される制御圧を調節する電磁式圧力制御弁を油圧ポンプ毎に個別に有し、前記第一物理量は、電磁式圧力制御弁の制御指令値である、ことを特徴とする。
上述の手段により、本発明は、建設機械の走行直進性が悪化した場合に、その走行直進性を改善できる油圧ポンプ制御装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る油圧ポンプ制御装置を搭載した油圧ショベル1の側面図であり、図2は、油圧ショベル1の斜視図である。
油圧ショベル1は、左右のクローラ2L、2Rを備えた下部走行体2と、下部走行体2の上に旋回機構を介して搭載される上部旋回体3とを有する。
下部走行体2は、接地平面から垂直に延びるX軸周りの回転角速度とその向きを検出するための回転角速度検出手段の一例であるヨーレートセンサYSをその中央部(例えば、油圧ショベル1又は下部走行体2の重心位置である。)に備える。
ヨーレートセンサYSは、後述のメインコントローラ60に対して測定した値と向き(例えば、反時計回りを正値、時計回りを負値で表す。)を出力し、メインコントローラ60が下部走行体2の走行直進性、又は、斜行の度合いを認識できるようにする。
上部旋回体3は、X軸周りに旋回自在であり、ブーム4、アーム5及びバケット6、並びに、これらをそれぞれ駆動する油圧シリンダとしてのブームシリンダ7、アームシリンダ8及びバケットシリンダ9から構成される掘削アタッチメントを前方中央部に備える。
図3は、本発明に係る油圧ポンプ制御装置の油圧回路図であり、ポンプ制御装置100は、エンジン又は電動モータによって駆動される、一回転当たりの吐出量(cc/rev)が可変である二つの油圧ポンプ10L、10Rから、切換弁12L、13L及び14Lを連通するセンターバイパス管路30L、又は、切換弁12R、13R及び14Rを連通するセンターバイパス管路30Rを経て圧油タンク22まで圧油を循環させる。
切換弁12L、12Rはそれぞれ、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する圧油を走行用油圧モータ42L、42Rで循環させるために圧油の流れを切り換えるスプール弁である。
また、切換弁13Lは、油圧ポンプ10Lが吐出する圧油をアームシリンダ8へ供給し、また、アームシリンダ8内の圧油を圧油タンク22へ排出するために圧油の流れを切り換えるスプール弁であり、切換弁13Rは、油圧ポンプ10Rが吐出する圧油をブームシリンダ7へ供給し、また、ブームシリンダ7内の圧油を圧油タンク22へ排出するために圧油の流れを切り換えるスプール弁である。
また、切換弁14Lは、油圧ポンプ10Lが吐出する圧油を旋回用油圧モータ44で循環させるために圧油の流れを切り換えるスプール弁であり、切換弁14Rは、油圧ポンプ10Rが吐出する圧油をバケットシリンダ9へ供給し、また、バケットシリンダ9内の圧油を圧油タンク22へ排出するために圧油の流れを切り換えるスプール弁である。
センターバイパス管路30L、30Rは、それぞれ、最も下流にある切換弁14L、14Rと圧油タンク22との間にネガティブコントロール絞り20L、20Rを備え、油圧ポンプ10L、10Rが吐出した圧油の流れを絞ることにより、ネガティブコントロール絞り20L、20Rの上流において、油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rを制御するための制御圧(以下、「ネガコン圧」とする。)を発生させる圧油管路である。
破線で示される制御圧管路32L、32Rは、ネガティブコントロール絞り20L、20Rの上流で発生させたネガコン圧を油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rに伝達するための制御圧管路である。
ここで、図4を参照しながら、油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rについて説明する。図4は、図3における領域IIIの拡大図であり、油圧ポンプレギュレータ40Rの概略図である。なお、油圧ポンプ用レギュレータ40Lは、油圧ポンプレギュレータ40Rと左右対称であり、図示を省略するものとする。
油圧ポンプ用レギュレータ40Rは、油圧ポンプ10Rの吐出量を制御すべく油圧ポンプ10Rのポンプ容量を変化させるための斜板(ヨーク)を傾転駆動するための傾転アクチュエータ41Rと、傾転アクチュエータ41Rに圧油の給排を行うためのスプール弁機構70Rと、全馬力制御時にスプール弁機構70Rのスプール弁700Rを変位させるための全馬力制御部53Rと、ネガティブコントロール制御時にスプール弁700Rを変位させるためのネガコン制御部71Rと、傾転アクチュエータ41Rの駆動変位をスプール弁700Rにフィードバックするためのフィードバックレバー72Rとからなる駆動機構である。
