JP2011020902A - チタン酸ストロンチウム焼結体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱電変換材料の素材として好適な熱伝導率の低いチタン酸ストロンチウム焼結体とその製造方法。
【解決手段】焼結体を構成する粒子の平均粒子径が1〜200nm、好ましくは1〜100nmであり、且つ密度が理論密度の90%以上、好ましくは95〜100%であり、熱伝導率が1〜6W/mKであるチタン酸ストロンチウム焼結体。平均一次粒子径が1〜60nmのチタン酸ストロンチウム粉末を、20〜400MPの圧力下、700〜1000℃の焼結温度で0.5分〜24時間の焼結時間という条件下で放電プラズマ焼結法を用いて焼結させる。
【選択図】なし
【解決手段】焼結体を構成する粒子の平均粒子径が1〜200nm、好ましくは1〜100nmであり、且つ密度が理論密度の90%以上、好ましくは95〜100%であり、熱伝導率が1〜6W/mKであるチタン酸ストロンチウム焼結体。平均一次粒子径が1〜60nmのチタン酸ストロンチウム粉末を、20〜400MPの圧力下、700〜1000℃の焼結温度で0.5分〜24時間の焼結時間という条件下で放電プラズマ焼結法を用いて焼結させる。
【選択図】なし
Description
本発明は、熱電変換材料の素材として好適に使用できるチタン酸ストロンチウム焼結体及びその製造方法に関するものである。
ゼーベック効果を利用した熱電変換材料は、排熱利用による省エネルギー技術として、近年大きな期待が寄せられている。熱電変換材料としては、例えば、ビスマス・テルル系、鉛・テルル系、シリコン・ゲルマニウム系、スクッテルダイト系、ハーフホイスラー系等の化合物半導体、混晶(固溶体)、金属間化合物等や酸化亜鉛系、酸化ナトリウム・酸化コバルト系、酸化カルシウム・酸化コバルト系等の酸化物半導体等の各種材料が知られている。しかし、これらは大気中・高温下での使用が困難であること、湿気に対する耐性がないことや希少な元素を含む材料であるか、又は毒性のある材料である等の理由で実用化には難点があった。
そこで、本発明者らの一人は、身近で毒性のない熱電変換材料の開発を行った結果、チタン酸ストロンチウムというありふれた材料を用いることにより、熱電変換性能指数(ZT)が室温で2.4という極めて高い値を実現し、従来の材料系に比べて優れた熱電変換材料を見出すことに成功した(非特許文献1)。即ち、上記の熱電変換材料は、ニオブをドープして半導体としたチタン酸ストロンチウムの薄膜を絶縁体のチタン酸ストロンチウムで上下に挟んだサンドイッチ構造にすることによって薄膜内のニオブドープ層に電子を局在化せしめ、量子閉じ込め効果により性能の向上を達成したものである。
「Nature Materials(ネイチャー・マテリアルズ)」,6巻、129ページ、2007年
上記の薄膜材料は熱電変換材料としては良好な効果が期待できる。
ところで、熱電変換性能指数(ZT)は下記式で表される。
ZT=S2σT/κ
(ここで、Sはゼーベック係数、σは電気伝導率、Tは温度、κは熱伝導率を表す。)
したがって、ZTを大きくするためには、素材の熱伝導率を小さく、ゼーベック係数及び電気伝導率を大きくする必要がある。本発明者らは、チタン酸ストロンチウムを素材とする熱電変換材料の研究を行ってきた結果、チタン酸ストロンチウム粉末を特定の焼結方法で焼結することによって、通常の電気炉による焼結方法に比べて熱伝導率の小さい焼結体とすることに成功し、本発明を完成させるに至った。
(ここで、Sはゼーベック係数、σは電気伝導率、Tは温度、κは熱伝導率を表す。)
したがって、ZTを大きくするためには、素材の熱伝導率を小さく、ゼーベック係数及び電気伝導率を大きくする必要がある。本発明者らは、チタン酸ストロンチウムを素材とする熱電変換材料の研究を行ってきた結果、チタン酸ストロンチウム粉末を特定の焼結方法で焼結することによって、通常の電気炉による焼結方法に比べて熱伝導率の小さい焼結体とすることに成功し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、焼結体を構成する粒子の平均粒子径が1〜200nmであり、且つ密度が理論密度の90%以上であるチタン酸ストロンチウム焼結体である。また、本発明は、平均一次粒子径が1〜60nmのチタン酸ストロンチウム粉末を放電プラズマ焼結法を用いて焼結させることを特徴とするチタン酸ストロンチウム焼結体の製造方法である。
本発明は、チタン酸ストロンチウム粉末を放電プラズマ焼結法を用いて焼結することによって、通常の電気炉による焼結方法に比べて、焼結体を構成する粒子の平均粒子径を格段に小さくすることができ、それによって粒界におけるフォノンの散乱を大きくし、結果として焼結体全体の熱伝導率を小さくすることができる。したがって、本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体は、熱電変換材料の素材として好適に使用することができる。
