JP2010229016A - コンクリート組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価で、硬化物の強度低下を抑制し、乾燥によるコンクリート硬化体からの水の蒸発を抑制することにより優れた収縮低減機能を発現することによりコンクリート硬化体のひび割れ発生を抑制し、減水剤との相溶性が良好であることから優れた減水機能を付与し、さらに、消泡剤およびAE剤により連行空気の質を容易に改良できることから優れた耐凍結融解性を付与し、コンクリート硬化体の耐久性を向上させることができる、汎用性の高いコンクリート組成物を提供する。
【解決手段】本発明のコンクリート組成物は、R1−[O−(A1O)m−R2]nで表される化合物(A)(R1はR1−[OH]nで表される多価アルコール由来のR1を表し、A1Oは炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表し、R2は水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、mはオキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数を表し、nは3以上の整数であり、n=3のときmは30〜150であり、n=4のときmは5〜450であり、nが5以上のときmは10〜500である。)と、分子中にスルホン酸基を有するスルホン酸系減水剤、オキシカルボン酸またはその塩、糖、および糖アルコールから選ばれる少なくとも1種以上の減水剤(B)と、を含む、コンクリート用収縮低減剤、および、セメントを含む。
【選択図】なし
【解決手段】本発明のコンクリート組成物は、R1−[O−(A1O)m−R2]nで表される化合物(A)(R1はR1−[OH]nで表される多価アルコール由来のR1を表し、A1Oは炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表し、R2は水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、mはオキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数を表し、nは3以上の整数であり、n=3のときmは30〜150であり、n=4のときmは5〜450であり、nが5以上のときmは10〜500である。)と、分子中にスルホン酸基を有するスルホン酸系減水剤、オキシカルボン酸またはその塩、糖、および糖アルコールから選ばれる少なくとも1種以上の減水剤(B)と、を含む、コンクリート用収縮低減剤、および、セメントを含む。
【選択図】なし
Description
本発明は、コンクリート組成物に関する。より詳細には、優れた収縮低減機能を有するコンクリート組成物に関する。
コンクリート組成物は、強度や耐久性等に優れたコンクリート硬化物を与える。コンクリート組成物は、土木・建築構造物を構築するために欠かすことができない。
コンクリート組成物は、硬化した後に、外気温や湿度条件等により、内部に残った未反応水分の散逸を起こす。このため、乾燥収縮が進行し、硬化物中にひび割れが生じ、強度や耐久性が低下するという問題がある。土木・建築構造物の強度や耐久性等が低下すると、安全性の低下や修復コストの増大など、重大な問題が生じる。
このような問題に対し、法規制が強化されてきている。1999年6月に成立した住宅の品質確保の促進に関する法律では、コンクリートのひび割れも瑕疵保証の対象となっている。2009年2月に改訂された、鉄筋コンクリート造に関する建築工事標準仕様書(JASS 5(日本建築学会))では、耐用年数が長期(100年以上)にわたるコンクリートにおける26週での収縮ひずみが800×10−6以下に規制されることとなった。
最近、コンクリート硬化物の乾燥収縮を低減させる方法として、コンクリート用収縮低減剤が重要視されている。上記JASS 5の改訂と同時に、収縮低減剤に関する建築学会基準の制定が予定されている。
コンクリート用収縮低減剤として、炭素原子数1〜4のアルコールのアルキレンオキシド付加物(特許文献1参照)、2〜8価の多価アルコールのエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共付加物(特許文献2参照)、低級アルキルアミンのアルキレンオキシド付加物(特許文献3参照)、オリゴマー領域のポリプロピレングリコール(特許文献4参照)、低分子アルコール類(特許文献5参照)、2−エチルヘキサノールのアルキレンオキシド付加物(特許文献6参照)が報告されている。これらの収縮低減剤は、乾燥による水の蒸発によりコンクリート硬化体内部の細孔にメニスカスが形成されることにより生じる毛細管張力を低減することにより乾燥収縮を抑制している。しかしながら、これらのコンクリート用収縮低減剤は、コンクリートに使用した場合に強度が低下するという問題や、空気量を調整する目的で使用されるAE剤や消泡剤と類似した構造を有しており、これらの剤と相互作用することにより、コンクリート中に連行する空気の質を悪くして耐凍結融解性が低下するという問題がある。このため、強度を保つためにセメントペースト分の割合を高くする必要があり、コンクリートコストが高くなるという問題や、耐凍結融解性が低下することから寒冷地ではこれら収縮低減剤の使用が制限されるという問題が生じる。
本発明の目的は、安価で、硬化物の強度低下を抑制し、乾燥によるコンクリート硬化体からの水の蒸発を抑制することにより優れた収縮低減機能を発現することによりコンクリート硬化体のひび割れ発生を抑制し、減水剤との相溶性が良好であることから優れた減水機能を付与し、さらに、消泡剤およびAE剤により連行空気の質を容易に改良できることから優れた耐凍結融解性を付与し、コンクリート硬化体の耐久性を向上させることができる、汎用性の高いコンクリート組成物を提供することにある。
本発明のコンクリート組成物は、
一般式(1)で表される化合物(A)と、
R1−[O−(A1O)m−R2]n (1)
(一般式(1)中、R1はR1−[OH]nで表される多価アルコール由来のR1を表し、A1Oは炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表し、R2は水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、mはオキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数を表し、nは3以上の整数であり、n=3のときmは30〜150であり、n=4のときmは5〜450であり、nが5以上のときmは10〜500である。)
分子中にスルホン酸基を有するスルホン酸系減水剤、オキシカルボン酸またはその塩、糖、および糖アルコールから選ばれる少なくとも1種以上の減水剤(B)と、
を含む、コンクリート用収縮低減剤、
および、セメントを含む。
一般式(1)で表される化合物(A)と、
R1−[O−(A1O)m−R2]n (1)