傾転アクチュエータ41Rは、一端に大径受圧部PR1を有すると共に他端に小径受圧部PR2を有する作動ピストン410Rと、大径受圧部PR1に対応する受圧室411Rと、小径受圧部PR2に対応する受圧室412Rとからなり、受圧室411Rにはスプール弁700Rを介して油圧ポンプ10Rの吐出圧P2が導入され、又は受圧室411Rからスプール弁700Rを介して圧油が排出され、受圧室412Rには油圧ポンプ10Rの吐出圧P2がそれぞれ導入される。作動ピストン410Rは、受圧室411Rに圧油が導入されて受圧室412R側に変位すると油圧ポンプ10Rの斜板(ヨーク)を小流量側に傾転駆動する。
スプール弁機構70Rは、油圧ポンプ10Rの吐出圧P2がそれぞれ導入される第1ポートと、圧油タンク22に連通する第2ポートと、受圧室411Rに連通する出力ポートとを有し、第1ポートと出力ポートとを連通する第1位置(スプール弁700Rの左側の室)、第2ポートと出力ポートとを連通する第2位置(スプール弁700Rの右側の室)、又は第1ポート、第2ポートのいずれも出力ポートに連通しない中立位置(スプール弁700Rの中央の室)とに選択的に切り換えられるスプール弁700Rと、スプール弁700Rを第2位置に変位させる方向に付勢するばね701Rとからなる。
全馬力制御部53Rは、スプール弁700Rを第1位置に変位させる方向に押圧可能なサーボピストン530Rと、サーボピストン530Rを押圧状態から復帰させるばね531Rと、サーボピストン530Rに設けられた受圧部PR3に対応し油圧ポンプ10Rの吐出圧P2が導入される受圧室532Rと、受圧部PR4に対応し油圧ポンプ10Lの吐出圧P1が導入される受圧室533Rと、受圧部PR5に対応し後述する電磁弁52の制御圧が導入される受圧室534Rとからなる。なお、全馬力制御部53Lでは、受圧室532Lに油圧ポンプ10Lの吐出圧P1が導入され、受圧室533Lに油圧ポンプ10Rの吐出圧P2が導入される。
ネガコン制御部71Rは、スプール弁700Rを第1位置に変位させる方向に押圧可能なサーボピストン710Rと、サーボピストン710Rを押圧状態から復帰させるばね711Rと、サーボピストン710Rに設けられた受圧部PR6に対応しシャトル弁73Rを介して制御圧管路32Rの制御圧、又は、後述する電磁弁51Rの制御圧が導入される受圧室712Rとからなる。
フィードバックレバー72Rは、サーボピストン530R又はサーボピストン710Rの変位によってスプール弁700Rが第1位置又は第2位置に切り換えられ、受圧室411Rに圧油が導入され或いは受圧室411Rから圧油が排出されることにより作動ピストン410Rが移動したときにその移動量を物理的にスプール弁700Rにフィードバックし、中立位置に復帰させるためのリンク機構である。
このような構成により、油圧ポンプ用レギュレータ40Rは、サーボピストン530R又はサーボピストン710Rに導入される制御圧が大きいほど油圧ポンプ10Rの吐出量を減少させ、導入される制御圧が小さいほど油圧ポンプ10Rの吐出量を増加させるようにする。
図3に示すように、油圧ショベル1における何れの油圧アクチュエータも利用されていない場合(以下、「待機モード」とする。)、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する圧油は最小流量となっているが、このとき、センターバイパス管路30L、30Rを通ってネガティブコントロール絞り20L、20Rに至り、ネガティブコントロール絞り20L、20Rの上流で発生するネガコン圧は、所定圧となり、制御圧管路32L、32Rによりシャトル弁73L、73Rを介して油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rに伝達されている。
油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rは、ネガコン制御部71L、71Rに導入されたネガコン圧に応じた位置にスプール弁700L、700Rを変位させており、この変位に連動して傾転アクチュエータ41L、41Rが駆動され、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を最小吐出量まで減少させ、その結果、吐出した圧油がセンターバイパス管路30L、30Rを通過する際の圧力損失(ポンピングロス)を抑制するようにする。
一方、油圧ショベル1における何れかの油圧アクチュエータが利用された場合、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する圧油は、その油圧アクチュエータに対応する切換弁を介してその油圧アクチュエータに流れ込み、ネガティブコントロール絞り20L、20Rに至る流量を更に減少或いは消滅させ、ネガティブコントロール絞り20L、20Rの上流で発生するネガコン圧を所定圧未満にまで低下させる。
