JP2010206010A - 太陽電池モジュール用保護シート - Google Patents
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Abstract
【課題】水蒸気バリア性および濡れ性に優れるフッ素含有樹脂コート層を有する太陽電池モジュール用保護シートの提供。
【解決手段】(1)(1)基材シートと、該基材シートの少なくとも一方の面に積層されたフッ素含有樹脂コート層とを有し、該フッ素含有樹脂コート層がイオン注入されたことを特徴とする太陽電池モジュール用保護シート、(2)前記フッ素含有樹脂コート層に、He、Ar、Kr、N2、およびO2から選択される1種以上がイオン注入されたことを特徴とする(1)記載の太陽電池モジュール用保護シート、(3)前記基材シートが樹脂シートであることを特徴とする(1)または(2)記載の太陽電池モジュール用保護シート。
【選択図】図2
【解決手段】(1)(1)基材シートと、該基材シートの少なくとも一方の面に積層されたフッ素含有樹脂コート層とを有し、該フッ素含有樹脂コート層がイオン注入されたことを特徴とする太陽電池モジュール用保護シート、(2)前記フッ素含有樹脂コート層に、He、Ar、Kr、N2、およびO2から選択される1種以上がイオン注入されたことを特徴とする(1)記載の太陽電池モジュール用保護シート、(3)前記基材シートが樹脂シートであることを特徴とする(1)または(2)記載の太陽電池モジュール用保護シート。
【選択図】図2
Description
本発明は、太陽電池モジュールの表面保護シートまたは裏面保護シートとして用いられる太陽電池モジュール用保護シートに関する。
太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する装置である太陽電池モジュールは、二酸化炭素を排出せずに発電できるシステムとして注目されている。
図3に模式的に示すように、一般的な太陽電池モジュールは、フロントシート(光透過性表面保護シート)10、バックシート(裏面保護シート)20、封止材(充填層)30、および太陽電池セル40から概略構成されている。なお、前記フロントシート10は、基材がガラス板であることもある。
図3に模式的に示すように、一般的な太陽電池モジュールは、フロントシート(光透過性表面保護シート)10、バックシート(裏面保護シート)20、封止材(充填層)30、および太陽電池セル40から概略構成されている。なお、前記フロントシート10は、基材がガラス板であることもある。
本明細書および特許請求の範囲においては、フロントシート(光透過性表面保護シート)10およびバックシート(裏面保護シート)20を総称して、「保護シート」という。
屋外および屋内において長期間の使用に耐えうる耐候性および耐久性を太陽電池モジュールにもたせるためには、太陽電池セル40および封止材30を風雨、湿気、砂埃、機械的な衝撃などから守り、太陽電池モジュールの内部を外気から完全に遮断して密閉した状態に保つことが必要である。このため、前記太陽電池モジュール用保護シート10,20には、耐候性に優れることが求められる。
一般的な太陽電池モジュール用保護シートの構成としては、基材シートに耐候性を付与するためのフッ素含有樹脂コート層を積層してなるものがある。該基材シートには、電気絶縁性を有する樹脂シートまたはガスバリア性に優れるアルミニウムシートが多用される(特許文献1を参照。)。ただし、前記アルミニウムシートを基材シートとして用いた場合は、当該太陽電池モジュール用保護シートは光透過性を有さないので、フロントシート10としては用いられず、バックシート20として用いられる。
従来の太陽電池モジュール用保護シートにおけるフッ素含有樹脂コート層は、水蒸気バリア性が低い(水蒸気透過性が高い)ため、透過した水蒸気が基材シートに接触し、当該基材シートとして多用されるポリエステル等の樹脂シートが加水分解する問題がある。前記基材シートの加水分解が進むと、当該太陽電池モジュール用保護シートが劣化し、太陽電池モジュール内に水蒸気等が侵入して、封止材および太陽電池セルの機能が損なわれてしまう。
また、前記基材シートに積層したフッ素含有樹脂コート層の表面の濡れ性が低いため、その表面に、仕様表示等の目的でラベルを貼り付けても、該ラベルが剥がれやすい問題がある。さらに、同様の理由で、フッ素含有樹脂コート層の表面に印字や印刷をすることが困難であるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、水蒸気バリア性および濡れ性に優れるフッ素含有樹脂コート層を有する太陽電池モジュール用保護シートを提供することを課題とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、本発明は、(1)基材シートと、該基材シートの少なくとも一方の面に積層されたフッ素含有樹脂コート層とを有し、該フッ素含有樹脂コート層がイオン注入されていることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シート。(2)前記フッ素含有樹脂コート層に、He、Ar、Kr、N2、およびO2から選択される1種以上がイオン注入されていることを特徴とする(1)記載の太陽電池モジュール用保護シート、(3)前記基材シートが樹脂シートであることを特徴とする(1)または(2)記載の太陽電池モジュール用保護シートである。
すなわち、本発明は、(1)基材シートと、該基材シートの少なくとも一方の面に積層されたフッ素含有樹脂コート層とを有し、該フッ素含有樹脂コート層がイオン注入されていることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シート。(2)前記フッ素含有樹脂コート層に、He、Ar、Kr、N2、およびO2から選択される1種以上がイオン注入されていることを特徴とする(1)記載の太陽電池モジュール用保護シート、(3)前記基材シートが樹脂シートであることを特徴とする(1)または(2)記載の太陽電池モジュール用保護シートである。
本発明により、水蒸気バリア性および濡れ性に優れるフッ素含有樹脂コート層を有する太陽電池モジュール用保護シートを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
図1に示す、本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20は、基材シート24と、基材シート24の少なくとも一方の面に積層されたフッ素含有樹脂コート層22とを有し、フッ素含有樹脂コート層22がイオン注入されている。