本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体は、焼結体を構成する粒子の平均粒子径が1〜200nmである。通常の電気炉による焼結方法により製造したチタン酸ストロンチウム焼結体の粒子の平均粒子径は、1000〜50000nmであるから、本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体の粒子の平均粒子径は極めて小さいと言える。粒子の平均粒子径は、小さいほど熱伝導率を低くすることができるため、小さいほど好ましいが、原料となる粉末の平均一次粒子径にも左右されるため、一般には、1〜100nmであることが好ましく、さらには、1〜60nmであることが好ましい。
上記焼結体を構成する粒子の形状は特に限定されないが、例えば球状、略多面体形状、板状、針状等が挙げられ、通常は球状又は略多面体形状、特に略立方体形状が一般的である。断面形状は、粒子形状が球状、略多面体形状等の場合には等方的であるのが一般的であるが、板状、針状の結晶粒子からなる場合には配向を生じる場合もある。
ここで平均粒子径の測定方法は特に限定されないが、例えば、透過型電子顕微鏡による観察等により評価することが出来る。
上記透過型電子顕微鏡による平均粒子径の測定方法としては、ASTM法、プラニメトリック法、インタセプト法、コード法、直径法等の方法を採用することが出来るが、本発明においてはインタセプト法を採用した。
本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体は、密度が理論密度の90%以上、好ましくは95%〜100%である。焼結体の密度が90%未満の場合は、焼結が十分ではなく、熱電変換材料等の用途に使用する際、電気伝導率が極端に低下し、実用上の性能を発揮させることが困難になる。
本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体は、焼結体を構成する粒子の平均粒子径が小さいため、通常、熱伝導率は1〜6W/mKであり、さらに1〜4W/mKとすることができる。
また、本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体は、電気伝導率を向上させることによって、熱電変換材料として好適な素材とすることができる。電気伝導率を向上させる手段としては、金属元素をドープする方法を好適に採用することができる。ドープ金属としてはTiサイトに対してNb、Ta等の周期律表第5族元素、Srサイトに対してY、La、Sm、Eu、Gd、Dy、Yb等の周期律表第3族元素ないし希土類元素を用いることができる。この中でも、高濃度のドープが可能であるという点で、Nb、Ta等の周期律表第5族元素をTi原子と置換することが最適である。
ドープ金属の含有量は、電気伝導率を考慮すると、Ti原子又はSr原子の置換割合で0.01〜40原子%、さらには10〜30原子%の範囲であることが好ましい。
ドープ金属をドープすることによって、チタン酸ストロンチウム焼結体の電気伝導率を100S/cm以上、さらには300S/cm以上にすることができる。
本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体は、ドープ金属のほかに、熱伝導率を低下させるための不純物は含んでいても良い。例えば、10原子%以下の酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム等の4A族金属の酸化物や酸化セリウム、酸化プラセオジム等の4価に成り得る希土類元素を不純物として含むことが出来る。
本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体は、特に限定されず公知の製造方法により製造することが出来るが、例えば次の方法によって好適に製造することができる。
即ち、平均一次粒子径が1〜60nmのチタン酸ストロンチウム粉末を放電プラズマ焼結法を用いて焼結させる方法である。チタン酸ストロンチウム粉末の平均一次粒子径は1〜60nmである必要がある。1nmよりも小さい粉末は製造が困難であり、60nmよりも大きい粉末を使用した場合は、粒子成長を抑制しながら緻密化することが困難になり、仮に緻密化出来たとしても、得られる焼結体の粒子が大きくなりすぎ、熱伝導率を十分小さくすることができない。前駆体となるチタン酸ストロンチウム粉末の平均一次粒子径は、粉末の製造のしやすさ及び得られる焼結体の熱伝導率を小さくするために、1〜50nmであることが好ましく、さらには1〜30nmであることがより好ましい。
チタン酸ストロンチウム粉末は、放電プラズマ焼結法によって焼結される。放電プラズマ焼結法は、次の焼結条件を好適に採用することができる。チタン酸ストロンチウム粉末の加圧は、通常20〜400MPa、好ましくは40〜200MPa、焼結温度は、通常700〜1000℃、好ましくは750〜900℃、焼結時間は、通常0.5分〜24時間、好ましくは0.5分〜360分である。
このようにして、本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体を得ることができる。
