JP2010142726A - オゾン処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来より少ないオゾン量を用いて、残留オゾンによる活性炭の吸着能低下の問題を克服可能なオゾン処理装置を提供すること。
【解決手段】オゾン処理装置は、オゾン原料ガス供給装置a、オゾン発生装置b、オゾン供給管c、オゾン接触槽d、散気装置e、排オゾン分解装置f、オゾン接触槽d同槽dの出口付近のオゾン量を測定する第二オゾン濃度計g、オゾン処理済み水を搬送する管路h、活性炭層j2を有する活性炭槽j、排オゾン分解装置k、活性炭槽内のオゾン量を測定する第一オゾン濃度計m、オゾンシステム制御装置nを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、オゾン処理装置に係り、特に従来より小量のオゾンを用いて被処理水を効果的に処理可能なオゾン処理装置およびオゾン処理方法に関するものである。
オゾンは、強力な酸化力を有し、しかも被処理水を処理した後は酸素に戻るため安全な酸化剤として上下水道水、工業用水、工業用排水などの各種の水の消毒に広く採用されてきている。
オゾンは、また乾燥した空気や酸素を原料として、オゾン発生装置内で無声放電により比較的容易に製造可能であるので、従来から上記の目的で大量に使用されてきた。しかし、近時においては省エネルギーの立場から、あるいはオゾンを過剰に使用すると、余剰のオゾンが環境に悪影響を及ぼすことが明らかになっており、例えば残留オゾンは被処理水中に含まれることがある臭素を酸化して、発ガン作用のある臭素酸や亜臭素酸などを生成することが知られている。かかる事情のため、今や必要最小限のオゾンを用いて被処理水を効果的に処理することが斯界における重要課題となっている。
上記の課題に対して、各種のオゾン量制御技術が提案されている。例えば、被処理水の水量に比例した一定量のオゾンを注入するオゾン注入率一定制御、オゾン接触槽の水面上の気相オゾン濃度を所定の目標値に保つ排オゾン濃度一定制御、オゾン接触槽内の水中の溶存オゾンの濃度を所定の目標値に保つ溶存オゾン濃度一定制御などが一般的に行われており、それぞれの目的にあった制御として確立されている。
また、例えば被処理水の状態と処理目的により、オゾン注入の特徴を生かした様々な制御が基本的な制御として付加されている。例えば後記の特許文献1では、オゾン注入後における被処理水中の酸化副生成物の濃度を測定し、測定された酸化副生成物濃度が予め設定された目標値となるようにオゾン注入率を制御する。
特開2005−324121号公報(第3頁、図1)
従来のオゾン処理においては、主たる装置はオゾン処理槽であったが、最近ではオゾン処理槽において副生したオゾン処理副生物を除去するために、オゾン処理槽と共に活性炭槽を設置することが義務付けられている。ところで、オゾン処理槽と活性炭槽と間の距離は、オゾン処理槽周辺の立地条件にもよるが、多くの場合、オゾン処理済み水の流動所要時間、即ち滞留時間、に換算して数分〜数十分に及ぶことがある。この滞留時間は、本発明において後記するようにオゾンの反応性を論じるとき重要な要素である。それにも拘わらず、従来のオゾン処理におけるシステム制御はオゾン接触槽のみを制御対象としている。
最近では、オゾン処理の方針は従来とは様変わりする方向にあり、必要最小限のオゾン注入量で必要最小限の時間滞留させる方向に変わりつつある。このような状況下において従来のシステムを見直したとき、前記滞留時間中にオゾンがなくならないように、余裕を持たせてオゾンを発生、注入していたことにより余剰のオゾンが生じ、このためにオゾン発生装置の消費電力を浪費するという問題があつた。また、従来技術では多量のオゾンは前記の活性炭槽に行き着くまで被処理水中に残存しており、かかる被処理水が活性炭槽を通過すると、活性炭によりオゾン処理副生成物と一緒に残留オゾンが吸着されるので、活性炭のオゾン処理副生物に対する吸着除去能力が短時間で低下あるいは消失するので、高価な活性炭の定期的入れ替が必要となる重大な問題がある。