前記フッ素含有樹脂コート層22は、前記基材シート24の一方の面にのみ積層されていてもよく、前記基材シート24の両方の面に積層されていてもよい。当該基材シート24の一方の面にのみ積層されたフッ素含有樹脂コート層22においては、該フッ素含有樹脂コート層22がイオン注入されている。また、当該基材シート24の両方の面に積層されたフッ素含有樹脂コート層22においては、それら2つのフッ素含有樹脂コート層22のうち、少なくとも一方のフッ素含有樹脂コート層22がイオン注入されている。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20において、前記フッ素含有樹脂コート層22は、前記基材シート24の一方の面にのみ積層されたものであることが好ましい。この場合、当該基材シート24には、フッ素含有樹脂コート層22が積層する面とは反対の面(うら面)に、後述する支持シート26等を積層することがより容易となる。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20において、前記フッ素含有樹脂コート層22は、前記基材シート24の一方の面にのみ積層されたものであることが好ましい。この場合、当該基材シート24には、フッ素含有樹脂コート層22が積層する面とは反対の面(うら面)に、後述する支持シート26等を積層することがより容易となる。
当該フッ素含有樹脂コート層22に注入されるイオン種としては、He、Ar、Kr、N2、及びO2から選択される1種以上であることが好ましい。これらのイオン種であると、本発明の効果を高めることができる。
より具体的には、本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20の水蒸気バリア性を高める(水蒸気透過度を低める)観点から、当該イオン種は、Ar、Kr、He、N2、またはO2が好ましい。
一方、本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20のフッ素含有樹脂コート層22の表面のぬれ張力(濡れ性)を高める観点から、当該イオン種は、Ar、Kr、He、N2、またはO2が好ましく、O2がより好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20において、当該フッ素含有樹脂層22に注入されるイオン種は、1種単独でもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
より具体的には、本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20の水蒸気バリア性を高める(水蒸気透過度を低める)観点から、当該イオン種は、Ar、Kr、He、N2、またはO2が好ましい。
一方、本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20のフッ素含有樹脂コート層22の表面のぬれ張力(濡れ性)を高める観点から、当該イオン種は、Ar、Kr、He、N2、またはO2が好ましく、O2がより好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20において、当該フッ素含有樹脂層22に注入されるイオン種は、1種単独でもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
ここで、本明細書において、太陽電池モジュール用保護シートの水蒸気透過度は、ISO15106−1:2003の規格で定められる。より具体的には、該水蒸気透過度は、前記規格に準じた感湿センサ法によって、透過セルの温度40℃、相対湿度差90%の条件にて測定され、その結果が水蒸気バリア性として評価される。
また、本明細書および特許請求の範囲において、フッ素含有樹脂コート層の表面のぬれ張力は、ISO8296:2003の規格で定められる。
また、本明細書および特許請求の範囲において、フッ素含有樹脂コート層の表面のぬれ張力は、ISO8296:2003の規格で定められる。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20において、前記水蒸気透過度は、3.3g/(m2・24h)以下が好ましく、3.1g/(m2・24h)以下がより好ましく、2.9g/(m2・24h)以下がさらに好ましい。
水蒸気透過度が上記の値以下であると、当該太陽電池モジュール用保護シート10,20の水蒸気バリア性および耐候性がより高まるため好ましい。
水蒸気透過度が上記の値以下であると、当該太陽電池モジュール用保護シート10,20の水蒸気バリア性および耐候性がより高まるため好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20において、前記フッ素含有樹脂コート層22の表面のぬれ張力は、32.0mN/m以上が好ましく、33.0mN/m以上がより好ましく、34.0mN/m以上がさらに好ましい。
ぬれ張力が上記の値以上であると、フッ素含有樹脂コート層22の表面の濡れ性がより高まり、該表面に貼り付けたラベルの粘着力がより大きくなるので好ましい。
ぬれ張力が上記の値以上であると、フッ素含有樹脂コート層22の表面の濡れ性がより高まり、該表面に貼り付けたラベルの粘着力がより大きくなるので好ましい。
また、本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20において、前記フッ素含有樹脂コート層22の表面の接触角は、84.0度以下が好ましく、80.0以下がより好ましく、78.0度以下がさらに好ましい。
接触角が上記の値以下であると、フッ素含有樹脂コート層22の表面の濡れ性がより高まり、該表面に貼り付けたラベルの粘着力がより大きくなるので好ましい。
接触角は、JIS R3257:1999 静滴法 に定められている。
接触角が上記の値以下であると、フッ素含有樹脂コート層22の表面の濡れ性がより高まり、該表面に貼り付けたラベルの粘着力がより大きくなるので好ましい。
接触角は、JIS R3257:1999 静滴法 に定められている。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20において、フッ素含有樹脂コート層22は、フッ素含有樹脂を含む塗料を、基材シート24に所望の厚さの塗膜となるように塗布して形成することができる。
前記フッ素含有樹脂を含む塗料としては、乾燥硬化後にフッ素含有樹脂コート層22を形成し、当該フッ素含有樹脂コート層22の表面に後述するイオン注入処理を行うことができるものであれば特に制限されず、溶剤に溶解又は水に分散されたもので、基材シート24に塗布可能なものであればよい。
前記塗料に含まれるフッ素含有樹脂としては、本発明の効果を損なわず、フッ素を含有する樹脂であれば特に限定されないが、前記塗料の溶媒(有機溶媒または水)に溶解し、架橋可能であるものが好ましい。
当該フッ素含有樹脂の好ましい例としては、旭硝子株式会社製のLUMIFLON(商品名)、セントラル硝子株式会社製のCEFRAL COAT(商品名)、DIC株式会社製のFLUONATE(商品名)等のクロロトリフルオロエチレン(CTFE)を主成分としたポリマー類や、ダイキン工業株式会社製のZEFFLE(商品名)等のテトラフルオロエチレン(TFE)を主成分としたポリマー類や、E.I.du Pont de Nemours and Company製のZonyl(商品名)、ダイキン工業株式会社製のUnidyne(商品名)等のフルオロアルキル基を有するポリマー、およびフルオロアルキル単位を主成分としたポリマー類が挙げられる。これらの中でも、耐候性および顔料分散性等の観点から、CTFEを主成分としたポリマーおよびTFEを主成分としたポリマーがより好ましく、なかでも前記LUMIFLON(商品名)および前記ZEFFLE(商品名)が最も好ましい。