その結果、油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rは、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量をネガコン圧に応じたレベルにまで増大させ、各油圧アクチュエータに十分な圧油を循環させ、各アクチュエータの駆動を確かなものとする。
上述のような構成により、ポンプ制御装置100は、待機モードにおいては、油圧ポンプ10L、10Rにおける無駄なエネルギー消費(油圧ポンプ10L、10Rの吐出する圧油がセンターバイパス管路30L、30Rで発生させるポンピングロス)を抑制しながらも、各種油圧アクチュエータを作動させる場合には、油圧ポンプ10L、10Rから必要十分な圧油を各種油圧アクチュエータに確実に供給できるようにする。
走行レバー46L、46Rはそれぞれ、左右の走行用油圧モータ42L、42Rのそれぞれに対応する切換弁12L、12Rを動作させるためのリモコン弁であり、コントロールポンプ50が吐出する圧油を利用してレバー操作量に応じた制御圧を、切換弁12L、12Rの左右何れかのパイロットポートに導入させる。
ブーム操作レバー、アーム操作レバー、バケット操作レバー及び旋回レバー(何れも図示せず。)はそれぞれ、ブーム4の起伏、アーム5の上げ下げ、バケット6の開閉、及び、上部旋回体3の旋回を操作するためのリモコン弁であり、走行レバー46L、46Rと同様、コントロールポンプ50が吐出する圧油を利用してレバー操作量に応じた制御圧を、それぞれに対応する切換弁13L、13R、14L、14Rの左右何れかのパイロットポートに導入させる。
コントロールポンプ50は、各種操作レバーを流れる制御用圧油に加え、制御圧管路35L、35R、37を流れる制御圧を調圧する電磁弁51L、51R、52への元圧を吐出するための油圧ポンプであり、所定の吐出圧(例えば、4MPaである。)で制御用圧油を継続的に吐出する固定容量型の油圧ポンプである。
電磁弁51L、51R、52は、それぞれ、制御圧管路35L、35R、37上に配置される電磁比例減圧弁(圧力制御弁)であり、メインコントローラ60から供給される電流の大きさに応じて制御圧管路35L、35R、37内の制御圧を調節する。なお、電磁弁52は、エンジン又は電動モータの回転数に応じて油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を変化させる、いわゆるスピードセンシング制御に用いられる電磁比例減圧弁である。
圧力センサPS1、PS2、PS9はそれぞれ、制御圧管路35L、35R、37内の制御圧を測定するためのセンサであり、圧力センサPS3、PS4はそれぞれ、左走行レバー46Lのレバー操作量に応じて発生する制御圧を測定するためのセンサである。
また、圧力センサPS5、PS6はそれぞれ、右走行レバー46Rのレバー操作量に応じて発生する制御圧を検出するためのセンサであり、圧力センサPS7、PS8はそれぞれ、油圧ポンプ10L、10Rの吐出圧を検出するためのセンサである。
メインコントローラ60は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータを含み、レバー操作検出手段、吐出量増減手段、直進走行条件記録手段、及び直進走行条件再現手段のそれぞれに対応するプログラムをROMに記憶しながら、各手段に対応する処理をCPUに実行させる。
レバー操作検出手段は、レバーの操作内容を検出するための手段であり、例えば、圧力センサPS3〜PS6の出力を受信しながら、走行レバー46L、46Rの操作量、操作方向、傾倒速度等を検出する。
また、吐出量増減手段は、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を増減させるための手段であり、電磁弁51L、51Rに供給する制御電流を制御しながら油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rに導入される制御圧を調節し、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を個別に増減させる。
直進走行条件記録手段は、直進走行条件を記録するための手段であり、例えば、レバー操作検出手段により最大操作量で油圧ショベル1を前方へ直進させるための操作(同一方向への操作)が行われたことを検出し、学習スイッチ61がオンであることを検出し、ヨーレートセンサYSの出力に基づいて、左右の走行レバーの傾倒開始後、所定期間内に亘って所定値以上の回転角速度が生じていることを検出した場合に、走行直進性改善処理を実行する。