本発明は、上記した従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、従来より少ないオゾン量を用いて、被処理水を必要な程度に処理しながら、しかも残留オゾンによる活性炭の吸着能低下の問題をも克服可能なオゾン処理装置およびオゾン処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係るオゾン処理装置は、被処理水をオゾンにより処理するオゾン処理装置、上記オゾン処理装置から排出されるオゾン処理済み水を活性炭により処理する活性炭処理装置、上記オゾン処理装置と上記活性炭処理装置とを繋ぐと共に上記オゾン処理済み水を搬送する流路、上記流路内または上記活性炭処理装置内の活性炭より上流側に存在する上記オゾン処理済み水中または当該オゾン処理済み水と接触している空間中に存在するオゾン量を測定対象とするオゾン量計測装置を備えたことを特徴とするものである。
本発明に係るオゾン処理方法は、被処理水をオゾンにより処理するオゾン処理装置、上記オゾン処理装置から排出されるオゾン処理済み水を活性炭により処理する活性炭処理装置、上記オゾン処理装置と上記活性炭処理装置とを繋ぐと共に上記オゾン処理済み水を搬送する流路、上記流路内または上記活性炭処理装置内の活性炭より上流側に存在する上記オゾン処理済み水中または当該オゾン処理済み水と接触している空間中に存在するオゾン量を測定対象とするオゾン量計測装置、上記オゾン処理済み水に残存する残存オゾン量に基づいて上記オゾン処理装置に供給するオゾン量を制御するフィ−ドバック制御装置を備えたオゾン処理装置を用い、上記オゾン処理済み水が上記活性炭処理装置内の活性炭と接触する前に、上記オゾン処理済み水に残存する残存オゾン量が上記活性炭の吸着能を実質的に低下させない少量となるようオゾンの減衰時定数を考慮して、上記オゾン処理装置に供給するオゾン量を上記フィ−ドバック制御装置により制御することを特徴とするものである。
本発明に係るオゾン処理装置は、被処理水をオゾンにより処理するオゾン接触槽、上記オゾン接触槽から排出されるオゾン処理水を処理する活性炭よりも上流側において上記オゾン処理水の溶存オゾン濃度または上記オゾン処理水と接触する空間中の排オゾン濃度を測定するオゾン濃度計、上記オゾン濃度計で計測したオゾン濃度が入力されて上記オゾン接触槽に供給するオゾン量を制御する制御装置を備えたものなので、活性炭の上流側において実測されたオゾン濃度に応じて、活性炭に到達するオゾン処理水中のオゾン濃度を零または十分に小さくなるようにオゾン接触槽に供給するオゾン量を制御できる。
また本発明に係るオゾン処理装置は、被処理水をオゾンにより処理するオゾン接触槽、上記オゾン接触槽から排出されるオゾン処理水を処理する活性炭よりも上流側において上記オゾン処理水の溶存オゾン濃度を測定するオゾン濃度計、上記オゾン接触槽の排出口付近において上記オゾン処理水の溶存オゾン濃度を測定する第二オゾン濃度計、上記オゾン濃度計と上記第二オゾン濃度計とで計測したオゾン濃度から上記オゾン処理水中におけるオゾンの減衰時定数を求め、求めたオゾンの減衰時定数から上記オゾン濃度計の位置での溶存オゾン濃度が目標値になるような上記第二オゾン濃度計の位置でのオゾン濃度指令値を求め、上記第二オゾン濃度計で計測したオゾン濃度が上記オゾン濃度指令値と一致するように上記オゾン接触槽に供給するオゾン量を制御する第一の制御方法を実施する制御装置を備えたものなので、オゾンの減衰特性を考慮して、活性炭に到達するオゾン処理水中の溶存オゾン濃度がゼロまたは十分に小さくなるようにオゾン接触槽に供給するオゾン量を制御できる。
以下の諸図においては、互いに同一部分は同一符合を付し、説明を省略することがある。
実施の形態1.