当該フッ素含有樹脂の好ましい例としては、旭硝子株式会社製のLUMIFLON(商品名)、セントラル硝子株式会社製のCEFRAL COAT(商品名)、DIC株式会社製のFLUONATE(商品名)等のクロロトリフルオロエチレン(CTFE)を主成分としたポリマー類や、ダイキン工業株式会社製のZEFFLE(商品名)等のテトラフルオロエチレン(TFE)を主成分としたポリマー類や、E.I.du Pont de Nemours and Company製のZonyl(商品名)、ダイキン工業株式会社製のUnidyne(商品名)等のフルオロアルキル基を有するポリマー、およびフルオロアルキル単位を主成分としたポリマー類が挙げられる。これらの中でも、耐候性および顔料分散性等の観点から、CTFEを主成分としたポリマーおよびTFEを主成分としたポリマーがより好ましく、なかでも前記LUMIFLON(商品名)および前記ZEFFLE(商品名)が最も好ましい。
前記LUMIFLON(商品名)は、CTFEと数種類の特定のアルキルビニルエーテル(VE)、ヒドロキシアルキルビニルエーテルとを主な構成単位として含む非結晶性のポリマーである。LUMIFLON(商品名)のように、ヒドロキシアルキルビニルエーテルのモノマー単位を有するポリマーは、溶剤可溶性、架橋反応性、基材密着性、顔料分散性、硬さ、および柔軟性に優れるので好ましい。
前記ZEFFLE(商品名)は、TFEと有機溶媒可溶性の炭化水素オレフィンとの共重合体であり、なかでも反応性の高い水酸基を備えた炭化水素オレフィンを有する場合には、溶剤可溶性、架橋反応性、基材密着性、および顔料分散性に優れるので好ましい。
前記ZEFFLE(商品名)は、TFEと有機溶媒可溶性の炭化水素オレフィンとの共重合体であり、なかでも反応性の高い水酸基を備えた炭化水素オレフィンを有する場合には、溶剤可溶性、架橋反応性、基材密着性、および顔料分散性に優れるので好ましい。
また、前記塗料に含まれるフッ素含有樹脂の例として、硬化性官能基を有するフルオロオレフィンのポリマーが挙げられ、その具体例としては、TFE、イソブチレン、フッ化ビニリデン(VdF)、ヒドロキシブチルビニルエーテルおよびその他のモノマーからなる共重合体、ならびにTFE、VdF、ヒドロキシブチルビニルエーテルおよびその他のモノマーからなる共重合体が好ましいものとして挙げられる。
また、前記塗料に含まれるフッ素含有樹脂における共重合可能なモノマーとしては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ブチル、イソ酪酸ビニル、ピバル酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニル、および安息香酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類や、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルおよびシクロヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類や、CTFE、フッ化ビニル(VF)、VdF、およびフッ素化ビニルエーテル等のフッ素含有モノマー類が挙げられる。
さらに、前記塗料に含まれるフッ素含有樹脂は、1種以上のモノマーからなるポリマーであってもよく、三元重合体であってもよい。例えば、VdFとTFEとヘキサフルオロプロピレンとの三元重合体であるDyneon THV(商品名;3M Company製)が挙げられる。そのような多元重合体は、それぞれのモノマーが有する特性をポリマーに付与することができるので好ましい。例えば前記Dyneon THV(商品名)は、比較的低温で製造することができ、エラストマーや炭化水素ベースのプラスチックにも接着でき、柔軟性や光学的透明度にも優れるので好ましい。
前記塗料としては、前記フッ素含有樹脂の他に、架橋剤(硬化剤)、触媒(架橋促進剤)、および溶媒を含んでいてもよく、さらに必要であれば、顔料および充填剤などの無機化合物を含んでいてもよい。
前記塗料に含まれる溶媒としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されず、例えばメチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、トルエン、キシレン、メタノール、イソプロパノール、エタノール、ヘプタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、またはn−ブチルアルコールのうち、いずれか1種以上を有する溶媒を好ましく用いることができる。なかでも、塗料中の含有成分の溶解性および塗膜中への残留性の低さ(低い沸点温度)の観点から、前記溶媒はキシレン、シクロヘキサノン、またはMEKのうち、いずれか1種以上を有するものであることがより好ましい。
前記塗料に含んでいてもよい顔料その他の添加剤としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されない。例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、ペリレン顔料、色素、染料、マイカ、ポリアミドパウダー、窒化ホウ素、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、シリカ、紫外線吸収剤、防腐剤、乾燥剤等が挙げられる。より具体的には、耐久性を付与するために二酸化ケイ素で処理したルチル型二酸化チタンであるTi−Pure R105(商品名;E.I.du Pont de Nemours and Company製)、およびジメチルシリコーンの表面処理によってシリカ表面の水酸基を修飾した疎水性シリカであるCAB−O−SIL TS 720(商品名;Cabot社製)が好ましいものとして例示できる。
前記塗膜は耐候性、耐擦傷性を向上させるため、架橋剤により硬化していることが好ましい。該架橋剤としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されず、金属キレート類、シラン類、イソシアネート類、およびメラミン類が好ましく用いられるものとして挙げられる。当該太陽電池モジュール用保護シートを屋外において30年以上使用することを想定した場合、耐候性の観点からは、前記架橋剤として、脂肪族のイソシアネート類が好ましい。
前記塗料の組成としては、本発明の効果を損なわなければ特に限定されず、例えば前記LUMIFLONをベースとした塗料の組成物として、前記LUMIFLON(商品名)、顔料、架橋剤、溶媒および触媒を混合してなるものが挙げられる。該組成比としては、該塗料全体を100質量%としたときに、LUMIFLON(商品名)は3〜80質量%が好ましく、25〜50質量%がより好ましく、顔料は5〜60質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましく、有機溶媒は20〜80質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましい。