本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体は、熱電変換用途に好ましく用いることができるが、それ以外の用途にもその特性に応じて用いることができ、例えば、光触媒、イオン伝導性材料、強誘電材料、磁性材料、触媒材料、酸素電極材料、圧電材料、焦電材料、非線形光学材料等の用途にも用いることが出来る。
以下、実施例により本発明を具体的に示すが、本発明はこれら実施例によって何等限定されるものではない。
実施例1
平均一次粒子径が30nmであるチタン酸ストロンチウム(アルドリッチ社製)を放電プラズマ焼結装置(SPSシンテックス社製「DR.SINTER Model SPS−1500」)により、焼成温度780℃、焼成保持時間240分、焼成圧力60MPaで焼成し、20mmφ×2mm厚の焼結体を得た。得られた焼結体の焼結密度をアルキメデス法で測定したところ、チタン酸ストロンチウムの理論密度に対して96%であった。
実施例1
平均一次粒子径が30nmであるチタン酸ストロンチウム(アルドリッチ社製)を放電プラズマ焼結装置(SPSシンテックス社製「DR.SINTER Model SPS−1500」)により、焼成温度780℃、焼成保持時間240分、焼成圧力60MPaで焼成し、20mmφ×2mm厚の焼結体を得た。得られた焼結体の焼結密度をアルキメデス法で測定したところ、チタン酸ストロンチウムの理論密度に対して96%であった。
得られた焼結体の微細構造を透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製「H−800」)により観察倍率30万倍にて観察したところ、平均粒径50nmの粒子からなる焼結体であることが分かった。
また、レーザーフラッシュ式熱伝導率測定装置(アルバック社製TC−9000)により熱伝導率を測定したところ、2.9W/mKであった。
実施例2
実施例1と同様に、焼成温度790℃、焼成保持時間10分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径55nm、熱伝導率3.0W/mKであった。
実施例2
実施例1と同様に、焼成温度790℃、焼成保持時間10分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径55nm、熱伝導率3.0W/mKであった。
実施例3
実施例1と同様に、焼成温度825℃、焼成保持時間2分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径70nm、熱伝導率3.3W/mKであった。
実施例1と同様に、焼成温度825℃、焼成保持時間2分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径70nm、熱伝導率3.3W/mKであった。
実施例4
実施例1と同様に、焼成温度850℃、焼成保持時間2分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度97%、平均粒径75nm、熱伝導率3.5W/mKであった。
実施例1と同様に、焼成温度850℃、焼成保持時間2分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度97%、平均粒径75nm、熱伝導率3.5W/mKであった。
実施例5
実施例1と同様に、焼成温度910℃、焼成保持時間2分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度98%、平均粒径110nm、熱伝導率4.2W/mKであった。
実施例1と同様に、焼成温度910℃、焼成保持時間2分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度98%、平均粒径110nm、熱伝導率4.2W/mKであった。
実施例6
90mLのポリテトラフルオロエチレン製容器中に、30mLのメタノール(キシダ化学製)及びそれぞれ100mMのアナターゼ型二酸化チタンナノ粒子(石原産業社製)、水酸化ストロンチウム(アルドリッチ社製)を封入し、200℃の恒温槽中で18時間加熱処理を行った。得られた粉末を回収し、透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製「H−800」)により観察倍率30万倍にて観察したところ、平均粒子径10nmの粒子が生成していることが確認された。また、得られた粉末の結晶は、粉末X線回折装置(リガク社製RINT2100)によりチタン酸ストロンチウムであることが確認された。
90mLのポリテトラフルオロエチレン製容器中に、30mLのメタノール(キシダ化学製)及びそれぞれ100mMのアナターゼ型二酸化チタンナノ粒子(石原産業社製)、水酸化ストロンチウム(アルドリッチ社製)を封入し、200℃の恒温槽中で18時間加熱処理を行った。得られた粉末を回収し、透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製「H−800」)により観察倍率30万倍にて観察したところ、平均粒子径10nmの粒子が生成していることが確認された。また、得られた粉末の結晶は、粉末X線回折装置(リガク社製RINT2100)によりチタン酸ストロンチウムであることが確認された。