図1は、本発明における実施の形態1を説明するものであって、オゾン処理装置の構成図であり、図2は溶存オゾンの減衰時定数を考慮した溶存オゾン減衰曲線を示す。
図1において、実施の形態1のオゾン処理装置は主要部として、オゾン原料ガス供給装置a、オゾン発生装置b、オゾン供給管c、オゾン接触槽d、散気装置e、排オゾン分解装置f、第二オゾン濃度計g、オゾン処理済み水を搬送する流路の一例としての管路h、活性炭処理装置の一例としての活性炭槽j、排オゾン分解装置k、オゾン濃度計である第一オゾン濃度計m、および制御装置の一例としてのオゾンシステム制御装置n、から構成されている。
オゾン発生装置bは、2個のオゾン発生装置部分b1、b2からなり、当該部分b1、b2は互いに並列状態でオゾン原料ガス供給装置aとオゾン供給管cとの間に設置されている。通常、2個のオゾン発生装置部分b1、b2の何れか一方のみが稼動され、残りはオゾン接触槽dへのオゾンの安定供給のために予備として常に待機状態とされる。オゾン接触槽dは、前室d1、オゾン接触室d2、オゾン接触室d3、オゾン接触室d4、および後室d5の5室からなる。前室d1には被処理水を導入する入口d11が設けられており、後室d5には被処理水を排出すると共に後記の管路部分h1に接続された出口d51が設けられている。オゾン接触槽dは、被処理水とオゾンとの接触時間が長くなるように、図示するように前室d1、オゾン接触室d2、オゾン接触室d3、オゾン接触室d4、および後室d5を通じて被処理水が上下に迂流する構造となっている。
散気装置eは、オゾン発生装置部分b1またはb2から供給されるオゾンをバブリングするための散気部分e1およびe2を有し、オゾン接触室d2とd3のそれぞれには散気部分e1とe2が設置されている。管路hは、オゾン処理水を搬送する流路の一例としての管路部分h1、後室d5内のオゾン処理水の一部を第二オゾン濃度計gに搬送する管路部分h2、および活性炭槽j内のオゾン処理水の一部を第一オゾン濃度計mに搬送する管路部分h3からなる。活性炭槽jは、管路部分h1の後端と接続された入口j1、活性炭層j2、活性炭層j2を支持する多孔性棚j3、および出口j4を備えている。オゾン接触槽dの後室d5内のオゾン処理水の一部は、管路部分h2を介して第二オゾン濃度計gに供給され、そこで残存溶解オゾン濃度が測定され、活性炭槽j内の活性炭層j2の上流に位置するオゾン処理水の一部は管路部分h3を介して第一オゾン濃度計mに供給され、活性炭層j2に流入する前のオゾン処理水の残存溶解オゾン濃度が測定される。
オゾン被処理水は、オゾン接触槽dの入口d11から当該槽d内に流入し、前室d1、オゾン接触室d2、オゾン接触室d3、オゾン接触室d4、および後室d5を経てオゾン処理水となって出口d51から排出され、次いで管路部分h1および活性炭槽jの入口j1を経て同槽j内の入り、次いで活性炭層j2で活性炭処理されて出口j4から外部に排出される。なお実施の形態1では、散気装置eとして散気置部分e1と散気置部分e2とを有するものが用いられ、それらがオゾン接触室d2とオゾン接触室d3とでオゾンをバブリングするようにされている。その際、散気部分e1と散気部分e2の2基のみではオゾン処理が不十分である場合には、散気装置eとして散気部分e1と散気部分e2に加えてオゾン接触室d4にも散気部分を有するものを用いて散気量を増やすようにしてもよい。逆に、散気部分e1と散気部分e2の2基の稼動ではオゾン処理が過剰である場合には、各散気部分からのオゾン散気量を減らしたり、散気部分e1と散気部分e2のどちらかからの散気を停止するようにしてもよい。
オゾンシステム制御装置nは、図1に示すように制御装置本体n1、制御装置本体n1と第二オゾン濃度計gとを結ぶ信号線路n2、制御装置本体n1と第一オゾン濃度計mとを結ぶ信号線路n3、および制御装置本体n1とオゾン発生装置bとを結ぶ信号線路n4とから構成されている。
オゾン接触槽dにおいてバブリングされたオゾンは、多くの場合、その一部がオゾン処理水に溶解し、残りは溶解せずにオゾン処理水の水面上から排出され、排オゾン分解装置fにおいて分解され酸素となって大気中に放出される。オゾン接触槽dの出口d51またはその近傍におけるオゾン処理水の一部は、管路部分h2を経て第二オゾン濃度計gに供給され、そこで溶存オゾン濃度は測定され、その測定値Lは信号線路n2を介して制御装置本体n1に入力される。