上記塗料において、有機溶媒としてはMEKが好ましく、架橋剤としてはイソシアネート類が好ましく、当該LUMIFLON(商品名)のイソシアネート類による架橋を促進する触媒としてはジブチルジラウリン酸スズが好ましいものとして挙げられる。
上記塗料において、有機溶媒としてはMEKが好ましく、架橋剤としてはイソシアネート類が好ましく、当該LUMIFLON(商品名)のイソシアネート類による架橋を促進する触媒としてはジブチルジラウリン酸スズが好ましいものとして挙げられる。
図1で例示する本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20において、前記塗料を基材シート24に塗布する方法としては、公知の方法で行うことができ、例えばバーコーター(ロッドコーター)で所望の膜厚になるように塗布すればよい。
前記塗料が硬化して形成されるフッ素含有樹脂コート層22の膜厚としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えば5μm以上の膜厚とすればよい。耐候性および軽量性の観点から、フッ素含有樹脂コート層22の膜厚としては、5〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましく、10〜40μmがさらに好ましく、10〜30μmが特に好ましく、10〜20μmが最も好ましい。
前記塗料が硬化して形成されるフッ素含有樹脂コート層22の膜厚としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えば5μm以上の膜厚とすればよい。耐候性および軽量性の観点から、フッ素含有樹脂コート層22の膜厚としては、5〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましく、10〜40μmがさらに好ましく、10〜30μmが特に好ましく、10〜20μmが最も好ましい。
前記塗布した塗料の乾燥プロセスにおける温度は、本発明の効果を損なわない温度であればよく、基材シート24への熱による影響を低減する観点から、50〜130℃の範囲であることが好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20におけるフッ素含有樹脂コート層22の表面に対して、イオン注入を行う方法としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に制限されず、公知の方法で行うことができる。例えば、特開2006−070238に記載のプラズマイオン注入装置を用いて、長尺の太陽電池モジュール用保護シート10,20に対してイオン注入する方法が好ましい方法として挙げられる。
前記プラズマイオン注入装置を用いれば、イオン注入時の圧力を0.01〜0.5Paとし、プラズマ雰囲気中、長尺の太陽電池モジュール用保護シート10,20を一定方向に搬送しながら、プラズマイオン注入法(PBII:Plasma−Based Ion Implantation)によって、当該フッ素含有樹脂コート層22の表面部に均一なイオン注入層を形成することができる。この場合、長尺の太陽電池モジュール用保護シート10,20を一定方向に搬送しながら連続的にイオン注入できるので効率がよく、当該太陽電池モジュール用保護シート10,20の量産に適している。
前記プラズマイオン注入装置は、マイクロ波等の高周波電源等によって発生する外部電界を用いることなく、高電圧パルスの印加により発生する電界のみでプラズマを生成させる。すなわち、該プラズマイオン注入装置では、長尺の太陽電池モジュール用保護シート10,20が一定方向に搬送されると同時に、該太陽電池モジュール用保護シート10,20に負の高電圧が印加されることによりプラズマが発生し、該プラズマ中のイオンが該太陽電池モジュール用保護シート10,20のフッ素含有樹脂コート層22の表面部に注入され、イオン注入層が形成される。
前記プラズマイオン注入装置の構成を図4に示す。
図4(a)において、41aは長尺の太陽電池モジュール用保護シート10,20、51はチャンバー、60はターボ分子ポンプ、43はイオン注入される前の太陽電池モジュール用保護シート41aを送り出す巻き出しロール、45はイオン注入された太陽電池モジュール用保護シート41をロール状に巻き取る巻取りロール、42は高電圧印加回転キャン、50はガス導入口、47は高電圧パルス電源である。図4(b)は、前記高電圧印加回転キャン42の斜視図であり、55は高電圧導入端子(フィードスルー)である。
図4(a)において、41aは長尺の太陽電池モジュール用保護シート10,20、51はチャンバー、60はターボ分子ポンプ、43はイオン注入される前の太陽電池モジュール用保護シート41aを送り出す巻き出しロール、45はイオン注入された太陽電池モジュール用保護シート41をロール状に巻き取る巻取りロール、42は高電圧印加回転キャン、50はガス導入口、47は高電圧パルス電源である。図4(b)は、前記高電圧印加回転キャン42の斜視図であり、55は高電圧導入端子(フィードスルー)である。
図4に示す連続的イオン注入装置においては、太陽電池モジュール用保護シート41aは、チャンバー51内において、巻き出しロール43から図4中矢印A方向に搬送され、高電圧印加回転キャン42を通過して、巻取りロール45に巻き取られる。太陽電池モジュール用保護シート41aの巻取りの方法や、太陽電池モジュール用保護シート41aを搬送する方法等は特に制限はないが、例えば、高電圧印加回転キャン42を一定速度で回転させることにより、太陽電池モジュール用保護シート41aの搬送が行われる。また、高電圧印加回転キャン42の回転は、高電圧導入端子55の中心軸53をモーターにより回転させることにより行われる。
高電圧導入端子55、及び太陽電池モジュール用保護シート41aが接触する複数の送り出し用ロール46等は絶縁体からなり、例えば、アルミナの表面をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂で被覆して形成される。また、高電圧印加回転キャン42は導体からなり、例えば、ステンレス、SUS(Steel special Use Stainless)等で形成される。
太陽電池モジュール用保護シート41aの搬送速度は適宜設定できる。太陽電池モジュール用保護シート41aが巻き出しロール43から搬送され、巻取りロール45に巻き取られるまでの間に当該太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の表面部にイオン注入され、所望のイオン注入層が形成されるだけの時間が確保される速度であれば、特に制限されない。太陽電池モジュール用保護シートの巻取り速度(ライン速度)は、印加電圧や高電圧印加回転キャンの直径にもよるが、通常0.1〜2m/min、好ましくは0.2〜0.7m/minである。
