JP2010144567A - 排熱回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排熱回収装置において冷却媒体の外部への漏出を防止する。
【解決手段】本発明は、エンジンの排ガスが流れる排気管2の途中に介装される筒状のシェル11と、シェル11の両端部から嵌挿され、シェル11の内部を閉塞するエンドプレート13と、シェル11の上流端部15から下流端部までエンドプレート13を連通するように延設され、両端が排気管2の内部に開口する熱交換パイプ12とを備え、熱交換パイプ12を流れる排ガスとシェル11の内部に充填される冷却媒体との間で熱交換が行われる排熱回収装置1において、シェル11、エンドプレート13及び熱交換パイプ12はロー付けによって一体的に接合されており、シェル11と排気管2との間の境界はすべて溶接によって接合される。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンの排ガスから熱を回収する排熱回収装置の構造に関するものである。
エンジンの排ガスを浄化するため設けられている排気管の触媒コンバータより下流側に設けられ、エンジン冷却用の冷却水との間で熱交換を行うことでエンジンの排ガスから熱を回収する排熱回収装置が知られている。排熱回収装置は排ガス通路と冷却水通路とを有し、これらを流れる排ガスと冷却水との間で熱交換を行うことで高温の排ガスから熱を回収して冷却水の温度を上昇させる。熱交換の効率を向上させるためには排ガスと冷却水との接触面積を大きくする必要があり、このため排熱回収装置の熱交換器部は例えば特許文献1に示すように複雑な構造をしている。したがって熱交換器部を構成する各部材を溶接によって接合するのは困難であり、各部材はロー付けによって接合される。
特開2001−330394公報
しかし、上記従来の技術では熱交換器部のロー付け部に高温の排ガスが直接接触する構造となっているため、特にエンジンの失火時などのように未燃ガスが流れて排ガス温度が非常に高温となる可能性があり、この場合にはロー材が融解して冷却水が外部に漏出する可能性がある。
本発明は、万一のとき排熱回収装置において冷却媒体の外部への漏出を防止することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、エンジンの排ガスが流れる排気管の途中に介装される筒状のシェルと、シェルの両端部から嵌挿され、シェルの内部を閉塞するエンドプレートと、シェルの上流端部から下流端部までエンドプレートを連通するように延設され、両端が排気管の内部に開口する熱交換パイプとを備え、熱交換パイプを流れる排ガスとシェルの内部に充填される冷却媒体との間で熱交換が行われる排熱回収装置において、シェル、エンドプレート及び熱交換パイプはロー付けによって一体的に接合されており、シェルと排気管との間の境界はすべて溶接によって接合されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、シェルの上流端部から嵌挿され、熱交換パイプが連通するようにエンドプレートより上流側に設けられるサイドプレートをさらに備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、シェルと排気管との間の境界はすべて溶接によって接合されるので、排ガスの温度がエンジンの失火などによって著しく高温となり、排熱回収装置の一部が高温となってロー材の融解温度を超えても、シェルと排気管との接合状態は保持され、冷却媒体が排気管及び排熱回収装置の外部に漏出することを防止することができる。これにより、排熱回収装置をより排ガス温度の高い排気管の上流側に配置することができるので、熱交換効率を向上させて回収熱量を増大させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、エンドプレートより上流側に設けられるサイドプレートをさらに備えるので、排気管を流れてくる排ガスがシェル、エンドプレート及び熱交換パイプを接合しているロー付け部に直接接触することを防止できる。これにより、ロー付け部が融解して冷却媒体が排気管側に漏出することをより確実に防止できるとともに、排熱回収装置をより排ガス温度の高い排気管の上流側に配置することができるので、熱交換効率をさらに向上させて回収熱量を増大させることができる。
