JP2010203397A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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智洋 箕作
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Masato Kaneko
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Kenji Senda
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Abstract

【課題】機関補助装置の制御に対してデポジット付着の影響をより適切に反映することのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関10の制御装置は、機関運転条件に基づいて区画される基本学習領域、及び基本学習領域のうちの1つにおいて機関運転条件に基づいて区画される多点学習領域を設定し、機関運転状態が基本学習領域のいずれかにあるときに基本学習値を更新し、機関運転状態が多点学習領域にあるときに多点学習値を更新し、基本学習値及び多点学習値と基本点火時期とに基づいて点火プラグ14の点火時期指令値を算出する点火時期制御と、点火プラグ14とは別に内燃機関10に設けられる機関補助装置の制御量を機関運転状態に基づいて設定する機関補助制御とを行う。そして一の多点学習領域に対応する多点学習値に基づいて機関補助装置の制御量の補正を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、第1学習値及び第2学習値と基本点火時期とに基づいて点火時期指令値を算出する点火時期指令値と、機関補助装置の制御量を機関運転状態に基づいて設定する機関補助制御とを行う内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関においては、燃焼室内の空気及び燃料の混合ガスの未燃焼によって、吸気ポート、吸気バルブ、ピストン、シリンダヘッド等にデポジットが付着する。そして、このデポジットが燃焼室内に堆積することにより、以下の問題が生じる場合がある。
即ち、燃焼室内のデポジットが堆積することにより、燃焼室容積が減少し、デポジットが堆積していない場合と比較して実圧縮比が高くなってしまう。したがって、対策を講じなければ、ノッキングが発生しやすくなってしまう。
そこで、上記ノッキングの対策として、特許文献1に開示されているように、機関運転状態に応じてデポジット堆積量を推定し、バルブタイミングを変更する可変動弁装置の制御量を同推定した堆積量に基づいて補正するものが知られている。具体的には、機関運転状態が加速もしくは減速状態であり、且つ機関運転状態と排気ガスの特定成分の濃度とから算出される空燃比が目標空燃比と比較してリーンの状態であることを条件として、デポジット堆積量を学習していく。この学習方法としては、上記条件が揃ったときに、前回のデポジット学習値から「1」だけインクリメントさせ、ROMに記憶させていく。そして、デポジット学習値が所定の閾値以上のときに同学習値による可変動弁装置の制御量の補正を行うようにしている。
特開平9−303165号公報
ところで、デポジットの付着態様は機関運転領域毎に大きく異なるものであり、特に低回転速度低負荷領域においては他の運転領域よりもデポジットの付着度合が大きくなる傾向にある。しかし上記特許文献1の制御装置においては、こうした機関運転領域毎の付着度合の違いが考慮されていないため、可変動弁装置の制御量がデポジット堆積量に応じて適切に補正されているとは言い難い。なお、こうした問題はバルブタイミングを変更する可変動弁装置に限らず、デポジットの付着量に応じてその制御量の補正が行われる他の機関補助装置(例えば、最大バルブリフト量を変更する可変動弁装置)についても同様に生じるものといえる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、機関補助装置の制御に対してデポジット付着の影響をより適切に反映することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、機関運転条件に基づいて区画される複数の基本運転領域、及びこの複数の基本運転領域のうちの1つにおいて機関運転条件に基づいて区画される複数の補助運転領域を設定し、機関運転状態が前記複数の基本運転領域のいずれかにあるときに第1学習値を更新し、機関運転状態が前記複数の補助運転領域にあるときに第2学習値を更新し、これら第1学習値及び第2学習値と基本点火時期とに基づいて点火装置の点火時期指令値を算出する点火時期制御と、この点火装置とは別に内燃機関に設けられる装置である機関補助装置の制御量を機関運転状態に基づいて設定する機関補助制御とを行う制御手段を備える内燃機関の制御装置において、前記制御手段は、一の補助運転領域に対応する第2学習値に基づいて前記機関補助装置の制御量の補正を行うことを要旨とする。
一般の点火時期制御においては、複数の基本運転領域毎に学習値(第1学習値)が更新され、そのときどきの機関運転状態に対応する学習値に基づいて点火時期指令値が算出される。これに対して本願発明では、デポジットの付着態様が他の基本運転領域とは大きく異なる特定の基本運転領域(複数の基本運転領域の1つ)に複数の補助運転領域を設定し、この補助運転領域に第1学習値とは別の第2学習値の更新を行うようにしている。即ち、この第2学習値は第1学習値と比較して内燃機関に付着したデポジットの影響をより正確に反映したものといえる。
そして、本願発明では、こうした態様をもって算出される第2学習値に基づいて機関補助装置の制御量を補正するようにしているため、機関補助装置の制御に対してデポジットの付着の影響をより適切に反映することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
前記機関補助装置は、当該内燃機関の所定部位に付着するデポジットの影響を受けるものであることを要旨とする。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、前記機関補助装置は、吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方のバルブリフト特性を変更する可変動弁装置であり、前記制御手段は、この可変動弁装置の制御量を前記第2学習値に基づいて補正するものであることを要旨とする。
燃焼室等へのデポジットの堆積に起因する実圧縮比の増加を考慮することなく可変動弁装置の制御が行われた場合には、バルブタイミングの変更に伴う多少の吸入空気量の増量が行われたときにこれがすぐにノッキングの発生に繋がることもある。即ち、デポジットの付着量が十分に少ない状態のものでは許容される進角量であっても、デポジットの付着量が多いときにはこの進角量が結果としてバルブタイミングの過進角を招くようになる。上記発明ではこの点に鑑み、第2学習値に基づいて可変動弁装置の制御量を補助することにより、バルブタイミングの変更に対してデポジットの付着量の影響が反映されるようにしているため、バルブタイミングの過進角に起因するノッキングの発生を的確に抑制することができるようになる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記制御手段は、吸入空気の温度に基づいて基本点火時期の補正量である吸気温補正量を算出し、前記一の補助運転領域に対応する第2学習値に基づいて前記吸気温補正量の補正を行うことを要旨とする。
