JP2010142742A - 嫌気性処理装置およびこれを備える廃棄物処理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生ゴミをメタン発酵する容器11と、容器11に生ゴミを投入するための投入装置14と、メタン発酵処理されたあとに残る発酵残渣を容器11の外部に排出するための排出装置15とを備えるメタン発酵装置1である。投入装置14は、容器11の上方から内部へ向けて当該容器11を貫通するように配設され、下端20aが開放された筒状体20と、筒状体20の下端20aとの間に間隙を設けて且つ容器11内に投入された生ゴミよりも上方に位置するように配設された生ゴミの受入部17と、受入部17の上側に設けられ、前記間隙から容器11内へ生ゴミを供給するための供給装置29とを備えている。
【選択図】図2
Description
図1に示すように、本実施形態の廃棄物処理システム100は、メタン発酵装置1と、処理工程においてメタン発酵装置1の上流側に配置される分別機3と、メタン発酵装置1の下流側に配置される焼却炉2、脱硫塔5、およびガスホルダー6とを備えている。まず、全体説明として、廃棄物処理システム100を構成するこれらの機器を説明した後、廃棄物処理システム100による都市ゴミの処理概要について説明する。なお、メタン発酵装置1については、後述することとする。
分別機3は、投入された都市ゴミをメタン発酵可能な有機性廃棄物(生ゴミや紙類)とメタン発酵に適さない廃プラスチックなどの廃棄物とに分別する機械である。メタン発酵装置1の前段に配置される。分別機3としてはトロンメル等の回転篩や風力選別、磁力選別などを必要に応じて組み合わせて使用する。また、分別の前処理として、破袋、破砕を行うことが好ましい。
焼却炉2は、メタン発酵装置1から排出された発酵残渣と、分別機3により分別された廃プラスチックなどの廃棄物とを焼却処理する炉である。焼却炉2としては、固定床炉、流動床炉、ストーカ炉などがある。メタン発酵装置1から排出された発酵残渣は、一旦、ゴミピット4に入れられ、その後、焼却炉2にて焼却処理される。なお、分別機3により分別された廃プラスチックなどの廃棄物もゴミピット4に一旦投入され、ゴミピット4から発酵残渣と廃プラスチックなどの廃棄物とが焼却炉に投入される。
脱硫塔5は、メタン発酵装置1から排出されたバイオガス中に含まれる硫化水素を除去するための装置である。脱硫塔5には、湿式脱硫塔、乾式脱硫塔などがあり、単独でまたは組み合せて使用される。湿式脱硫塔によれば、バイオガス中に含まれる二酸化炭素を除去することもできる。ここで、メタン発酵装置1から排出された直後のバイオガスの成分は、メタンが約60%、二酸化炭素が約40%であり、窒素・硫化水素などのその他ガスがバイオガス中に微量含まれている。バイオガスに含まれる二酸化炭素を除去してメタンガス濃度を高めることで、バイオガスの発熱量が高まる。なお、通常の湿式脱硫塔で二酸化炭素を完全に除去することはできない。また、乾式脱硫塔は、脱硫の仕上げとして用いられることが多い。
ガスホルダー6は、脱硫塔5を出たバイオガスを貯留しておくものであり、脱硫塔5の後段に配置される。ガスホルダー6に貯留されたバイオガスを燃料として、例えば焼却炉等の補助燃料として利用したり、ガスエンジン・ガスタービン・燃料電池などを駆動し、電気や熱(温水)の形でエネルギー回収したりする。
図1中の実線の矢印は固形物の流れを示し、点線の矢印はガスの流れを示している。分別機3により分別された有機性廃棄物(生ゴミ)は、メタン発酵装置1に送られメタン発酵装置1にてメタン発酵処理される。メタン発酵処理されたあとに残る発酵残渣は、メタン発酵装置1からゴミピット4に送られ、その後、焼却炉2に投入される。焼却炉2に投入された発酵残渣は、分別機3により分別された廃棄物とともに焼却処理される。一方、メタン発酵処理されて発生したバイオガスは、脱硫塔5を通って脱硫処理された後、ガスホルダー6に送られて貯留される。なお、メタン発酵装置1から取り出した発酵残渣を焼却処理するのではなく好気性発酵処理(堆肥化処理)してもよい。