オゾン接触槽dにおいてオゾン処理され活性炭槽jに移されたオゾン処理水は、活性炭槽j内を上方から下方に移行する際に活性炭層j2を貫通し、その際に、当該処理水中に存在していてオゾンにより分解されて生じた有機物やオゾンと反応して生成した副生成物などの汚濁物質などは活性炭により吸着され、かかる汚濁物質が吸着除去されたオゾン処理水は出口j4から外部に放出される。また活性炭層j2の上の空間には、多くの場合、オゾン処理水中から気散した排オゾンが含まれることがあるので、かかる排オゾンは、排オゾン分解装置kに送られて分解され、酸素となって大気中に放出される。
活性炭槽jは、図示するように、当該槽の天井近くに設けてられた入口j1を有するので、オゾン接触槽dにおいて処理されたオゾン処理水は、活性炭層j2を上から下に向けて流下し、その間に活性炭層j2により吸着処理され、出口j4から外部に排出される。よって実施の形態1においては、活性炭層j2の上側に存在するオゾン処理水の一部が管路部分h3を介して第一オゾン濃度計mに供給され、そこで溶存オゾン濃度Cが測定され、信号線路n3を介して制御装置本体n1に入力される。
この第一オゾン濃度計mにより、活性炭層j2にて吸着処理される前のオゾン処理水における残存溶解オゾン濃度が測定され、残存溶解オゾン濃度が許容範囲内か否かの判定が可能となり、それが許容範囲内であれば出口j4から外部に排出され、許容範囲を越える場合には、後記するオゾンシステム制御装置nの機能によりオゾン接触槽dへのオゾン供給量が減量され、あるいは後室d5からのオゾン処理水の排出が一時停止される、などの対応が可能となって、高価な活性炭の延命が達成される。本発明における上記の諸措置は、従来技術では全く知られていない第一オゾン濃度計mの設置により可能となる。
溶存オゾンの減衰時定数を考慮した溶存オゾン減衰曲線を示す図2により、オゾンシステム制御装置nによるオゾンの発生量のフィードバック制御動作について説明する。先ず、活性炭槽jを制御系として含む溶存オゾン制御系の動作について説明する。オゾン接触槽dから排出されたオゾン処理水は、活性炭槽jに向かって流れる間にその溶存オゾン量は、溶存オゾンが分解するので漸次減少する。実施の形態2では、このオゾンが漸次減少する現象に着目し、溶存オゾンの減衰量を図2の溶存オゾン減衰曲線に基づいて推定する。オゾンシステム制御装置nには、第一オゾン濃度計mにより計測されるオゾン処理水中の溶存オゾン濃度が目標値以下となるべき目標時間Tdzが予め設定されている。
被処理水がオゾン接触槽dの出口d51から出て活性炭槽jの入口j1に到達するまでに要する時間Taは、季節による水の使用量や水質の変動に応じて月程度の単位で決められる。被処理水がオゾン接触槽dの出口d51から活性炭槽jの入口j1までの管路部分h1の長さ(当該管路部分h1の中心線の長さ)をP、オゾン処理水の量と管路部分h1の径から求めたオゾン処理水の流速をvとすると、オゾン処理水が管路部分h1を移動する移動時間Taは、次の式(1)で表される。
Ta=P/v (1)
目標時間Tdzは、流速vが変動しても目標時間Tdzが移動時間Taよりも大きくなることがない程度に、移動時間Taよりも少し小さく設定する。上記の目標値は、活性炭槽jの入口j1でオゾン濃度を零または十分に小さくすることであり、実質的に第一オゾン濃度計mの検出下限濃度LLとする。
溶存オゾンの減衰時定数による減衰曲線は、時間0でのオゾン濃度をL、減衰時定数をκとすると、L*exp(−κt)で表される。ある時点で異なるオゾン濃度となる2個の減衰曲線は、1点が一致するようにどちらかを時間軸に沿って平行移動させると、完全に一致させることができる。減衰時定数κは、第二オゾン濃度計gの計測値L0と、時間Ta経過後の第一オゾン濃度計mの計測値Cinから求める。図3に示すように、時間0でオゾン濃度がL0であり、時間Ta経過後にCinである場合には、減衰時定数κは以下のように計算される。なお、ln(x)はxの自然対数である。
Cin=L0*exp(−κTa)
κ=ln(L0/Cin)/Ta (2)
減衰時定数κが求められると、目標時間Tdzでオゾン濃度が第一オゾン濃度計mの検出下限濃度LLとなるような、第二オゾン濃度計gの位置での溶存オゾン濃度に対する指令値Jnは、以下の式のようになる。
LL=Jn*exp(−κTdz)