学習スイッチ61は、走行直進性改善処理の実行・不実行を選択するためのスイッチであり、例えば、キャブ内に設置されるオン・オフスイッチであって、スイッチのオン・オフを表す制御信号をメインコントローラ60に対して出力する。
「直進走行条件」とは、油圧ショベル1を直進走行させる際の電磁弁51L、51Rの制御電流の指令値であり、例えば、電磁弁51L、51Rの中間出力(最小値と最大値との間の任意の指令値による制御圧が出力される状態)の場合には、油圧ポンプ10L、10Rが最大吐出量となるような設定の指令電流値が、ショベル1の出荷時に個別に初期値として設定されている。
「走行直進性改善処理」とは、平坦地において曲進する下部走行体2の走行直進性を改善させる処理をいい、油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rのそれぞれに導入される制御圧を調節する電磁弁51L、51Rの制御電流の指令値を変化させて、ヨーレートセンサYSによって検出された回転角速度の符号(向き)によって定まる、回転方向に対して外側に位置する走行用油圧モータに圧油を供給する油圧ポンプの吐出量を低減するか、或いは、回転方向に対して内側に位置する走行用油圧モータに圧油を供給する油圧ポンプの吐出量を増大させて直進状態を確保し、直進状態となったときの電磁弁51L、51Rの制御電流の指令値を、直進走行条件としてNVRAMに記録する。
なお、直進走行条件記録手段は、電磁弁51L、51Rの制御電流の初期値を固定的に記録しておき、それとは別に制御電流の指令値の初期値に対する増減量のみを記録するものであってもよい。
直進走行条件再現手段は、NVRAMに記録された直進走行条件を再現するための手段であり、例えば、油圧ショベル1が前方に直進するよう走行レバー46L、46Rが操作された場合に、直進走行条件を参照して電磁弁51L、51Rにより油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rに導入される制御圧の大きさを調整して油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を設定する。
次に、図5〜図7を参照しながら、走行直進性改善処理について説明する。
図5は、下部走行体2の移動経路及び回転角速度と油圧ポンプ10L、10Rの吐出量との関係を示す図であり、図5(A)は、下部走行体2の平坦地における移動経路を示す図であり、図5(B)は、X軸回りの回転角速度の時間的推移を示すグラフであり、図5(C)は、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量の時間的推移を示すグラフである。
また、図6は、左右の走行レバー46L、46Rの双方が最大操作量で前進方向に傾倒された場合におけるポンプ制御装置100の状態を示す油圧回路図であって、左右のクローラ2L、2Rの回転速度にバラツキがなく下部走行体2が操作者の意図通りに直進しており、直進走行条件記録手段による走行直進性の改善の必要がない状態を示す。
一方で、図7は、図6と同様に、左右の走行レバー46L、46Rの双方が最大操作量で前進方向に傾倒された場合におけるポンプ制御装置100の状態を示す油圧回路図であるが、左右のクローラ2L、2Rの回転速度にバラツキがあり下部走行体2が操作者の意に反して左方向に僅かに曲進しており、直進走行条件記録手段による走行直進性の改善が実行された状態を示す。
図5(A)に示すように、下部走行体2は、左右の走行レバー46L、46Rが前進方向に最大操作量で傾倒されると、本来的には移動経路R1に沿って直進するが、電磁弁51L、51Rの磁気ヒステリシス特性の経時変化や初期バラツキ、油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rのバネ定数の経時変化や初期バラツキ等により本来同量であるべき油圧ポンプ10L、10Rの吐出量に差異が生じていたりすることによって、左クローラ2Lの回転速度よりも右クローラ2Rの回転速度が大きくなったときには、移動経路R3に沿って曲進することとなる。
このとき、図5(B)に示すように、ヨーレートセンサYSは、X軸回りの反時計回り方向に大きさω1の回転角速度を検出し、その検出結果をメインコントローラ60に対して出力する。