(一般式(1)中、R1はR1−[OH]nで表される多価アルコール由来のR1を表し、A1Oは炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表し、R2は水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、mはオキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数を表し、nは3以上の整数であり、n=3のときmは30〜150であり、n=4のときmは5〜450であり、nが5以上のときmは10〜500である。)
分子中にスルホン酸基を有するスルホン酸系減水剤、オキシカルボン酸またはその塩、糖、および糖アルコールから選ばれる少なくとも1種以上の減水剤(B)と、
を含む、コンクリート用収縮低減剤、
および、セメントを含む。
好ましい実施形態においては、本発明のコンクリート用収縮低減剤は、AE剤(C)および消泡剤(D)を含む。
好ましい実施形態においては、AE剤(C)および消泡剤(D)の割合が、固形分換算での重量比で、(C)/(D)=90/10〜10/90である。
好ましい実施形態においては、化合物(A)、減水剤(B)、AE剤(C)、および消泡剤(D)の割合が、固形分換算での重量比で、[(A)+(C)+(D)]/(B)=99.9/0.1〜40/60である。
好ましい実施形態においては、上記化合物(A)が、トリメチロールアルカンアルキレンオキシド付加物、ペンタトリオールアルキレンオキシド付加物、4価以上の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物から選ばれる少なくとも1種である。
好ましい実施形態においては、上記A1Oが炭素原子数2および3のオキシアルキレン基を含む。
本発明によれば、安価で、硬化物の強度低下を抑制し、乾燥によるコンクリート硬化体からの水の蒸発を抑制することにより優れた収縮低減機能を発現することによりコンクリート硬化体のひび割れ発生を抑制し、減水剤との相溶性が良好であることから優れた減水機能を付与し、さらに、消泡剤およびAE剤により連行空気の質を容易に改良できることから優れた耐凍結融解性を付与し、コンクリート硬化体の耐久性を向上させることができる、汎用性の高いコンクリート組成物を提供することができる。
≪コンクリート用収縮低減剤≫
本発明におけるコンクリート用収縮低減剤は、一般式(1)で表される化合物(A)を含む。
R1−[O−(A1O)m−R2]n (1)
本発明におけるコンクリート用収縮低減剤は、一般式(1)で表される化合物(A)を含む。
R1−[O−(A1O)m−R2]n (1)
一般式(1)中、R1はR1−[OH]nで表される多価アルコール由来のR1を表す。
一般式(1)中、nは3以上の整数である。すなわち、n=3のとき、R1−[OH]nで表される多価アルコールは3価の多価アルコール(3価アルコール:R1−[OH]3)であり、n=4のとき、R1−[OH]nで表される多価アルコールは4価の多価アルコール(4価アルコール:R1−[OH]4)であり、nが5以上のとき、R1−[OH]nで表される多価アルコールは5価以上の多価アルコールである。
上記3価アルコールとしては、具体的には、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等のトリメチロールアルカン、1,3,5−ペンタトリオールが挙げられる。好ましくはトリメチロールアルカン、より好ましくはトリメチロールプロパンである。
上記4価アルコールとしては、具体的には、例えば、エリスリトール、ペンタエリスリトールが挙げられる。上記4価アルコールとしては、好ましくは、ペンタエリスリトールである。
上記5価以上の多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、ポリグリセリンが挙げられる。また、糖類として、グルコース、フルクトース、マンノース、インドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、プシコース、アルトロース等のヘキソース類の糖類;アラビノース、リブロース、リボース、キシロース、キシルロース、リキソース等のペントース類の糖類;トレオース、エリトルロース、エリトロース等のテトロース類の糖類;ラムノース、セロビオース、マルトース、イトース等のその他の糖類;などが挙げられる。好ましくは、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ポリグリセリンである。
一般式(1)中、A1Oは炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表す。A1Oは、炭素原子数2〜4のオキシアルキレン基が好ましい。具体的には、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられる。A1Oの炭素原子数が大きすぎると、本発明におけるコンクリート用収縮低減剤の水への溶解性が低下するおそれがある。
一般式(1)中、A1Oは1種のみのオキシアルキレン基からなっていても良いし、2種以上のオキシアルキレン基からなっていても良い。A1Oが2種以上のオキシアルキレン基からなっている場合には、それらはランダム付加体となっていても良いし、ブロック付加体となっていても良いし、交互付加体となっていても良い。
一般式(1)中、A1Oの50モル%以上が炭素原子数2および3のオキシアルキレン基であることが好ましく、A1Oの60〜100モル%が炭素原子数2および3のオキシアルキレン基であることがより好ましく、A1Oの80〜100モル%が炭素原子数2および3のオキシアルキレン基であることがさらに好ましく、A1Oの90〜100モル%が炭素原子数2および3のオキシアルキレン基であることが特に好ましい。より好ましい実施形態として、一般式(1)中、A1Oの50モル%以上が炭素原子数2のオキシアルキレン基(オキシエチレン基)であることが好ましく、A1Oの60〜100モル%が炭素原子数2のオキシアルキレン基(オキシエチレン基)であることがより好ましく、A1Oの80〜100モル%が炭素原子数2のオキシアルキレン基(オキシエチレン基)であることがさらに好ましく、A1Oの90〜100モル%が炭素原子数2のオキシアルキレン基(オキシエチレン基)であることが特に好ましい。
一般式(1)中、mはオキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数を表す。
n=3のとき、m=30〜150であり、好ましくはm=30〜120、より好ましくはm=30〜90である。mを上記範囲内に制御することにより、本発明におけるコンクリート用収縮低減剤は、硬化物の強度低下を抑制し得るとともに、優れた収縮低減機能を発現し得る。
n=4のとき、m=5〜450であり、好ましくはm=5〜200、より好ましくはm=5〜100、さらに好ましくはm=10〜50である。mを上記範囲内に制御することにより、本発明におけるコンクリート用収縮低減剤は、硬化物の強度低下を抑制し得るとともに、優れた収縮低減機能を発現し得る。