該チタン酸ストロンチウム粒子を、焼成温度780℃、焼成保持時間60分、焼成圧力60MPaの条件を採用したこと以外は実施例1と同様にして焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径20nm、熱伝導率2.2W/mKであった。
実施例7
実施例6と同様の方法で作製したチタン酸ストロンチウム粒子を用い、焼成温度790℃、焼成保持時間5分、焼成圧力60MPaの条件を採用したこと以外は実施例1と同様にして焼成した焼結体は、焼結密度97%、平均粒径30nm、熱伝導率2.4W/mKであった。
実施例6と同様の方法で作製したチタン酸ストロンチウム粒子を用い、焼成温度790℃、焼成保持時間5分、焼成圧力60MPaの条件を採用したこと以外は実施例1と同様にして焼成した焼結体は、焼結密度97%、平均粒径30nm、熱伝導率2.4W/mKであった。
実施例8
90mLのポリテトラフルオロエチレン製容器中に、30mLのメタノール及び90mMのアナターゼ型二酸化チタンナノ粒子(石原産業社製)、10mMのニオブエトキシド(アルドリッチ社製)、100mMの水酸化ストロンチウム(アルドリッチ社製)を封入し、200℃の恒温槽中で18時間加熱処理を行った。得られた粉末を回収し、透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製「H−800」)により観察倍率30万倍にて観察したところ、平均粒子径10nmの粒子が生成していることが確認された。また、前記透過型電子顕微鏡に付属のエネルギー分散型X線分析装置により粒子の組成を測定したところ、Sr、Ti、Nbが1.0:0.9:0.1(原子比)の割合で検出された。
90mLのポリテトラフルオロエチレン製容器中に、30mLのメタノール及び90mMのアナターゼ型二酸化チタンナノ粒子(石原産業社製)、10mMのニオブエトキシド(アルドリッチ社製)、100mMの水酸化ストロンチウム(アルドリッチ社製)を封入し、200℃の恒温槽中で18時間加熱処理を行った。得られた粉末を回収し、透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製「H−800」)により観察倍率30万倍にて観察したところ、平均粒子径10nmの粒子が生成していることが確認された。また、前記透過型電子顕微鏡に付属のエネルギー分散型X線分析装置により粒子の組成を測定したところ、Sr、Ti、Nbが1.0:0.9:0.1(原子比)の割合で検出された。
得られた粉末の結晶は、粉末X線回折装置(リガク社製RINT2100)によりチタン酸ストロンチウムであることが確認された。
該チタン酸ストロンチウム粒子を、焼成温度800℃、焼成保持時間60分、焼成圧力60MPaの条件を採用したこと以外は実施例1と同様にして焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径30nm、熱伝導率2.4W/mKであった。
また、得られた焼結体の電気伝導率を熱電特性測定装置(オザワ科学社製「RZ2001i」)により測定したところ、100S/cmであった。
実施例9
実施例8と同様に、80mMのアナターゼ型二酸化チタンナノ粒子(石原産業社製)、20mMのニオブエトキシド(アルドリッチ社製)、100mMの水酸化ストロンチウム(アルドリッチ社製)を原料としてチタン酸ストロンチウムナノ粒子を作製した。得られた粒子の平均粒子径は10nmであり,Sr、Ti、Nbが1.0:0.8:0.2(原子比)の割合で検出された。焼成温度800℃、焼成保持時間60分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径28nm、熱伝導率2.3W/mK、電気伝導率300S/cmであった。
実施例8と同様に、80mMのアナターゼ型二酸化チタンナノ粒子(石原産業社製)、20mMのニオブエトキシド(アルドリッチ社製)、100mMの水酸化ストロンチウム(アルドリッチ社製)を原料としてチタン酸ストロンチウムナノ粒子を作製した。得られた粒子の平均粒子径は10nmであり,Sr、Ti、Nbが1.0:0.8:0.2(原子比)の割合で検出された。焼成温度800℃、焼成保持時間60分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径28nm、熱伝導率2.3W/mK、電気伝導率300S/cmであった。
実施例10
実施例9で作製した粒子を用い、焼成温度820℃、焼成保持時間60分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度97%、平均粒径45nm、熱伝導率2.8W/mK、電気伝導率350S/cmであった。
実施例9で作製した粒子を用い、焼成温度820℃、焼成保持時間60分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度97%、平均粒径45nm、熱伝導率2.8W/mK、電気伝導率350S/cmであった。
実施例11