メタン発酵装置1は、有機性廃棄物(生ゴミ/紙類)を嫌気性処理(メタン発酵)させる装置である。図2に、図1のメタン発酵装置1の詳細を示している。図3は、図2のA部詳細図である。
破砕機12は、生ゴミを破砕処理するための装置である。都市ごみの場合、前述した分別機3の前処理として、破袋処理、破砕処理を行っているが、前処理とは別に生ゴミを破砕して細かくすることで、後段の容器11におけるメタン発酵効率が向上する。また、詳しくは後述するが、生ゴミは、容器11の上部に設けられた投入装置14の筒状体20の中を通ってから容器11内に供給される。生ゴミを破砕して細かくすることで、筒状体20内の生ゴミの圧密性が高まる。その結果、容器11内と外部との間の生ゴミによる密閉効果を高めることができる。なお、破砕機としては一軸破砕機や二軸破砕機を利用できるが、圧密性を高め、効果的に破砕できる点から粉砕機などを利用することが好ましい。
搬送装置13は、破砕処理された生ゴミを定量的に投入装置14へ送るための装置である。搬送装置13としては、スクリューフィーダ、パイプコンベアなどがある。スクリューフィーダ、パイプコンベアなどの搬送装置13によると、TSが高い有機性廃棄物(流動性が悪い有機性廃棄物)であっても問題なく送ることができる。
投入装置14は、容器11に生ゴミを投入するための装置である。この投入装置14は、容器11の上方からその内部へ向けて容器11を貫通するように配設される筒状体20と、筒状体20の下端20aとの間に間隙を設けて配設される受入部17と、筒状体20の上側に設けられる電動の供給装置29とを備えている。
筒状体20は、所定長さを有する筒状体であり、容器11の上方からその内部へ向けて容器11を鉛直方向に貫通している。容器11の外部に位置する部分の側部には、搬送装置13の下流側端部が接続されている。筒状体20の下端20aは開口となっており、容器11内に開放されている。筒状体20の上端は閉止され、外部に対して遮断されている。筒状体20と搬送装置13との接続部、および容器11における筒状体20の貫通部は、いずれもシールされる。
受入部17は、搬送装置13から筒状体20に投入された生ゴミを蓄積するためのものである。図3に詳細を示すように、受入部17は、筒状体20の下端20aとの間に寸法hの間隙を設けてこの筒状体20の下方に配設されている。受入部17は、例えば円板状の板材である。受入部17の径は、供給装置29を構成する攪拌翼18の径よりも少し大きい。なお、後述する撹拌翼18によって有機性廃棄物を排出する空間を十分に有する場合、撹拌翼18と筒状体20の隙間は狭い方が良い。
供給装置29は、筒状体20内部から容器11内へ生ゴミを供給するための装置である。供給装置29は、攪拌翼18と、攪拌翼18を回転させるための軸19とを備える電動あるいは油圧動の装置である。
容器11は、その内部で生ゴミをメタン発酵させるための容器である。例えば鋼板製の密閉容器(タンク)で、グラスウールなどの断熱材により周囲は被覆される。容器11の上部には、前記した投入装置14、およびバイオガスを排出するためのノズル(排出口)が設けられている。容器11内の空間部は、バイオガスで満たされており、その圧力は例えば100〜200mmAqに調整される。また、容器11の底部には、残渣落し込み装置16が設けられている。残渣落し込み装置16は、投入装置14を構成する供給装置29のような回転式のものであってもよいし、長方形の板を往復運動させるなどして生ゴミを掻き取り排出装置15に落とし込む往復駆動式のものであってもよい。残渣落し込み装置16により、容器11内での生ゴミのブリッジング(生ゴミが落下しない状態)を防止できる。なお、容器11には、容器11内の生ゴミを掻き混ぜるための攪拌装置(不図示)が設けられてもよい。この攪拌装置(不図示)の主たる目的は、容器11内の生ゴミのブリッジングを防止することであるが、この攪拌装置(不図示)による攪拌によりメタン発酵効率も向上する。また、容器11内の生ゴミを偏りなく均一にするために生ゴミ表面部を均す撹拌翼やスクレーパーのような掻き取り部材やプッシャーなどを設けても良い。