Jn=LL*exp(κTdz) (3)
制御装置nが、第二オゾン濃度計gの計測値Lと指令値Jnとの差を求め、その差を比例積分(PI)した値により、オゾン発生装置b1、b2でのオゾン発生量を増減させるフィードバック制御することにより、活性炭槽jに入るオゾン処理水中の溶存オゾン濃度をゼロまたは十分に小さい値とすることができる。
移動に要する時間が溶存オゾンの減衰時定数を推定できる程度以上になるように離れた2点でのオゾン濃度を測定し、2点のオゾン濃度から推定した溶存オゾンの減衰時定数を利用して、活性炭槽jの入口j1でオゾン濃度を零または十分に小さくすることができるような、第二オゾン濃度計gの位置での溶存オゾン濃度に対する指令値を求め、第二オゾン濃度計gの測定値を用いてフィードバック制御を行なうので、第一オゾン濃度計mの計測値でフィードバック制御を行なう場合よりも、フィードバックループに含まれる制御系の制御遅れ時間が小さくなり、より正確に活性炭槽jに入るオゾン処理水の溶存オゾン濃度を制御できる。
溶存オゾンの減衰時定数の推定は、日ごとまたは数時間ごとなどの所定の周期で行なえばよい。オゾン濃度の変動やオゾン濃度計での計測誤差などがあることも考慮して、数回の計測値を用いて平均をとるなどして、推定した溶存オゾンの減衰時定数に計測誤差などの影響ができるだけ少なくなるようにする。
なお、図1では第一オゾン濃度計mは、活性炭槽j内の活性炭層j2の上流に位置するオゾン処理水のオゾン濃度を測定するように設置されているが、本発明においては第一オゾン濃度計mは、上記の位置以外に、例えば管路部分h1内を流れるオゾン処理水のオゾン濃度を測定するように設置されてもよい。その際、その位置が前記出口d51に近接し過ぎると第一オゾン濃度計mの設置の変更意義が無くなるので、適当な間隔を空けることが必要である。その間隔の大きさは、管路部分h1の内径、全長、あるいはそこを流れるオゾン処理水の平均流速などにより異なるが、要は、オゾン処理水のオゾン濃度の管理が可能となる位置、例えば管路部分h1内の中央あたりから活性炭槽jの入口j1の間に存在するオゾン処理水のオゾン濃度を測定するように設置されてもよい。
実施の形態2.
図3は、上記図1および図2と共に本発明における実施の形態2を説明するものであって、図3はオゾン処理におけるフィードバック制御系を示すブロック図を示す。実施の形態2は、前記実施の形態1とは全体の構成は同じであるが、被処理水の水質が悪く通常より多くのオゾンを使用する必要があり、活性炭槽に入るオゾン処理水中の溶存オゾン濃度をゼロまたは十分に小さい値にできない場合に、活性炭槽に入るオゾン処理水中の溶存オゾン濃度によるフィードバック制御を行なう点において異なる。
実施の形態2では、第一オゾン濃度計m、第二オゾン濃度計g、およびオゾンシステム制御装置nを用いた一層効果的な残存オゾン濃度管理方法に就き詳細に説明する。オゾン処理装置におけるオゾンの発生量を制御する方式として、従来から被処理水に溶存している溶存オゾンの濃度を制御する方法と、当該被処理水と接触している空間中に存在する排オゾンの濃度を制御する方法とが知られており、これらのうち一方の制御を選択する場合と、双方の制御を併存させる場合がある。実施の形態2では溶存オゾン濃度を制御する方法を採用し、溶存オゾン濃度に基づいてオゾンの発生量をフィードバック制御する場合について説明する。なお実施の形態2は、オゾンシステム制御装置nを利用することにおいて実施の形態1と異なるが、その他の点では実施の形態1と同じであるので、オゾンシステム制御装置n以外の装置部分の説明は省略する。
オゾンシステム制御装置nには、第二オゾン濃度計gで測定された後室d5に存在するオゾン処理水における溶存オゾン濃度L、および第一オゾン濃度計mで測定された活性炭槽j内で活性炭層j2の上流側に存在するオゾン処理水の溶存オゾン濃度Cが入力され、上記両オゾン濃度L、Cに基づき、オゾンシステム制御装置nからオゾン発生装置部分b1、b2に運転指令信号が出力され、運転指令信号によりオゾンの発生量がフィードバック制御される。