ノッキングの発生のしやすさは、燃焼室の温度(吸入空気の温度)によっても異なるため、ノッキングの発生をより的確に抑制するためにはそうした吸入空気の温度の影響も考慮して点火時期指令値の算出を行うことが要求される。上記発明においてはこの点に鑑み、基本点火時期の算出にあたりこれを吸入空気の温度に基づいて補正しているため、点火時期指令値としてより適切な値を設定することができるようになる。
一方、混合気の燃焼開始前における燃焼室の温度はデポジットの付着量の影響を受けて変化し、基本的にはデポジットの付着量が多くなるにつれて燃焼室の温度は高くなる傾向を示す。したがって、基本点火時期を実際の燃焼室の温度(吸入空気の温度)に応じて適切に補正するためには、上記の吸入空気の温度に基づく補正に加えて、さらにデポジットの付着度合に基づく補正を行うことが望ましいといえる。上記発明ではこの点に鑑み、デポジットの付着度合を反映する第2学習値に基づいて吸気温補正量の補正を行うようにしているため、基本点火時期を実際の吸入空気温度に即したものに維持することができるようになる。
(5)請求項5に記載の発明は、機関運転条件に基づいて区画される複数の基本運転領域、及びこの複数の基本運転領域のうちの1つにおいて機関運転条件に基づいて区画される複数の補助運転領域を設定し、機関運転状態が前記複数の基本運転領域のいずれかにあるときに第1学習値を更新し、機関運転状態が前記複数の補助運転領域のいずれかにあるときに第2学習値を更新し、吸入空気の温度に基づいて基本点火時期の補正量である吸気温補正量を算出し、これら第1学習値及び第2学習値及び吸気温補正量と基本点火時期とに基づいて点火時期の点火時期指令値を算出する点火時期制御について、これを行う制御手段を備える内燃機関の制御装置において、前記制御手段は、一の補助運転領域に対応する第2学習値に基づいて前記吸気温補正量の補正を行うことを要旨とする。
一般の点火時期制御においては、複数の基本運転領域毎に学習値(第1学習値)が更新され、そのときどきの機関運転状態に対応する学習値に基づいて点火時期指令値が算出される。これに対して上記発明では、デポジットの付着態様が他の基本運転領域とは大きく異なる特定の基本運転領域(複数の基本運転領域の1つ)に複数の補助運転領域を設定し、この補助運転領域に第1学習値とは別の第2学習値の更新を行うようにしている。即ち、この第2学習値は第1学習値と比較して内燃機関に付着したデポジットの影響をより正確に反映したものといえる。
そして、上記発明では、こうした態様をもって算出される第2学習値に基づいて吸気温補正量を補正するようにしているため、吸気温補正量に対してデポジットの付着の影響をより適切に反映することができるようになる。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の内燃機関の制御装置において、前記制御手段は、吸入空気の温度が高くなるにつれて前記吸気温補正量による前記基本点火時期の遅角方向への補正度合が大きくなる態様で前記吸入空気の温度に基づく前記吸気温補正量を算出し、前記一の補助運転領域に対応する第2学習値による前記基本点火時期の遅角方向への補正度合が大きくなる態様で同第2学習値に基づく前記吸気温補正量の補正を行うことを要旨とする。
燃焼室の温度が高くなるにつれて、即ち、吸入空気の温度が高くなるにつれて、ノッキングの発生する可能性が高くなる。したがって、上記発明のように、吸入空気の温度が高くなるにつれて吸気温補正量の遅角方向への補正度合を大きくするとともに、第2学習値に基づく同補正量の遅角方向への補正度合を大きくすることにより、基本点火時期に対してデポジットの付着の影響をより適切に反映することができるようになる。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記制御手段は、前記複数の補助運転領域の全部または一部について、それぞれの補助運転領域に対応する第2学習値の平均値を算出し、この平均値に基づいて前記一の補助運転領域に対応する第2学習値に基づく前記補正を行うことを要旨とする。
補助運転領域内においても、各第2学習値の更新回数にはばらつきがあるため、第2学習値が適切ではないものも含まれる。この点、上記発明は、複数の第2学習値の平均値を用いているため、機関補助装置の制御量または点火時期制御の制御量の補正に用いられる第2学習値の信頼性を高めることができるようになる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記制御手段は、前記複数の補助運転領域の総数をN(Nは正の整数)とし、前記複数の補助運転領域の中で第2学習値の更新回数が最も高い領域からM番目(Mは正の整数、且つN>M)に高い領域までの第2学習値の平均値を算出し、この平均値に基づいて前記一の補助運転領域に対する第2学習値に基づく前記補正を行うことを要旨とする。
補助運転領域内においても、各第2学習値の更新回数にはばらつきがあるため、第2学習値が適切ではないものも含まれる。この点、上記発明は、第2学習値の更新回数の多いM区画の第2学習値の平均値を用いているため、機関補助装置の制御量または点火時期制御の制御量の補正に用いられる第2学習値の信頼性を高めることができるようになる。
本発明の内燃機関の制御装置を具体化した一実施形態について、同制御装置を備える内燃機関の構成を示す模式図。 同実施形態の制御装置により実行される点火時期制御について、点火時期指令値の算出手順を示す説明図。 同実施形態の点火時期制御について、機関運転領域上における基本学習領域及び多点学習領域の設定態様の一例を示すマップ。 同実施形態の点火時期制御について、基本学習領域においての機関負荷に対する点火時期指令値の変化態様の一例を示すグラフ。 同実施形態の点火時期制御について、多点学習領域においての機関負荷に対する点火時期指令値の変化態様の一例を示すグラフ。 同実施形態の点火時期制御について、図3のマップから多点学習領域を取り出したマップ。 同実施形態の点火時期制御について、点火時期学習値に対する温度補正項の設定態様の一例を示すグラフ。 同実施形態の点火時期制御について、吸気温に対する吸気温補正量の設定態様の一例を示すグラフ。 同実施形態の点火時期制御の一環として行われる「基本点火時期算出処理」について、その具体的な手順を示すフローチャート。 同実施形態のバルブタイミング制御について、点火時期学習値に対する進角量補正項の設定態様の一例を示すグラフ。 同実施形態のバルブタイミング制御について、機関負荷に対する進角量の設定態様の一例を示すグラフ。 同実施形態のバルブタイミング制御の一環として行われる「バルブタイミング補正処理」について、その具体的な手順を示すフローチャート。 同実施形態の制御装置の変形例について、機関運転領域上における多点学習領域を取り出したマップ。
図1〜図12を参照して、本発明の内燃機関の制御装置を具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、内燃機関10の燃焼室11には、吸気通路12を通じて空気が吸入されるとともに、燃料噴射弁13から噴射された燃料が供給される。そして、吸入空気と噴射燃料とからなる混合気に対して点火プラグ14による点火が行われると、その混合気が燃焼してピストン15が往復運動し、内燃機関10のクランクシャフト16が回転する。燃焼後の混合気は排気として内燃機関10の燃焼室11から排気通路17に送り出される。
