JP2010220047A - アンテナ装置及びアレーアンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アンテナサイズを小形化、薄型化することができ、かつ、軽量化を図ることができるアンテナ装置及びアレーアンテナ装置を得る。
【解決手段】正方形の底面及び開口面を有し底の浅い金属キャビティ1と、4個の励振プローブ2と、正方形の板状の励振パッチ導体3と、正方形の板状の非励振導体4とを設け、4個の励振プローブ2を放射導体の中心に対して周方向に90度毎の回転対称となる位置に配置し、放射導体を電磁結合により隣接プローブ間で90度位相差をつけて励振する。
【選択図】図1
【解決手段】正方形の底面及び開口面を有し底の浅い金属キャビティ1と、4個の励振プローブ2と、正方形の板状の励振パッチ導体3と、正方形の板状の非励振導体4とを設け、4個の励振プローブ2を放射導体の中心に対して周方向に90度毎の回転対称となる位置に配置し、放射導体を電磁結合により隣接プローブ間で90度位相差をつけて励振する。
【選択図】図1
Description
この発明は、例えば人工衛星に搭載され、衛星通信等に用いられるパッチアンテナを構成するアンテナ装置及びアレーアンテナ装置に関するものである。
一般的に、アンテナを人工衛星に搭載する場合、ロケット打ち上げ時におけるロケットの積載スペース及び積載重量が制限されているため、アンテナは構造的に小形で、かつ軽量であることを要する。
従来の衛星搭載用アンテナの例として、例えば、ホーンアンテナがある(例えば、特許文献1参照)。従来の円偏波を放射するホーンアンテナについて図6を参照しながら説明する。図6は、従来の円偏波を放射するホーンアンテナの構成を示す図である。図6(a)は上からみた平面図、同図(b)は(a)に示すA−A'線からみた断面図である。
図6において、ホーンアンテナ20は、導波管21と、4個のプローブ22と、テーパ状ホーンアンテナ開口部23とが設けられている。4個のプローブ22は、円偏波励振するために周方向に90度毎ずれて配置されている。
はである。
はである。
つぎに、従来の円偏波を放射するホーンアンテナの動作について図面を参照しながら説明する。
導波管21の外側に設けられている円偏波励振回路から導波管21の側壁を介してプローブ22が接続されている。このプローブ22は、短絡された導波管21の底面から略λg/4波長(λg:管内波長)離れた箇所に位置することで、効率よく導波管21への励振がなされる。4個あるプローブ22は、隣同士で90度ずつ励振位相が異なり、良好な円偏波励振が実現される。励振された導波管21の短絡面とは反対側にはテーパ状のホーンアンテナ開口部23が接続されており、空間中への整合を図りながら、徐々に円偏波放射がなされる。
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。上記のような従来のホーンアンテナでは、励振プローブ22が導波管21の短絡面から略λg/4波長離れた位置に配置され、その先に導波管モードの励振となるように導波管が伸長され、さらにその先にテーパ状のホーンアンテナ開口部23が接続されている。このため、アンテナサイズ(全長及び開口径)や重量の面で課題があった。また、励振プローブ22が導波管21の側壁を介して円偏波励振回路と接続されているため、複数のアンテナ素子を配列してなるアレーアンテナ装置を構成する際に円偏波励振回路を配置するレイアウトスペースを確保することが困難であった。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、アンテナサイズを小形化、薄型化することができ、かつ、軽量化を図ることができるアンテナ装置を得ることを目的とする。また、複数のアンテナ素子を配列する際に、円偏波励振回路のレイアウトスペースを確保することができるアレーアンテナ装置を得ることも目的とする。