制御装置本体n1は、加減算器S1、PI制御装置S2、加減算器S4、乗算器S5、比較器S6、および演算器S7を含んでいる。演算器S7は、(3)式により、第二オゾン濃度計gが計測する溶存オゾン濃度に対する指令値Jnを演算する。加減算器S4は、第一オゾン濃度計mが計測するオゾン濃度に対する指令値Jfaと計測値Cとの差(Jfa−C)を計算する。乗算器S5は、加減算器S4の出力に定数δ(後述)を掛ける。比較器S6は、管路hでの移動時間Taと目標時間Tdzの大小を比較して、比較結果により、演算器S7または乗算器S5のどちらかの出力を加減算器S1に入力する。演算器S7の出力を入力する場合が第一の制御方法であり、乗算器S5の出力を入力する場合が第二の制御方法である。
加減算器S1は、演算器S7または乗算器S5のどちらかの出力から第二オゾン濃度計gが計測するオゾン濃度の計測値Lを引いて、その結果をPI制御装置S2に出力する。PI制御装置S2は入力を比例積分(PI)の演算した量に応じてオゾン発生装置b1、b2でのオゾン発生量を増減させる。
図3では、比較器S6において管路hでの移動時間Taと目標時間Tdzの大小により、第一の制御方法または第二の制御方法を切り替える。被処理水の水質が悪く通常より多いオゾンを使用する必要がある場合は、目標時間TdzをTaよりも大きく設定して、第二の制御方法を実施するようにする。なお、制御方法の切替えは、Tdzの変更以外の方法で行なってもよい。
Tdz≧Taである時、乗算器S4の出力は、乗算器S5を経て(Jfa−C)×δの値が加減算器S1へ送られる。ここにδは、第二オゾン濃度計gで測定された個所と第一オゾン濃度計mで測定された個所との間の距離に由来する応答時間遅れ、およびオゾン反応物質の増減によるオゾン溶存の制御利得を考慮した係数である。δは、0.1程度の値を設定する。第一オゾン濃度計mが計測するオゾン濃度に対する指令値Jfaと計測値Cとの差を定数δ倍したδ×(Jfa−C)がフィードバックされるので、CがJfaに一致させるような制御がなされる。
Tdz<Taの場合には、実施の形態1と同様に動作する。第二オゾン濃度計gが計測するオゾン濃度に対する指令値Jnと計測値Lとの差(Jn−L)がフィードバックされて、LがJnに一致させるような制御がなされる。
この実施の形態では、実施の形態1の場合と同様に、活性炭槽に入るオゾン処理水中の溶存オゾン濃度をゼロまたは十分に小さい値にすることができ、かつ、被処理水の水質が悪く、オゾンを多く使用する場合でも、過剰なオゾンを使用することを避け、適正な量のオゾンを使用することができる。
加減算器S1の入力を切り替えたが、加減算器S1には常にJnとLが入力されるようにし、加減算器S1または乗算器S5の出力を切り替えてPI制御装置S2に入力するようにしてもよい。オゾンの減衰時定数を考慮して、第一オゾン濃度計mの位置での溶存オゾン濃度がJfaになるような、第二オゾン濃度計gの位置での溶存オゾン濃度Jn2を求めて、JnまたはJn2を演算器S7が出力するようにしてもよい。さらに、Tdz≧Taの場合に、演算器S7が出力するJn2と乗算器S5が出力するδ×(Jfa−C)をともに加減算器S1に入力するようにしてもよい。
実施の形態3.
図4および図5は、本発明の実施の形態3を説明するものであって、図4は実施の形態3の構成図、図5はオゾン処理におけるフィードバック制御系を示すブロック図である。図4は前記図1とは、管路部分h2の一端がオゾン接触槽dの後室d5に存在するオゾン処理水上の気相中に開口しており、また管路部分h3の一端が活性炭槽j内のオゾン処理水上の気相中に開口している点において異なり、その他は前記図1と同構成である。なお、図4では前記図1に示す部分と同様の機能をなす一部の部分の符号付けを図面の簡略化のために省略している。このことは、後出の諸図においても同様である。
前記実施の形態2では、溶存オゾン濃度の制御を選択して溶存オゾン濃度に基づいてオゾンの発生量をフィードバック制御する場合について説明したが、実施の形態3では上記各気相中に存在するオゾン即ち排オゾンの濃度の制御を選択して、排オゾン濃度に基づいてオゾンの発生量をフィードバック制御する場合について説明する。なお上記の排オゾン濃度と溶存オゾン濃度との関係は、オゾン処理水の流速が小さい場合には気体の溶解平衡に関するヘンリーの法則に従うかまたは近い関係にあるが、オゾン処理水の流速が早い場合には上記法則からの概して乖離が大きくなる。しかしその場合でも、排オゾン濃度は溶存オゾン濃度に比例するので、以下に示すオゾンの発生量のフィードバック制御が可能である。