当該イオン注入処理の手順としては、先ず、チャンバー51内をターボ分子ポンプ60により排気して減圧とする。減圧度は、通常1.0×10−4〜3.0×10−3Paである。
次に、ガス導入口50よりチャンバー51内に、イオン注入用のガス(以下、「イオン注入用ガス」ということがある。)を導入する。
用いるイオン注入用ガスとしては、前述のように、He、Ar、Kr、N2、またはO2であることが好ましい。
用いるイオン注入用ガスとしては、前述のように、He、Ar、Kr、N2、またはO2であることが好ましい。
次に、太陽電池モジュール用保護シート41aを、図4中Aの方向に搬送させながら、高電圧パルス電源47から高電圧導入端子55を介して高電圧印加回転キャンに負の高電圧パルス49を印加する。
高電圧印加回転キャン42に負の高電圧が印加されると、高電圧印加回転キャン42の周囲の太陽電池モジュール用保護シート41aに沿ってプラズマが生成し、そのプラズマ中のイオンが誘因され、高電圧印加回転キャン42外周に巻き付けられた太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の表面に注入される(図4(a)中、矢印B)。当該フッ素含有樹脂コート層の表面部にイオンが注入されると、該表面部が改質されて、該表面部にイオン注入層が形成される。
イオン注入する際の圧力(プラズマイオン注入時の圧力)としては、0.01〜0.5Paが好ましい。また、プラズマを生成させるときのパルス幅は、1〜10μsecが好ましい。
プラズマイオン注入時の圧力、およびプラズマを生成させるときのパルス幅が前記範囲内にあると、当該フッ素含有樹脂コート層の表面部に均一なイオン注入層を形成することができ、本発明の効果をより高めることができる。
プラズマイオン注入時の圧力、およびプラズマを生成させるときのパルス幅が前記範囲内にあると、当該フッ素含有樹脂コート層の表面部に均一なイオン注入層を形成することができ、本発明の効果をより高めることができる。
高電圧印加回転キャン42に負の高電圧を印加する際の印加電圧は、好ましくは−1kV〜−50kV、特に好ましくは−5kV〜−25kvである。該印加電圧が前記範囲内にあると、当該フッ素含有樹脂コート層の表面部に充分なイオン注入層を形成することができ、本発明の効果をより高めることができる。
上記例のように、本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20のフッ素含有樹脂コート層22の表面からイオンを注入すると、当該フッ素含有樹脂コート層22の表面部が改質されて、該表面部にイオン注入層が形成される。
イオン注入後のフッ素含有樹脂コート層22の表面部にはイオン注入層が形成されているが、該フッ素含有樹脂コート層22の極表層部のみが改質されてイオン注入層に変化しているため、耐候性等のフッ素含有樹脂コート層22の特性は損なわれていない。
当該イオン注入層の厚みは、前記太陽電池モジュール用保護シート41aの巻取り速度(ライン速度)、イオン注入の処理時間、印加電圧等により制御することができる。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20のフッ素含有樹脂コート層22のイオン注入層の厚みは、通常、0.1〜100nmである。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20のフッ素含有樹脂コート層22のイオン注入層の厚みは、通常、0.1〜100nmである。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20における基材シート24としては、樹脂シートであってもよく、アルミニウムシートであってもよい。
ただし、前記アルミニウムシートを基材シート24として用いた場合は、当該太陽電池モジュール用保護シート10,20は光透過性を有さないので、フロントシート10としては用いられず、バックシート20として用いられる。
ただし、前記アルミニウムシートを基材シート24として用いた場合は、当該太陽電池モジュール用保護シート10,20は光透過性を有さないので、フロントシート10としては用いられず、バックシート20として用いられる。
前記樹脂シートとしては、太陽電池モジュール用保護シートにおける樹脂シートとして一般に用いられるものが使用できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66)、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリエステルウレタン、ポリm−フェニレンイソフタルアミド、ポリp−フェニレンテレフタルアミド等のポリマーからなるシートが挙げられる。なかでも、電気絶縁性、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性が良好である観点から、PET、PBT、PEN等のポリエステルからなるシートが好ましく、PETシートがより好ましいものとして挙げられる。
前記樹脂シートの厚さとしては、太陽電池システムが要求する電気絶縁性に基づいて調節すればよく、通常、当該シートの厚さは10〜300μmの範囲であることが好ましい。より具体的には、前記樹脂シートがPETシートである場合には、軽量性および電気絶縁性の観点から、該PETシートの厚さは10〜300μmの範囲であることが好ましく、20〜250μmの範囲であることがより好ましく、30〜200μmの範囲であることがさらに好ましく、40〜150μmの範囲であることが特に好ましく、50〜125μmであることが最も好ましい。
また、前記樹脂シートには、耐候性、耐湿性等を高めるための表面改質処理を施すこともできる。例えば前記PETシートにシリカ(SiO2)および/またはアルミナ(Al2O3)を蒸着させることにより、当該太陽電池モジュール用保護シートの耐候性、耐湿性等を高めることができる。なお、当該シリカおよび/またはアルミナの蒸着処理は、前記樹脂シートの両面に行ってもよく、いずれか一方の面にのみ行ってもよい。
本発明の太陽電池モジュール用保護シートにかかるバックシートにおける基材シートがアルミニウムシートである場合、当該バックシートの耐候性、耐水蒸気バリア性をより向上させることができる。
前記アルミニウムシートとしては、本発明の効果を損なうものでなければ特に制限されないが、鉄を0.7質量%以上含有するアルミニウム−鉄合金をシート状にしたものが好ましく、鉄を0.7〜5.0質量%の範囲で含むアルミニウム−鉄合金をシート状にしたものがより好ましく、鉄を1.0〜2.0質量%の範囲で含むアルミニウム−鉄合金をシート状にしたものがさらに好ましく、鉄を1.2〜1.7質量%の範囲で含むアルミニウム−鉄合金をシート状にしたものが最も好ましい。
前記最も好ましい範囲の含有量で鉄を含むアルミニウム−鉄合金としては、JIS H4160に規定される合金番号8021に区分されるものが挙げられる。該アルミニウム−鉄合金をシート状にしたものとしては、例えば日本製箔株式会社製のPACAL21(商品名)を好ましく用いることができる。また、住軽アルミ箔株式会社製のBESPA(商品名)も同様に好ましく用いることができる。