本発明に係るアンテナ装置は、所定形状の底面を持つ筒の上面が空間に開放され、所定形状の開口面を持ち、前記底面から前記開口面までの側壁が所定の高さを持ち、金属導体により構成されたキャビティと、前記キャビティの底面から所定間隔をおいて対向配置された板状の第1の放射導体と、前記第1の放射導体の大きさと異なる大きさを持ち、前記第1の放射導体から所定間隔をおいて対向配置された板状の第2の放射導体と、前記キャビティの底面及び前記第1の放射導体の間に、前記キャビティの底面及び前記第1の放射導体の両方から所定間隔をおいて挿入され、先端部が電磁結合によって前記第1の放射導体に電気的に接続され、他端部が前記キャビティの側壁を介して円偏波励振回路に接続された第1の励振プローブと、前記第1の励振プローブと同一の構成を持ち、前記キャビティの底面の中心を基準点としたときに、前記第1の励振プローブに対して、前記キャビティの底面の周方向の一方へ90度回転対称となるように配置され、励振位相が、前記第1の励振プローブの励振位相に対して90度異なる第2の励振プローブと、前記第1の励振プローブと同一の構成を持ち、前記キャビティの底面の中心を基準点としたときに、前記第1の励振プローブに対して、前記キャビティの底面の周方向の一方へ180度回転対称となるように配置され、励振位相が、前記第1の励振プローブの励振位相に対して180度異なる第3の励振プローブと、前記第1の励振プローブと同一の構成を持ち、前記キャビティの底面の中心を基準点としたときに、前記第1の励振プローブに対して、前記キャビティの底面の周方向の一方へ270度回転対称となるように配置され、励振位相が、前記第1の励振プローブの励振位相に対して270度異なる第4の励振プローブとを備えるものである。
本発明に係るアンテナ装置によれば、アンテナサイズを小形化、薄型化することができ、かつ、軽量化を図ることができる。
以下、本発明のアンテナ装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。なお、各実施の形態では、アンテナ装置の理想的な構成として、各導体、線路間の誘電体基板を省略した構成について説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係るアンテナ装置について図1を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図1(a)は上からみた平面図、同図(b)は(a)に示すA−A'線からみた断面図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
この発明の実施の形態1に係るアンテナ装置について図1を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図1(a)は上からみた平面図、同図(b)は(a)に示すA−A'線からみた断面図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1において、この発明の実施の形態1に係るアンテナ装置10は、正方形の底面及び開口面を有する金属キャビティ1と、4個の励振プローブ2と、正方形の板状(平面状)の励振パッチ導体(第1の放射導体)3と、正方形の板状(平面状)の非励振導体(第2の放射導体)4とが設けられている。
金属キャビティ1は、開口面形状にはとらわれないとする。励振プローブ2は、合計4個あり、励振パッチ導体3の中心を基準に、励振パッチ導体3の周方向に隣接プローブ間で90度回転対称となる位置に配置されている。励振パッチ導体3及び非励振導体4は、形状にはとらわれない。また、励振パッチ導体3は、キャビティ1の底面から間隔をおいて対向配置されており、非励振導体4は、励振パッチ導体3から間隔をおいて対向配置されている。
ストリップ線路である励振プローブ2の先端部は、キャビティ1の底面と励振パッチ導体3との間の空間に配置されている。また、励振プローブ2の他端部は、キャビティ1の底面と励振パッチ導体3との間の空間内をキャビティ1の側壁方向に伸長して、キャビティ1の側壁(側面)を介して円偏波励振回路に電気的に接続されている。
励振パッチ導体3の大きさは、所望の低域共振周波数(基準共振周波数)に対応した大きさに予め設定されている。また、励振パッチ導体3の上方に間隔をおいて対向配置されている非励振導体4の大きさは、所望の高域共振周波数に対応した大きさに予め設定されている。