nが5以上のとき、m=10〜500であり、好ましくはm=10〜250、より好ましくは10〜100である。mを上記範囲内に制御することにより、本発明におけるコンクリート用収縮低減剤は、硬化物の強度低下を抑制し得るとともに、優れた収縮低減機能を発現し得る。
一般式(1)中、R2は水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。R2は、より好ましくは水素原子または炭素原子数1〜15の炭化水素基であり、さらに好ましくは水素原子または炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、特に好ましくは水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基である。
本発明におけるコンクリート用収縮低減剤の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)によるポリエチレングリコール換算での重量平均分子量(Mw)が、好ましくは500〜500000、より好ましくは1000〜300000、さらに好ましくは1000〜200000、特に好ましくは1500〜100000である。重量平均分子量(Mw)が500未満であると、本発明の水硬性材料用添加剤の減水性能が低下するおそれがある。重量平均分子量(Mw)が500000を超えると、本発明におけるコンクリート用収縮低減剤の減水性能、スランプロス防止能が低下するおそれがある。なお、本明細書中、重量平均分子量は、下記GPC測定条件により測定される値である。
〔GPC分子量測定条件〕
使用カラム:東ソー社製TSKguardcolumn SWXL+TSKge1 G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL
溶離液:水10999g、アセトニトリル6001gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶かし、更に30%水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0に調整した溶離液溶液を用いる。
打込み量:0.5%溶離液溶液100μL
溶離液流速:0.8mL/min
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール、重量平均分子量(Mw)272500、219300、85000、46000、24000、12600、4250、7100、1470。
検量線次数:三次式
検出器:日本Waters社製 410 示差屈折検出器
解析ソフト:日本Waters社製 MILLENNIUM Ver.3.21
〔GPC分子量測定条件〕
使用カラム:東ソー社製TSKguardcolumn SWXL+TSKge1 G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL
溶離液:水10999g、アセトニトリル6001gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶かし、更に30%水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0に調整した溶離液溶液を用いる。
打込み量:0.5%溶離液溶液100μL
溶離液流速:0.8mL/min
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール、重量平均分子量(Mw)272500、219300、85000、46000、24000、12600、4250、7100、1470。
検量線次数:三次式
検出器:日本Waters社製 410 示差屈折検出器
解析ソフト:日本Waters社製 MILLENNIUM Ver.3.21
一般式(1)で表される化合物(A)としては、具体的には、例えば、トリメチロールアルカンアルキレンオキシド付加物、ペンタトリオールアルキレンオキシド付加物、4価以上の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物から選ばれる少なくとも1種が好ましい。本発明の効果を十分に発現できるからである。
本発明におけるコンクリート用収縮低減剤は、減水剤(B)を含む。減水剤(B)は、分子中にスルホン酸基を有するスルホン酸系減水剤、オキシカルボン酸またはその塩、糖、および糖アルコールから選ばれる少なくとも1種以上である。
上記スルホン酸系減水剤としては、任意の適切なスルホン酸系減水剤を用いることができ、特に、分子中に芳香族環を有する化合物が好ましい。上記スルホン酸系減水剤としては、例えば、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のポリアルキルアリールスルホン酸塩系減水剤;メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のメラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系減水剤;アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等の芳香族アミノスルホン酸塩系減水剤;リグニンスルホン酸塩、変性リグニンスルホン酸塩等のリグニンスルホン酸塩系減水剤;ポリスチレンスルホン酸塩系減水剤;が挙げられる。
上記スルホン酸塩における塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩が挙げられる。
上記オキシカルボン酸またはその塩としては、例えば、グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸、クエン酸、これらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩が挙げられる。
上記糖としては、例えば、グルコース、ガラクトース、サッカロース、キシロース、アビオース、リボース、異性化糖等の単糖類;二糖、三糖等のオリゴ糖;デキストリン等のオリゴ糖;デキストラン等の多糖類;が挙げられる。
本発明において、減水剤(B)は、好ましくは、分子中にスルホン酸基を有するスルホン酸系減水剤、および、オキシカルボン酸またはその塩から選ばれる少なくとも1種以上である。本発明において、減水剤(B)は、より好ましくは、ポリアルキルアリールスルホン酸塩系減水剤、リグニンスルホン酸塩系減水剤、および、グルコン酸またはこの塩(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩など)から選ばれる少なくとも1種以上である。本発明において、減水剤(B)は、さらに好ましくは、リグニンスルホン酸塩系減水剤、および、グルコン酸またはこの塩(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩など)から選ばれる少なくとも1種以上である。