以下では図面を参照して本発明の実施の形態について詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は本実施形態における排熱回収装置の構成を示す概略構成図である。図2は図1の範囲Aの拡大断面図である。
排熱回収装置1は、エンジンの排ガスが流れる排気管2と、排気管2の途中に介装される熱交換器部10と、熱交換器部10に冷却水を導出入する導入管3及び導出管4とによって構成される。排気管2には他に図示しない排ガス浄化装置やマフラーなどが設けられており、熱交換器部10はエンジンの近くに配置されている触媒コンバータより下流側であって、排気音を低減するためのマフラーより上流側に配置される。
触媒コンバータは触媒の早期活性化を行い汚染物質の排出を無くすため、排気温度の高い、できるだけエンジンに近い上流側に設ける必要があり、上流側から順に触媒コンバータ、熱交換器部10及びマフラーが設けられる。これにより、エンジンから排出された排ガスは触媒コンバータにおいて浄化された後、熱交換器部10において排熱が回収され、マフラーを介して大気へと放出される。
また、冷却水の導入管3及び導出管4は、エンジン冷却用の冷却回路に接続されており、エンジンの冷却に供された冷却水が導入管3から熱交換器部10に導入され、熱交換器部10の内部を流れることにより排ガスの熱を回収する。さらに導出管4から導出された冷却水は自動車に用いられた場合、車室内の冷暖房を行うエアコン用ヒータコアなどを介してエンジンへと還流する。
次に、図2を参照しながら熱交換器部10の上流端付近の構造について詳細に説明する。なお、熱交換器部10の下流端の構造は上流端と同様であり、後述するサイドプレート14が設けられない点で上流端と異なる。
熱交換器部10はシェル11と、熱交換パイプ12と、エンドプレート13と、サイドプレート14とから構成される。
シェル11は、排気管2と同一又はやや大径の円筒であり、溶接によって排気管2と接合される。
熱交換パイプ12は、シェル11の上流端部15から下流端部まで延設されるパイプであり、シェル11の内部にシェル11と同軸状に多数設けられる。熱交換パイプ12の軸方向長さはシェル11と略同一であり、これにより排ガスは熱交換器部10の上流側から熱交換パイプ12へと流入してその内部を流れ、熱交換器部10の下流側から排気管2へと流出する。
エンドプレート13は、複数の孔17を有する円板状に形成され、シェル11の上流側から嵌挿されて上流端部15よりやや下流側にロー付け固定される。エンドプレート13の最外周部はリング状に下流側へと延設されており、これによりエンドプレート13の強度を向上させることができる。また、熱交換パイプ12はエンドプレート13の孔17に嵌挿され、ロー付けによってエンドプレート13と接合される。
サイドプレート14は、複数の孔18を有する円板状に形成され、シェル11の上流端部15であって、エンドプレート13より上流側に嵌設される。サイドプレート14の最外周部はリング状に上流側へと延設されており、この延設部23がシェル11と排気管2との接合部においてともに溶接によって接合される。これにより、シェルと排気管との境界部分にある隙間22、すなわちシェルとサイドプレートとの隙間22及びサイドプレートと排気管との隙間22はいずれも溶接によって接合される。また、熱交換パイプ12はサイドプレート14の孔18に嵌挿され、サイドプレート14と接合されることなくサイドプレート14の孔18の内壁に当接した状態で固定されている。
排気管を流れる排ガスは熱交換器部10の上流端から熱交換パイプ12へと流入し、下流端から排気管へと流出する。シェル11と上流側及び下流側のエンドプレート13とによって囲まれた空間19には常に冷却水が充填されているので、熱交換パイプ12の内部を流れる排ガスと熱交換パイプ12の外部の冷却水との間で熱交換が行われ、排ガスが冷却されて冷却水の温度が上昇する。
次に、図2及び図4を参照しながら本実施形態における排熱回収装置1の作用について従来例と比較しながら説明する。図4は従来例における排熱回収装置の構造を示す拡大断面図である。