燃焼室11と吸気通路12とを接続する吸気ポート20、及び燃焼室11と排気通路17とを接続する排気ポート21にはそれぞれ、吸気バルブ22及び排気バルブ23が配設されている。吸気バルブ22及び排気バルブ23は、その開閉動作により吸気ポート20及び排気ポート21のそれぞれを連通及び遮断される。これら吸気バルブ22及び排気バルブ23のそれぞれには、吸気カムシャフト24及び排気カムシャフト25が設けられる。そして、吸気カムシャフト24及び排気カムシャフト25の回転に伴って、吸気バルブ22及び排気バルブ23は上記開閉動作する。
吸気カムシャフト24には、可変動弁装置40が設けられている。この可変動弁装置40は、クランクシャフト16の回転角度に対する吸気カムシャフト24の回転角度を調節して、吸気バルブ22の開閉時期(以下、「バルブタイミングVT」)を進角または遅角するバルブタイミング可変機構である。なお、この可変動弁装置40は、油圧制御弁としてものアクチュエータ41の制御に伴い供給される作動油を通じて動作する。
内燃機関10は、内燃機関10の運転のための各種制御を実行する電子制御装置30を備えている。この電子制御装置30は、各種制御に関係する各種の演算処理を実行する中央処理装置、その演算に必要なプログラムやデータが記憶された不揮発性メモリ、中央処理装置の演算結果が一時的に記憶される揮発性メモリであるRAM30a、外部との間で信号を入力及び出力するための入力ポート及び出力ポート等を備えている。
電子制御装置30の入力ポートには各種のセンサ類が接続されている。そうしたセンサ類としては、例えば、アクセルペダル26の踏み込み量(以下、「アクセル踏込量AC」)を検出するアクセルセンサ31、吸気通路12に設けられたスロットルバルブ27の開度(以下、「スロットル開度TA」)を検出するスロットルセンサ32、及び内燃機関10におけるノッキングの発生を検出するノックセンサ33が設けられている。また、吸気通路12を通過する空気の温度(以下、「吸気温TP」)を検出する吸気温センサ34、クランクシャフト16の回転速度(以下、「機関回転速度NE」)及び回転角度を検出するクランクセンサ35、及び吸気カムシャフト24の回転角度を検出するカムセンサ36も設けられている。
電子制御装置30は、各種センサ類の出力信号に基づき、機関回転速度NEや機関負荷KL等の機関運転状態を把握する。なお、機関負荷KLは、アクセル踏込量AC、スロットル開度TA及び通路吸気量GAに基づいて求められる吸入空気量及び機関回転速度NEに基づいて算出される。電子制御装置30は、そのようにして把握した内燃機関10の運転状態に応じて、出力ポートに接続された各種の駆動回路に指令信号を出力する。このようにして、電子制御装置30により行われる制御としては、スロットルバルブ27の開度を調整するスロットル制御、及び燃料噴射弁13の噴射量を調整する燃料噴射制御、及び点火プラグ14の点火時期を調整する点火時期制御、可変動弁装置40により設定されるバルブタイミングVTを調整する可変動弁制御等が挙げられる。
可変動弁制御では、機関運転状態(機関負荷KL)に基づいてバルブタイミングVTの目標値を算出し、実際のバルブタイミングVTをこの目標値に維持するための可変動弁装置40の制御量(以下、「進角量VTA」)を算出し、この進角量VTAに基づいて可変動弁装置40の操作を行う。なおバルブタイミングVTは、進角量VTAが「0」のときに最遅角に設定され、進角量VTAがその変更範囲内の最大値のときに最進角に設定される。
図2〜図5を参照して、点火時期制御について説明する。
点火時期制御では、機関運転状態に基づいて点火プラグ14に対して送信する点火時期の指令値(以下、「点火時期指令値ST」)を算出する。点火プラグ14の点火時期は、この点火時期指令値STが大きくなるにつれて進角される。
図2に示すように、実線L1にて示す基本点火時期BTは、標準的な環境条件下においてノッキングを発生させない最も進角側の点火時期に相当する値であり、機関負荷KL及び機関回転速度NEに基づき算出される。詳細には、基本点火時期BTは、最もトルクが出る点火時期(以下、「MBT点火時期A1」)と、最もノッキングが発生しにくい環境条件下において、ノッキングを生じさせない点火時期の範囲における最も進角側の点火時期(以下、「第1ノック限界点火時期BK1」)とのうち、より遅角側の値を選択して設定される。
また、破線L2にて示す点火時期は、最もノッキングが発生しやすい環境条件下において、ノッキングを生じさせない点火時期の範囲における最も進角側の点火時期(以下、「第2ノック限界点火時期BK2」)を表す値となる。なお、上記環境条件としては、気温、湿度、大気圧、及び機関冷却水温等が挙げることができ、これらの条件に応じて内燃機関10におけるノッキングの発生しやすさが変化する。そして、第2ノック限界点火時期BK2としては、基本点火時期BTからノック余裕代Rを減算した値、即ち基本点火時期BTからノック余裕代Rだけ遅角した値が算出される。また、ノック余裕代Rは、実験等により予め定められた固定値である。本実施形態では、第2ノック限界点火時期BK2が基本値として機能する。
フィードバック補正項Fは、ノックセンサ33の出力信号に基づきノッキングが発生していると判断されたときには予め定められた遅角更新量a分だけ減量されて点火時期指令値STを遅角させる一方、ノッキングが発生していないと判断されたときには予め定められた進角更新量b分だけ増量されて点火時期指令値STを進角させるといったように機能する値である。このフィードバック補正項Fにより、ノッキングの発生時においては、点火時期指令値STを直ちに遅角させてその発生の抑制が図られる一方、ノッキングが発生していないときには、点火時期指令値STを進角させて機関出力の増大が図られる。
また、点火時期学習値AGTは、第1学習値である基本学習値AGと第2学習値である多点学習値AGdpとに基づいて、以下の関係式(1)から求められる値である。
AGT=AG(i)+AGdp(n) …(1)
ここで、基本学習値AGは、フィードバック補正項Fに徐変処理を施した値が、そのときどきの機関回転速度NEにより定まる基本学習領域RAに対応する新たな基本学習値AGとして記憶される。こうした基本学習値AGにより、ノッキングの発生を抑制すべく点火時期指令値STが定常的に補正される。また、上記除変処理は、例えば、直前の算出周期において更新された基本学習値AGを「前回学習値」とし、「1.0」以上の正の数を「n」とすると、関係式[AG={「前回学習値」×(n−1)+「フィードバック補正項F」}/n]を通じて基本学習値AGを算出するといったように実行される。
また、多点学習値AGdpは、そのときどきの機関運転状態が含まれる多点学習領域RBに対応する値がフィードバック補正項Fに基づき更新される。この多点学習値AGdpの更新は、基本的には基本学習値AGの更新と同様の態様でフィードバック補正項Fに除変処理を施した値を新たな多点学習値AGdpとして記憶するといったように行われる。
点火時期指令値STは、基本的に機関運転状態に基づき算出される第2ノック限界点火時期BK2に対して、ノッキングの発生の有無に応じて増減するフィードバック補正項Fによる補正と点火時期学習値AGTによる補正とを加えることによって算出される。即ち、本実施形態では、点火時期指令値STが、第2ノック限界点火時期BK2、フィードバック補正項F、及び点火時期学習値AGTに基づいて、以下の関係式(2)から求められる。
ST=BK2+F+AGT …(2)
以上のように、点火時期指令値STは、第2ノック限界点火時期BK2に対して点火時期学習値AGTによる補正を加えられて算出されるものであり、通常は第2ノック限界点火時期BK2よりも進角側の時期に相当する値となる。この状態にあって、ノッキングの発生の有無に応じてフィードバック補正項Fが増減されると、フィードバック補正項Fの増減分だけ点火時期指令値STが図中の矢印Y1または矢印Y2で示すように増減する。そして、このように増減するフィードバック補正項Fを除変処理した値が新たな点火時期学習値AGTとして記憶されることによって同点火時期学習値AGTの更新が行われる。