図4において、第二オゾン濃度計gは、管路部分h2により採取された、オゾン接触槽dの出口d51近傍の一例たる後室d5におけるオゾン処理水の水面上の排オゾンを対象として排オゾンの濃度(排オゾン濃度M)を測定する。一方、第一オゾン濃度計mは管路部分h3により活性炭槽jの入口j1付近の空間に存在する排オゾンの濃度(排オゾン濃度D)を測定する。
次に図5により、実施の形態3によるオゾンシステム制御装置nの動作を説明する。活性炭槽jの入口付近における水面上の排オゾン濃度Dを第一オゾン濃度計mにより測定する。活性炭槽jの入口j1付近における排オゾン濃度の目標量をNfaとする。
減算器S11では、上記目標量Nfaと第一オゾン濃度計mから入力された測定値である排オゾン濃度Dの差(Nfa−D)が演算される。Nfa−Dが入力された乗算器S12から(Nfa−D)×βが加減算器S10に出力される。Nfaは、ゼロまたは第一オゾン濃度計mの検出下限濃度LLとする。βは、0.1程度の値とする。加減算器S10には、その他の入力として、第二オゾン濃度計Gの計測値Mとその目標値Nnが入力される。つまり、図5の制御系は、オゾン接触槽dの出口d51近傍における水面上の排オゾン濃度Mを目標値Nnに一致させ、かつ活性炭槽jの入口付近における水面上の排オゾン濃度Dを目標値Nfaに一致させるようにフィードバック制御を行なう。なお、オゾン接触槽dの出口d51近傍における水面上の排オゾン濃度Mを目標値Nnに一致させるフィードバックループは、削除してもよい。
実施の形態3では、被処理水中のオゾン反応物質である有機物の量、オゾン接触槽dと活性炭槽jの位置や両者間の離隔距離等に関係なく、活性炭槽jの入口j1で排オゾン濃度をゼロまたは、最小限にすることを最優先にする。よつて、最低限のオゾン発生量を維持することによりオゾン発生のための消費電力を最小限にすることができる。このような制御を行いながら、従来の制御であるpH調整、流入水量調整、稼動接触槽選択、滞留時間調整などと組み合わせることで同様の効果が得られることは言うまでもない。
実施の形態4.
実施の形態4は、たとえば、図1の実施の形態2、図4の実施の形態3におけるオゾン処理装置を構成する活性炭槽jの覆蓋を、耐酸化性材料、たとえばテフロン(登録商標)などのフッ素樹脂で構成している。オゾン処理の後段に配置される活性炭槽jは、排オゾンの漏洩を防ぐため活性炭槽jをコンクリート製の密閉構造としたり、強固な覆蓋を置いたりする場合がある。従来、溶存オゾンは、活性炭槽jの入口でも相当量残っている。オゾン反応速度が遅いものに対しても十分反応するように余るほどのオゾンを注入することがオゾンの効果を上げると考えられていた時期があり、活性炭槽jにおける排オゾン対策もオゾン接触槽dにおける排オゾン対策と同様に考えられていた。
近年の溶存オゾン濃度目標値の低減で反応に必要なオゾンの低減に加え、余剰オゾンを厳しく抑制することでオゾン処理のライフサイクルコストを下げることができる。同時に、設備仕様も過剰な仕様を見直す一環として、活性炭槽jの密閉構造は耐酸化性材料の簡易な覆蓋に変更することができる。たとえば、図1に示すような下向流流動式の活性炭槽jの場合、稼動中の異常現象として、流入水量の急変や活性炭層jをショートカットする処理水の短絡流の発生などがある。これら異常時には下向流流動式の活性炭槽jの水面上にも排オゾンを検出する場合がある。従って、覆蓋を必要とするが、常時排オゾンは検出されないものとして設備を簡素化できる。
実施の形態5.
図6は、実施の形態5によるオゾン処理装置の構成を示す。実施の形態5は、前記実施の形態1とは、オゾン接触槽dへオゾンの供給する散気装置eとして、前記図1に示す散気部分e1およびe2に換えてエジェクタe4と導管e5とを有するものが用いられ、またオゾン接触槽dとして前記図1に示す前室d1、オゾン接触室d2、オゾン接触室d3、オゾン接触室d4、および後室d5を有するものに代えて、上記前室d1〜オゾン接触室d4が一緒になったオゾン接触室d6と後室d5とからなる点において異なり、その他の構成は図1と同じである。実施の形態6で使用される散気装置eの導管e5の先端は、オゾン接触室d6の底面の近傍で開口している。
オゾン発生装置bから供給されたオゾンは、被処理水と共にエジェクタe4を通過し、その際に両者は微細化された状態で良好に混合され、導管e5を経由して接触室d6の底面の近傍から被処理水に供給される。以下は、実施の形態1などと同様である。
実施の形態6.