通常、左右の走行レバー46L、46Rが前進方向に最大操作量で傾倒された場合、切換弁12L、12Rはそれぞれ、左右の走行レバー46L、46Rからの制御圧をパイロットポートで受けてスプールを移動させ、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する圧油を走行用油圧モータ42L、42Rにスプールの最大流量で供給させて(図6において、油圧ポンプ10L、10Rが吐出する圧油の流れを黒色の太線矢印で示す。)、左右のクローラ2L、2Rを前進方向に同じ速度で回転させるようにする(図6参照。)。
ところが、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量に差異が生じることで、走行用油圧モータ42Rの方が走行用油圧モータ42Lよりも回転速度が大きくなると、右クローラ2Rが左クローラ2Lよりも相対的に前に進もうとするため、下部走行体2が曲進してしまう。この曲進状態がX軸周りの回転角速度に表れてヨーレートセンサYSにより検出されることになる。
なお、メインコントローラ60は、レバー操作検出手段により、圧力センサPS4及びPS6の出力に基づいて、左右の走行レバー46L、46Rが前進方向に最大操作量で傾倒されたことを検出している。
また、メインコントローラ60は、学習スイッチ61がオンであることを検出して、直進走行条件記録手段により、直進開始から所定時間の間の回転角速度ω1が所定値TH1以上となっているか否かを監視している。
回転角速度ω1が所定値TH1以上の状態で所定時間経過した後、時刻T1において、直進走行条件記録手段は、回転方向に対して外側に位置する走行用油圧モータ42Rに圧油を供給する油圧ポンプ10Rの吐出量を減少させるべく、吐出圧増減手段により、電磁弁51Rに対する制御電流の指令値を一回の処理サイクル毎に所定幅で増大させる(図7参照。)。
制御電流の増大指令を受けた電磁弁51Rは、コントロールポンプ50が吐出する圧油を調圧して、制御圧管路35R内の圧力を上昇させる。
制御電流に応じた圧力まで上昇させられた制御圧管路35R内の圧油は、シャトル弁73Rを介して、油圧ポンプ用レギュレータ40Rに至り(図7の矢印AR1参照。)、その結果、油圧ポンプ10Rの吐出量を減少させる。
吐出量が減少させられた油圧ポンプ10Rは、走行用油圧モータ42Rに供給される圧油の流量を減少させ(図7において、その流量が減少させられた圧油の流れを灰色の太線矢印で示す。)、右クローラ2Rの回転速度を低下させる。
コントローラ60は、直進走行条件記録手段により、回転角速度の絶対値が所定値TH2(ゼロに近い小さい値)以下になったことを検出するまで処理を繰り返して、左右のクローラ2L、2Rの回転速度を同調させる。なお、回転角速度の絶対値を用いるのは、回転角速度の向きを正値、負値で表しているためであるが、正側と負側とで別個のしきい値を設定すれば絶対値にしなくてもよい。
図5(C)は、時刻T1において、吐出量増減手段により、電磁弁51Rに供給される制御電流の指令値の増大処理が開始され、右クローラ2Rを回転させる走行用油圧モータ42Rに圧油を供給する油圧ポンプ10Rの吐出量が減少し始めたことを示し、図5(B)は、時刻T1において、吐出量増減手段により、電磁弁51Rに供給される制御電流の指令値の増大処理が開始されたことによって、下部走行体2のX軸の反時計回り方向の回転角速度が低下し始めたことを示す。
また、図5(B)は、時刻T2において、その回転角速度がほぼゼロに至った(回転角速度の絶対値が所定値TH2以下となった)ことを示し、図5(C)は、時刻T2において、回転角速度がほぼゼロに至った時点で、吐出量増減手段による電磁弁51Rに供給される制御電流の指令値の増大処理が終了し、油圧ポンプ10Lの吐出量と油圧ポンプ10Rの吐出量とがほぼ一致したことを示す。
コントローラ60は、直進走行条件記録手段により、時刻T2の時点における電磁弁51L、51Rの制御電流の指令値を、直進走行条件としてNVRAMに記録する。
なお、詳細には、電磁弁51L、51Rは、制御電流の指令値に上限値と下限値を有しているため、電磁弁51Rの制御電流の増大処理によって上限値に到達してしまう場合には、電磁弁51Lの制御電流の低減処理に切り換えている。この場合も、電磁弁51Lに供給される制御電流の指令値は一回の処理サイクル毎に所定量低減させるようにしている。
このようにして、メインコントローラ60は、回転が速い方の右クローラ2Rの回転速度を、回転が遅い方の左クローラ2Lの回転速度に同調させ、図5(A)の移動経路R2で示すように、下部走行体2の走行直進性を改善させるようにする。
なお、メインコントローラ60は、左右の走行レバー46L、46Rが前進方向に傾倒されているが、その操作量が等しくない場合には、上述のような走行直進性改善処理を実行しないようにする。下部走行体2を曲進させたい場合に直進させてしてしまうことがないようにするためである。