本発明におけるコンクリート用収縮低減剤は、AE剤(C)や消泡剤(D)を併用しても良い。AE剤(C)や消泡剤(D)は、それぞれ、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
上記AE剤(C)および上記消泡剤(D)の割合は、固形分換算での重量比で、(C)/(D)=90/10〜10/90が好ましく、(C)/(D)=80/20〜20/80がより好ましく、(C)/(D)=70/30〜30/70がさらに好ましい。(C)/(D)が上記範囲を外れると、本発明の効果が十分に発現できないおそれがある。
化合物(A)、減水剤(B)、AE剤(C)、および消泡剤(D)の割合は、固形分換算での重量比で、[(A)+(C)+(D)]/(B)=99.9/0.1〜40/60が好ましく、[(A)+(C)+(D)]/(B)=99.5/0.5〜50/50がより好ましく、[(A)+(C)+(D)]/(B)=99.5/0.5〜70/30がさらに好ましい。[(A)+(C)+(D)]/(B)が上記範囲を外れると、本発明の効果が十分に発現できないおそれがある。
上記AE剤(C)としては、任意の適切なAE剤を採用し得る。例えば、樹脂石鹸、飽和または不飽和脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、ラウリルサルフェート、ABS(アルキルベンゼンスルホン酸)、LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸)、アルカンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテルリン酸エステルまたはその塩、蛋白質材料、アルケニルスルホコハク酸、α−オレフィンスルホネートが挙げられる。
上記消泡剤(D)としては、任意の適切な消泡剤を採用し得る。例えば、
(1)燈油、流動パラフィン等の鉱油系消泡剤:
(2)動植物油、ごま油、ひまし油、これらのアルキレンオキシド付加物等の油脂系消泡剤:
(3)オレイン酸、ステアリン酸、これらのアルキレンオキシド付加物等の脂肪酸系消泡剤:
(4)グリセリンモノリシノレート、アルケニルコハク酸誘導体、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールトリオレエート、天然ワックス等の脂肪酸エステル系消泡剤:
(5)(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン付加物等のポリオキシアルキレン類;ジエチレングリコールヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン2−エチルヘキシルエーテル、炭素原子数12〜14の高級アルコールへのオキシエチレンオキシプロピレン付加物等の(ポリ)オキシアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の(ポリ)オキシアルキレン(アルキル)アリールエーテル類;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール,3−メチル−1−ブチン−3−オール等のアセチレンアルコールにアルキレンオキシドを付加重合させたアセチレンエーテル類;ジエチレングリコールオレイン酸エステル、ジエチレングリコールラウリル酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシプロピレンメチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等の(ポリ)オキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル硫酸エステル塩類;(ポリ)オキシエチレンステアリルリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミン等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミン類;ポリオキシアルキレンアミド;等のオキシアルキレン系消泡剤:
(6)オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、アセチレンアルコール、グリコール類等のアルコール系消泡剤:
(7)アクリレートポリアミン等のアミド系消泡剤:
(8)リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェート等のリン酸エステル系消泡剤:
(9)アルミニウムステアレート、カルシウムオレエート等の金属石鹸系消泡剤:
(10)ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等のポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油等のシリコーン系消泡剤:
が挙げられる。
(1)燈油、流動パラフィン等の鉱油系消泡剤:
(2)動植物油、ごま油、ひまし油、これらのアルキレンオキシド付加物等の油脂系消泡剤:
(3)オレイン酸、ステアリン酸、これらのアルキレンオキシド付加物等の脂肪酸系消泡剤:
(4)グリセリンモノリシノレート、アルケニルコハク酸誘導体、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールトリオレエート、天然ワックス等の脂肪酸エステル系消泡剤:
(5)(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン付加物等のポリオキシアルキレン類;ジエチレングリコールヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン2−エチルヘキシルエーテル、炭素原子数12〜14の高級アルコールへのオキシエチレンオキシプロピレン付加物等の(ポリ)オキシアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の(ポリ)オキシアルキレン(アルキル)アリールエーテル類;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール,3−メチル−1−ブチン−3−オール等のアセチレンアルコールにアルキレンオキシドを付加重合させたアセチレンエーテル類;ジエチレングリコールオレイン酸エステル、ジエチレングリコールラウリル酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシプロピレンメチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等の(ポリ)オキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル硫酸エステル塩類;(ポリ)オキシエチレンステアリルリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミン等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミン類;ポリオキシアルキレンアミド;等のオキシアルキレン系消泡剤:
(6)オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、アセチレンアルコール、グリコール類等のアルコール系消泡剤:
(7)アクリレートポリアミン等のアミド系消泡剤:
(8)リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェート等のリン酸エステル系消泡剤:
(9)アルミニウムステアレート、カルシウムオレエート等の金属石鹸系消泡剤:
(10)ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等のポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油等のシリコーン系消泡剤:
が挙げられる。
本発明におけるコンクリート用収縮低減剤は、本発明の作用効果を奏する限り、必要に応じて、その他の成分を併用しても良い。その他の成分としては、例えば、水溶性高分子物質、高分子エマルジョン、遅延剤、早強剤、促進剤、界面活性剤、防水剤、防錆剤、ひび割れ低減剤、膨張材、セメント湿潤剤、増粘剤、分離低減剤、凝集剤、他の乾燥収縮低減剤、強度増進剤、セルフレベリング剤、防錆剤、着色剤、防カビ剤、高炉スラグ、フライアッシュ、シンダーアッシュ、クリンカーアッシュ、ハスクアッシュ、シリカヒューム、シリカ粉末、石膏が挙げられる。これらは1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明におけるコンクリート用収縮低減剤の製造方法については、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、上述したR1−[OH]nで表される多価アルコールに、アルカリ成分(例えば、水酸化ナトリウム)の存在下で、炭素原子数2〜18のアルキレンオキサイドを付加反応させる方法が挙げられる。
本発明におけるコンクリート用収縮低減剤は、優れた収縮低減機能とともに優れた水溶性および減水剤との相溶性を有する。本発明におけるコンクリート用収縮低減剤は、水、減水剤と任意の割合で溶解させることが可能であることから、水/セメント比の適用範囲が広く、水/セメント比(重量比)で、好ましくは60%〜15%のコンクリートまで製造が可能である。従って、汎用性が高く、種々の用途のセメント組成物に添加して用いることが可能である。
≪コンクリート組成物≫
本発明のコンクリート組成物は、上記コンクリート用収縮低減剤、および、セメントを含む。本発明のコンクリート組成物は、好ましくは、セメント、細骨材、および水から成るモルタル、さらに粗骨材から成るコンクリート等のセメント組成物に、上記コンクリート用収縮低減剤を所定の割合で添加したものである。
本発明のコンクリート組成物は、上記コンクリート用収縮低減剤、および、セメントを含む。本発明のコンクリート組成物は、好ましくは、セメント、細骨材、および水から成るモルタル、さらに粗骨材から成るコンクリート等のセメント組成物に、上記コンクリート用収縮低減剤を所定の割合で添加したものである。
セメント組成物の製造に用いるセメントとしては、例えば、普通、低熱、中庸熱、早強、超早強、耐硫酸塩等のポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、エコセメント、シリカヒュームセメントが挙げられる。また、セメント組成物中の粉体として、例えば、シリカヒューム、フライアッシュ、石灰石微粉末、高炉スラグ微粉末、膨張材、その他の鉱物質微粉末等が挙げられる。細骨材としては、例えば、川砂、山砂、海砂、砕砂、重量骨材、軽量骨材、スラグ骨材、再生骨材が挙げられる。粗骨材としては、例えば、川砂利、砕石、重量骨材、軽量骨材、スラグ骨材、再生骨材が挙げられる。水としては、例えば、JIS A 5308付属書9に示される上水道水、上水道水以外の水(河川水、湖沼水、井戸水など)、回収水が挙げられる。
本発明のコンクリート組成物中には、任意の適切な添加剤を加えても良い。例えば、硬化促進剤、凝結遅延剤、防錆剤、防水剤、防腐剤が挙げられる。
本発明のコンクリート組成物の製造方法、運搬方法、打設方法、養生方法、管理方法などについては、任意の適切な方法を採用し得る。
本発明のコンクリート組成物における、本発明におけるコンクリート用収縮低減剤の添加量は、目的に応じて任意の適切な量を採用し得る。例えば、セメント100重量部に対し、0.5〜10.0重量%とすることが好ましい。また、セメント組成物100容量部当たりのセメント容量が14容量%を超える場合は、好ましくはセメント100重量部に対して0.5〜10.0重量%、より好ましくは0.5〜6.0重量%とすることが好ましい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。なお、特に明記しない限り、実施例における部および%は重量基準である。
〔コンクリート配合に用いる各成分の固形分測定〕
コンクリート物性評価に用いる各成分の固形分測定は下記のように行った。
1.アルミ皿を精秤した。
2.精秤したアルミ皿上に固形分を測定する成分を載せて精秤した。
3.窒素雰囲気下、130℃に調温した乾燥機内に、上記2で精秤した成分を1時間入れた。
4.1時間後、上記成分を乾燥機から取り出し、デシケーター内で15分間放冷した。
5.15分後、乾燥後の上記成分をデシケーターから取り出し、アルミ皿と乾燥後の上記成分を精秤した。
6.下記式により、固形分を算出した。
固形分(%)={〔(上記5の精秤で得られた重量)−(上記1の精秤で得られた重量)〕/〔(上記2の精秤で得られた重量)−(上記1の精秤で得られた重量)〕}×100
コンクリート物性評価に用いる各成分の固形分測定は下記のように行った。
1.アルミ皿を精秤した。
2.精秤したアルミ皿上に固形分を測定する成分を載せて精秤した。
3.窒素雰囲気下、130℃に調温した乾燥機内に、上記2で精秤した成分を1時間入れた。
4.1時間後、上記成分を乾燥機から取り出し、デシケーター内で15分間放冷した。
5.15分後、乾燥後の上記成分をデシケーターから取り出し、アルミ皿と乾燥後の上記成分を精秤した。
6.下記式により、固形分を算出した。
固形分(%)={〔(上記5の精秤で得られた重量)−(上記1の精秤で得られた重量)〕/〔(上記2の精秤で得られた重量)−(上記1の精秤で得られた重量)〕}×100
〔安定性試験〕
100mlガラス製透明スクリュー管に、本発明にいう化合物(A)と減水剤(B)とを、化合物(A):減水剤(B)=9:1(固形分比)となるように入れ、良く振り混ぜた後、室温および50℃にて1晩静置して外観を観察した。
外観観察の結果は以下のように評価した。