図4に示すように、従来例ではエンドプレート33がシェル31の上流端部35に設けられる。シェル31と排気管2とはリング状の接合部品40によって接合される。接合部品40は内径側に延設される延設部42を有し、当該延設部42がシェル31と排気管2との間に配置される。接合部品40とシェル31及びエンドプレート33とはロー付けされ、接合部品40と排気管2とは溶接によって接合される。
しかし、上記のような従来の構造では、エンドプレート33が排気管2の内部に露出しているので、高温の排ガスがエンドプレート33に直接接触することにより、エンドプレート33が過熱してロー材41が融解するおそれがある。特にエンジンの失火時にエンジンから未燃ガスが排出されると、高温となっている触媒コンバータにおいて未燃ガスが燃焼し、触媒コンバータの下流側の排ガス温度が上昇し、エンドプレート33がロー材41の融解温度を超える可能性がある。
これにより、エンドプレート33と熱交換パイプ32との隙間から冷却水が排気管2の内部へと漏出する。さらに、エンドプレート33とシェル31との隙間及びシェル31と接合部品40との隙間から冷却水が外部に漏出する。
ここで、冷却水はエンジンの冷却水を用いているため、外部に漏出した場合、エンジンの冷却が行われなくなり、エンジンが焼きつき駆動、走行できなくなる恐れがある。
そこで、本実施形態ではエンドプレート13をシェル11の上流端部15よりやや下流側に設け、シェル11の上流端部15にサイドプレート14が設けられる。さらに接合部品40を用いることなく、シェル11、サイドプレート14の延設部23及び排気管2を溶接によって接合している。
これにより、高温の排ガスが直接エンドプレート13に接触することを防止でき、またサイドプレート14とエンドプレート13との間に層20が形成されるので、排気管2を流れる排ガスが高温となってサイドプレート14が高温となっても層20によって熱伝達が妨げられ、エンドプレート13の過熱が防止される。よって、シェル11とエンドプレート13とを接合するロー材21の融解が防止され、冷却水が外部に漏出することを防止することができる。
以上のように本実施形態では、シェル11と排気管2との間の境界部分にある隙間22はすべて溶接によって接合されるので、排ガスの温度がエンジンの失火などによって著しく高温となり、熱交換器部10の排気管2の内部に露出する部分が高温となってロー材21の融解温度を超えても、シェル11と排気管2との接合状態は保持され、冷却水が排気管2及び熱交換器部10の外部に漏出することを防止することができる。これにより、熱交換器部10をより排ガス温度の高い排気管2の上流側に配置することができるので、熱交換効率を向上させて回収熱量を増大させることができる。
また、エンドプレート13より上流側に設けられるサイドプレート14をさらに備えるので、排気管2を流れてくる排ガスがシェル11、エンドプレート13及び熱交換パイプ12を接合しているロー付け部21に直接接触することを防止できる。これにより、ロー材21が融解して冷却水が排気管2の内部に漏出することを防止できるとともに、熱交換器部10をより排ガス温度の高い排気管2の上流側に配置することができるので、熱交換効率を向上させて回収熱量を増大させることができる。
さらに、エンドプレート13ではなくサイドプレート14をシェル11及び排気管2と溶接するので、溶接部とロー付け部との間隔をあけることができ、ロー付けによって一体的に固定された熱交換器部10を溶接によって排気管2に接合する際、溶接時の熱によってロー付け部が融解することを防止することができる。
(第2実施形態)
図3は本実施形態における排熱回収装置の構造を示す拡大断面図である。なお、図2に示す第1実施形態の構成と同一の部材には同一の符号を示してその説明を省略する。
本実施形態の排熱回収装置1は、第1実施形態の排熱回収装置1において用いたサイドプレート14を設けることなく、エンドプレート13をシェル11の上流端部15に設けている。また、エンドプレート13の向きが第1実施形態とは反対であり、エンドプレート13の最外周部はリング状に上流側へと延設されるように配置される。この延設部16はシェル11及び排気管2とともに溶接によって接合され、エンドプレート13と熱交換パイプ12、エンドプレート13とシェル11はロー付けによって接合される。