図7は、実施の形態6によるオゾン処理装置の構成を示す。実施の形態6で使用されるオゾン接触槽dおよび散気装置eは、前記実施の形態1などで使用されたものと実質的に同構造のものであるが、散気装置eの散気部分e2および散気部分e3は、図示するように、それぞれオゾン接触室d3とオゾン接触室d4とで稼動していることにおいて実施の形態1などと異なり、その他は同じである。ところで前記したように、最近ではオゾン量を可及的少量とし、オゾン接触槽dでのオゾン処理後での滞留時間を短く設定する傾向がある。実施の形態6では、オゾン接触室d4でのオゾン処理の後は、後室d5を経るのみで出口d51から排出されるので、上記傾向に合致する。
オゾン処理水の溶存オゾン濃度の溶存オゾン減衰曲線Foから滞留時間と注入点の溶存オゾン濃度を求め、この結果からオゾン接触室d4内の散気部分e3の配置位置を決定する。実施の形態6によれば、オゾン接触室d4における適正なオゾン滞留時間を確保することができる。
本発明は、各種の廃水のオゾン処理の分野で利用される可能性が高い。
本発明の実施の形態1および実施の形態2におけるオゾン処理装置の構成図である。 本発明の実施の形態1における溶存オゾンの減衰時定数を考慮した溶存オゾン減衰曲線を示す。 本発明の実施の形態2のオゾン処理におけるフィードバック制御系を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3におけるオゾン処理装置の構成図である。 本発明の実施の形態3におけるオゾン処理のフィードバック制御系を示すブロック図である。 本発明の実施の形態5におけるオゾン処理装置の構成図である。 本発明の実施の形態6におけるオゾン処理装置の構成図である。
符号の説明
a:オゾン原料ガス供給装置、b:オゾン発生装置、b1:オゾン発生装置部分、b2:オゾン発生装置部分、c:オゾン供給管、d:オゾン接触槽、d1:前室、
d11:入口、d2:オゾン接触室、d3:オゾン接触室、d4:オゾン接触室、
d5後室d5、d51:出口、e:散気装置、e1:散気部分、e2:散気部分、
e3:散気部分、e4:エジェクタ、e5:導管、f:排オゾン分解装置、
g:第二オゾン濃度計、h:管路、h1:管路部分、h2:管路部分、h3:管路部分、j:活性炭槽、j1:入口、j2:活性炭層、j3:多孔性棚、j4:出口、
k:排オゾン分解装置、m:第一オゾン濃度計、n:オゾンシステム制御装置、
n1:制御装置本体、n2:信号線路, n3: 信号線路、n4:信号線路。

Claims (5)

  1. 被処理水をオゾンにより処理するオゾン接触槽、上記オゾン接触槽から排出されるオゾン処理水を処理する活性炭よりも上流側において上記オゾン処理水の溶存オゾン濃度または上記オゾン処理水と接触する空間中の排オゾン濃度を測定するオゾン濃度計、上記オゾン濃度計で計測したオゾン濃度が入力されて上記オゾン接触槽に供給するオゾン量を制御する制御装置を備えたオゾン処理装置。
  2. 上記オゾン接触槽の排出口付近において上記オゾン処理水の溶存オゾン濃度または上記オゾン処理水と接触する空間中の排オゾン濃度を測定する第二オゾン濃度計を備えたことを特徴とする請求項1に記載のオゾン処理装置。
  3. 被処理水をオゾンにより処理するオゾン接触槽、上記オゾン接触槽から排出されるオゾン処理水を処理する活性炭よりも上流側において上記オゾン処理水の溶存オゾン濃度を測定するオゾン濃度計、上記オゾン接触槽の排出口付近において上記オゾン処理水の溶存オゾン濃度を測定する第二オゾン濃度計、上記オゾン濃度計と上記第二オゾン濃度計とで計測したオゾン濃度から上記オゾン処理水中におけるオゾンの減衰時定数を求め、求めたオゾンの減衰時定数から上記オゾン濃度計の位置での溶存オゾン濃度が目標値になるような上記第二オゾン濃度計の位置でのオゾン濃度指令値を求め、上記第二オゾン濃度計で計測したオゾン濃度が上記オゾン濃度指令値と一致するように上記オゾン接触槽に供給するオゾン量を制御する第一の制御方法を実施する制御装置を備えたオゾン処理装置。
  4. 上記制御装置が、上記オゾン濃度計で計測したオゾン濃度が指令値と一致するように上記オゾン接触槽に供給するオゾン量を制御する第二の制御方法を実施することも可能であり、上記第一の制御方法と上記第二の制御方法を切替えて実施することを特徴とする請求項3に記載のオゾン処理装置。
  5. 上記オゾン接触槽から排出されるオゾン処理水を上記活性炭により処理する、耐酸化性の材料で形成された覆蓋を設けた活性炭処理槽を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載のオゾン処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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