鉄を前記範囲内で含むアルミニウム−鉄合金シートを用いることによって、純アルミニウム製のシートを用いるよりも、当該バックシートの水蒸気バリア性、および軽量性を高めることができる。その理由としては、鉄を前記範囲内で含むアルミニウム−鉄合金は、一般に純アルミニウムと比べて圧延加工性に優れるため、厚みが20μm以下のシートに加工した場合でもピンホールの発生が少なく、該ピンホールを介した気体の流通を抑制することができ、その結果として該アルミニウム−鉄合金シートを用いたバックシートの水蒸気バリア性を高めることができると考えられる。また、圧延加工性に優れるため、前記水蒸気バリア性を維持したままで純アルミニウムのシートよりもより薄いシートに加工することができ、その結果として該アルミニウム−鉄合金シートを用いたバックシートは軽量性を高めることができる。
前記アルミニウム−鉄合金シートは、本発明の効果を損なわない限り、前記鉄以外の元素を含んでいてもよい。例えば、マグネシウム、マンガン、銅、ケイ素、亜鉛、チタン等が挙げられる。これらの元素は、前記アルミニウム−鉄合金の製造過程において不可避的に含まれることもあるが、一般に微量の含有量であれば、本発明の効果を損なわないと考えられる。ここで、前記微量の含有量としては、各元素がそれぞれ0.5質量%以下である場合、より好ましくは0.3質量%以下である場合をいう。
前記アルミニウム−鉄合金シートの厚さとしては、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、ピンホール発生頻度の低さ(水蒸気バリア性の高さ)、および軽量性等の観点から、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下、最も好ましくは5〜10μmの範囲である。
図2に例示するように、本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20における基材シート24には、フッ素含有樹脂コート層22が積層する面とは反対の面(うら面)に支持シート26を積層することが好ましい。支持シート26を積層させることにより、支持シート26の材料が有する性質を当該太陽電池モジュール用保護シート10,20に付加することができる。
前記基材シート24と前記支持シート26とを積層する方法としては、本発明の効果を損なわないものであれば特に限定されず、前記基材シート24と前記支持シート26との間に、さらに接着層28を設けて、該接着層28を介して前記基材シート24と前記支持シート26とを積層させることができる。
前記接着層28としては、前記基材シート24および前記支持シート26に対して接着性を有する接着剤を含むものであることが好ましい。
前記接着剤としては、本発明の効果を損なわないものであれば特に制限されず、例えばアクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、エステル系接着剤などが挙げられる。その接着性を向上させるために、前記基材シート24および前記支持シート26の前記接着層28側の面をコロナ処理および/または化学薬品処理することもできる。
本発明の太陽電池モジュール用保護シート10,20における支持シート26としては、積層する基材シート24の種類によって適宜選択することができる。
例えば、基材シート24が前述の樹脂シートである場合には、当該支持シート26は熱接着性シートであることが好ましい。熱接着性シートを支持シート26として使用することにより、太陽電池モジュールを構成する封止材30に対して、当該太陽電池モジュール用保護シート10,20を容易に熱接着することができる。
例えば、基材シート24が前述の樹脂シートである場合には、当該支持シート26は熱接着性シートであることが好ましい。熱接着性シートを支持シート26として使用することにより、太陽電池モジュールを構成する封止材30に対して、当該太陽電池モジュール用保護シート10,20を容易に熱接着することができる。
また、基材シート24がアルミニウムシートである場合には、当該支持シート26は前述の樹脂シートまたは熱接着性シートであることが好ましい。
前記樹脂シートを支持シート26として使用することにより、電気絶縁性等を当該太陽電池モジュール用保護シート(バックシート20)に付与することができる。この場合、当該樹脂シートからなる支持シート26には、当該基材シート24が積層する面とは反対の面(うら面)に、熱接着性シートを積層することが好ましい。熱接着性シートを当該樹脂シートからなる支持シート26に積層することにより、太陽電池モジュールを構成する封止材30に対して、当該太陽電池モジュール用保護シート(バックシート20)を容易に熱接着することができる。
一方、熱接着性シートを支持シート26として使用することにより、太陽電池モジュールを構成する封止材30に対して、当該太陽電池モジュール用保護シート(バックシート20)を容易に熱接着することができる。
前記樹脂シートを支持シート26として使用することにより、電気絶縁性等を当該太陽電池モジュール用保護シート(バックシート20)に付与することができる。この場合、当該樹脂シートからなる支持シート26には、当該基材シート24が積層する面とは反対の面(うら面)に、熱接着性シートを積層することが好ましい。熱接着性シートを当該樹脂シートからなる支持シート26に積層することにより、太陽電池モジュールを構成する封止材30に対して、当該太陽電池モジュール用保護シート(バックシート20)を容易に熱接着することができる。
一方、熱接着性シートを支持シート26として使用することにより、太陽電池モジュールを構成する封止材30に対して、当該太陽電池モジュール用保護シート(バックシート20)を容易に熱接着することができる。
前記熱接着性シートとしては、本発明の効果を損なわず、熱接着性を有する樹脂シートであれば特に限定されない。ここで、熱接着性とは、加熱処理によって接着性を発現する性質のことである。該加熱処理における温度としては、通常50〜200℃の範囲である。
前記熱接着性シートとしては、例えばエチレン酢酸ビニル(EVA)やポリオレフィンを主成分とするポリマーからなる樹脂シートが好ましく、EVAを主成分とするポリマーからなる樹脂シートであることがより好ましい。一般に、前記封止材30がEVAからなる封止樹脂であることが多く、その場合において、前記熱接着性シートがEVAを主成分とするポリマーからなる樹脂シートであることにより、前記封止材30と前記熱接着性シートとの適合性および接着性を向上させることができる。
前記熱接着性シートの厚さとしては、前記熱接着性シートの種類によって適宜調節すればよく、通常、当該シートの厚さは1〜200μmの範囲であることが好ましい。より具体的には、前記熱接着性シートがEVAからなるシートである場合には、軽量性および電気絶縁性等の観点から、当該EVAシートの厚さは、10〜200μmの範囲であることが好ましく、50〜150μmの範囲であることがより好ましく、80〜120μmの範囲であることが最も好ましい。