○:透明均一に溶解
△:濁っているが均一に溶解
×:二層に分離
100mlガラス製透明スクリュー管に、本発明にいう化合物(A)と減水剤(B)とを、化合物(A):減水剤(B)=9:1(固形分比)となるように入れ、良く振り混ぜた後、室温および50℃にて1晩静置して外観を観察した。
外観観察の結果は以下のように評価した。
○:透明均一に溶解
△:濁っているが均一に溶解
×:二層に分離
〔コンクリート物性評価〕
≪スランプ値、空気量の評価≫
取り出したコンクリート(フレッシュコンクリート)について、スランプ値、空気量を以下の方法により評価した。
スランプ値:JIS A 1101−1998
空気量 :JIS A 1128−1998
≪スランプ値、空気量の評価≫
取り出したコンクリート(フレッシュコンクリート)について、スランプ値、空気量を以下の方法により評価した。
スランプ値:JIS A 1101−1998
空気量 :JIS A 1128−1998
≪乾燥収縮低減性の評価≫
取り出したコンクリート(フレッシュコンクリート)を、ゲージピン付の供試体型枠(10×10×40cm)に入れ、1日間、20℃にて封緘養生後、脱型し、さらに6日間、20℃の静水中で水中養生した後、乾燥収縮低減性の評価を行った。
乾燥収縮低減性の評価は、JIS A1129−3(モルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法、第3部:ダイヤルゲージ方法)に準拠して実施した。
静水中で6日間養生した供試体の表面の水を紙タオルで拭き取った後、直ちに測長し、この時点の長さを基準とした。その後、温度20℃、湿度60%に設定した恒温恒湿室内に保存し、収縮ひずみ量を測定した。
取り出したコンクリート(フレッシュコンクリート)を、ゲージピン付の供試体型枠(10×10×40cm)に入れ、1日間、20℃にて封緘養生後、脱型し、さらに6日間、20℃の静水中で水中養生した後、乾燥収縮低減性の評価を行った。
乾燥収縮低減性の評価は、JIS A1129−3(モルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法、第3部:ダイヤルゲージ方法)に準拠して実施した。
静水中で6日間養生した供試体の表面の水を紙タオルで拭き取った後、直ちに測長し、この時点の長さを基準とした。その後、温度20℃、湿度60%に設定した恒温恒湿室内に保存し、収縮ひずみ量を測定した。
≪気泡間隔係数の測定≫
AE剤および消泡剤を用いて所定の空気量のコンクリートを混練した後、6mm以上の骨材を取り除いたモルタルについてエアボイドアナライザー(AVA;商品名、ジャーマンインストゥルメンツ社製)にて耐凍結融解性の指標となる気泡間隔係数の測定を行った。
まず、20℃に調温したAVA測定用溶液250mlと水約2000mlを測定した。次に、測定用カラムに充填した後、モルタル20mlを採取し、カラムの底部に注入した。注入後、モルタルを30秒間攪拌し液中にモルタルの連行空気を十分に液中に放出させた。放出された気泡を経時測定することにより、気泡間隔係数の計算を行った。気泡間隔係数の計算に際して、コンクリート全体積より6mm以上の骨材の占める体積を除いた値(モルタル容積率)を64.3%とした。
AE剤および消泡剤を用いて所定の空気量のコンクリートを混練した後、6mm以上の骨材を取り除いたモルタルについてエアボイドアナライザー(AVA;商品名、ジャーマンインストゥルメンツ社製)にて耐凍結融解性の指標となる気泡間隔係数の測定を行った。
まず、20℃に調温したAVA測定用溶液250mlと水約2000mlを測定した。次に、測定用カラムに充填した後、モルタル20mlを採取し、カラムの底部に注入した。注入後、モルタルを30秒間攪拌し液中にモルタルの連行空気を十分に液中に放出させた。放出された気泡を経時測定することにより、気泡間隔係数の計算を行った。気泡間隔係数の計算に際して、コンクリート全体積より6mm以上の骨材の占める体積を除いた値(モルタル容積率)を64.3%とした。
≪耐凍結融解性の評価≫
得られたフレッシュコンクリートを10×10×40cmの供試体型枠に入れ、2日間20℃にて封緘養生後脱型し、さらに28日間20℃の静水中で水中養生した後、耐凍結融解性の評価を実施した。
耐凍結融解性の評価は、JIS A 1148−2001中のA法に従い、30サイクルごとにJIS A 1127−2001に従い一次共鳴振動数および供試体重量を測定することにより実施した。
この際、30サイクルごとの耐凍結融解性は、下記式(1)で示されるように、凍結融解サイクル開始前(0サイクル)の一次共鳴振動数に対する、各サイクル終了時点の一次共鳴振動数から相対動弾性係数を算出して評価を実施した。凍結融解サイクルは最大300サイクルとし、300サイクル以前に相対動弾性係数が60%以下となった時点で評価を終了した。また、最終的な耐凍結融解性については、下記式(2)で示す耐久性指数を算出することにより評価を実施した。これらの値はいずれも100に近いほど良好な耐凍結融解性を有することを示す。
相対動弾性係数(%)=(fn 2/f0 2)×100 ・・・(1)
fn:凍結融解nサイクル後の一次共鳴振動(Hz)
f0:凍結融解0サイクル後の一次共鳴振動(Hz)
耐久性指数=(P×N)/300 ・・・(2)
P:凍結融解Nサイクル時の相対動弾性係数(%)
N:相対動弾性係数が60%以下となった凍結融解サイクル数、または300サイクルのいずれか小さいほう
得られたフレッシュコンクリートを10×10×40cmの供試体型枠に入れ、2日間20℃にて封緘養生後脱型し、さらに28日間20℃の静水中で水中養生した後、耐凍結融解性の評価を実施した。
耐凍結融解性の評価は、JIS A 1148−2001中のA法に従い、30サイクルごとにJIS A 1127−2001に従い一次共鳴振動数および供試体重量を測定することにより実施した。
この際、30サイクルごとの耐凍結融解性は、下記式(1)で示されるように、凍結融解サイクル開始前(0サイクル)の一次共鳴振動数に対する、各サイクル終了時点の一次共鳴振動数から相対動弾性係数を算出して評価を実施した。凍結融解サイクルは最大300サイクルとし、300サイクル以前に相対動弾性係数が60%以下となった時点で評価を終了した。また、最終的な耐凍結融解性については、下記式(2)で示す耐久性指数を算出することにより評価を実施した。これらの値はいずれも100に近いほど良好な耐凍結融解性を有することを示す。
相対動弾性係数(%)=(fn 2/f0 2)×100 ・・・(1)
fn:凍結融解nサイクル後の一次共鳴振動(Hz)
f0:凍結融解0サイクル後の一次共鳴振動(Hz)
耐久性指数=(P×N)/300 ・・・(2)
P:凍結融解Nサイクル時の相対動弾性係数(%)
N:相対動弾性係数が60%以下となった凍結融解サイクル数、または300サイクルのいずれか小さいほう
〔製造例1〕