ここで、励振パッチ導体3への励振方式には、電磁結合の一種である近接結合給電方式が用いられている。即ち、励振パッチ導体3及び励振プローブ2は、電磁結合によって電気的に接続されている。一方、非励振導体4は、励振パッチ導体3と同じく電磁結合によって電気的に接続されている。
また、本実施の形態1のアンテナ装置10は、励振パッチ導体3の大きさに起因する低域共振周波数と、非励振導体4の大きさに起因する高域共振周波数とのそれぞれの共振点で共振可能になっている。即ち、励振パッチ導体3は、円偏波励振回路から励振プローブ2を介して、低域共振周波数の入力信号を受けたときに共振し、非励振導体4は、円偏波励振回路から励振プローブ2及び励振パッチ導体3を介して、高域共振周波数の入力信号を受けたときに共振し電波を放射する。従って、本実施の形態1のアンテナ装置10の電気的特性は、2共振特性となっている。
つぎに、この実施の形態1に係るアンテナ装置の動作について図面を参照しながら説明する。
ここでは、本実施の形態1のアンテナ装置10を送信用とした場合について説明するが、受信用とすることも可能である。円偏波励振回路からの低域共振周波数の入力信号は、励振プローブ2を介して電磁結合によって励振パッチ導体3に伝わる。励振プローブ2は、励振パッチ導体3の中心に対して、90度回転対称に配置されている。また、各励振プローブ2には、円偏波励振回路により、それぞれ90度の位相差をもった励振信号が入力される。これによって、励振パッチ導体3から円偏波が放射される。
一方、高域共振周波数の入力信号は、円偏波励振回路から励振プローブ2及び励振パッチ導体3を介して電磁結合により非励振導体4に伝わり、そこから放射される。上記の低域共振周波数の場合と同様に、高域共振周波数においても各励振プローブ2には、円偏波励振回路により、それぞれ90度の位相差をもった励振信号が入力されるので、非励振導体4から円偏波が放射される。
本実施の形態1のアンテナ装置10は、励振プローブ2による4点励振で励振パッチ導体3又は非励振導体4から円偏波が放射されるので、軸比特性を低くすることができる。つまり、本実施の形態1のアンテナ装置10は、電気的特性を2共振特性でかつ低軸比特性とすることができる。
ところで、本実施の形態1のアンテナ装置10は、断面矩形状の金属キャビティ1を有している。キャビティ1の高さを調整することによって、放射パターン形状や利得が調整可能となる。
具体的に、キャビティ1の高さを比較的低く設定した場合には、ビーム幅を広げることができ、カバレッジエリアを拡大することができる。これに対して、キャビティ1の高さを比較的高く設定した場合には、ビーム幅を絞ることが可能となり、主ビームの利得を増大することができる。また、このキャビティ1の高さを、励振パッチ導体3や非励振導体4から放射してキャビティ1内を伝搬する電波の管内波長(励振パッチ導体3の形状、キャビティ1の形状、サイズ等に起因する波長)に対して略1/4波長の整数倍とした場合には、天頂方向(図1(b)の上方)への利得を最大にすることができる。
また、キャビティ1の開口面の大きさであるが、ある程度の大きさ以上ではアンテナ特性は収束する。素子(アンテナ装置10)単体で用いるのではなく、アレー状態とする場合には、キャビティ1の開口面の大きさは1波長未満の中で所望の特性(利得、ビーム幅など)を得るようにある程度任意に設定可能である。
図1では、キャビティ1は側壁全体が金属導体で囲まれているが、側壁の少なくとも一部が導体で囲まれている場合でも、アンテナ特性に影響を与えるものではない場合がある。従って、これを満足するようにキャビティ1の側壁にスリットを設けてもよいし、側壁自体を金網等で構成しても問題ない。すなわち、キャビティ1の側壁の一部が不連続金属導体であってもよい。
この実施の形態1に係るアンテナ装置10によれば、励振プローブ2を用いて放射導体を電磁結合により励振しているので、導波管のように長さを必要とせず、底の浅いキャビティ1を装荷したパッチアンテナとしての動作となり、キャビティ1の側壁は高くはならず、アンテナ全体の小形化(薄型化)が図れる。また、4個の励振プローブ2をキャビティ1の開口面の中心に対して周方向に90度毎に回転対称となるように配置し、かつ、90度毎励振位相差を設けているので、低軸比特性を有する。さらに、非励振導体4も装荷しており、2共振特性による広帯域化も図れる。なお、2共振特性や広帯域特性を有しない用途の場合は、非励振導体4を装荷しない構造としても良いことは言うまでもない。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るアンテナ装置について図2を参照しながら説明する。図2は、この発明の実施の形態2に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。この図2は、図1(b)と同様の断面図である。