前記熱接着性シートを前記樹脂シートに積層する方法としては、本発明の効果を損なわないものであれば特に限定されず、熱接着性樹脂を溶剤に溶解または水に分散したものを当該樹脂シートに塗布して塗膜を形成させてもよいし、熱接着性樹脂をシート状にしたものと当該樹脂シートとの間に、さらに接着層を設けて、該接着層を介して前記熱接着性シートと前記樹脂シートとを積層させてもよい。該接着層は、前記熱接着性シートおよび前記樹脂シートに対して接着性を有する接着剤を含むものであることが好ましい。該接着剤としては、例えばアクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、エステル系接着剤などが例示できる。また、その接着性を向上させるために、前記熱接着性シートおよび前記樹脂シートの当該接着層側の面をコロナ処理および/または化学薬品処理することもできる。
図3の模式図で示すように、本発明にかかる太陽電池モジュール用保護シート10,20を、太陽電池セル40を内包する封止材30からなる封止面に積層させることにより、当該太陽電池モジュール内の太陽電池セル40および封止材30を風雨、湿気、砂埃、機械的な衝撃などから守り、当該太陽電池モジュールの内部を外気から完全に遮断して密閉した状態に保つことができる。
本発明の太陽電池モジュール用保護シートを前記封止面に積層させる場合、前記太陽電池モジュール用保護シートにおけるフッ素含有樹脂の非コート面を前記封止面に積層させる。その積層方法としては、公知の方法を適用することができる。
本発明の太陽電池モジュール用保護シートを前記封止面に積層させる場合、前記太陽電池モジュール用保護シートにおけるフッ素含有樹脂の非コート面を前記封止面に積層させる。その積層方法としては、公知の方法を適用することができる。
本発明の太陽電池モジュール用保護シートは、フロントシート10としてもバックシート20としても好ましく用いられるものであるが、光透過性の観点から、バックシート20としてより好ましく用いられる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[調製例1;フッ素含有樹脂を含む塗料:コート剤]
MEKを120質量部、疎水性シリカ{商品名:CAB−O−CIL TS−720(Cabot Corporation製)}を18.2質量部、酸化チタン{商品名:Ti−Pure R105(E.I.du Pont de Nemours and Company製))}を100質量部の量で配合したものを、顔料分散機{装置名:T.K.ホモディスパー(プライミクス株式会社製)}にて分散させて顔料分散液を作成した。
つづいて、顔料分散液87質量部に、CTFE系共重合体{商品名:LUMIFLON LF200(固形分60%)(旭硝子株式会社製)}を100質量部、イソシアネート系の架橋剤(硬化剤){商品名:スミジュールN3300(住化バイエルウレタン株式会社製)}を10.7質量部、架橋促進剤{商品名:BXX3778−10(東洋インキ製造株式会社製)}を0.004質量部、MEKを110質量部の量で配合してコート剤を調製した。
MEKを120質量部、疎水性シリカ{商品名:CAB−O−CIL TS−720(Cabot Corporation製)}を18.2質量部、酸化チタン{商品名:Ti−Pure R105(E.I.du Pont de Nemours and Company製))}を100質量部の量で配合したものを、顔料分散機{装置名:T.K.ホモディスパー(プライミクス株式会社製)}にて分散させて顔料分散液を作成した。
つづいて、顔料分散液87質量部に、CTFE系共重合体{商品名:LUMIFLON LF200(固形分60%)(旭硝子株式会社製)}を100質量部、イソシアネート系の架橋剤(硬化剤){商品名:スミジュールN3300(住化バイエルウレタン株式会社製)}を10.7質量部、架橋促進剤{商品名:BXX3778−10(東洋インキ製造株式会社製)}を0.004質量部、MEKを110質量部の量で配合してコート剤を調製した。
[調製例2;PETシートへのフッ素含有樹脂コート]
厚さ125μmのPETシート{商品名:Mylar A(DuPont Teijin Films社製)}の一方の面(片面)に、前記コート剤を、乾燥後の塗膜厚さが13μmとなるようにバーコーターにて塗工し、120℃で2分間乾燥して、太陽電池モジュール用保護シートを作成した。
厚さ125μmのPETシート{商品名:Mylar A(DuPont Teijin Films社製)}の一方の面(片面)に、前記コート剤を、乾燥後の塗膜厚さが13μmとなるようにバーコーターにて塗工し、120℃で2分間乾燥して、太陽電池モジュール用保護シートを作成した。
[実施例1〜5]
上記調製例2で作成した太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層に、図4に示すプラズマイオン注入装置を用いて、表1に示すイオン種をイオン注入した。
当該プラズマイオン注入の条件としては、チャンバー内の圧力を0.2Paとし、イオン注入用ガスの種類を表1に示すものとし、高電圧印加回転キャンに負の高電圧を印加する際の電圧、パルス幅、パルスの繰り返し周波数を、それぞれ、−10kV、5μsec、1000Hzとした。また、太陽電池モジュール用保護シートの搬送速度を0.2m/minとして、当該フッ素含有樹脂コート層の単位面積において5分間のイオン注入処理を行った。
上記調製例2で作成した太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層に、図4に示すプラズマイオン注入装置を用いて、表1に示すイオン種をイオン注入した。
当該プラズマイオン注入の条件としては、チャンバー内の圧力を0.2Paとし、イオン注入用ガスの種類を表1に示すものとし、高電圧印加回転キャンに負の高電圧を印加する際の電圧、パルス幅、パルスの繰り返し周波数を、それぞれ、−10kV、5μsec、1000Hzとした。また、太陽電池モジュール用保護シートの搬送速度を0.2m/minとして、当該フッ素含有樹脂コート層の単位面積において5分間のイオン注入処理を行った。
実施例1〜5で得られたイオン注入処理後の太陽電池モジュール用保護シートに対して、水蒸気透過度、ぬれ張力、接触角、ラベル粘着力の測定を行った。
また、イオン注入処理をしていない太陽電池モジュール用保護シートを比較例1として、同様の測定を行った。
これらの結果を表1に併記する。
また、イオン注入処理をしていない太陽電池モジュール用保護シートを比較例1として、同様の測定を行った。
これらの結果を表1に併記する。
<水蒸気透過度の測定>
実施例1〜5および比較例1で得られた太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の側から透過する水蒸気の量(水蒸気透過度)を測定した。
具体的には、ISO15106−1:2003の規格に従い、透過セルの温度40℃、相対湿度差90%の条件で、感湿センサ法によって、水蒸気透過度計{商品名:L80−5000(PBI−Dansensor社製)}を使用して測定した。