次に、図8を参照しながら、走行直進性改善処理の流れについて説明する。なお、図8は、走行直進性改善処理の流れを示すフローチャートであり、メインコントローラ60は、レバー操作検出手段により、左右の走行レバー46L、46Rが前進方向に最大操作量で傾倒されたことを検出した場合であって、学習スイッチ61が押下されており、かつ、左右の走行レバーの傾倒開始後、所定期間内に亘って所定値±TH1以上の回転角速度が生じている場合に、この走行直進性改善処理を実行する。
また、油圧ショベル1の下部走行体2は、この走行直進性改善処理が行われない場合、図5(A)における移動経路R3を走行するものとする。
最初に、メインコントローラ60は、ヨーレートセンサYSの出力に基づいてX軸回りの回転角速度の平均値が正値(反時計回り)か負値(時計回り)かを判定する(ステップS1)。なお、メインコントローラ60は、瞬間的なノイズを除去すべく所定期間に亘って継続的に発生する回転角速度のみをその判定対象とするために、その所定期間において所定のサンプリングレートで取得される回転角速度の平均値を用いるようにするが、瞬間値を判定対象として用いるようにしてもよい。
回転角速度が正値の場合(ステップS1の正値)、すなわち、X軸の反時計回り方向に回転角速度が生じている場合、メインコントローラ60は、回転方向外側に存在する右クローラ2Rを駆動する油圧ポンプ10Rに対応する油圧ポンプ用レギュレータ40Rに対して導入される制御圧を調圧する電磁弁51Rの現在の制御電流の指令値に所定幅ΔIだけ加算した値が、電磁弁51Rの制御上の上限値以下か否かを判断する(ステップS2)。
電磁弁51Rの現在の制御電流の指令値に所定幅ΔIだけ加算した値が、電磁弁51Rの制御上の上限値以下であると判断した場合(ステップS2の上限値以下)、メインコントローラ60は、電磁弁51Rの制御電流の指令値を所定幅ΔIだけ増大させ、油圧ポンプ10Rの吐出量を減少させる(ステップS3)。
一方、電磁弁51Rの現在の制御電流の指令値に所定幅ΔIだけ加算した値が、電磁弁51Rの制御上の上限値を超えていると判断した場合(ステップS2の上限値超過)、メインコントローラ60は、電磁弁51Lの現在の制御電流の指令値から所定幅ΔIだけ減算した値が、電磁弁51Lの制御上の下限値以上か否かを判断する(ステップS4)。
電磁弁51Lの現在の制御電流の指令値から所定幅ΔIだけ減算した値が、電磁弁51Lの制御上の下限値以上であると判断した場合(ステップS4の下限値以上)、メインコントローラ60は、電磁弁51Lの制御電流の指令値を所定幅ΔIだけ減少させ、油圧ポンプ10Lの吐出量を増大させる(ステップS5)。
電磁弁51Lの現在の制御電流の指令値から所定幅ΔIだけ減算した値が、電磁弁51Lの制御上の下限値未満であると判断した場合(ステップS4の下限値未満)、メインコントローラ60は、故障フラグをセットし処理を終了する(ステップS6)。
回転角速度が負値の場合(ステップS1の負値)、すなわち、X軸の時計回り方向に回転角速度が生じている場合、正値の場合と同様に、メインコントローラ60は、回転方向外側に存在する左クローラ2Lを駆動する油圧ポンプ10Lに対応する油圧ポンプ用レギュレータ40Lに対して導入される制御圧を調圧する電磁弁51Lの制御電流の指令値を制御上の上限値を超えない範囲で所定幅ΔIずつ増大させていって、油圧ポンプ10Lの吐出量を減少させ(ステップS7、ステップS8)、或いは、電磁弁51Rの制御電流の指令値を制御上の下限値を下回らない範囲で所定幅ΔIずつ減少させていって、油圧ポンプ10Rの吐出量を増大させるようにする(ステップS9、ステップS10)。
その後、メインコントローラ60は、ヨーレートセンサYSの出力に基づいて回転角速度が所定値TH2(TH2≒0<TH1)未満となったか否かを判断し(ステップS12)、所定値TH2未満となった時点の電磁弁51L、51Rの制御電流の指令値を直進走行条件としてNVRAMに記録し(ステップS13)、処理を終了する。また、回転角速度が所定値TH2未満となっていないときには、処理をリターンし、ステップS1乃至ステップS12を繰り返す。
なお、コントローラ60は、レバー操作検出手段により、最大操作による直進走行状態が解除されたことを検出した場合や、学習スイッチ61がオフにされたことを検出した場合には、走行直進性改善処理を中止する。
このようにして、走行直進性改善処理によって記録された直進走行時の電磁弁51L、51Rの制御電流の指令値は、直進走行条件再現手段により、通常の直進走行時に適用されて、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量が同一に維持される。