排出装置15は、容器11内でメタン発酵処理されたあとに残る発酵残渣を容器11の外部に排出するための装置である。排出装置15としては、スクリューフィーダ、パイプコンベアなどがある。スクリューフィーダ、パイプコンベアなどの排出装置15によると、含水率の低い発酵残渣(流動性に乏しい発酵残渣)であっても問題なく送ることができる。排出装置15は、容器11の底部であって、残渣落し込み装置16の下側に配置されている。
なお、排出部分は生ゴミが圧密されており、また、一部分解されて細かくなると共に排出装置15内を常に発酵残渣が詰まった状態を保つことにより容器11内のシール性も保つことができる。また、排出装置15の位置については特に限定されず、発酵残渣を容器中央部から抜き出す構造であっても良く、容器壁面近傍で抜き出す構成であっても良い。
次に、投入装置14の作動について説明する。図4は、図2に示す投入装置14の作動について説明するための図である。
まず、図4(a)に示すように、搬送装置13を運転することにより、筒状体20の上部に生ゴミを供給して、受入部17上に生ゴミを圧密させる。ここで、例えば、生ゴミの蓄積高さを検知するレベル計(不図示)が筒状体20に取り付けられている。このレベル計からの信号に基づいて、筒状体20内の生ゴミの蓄積高さが所定範囲に入っている状態で、搬送装置13を停止する。
所定の滞留時間が経過すると、容器11内に投入されている生ゴミの発酵残渣を容器11の下部から排出装置15により外部に排出する。このとき、容器11内の生ゴミ量は減少するので、減少した分、搬送装置13および投入装置14を動作させて容器11内に生ゴミを投入する。
図5は、本発明に係るメタン発酵装置の他の実施形態を示す模式図である。本実施形態については、前記実施形態との相違点に重点をおいて説明する。また、前記実施形態の構成機器と同じ構成機器については同一の符号を付している。
本実施形態の容器22は、その一端側から他端側に向かって下方に傾斜している。そして、排出装置15は、容器22の底部の一端側(高い側)に設けられている。また、当該底部の他端側(低い側)には、液抜口22aが設けられている。ここで、容器22内に供給された生ゴミ中の水分は、生ゴミ中の固形分よりも比重が大きいため、生ゴミからしみ出し徐々に容器22の底に移動していく。容器22の底部は傾斜しているため、このしみ出てきた水分(液体)は、液抜口22aが設けられた容器底部の他端側(低い側)に集まり、排出装置15が設けられた容器底部の一端側(高い側)では、発酵残渣の含水率が低下する。これにより、容器22内のメタン菌を含んだ液体を効率的に集めることができる。なお、容器底部を2重底にし、下底に傾斜もしくは集水路を設け、上底に発酵残渣排出口と液抜き用の細かい穴を設けた構造としても良い。
底部液体返送装置は、ポンプPと、アンモニア除去装置23と、散布装置25とから構成される。
残渣返送装置27は、排出装置15から投入装置14の上部(筒状体20の上部)へ発酵残渣の一部を戻すための装置である。残渣返送装置27としては、例えばパイプコンベアやフライトコンベアなどを用いることができる。残渣返送装置27によると、種汚泥として発酵残渣を用いることができ、容器22内のメタン発酵を好適に進行させることができる。
残渣加熱処理装置26は、排出装置15から排出される発酵残渣を加熱処理するための装置である。残渣加熱処理装置26としては、例えば電気ヒータを有する装置、温水ヒータを有する装置、焼却炉等での廃熱を利用する直接加熱または間接加熱装置などが挙げられる。残渣加熱処理装置26は、残渣返送装置27の接続部よりも後方部分において排出装置15に取り付けられている。
図6は、本発明に係るメタン発酵装置の他の実施形態を示す模式図である。本実施形態については、前記実施形態との相違点に重点をおいて説明する。また、前記実施形態の構成機器と同じ構成機器については同一の符号を付している。