その結果を表1に併記する。
実施例1〜5および比較例1で得られた太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の側から透過する水蒸気の量(水蒸気透過度)を測定した。
具体的には、ISO15106−1:2003の規格に従い、透過セルの温度40℃、相対湿度差90%の条件で、感湿センサ法によって、水蒸気透過度計{商品名:L80−5000(PBI−Dansensor社製)}を使用して測定した。
その結果を表1に併記する。
<ぬれ張力の測定>
実施例1〜5および比較例1で得られた太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の表面のぬれ張力を測定した。
具体的には、ISO8296:2003の規格に従い、ぬれ張力試験用混合液{和光純薬工業株式会社製}を用いて測定した。
その結果を表1に併記する。
なお、前記ぬれ張力試験用混合液は、ぬれ張力が31.0〜54.0mN/mの範囲で測定する場合により適したものであり、この範囲外の測定値を与える場合(実施例5、比較例1)については、測定値を示す代わりに前記範囲を超えることを表1に示した。
実施例1〜5および比較例1で得られた太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の表面のぬれ張力を測定した。
具体的には、ISO8296:2003の規格に従い、ぬれ張力試験用混合液{和光純薬工業株式会社製}を用いて測定した。
その結果を表1に併記する。
なお、前記ぬれ張力試験用混合液は、ぬれ張力が31.0〜54.0mN/mの範囲で測定する場合により適したものであり、この範囲外の測定値を与える場合(実施例5、比較例1)については、測定値を示す代わりに前記範囲を超えることを表1に示した。
<接触角の測定>
実施例1〜5および比較例1で得られた太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の表面の接触角を測定した。
具体的には、JIS R3257:1999の規格に従い、接触角測定器{商品名:DSA100(Kruess GmbH社製)}を使用して測定した。
その結果を表1に併記する。
実施例1〜5および比較例1で得られた太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の表面の接触角を測定した。
具体的には、JIS R3257:1999の規格に従い、接触角測定器{商品名:DSA100(Kruess GmbH社製)}を使用して測定した。
その結果を表1に併記する。
<ラベル粘着力の測定>
実施例1〜5および比較例1で得られた太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の表面に、粘着剤からなる粘着層を有するラベル{商品名:PETWH50(A)PA−T1(リンテック株式会社製)}を、25mm幅で貼付して、30分または24時間置いた後、当該ラベルの粘着力を以下のように測定した。
具体的には、JIS Z0237:2000 180度引きはがし粘着力 の規格に従い、測定した。
その結果を表1に併記する。
実施例1〜5および比較例1で得られた太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の表面に、粘着剤からなる粘着層を有するラベル{商品名:PETWH50(A)PA−T1(リンテック株式会社製)}を、25mm幅で貼付して、30分または24時間置いた後、当該ラベルの粘着力を以下のように測定した。
具体的には、JIS Z0237:2000 180度引きはがし粘着力 の規格に従い、測定した。
その結果を表1に併記する。
上記の結果から、本発明にかかる実施例1〜5の太陽電池モジュール用保護シートは、比較例1の太陽電池モジュール用保護シートに比べて、水蒸気バリア性および濡れ性に優れることが明らかである。
さらに、本発明にかかる実施例1〜5の太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の表面は濡れ性に優れるため、該表面に対するラベル粘着力がより大きい(該表面からラベルがより剥がれにくい)ことも明らかである。
また、当該太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層に印刷および印字することが可能である。
さらに、本発明にかかる実施例1〜5の太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層の表面は濡れ性に優れるため、該表面に対するラベル粘着力がより大きい(該表面からラベルがより剥がれにくい)ことも明らかである。
また、当該太陽電池モジュール用保護シートのフッ素含有樹脂コート層に印刷および印字することが可能である。
10 …フロントシート(光透過性表面保護シート) 20 …バックシート(裏面保護シート)
22 …フッ素含有樹脂コート層 24 …基材シート
26 …支持シート 28 …接着層
30 …封止材 40 …太陽電池セル
41 …太陽電池モジュール用保護シート 42 …高電圧印加回転キャン
43 …巻き出しロール 45 …巻取りロール
46 …送り出しロール 47 …高電圧パルス電源
49 …高電圧パルス 50 …ガス導入口
51 …チャンバー 53 …中心軸
55 …高電圧導入端子 60 …ターボ分子ポンプ
22 …フッ素含有樹脂コート層 24 …基材シート
26 …支持シート 28 …接着層
30 …封止材 40 …太陽電池セル
41 …太陽電池モジュール用保護シート 42 …高電圧印加回転キャン
43 …巻き出しロール 45 …巻取りロール
46 …送り出しロール 47 …高電圧パルス電源
49 …高電圧パルス 50 …ガス導入口
51 …チャンバー 53 …中心軸
55 …高電圧導入端子 60 …ターボ分子ポンプ
Claims (3)
- 基材シートと、該基材シートの少なくとも一方の面に積層されたフッ素含有樹脂コート層とを有し、該フッ素含有樹脂コート層がイオン注入されていることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記フッ素含有樹脂コート層に、He、Ar、Kr、N2、およびO2から選択される1種以上がイオン注入されていることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記基材シートが樹脂シートであることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池モジュール用保護シート。
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| JPWO2016068062A1 (ja) * | 2014-10-31 | 2017-06-01 | 旭化成株式会社 | アセトニトリルの製造方法 |
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