JP2011005355A - メディアの表面付着物の除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 メディアを損傷することなく表面付着物を除去することが可能なメディアの表面付着物の除去方法を実現する。
【解決手段】 材料の粉砕、混合に用い、表面に粉砕された材料等が付着したメディアを、表面付着物より硬質で、メディアより軟質の材料、または、メディアと同じ材質の砥粒と、表面付着物を溶解させる、または、メディアに対する付着力を低下させるコンパウンドと、水とともに、流動バレル研磨装置の研磨槽1に投入する。マスMが旋回流動することによりメディア表面に研磨力が負荷され、メディアに損傷を与えることなく、表面付着物が除去される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボールミル等で材料の粉砕、混合に用いるメディアの表面に付着する表面付着物の除去方法に関する。
従来、材料の粉砕、混合には、材料と硬質のメディアとをミルに入れて回転し、材料を粉砕して粉末にするボールミルや、材料と硬質のメディアとが入れられた粉砕ミルを振動させて材料を粉砕して粉末にする振動ミルなどが用いられている。メディアとしては、アルミナ、ジルコニアなどからなるセラミックス球やステンレス鋼などからなる金属球などが用いられている。被粉砕材料は、ミル中でメディアからの衝撃力を受けて粉砕されるが、粉砕の過程で粉砕された材料の一部がメディアの表面に強固に固着する。
このように表面に付着物があるメディアを再使用すると粉砕形成された粉末への不純物混入の原因等になるため、粉砕の度に新しいメディアに取り換えるか、表面付着物を除去してメディアを再生することが必要となる。このような表面付着物の除去方法として、例えば、特許文献1には、メカニカルアロイングに用いたステンレスボールとともに、ポット内にアルミナ粉末とメタノールとを入れ、ポット内をアルゴンガスで置換して該ポットを回転させ、ステンレスポット及びステンレスボールの表面に付着した金属粉末を除去する方法が示されている。
特開平5−4054号公報
上述の技術では、フェライトなどの製造に用いる金属酸化物は、微粉で表面積が大きいため、表面エネルギーが大きくなり、メディアへの付着力が大きくなるので、除去が困難であった。また、メカニカルアロイングなどに用いる金属粉のうち塑性変形しやすい金属粉は、メディアへの付着力が大きくなるので、除去が困難であった。これらを除去するために、大きな外力を加えると、メディアが損傷してしまうため、再生が困難であるという問題もあった。
そこで、本発明は、メディアを損傷することなく表面付着物を除去することが可能なメディアの表面付着物の除去方法を実現することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ボールミル等で用いるメディアの表面付着物の除去方法であって、前記表面付着物を溶解させる、または、前記表面付着物の前記メディアに対する付着力を化学的に低減させるコンパウンドと、前記表面付着物より硬質で、前記メディアより軟質の材料、または、前記メディアと同じ材質からなる砥粒と、前記メディアと、水と、をバレル研磨装置の研磨槽に投入し、旋回流動することにより前記メディアの表面付着物を除去する、という技術的手段を用いる。
請求項1に記載の発明によれば、コンパウンドの化学的作用により表面付着物を溶解させる、または、メディアに対する付着力を低下させて、砥粒の物理的作用で表面付着物を除去するため、メディアに強い研磨力を負荷せずに、表面付着物を容易に除去することができる。
また、砥粒が、表面付着物より硬質で、メディアより軟質の材料、または、メディアと同じ材質であるため、メディアに損傷を与えることなく、効率的に表面付着物を除去することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のメディアの表面付着物の除去方法において、前記コンパウンドは、酸性のコンパウンドである、という技術的手段を用いる。
請求項2に記載の発明のように、酸性のコンパウンドを用いると、金属系酸化物の粉体、メカノケミカル用金属粉などからなる表面付着物を効率的に除去することができるので、好適である。
ここで、「酸性のコンパウンド」とは、通常の研磨助剤として用いられるコンパウンドのうち酸性を示すもののみならず、例えば、塩酸などの酸性薬品も含む概念である。
本発明に用いる流動バレル研磨装置の構成を示す説明図である。
本発明のメディアの表面付着物の除去方法について、図を参照して説明する。本発明で用いる流動バレル研磨装置は、例えば、図1に示すように、ワークの研磨を行う研磨槽1が円筒形状に形成された固定槽2と、この固定槽2の下端開口内周部に摺接隙間3を形成して水平回転する皿盤状の回転盤4とを備えている。回転盤4と固定槽2の底板5との間には、摺接隙間3と回転盤4の回転中心部に形成した孔8が連通する通路6が形成されており、通路6には開閉弁付きの排水管7が接続されている。