この発明の実施の形態2に係るアンテナ装置について図2を参照しながら説明する。図2は、この発明の実施の形態2に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。この図2は、図1(b)と同様の断面図である。
図2において、この発明の実施の形態2に係るアンテナ装置10Aは、正方形の底面及び開口面を有する金属キャビティ1と、4個のL字型励振プローブ2Aと、正方形の板状(平面状)の励振パッチ導体(第1の放射導体)3と、正方形の板状(平面状)の非励振導体(第2の放射導体)4とが設けられている。
上記の実施の形態1と重複するものについては一部説明を省略する。L字型励振プローブ2Aは、同軸線路の内導体2aと帯状のマイクロストリップ線路2bとが接続されて構成されている(詳細は後述)。このL字型励振プローブ2Aは、合計4個あり、励振パッチ導体3の中心を基準に、励振パッチ導体3の周方向に隣接プローブ間で90度回転対称となる位置に配置されている。
マイクロストリップ線路2bの先端部は、キャビティ1の底面と励振パッチ導体3との間の空間に配置されている。また、マイクロストリップ線路2bの他端部は、キャビティ1の底面と励振パッチ導体3との間の空間内をキャビティ1の側壁方向に伸長して、キャビティ1の側壁とは接触しない位置にある。一方、同軸線路2aのキャビティ1の底面側先端部は、キャビティ1の底面に設けられた穴5を介して、キャビティ1の底面の外側に設けられた円偏波励振回路(図示せず)に接続されている。また、同軸線路2aの他端部は、キャビティ1の開口面に向かって鉛直上方に伸長し、マイクロストリップ線路2bの他端部と接続している。これにより、L字型励振プローブ2Aが構成されている。すなわち、L字型励振プローブ2Aは、先端部が電磁結合によって励振パッチ導体3に電気的に接続され、他端部がキャビティ1の底面を介して円偏波励振回路に接続されている。
つぎに、この実施の形態2に係るアンテナ装置の動作について図面を参照しながら説明する。
円偏波励振回路からの低域共振周波数の入力信号は、L字型励振プローブ2Aを介して電磁結合によって励振パッチ導体3に伝わる。このL字型励振プローブ2Aは、励振パッチ導体3の中心に対して、90度回転対称に配置されている。また、各L字型励振プローブ2Aには、円偏波励振回路により、それぞれ90度の位相差をもった励振信号が入力される。これによって、励振パッチ導体3から円偏波が放射される。一方、高域共振周波数の入力信号は、円偏波励振回路からL字型励振プローブ2Aと励振パッチ導体3を介して電磁結合により非励振導体4に伝わり、そこから放射される。上記の低域共振周波数の場合と同様に、高域共振周波数においても各L字型励振プローブ2Aには、円偏波励振回路により、それぞれ90度の位相差をもった励振信号が入力されるので、非励振導体4から円偏波が放射される。
本実施の形態2のアンテナ装置10Aでは、L字型励振プローブ2Aを構成している同軸線路2aとマイクロストリップ線路2bとを一体成形できれば、異種金属間の接続箇所がなくなり、パッシブインターモジュレーションの発生を防ぐことができる。なお、このパッシブインターモジュレーションとは、異種金属で接続されている箇所に大電力が入力された際に、放射電波の歪や混変調が生じる現象である。
加えて、L字型励振プローブ2Aのキャビティ1の底面側先端部からマイクロストリップ線路2bの先端部までの全長が電気長で略1/4波長のときに所望の周波数帯域にて良好なアンテナ特性(特にインピーダンス特性、反射特性)が得られる。
キャビティ1は側壁全体が金属導体で囲まれているが、側壁の少なくとも一部が導体で囲まれている場合でも、アンテナ特性に影響を与えるものではない場合がある。従って、これを満足するようにキャビティ1の側壁にスリットを設けてもよいし、側壁自体を金網等で構成しても問題ない。すなわち、キャビティ1の側壁の一部が不連続金属導体であってもよい。