図3を参照して、基本学習値AG及び多点学習値AGdpについて詳述する。
一般に、内燃機関10では、燃料噴射弁13から燃焼室11へ向かい噴射された噴射燃料の一部が、燃焼室11内に付着する。具体的には、吸気ポート20、吸気バルブ22、ピストン15、シリンダブロック等(以下、「燃焼室11等」という。)に付着する。
また、燃焼室11からクランクケースに漏れるブローバイガスを吸気通路12に還流するブローバイガス還元装置が設けられた場合、ブローバイガスが燃焼室11に導入されたときにブローバイガスに含有するオイル成分が未燃焼のまま燃焼室11等に付着してしまう場合がある。以上により、噴射燃料やブローバイガスのオイル成分に由来した炭素系微粒子等の物質であるデポジットが燃焼室11等に堆積する。
このデポジットが燃焼室11に堆積することにより、燃焼室11の容積が減少するため、デポジットが燃焼室11に堆積していない場合と比較して、実圧縮比が高くなってしまう。この場合、実圧縮比の増大に伴いノッキングが発生しやすくなる。そのため、デポジットの付着に伴う実圧縮比の増大を抑制することにより、ノッキングの発生を抑制する必要がある。
一方、機関運転状態においては、デポジットがノッキングに及ぼす影響度合が、機関運転領域(機関回転速度NE及び機関負荷KL)に応じて異なったものとなる。そこで、本実施形態の点火時期制御では、こうした機関運転毎のデポジットの影響の違いに対応するため、点火時期指令値STの算出にあたり上記の基本学習値AG及び多点学習値AGdpを用いるようにしている。
詳細には、図3に示すように、機関回転速度NEに応じて区画された複数の基本運転領域である複数の基本学習領域RA(本実施形態では、3つ)が設定されている。そして、各基本学習領域RAには、基本学習値AGが用意されている。この基本学習値AGは、フィードバック補正項Fに徐変処理を施した値が、そのときどきの機関回転速度NEにより定まる基本学習領域RAに対応する新たな基本学習値AGとして記憶される。なお、各基本学習値AGは、電子制御装置30のRAM30aに記憶されている。
ただし、上述のように燃焼室11内のデポジットによるノッキングの発生への影響は、同一の基本学習領域RA内であっても、その領域RA内における更に細かな機関運転領域毎に大きく異なったものとなる可能性がある。そうした場合には、同基本学習領域RA内における機関運転状態によっては上記基本学習値AGが燃焼室11内のデポジットに起因するノッキングの発生を抑制するうえで不適切な値となるおそれがある。詳しくは、ノッキングの発生を抑制するうえで上記基本学習値AGが大きすぎる値となってノッキングの発生を効果的に抑制することができなくなる場合がある。
そこで、基本学習領域RA内の中でも燃焼室11内のデポジットによるノッキングの発生の影響度合のばらつきが大きい領域である基本学習領域RA1において、基本学習領域RAよりも更に細かい複数の補助運転領域である複数の多点学習領域RBが設定されている。そして、各多点学習領域RBには、多点学習値AGdpが用意されている。
具体的には、複数の多点学習領域RBは、複数の基本学習領域RAのうちの機関回転速度NEの変化方向について最も低回転側に存在する基本学習領域RA1内において、機関負荷KLの変化方向について低負荷側の領域に設定されている。これは、こうした領域において、燃焼室11内のデポジットによるノッキングの発生の影響度合のばらつきが大きくなるためである。そして、この領域が機関回転速度NEの変化方向において6つに区画されるとともに、機関負荷KLの変化方向に対して4つに区画されることにより、同領域には合計で24の多点学習領域RBが設定されている。
このように多点学習値AGdpを更新することにより、基本学習領域RA1において、そのばらつきに応じて同領域を細分化した多点学習領域RB毎の多点学習値AGdpをそれぞれノッキングの発生を抑制するうえで適切な値とすることができる。
また、そのときどきの機関運転状態が多点学習領域RB内にあるときは、その多点学習領域RBの存在する基本学習領域RAの基本学習値AGの更新は行わず、多点学習値AGdpの更新のみが行われる。即ち、機関運転状態が多点学習領域RBのいずれかにある場合には、多点学習値AGdpのみが学習され、機関運転状態が多点学習領域RB以外の領域に含まれる場合には、基本学習値AGのみが学習される。
また、点火時期指令値STを求める際に、そのときどきの内燃機関10の運転状態が複数の多点学習領域RB内のいずれかに含まれるときには、多点学習値AGdpとして、同運転状態が含まれる多点学習領域RBに対応する値が用いられる。一方、そのときどきの内燃機関10の運転状態が複数の多点学習領域RBのうちのいずれにも含まれないときには、多点学習値AGdpとして「0」が設定される。即ち、現在の機関運転状態が複数の多点学習領域RBのうちのいずれにも含まれないときには、多点学習値AGdpを用いることなく、点火時期指令値STが算出されて、多点学習値AGdpによる点火時期の補正が行われない。
このようにして点火時期指令値STを求めることにより、基本学習領域RA内の基本学習領域RA1では、第2ノック限界点火時BK2に対して基本学習値AGと多点学習値AGdpとの双方によって補正が加えられるようになる。
これにより、基本学習領域RA1においても、内燃機関10での定常的なノッキングの発生を的確に抑制することができるようになる。言い換えれば、基本学習領域RA1において、点火時期指令値STが適正な時期より進角側に補正されてノッキングの発生を効果的に抑制できなくなったり、点火時期指令値STが適正な時期より遅角側に補正されて内燃機関10の出力低下を招いたりするといった不具合の発生を抑制することができるようになる。
図4〜図6を参照して、燃焼室11内のデポジットの有無による点火時期指令値STの変化について、最も低回転側の基本学習領域RA1内における多点学習領域RBとそれ以外の領域との違いについて説明する。
図4は、上記基本学習領域RA1内における多点学習領域RB以外の領域において、燃焼室11内のデポジットの有無による点火時期指令値STの変化態様の一例を示したものである。なお、同図における実線及び二点鎖線は、共に機関回転速度NEが一定の条件のもとでの機関負荷KLの変化に対する点火時期指令値STの推移の一例を示しており、実線は内燃機関10のデポジットなしの条件下での推移の一例を、二点鎖線は同デポジットありの条件下での推移の一例をそれぞれ示している。
図4に示すように、基本学習領域RA1内における多点学習領域RB以外の領域では、燃焼室11内のデポジットによってノッキングが発生しやすくなると、点火時期指令値STが実線で示す状態から二点鎖線で示す状態へと機関負荷KLの変化方向について一律の幅をもって遅角側に変化する。この点火時期指令値STの遅角側への変化量は、燃焼室11内のデポジットによるノッキングの発生を抑えるために上記基本学習領域RAの基本学習値AGが遅角側に変化した変化分に対応している。そうした基本学習値AGによる点火時期の補正を通じて、上記基本学習領域RA1内における多点学習領域RB以外の領域においては、燃焼室11内のデポジットによってノッキングが発生しやすくなることの抑制が可能である。これは、上記領域内においては、燃焼室11内のデポジットによるノッキングの発生への影響がほぼ一律となるためである。