これにより、ロー材21が融解して冷却水が排気管2及び熱交換器部10の外部へと漏出することを防止することができる。また排気管2の内部は酸素濃度が低いので、エンドプレート13と熱交換パイプ12とを接合するロー材21が融解して冷却水が排気管2の内部に漏出してもエンジンの冷却水が不足することはない。
以上のように本実施形態では、シェル11と排気管2との間の境界部分にある隙間22はすべて溶接によって接合されるので、排ガスの温度がエンジンの失火などによって著しく高温となり、熱交換器部10の排気管2の内部に露出する部分が高温となってロー材21の融解温度を超えても、シェル11と排気管2との接合状態は保持され、冷却水が排気管2及び熱交換器部10の外部に漏出することを防止することができる。これにより、熱交換器部10をより排ガス温度の高い排気管2の上流側に配置することができるので、熱交換効率を向上させて回収熱量を増大させることができる。
なお、ロー材21が融解するとエンドプレート13と熱交換パイプ12との隙間から排気管2の内部へと冷却水が漏出する可能性はあるが、排気管2の内部の酸素濃度は低いので、冷却水は発火しない。したがって、第1実施形態のようにサイドプレート14を新たに設けることなく部品点数を削減しながら冷却水が排気管2及び熱交換器部10の外部に漏出してエンジンの冷却水が不足することを防止することができる。
さらに、エンドプレート13に上流側へと延設される延設部16を設け、この延設部16をシェル11及び排気管2と溶接するので、溶接部とロー付け部との間隔をあけることができ、ロー付けによって一体的に固定された熱交換器部10を溶接によって排気管2に接合する際、溶接時の熱によってロー付け部が融解することを防止することができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
例えば、本実施形態では熱交換器部10で熱交換に用いる冷却水としてエンジンの冷却水を用いているが、エンジンとは独立した冷却回路を設けて、当該冷却回路に接続するようにしてもよい。
また、冷却水はエチレングリコールを含有する水である必要はなく、その他の冷却媒体を用いても同様の作用効果を得ることができる。
さらに、第1実施形態ではサイドプレート14及びエンドプレート13の最外周部に延設部16、23を設けているが、延設部16、23のない平板であってもよい。
本実施形態における排熱回収装置の構成を示す構成図である。 本実施形態における排熱回収装置の上流端部の構造を示す拡大断面図である。 別実施形態における排熱回収装置の上流端部の構造を示す拡大断面図である。 従来例における排熱回収装置の上流端部の構造を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 熱交換器部
2 排気管
11 シェル
12 熱交換パイプ
13 エンドプレート
14 サイドプレート

Claims (2)

  1. エンジンの排ガスが流れる排気管(2)の途中に介装される筒状のシェル(11)と、
    前記シェル(11)の両端部から嵌挿され、前記シェル(11)の内部を閉塞するエンドプレート(13)と、
    前記シェル(11)の上流端部(15)から下流端部まで前記エンドプレート(13)を連通するように延設され、両端が前記排気管(2)の内部に開口する熱交換パイプ(12)とを備え、
    前記熱交換パイプ(12)を流れる前記排ガスと前記シェル(11)の内部に充填される冷却媒体との間で熱交換が行われる排熱回収装置(1)において、
    前記シェル(11)、前記エンドプレート(13)及び前記熱交換パイプ(12)はロー付けによって一体的に接合されており、前記シェル(11)と前記排気管(2)との間の境界部分はすべて溶接によって接合されることを特徴とする排熱回収装置(1)。
  2. 前記シェル(11)の上流端部(15)から嵌挿され、前記熱交換パイプ(12)が連通するように前記エンドプレート(13)より上流側に設けられるサイドプレート(14)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の排熱回収装置(1)。
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