本実施の形態2のアンテナ装置10Aによれは、上記の実施の形態1の効果に加えて、L字型励振プローブ2Aはキャビティ1の底面を介して円偏波励振回路に接続されるので、アレーアンテナ装置を構成する際に、円偏波励振回路のレイアウトスペースを確保できる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係るアンテナ装置について図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、この発明の実施の形態3に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。この図3は、図1(b)と同様の断面図である。
この発明の実施の形態3に係るアンテナ装置について図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、この発明の実施の形態3に係るアンテナ装置の構成を示す断面図である。この図3は、図1(b)と同様の断面図である。
図3において、この発明の実施の形態3に係るアンテナ装置10Bは、正方形の底面及び開口面を有する金属キャビティ1と、4個のL字型励振プローブ2Aと、正方形の板状(平面状)の励振パッチ導体3と、正方形の板状(平面状)の非励振導体4と、誘電体基板6と、マイクロストリップ線路7とが設けられている。
上記の実施の形態2のアンテナ装置10Aの説明では、キャビティ1の底面の裏面側に円偏波励振回路が構成されることのみを言及していたが、本実施の形態3においては、円偏波励振回路を誘電体基板6上にマイクロストリップ線路7により構成し、それをキャビティ1の底面の裏面に貼り付ける。
図3において、誘電体基板6のキャビティ1側の表面上は大半が銅箔で覆われており(グラウンド面として機能する)、誘電体基板6の裏面上に円偏波励振回路が構成されている。L字型励振プローブ2Aを構成するマイクロストリップ線路2bは、同軸線路の内導体2aと接続し、内導体2aの先に円偏波励振回路が同じマイクロストリップ線路7により構成されている。
同軸線路の内導体2aとマイクロストリップ線路7とが接続する近傍の構造をさらに詳しく説明する。キャビティ1の底面の裏面と誘電体基板6の表面(大半が銅箔で覆われている)とが電気的に接続するように貼り合わされる。キャビティ1の底面には同軸線路の内導体2aとの接触を避けるように穴5が開いており、これと同じ位置の誘電体基板6の表面の銅箔にも接触を避ける穴がエッチング加工などで開いている。また、同じ位置の誘電体基板6に、同軸線路の内導体2aが貫通する穴も開いている。すなわち、同軸線路の内導体2aはキャビティ1と誘電体基板6の表面上のグラウンド面との接触がなく誘電体基板6の裏面まで伸長できる。誘電体基板6の裏面には同軸線路の内導体2aが貫通する穴を持つマイクロストリップ線路7がエッチング加工などで構成されており、同軸線路の内導体2aが貫通したあとに、はんだ付けなどにより両者が接続される。これにより、L字型励振プローブ2Aと円偏波励振回路とが接続される。
従って、誘電体基板6上に構成された円偏波励振回路は、キャビティ1の底面の裏面側に設置されるので、嵩張らず、軽量化が可能である。また、アレー化の際にも、素子間隔に左右されず、後段の回路との接続も容易になる利点がある。
上記のようなアンテナ装置10Bでは、円偏波励振回路が誘電体基板6上に構成されているので、さらに後段に接続されるフィルタや増幅器等も誘電体基板6上に一体構成できる。あるいは、フィルタや増幅器等を別の誘電体基板上に構成し、誘電体基板6と積層化して接続することも可能である。いずれにしても、アンテナ素子部分と後段の給電回路部分とを省スペースのもとで接続させることができる利点がある。
ここで、実施の形態1から実施の形態3までのアンテナ装置の電気的特性について図4を参照しながら説明する。図4は、この発明の実施の形態1−3に係るアンテナ装置の電気的特性を示す図である。