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のトリメチロールプロパン190gおよび水酸化ナトリウム4.12gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃以上まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド1871.4gを添加し、トリメチロールプロパンの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ10モルずつ付加された中間体(1)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、中間体(1)340gを仕込んだ。次いで、反応系を150℃まで昇温させた。次に、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド2006.3gを添加し、トリメチロールプロパンの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ75モルずつ付加された化合物(1)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のトリメチロールプロパン190gおよび水酸化ナトリウム4.12gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃以上まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド1871.4gを添加し、トリメチロールプロパンの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ10モルずつ付加された中間体(1)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、中間体(1)340gを仕込んだ。次いで、反応系を150℃まで昇温させた。次に、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド2006.3gを添加し、トリメチロールプロパンの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ75モルずつ付加された化合物(1)を得た。
〔製造例2〕
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のペンタエリスリトール500gおよび水酸化ナトリウム1.15gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃以上まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド647.1gを添加し、ペンタエリスリトールの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ1モルずつ付加された中間体(2−1)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、中間体(2)350gおよび水酸化ナトリウム1.67gを仕込んだ。次いで、反応系を150℃まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド1743.2gを添加し、ペンタエリスリトールの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ10モルずつ付加された中間体(2−2)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、中間体(2−2)400gおよび水酸化ナトリウム0.15gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃以上まで昇温させた。次に、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド370.1gを添加し、ペンタエリスリトールの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ20モルずつ付加された化合物(2)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のペンタエリスリトール500gおよび水酸化ナトリウム1.15gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃以上まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド647.1gを添加し、ペンタエリスリトールの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ1モルずつ付加された中間体(2−1)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、中間体(2)350gおよび水酸化ナトリウム1.67gを仕込んだ。次いで、反応系を150℃まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド1743.2gを添加し、ペンタエリスリトールの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ10モルずつ付加された中間体(2−2)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、中間体(2−2)400gおよび水酸化ナトリウム0.15gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃以上まで昇温させた。次に、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド370.1gを添加し、ペンタエリスリトールの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ20モルずつ付加された化合物(2)を得た。
〔参考例1〜4〕
表1に示す化合物(A)および減水剤(B)を用い、表2に示すように配合して、安定性試験を行った。結果を表2に示した。
表1に示す化合物(A)および減水剤(B)を用い、表2に示すように配合して、安定性試験を行った。結果を表2に示した。
〔比較参考例1〜4〕
表1に示す化合物(A)および減水剤(B)を用い、表2に示すように配合して、安定性試験を行った。結果を表2に示した。
表1に示す化合物(A)および減水剤(B)を用い、表2に示すように配合して、安定性試験を行った。結果を表2に示した。
表2に示すように、A成分に3価または4価アルコールのエチレンオキシド付加物である化合物(1)および化合物(2)においては、いずれの減水剤との混合においても分離は見られずに良好な溶解性を示した。一方、分子内にプロピレンオキシドを含む一本のオキシアルキレン鎖しか持たない化合物(3)および化合物(4)では、いずれの場合も、減水剤との分離が見られ、溶解性の低下が見られた。