このように、メインコントローラ60は、回転速度が速い方の右クローラ2Rの回転速度を低下させ、左右のクローラ2L、2Rの回転速度を同調させることで、下部走行体2の走行直進性を改善するので、油圧ポンプ10L、10Rのうちの少なくとも一方が既に最大吐出量で圧油を吐出している場合にも左右のクローラ2L、2Rの回転速度を同調させることができる。
また、メインコントローラ60は、走行直進性の改善内容をNVRAMに記録し、次回の直進走行時にその改善内容を再現させることができるので、改善処理の実行を操作者に強いるのを回避することができる。また、直進走行する場合には、改善内容に基づいて油圧ポンプ10L、10Rの吐出量が予め再現されるため、直進走行を開始した後に一旦曲進し、その後に補正されるというようなことは生じない。
以上の構成により、油圧ポンプ制御装置100は、操作者の直進走行の意思が確認できたにもかかわらず、左右のクローラ2L、2Rの回転速度に違いが生じた結果、下部走行体2が曲進している場合に、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を個別に補正して左右のクローラ2L、2Rの回転速度の違いを打ち消すことで、下部走行体2の走行直進性を改善することができる。
また、油圧ポンプ制御装置100は、操作者の直進走行の意思が確認でき、油圧ポンプ用レギュレータ40L、40Rが正常に動作し、油圧ポンプ10L、10Rが同じ吐出量で圧油を吐出しているにもかかわらず、左右のクローラの回転速度にバラツキが生じ下部走行体2が曲進していることを検出した場合であっても、油圧ポンプ10L、10Rのそれぞれの吐出量を積極的に異ならせて左右のクローラ2L、2Rの回転速度の違いを打ち消すことで、走行直進性を改善することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上述の実施例において、回転角速度検出手段は、油圧ショベル1又は下部走行体2の重心位置に設置されるヨーレートセンサYSの出力に基づいてX軸回りの回転角速度を検出するが、油圧ショベル1又は下部走行体2の重心位置の前後に設置された複数の加速度センサの出力に基づいてX軸回りの回転角速度を検出するようにしてもよい。
また、上述の実施例において、油圧ポンプ制御装置100は、シャトル弁73L、73Rを介してネガコン制御部71L、71Rに選択的に導入されるネガコン圧(ネガコン制御時に油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を調節するために導入される圧力)、又は、電磁弁51L、51Rによる制御圧(直進走行時に走行直進性を改善するために導入される圧力)に応じて、油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を制御するが、ネガコン圧を検出するセンサを設け、そのセンサが検出したネガコン圧に応じて、直進走行時ばかりでなくネガコン制御時にも電磁弁51L、51Rの制御圧をネガコン制御部71L、71Rに導入させて油圧ポンプ10L、10Rの吐出量を制御するようにし、制御圧管路32L、32R及びシャトル弁73L、73Rを省略するようにしてもよい。
また、上述の実施例において、左右の走行レバーの双方が最大レバー操作量で前進方向に傾倒された場合に、走行直進性処理を実行するものとしているが、左右の走行レバーの双方が最大よりは小さい所定の同じレバー操作量で前進方向に傾倒された場合に、走行直進性処理を実行するものとしてもよい。
また、上述の実施例において、電磁弁51L、51Rは電流値で制御するものを例示しているが、これに代えて、デューティ制御するものとし、このデューティ制御の指令値を直進走行条件としてNVRAMに記録するようにしてもよい。
また、上述の実施例において、電磁弁51L、51Rの制御電流の指令値は、一回のサイクル毎に所定幅だけ増減させるようにしているが、これに代えて、その時点の油圧ポンプ10L、10Rの吐出圧の差が大きいほど増減幅を大きくするように可変としてもよい。
また、上述の実施例において、吐出圧の高い油圧ポンプの吐出量を低減する処理を先に実行するようにしているが、吐出圧の低い油圧ポンプの吐出量を増大させる処理を先に実行し、この増大処理により電磁弁51L、51Rの制御上の下限値に達した場合に、吐出圧の高い油圧ポンプの吐出量を低減させる処理に切り換えるようにしてもよい。
また、上述の実施例は、油圧ショベル1を前方に直進させる場合について説明するが、油圧ショベル1を後方に直進させる場合にも同様の説明が適用されるものとする。
また、上述の実施例は、油圧回路図において、左右のクローラ2L、2Rを駆動する走行用油圧モータ42L、42Rと、上部旋回体3の何れかのアクチュエータ(例えば、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9又は旋回用油圧モータ44である。)とが同時に操作された場合に、下部走行体2の直進性を高めるために油圧ポンプ10Lのみから左右の走行用油圧モータ42L、42Rに圧油を循環させるための走行直進弁を省略しているが、そのような構