一方、図5は、上記基本学習領域RA1内における各多点学習領域RBの設定された領域(ここでは、例えば、最も低回転側の機関負荷KLの変化方向に沿った多点学習領域RBに対応する領域)において、燃焼室11内のデポジットの有無による点火時期指令値STの変化を示したものである。なお、同図における実線及び破線は、共に機関回転速度NEが一定の条件のものでの機関負荷KLの変化に対する点火時期指令値STの推移の一例を示しており、実線はデポジットなしの条件下での推移の一例を、破線は同デポジットありの条件下での推移の一例をそれぞれ示している。
図5に示すように、基本学習領域RA1内における多点学習領域RBでは、燃焼室11内のデポジットによってノッキングが発生しやすくなると、点火時期指令値STが実線で示される状態から破線で示される状態へと機関負荷KL毎に異なる幅をもって遅角側に変化する。この点火時期指令値STの遅角側への変化量には、上記基本学習値AGの遅角側への変化分に加えて、燃焼室11内のデポジットによるノッキングの発生を抑制するための各多点学習領域RBの多点学習値AGdpが遅角側に変化した分も含まれている。
本実施形態では、そうした基本学習領域RA1内にあって各多点学習領域RBの設定された領域において、多点学習値AGdpによって点火時期を補正するため、燃焼室11内のデポジットによってノッキングが発生しやすくなることが抑制可能である。これは、燃焼室11内のデポジットによるノッキングの発生への影響の度合が多点学習領域RB毎に大きくばらつくとしても、そのばらつきを考慮して細分化した多点学習領域RB毎の多点学習値AGdpを用いて点火時期の補正が行われるためである。
ちなみに、複数の多点学習領域RBにおける燃焼室11内のデポジットによるノッキングの発生への影響は、それら多点学習領域RB(図6参照)のうちの機関回転速度NEが低回転側に設定される領域ほど大きくなる。また、上記影響は、複数の多点学習領域RBのうちの特定の機関負荷KL(例えば、全ての多点学習領域RBを含む機関負荷KLの幅における中央値)を含む領域において最も大きくなり、同領域から遠い領域ほど小さくなる。したがって、各多点学習値AGdpは、内燃機関10の低回転側に位置する多点学習領域RBに対応するものほど小さい値になるとともに、特定の機関負荷KLを含む多点学習領域RBに近い領域に対応するものほど小さい値になる傾向がある。
以上にて説明した点火時期学習値AGTに基づく点火時期指令値STの算出態様によれば、同指令値STはデポジットの付着量の変化に伴うノッキングの発生のしやすさの変化に応じた値に設定されるようになる。一方、ノッキングの発生のしやすさは、燃焼室11の温度(吸気温TP)によっても異なるため、ノッキングの発生をより的確に抑制するためにはそうした吸気温TPの影響も考慮して点火時期指令値STの算出を行うことが要求される。そこで当該点火時期制御においては、基本点火時期BTの算出にあたりこれを吸気温TPに基づいて補正する吸気温補正処理を行うようにしている。
この吸気温補正処理においては、吸気温センサ34により検出された吸気温TPが高くなるにつれて点火時期の遅角側への補正度合を大きくする補正量(以下、「吸気温補正量SAT」)を算出し、これを基本点火時期BTに反映する。具体的には、吸気温TPと吸気温補正量SATとの関係を設定したマップ(図8)を用い、同マップ上にある吸気温補正曲線LS0に基づいてそのときの吸気温TPに対応する吸気温補正量SATを算出し、この算出した吸気温補正量SATを基本点火時期BTに加えることにより同点火時期の補正を行う。
図8に示すように、吸気温TPが高くなるにつれて吸気温補正量SATは遅角側に大きくなる。即ち、吸気温TPの上昇に伴いノッキングの発生度合が大きくなるにつれて、吸気温補正量SATによる基本点火時期BTの遅角側への補正度合も大きくなる。また、吸気温TPが基準の温度TPXにあるとき、吸気温補正量SATとしては基本点火時期BTを維持する値(ここでは「0」)が算出されるとともに、吸気温TPが温度TPXよりも高いときには吸気温補正量SATとして基本点火時期BTを遅角側に補正する値が、また吸気温TPが温度TPXよりも低いときには吸気温補正量SATとして基本点火時期BTを進角側に補正する値が算出される。
これにより、基本点火時期BTは吸気温TPが高くなるにつれて、即ち、ノッキングの発生しやすさの度合が大きくなるにつれて遅角側に補正される。なお吸気温補正曲線LS0は、標準的な環境のもとでの吸気温TPの変化に伴うノッキングの発生度合を基本点火時期BTに繁栄するための曲線として予め設定されている。また、ここでの標準的な環境には、燃焼室11へのデポジットの付着が生じていないことが含まれている。
ところで、混合気の燃焼開始前における燃焼室11の温度はデポジットの付着量の影響を受けて変化し、基本的にはデポジットの付着量が多くなるにつれて燃焼室11の温度は高くなる傾向を示す。これは、燃焼室11に付着したデポジットによる同室11の断熱作用が高められることによるものと考えられる。
一方、吸気温補正処理における上記吸気温補正曲線LS0にはそうしたデポジットの影響は考慮されていないため、基本点火時期BTを実際の燃焼室11の温度(吸気温TP)に応じて適切に補正するためには、デポジットの付着度合に基づく吸気温補正曲線LS0の補正を行うことが必要となる。即ち、基本点火時期BTについての吸気温TPに基づく補正の要求はデポジットの付着度合に応じて変化するものの、吸気温補正処理においてはそうした要求が反映されていないため、これを補う補正をさらに行うことにより基本点火時期BTを実際の吸気温TPに即したものに維持することができるようになる。
図7及び図8を参照して、そうした吸気温補正曲線LS0の補正を行うための吸気温補正処理の詳細について説明する。
ここで、点火時期学習値AGTはデポジットの付着量に応じて第2ノック限界点火時期BK2を補正する値であるため、これをデポジットの付着量の指標と見立てることができる。そこで吸気温補正処理では、点火時期学習値AGTに基づいて吸気温補正曲線LS0の補正係数(以下、「温度補正項SBT」)を算出し、吸気温補正曲線LS0上にあるそのときの吸気温TPに対応した吸気温補正量SATに同温度補正項SBTを乗算し、その結果を補正後の吸気温補正量SATとして設定する。
機関運転状態が多点学習領域RB以外にあるときには、同運転状態の属する基本学習領域RAに対応した基本学習値AGを点火時期学習値AGTとして用い、これに基づいて温度補正項SBT(以下、「第1温度補正項SBT1」)を算出する。また、機関運転状態が多点学習領域RB内にあるときには、同運転状態の属する基本学習領域RA及び多点学習領域RBのそれぞれに対応した基本学習値AG及び多点学習値AGdpの合計値から得られる点火時期学習値AGTを用い、これに基づいて温度補正項SBT(以下、「第2温度補正項SBT2」)を算出する。
図7に示すように、点火時期学習値AGTが遅角側に大きくなるにつれて温度補正項SBTは遅角側に大きくなる。即ち、点火時期学習値AGTによる第2ノック限界点火時期BK2(図2参照)の遅角側への補正度合が大きくなるにつれて、温度補正項SBTによる吸気温補正量SATの遅角側への補正度合も大きくなる。また、点火時期学習値AGTが第2ノック限界点火時期BK2を「BT−R」に維持する基準の学習値AGTXにあるとき、温度補正項SBTとしては吸気温補正曲線LS0を維持する値(ここでは「1」)が算出される。