加温容器28は、破砕機12を通って送られてきた生ゴミを加温するための容器である。加温容器28には、その内部を攪拌するための攪拌装置(不図示)が設けられる。また、加温容器28は、その内部に空気を供給するための圧縮機(不図示)を付属している。加温容器28に投入された、生ゴミに空気を供給しつつ当該生ゴミを攪拌することで、好気発酵を利用して生ゴミを発熱させ、例えば60℃程度に加温する。容器11に生ゴミを供給する前にあらかじめ生ゴミを加温しておくことで、容器11内でのメタン発酵の開始を早めることができる。これにより容器11内の固形物滞留時間を短縮できる。
2:焼却炉
11:容器
13:搬送装置
14:投入装置
15:排出装置
17:受入部
20:筒状体
29:供給装置
Claims (9)
- 有機性廃棄物を嫌気性処理する容器と、
前記容器に有機性廃棄物を投入するための投入装置と、
嫌気性処理されたあとに残る残渣を前記容器の外部に排出するための排出装置と、を備え、
前記投入装置は、
前記容器の上方から内部へ向けて当該容器を貫通するように配設され、下端が開放された筒状体と、
前記筒状体の下端との間に間隙を設けて、且つ前記容器内に投入された有機性廃棄物よりも上方に位置するように配設された有機性廃棄物の受入部と、
前記受入部の上側に設けられ、前記間隙から前記容器内へ有機性廃棄物を供給するための供給装置と、を備える嫌気性処理装置。 - 請求項1に記載の嫌気性処理装置において、
前記容器の底部は、一端側から他端側へ向かって下方に傾斜しており、
前記排出装置は、前記底部の一端側に設けられ、
前記底部の他端側に設けられた液抜口と、
前記底部の他端側に溜まった液体を前記液抜口から抜き出して前記容器の上部に送るポンプと、
前記容器内の上部に配設され、前記ポンプから送られてきた液体を前記容器内に散布するための散布装置と、を備えることを特徴とする、嫌気性処理装置。 - 請求項1または2に記載の嫌気性処理装置において、
前記排出装置から前記投入装置または直接容器内へ残渣の一部を戻すための残渣返送装置を備えることを特徴とする、嫌気性処理装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の嫌気性処理装置において、
前記投入装置の前段に配設され、有機性廃棄物を破砕する破砕装置を備えることを特徴とする、嫌気性処理装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の嫌気性処理装置において、
前記排出装置から排出される残渣を加熱処理する残渣加熱処理装置または、当該残渣に空気または酸素を供給するガス供給装置を備えることを特徴とする、嫌気性処理装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の嫌気性処理装置と、
前記嫌気性処理装置から排出される残渣を焼却処理するための焼却炉と、
を備える廃棄物処理システム。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の嫌気性処理装置と、
前記嫌気性処理装置から排出される残渣を堆肥化するための好気性処理設備と、
を備える廃棄物処理システム。 - 請求項1に記載の嫌気性処理装置の容器に有機性廃棄物を投入する有機性廃棄物投入方法であって、
前記筒状体の上部に有機性廃棄物を供給して前記受入部の上に当該有機性廃棄物を圧密させる圧密工程と、
前記供給装置を動作させて、前記圧密させた有機性廃棄物を前記間隙から前記容器内へ供給する供給工程と、を備える有機性廃棄物投入方法。 - 請求項8に記載の有機性廃棄物投入方法において、
有機性廃棄物を破砕した後、前記筒状体の上部に有機性廃棄物を供給することを特徴とする、有機性廃棄物投入方法。
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