成を本発明に適用することを妨げるものではない
本発明に係る油圧ポンプ制御装置を搭載した油圧ショベルの側面図である。 本発明に係る油圧ポンプ制御装置を搭載した油圧ショベルの斜視図である。 本発明に係る油圧ポンプ制御装置の状態を示す油圧回路図である。 図3の領域IIIの拡大図である。 下部走行体の移動経路及び回転角速度と油圧ポンプの吐出量との関係を示す図である。 左右の走行レバーの双方が同じ操作量だけ前進方向に傾倒された場合におけるポンプ制御装置の状態を示す油圧回路図(その1)である。 左右の走行レバーの双方が同じ操作量だけ前進方向に傾倒された場合におけるポンプ制御装置の状態を示す油圧回路図(その2)である。 走行直進性改善処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・油圧ショベル 2・・・下部走行体 2L、2R・・・クローラ 3・・・上部旋回体 4・・・ブーム 5・・・アーム 6・・・バケット 7・・・ブームシリンダ 8・・・アームシリンダ 9・・・バケットシリンダ 10L、10R・・・油圧ポンプ 12L、12R、13L、13R、14L、14R・・・切換弁 20L、20R・・・ネガティブコントロール絞り 22・・・圧油タンク 30L、30R・・・センターバイパス管路 32L、32R、35L、35R、37・・・制御圧管路 40L、40R・・・油圧ポンプ用レギュレータ 41L、41R・・・傾転アクチュエータ 42L、42R・・・走行用油圧モータ 44・・・旋回用油圧モータ 46L、46R・・・走行レバー 50・・・コントロールポンプ 51L、51R、52・・・電磁弁 53L、53R・・・全馬力制御部 60・・・メインコントローラ 61・・・学習スイッチ 70L、70R・・・スプール弁機構 71L、71R・・・ネガコン制御部 72L、72R・・・フィードバックレバー 73L、73R・・・シャトル弁 100・・・ポンプ制御装置 PS1〜PS9・・・圧力センサ YS・・・ヨーレートセンサ

Claims (4)

  1. 左右の走行用油圧モータのそれぞれに対応する二つの油圧ポンプを有する建設機械に搭載される油圧ポンプ制御装置であって、
    前記左右の走行用油圧モータのそれぞれを操作する左右の走行レバーの操作内容を検出するレバー操作検出手段と、
    前記建設機械の中心を通る垂直軸の回りの回転角速度を検出する回転角速度検出手段と、
    前記二つの油圧ポンプのそれぞれの吐出量の指標となる制御可能な第一物理量を変化させて該吐出量を個別に増減させる吐出量増減手段と、
    直進走行のためのレバー操作が行われた場合であって、前記垂直軸の回りに回転角速度が発生するときに、前記吐出量増減手段により前記二つの油圧ポンプの吐出量の増減を実行し、増減後の前記回転角速度に基づいて前記二つの油圧ポンプの吐出量が略一致したことを検出したときの第一物理量を、直進走行時の二つの油圧ポンプの吐出量をそれぞれ決定する直進走行条件として記録する直進走行条件記録手段と、
    直進走行のためのレバー操作が行われたことを検出した場合に、直進走行条件を参照し、該直進走行条件として記録された第一物理量に基づいて、前記二つの油圧ポンプのそれぞれの吐出量を再現させる直進走行条件再現手段と、
    を備えることを特徴とする油圧ポンプ制御装置。
  2. 前記吐出量増減手段は、前記左右の走行レバーの操作量が等しい場合であって、前記垂直軸の回りに、所定期間に亘って所定値以上の回転角速度が発生するときに、該回転角速度をゼロにすべく前記二つの油圧ポンプの吐出量を個別に増減させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の油圧ポンプ制御装置。
  3. 前記吐出量増減手段は、該回転角速度をゼロにすべく前記二つの油圧ポンプの何れか一方の吐出量を増減させる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の油圧ポンプ制御装置。
  4. 前記吐出量増減手段は、前記油圧ポンプの吐出量を制御するレギュレータに導入される制御圧を調節する電磁式圧力制御弁を油圧ポンプ毎に個別に有し、
    前記第一物理量は、電磁式圧力制御弁の制御指令値である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の油圧ポンプ制御装置。
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