図8に示すように、温度補正項SBTによる吸気温補正曲線LS0の補正が行われることにより、補正曲線は例えば曲線LS1またはLS2に見られるように変化する。吸気温補正曲線LS1は、機関運転状態が基本学習領域RA内、且つ多点学習領域RB以外にあるときの点火時期学習値AGTに基づく補正後の曲線を示す。また吸気温補正曲線LS2は、基本学習領域RA1内、且つ多点学習領域RB内にあるときの点火時期学習値AGTに基づく補正後の曲線を示す。これらの場合において、基本学習領域RAに対応した基本学習値AGが同一であるとしたとき、曲線LS1と曲線LS2との間における吸気温補正量SATの差は多点学習値AGdpによる補正分に相当する。
吸気温補正量SATを算出する際の具体的な手順は次の(A)及び(B)に示すものが挙げられる。なおいずれの手順も、吸気温補正曲線LS0を補正した上で吸気温補正量SATを算出するものに相当する。
(A)点火時期学習値AGTに基づいて温度補正項SBTを算出し、この温度補正項SBTに対応する吸気温補正曲線を選択し、この吸気温補正曲線にそのときの吸気温TPを適用して吸気温補正量SATを算出する。
(B)点火時期学習値AGTに基づいて温度補正項SBTを算出し、吸気温補正曲線LS0にそのときの吸気温TPを適用して吸気温補正量SATを算出し、この吸気温補正量SATに温度補正項SBTを乗算して最終的な吸気温補正量SATを算出する。
なお、多点学習値AGdpは、図6の多点学習領域RBの太枠に示すように、複数の多点学習領域RB(本実施形態では、8区画の多点学習領域RB)の平均値を用いている。そして、機関運転状態が多点学習領域RB内である場合、上記平均値と基本学習値AGとの合計値に基づく第2温度補正項SBT2が設定されることになる。
図9を参照して、点火時期学習値AGTによる基本点火時期BTの補正処理である「基本点火時期算出処理」の具体的な実行手順について説明する。同処理は、電子制御装置30によって機関運転中に所定の周期毎に繰り返し実行される。
ステップS101において、MBT点火時期A1及び第1ノック限界点火時期BK1のうちより遅角側の点火時期を基本点火時期BTとして選択する。
次に、ステップS102において、吸気通路12に設けられた吸気温センサ34により測定された吸気通路12内の吸気温TPから吸気温補正量SATを算出する。具体的には、図8の吸気温補正曲線LS0に基づいて、測定された吸気温TPに対する吸気温補正量SATを算出する。ここで算出された吸気温補正量SATは、デポジットの付着の影響が考慮されてないものである。次いで、ステップS103において、機関運転状態が多点学習領域RB内であるか否かを判断する。機関運転状態が多点学習領域RB内である場合(ステップS103のYES)、現状の機関運転状態は、デポジットによるノッキングの発生の影響度合のばらつきが大きいと判断する。そして、ステップS104において、基本学習値AGと多点学習値AGdpとの合計値に基づく第2温度補正項SBT2を算出する。ここで、多点学習値AGdpには、上述のように8区画の多点学習領域RBの多点学習値AGdpの平均値を用いる。次いで、ステップS105において、第2温度補正項SBT2を上記吸気温補正量SATに乗算する。そして、ステップS106において、温度補正項SBTが乗算された後の吸気温補正量SATを基本点火時期BTに加算する。
一方、機関運転状態が多点学習領域RB以外である場合(ステップS103のNO)、現状の機関運転状態は、デポジットによるノッキングの発生の影響度合のばらつきが小さいと判断する。そして、ステップS107において、基本学習値AGに基づく第1温度補正項SBT1を算出する。そして、ステップS108において、算出した第1温度補正項SBT1を吸気温補正量SATに乗算する。そして、ステップS109において、第1温度補正項SBT1が乗算された後の吸気温補正量SATを基本点火時期BTに加算する。
以上の処理により、以上により、機関運転状態が多点学習領域RB内のとき、及び多点学習領域RB以外のときに応じて、基本点火時期BTが補正される。そのため、デポジットによるノッキングの発生の影響度合を考慮した温度補正項SBTが乗算された吸気温補正量SATを基本点火時期BTに加算することにより、基本点火時期BTは、デポジットによるノッキングの発生の影響度合を考慮した点火時期となる。
次に、点火時期学習値AGTに基づく可変動弁装置40の制御態様について説明する。
近年の点火時期制御では、高出力及び燃費向上のためにノッキングが発生する限界近くまで点火時期を進角する傾向にあり、本実施形態の点火時期制御もこれを踏襲したものとなっている。このため、燃焼室11等へのデポジットの堆積に起因する実圧縮比の増加を考慮することなく可変動弁装置40の制御が行われた場合には、バルブタイミングVTの変更に伴う多少の吸入空気量の増量が行われたときにこれがすぐにノッキングの発生に繋がることもある。即ち、デポジットの付着量が十分に少ない状態のもとでは許容される進角量であっても、デポジットの付着量が多いときにはこの進角量が結果としてバルブタイミングVTの過進角を招くようになる。
そこで、本実施形態の可変動弁装置40の制御では、上述のように点火時期制御により算出される点火時期学習値AGTに基づいて可変動弁装置40の制御量(進角量VTA)を補正することにより、バルブタイミングVTの変更に対してデポジットの付着量の影響を反映し、バルブタイミングVTの過進角に起因するノッキングの発生を的確に抑制するようにしている。
図10及び図11を参照して、こうした進角量VTAの補正を行うためのバルブタイミング補正処理の詳細について説明する。
ここで、点火時期学習値AGTはデポジットの付着量に応じて第2ノック限界点火時期BK2を補正する値であるため、これをデポジットの付着量の指標として見立てることができる。そこでバルブタイミング補正処理では、点火時期学習値AGTに基づいてバルブタイミングの進角量VTAの補正係数(以下、「進角量補正項VTB」)を算出し、そのときの機関負荷KLに基づいて算出された進角量VTAに同進角量補正項VTBを乗算し、その結果を補正後の進角量VTAとして設定する。
機関運転状態が多点学習領域RB以外のところにあるときには、同運転状態の属する基本学習領域RAに対応した基本学習値AGを点火時期学習値AGTとして用い、これに基づいて進角量補正項VTB(以下、「第1進角量補正項VTB1」)を算出する。また、機関運転状態が多点学習領域RBにあるときには、同運転状態の属する基本学習領域RA1及び多点学習領域RBのそれぞれに対応した基本学習値AG及び多点学習値AGdpの合計値から得られる点火時期学習値AGTを用い、これに基づいて進角量補正項VTB(以下、「第2進角量補正項VTB2」)を算出する。
図10に示すように、点火時期学習値AGTが遅角側に大きくなるにつれて進角量補正項VTBは遅角側に大きくなる。即ち、点火時期学習値AGTによる第2ノック限界点火時期BK2(図2参照)の遅角側への補正度合が大きくなるにつれて、進角量補正項VTBによる進角量VTAの遅角側への補正度合も大きくなる。また、点火時期学習値AGTが第2ノック限界点火時期BK2を「BT−R」に維持する基準の学習値AGTXにあるとき、進角量補正項VTBとしては進角量VTAを機関負荷KLに対応した値に維持する値(ここでは「1」)が算出される。
図11に示すように、進角量補正項VTBによる進角量VTAの補正が行われることにより、機関負荷KL及び進角量VTAの関係を示す進角曲線は、例えば基準の進角曲線LV0から曲線LV1またはLV2に見られるように変化する。
ここで、進角曲線LV0はデポジットの付着がない環境を前提に適合されたものを示す。また進角曲線LV1は、機関運転状態が基本学習領域RA内、且つ多点学習領域RB以外にあるときの点火時期学習値AGTに基づいて曲線LV0を補正した後のものを示す。また進角曲線LV2は、機関運転状態が基本学習領域RA1内、且つ多点学習領域RB内にあるときの点火時期学習値AGTに基づいて曲線LV0を補正した後のものを示す。これらの場合において、基本学習領域RAに対応した基本学習値AGが同一であるとしたとき、曲線LV1と曲線LV2との間における進角量VTAの差は多点学習値AGdpによる補正分に相当する。