ここでは、実施の形態2のアンテナ装置10Aにおけるキャビティ1の高さと非励振導体4の高さとを一致させた場合の電気的特性を例に説明する。図4(a)は、アンテナ装置10Aの各L字型励振プローブ2Aにおけるインピーダンス特性、同図(b)は反射特性、同図(c)は低域共振周波数での放射パターン、同図(d)は軸比特性をそれぞれ示すグラフである。図4(a)及び(b)に示すように、ポート(Port)X1、X2、Y1、Y2におけるインピーダンス特性及び反射特性は略重なっている。また、アンテナ装置10Aでは、右旋円偏波励振としたので、放射パターンの図4(c)において、RHCP(正偏波成分)を実線で示し、LHCP(交差偏波成分)を破線で示している。
図4(a)に示すアンテナ装置10Aのインピーダンス特性では、励振パッチ導体3と非励振導体4とによる2共振特性からくるキンクがスミスチャート中心付近に形成されており、良好なインピーダンス特性が得られている。これは、図4(b)に示す反射特性をみても同様で、所望な2共振特性のため、全体的には広帯域特性が得られていることが確認できる。また、図4(c)及び(d)に示すように、低域共振周波数において良好な放射パターン形状と低軸比特性が得られていることがわかる。図示していないが、高域共振周波数においてもそれぞれ良好な特性が得られていることを確認している。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係るアレーアンテナ装置について図5を参照しながら説明する。図5は、この発明の実施の形態4に係るアレーアンテナ装置の構成を示す平面図である。
この発明の実施の形態4に係るアレーアンテナ装置について図5を参照しながら説明する。図5は、この発明の実施の形態4に係るアレーアンテナ装置の構成を示す平面図である。
実施の形態1から実施の形態3までのアンテナ装置のいずれかをアンテナ素子とし、図5に示すように、そのアンテナ素子10(あるいは10A、10B)を複数個適宜配列して給電することにより、アレーアンテナ装置を構成することができる。このようにアレー化した場合にも、実施の形態1から実施の形態3までのアンテナ装置の特性が基本的には反映され、電気的特性を広帯域(2共振)特性で低軸比特性とすることができるとともに、給電回路まで含めて小形、薄型化にすることができる。
ここで、キャビティ1の側壁高さを比較的高く設定した場合には、ビーム幅を絞ることが可能となり、隣接アンテナ素子間の相互結合量の低減化を図ることができる。また、互いに隣接するアンテナ素子間の相互結合量がキャビティ1によって低減されるため、損失を軽減させることができる。
なお、この実施の形態4では、アレーアンテナ装置が22個のアンテナ素子によって構成されている。しかしながら、この例に限定するものではなく、アレーアンテナ装置を構成するアンテナ素子の個数は、仕様等に応じて適宜決定することができる。
また、実施の形態1〜4では、理想的な構成を示すために、誘電体基板等を省略して構成を説明した。これに対して、実際には、例えば、誘電体基板やフィルム基板等を用いて、励振プローブや放射導体を構成してもよい。また、放射導体に関しては、宇宙用途の場合、帯電抑圧対策としてショートピン等によるセンターショート構造を設けてもよい。
さらに、実施の形態1〜4では、送信系のアンテナ装置及びアレーアンテナ装置について説明したが、この発明は、受信系のアンテナ装置及びアレーアンテナ装置にも適用することができる。
1 金属キャビティ、2 励振プローブ、2A L字型励振プローブ、2a 同軸線路の内導体、2b マイクロストリップ線路、3 励振パッチ導体、4 非励振導体、5 穴、6 誘電体基板、7 マイクロストリップ線路、10、10A、10B アンテナ装置。
Claims (6)
- 所定形状の底面を持つ筒の上面が空間に開放され、所定形状の開口面を持ち、前記底面から前記開口面までの側壁が所定の高さを持ち、金属導体により構成されたキャビティと、
前記キャビティの底面から所定間隔をおいて対向配置された板状の第1の放射導体と、
前記第1の放射導体の大きさと異なる大きさを持ち、前記第1の放射導体から所定間隔をおいて対向配置された板状の第2の放射導体と、
前記キャビティの底面及び前記第1の放射導体の間に、前記キャビティの底面及び前記第1の放射導体の両方から所定間隔をおいて挿入され、先端部が電磁結合によって前記第1の放射導体に電気的に接続され、他端部が前記キャビティの側壁を介して円偏波励振回路に接続された第1の励振プローブと、