90mLのポリテトラフルオロエチレン製容器中に、30mLのメタノール及び100mMのアナターゼ型二酸化チタンナノ粒子(石原産業社製)、5mMのランタンアセチルアセトナト(東京化成社製)、95mMの水酸化ストロンチウム(アルドリッチ社製)を封入し、200℃の恒温槽中で18時間加熱処理を行った。得られた粉末を回収し、透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製「H−800」)により観察倍率30万倍にて観察したところ、平均粒子径10nmの粒子が生成していることが確認された。また、前記透過型電子顕微鏡に付属のエネルギー分散型X線分析装置により粒子の組成を測定したところ、Sr、Ti、Laが0.95:1.0:0.05(原子比)の割合で検出された。
90mLのポリテトラフルオロエチレン製容器中に、30mLのメタノール及び100mMのアナターゼ型二酸化チタンナノ粒子(石原産業社製)、5mMのランタンアセチルアセトナト(東京化成社製)、95mMの水酸化ストロンチウム(アルドリッチ社製)を封入し、200℃の恒温槽中で18時間加熱処理を行った。得られた粉末を回収し、透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製「H−800」)により観察倍率30万倍にて観察したところ、平均粒子径10nmの粒子が生成していることが確認された。また、前記透過型電子顕微鏡に付属のエネルギー分散型X線分析装置により粒子の組成を測定したところ、Sr、Ti、Laが0.95:1.0:0.05(原子比)の割合で検出された。
得られた粉末の結晶は、粉末X線回折装置(リガク社製RINT2100)によりチタン酸ストロンチウムであることが確認された。
該チタン酸ストロンチウム粒子を、焼成温度800℃、焼成保持時間60分、焼成圧力60MPaの条件を採用したこと以外は実施例1と同様にして焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径30nm、熱伝導率2.4W/mKであった。
また、得られた焼結体の電気伝導率を熱電特性測定装置(オザワ科学社製「RZ2001i」)により測定したところ、500S/cmであった。
実施例12
実施例11と同様に、100mMのアナターゼ型二酸化チタンナノ粒子(石原産業社製)、10mMのランタンアセチルアセトナト(東京化成社製)、90mMの水酸化ストロンチウム(アルドリッチ社製)を原料としてチタン酸ストロンチウム粒子を作製した。得られた粒子の平均粒子径は10nmであり、Sr、Ti、Laが0.9:1.0:0.1(原子比)の割合で検出された。該粒子を焼成温度800℃、焼成保持時間60分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径28nm、熱伝導率2.3W/mK、電気伝導率800S/cmであった。
実施例11と同様に、100mMのアナターゼ型二酸化チタンナノ粒子(石原産業社製)、10mMのランタンアセチルアセトナト(東京化成社製)、90mMの水酸化ストロンチウム(アルドリッチ社製)を原料としてチタン酸ストロンチウム粒子を作製した。得られた粒子の平均粒子径は10nmであり、Sr、Ti、Laが0.9:1.0:0.1(原子比)の割合で検出された。該粒子を焼成温度800℃、焼成保持時間60分、焼成圧力60MPaで焼成した焼結体は、焼結密度96%、平均粒径28nm、熱伝導率2.3W/mK、電気伝導率800S/cmであった。
比較例1
二酸化チタン(高純度化学社製)、炭酸ストロンチウム(高純度化学社製)をアルミナ製乳鉢にて等モル量混合した。得られた混合粉末を電気炉(オザワ科学社製スーパーカンタル炉)で1200℃10時間の条件で2回予備焼成・解砕を行った後、圧粉体をホットプレス焼結法により1400℃で2時間焼成した。得られた焼結体は焼結密度96%、平均粒径20μm、熱伝導率10.0W/mKであった。
二酸化チタン(高純度化学社製)、炭酸ストロンチウム(高純度化学社製)をアルミナ製乳鉢にて等モル量混合した。得られた混合粉末を電気炉(オザワ科学社製スーパーカンタル炉)で1200℃10時間の条件で2回予備焼成・解砕を行った後、圧粉体をホットプレス焼結法により1400℃で2時間焼成した。得られた焼結体は焼結密度96%、平均粒径20μm、熱伝導率10.0W/mKであった。
本発明のチタン酸ストロンチウム焼結体は、廃棄物燃焼炉、セメント燃焼炉等の各種燃焼炉からの排熱や自動車の燃焼ガス排熱を電気に変換する熱電変換材料として好適に使用することができる。
Claims (2)
- 焼結体を構成する粒子の平均粒子径が1〜200nmであり、且つ密度が理論密度の90%以上であるチタン酸ストロンチウム焼結体。
- 平均一次粒子径が1〜60nmのチタン酸ストロンチウム粉末を放電プラズマ焼結法を用いて焼結させることを特徴とする請求項1記載のチタン酸ストロンチウム焼結体の製造方法。
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2009
- 2009-07-17 JP JP2009168400A patent/JP2011020902A/ja active Pending
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