ここで、多点学習値AGdpは、図6の多点学習領域RBの太枠に示すように、複数の多点学習領域RB(本実施形態では、8区画の多点学習領域RB)の平均値を用いている。そして、機関運転状態が多点学習領域RB内である場合、上記平均値と基本学習値AGとの合計値に基づく第2進角量補正項VTB2が設定されることになる。
次に、図12を参照して、可変動弁装置40の遅角制御である「バルブタイミング補正制御処理」について説明する。同処理は、電子制御装置30によって機関運転中に所定の周期毎に繰り返し実行される。
ステップS201において、機関負荷KLに基づく進角量VTAを算出する。具体的には、図11の進角量補正曲線LV0に基づいて、そのときの機関負荷KLに基づく進角量VTAを算出する。ここで算出された進角量VTAは、デポジットの付着による影響が考慮されていない値である。次いで、ステップS202において、機関運転状態が多点学習領域RB内か否かを判断する。ここで、機関運転状態が多点学習領域RB内である場合(ステップS202のYES)、機関運転状態が、デポジットによるノッキングの発生の影響のばらつきが大きいと判断する。そして、ステップS203において、基本学習値AGと多点学習値AGdpとの合計値に基づく第2進角量補正項VTB2を算出する。次いで、ステップS204において、上記第2進角量補正項VTB2を上記進角量VTAに乗算することにより進角量VTAを補正する。そして、ステップS205において、バルブタイミングVTが補正された進角量VTAとなるように可変動弁装置40を駆動する。
一方、機関運転状態が多点学習領域RB以外である場合(ステップS202のNO)、機関運転状態が、デポジットによるノッキングの発生のばらつきが小さいと判断する。そして、ステップS206において、基本学習値AGに基づく第1進角量補正項VTB1を算出する。次いで、ステップS207において、上記第1進角量補正項VTB1を上記進角量VTAに乗算することにより進角量VTAを補正する。そして、同様に、ステップS208において、バルブタイミングVTが上記補正された進角量VTAとなるように可変動弁装置40を駆動する。
以上の処理により、可変動弁装置40のバルブタイミング制御に、デポジットによるノッキングの発生の影響度合を示す基本学習値AG及び基本学習値AGと多点学習値AGdpとの合計値に基づいた補正を行うので、可変動弁装置40は、デポジットによるノッキングの発生の影響を考慮した制御を行うことができる。
本実施形態の内燃機関10の制御装置によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、デポジットによるノッキングの発生の影響に対して、機関運転状態に応じて、具体的には、機関回転速度NEに応じて、3つの基本学習領域RAを設定されるとともに、各基本学習領域RAには、基本学習値AGが用意されている。そして、基本学習領域RAのうち、デポジットによるノッキングの発生の影響のばらつきが大きい基本学習領域RA1内には、さらに細分化された多点学習領域RBが設定されるとともに、各多点学習領域RBには、多点学習値AGdpが用意されている。
ここで、点火制御における学習値が基本学習領域RAのみにて構成される場合、ノッキングのしやすさは、燃焼室11内のデポジットの付着以外の要因、例えば、燃料性状の変化により変化することもある。それに伴い、基本学習領域RAの基本学習値AGの値が更新されてしまう。その点において、本実施形態では、まず、基本学習領域RA及び多点学習領域RBが用意されるとともに、この多点学習値AGdpが燃焼室11内のデポジットの付着の影響の度合が大きい機関回転速度NEの低回転側に設定される。次いで、機関運転状態が多点学習領域RBにあるとき、基本学習値AGが更新されない。したがって、多点学習領域RBは、基本学習値AGが更新されないため、燃焼室11内のデポジットの付着以外の要因の影響を受けることが抑制される。その結果、多点学習領域RBの多点学習値AGdpは、燃焼室11内のデポジットの付着のみに基づいた更新の設定を行うことが可能となる。そして、基本学習領域RA1において、デポジットの付着量に応じて同領域RA1を細分化した多点学習領域RB毎の多点学習値AGdpをそれぞれノッキングの発生を抑制するうえで適切な値とすることができる。したがって、多点学習値AGdpとして不適切な値が学習されることによってノッキングの発生を効果的に抑制できなくなることを抑制することができる。
(2)本実施形態では、一の多点学習領域RBに対応する多点学習値AGdpに基づいて可変動弁装置40の進角量VTAの補正を行うようにしている。したがって、可変動弁装置40の制御に対してデポジットの付着の影響をより適切に反映することができるようになる。
(3)本実施形態では、一の多点学習領域RBに対応する多点学習値AGdpに基づいて吸気温補正量SATの補正を行うようにしている。したがって、吸気温補正量SAT、ひいては基本点火時期BTに対してデポジットの付着の影響をより適切に反映することができるようになる。
(4)本実施形態では、24区画の多点学習領域RBのうちの8区画について、それぞれの多点学習領域RBに対応する多点学習値AGdpの平均値を算出し、この平均値に基づいて一の多点学習領域RBに対応する多点学習値AGdpに基づく機関補助装置や点火時期制御の制御量の補正を行うようにしている。したがって、機関補助装置の制御量または点火時期制御の制御量の補正に用いられる多点学習値AGdpの信頼性を高めることができるようになる。ここで、機関補助装置としては、上述の可変動弁装置40及び吸気温補正量SATが挙げられる。
(5)本実施形態では、デポジットの燃焼室11等の付着の影響に起因して、燃焼室11内の温度が上昇することに伴い、即ち、吸入空気の温度が高くなるにつれて、温度補正項SBTを乗算した吸気温補正量SATの遅角側への補正量が増大するように設定するようにしている。したがって、基本点火時期BTに対してデポジットの付着の影響をより適切に反映することができるようになる。
[その他の実施形態]
本発明の内燃機関の制御装置は、上記実施形態の内燃機関10の制御装置に限定されることなく、以下の変更が可能である。
・上記実施形態では、基本点火時期BTの補正及び可変動弁装置40の制御に用いる多点学習値AGdpとして、8区画の多点学習領域RBの多点学習値AGdpの平均値を用いたが、上記基本点火時期BTの補正及び可変動弁装置40の制御に用いる多点学習値AGdpはこれに限定されることはない。例えば、図13中の多点学習領域RBの太枠に示すように、24区画の多点学習領域RBにおいて、多点学習値AGdpの更新回数の多い上位4区画の多点学習値AGdpの平均値を用いてもよい。これにより、多点学習領域RB内においても、各多点学習値AGdpの更新回数にはばらつきがあるため、多点学習値AGdpが適切ではないものも含まれる場合があるが、多点学習値AGdpの更新回数の多い4区画の多点学習値AGdpの平均値を用いることにより、基本点火時期BTの補正のための吸気温補正量SATの補正、及び可変動弁装置40のバルブタイミングVTの補正のための進角量VTAの補正に用いられる多点学習値AGdpの信頼性を高めることができるようになる。
・また、同様に、24区画の多点学習領域RBにおいて、デポジットによるノッキングの発生の影響度合の大きい4区画の多点学習領域RBの多点学習値AGdpの平均値を用いてもよい。