前記第1の励振プローブと同一の構成を持ち、前記キャビティの底面の中心を基準点としたときに、前記第1の励振プローブに対して、前記キャビティの底面の周方向の一方へ90度回転対称となるように配置され、励振位相が、前記第1の励振プローブの励振位相に対して90度異なる第2の励振プローブと、
前記第1の励振プローブと同一の構成を持ち、前記キャビティの底面の中心を基準点としたときに、前記第1の励振プローブに対して、前記キャビティの底面の周方向の一方へ180度回転対称となるように配置され、励振位相が、前記第1の励振プローブの励振位相に対して180度異なる第3の励振プローブと、
前記第1の励振プローブと同一の構成を持ち、前記キャビティの底面の中心を基準点としたときに、前記第1の励振プローブに対して、前記キャビティの底面の周方向の一方へ270度回転対称となるように配置され、励振位相が、前記第1の励振プローブの励振位相に対して270度異なる第4の励振プローブと
を備えたことを特徴とするアンテナ装置。 - 前記キャビティは、前記側壁の一部が不連続金属導体である
ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。 - 所定形状の底面を持つ筒の上面が空間に開放され、所定形状の開口面を持ち、前記底面から前記開口面までの側壁が所定の高さを持ち、金属導体により構成されたキャビティと、
前記キャビティの底面から所定間隔をおいて対向配置された板状の第1の放射導体と、
前記第1の放射導体の大きさと異なる大きさを持ち、前記第1の放射導体から所定間隔をおいて対向配置された板状の第2の放射導体と、
前記キャビティの底面及び前記第1の放射導体の間に、前記キャビティの底面及び前記第1の放射導体の両方から所定間隔をおいて挿入され、先端部が電磁結合によって前記第1の放射導体に電気的に接続され、他端部が前記キャビティの底面を介して円偏波励振回路に接続された第1のL字型励振プローブと、
前記第1のL字型励振プローブと同一の構成を持ち、前記キャビティの底面の中心を基準点としたときに、前記第1のL字型励振プローブに対して、前記キャビティの底面の周方向の一方へ90度回転対称となるように配置され、励振位相が、前記第1のL字型励振プローブの励振位相に対して90度異なる第2のL字型励振プローブと、
前記第1のL字型励振プローブと同一の構成を持ち、前記キャビティの底面の中心を基準点としたときに、前記第1のL字型励振プローブに対して、前記キャビティの底面の周方向の一方へ180度回転対称となるように配置され、励振位相が、前記第1のL字型励振プローブの励振位相に対して180度異なる第3のL字型励振プローブと、
前記第1のL字型励振プローブと同一の構成を持ち、前記キャビティの底面の中心を基準点としたときに、前記第1のL字型励振プローブに対して、前記キャビティの底面の周方向の一方へ270度回転対称となるように配置され、励振位相が、前記第1のL字型励振プローブの励振位相に対して270度異なる第4のL字型励振プローブと
を備えたことを特徴とするアンテナ装置。 - 前記キャビティは、前記側壁の一部が不連続金属導体である
ことを特徴とする請求項3記載のアンテナ装置。 - 前記キャビティの底面の裏面に設けられた誘電体基板と、
前記キャビティの底面の裏面と接しない前記誘電体基板の裏面上に円偏波励振回路として設けられたマイクロストリップ線路とをさらに備え、
前記キャビティの底面の裏面と接する前記誘電体基板の表面上は、銅箔で覆われ、前記第1、第2、第3及び第4のL字型励振プローブの他端部が位置する銅箔及び誘電体基板の箇所のみ所定の大きさの穴が設けられており、
前記第1、第2、第3及び第4のL字型励振プローブの先端部が、前記穴を非接触で貫通して、前記誘電体基板の裏面上に設けられた円偏波励振回路と接続している
ことを特徴とする請求項3又は4記載のアンテナ装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のアンテナ装置が複数配列されて構成されている
ことを特徴とするアレーアンテナ装置。
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