〔実施例1〜5、比較例1〜3〕
≪コンクリート配合≫
以下に示すコンクリート配合割合により、練り混ぜ量が30Lとなるようにそれぞれの材料を計量し、強制2軸練りミキサーを使用して材料の混錬を実施した。なお、セメントは太平洋セメント社、住友大阪セメント社、および宇部三菱セメント社製普通ポルトランドセメント(比重3.16)を均等に混合して使用した。この際、細骨材には掛川産陸砂および君津産陸砂、粗骨材には青梅硬質砂岩をそれぞれ使用した。また、空気量調整剤(AE剤(C)および消泡剤(D):表1参照)を使用してコンクリートのフロー値=8±1cm、空気量=5±1%となるように調整した。
<コンクリート配合割合>
単位セメント量:301kg/m3
単位水量 :160kg/m3
単位細骨材量 :824kg/m3
単位粗骨材量 :1002kg/m3
(水セメント比(W/C):53%、細骨材率(s/a):46.0%)
≪材料の練り混ぜ≫
粗骨材および使用する半量の細骨材をミキサーに投入し5秒間空練り後、回転を止めセメントおよび残りの細骨材を投入し、さらに5秒間空練りを行った後再び回転を止めて、化合物(A)、減水剤(B)、AE剤(C)、および消泡剤(D)を含む水を加え、90秒間混錬した後、ミキサーからコンクリートを取り出した。
≪評価≫
表1に示す化合物(A)、減水剤(B)、AE剤(C)、および消泡剤(D)を用い、表3に示すように配合して、コンクリート評価を行った。結果を表4に示した。
≪コンクリート配合≫
以下に示すコンクリート配合割合により、練り混ぜ量が30Lとなるようにそれぞれの材料を計量し、強制2軸練りミキサーを使用して材料の混錬を実施した。なお、セメントは太平洋セメント社、住友大阪セメント社、および宇部三菱セメント社製普通ポルトランドセメント(比重3.16)を均等に混合して使用した。この際、細骨材には掛川産陸砂および君津産陸砂、粗骨材には青梅硬質砂岩をそれぞれ使用した。また、空気量調整剤(AE剤(C)および消泡剤(D):表1参照)を使用してコンクリートのフロー値=8±1cm、空気量=5±1%となるように調整した。
<コンクリート配合割合>
単位セメント量:301kg/m3
単位水量 :160kg/m3
単位細骨材量 :824kg/m3
単位粗骨材量 :1002kg/m3
(水セメント比(W/C):53%、細骨材率(s/a):46.0%)
≪材料の練り混ぜ≫
粗骨材および使用する半量の細骨材をミキサーに投入し5秒間空練り後、回転を止めセメントおよび残りの細骨材を投入し、さらに5秒間空練りを行った後再び回転を止めて、化合物(A)、減水剤(B)、AE剤(C)、および消泡剤(D)を含む水を加え、90秒間混錬した後、ミキサーからコンクリートを取り出した。
≪評価≫
表1に示す化合物(A)、減水剤(B)、AE剤(C)、および消泡剤(D)を用い、表3に示すように配合して、コンクリート評価を行った。結果を表4に示した。
気泡間隔係数の値が小さいほど、コンクリート中に連行された気泡が細かく密に分散している(良質の気泡をコンクリート中に連行している)ことを示し、耐凍結融解性に優れていることを示す。本発明にいう化合物(A)を配合した実施例1〜4の場合、無配合の比較例1〜3に比べて、気泡間隔係数が小さくなっていることから、本発明にいう化合物(A)を配合することによりコンクリート中に連行される空気の質が改善されていることが判る。また、乾燥材齢1および4週における収縮ひずみも低減されている。
本発明のコンクリート組成物によれば、安価で、硬化物の強度低下を抑制し、優れた収縮低減機能によりコンクリート硬化体のひび割れ発生を抑制し、減水剤との相溶性が良好であることから優れた減水機能を付与し、さらに、消泡剤およびAE剤により連行空気の質を容易に改良できることから優れた耐凍結融解性を付与し、コンクリート硬化体の耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、安価で、硬化物の強度低下を抑制し、優れた収縮低減機能によりコンクリート硬化体のひび割れ発生を抑制し、減水剤との相溶性が良好であることから優れた減水機能を付与し、さらに、消泡剤およびAE剤により連行空気の質を容易に改良できることから優れた耐凍結融解性を付与し、コンクリート硬化体の耐久性を向上させることができる、汎用性の高いコンクリート組成物を提供することができる。
Claims (6)
- 一般式(1)で表される化合物(A)と、
R1−[O−(A1O)m−R2]n (1)
(一般式(1)中、R1はR1−[OH]nで表される多価アルコール由来のR1を表し、A1Oは炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表し、R2は水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、mはオキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数を表し、nは3以上の整数であり、n=3のときmは30〜150であり、n=4のときmは5〜450であり、nが5以上のときmは10〜500である。)
分子中にスルホン酸基を有するスルホン酸系減水剤、オキシカルボン酸またはその塩、糖、および糖アルコールから選ばれる少なくとも1種以上の減水剤(B)と、
を含む、コンクリート用収縮低減剤、
および、セメントを含む、
コンクリート組成物。 - 前記コンクリート用収縮低減剤が、AE剤(C)および消泡剤(D)を含む、請求項1に記載のコンクリート組成物。
- AE剤(C)および消泡剤(D)の割合が、固形分換算での重量比で、(C)/(D)=90/10〜10/90である、請求項2に記載のコンクリート組成物。
- 化合物(A)、減水剤(B)、AE剤(C)、および消泡剤(D)の割合が、固形分換算での重量比で、[(A)+(C)+(D)]/(B)=99.9/0.1〜40/60である、請求項2または3に記載のコンクリート組成物。
- 前記化合物(A)が、トリメチロールアルカンアルキレンオキシド付加物、ペンタトリオールアルキレンオキシド付加物、4価以上の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物から選ばれる少なくとも1種である、請求項1から4までのいずれかに記載のコンクリート組成物。
- 前記A1Oが炭素原子数2および3のオキシアルキレン基を含む、請求項1から5までのいずれかに記載のコンクリート組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2009258708A JP2010229016A (ja) | 2009-03-06 | 2009-11-12 | コンクリート組成物 |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2009052863 | 2009-03-06 | ||
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