メディアの表面付着物の除去は、以下のように行う。まず、材料の粉砕、混合に用い、表面に粉砕された材料等が付着したメディアを、研磨材である砥粒と、研磨助剤であるコンパウンドと、水とともに、流動バレル研磨装置の研磨槽1に投入する。回転盤4を回転させるとマスMが形成される。マスMは遠心力により図中矢印で示すように研磨槽1の内壁に沿って上昇する。そして、上昇したマスMが旋回流動することによりメディア表面に研磨力が負荷され、表面付着物が除去される。
コンパウンドは、表面付着物を溶解させる、または、表面付着物のメディアに対する付着力を化学的に低減させるコンパウンドを用いる。例えば、メディアがアルミナ球、表面付着物が金属粉末である場合には、酸性のコンパウンドを好適に用いることができる。これにより、金属粉末を溶解、または、金属粉末のメディアに対する付着力を低減することができる。コンパウンドは、メディアとの反応等により損傷を与えないことが望ましい。
砥粒は、表面付着物より硬質で、メディアより軟質の材料、または、メディアと同じ材質からなる砥粒を用いる。例えば、メディアがアルミナ球である場合には、砥粒としてアルミナ粉を用いるか、珪石粉、酸化セリウム粉などアルミナに比べ柔らかいものを用いる。砥粒は、メディアに損傷を与えない粒径、例えば、数μmから200μm程度の粒径のものを用いることが好ましい。これにより、メディアに損傷を与えることなく、効率的に表面付着物を除去することができる。
上述のように、コンパウンドの化学的作用により表面付着物を溶解させる、または、メディアに対する付着力を低下させて、砥粒の物理的作用で表面付着物を除去するため、メディアに強い研磨力を負荷せずに、表面付着物を容易に除去することができる。これにより、メディアの再利用が可能となる。
図1に示す流動バレル装置を用いると、表面付着物が除去されたメディアの洗浄処理を行うこともできる。洗浄処理を行うには、回転盤4によりマスMを流動させながら、研磨槽1内に洗浄用水を連続的に給水し、マスMを洗浄する。マスM中の表面付着物、砥粒、コンパウンド、水は、洗浄用水と共に、摺接隙間3、孔8、通路6を経て排水管7より流動バレル研磨装置の系外へ排出されるため、洗浄されたメディアのみを研磨槽1内に残留させることができる。
(変更例)
コンパウンドは、表面付着物を溶解させる、または、表面付着物のメディアに対する付着力を化学的に低減させることができれば、酸性に限らず、アルカリ性のコンパウンドや有機溶剤や界面活性剤を主成分とするコンパウンドなども用いることができる。
(実施例)
以下に、本発明の実施例を示す。本実施例では、メディアはφ10、20、30mmの3種類のアルミナ球を用いた。本メディアは、金属酸化物に粉砕、混合に用いたものであり、表面に酸化鉄等が付着していた。
流動バレル研磨装置としては、図1に示す流動バレル研磨装置(新東ブレーター社製:EVF−04)を使用した。
砥粒として、平均粒径180μmのアルミナ粉を用いた。コンパウンドとして、濃度1%でのpHが3.1の、有機酸を主成分とした液状の酸性コンパウンド(新東ブレーター社製:CLL)を使用した。処理するメディアは、容量5Lで、重量は10kgとした。
研磨槽1に、砥粒を100g、コンパウンドを30mL、水を5L装入し、20分間の研磨後に洗浄する工程を3回繰り返し行ったところ、メディアに損傷を与えることなく、表面に付着していた金属酸化物を除去することができた。
なお、本発明は、上記の実施例により限定されるものではなく、メディア、表面付着物の種類などに応じて、コンパウンド、砥粒の種類などを適宜選択することができる。
[実施形態の効果]
(1)本発明の流動バレル研磨方法によれば、コンパウンドの化学的作用により表面付着物を溶解させる、または、メディアに対する付着力を低下させて、砥粒の物理的作用で表面付着物を除去するため、メディアに強い研磨力を負荷せずに、表面付着物を容易に除去することができる。
また、砥粒が、表面付着物より硬質で、メディアより軟質の材料、または、メディアと同じ材質であるため、メディアに損傷を与えることなく、効率的に表面付着物を除去することができる。
(2)酸性のコンパウンドを用いると、金属系酸化物の粉体、メカノケミカル用金属粉などからなる表面付着物を効率的に除去することができるので、好適である。
[その他の実施形態]
上述した実施形態では、バレル研磨装置として図1に示す流動バレル研磨装置を採用したが、これに限定されるものではなく、各種バレル装置を用いることができる。
1 研磨槽
2 固定槽
3 摺接隙間
4 回転盤
5 底板
6 通路
7 排水管
8 孔
M マス

Claims (2)

  1. ボールミル等で材料の粉砕、混合に用いるメディアの表面付着物の除去方法であって、
    前記メディアと、
    前記表面付着物を溶解させる、または、前記表面付着物の前記メディアに対する付着力を化学的に低減させるコンパウンドと、
    前記表面付着物より硬質で、前記メディアより軟質の材料、または、前記メディアと同じ材質からなる砥粒と、
    水と、をバレル研磨装置の研磨槽に投入し、旋回流動することにより前記メディアの表面付着物を除去することを特徴とするメディアの表面付着物の除去方法。
  2. 前記コンパウンドは、酸性のコンパウンドであることを特徴とする請求項1に記載のメディアの表面付着物の除去方法。
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