・一方、基本点火時期BTの補正及び可変動弁装置40の制御に用いる多点学習値AGdpとして、24区画の多点学習領域RBにおいて、最も多点学習値AGdpの更新回数の多い1区画の多点学習領域RBの多点学習値AGdpを用いてもよい。
・上記実施形態では、多点学習値AGdpの平均値として、8区画の多点学習領域RBの多点学習値AGdpの平均値を用いたが、多点学習値AGdpの平均値はこれに限定されることはない。例えば、2区画以上8区画未満の多点学習領域RBの多点学習値AGdpの平均値を用いてもよいし、9区画以上の多点学習領域RBの平均値、もしくは全ての多点学習領域RBの平均値を用いてもよい。
・上記実施形態の基本学習領域RAの区画数は、3つ[RA1,RA2,RA3]であったが、同基本学習領域RAの区画数はこれに限定されることなく、4つ以上であってもよいし、2つであってもよい。
・上記実施形態の多点学習領域RBの区画数は、機関負荷KLの変化方向に4つ、機関回転速度NEの変化方向に6つの合計24区画であったが、同多点学習領域RBの区画数はこれに限定されることはない。同区画数は、任意に変更可能である。
・上記実施形態では、基本点火時期BTを算出する際に、まずMBT点火時期A1と第1ノック限界点火時期BK1のうち、より遅角側の点火時期を選択し、その選択された点火時期に吸気温補正量SATを加算して基本点火時期BTを算出したが、基本点火時期BTの算出順序はこれに限定されることはない。例えば、まず吸気温補正量SATをMBT点火時期A1と第1ノック限界点火時期BK1とにそれぞれ加算した後に、MBT点火時期A1と第1ノック限界点火時期BK1のうち、より遅角側の点火時期を基本点火時期BTとして算出してもよい。
・上記実施形態の可変動弁装置40は、吸気バルブ22のバルブタイミングVTを変更するバルブタイミング可変機構であったが、吸気バルブ22のバルブリフト量を変更するリフト量可変機構であってもよい。
・上記実施形態の内燃機関の制御装置は、可変動弁装置40の進角量VTA及び吸気温補正量SATについて点火時期学習値AGT(多点学習値AGdp)に基づく補正を行うようにしたが、同学習値AGTに基づく補正対象はこれに限定されるものではない。即ち、デポジットの付着が影響する内燃機関の機関補助装置の制御量であればいずれについても適用可能であり、上記にて示したバルブリフト量可変機構の制御量、あるいはスロットルバルブ27の制御量等についても上記実施形態に準じた態様をもって補正を行うことができる。
・上記実施形態では、機関負荷KLの大小に基づいて、進角量VTAが算出されたが、進角量VTAの算出態様はこれに限定されることはない。例えば、機関回転速度NEの大小に基づいて、進角量VTAが算出されてもよい。また、機関負荷KL及び機関回転速度NEに基づいて、進角量VTAが算出されてもよい。
10…内燃機関、11…燃焼室、12…吸気通路、13…燃料噴射弁、14…点火プラグ(点火装置)、15…ピストン、16…クランクシャフト、17…排気通路、20…吸気ポート、21…排気ポート、22…吸気バルブ、23…排気バルブ、24…吸気カムシャフト、25…排気カムシャフト、26…アクセルペダル、27…スロットルバルブ、30…電子制御装置(制御手段)、30a…RAM、31…アクセルセンサ、32…スロットルセンサ、33…ノックセンサ、34…吸気温センサ、35…クランクセンサ、36…カムセンサ、40…可変動弁装置、41…アクチュエータ。

Claims (8)

  1. 機関運転条件に基づいて区画される複数の基本運転領域、及びこの複数の基本運転領域のうちの1つにおいて機関運転条件に基づいて区画される複数の補助運転領域を設定し、機関運転状態が前記複数の基本運転領域のいずれかにあるときに第1学習値を更新し、機関運転状態が前記複数の補助運転領域にあるときに第2学習値を更新し、これら第1学習値及び第2学習値と基本点火時期とに基づいて点火装置の点火時期指令値を算出する点火時期制御と、この点火装置とは別に内燃機関に設けられる装置である機関補助装置の制御量を機関運転状態に基づいて設定する機関補助制御とを行う制御手段を備える内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、一の補助運転領域に対応する第2学習値に基づいて前記機関補助装置の制御量の補正を行う
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記機関補助装置は、当該内燃機関の所定部位に付着するデポジットの影響を受けるものである
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記機関補助装置は、吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方のバルブリフト特性を変更する可変動弁装置であり、
    前記制御手段は、この可変動弁装置の制御量を前記第2学習値に基づいて補正するものである
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、吸入空気の温度に基づいて基本点火時期の補正量である吸気温補正量を算出し、前記一の補助運転領域に対応する第2学習値に基づいて前記吸気温補正量の補正を行う
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 機関運転条件に基づいて区画される複数の基本運転領域、及びこの複数の基本運転領域のうちの1つにおいて機関運転条件に基づいて区画される複数の補助運転領域を設定し、機関運転状態が前記複数の基本運転領域のいずれかにあるときに第1学習値を更新し、機関運転状態が前記複数の補助運転領域のいずれかにあるときに第2学習値を更新し、吸入空気の温度に基づいて基本点火時期の補正量である吸気温補正量を算出し、これら第1学習値及び第2学習値及び吸気温補正量と基本点火時期とに基づいて点火時期の点火時期指令値を算出する点火時期制御について、これを行う制御手段を備える内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、一の補助運転領域に対応する第2学習値に基づいて前記吸気温補正量の補正を行う
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、吸入空気の温度が高くなるにつれて前記吸気温補正量による前記基本点火時期の遅角方向への補正度合が大きくなる態様で前記吸入空気の温度に基づく前記吸気温補正量を算出し、前記一の補助運転領域に対応する第2学習値による前記基本点火時期の遅角方向への補正度合が大きくなる態様で同第2学習値に基づく前記吸気温補正量の補正を行う
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、前記複数の補助運転領域の全部または一部について、それぞれの補助運転領域に対応する第2学習値の平均値を算出し、この平均値に基づいて前記一の補助運転領域に対応する第2学習値に基づく前記補正を行う
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、前記複数の補助運転領域の総数をN(Nは正の整数)とし、前記複数の補助運転領域の中で第2学習値の更新回数が最も高い領域からM番目(Mは正の整数、且つN>M)に高い領域までの第2学習値の平均値を算出し、この平均値に基づいて前記一の補助運転領域に対する第2学習値に基づく前記補正を行う
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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